JP2525875B2 - 接着剤 - Google Patents

接着剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリプロピレン層とエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体の層との間の接着剤にかんする。
[従来の技術] 食品、医薬品などの包装材料として、水蒸気透過率と
酸素透過率が共に低い樹脂が求められている。
水蒸気透過率が低い樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレンなどのポリオレフィンの如き極性基を持た
ない樹脂が優れている。ところが、極性基を持たない樹
脂では酸素透過率が高く内容物が変質し易いという問題
がある。
一方、酸素透過率が低い樹脂としては、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体などの極性基を有する樹脂が優
れている。しかし、極性基を有する樹脂は、水蒸気透過
率が高いという問題がある。
そのため、ポリオレフィンとエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体などの酸素透過性の低い樹脂とを積層した
積層物として利用されている。中でも、ポリプロピレン
とエチレン−ビニルアルコール共重合体とを積層した積
層物は、水蒸気透過率、酸素透過率が低いだけでなく、
透明性および剛性にも優れており、食品、医薬品などの
包装材料、容器としても最も好ましいとされている。
ところで、ポリプロピレンはエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体のような極性基を有する樹脂とは親和性に
乏しく、通常の成形方法では接着しない。そこで、ポリ
プロピレン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層
との間の接着には接着剤として不飽和カルボン酸もしく
はその誘導体をグラフトした変性ポリプロピレンを用い
ることが試みられている(例えば、特開昭49−39678号
公報、特開昭49−09546号公報など)。また、ポリプロ
ピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体との間の
接着強度を高める手段として、不飽和カルボン酸もしく
はその誘導体をグラフトした変性ポリプロピレンに低密
度ポリエチレンを加える方法(例えば、米国特許4,058,
647号)、中低圧法により重合されたエチレン系重合体
を不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトした
変性ポリプロピレンに加えて接着強度を高める方法(例
えば、特公昭59−36586号)が提案されている。
しかし、変性ポリプロピレンに低密度ポリエチレンを
加えるような方法では、通常の低密度ポリエチレン、い
わゆる高圧法により重合されたポリエチレンを変性ポリ
プロピレンに加えても接着剤の接着強度は十分に高まら
ず、また、中低圧法により重合されたエチレン系重合体
を変性ポリプロピレン加えて接着剤の接着強度を高める
方法によれば、ポリプロピレン層とエチレン−ビニルア
ルコール共重合体層間の接着強度はある程度高められ
る。
しかし、接着剤の層を薄くした場合、二次加工、例え
ば、積層シートを圧空成形或いは真空成形した場合や過
酷な条件下で積層物を使用した場合は接着強度が不足し
ていた。二次加工後十分な接着強度がないと包装材料と
して利用しても、部分的に接着強度が低いところに剥離
を生じ、その結果、水蒸気や酸素の透過量が多い不良品
を生じることもあった。
また、二次加工の際、著しく接着強度が低下すること
を防止するため一部または全部が不飽和カルボン酸もし
くはその誘導体でグラフトされた変性ポリプロピレンに
さらに炭化水素系合成エラストマ3〜20重量%を加える
方法が提案されている(例えば、米国特許4,198,327号
など)。
この方法では、室温で十分な接着強度を有しているが
そのような接着剤を用いて製造したポリプロピレンとエ
チレン−ビニルアルコール共重合体の多層ボトルでは高
温の液体を充填し、スクリュー式キャップを取付締め付
けるなど高温下で力をかけると接着剤の層の耐熱性が不
足し、接着剤層とポリプロピレン層或いは/又はエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体層が剥離するという問題
があった。スクリュー式キャップを締め付ける力を低め
ると剥離は生じないが、ポリプロピレン製のボトルでは
少なくとも80℃で30kgトルク以上の力で締め付けない
と、十分に密封できず、内容物が腐敗する場合がしばし
ばあった。
[発明が解決しようとする課題] 従って、本発明の目的は、高い接着強度を有し、か
つ、ポリプロピレン層とエチレン−ビニルアルコール共
重合体層とが高温下でも剥離することなく、接着剤層が
良好な耐熱性を有する接着剤を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、プロピロピレンとエチレン−ビニルアルコール共
重合体とを接合して積層物を製造するにあたり、接着剤
として変性ポリプロピレンと特定の融点及び特定の密度
を有するエチレン−α−オレフィン共重合体を用い更に
特に限定された量の炭化水素系合成エラストマーを配合
することにより高温下でもポリプロピレン層とエチレン
−ビニルアルコール共重合体層の間で高い接着強度を有
する接着剤が得られることを見出し、本発明に到達し
た。
すなわち、本発明は、A)一部または全部が不飽和カ
ルボン酸もしくはその誘導体でグラフトされた変性ポリ
プロピレン98.9〜59.9重量%、B)密度0.915〜0.940g/
cc、且つ融点115〜130℃であるエチレン−α−オレフィ
ン共重合体1.0〜4.0重量%、およびC)炭化水素系合成
エラストマー0.1重量%以上3重量%未満からなること
を特徴とするポリプロピレンの層とエチレン−ビニルア
ルコール共重合体層との間の接着剤である。
本発明でA)成分として用いる一部または全部が不飽
和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフトされた変性
ポリプロピレンは、従来からポリプロピレン層とエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体層の接着層組成物として
用いている変性ポリプロピレンを支障なく使用できる
(例えば、特公昭59−43045号)。
A)成分の変性ポリプロピレンの原料となるポリプロ
ピレンとしては、プロピレンの単独重合体、あるいはプ
ロピレンとエチレン、1−ブテン、3−メチルブテン−
1、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1など他のα
−オレフィン類との共重合体であってもよい。
ポリプロピレンの変性に用いられる不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体としては、例えば、アクリル酸、メ
タアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、ア
クリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル
酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタアクリル酸グリ
シジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジ
エチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、イタコ
ン酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、マレイン酸
モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モ
ノエチルアミド、マレイン酸−N,N−ジエチルアミド、
マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸−N,N
−ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジア
ミド、フマル酸−N−モノエチルアミド、フマル酸−N,
N−ジエチルアミド、フマル酸−N,N−ジブチルアミド、
マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレ
イミド、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、
メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸カリウムなどが
挙げられる。特に無水マレイン酸が好ましい。
上記ポリプロピレンの変性に用いる不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体の含有率としては、10-4〜5重量%
の範囲にあるものが好ましいが、あらかじめ該量が0.01
〜60重量%である変性ポリプロピレンのマスター樹脂を
製造しておき、それを未変性ポリプロピレンで適当に稀
釈して変性ポリプロピレンとして使用してもよい。な
お、ここで稀釈に用いるポリプロピレンとしては変性ポ
リプロピレンの原料ポリプロピレンと同じであっても異
なっていてもよい。この場合には稀釈用のポリプロピレ
ンは接着剤組成物が溶融したときの流動性が被接着層の
ポリプロピレンと同等になるように、変性ポリプロピレ
ンの原料のポリプロピレンとは異なるポリプロピレン、
例えば、エチレン含量が1.0〜7.0重量%であるエチレン
−プロピレン共重合体などを使用して被接着層との流動
性を調整することができるので望ましい。
変性ポリプロピレンの配合量は、接着剤組成物の中9
8.9〜59.9重量%の範囲が好ましい。59.9重量%未満で
はポリプロピレン層との接着強度が低い。
本発明でB)成分として用いるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体は密度0.915〜0.940g/cc、且つ融点が115
〜130℃であるものを用いる。この密度範囲にないエチ
レン−α−オレフィン共重合体、例えば、高圧法で重合
される一般の低密度ポリエチレンや密度が0.94g/ccを超
える高密度ポリエチレンなどを使用しても高い接着強度
は得られない。特にメルトインデックス(以下MIとす
る)が0.2〜4.0のものが好ましい。
ここでエチレンと共重合したα−オレフィンモノマー
としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、3
−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1などであ
り、特に1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチルペン
テン−1が好ましい。また、共重合体としては、通常、
エチレンの高立体規則性を与える触媒の存在下に製造し
得られるものである。
B)成分のエチレン−α−オレフィン共重合体の配合
量は接着剤組成物中、1.0〜40重量%が好ましく、1.0重
量%未満ではエチレン−ビニルアルコール共重合体層と
の接着強度が不足する。40重量%を超えるとポリプロピ
レン層との接着強度が低下する。
本発明C)成分として用いる炭化水素系合成エラスト
マーとは、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、アクリルニ
トリル−スチレンゴム、エチレン−1−ブテンゴム、ブ
チルゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム
(SBR)、エタレン−ブタジエンゴム(EBR)、イソブチ
レンゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン、塩
素化ポリプロピレンなどが挙げられる。中でも、エチレ
ン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体(EPDM)が好ましい。
炭化水素系合成エラストマーの配合量としては接着剤
組成物中0.1重量%以上3重量%未満の範囲である。3
重量%以上配合した接着剤は、室温での接着強度はある
が耐熱性に乏しく高温下で力がかかる容器などを製造す
るには適さない。0.1重量%未満では室温下での接着力
が不足する。
本発明の接着剤には、必要に応じ他の樹脂や添加剤、
例えば、通常の中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン
などの樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、
充填剤、核剤、ブロッキング防止剤、スリップ剤、帯電
防止剤、難燃剤などを接着剤の接着強度と耐熱性が著し
く低下しない範囲で適量加えてもよい。
特に接着剤を押し出し機などで溶融し押し出す場合、
密度が0.915〜0.935且つ融点が105〜120℃の高圧法ポリ
エチレンでB)成分のエチレン−α−オレフィン共重合
体をその50重量%以下の割合で置きかえると、押し出し
機のスクリューへの接着剤の付着を防止でき、安定性良
く長時間連続運動することができ好ましい。ここで用い
る高圧法ポリエチレンはラジカル重合で得られるいわゆ
る低密度ポリエチレンを意味する。
本発明の接着剤組成物を調製する方法としては、公知
の種々の方法、例えば、上記成分をリボンブレンダー、
V型ブレンダー、タンブラー、ヘンシェルミキサーなど
で混合した後、押出機、バンバリーミキサー、二本ロー
ル、ニーダーなどで溶融混練する方法、あるいは、上記
成分を溶媒に溶解させよく撹拌した後、貧溶媒を添加し
て析出させる方法などが挙げられる。
本発明の接着剤を適用するポリプロピレン層及びエチ
レン−ビニルアルコール共重合体層は特に制限は受ず、
一般に公知のものを用いることができる。また、これら
の層は、必要に応じ、公知の添加剤、例えば、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、充填剤、核剤、ブロッ
キング防止剤、フリップ剤、帯電防止剤、難燃剤などを
含んでいてもよい。またポリプロピレン層は本発明の接
着剤を用いた積層物のスクラップを配合してもよい。
本発明の接着剤を用い積層物を製造する方法として
は、予めポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール
共重合体および接着剤のそれぞれのフィルム又はシート
を製造しておき、接着剤を他の樹脂のフィルム又はシー
トで挟んで熱圧着する方法、ポリプロピレンとエチレン
−ビニルアルコール共重合体のいずれかのフィルム又は
シート上に溶融した接着剤を押し出し、さらに他方の樹
脂のフィルム又はシートを重ね合わせる方法、あるいは
ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体及び接着剤を
押出機で溶融し同一のダイスにより共押出しによりシー
ト、フィルム、ボトムなどを得る方法が採用できる。ポ
リプロピレンやエチレン−ビニルアルコール共重合体を
押出す場合の押出温度は、従来の押出温度でよい。接着
剤の押出温度は、通常、190〜300℃、好ましくは、200
〜280℃が適当である。
接着剤層の厚みは、0.005〜0.1mmの範囲が好ましい。
0.005mm未満では、十分な接着強度が得られない。ま
た、0.1mm以上に厚みを増加しても接着強度は高まらな
い。
本発明の接着剤を適用しうる積層物の形状としては種
々のものがあり、例えば、フィルム、シート、パイプ、
波板あるいは射出成形及びブロー成形などで製造される
ボトルなどの容器が挙げられ、また積層シートを予め製
造しておいた後、真空成形、圧空成形などの方法により
種々の容器などを製造することも可能である。特に、高
温の液体などを充填した後、スクリュー式のキャップを
用いて栓をする用途に供せられる容器に特に好ましい。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明する。
接着強度はJIS K−6854(T型剥離試験)により、エ
チレン−α−オレフィン共重合体とポリエチレンの融点
は示差走査熱量測定方法(10℃/分の昇温法)により測
定される吸熱過程の最大吸熱ピークにより、また、ポリ
プロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリ
エチレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、炭化
水素系合成エラストマーのMIおよびエチレン−α−オレ
フィン共重合体、炭化水素系合成エラストマー、ポリエ
チレンの密度はJIS K−6760により測定した。
実施例1及び2 ホモポリプロピレン(MI=0.7)100重量部に無水マレ
イン酸を15重量部の割合でグラフトしたもの(以下、GP
Pと略す)2重量%と稀釈用のポリプロピレンとしてエ
チレン−プロピレンランダム共重合体(エチレン含量5
%、MI=1.5、以下、稀釈用PPと略す)88.3重量%及び7
9.6重量%の混合物、炭化水素系合成エラストマーとし
てエチレン−プロピレンゴム(密度0.86g/cc、MI=1.0
以下、EPMと略す)1.0重量%、エチレン−1−オクテン
共重合体(融点126℃、密度0.930g/cc、MI=2.5)8.7重
量%及び17.4重量%とをヘンシェルミキサーで混合した
後、30mm押出機により押し出して接着剤のペレットを得
た。
上記接着剤とポリプロピレン“三井ノーブレンMJS−
G"(商標、三井東圧化学(株)製、MI=1.0)とエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体“エバールF"(クラレ社
製、MI=1.3)を多層ブローダイを用いポリプロピレン
層/接着剤層/エチレン−ビニルアルコール共重合体層
/接着剤層/ポリプロピレン層の3層5層からなる500m
l用スクリュー付ボトル(口部の外径22mm、内径20mm)
を製造した。フィードブロックへ、ポリプロピレンは40
mm押出機により、接着剤は30mm押出機により、エチレン
−ビニルアルコール共重合体は別の30mm押出機により供
給した。それぞれの層の厚みは、0.4mm/0.02mm/0.02mm/
0.02mm/0.4mmであった。また、押出温度は、ポリプロピ
レン、接着剤およびエチレン−ビニルアルコール共重合
体ともに210℃であった。このボトルに80℃の湯500mlを
充填し、スクリュー式のキャップを取付け、30kgトルク
の力で封をしたが、いずれの接着剤も耐熱性は十分で接
着剤層とポリプロピレン層或いは/およびエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体層が剥離することはなかった。
接着剤の組成、耐熱性および接着強度を表−1に示す。
実施例3 EPMを0.5重量%とし、エチレン−1−オクテン共重合
体の代りにエチレン−1−ヘキセン共重合体(融点122
℃、密度0.920g/cc、MI=3.5)12.0重量%を用い、さら
に稀釈用PPを88.5重量%とした以外は、実施例1と同様
にして多層ボトルを得た。この接着剤も十分な接着強度
と耐熱性を有していた。接着剤の組成、耐熱性および接
着強度を表−1に示す。
実施例4及び5 炭化水素系合成エラストマーとしてエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体(密度0.86g/cc、MI=0.8、以
下、EPDMと略す)2.0重量%を用い、稀釈用PPの配合量
をそれぞれ87.3重量%及び78.6重量%に代えた以外は、
実施例1及び2と同様にして多層ボトルを得た。この接
着剤も十分な接着強度と耐熱性を有していた。接着剤の
組成、耐熱性および接着強度を表−1に示す。
実施例6 実施例4の稀釈用PPの配合量を80.3%とし、ポリエチ
レン(融点103℃、密度0.922g/cc、MI=6.0)を7.0重量
%配合した以外は、実施例4と同様にして多層ボトルを
得た。この接着剤も十分な接着強度と耐熱性を有してい
た。また、この接着剤を押し出した押し出し機のスクリ
ューへの接着剤の付着もなかった。接着剤の組成、耐熱
性および接着強度を表−1に示す。
比較例1〜3 実施例2の方法で用いたエチレン−1−オクテン共重
合体(融点126℃、密度0.930、MI=2.5)に代えて本願
発明の範囲外の種々のエチレン重合体又は共重合体を用
いた。
比較例1:密度0.946、融点135℃、MI=1.1のエチレン−
プロピレン共重合体 比較例2:密度0.930、融点109℃、MI=4.0の高圧法ポリ
エチレン 比較例3:密度0.958、融点133℃、MI=1.0の高密度ポリ
エチレン 実施例2と同様の方法で多層ボトルを得た。
得られた多層ボトルの接着強度及び耐熱性の評価結果
を表−1に示す。
室温での接着強度はいずれの場合も実施例2と比べる
と著しく低かった。
室温での接着強度が著しく低いので、耐熱性の試験を
実施する以前に接着剤層とポリプロピレン層或いは/お
よびエチレン−ビニルアルコール共重合体層が剥離して
耐熱性試験による評価はできなかった。
比較例4 炭化水素合成エラストマーを加えず、エチレン−1−
オクテン共重合体と稀釈用PPの配合量をそれぞれ70重量
%、28重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で多
層ボトルを得た。接着剤の組成、耐熱性および接着強度
を表−1に示す。
接着強度は実施例1と比べて低く、接着剤の耐熱性は
比較例1〜3と同様に測定できなかった。
比較例5 エチレン−1−オクテン共重合体を加えず、EPMを4.0
重量%、稀釈用PPの配合量を94重量%とした以外は、実
施例1と同様の方法で積層シートを得た。接着剤の組
成、耐熱性および接着強度を表−1に示す。
室温下での接着強度は問題なかったが、耐熱性に劣
り、80℃の湯500mlを充填し、スクリュー式のキャップ
を取付け、30kgトルクの力で封をしたところ接着剤とポ
リプロピレン層およびエチレン−ビニルアルコール共重
合体層が剥離し問題があった。
比較例6 EPDMを20重量%、稀釈用PPを60.6重量%とした以外は
実施例5と同様の方法で多量ボトルを得た。接着剤の組
成、耐熱性および接着強度を表−1に示す。
室温下での接着強度は問題なかったが、比較例5と同
様に、耐熱性に劣り高温下で力をかけると接着剤層とポ
リプロピレン層およびエチレン−ビニルアルコール共重
合体層が剥離した。
[発明の効果] 本発明の接着剤はポリプロピレン層とエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体層との間の接着強度が良好であ
り、例えば、これらの樹脂から多層ボトルを製造するに
際して従来の接着性樹脂に比べ高温時の接着強度が高い
ので、高温の液体をボトルに充填しスクリュー式のキャ
ップなどで封をする際、接着剤の耐熱性が不足してポリ
プロピレン層と接着剤層、エチレン−ビニルアルコール
共重合体層と接着剤層、あるいはこれらの両方の間が剥
離することがない。そのため、本発明の接着剤を用いた
ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体
の積層物は、水蒸気透過率、酸素透過率のいづれも低
く、かつ耐熱性を損なうことがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 123:08 C09J 123:08 123:00) 123:00) (C09J 151/06 (C09J 151/06 123:08 123:08 123:00) 123:00)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A)一部又は全部が不飽和カルボン酸もし
    くはその誘導体でグラフトされた変性ポリプロピレン9
    8.9〜59.9重量%、 B)密度0.915〜0.940g/cc、且つ融点115〜130℃を有す
    るエチレン−α−オレフィン共重合体1.0〜40重量%お
    よび、 C)炭化水素系合成エラストマー0.1重量%以上で3重
    量%未満からなることを特徴とするポリプロピレン層と
    エチレン−ビニルアルコール共重合体の層との接着剤。
  2. 【請求項2】上記B)成分のエチレン−α−オレフィン
    共重合体が0.2〜4.0のメルトインデックスを有する特許
    請求の範囲第1項の接着剤。
  3. 【請求項3】上記B)成分のエチレン−α−オレフィン
    共重合体がその50重量%以下の割合で密度0.915〜0.935
    g/cc且つ融点105〜120℃を有する高圧法ポリエチレンで
    置き換えられる特許請求の範囲第1項の接着剤。
  4. 【請求項4】キャップ締付け栓を備えた容器に成形する
    のに用いるポリプロピレン層とエチレン−ビニルアルコ
    ール共重合体層よりなる多層積層物の層間の接着剤とし
    て介在する特許請求の範囲第1項の接着剤。
JP63197864A 1987-08-11 1988-08-10 接着剤 Expired - Fee Related JP2525875B2 (ja)

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