JP2001315512A - 軌陸作業車 - Google Patents

軌陸作業車

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JP2001315512A JP2000133228A JP2000133228A JP2001315512A JP 2001315512 A JP2001315512 A JP 2001315512A JP 2000133228 A JP2000133228 A JP 2000133228A JP 2000133228 A JP2000133228 A JP 2000133228A JP 2001315512 A JP2001315512 A JP 2001315512A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄輪の張り出し不足状態のまま車体を軌道上
に載置して鉄輪を支持するアクチュエータを破損させて
しまう事態を防止するとともに、格納した鉄輪が自然に
降下して道路走行の妨げとなることを防止する。 【解決手段】 車体10に揺動自在に取り付けられて鉄
輪14を支持するブラケット62と、このブラケット6
2を揺動させて鉄輪14を所定の格納位置とこの格納位
置から揺動下死点を越えて位置する所定の張出位置との
間で移動させる鉄輪張出格納シリンダ63と、このシリ
ンダ63の作動制御を行うコントローラ80及び制御バ
ルブ90と、鉄輪14が張出位置に位置したことを検出
して張出信号を出力する鉄輪張出検出器65とを備え、
コントローラ80は、鉄輪14が張出位置に位置するよ
うに鉄輪張出格納シリンダ63を作動させたときには、
鉄輪張出検出器65より張出信号が出力された後、一定
時間が経過した後に同シリンダ63の作動を停止させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路と軌道との両
方を走行可能であり、軌道に沿って張られたトロリ線の
保守点検作業等に用いられる軌陸作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】軌陸作業車は道路走行用のタイヤ車輪の
ほかに軌道走行時に下方に張り出して用いられる軌道走
行用の鉄輪を備えている。この鉄輪は車体に対して揺動
自在なブラケットに支持されるが、このブラケットを油
圧シリンダにより揺動移動させることにより、鉄輪を所
定の格納位置及びこの格納位置から揺動下死点を越えて
位置する所定の張出位置に位置させることができる。
【0003】ここで、油圧シリンダへの作動油の給排は
レバー操作によりマニュアルバルブを作動させて行う
が、鉄輪が所定の張出位置に位置する前に油圧シリンダ
の作動を停止させた場合には、車体を鉄輪により軌道上
に支持させたときに油圧シリンダに大きな負荷が作用し
て破損に至る虞があった(鉄輪が下死点を越えた後であ
って、車体を軌道上に支持させたときに油圧シリンダが
引っ張られる場合も同様)。このため従来においてはマ
ニュアルバルブと各油圧シリンダとの間にリリーフバル
ブを設けて油圧シリンダが過負荷状態になることを防止
する構成が採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなリリーフバルブを設ける従来の構成においてはマニ
ュアルバルブと油圧シリンダとの間で若干ながらも油漏
れが生じることとなる。このため油圧シリンダによるブ
ラケットの保持力は低下し、鉄輪を所定の位置に格納さ
せた状態であってもこれが自重により降下して道路走行
の妨げとなる虞があった。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、鉄輪の張り出し不足状態のまま車体を軌道
上に載置して鉄輪を支持するアクチュエータを破損させ
てしまう事態を防止できるとともに、格納した鉄輪が自
然に降下して道路走行の妨げとなることを防止できる構
成の軌陸作業車を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、道路走行用車
輪(例えば、実施形態におけるタイヤ車輪13)と軌道
走行用車輪(例えば、実施形態における鉄輪14)とを
備え、軌道走行用車輪を上方へ格納した状態で道路走行
を行うとともに、軌道走行用車輪を下方へ張り出した状
態で軌道走行を行う軌陸作業車(例えば、実施形態にお
ける軌陸高所作業車1)において、軌道走行車輪の張り
出し及び格納を行う張出格納手段(例えば、実施形態に
おける鉄輪張出格納装置60)が、車体に揺動自在に取
り付けられて軌道走行用車輪を回転自在に支持するブラ
ケットと、ブラケットを揺動させて軌道走行用車輪を所
定の格納位置とこの格納位置から揺動下死点を越えて位
置する所定の張出位置との間で移動させるアクチュエー
タ(例えば、実施形態における鉄輪張出格納シリンダ6
3)と、アクチュエータの作動制御を行う制御手段(例
えば、実施形態におけるコントローラ80及び制御バル
ブ90)と、軌道走行用車輪が張出位置に位置したこと
を検出して張出信号を出力する張出検出手段(例えば、
実施形態における鉄輪張出検出器65)とを有し、制御
手段は、軌道走行用車輪が張出位置に位置するようにア
クチュエータを作動させたときには、張出検出手段より
張出信号が出力された後、一定時間が経過した後にアク
チュエータの作動を停止させるように構成される。
【0007】本発明に係る軌陸作業車では、軌道走行用
車輪の張り出し作動において、張出検出手段より張出信
号が出力されてもすぐにはこの張り出しを行うアクチュ
エータの作動を停止させず、一定時間が経過してからそ
の作動を停止させるようになっている。このため張出検
出手段がヒステリシス等を有し、軌道走行用車輪が実際
には張出位置に位置していない状態で張出信号を出力し
た場合であっても軌道走行用車輪は確実に所定の張出位
置まで張り出されるようになり、軌道走行用車輪の張り
出し不足状態のまま車体を軌道上に載置することにより
生じるアクチュエータの破損を防止することができる。
また、このような構成によれば軌道走行用車輪を確実に
張出位置に位置させることができるので、従来のように
各アクチュエータとこのアクチュエータへ作動油等を給
排するバルブとの間にリリーフバルブを設ける必要がな
くなり、構成を簡単にしてコストダウンを図ることがで
きる。
【0008】ここで、上記張出格納手段が、軌道走行用
車輪が格納位置に位置したことを検出して格納信号を出
力する格納検出手段(例えば、実施形態における鉄輪格
納検出器66)を有し、上記制御手段は、軌道走行用車
輪が格納位置に位置するようにアクチュエータを作動さ
せたときには、格納検出手段より格納信号が出力された
後、一定時間が経過した後にアクチュエータの作動を停
止させるようになっていることが好ましい。
【0009】このような構成では、軌道走行用車輪の格
納作動において、格納検出手段より格納信号が出力され
てもすぐにはこの格納を行うアクチュエータの作動を停
止させず、一定時間が経過してからその作動を停止させ
るので、格納検出手段がヒステリシス等を有し、軌道走
行用車輪が実際には格納位置に位置していない状態で格
納信号を出力した場合であっても軌道走行用車輪は確実
に所定の格納位置まで格納されるようになる。また、上
記のように各アクチュエータとこのアクチュエータへ作
動油を給排するバルブとの間にリリーフバルブを設ける
必要がないので、格納状態にある軌道走行用車輪が油漏
れ等に起因して自重により降下するようなことがなく、
軌道走行用車輪が道路走行中に路面と接触して道路走行
が妨げられる事態が防止される。 〔発明の詳細な説明〕
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。図2は、本発明に係
る安全装置を備えた軌陸作業車の一例である軌陸高所作
業車1を示している。この軌陸高所作業車1は、運転席
11及びその後方に設けられた車台12を有してタイヤ
車輪13により道路走行が可能な車体10と、車台12
上に設けられた旋回台20と、この旋回台20から上方
に延びた支柱21にフートピン22により取り付けられ
てブーム起伏シリンダ23の作動により起伏可能なブー
ム30と、このブーム30の先端部に設けられた作業台
40とを有して構成されている。
【0011】旋回台20は車体10内に設けられたブー
ム旋回モータ24の作動により水平旋回が可能であり、
これによりブーム30を360度旋回させる。ブーム3
0は複数のブーム部材が入れ子式に構成されており、内
蔵されたブーム伸縮シリンダ31の作動により伸縮可能
である。ブーム30の先端部には図示しないレベリング
装置の作用により常時垂直に保持される垂直ポスト32
が設けられており、作業台40はこの垂直ポスト32の
先端部に取り付けられている。このため作業台40は床
面が常に水平に保たれ、内蔵された作業台旋回モータ4
1の作動により水平面内での首振りができるようになっ
ている。
【0012】作業台40には上部操作装置50が設けら
れており、ここに備えられたレバー類を操作することに
より、ブーム起伏シリンダ23、ブーム伸縮シリンダ3
1、ブーム旋回モータ24及び作業台旋回モータ41を
油圧作動させてブーム30の起伏、伸縮、旋回及び作業
台40の首振りを行うことができるようになっている。
このため作業台40に搭乗した作業者は自らの意志で所
望の位置へ移動して作業を行うことができる。
【0013】車体10の前後左右4箇所、各タイヤ車輪
13の後方には軌道走行用の鉄輪14が鉄輪張出格納装
置60を介して取り付けられている。この鉄輪張出格納
装置60は図3にも示すように、車体10側部材である
基部61の下部に揺動ピン71により揺動自在に枢結さ
れて鉄輪14を回転自在に支持するブラケット62と、
上端部(シリンダ本体63a側の端部)が図示しない上
部ピンにより車体10側に枢結されるとともに、下端部
(ピストンロッド63b側の端部)が下部ピン72によ
りブラケット62のシリンダ取付部62aに枢結された
鉄輪張出格納シリンダ63とを備えている。
【0014】車体10の後部には後部操作装置55が設
けられており(図2参照)、この後部操作装置55には
各鉄輪14の張出指令を行う鉄輪張出スイッチ57と各
鉄輪14の格納指令を行う鉄輪格納スイッチ58とがそ
れぞれ4つずつ設けられている。これらスイッチ57,
58からの各操作信号は図1に示すようにコントローラ
80に入力されるようになっており、コントローラ80
はこれら操作信号を受けて制御バルブ90を電気的に作
動させ、これにより油圧ポンプ100から供給される作
動油の給排制御を行ってその制御バルブ90に滞欧する
鉄輪張出格納シリンダ63を伸長収縮させる。なお、図
1に示すブロック図は1つの鉄輪張出格納シリンダ63
についての作動制御系を示すものであるが、他の3つの
鉄輪張出格納シリンダ63についてもこれと同様であ
り、各鉄輪張出格納シリンダ63ごとにこの構成が備え
られる(但しコントローラ80は共有)。
【0015】ここで、上記制御バルブ90はクローズド
センタ式の方向制御弁であり、スプール(図示せず)が
コントローラ80からの信号により図の左方の位置91
に対応するポジションに位置したときには油圧ポンプ1
00から供給される作動油が油路L1よりシリンダ63
のキャップ側油室S1に流入するとともにロッド側油室
S2内の作動油が油路L2より排出され、ピストンロッ
ド63bは図の右方に移動して鉄輪張出格納シリンダ6
3が伸長する。一方、スプールがコントローラ80から
の信号におり図の右方の位置92に対応するポジション
に位置したときには油圧ポンプ100から供給される作
動油が油路L2からロッド側油室S2に流入するととも
にキャップ側油室S1内の作動油が油路L1より排出さ
れ、ピストンロッド63bは図の左方に移動して同シリ
ンダ63が収縮する。
【0016】各鉄輪張出格納シリンダ63はこのように
制御バルブ90を介して給排される作動油により伸縮作
動し、ブラケット62を揺動ピン71まわりに揺動させ
て鉄輪14を所定の格納位置とこの格納位置から揺動下
死点を越えて位置する所定の張出位置との間で移動させ
る。基部61の下端部にはストッパ61aが設けられて
おり、鉄輪14が鉄輪張出格納シリンダ63により揺動
されて張出位置に位置したときにはブラケット62の上
面62bがストッパ61aに下方から当接する。図4は
鉄輪14の張出状態と格納状態とを説明する図であり、
(A)は鉄輪14が格納位置にある状態を、(B)は鉄
輪14が揺動下死点にある状態を、また(C)は鉄輪1
4が張出位置にある状態をそれぞれ示している。なお、
このように鉄輪14が張出位置に位置して完全に張り出
された状態では、車体10を軌道R上に降ろしたときの
車体重量は基部61及びブラケット62を介して全て鉄
輪14に伝達されるようなるので、鉄輪張出格納シリン
ダ63に車体10の重量がかかることはない。
【0017】また、図3に示すように基部61には鉄輪
14が張出位置に位置したことを検出する鉄輪張出検出
器65と鉄輪14が格納位置に位置したことを検出する
鉄輪格納検出器66とが設けられている。鉄輪張出検出
器65は回路を断続するスイッチ部材65aがスプリン
グ(図示せず)により常時下方に付勢された構成となっ
ており、スイッチ部材65aがスプリングに付勢されて
下方のポジションに位置しているときには回路を遮断し
てオフ信号を出力するが、鉄輪14が張出位置に位置し
てブラケット62の上面62bがストッパ61aに当接
したときにはこのブラケット62の上面62bに押圧さ
れてスイッチ部材65aが上方のポジションへ移動し、
これにより回路が接続されてオン信号(張出信号)が出
力される。
【0018】一方、鉄輪格納検出器66は回路を断続す
るスイッチ部材66aがスプリング(図示せず)により
常時車体10の後方(図3では紙面の右方)に付勢され
た構成となっており、スイッチ部材66aがスプリング
に付勢されて車体10の後方のポジションに位置してい
るときには回路を遮断してオフ信号を出力するが、鉄輪
14が格納位置に位置したときにはブラケット62のシ
リンダ取付部62aに押圧されてスイッチ部材66aが
前方のポジションへ移動し、これにより回路が接続され
てオン信号(格納信号)が出力される。
【0019】また、図2に示すように車体10の下部に
は車体10を道路と軌道Rとの間で載せ換え移動させる
ための転車台17が下方に突出して設けられている。こ
の転車台17は車体10に内蔵された転車台張出格納シ
リンダ18の伸縮作動により下方への張り出しと上方へ
の格納が可能になっている。この転車台張出格納シリン
ダ18の作動操作は後部操作装置55より行われる。
【0020】次に、この軌陸高所作業車1を用いて軌道
R上での高所作業、例えばトロリ線の保守点検作業を行
う手順について説明する。このような高所作業を行うに
は、先ず作業者が運転席11から運転して道路走行を行
い、作業車1を作業現場最寄りの踏切へ移動させる。こ
こで、道路上を移動するときには鉄輪14は上方の格納
位置に位置させた状態とし、タイヤ車輪13により走行
する。また、ブーム30は全縮状態で前方に倒伏させ、
ブーム30を車台12に設けたブーム受け19に載置さ
せる。
【0021】踏切に到着したら前後のタイヤ車輪13に
より踏切を跨ぐように停止し、後部操作装置55から操
作を行って転車台張出格納シリンダ18を作動させ、転
車台17を車体10の下方へ張り出させる。車体10が
転車台17により持ち上げ支持されたら車体10を手で
押して約90度旋回させ、これにより車体10の方向が
軌道Rの方向に一致したら後部操作装置55から鉄輪張
出スイッチ57を操作し、コントローラ80を介して鉄
輪張出格納シリンダ63を作動させる。これにより各鉄
輪14が所定の張出位置にまで張り出されたら転車台張
出格納シリンダ18を作動させ、転車台17を格納させ
ながら鉄輪14を軌道R上に位置させる。これにより車
体10は道路から軌道R上へ載せ換え移動された状態と
なる。
【0022】ここで、上記したコントローラ80による
鉄輪14の張り出し制御について図5のフローを用いて
説明する。この鉄輪14の張り出し制御では、コントロ
ーラ80は先ず鉄輪張出スイッチ57が操作されたか否
かを判断し(ステップS11)、ここで鉄輪張出スイッ
チ57が操作されていない場合にはこの制御を終了する
が、鉄輪張出スイッチ57が操作された場合には続いて
鉄輪張出検出器65よりオン信号が出力されているか否
かを判断する(ステップS12)。そして、鉄輪張出検
出器65よりオン信号が出力されている場合にはこの制
御を終了し、鉄輪張出検出器65よりオン信号が出力さ
れている場合には制御バルブ90を作動させて(スプー
ルを位置91に対応するポジションに位置させて)鉄輪
張出格納シリンダ63を伸長作動させる(ステップS1
3)。
【0023】続いてコントローラ80は鉄輪張出検出器
65よりオン信号が出力されたか否かを判断し(ステッ
プS14)、ここで鉄輪張出検出器65よりオン信号が
出力されていない場合にはこのステップS14の処理を
繰り返し、鉄輪張出検出器65よりオン信号が出力され
た場合にはこのループから抜けて一定時間(例えば3
秒)の経過後に鉄輪張出格納シリンダ63の作動を停止
させる。そして、鉄輪14が完全に張り出し状態になっ
た旨を後部操作装置55に設けられた表示パネル56を
介して作業者に報知する。
【0024】このようにコントローラ80は、鉄輪張出
格納シリンダ63の伸長作動(鉄輪14の張り出し作
動)において、鉄輪張出検出器65より張出信号(オン
信号)が出力されてもすぐにはこのシリンダ63の伸長
作動を停止させず、一定時間が経過してからその作動を
停止させる。このため鉄輪張出検出器65がヒステリシ
ス等を有し、鉄輪14が実際には張出位置に位置してい
ない状態で張出信号を出力した場合であっても鉄輪14
は確実に所定の張出位置まで張り出されるようになり、
鉄輪14の張り出し不足状態のまま車体10を軌道R上
に載置することにより生じる鉄輪張出格納シリンダ63
の破損を防止することができる。また、このような構成
によれば各鉄輪14を確実に張出位置に位置させること
ができるので、従来のように各鉄輪張出格納シリンダと
バルブ(マニュアルバルブ)との間にリリーフバルブを
設ける必要がなくなり、構成を簡単にしてコストダウン
を図ることができる。なお、上記フローにおけるステッ
プS12の処理は、鉄輪14が既に張り出し状態にある
にも拘わらず、誤って鉄輪張出スイッチ57を操作して
しまった場合に鉄輪張出格納シリンダ63を更に伸長作
動させないためのものである。
【0025】このようにして車体10の軌道R上への載
せ換えが行われたら、運転席11から車体10内に設け
られた走行モータ(図示せず)の作動操作を行い、これ
により鉄輪14を駆動して軌道R上を走行移動する。な
お、この走行制御は作業台40上の上部操作装置50か
らも可能であるが、安全上、上部操作装置50からは低
速での走行のみができるようになっている。
【0026】作業現場に到着したら作業者は車台12か
ら作業台40に搭乗し、上部操作装置50よりレバー操
作を行ってブーム30を起伏、伸縮、旋回作動させ、或
いは作業台40を旋回作動させて作業台40を所望の位
置に移動させ、トロリ線の点検作業を行う。そして作業
が終わったら上部操作装置50からレバー操作を行って
ブーム30をブーム受け19に載置させ、運転席11か
ら前述の走行モータを作動させて鉄輪14により軌道R
上を走行移動し、近くの踏切まで移動する。
【0027】踏切まで移動したら車体10を静止させ、
後部操作装置55から操作を行って転車台張出格納シリ
ンダ18を作動させ、転車台17を下方へ張り出させ
る。車体10が転車台17により支持されたら車体10
を手で押して約90度旋回させ、これにより車体10の
方向が道路の方向に一致したら鉄輪格納スイッチ58を
操作し、コントローラ80を介して鉄輪張出格納シリン
ダ63を作動させる。これにより各鉄輪14が所定の格
納位置に格納されたら転車台張出格納シリンダ18を作
動させ、転車台17を格納させて車体10を道路上に降
ろす。
【0028】ここで、上記したコントローラ80による
鉄輪14の格納制御について図6のフローを用いて説明
する。この鉄輪14の格納制御では、コントローラ80
は先ず鉄輪格納スイッチ58が操作されたか否かを判断
し(ステップS21)、ここで鉄輪格納スイッチ58が
操作されていない場合にはこの制御を終了するが、鉄輪
格納スイッチ58が操作された場合には続いて鉄輪格納
検出器66よりオン信号が出力されているか否かを判断
する(ステップS22)。そして、鉄輪格納検出器66
よりオン信号が出力されている場合にはこの制御を終了
し、鉄輪格納検出器66よりオン信号が出力されている
場合には制御バルブ90を作動させて(スプールを位置
92に対応するポジションに位置させて)鉄輪張出格納
シリンダ63を収縮作動させる(ステップS23)。
【0029】続いてコントローラ80は鉄輪格納検出器
66よりオン信号が出力されたか否かを判断し(ステッ
プS24)、ここで鉄輪格納検出器66よりオン信号が
出力されていない場合にはこのステップS24の処理を
繰り返し、鉄輪格納検出器66よりオン信号が出力され
た場合にはこのループから抜けて一定時間(例えば3
秒)の経過後に鉄輪張出格納シリンダ63の作動を停止
させる。そして、鉄輪14が完全に格納状態になった旨
を上記表示パネル56を介して作業者に報知する。
【0030】このようにコントローラ80は、鉄輪張出
格納シリンダ63の収縮作動(鉄輪14の格納作動)に
おいて、鉄輪格納検出器65より格納信号(オン信号)
が出力されてもすぐにはこのシリンダ63の収縮作動を
停止させず、一定時間が経過してからその作動を停止さ
せる。このため鉄輪格納検出器66がヒステリシス等を
有し、鉄輪14が実際には格納位置に位置していない状
態で格納信号を出力した場合であっても鉄輪14は確実
に所定の格納位置まで格納されるようになる。また、上
記のように各鉄輪張出格納シリンダとバルブ(マニュア
ルバルブ)との間にリリーフバルブを設ける必要がない
ので、格納状態にある鉄輪14が油漏れ等に起因して自
重により降下するようなことがなく、鉄輪14が道路走
行中に路面と接触して道路走行が妨げられる事態が防止
される。なお、上記フローにおけるステップS22の処
理は、鉄輪14が既に格納状態にあるにも拘わらず、誤
って鉄輪格納スイッチ58を操作してしまった場合に鉄
輪張出格納シリンダ63を更に収縮作動させないための
ものである。
【0031】これまで本発明に係る安全装置の実施形態
について説明してきたが、本発明の範囲は上述のものに
限定されない。例えば、上記実施形態においては各鉄輪
14がそれぞれに対応して設けられた鉄輪張出スイッチ
57及び鉄輪格納スイッチ58の操作により個々に作動
する構成であったが、全ての鉄輪14が1つのスイッチ
操作で同時に張り出し及び格納作動を開始する構成であ
っても構わない。この場合コントローラ80は、上記実
施形態において説明したように各鉄輪張出格納シリンダ
63の作動停止を各検出器65,66からの検出情報に
基づいて各々別個に行うようにしてもよいが、4つの鉄
輪張出検出器65全てからオン信号が出力されたときに
全ての鉄輪張出格納シリンダ63の伸長作動を同時に停
止させ、或いは4つの格納張出検出器66全てからオン
信号が出力されたときに全ての鉄輪張出格納シリンダ6
3の収縮作動を同時に停止させるようにしてもよい。
【0032】また、上記構成のように鉄輪張出格納シリ
ンダ63の作動が鉄輪張出スイッチ57若しくは鉄輪格
納スイッチ58の操作により開始されるとともに、その
停止が鉄輪張出検出器65からの張出信号若しくは鉄輪
格納検出器66からの格納信号の出力に基づいて行われ
るのではなく、鉄輪張出格納シリンダ63の作動及びそ
の停止を後部操作装置55等に設けたレバーの操作等に
より制御バルブ90を駆動してマニュアル式に行う構成
とすることもできる。この場合、鉄輪14の張り出し及
び格納時における鉄輪張出格納シリンダ63の作動停止
のタイミングは作業者が表示パネル56の表示を見なが
ら行うこととなるが、コントローラ80が、鉄輪張出検
出器65からの張出信号若しくは鉄輪格納検出器66か
らの格納信号の出力があってから一定時間経過後に表示
パネル56に表示を行う構成とすることにより同様の効
果を得ることができる。或いはコントローラ80が、鉄
輪張出検出器65からの張出信号若しくは鉄輪格納検出
器66からの格納信号の出力があったときにはこれを表
示パネル56に表示させるが、鉄輪張出格納シリンダ6
3の作動を停止させる制御バルブ90の作動を一定時間
経過後に行う構成としてもよい。
【0033】なお、鉄輪張出スイッチ57が操作された
後であって鉄輪張出格納シリンダ63が伸長作動を行っ
ている途中、或いは鉄輪格納スイッチ58が操作された
後であって鉄輪張出格納シリンダ63が収縮作動を行っ
ている途中にこれらの作動を緊急停止させることができ
る構成とすることが好ましい。また、転車台17が完全
に張り出した状態でなければ鉄輪14の張り出し格納作
動を行うことができない構成とすることも好ましい。ま
た、全ての鉄輪14が完全に張り出した状態若しくは全
ての鉄輪14が完全に格納された状態でなければ張り出
し状態の転車台17を格納できない構成、更には全ての
鉄輪14が完全に張り出した状態でなければ軌道R上を
走行できず、また全ての鉄輪14が完全に格納された状
態でなければ道路上を走行できない構成とすることが好
ましい。
【0034】また、各鉄輪14(ブラケット62)を揺
動させる鉄輪張出格納シリンダ63は上述のように伸長
作動により鉄輪14を張り出させ、収縮作動により鉄輪
14を格納させるように用いなくてもよく、収縮作動に
より鉄輪14を張り出させ、伸長作動により鉄輪14を
格納させるように用いてもよい。また、鉄輪張出格納シ
リンダ63のような油圧シリンダに代えて他のアクチュ
エータ、例えば空気圧により作動するシリンダ等であっ
ても構わない。更に、本発明の適用対象は上記のような
構成を有する軌陸式の高所作業車に限られず、他の構成
の軌陸作業車、例えば作業台をシザース装置により垂直
方向に昇降移動させる形態の軌陸作業車等であってもよ
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る軌陸
作業車の安全装置では、軌道走行用車輪の張り出し作動
において、張出検出手段より張出信号が出力されてもす
ぐにはこの張り出しを行うアクチュエータの作動を停止
させず、一定時間が経過してからその作動を停止させる
ようになっている。このため張出検出手段がヒステリシ
ス等を有し、軌道走行用車輪が実際には張出位置に位置
していない状態で張出信号を出力した場合であっても軌
道走行用車輪は確実に所定の張出位置まで張り出される
ようになり、軌道走行用車輪の張り出し不足状態のまま
車体を軌道上に載置することにより生じるアクチュエー
タの破損を防止することができる。また、このような構
成によれば軌道走行用車輪を確実に張出位置に位置させ
ることができるので、従来のように各アクチュエータと
このアクチュエータへ作動油等を給排するバルブとの間
にリリーフバルブを設ける必要がなくなり、構成を簡単
にしてコストダウンを図ることができる。
【0036】また、軌道走行用車輪の格納作動におい
て、格納検出手段より格納信号が出力されてもすぐには
この格納を行うアクチュエータの作動を停止させず、一
定時間が経過してからその作動を停止させるようになっ
ているので、格納検出手段がヒステリシス等を有し、軌
道走行用車輪が実際には格納位置に位置していない状態
で格納信号を出力した場合であっても軌道走行用車輪は
確実に所定の格納位置まで格納されるようになる。ま
た、上記のように各アクチュエータとこのアクチュエー
タへ作動油を給排するバルブとの間にリリーフバルブを
設ける必要がないので、格納状態にある軌道走行用車輪
が油漏れ等に起因して自重により降下するようなことが
なく、軌道走行用車輪が道路走行中に路面と接触して道
路走行が妨げられる事態が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る安全装置を備えた軌陸高所作業車
における鉄輪の張り出し及び格納の作動制御系を示すブ
ロック図である。
【図2】この軌陸高所作業車の側面図である。
【図3】この軌陸高所作業車における鉄輪張出格納装置
の側面図である。
【図4】鉄輪の張出状態と格納状態とを説明する図であ
り、(A)は鉄輪が格納位置にある状態、(B)は鉄輪
が揺動下死点にある状態、(C)は鉄輪が張出位置にあ
る状態をそれぞれ示している。
【図5】コントローラによる鉄輪の張り出し制御の流れ
を説明するフローである。
【図6】コントローラによる鉄輪の格納制御の流れを説
明するフローである。
【符号の説明】
1 軌陸高所作業車(軌陸作業車) 10 車体 13 タイヤ車輪(道路走行用車輪) 14 鉄輪(軌道走行用車輪) 30 ブーム 40 作業台 60 鉄輪張出格納装置(張出格納手段) 62 ブラケット 63 鉄輪張出格納シリンダ(アクチュエータ) 65 鉄輪張出検出器(張出検出手段) 66 鉄輪格納検出器(格納検出手段) 80 コントローラ(制御手段) 90 制御バルブ(制御手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路走行用車輪と軌道走行用車輪とを備
    え、前記軌道走行用車輪を上方へ格納した状態で道路走
    行を行うとともに、前記軌道走行用車輪を下方へ張り出
    した状態で軌道走行を行う軌陸作業車において、 前記軌道走行車輪の前記張り出し及び前記格納を行う張
    出格納手段が、 前記車体に揺動自在に取り付けられて前記軌道走行用車
    輪を回転自在に支持するブラケットと、 前記ブラケットを前記揺動させて前記軌道走行用車輪を
    所定の格納位置とこの格納位置から揺動下死点を越えて
    位置する所定の張出位置との間で移動させるアクチュエ
    ータと、 前記アクチュエータの作動制御を行う制御手段と、 前記軌道走行用車輪が前記張出位置に位置したことを検
    出して張出信号を出力する張出検出手段とを有し、 前記制御手段は、前記軌道走行用車輪が前記張出位置に
    位置するように前記アクチュエータを作動させたときに
    は、前記張出検出手段より前記張出信号が出力された
    後、一定時間が経過した後に前記アクチュエータの作動
    を停止させることを特徴とする軌陸作業車。
  2. 【請求項2】 前記張出格納手段が、 前記軌道走行用車輪が前記格納位置に位置したことを検
    出して格納信号を出力する格納検出手段を有し、 前記制御手段は、前記軌道走行用車輪が前記格納位置に
    位置するように前記アクチュエータを作動させたときに
    は、前記格納検出手段より前記格納信号が出力された
    後、一定時間が経過した後に前記アクチュエータの作動
    を停止させることを特徴とする請求項1記載の軌陸作業
    車。
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CN113942350A (zh) * 2021-10-09 2022-01-18 中国重汽集团青岛重工有限公司 一种公铁两用车铁路桥结构

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