JP2001314503A - マイクロインジェクタ - Google Patents
マイクロインジェクタInfo
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- JP2001314503A JP2001314503A JP2000137638A JP2000137638A JP2001314503A JP 2001314503 A JP2001314503 A JP 2001314503A JP 2000137638 A JP2000137638 A JP 2000137638A JP 2000137638 A JP2000137638 A JP 2000137638A JP 2001314503 A JP2001314503 A JP 2001314503A
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M35/00—Means for application of stress for stimulating the growth of microorganisms or the generation of fermentation or metabolic products; Means for electroporation or cell fusion
Abstract
るマイクロインジェクタを提供する。 【解決手段】 操作部2は、基台10に固定されたシリ
ンジ11に挿入されるプランジャ12を有する。プラン
ジャ12の先端部には、シリンジ11の内面に沿って摺
動するOリング14が取り付けられたプランジャヘッド
13が取り付けられている。10基台に形成された雌ね
じ16aに送りねじ17がねじ込まれている。送りねじ
17は、後方に設けられた接続部21によってプランジ
ャ13の後端部に接続されているとともに、回転するこ
とによって基台10に対して相対的に前後進可能とされ
ている。送りねじと固定ねじ部材16には、バックラッ
シュを除去するバックラッシュ除去機構18が設けられ
ている。
Description
レータなどに取り付けて使用されるマイクロインジェク
タに関する。
は、生物の器官や生体組織、卵細胞や単一細胞等の細胞
類をホールドし、吸引、注入、分割等の細胞処理を行う
ために細胞類を操作する、いわゆるマイクロマニピュレ
ーションが行われる。このマイクロマニピュレーション
において、細胞類をホールドし、吸引・注入などの操作
を行うために、マイクロマニピュレータのホルダーに取
り付けられたマイクロインジェクタが用いられる。
ェクタとしては、たとえば、図8に示すものがある。
は、基台51にガラスシリンジからなるシリンジ52が
固定されており、シリンジ52に同心状に配置されて挿
入されるプランジャ53を有している。このプランジャ
53の先端部には、2つのOリング54,54がシリン
ジ52の長手方向に連続して取り付けられている。この
Oリング54,54によってシリンジ52の内部が液密
状態に維持され、インジェクション液Iが充填されてい
る。
じ55が接続される接続部56が設けられている。この
送りねじ55は、基台51の後端部に形成されたねじ部
57にねじ切られた雌ねじ57aにねじ込まれている。
送りねじ55の後端部には、作業者が摘んで回転させる
ための操作ハンドル58が取り付けられている。
ジェクション液出入口52Aが設けられている。このイ
ンジェクション液出入口52Aには、可撓性ホースHの
一端が接続されており、可撓性ホースHの他端は、図示
しない吸引・注入部に接続されている。
おいては、作業者が操作ハンドル58を摘んで、たとえ
ば時計周りに回転させると、操作ハンドル58とともに
送りねじ55も同方向に回転する。送りねじ55は、基
台51に設けられたねじ部57にねじ切られた雌ねじ5
7aにねじ込まれて、基台51に対して相対的に前進す
る。送りねじ55が前進すると、プランジャ53も前進
して、シリンジ52内のインジェクション液Iをインジ
ェクション液出入口52Aから押し出す。インジェクシ
ョン液出入口52Aからインジェクション液Iが押し出
されると、インジェクション液Iが可撓性ホースHを介
して、図示しない吸引・注入部におけるマイクロピペッ
トの先端から排出される。このとき、マイクロピペット
の先端は、たとえば図示しない顕微鏡に載置されたシャ
ーレなどに溜められたインジェクション液内に挿入され
ており、このシャーレに溜められたインジェクション液
内に対してインジェクション液の注入が行われる。ある
いは、マイクロピペットの先端を図示しない卵子内に挿
入し、マイクロピペット内に貯留している図示しない精
子を注入する操作などが行われる。操作ハンドル58を
反時計周りに回転させると、図示しない顕微鏡に載置さ
れたシャーレなどに溜められたインジェクション液が吸
引される。この性質を利用して、インジェクション液や
このインジェクション液内を泳ぐ精子を吸引したり、あ
るいはインジェクション液内の卵子などをホールドする
といった操作が行われる。
ンジェクタを用いた吸引・注入作業は、精子などの微小
な物質を対象に行われるので、高い精度で動かすことが
要求される。かかる要求に応えるべく、前記従来のマイ
クロインジェクタ50では、送りねじ55とねじ部57
にねじ切られた雌ねじ57aをなるべく高精度に仕上て
いた。しかし、単に高精度で仕上たとしても、送りねじ
55と雌ねじ57aの間のバックラッシュを完全に除去
することができず、その分高い精度で操作することが困
難となる問題があった。
め、シリンジ52の軸心とプランジャ53の軸心を高い
精度で合わせなければ、プランジャ53が円滑に動か
ず、特にプランジャ53が大きく後退したときには動か
ないような事態となることがあった。このため、プラン
ジャ53を円滑に動かすためにはプランジャ53をシリ
ンジ52に対して高い精度で同心状に配置する必要があ
り、その作業に手間がかかるものであった。さらに、プ
ランジャ53と送りねじ55の接続部56が送りねじ5
5の先端部に設けられていたため、シリンジ52の軸心
に対してプランジャ53の軸心が傾いた場合に、その傾
きが与える影響が大きく、わずかに軸心が傾いただけ
で、プランジャ53が動き難くなるという問題があっ
た。
ことができるマイクロインジェクタを提供することにあ
る。また、プランジャがシリンジと完全に同心状に配置
されていない場合であってもプランジャが円滑に動くこ
とができるようにして、プランジャをシリンジにセット
する際に、高い精度でプランジャをシリンジと同心状に
配置しなくてもよいようにすることにある。
明の請求項1に係る発明は、操作部および吸引・注入部
を備えるマイクロインジェクタにおいて、前記操作部
は、基台に固定されたシリンジに挿入されるプランジャ
を有し、前記シリンジの内面に沿って摺動するOリング
が取り付けられたプランジャヘッドが前記プランジャの
先端部に取り付けられ、前記基台に形成された基台側ね
じ部に送りねじがねじ込まれており、前記送りねじは、
前記プランジャに接続されているとともに、回転するこ
とによって前記基台に対して相対的に前後進可能とされ
ており、前記送りねじと前記基台側ねじ部の間に生じる
バックラッシュを除去するバックラッシュ除去機構が設
けられていることを特徴とするマイクロインジェクタで
ある。
基台側ねじ部の間にバックラッシュ除去機構が設けられ
ている。このバックラッシュ除去機構によって送りねじ
と基台側ねじ部との間に生じるバックラッシュが除去さ
れるので、高い精度で動くマイクロインジェクタとする
ことができる。
ュ除去機構は、前記基台側ねじ部が形成された固定ねじ
部材と、前記基台側ねじ部にねじ込まれた前記送りねじ
がねじ込まれるねじ孔が形成された調整ねじ部材とを有
し、前記固定ねじ部材および前記調整ねじ部材の一方に
は、前記送りねじの長手方向に長い長孔が形成され、他
方には前記長孔に挿入され、前記長孔に沿って移動可能
な突起が設けられており、前記固定ねじ部材と前記調整
ねじ部材の間に、前記固定ねじ部材と前記調整ねじ部材
を離間する方向に付勢する弾性部材が介在されているこ
とを特徴とするマイクロインジェクタである。
材と調整ねじ部材との間の距離をほとんど変化させるこ
となく、固定ねじ部材と調整ねじ部材の間を離間させる
方向に弾性部材によって付勢している。このため、ほぼ
一定の付勢力で固定ねじ部材と調整ねじ部材を付勢する
ことができるので、確実にバックラッシュを除去するこ
とができる。
・注入部を備えるマイクロインジェクタにおいて、前記
操作部は、基台に固定されたシリンジに挿入されるプラ
ンジャを有し、前記シリンジの内面に沿って摺動するO
リングが取り付けられたプランジャヘッドが前記プラン
ジャの先端部に取り付けられ、前記基台に形成された基
台側ねじ部に送りねじがねじ込まれており、前記送りね
じは、前記プランジャの後部に接続されているととも
に、回転することによって前記基台に対して相対的に前
後進可能とされており、前記送りねじと前記プランジャ
との接続部が、前記送りねじの後方に設けられているこ
とを特徴とするマイクロインジェクタである。
とプランジャの接続部が送りねじの後方に設けられてお
り、プランジャの支点間の距離が長くなるので、プラン
ジャの平行安定度が高くなる。そのため、シリンジの軸
心に対してプランジャの軸心が傾いたとしても、その傾
きがシリンジの軸心とプランジャの軸心との間の角度の
ずれに与える影響が小さくなり、プランジャを円滑に動
かすことができる。また、高い精度でプランジャをシリ
ンジと同心状に配置しなくても、プランジャが円滑に動
くようにすることができる。
前記プランジャの後端部を回動自在に枢支する第1ベア
リングおよび前記プランジャの側面を回動自在に枢支す
る第2ベアリングが設けられていることを特徴とする請
求項3に記載のマイクロインジェクタである。
ャの後端部を第1ベアリングで枢支している。このた
め、ベアリングとプランジャとの間にプランジャの長手
方向に離間する遊びをなくすことができるので、送りね
じの移動に対するプランジャの応答性を非常に良好なも
のとすることができる。また、第2ベアリングでプラン
ジャの後端部近傍を枢支しているので、プランジャの軸
心がずれることを防止している。
前記プランジャヘッドに対して1つのみ取り付けられて
いることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのい
ずれか1項に記載のマイクロインジェクタである。
ジの軸心に沿ってプランジャが移動できるように2つに
Oリングを用いていたが、Oリングが2つあることによ
り、シリンジの軸心とプランジャの軸心がずれて配置さ
れた場合にはプランジャの円滑な移動を阻害されること
があった。この点、請求項5に係る発明では、Oリング
が1つのみ取り付けられているので、シリンジの軸心と
プランジャの軸心が多少ずれていたとしても、シリンジ
に対してプランジャを円滑に動かすことができる。
前記シリンジに対して同心状に配置する調整を行うガイ
ド部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記
載のマイクロインジェクタである。
ングを中心としてプランジャが揺動してしまい、シリン
ジの軸心とプランジャの軸心を合わせ難いが、請求項6
に係る発明では、プランジャをシリンジに対して同心状
に配置する調整を行うガイド部材が設けられている。こ
のため、シリンジの軸心とプランジャの軸心を容易に合
わせることができる。
面のうち、少なくとも前記基台と接触する部位が研磨さ
れていることを特徴とする請求項1から請求項6のうち
のいずれか1項に記載のマイクロインジェクタである。
ジに対してプランジャが円滑に移動するように、通常、
シリンジの内面を研磨することは行われていたが、シリ
ンジの外面を研磨することは行われていなかった。これ
に対して、請求項7に係る発明では、シリンジの外面の
うち、少なくとも基台と接触する部位が研磨されてい
る。このため、シリンジを基台に対して高い精度で取り
付けることができるので、プランジャをシリンジと同心
状に配置するのが容易となる。また、その分マイクロイ
ンジェクタを円滑かつ高精度で動かすことができるよう
になる。
属シリンジからなることを特徴とする請求項1から請求
項7のうちのいずれか1項に記載のマイクロインジェク
タである。
を用いている。従来は、シリンジとしてはガラスシリン
ジが用いられていたが、金属シリンジを用いることによ
り、壊れにくくなり、しかもプランジャをさらに円滑に
動かすことができるようになる。
面を参照しながら、具体的に説明する。図1は、本発明
に係るマイクロインジェクタの斜視図、図2はその操作
部の分解斜視図、図3はその操作部の側断面図である。
図1に示すように、本発明に係るマイクロインジェクタ
1は、操作部2および吸引・注入部3を備えている。
に、基台10を有している。この基台10の前部10A
には断面V字形状の溝が形成されており、基台10の後
部10Bの後方部位は略円筒形状に形成されている。こ
の基台10における前部10Aには、金属シリンジから
なるシリンジ11が締め付け部材11Aによって基台1
0に締め付けられて固定されている。シリンジ11の外
面は全体的に研磨されており、締め付け部材11Aによ
って締め付けられる部分も研磨されている。このため、
高さ位置が正確になるようにシリンジ11を締め付ける
ことができるようになっている。
入されるプランジャ12を有し、プランジャ12の先端
部には、図2および図3に示すように、プランジャヘッ
ド13が取り付けられている。このプランジャヘッド1
3には、シリンジ11の内面に沿って摺動するOリング
14が取り付けられており、Oリング14がシリンジ1
1の内面と接触することによって、シリンジ11の内面
とプランジャヘッド13の間が液密に保たれるようにな
っている。
ッド12Bを有しており、前ロッドの後端部には円盤状
の前方連結部12Cが設けられており、後ロッド12B
の前端部には雄ねじが形成された後方連結部12Dが設
けられている。そして、前方連結部12Cを挟んで雌ね
じ部材12Eに後方連結部12Dの雄ねじがねじ込まれ
ることによって、前ロッド12Aと後ロッド12Bが完
全に固定された状態で前ロッド12Aと後ロッド12B
が一直線となるように連結されている。
おける前方連結部12Cの近傍位置には、プランジャ1
2をシリンジ11に対して同心状に配置する調整を行う
ガイド部材15が設けられている。ガイド部材15は、
シリンジ11の内径とほぼ同径の外径を有する円筒形状
をなしており、シリンジ11に嵌入することができるよ
うになっている。シリンジ11にプランジャ12を挿入
してシリンジ11を基台10に固定する際に、図2に示
すように、ガイド部材15をシリンジ11に嵌入するこ
とによって、シリンジ11の軸心とプランジャ12の軸
心を容易に合わせることができるようになっている。
端部には、図3および図4に示すように、固定ねじ部材
16が設けられている。この固定ねじ部材16には基台
側ねじ部となる雌ねじ16aがねじ切られており、この
雌ねじ16aに中空の送りねじ17がねじ込まれてい
る。また、固定ねじ部材16には、送りねじ17と雌ね
じ16aの間に生じるバックラッシュを除去するバック
ラッシュ除去機構18が設けられている。このバックラ
ッシュ除去機構18は、固定ねじ部材16と調整ねじ部
材19とを有している。固定ねじ部材16における内周
面には、送りねじ17の長手方向に長い長孔16bが形
成されている。一方の調整ねじ部材19には、長孔16
bに挿入され、長孔16bに沿って移動可能な突起19
Aが設けられている。この突起19Aが長孔16bに挿
入されていることによって、送りねじ17を回転させた
ときに送りねじ17とともに調整ねじ部材19が回転し
てしまうことを防止している。さらに、固定ねじ部材1
6と調整ねじ部材19の間には、固定ねじ部材16と調
整ねじ部材19を離間する方向に付勢する弾性部材であ
るスプリング20が配設されている。
ャ12の後ロッド12Bが貫通しており、送りねじ17
の後方に送りねじ17とプランジャ12の接続部21が
設けられている。接続部21は、図5に示すように、キ
ャップ21Aを備えており、このキャップ21A内に
は、プランジャ12における後ロッド12Bの後端部を
回動自在に枢支する第1ベアリング21Bが設けられて
いる。この第1ベアリング21Bには、略円すい状の切
欠き部21aが形成され、プランジャ12における後ロ
ッド12Bの後端部は切欠き部21aと同形の略円すい
形状に形成されている。この切欠き部21aに後ロッド
12Bの後端部が嵌合されてプランジャ12の後ロッド
12Bの後端部が押え付けられながら枢支されている。
こうして、プランジャ12の後ロッド12Bを押え付け
ながら枢支することによって、プランジャ12を前後方
向に移動させる際の応答性に優れたものとなる。さら
に、キャップ21A内には、プランジャ12の側面を回
動自在に枢支する第2ベアリング21Cも設けられてい
る。この第2ベアリング21Cによって、プランジャ1
2の軸心がずれないようにしてプランジャ12を回動自
在に枢支している。
と送りねじ17の後端部は、基台10の後部10Bを覆
うようにして一面が開放した略中空円筒状の操作ハンド
ル22を介して固定されて接続されている。操作ハンド
ル22には、図1および図2に示すように、目盛22A
が付されており、この目盛22Aによって吸引または注
入するインジェクション液I(図3)の量がわかるよう
になっている。
の間には、図6にも示すように、基台10の高さを調整
する高さ調整機構23が設けられている。高さ調整機構
23は、基台10の後部10Bの前端部に形成された高
さ方向に長い長孔23A,23Aと基台10の前部10
Aを後部10Bに締め付けるボルト23B,23Bによ
って構成されている。そして、ボルト23B,23Bを
締め付ける高さ位置を変えることによって、シリンジ1
1の径に応じて、基台10の高さを調整できるようにな
っている。
ェクション液出入口11Bが設けられている。このイン
ジェクション液出入口11Bには、図1に示すように、
可撓性ホースHの一端が繋がれており、可撓性ホースH
の他端は、吸引・注入部3におけるホルダー31を介し
てマイクロピペット32に接続されている。ホルダー3
1は、図1に示すように、X軸方向、Y軸方向、Z軸方
向の3次元方向に移動可能なマイクロマニピュレータM
aのマイクロツール取付部によって把持され、X軸方
向、Y軸方向、Z軸方向の3次元方向に移動可能となる
ように構成されている。そして、シリンジ11内に充填
されたインジェクション液Iは、プランジャヘッド13
に押し出されてインジェクション液出入口11Bから排
出され、また、プランジャヘッド13が後進するときに
生じる吸引作用によってインジェクション液出入口11
Bから流入するようになっている。
0の前部10Aに固定された保護部材24によって周囲
のほこりなどから保護されている。また、基台10にお
ける後部10Bの前方位置には、図2に示すように、シ
リンジ11が不意に前後に移動することを防止するため
のストッパー25が設けられている。さらに、マイクロ
インジェクタ1を使用する際には、図1に仮想線で示す
ような載置台26に固定される。
Mの吸引・注入操作の手順およびその際の作用について
説明する。吸引・注入操作を行う際には、図1に示す吸
引・注入部3におけるマイクロピペット32を図示しな
い顕微鏡などにおけるシャーレなどに、インジェクショ
ン液を溜めておき、その中に試料を入れておく。そし
て、操作部2を操作してインジェクション液出入口11
Bを介してインジェクション液Iを吸引・注入すること
によってシャーレなどの中にある試料を吸引したり、吸
引した試料を別の試料に注入したりする。
操作部2を組み立てる手順について説明する。まず、図
2に示すように、基台10の前部10Aと後部10Bを
高さ調整機構23におけるボルト23B,23Bで接続
するが、シリンジ11の大きさ(径)に応じて、基台1
0の後部10Bに形成された長孔23A,23Aの適宜
の高さ位置にボルト23B,23Bを締め付ける。こう
して基台10を接続する。
2Bに前端部に形成された後方連結部12Dの雄ねじと
雌ねじ部材12Eによって前ロッド12Aの後端部に形
成された前方連結部12Cを挟んで締め付ける。こうし
て、プランジャ12が一直線となるようにして組み立て
る。
として基台10の前部10Aに形成された溝にシリンジ
11を載置する。続いて、プランジャ12をシリンジ1
1に対して相対的に前進させて、プランジャ12をシリ
ンジ11に挿入する。それから、シリンジ11の後端部
を基台10の前部10Aにおけるストッパー25に当接
させて、締め付け部材11Aによってシリンジ11を締
め付ける。こうしてシリンジ11を基台10に固定す
る。このとき、シリンジ11の外面が研磨されて平滑に
されているので、所定の高さ位置に高い精度で配置され
ることになる。シリンジ11を基台10に固定する際に
は、図3に示すように、ガイド部材15をシリンジ11
の後端に嵌入して、シリンジ11の軸心とプランジャ1
2の軸心を一致させておく。このようにして、操作部2
の組立が完了する。
について説明すると、作業者が操作部2における操作ハ
ンドル22を摘んでたとえば時計周りに回転させること
によって、操作ハンドル22、接続部21、および送り
ねじ17が回転する。ここで、送りねじ17は、固定ね
じ部材16の雌ねじ16aにねじ込まれているので、送
りねじ17が回転することによって、送りねじ17が基
台10に対して相対的に後進する。送りねじ17が後進
すると、接続部21を介して送りねじ17に接続された
プランジャ12が送りねじ17と同じ方向に後進する。
6の雌ねじ16aとの間にバックラッシュが生じるが、
本実施形態ではバックラッシュ除去機構18が設けられ
ている。このバックラッシュ除去機構18の作用につい
て説明すると、スプリング20が固定ねじ部材16と調
整ねじ部材19を離間する方向に付勢することによって
バックラッシュを除去している。そして、送りねじ17
を回転させると、送りねじ17が固定ねじ部材16に対
して相対的に前後進するが、このとき、固定ねじ部材1
6と調整ねじ部材19との間の距離は、変化しないか、
送りねじ17に生じるバックラッシュを除去するために
わずかに変化するのみである。このため、常にほぼ一定
の付勢力を持って固定ねじ部材16と調整ねじ部材19
の間を付勢することになるので、確実に送りねじ17と
固定ねじ部材16の間のバックラッシュを除去すること
ができる。したがって、送りねじ17および送りねじ1
7に接続されたプランジャ12を高精度で動かすことが
できる。さらに、接続部21においては、プランジャ1
2を押し付けながら枢支する第1ベアリング21Bが設
けられているので、プランジャ12の動きの応答性も良
好なものとなる。
ってプランジャ12が後進するが、たとえばシリンジ1
1とプランジャ12の軸心がずれていた場合には、プラ
ンジャ12がシリンジ11に引っかかって移動できなく
なることが懸念される。この点、本実施形態では、送り
ねじ17とプランジャ12が送りねじ17の後方で接続
されているので、プランジャ12が移動できなくなる事
態を非常に少なくすることができる。プランジャ12の
軸心のずれに伴う平行安定度は、Oリング14がシリン
ジ11の内面に接触する点と、プランジャ12が送りね
じ17に接続されている点の間の距離によって決められ
る。
に、図8に示す従来のマイクロインジェクタ50のよう
に、送りねじ55とプランジャ53の接続部56が送り
ねじ55の前方にある場合には、2つのOリング54,
54がシリンジ52の内面に接触している部分の中心点
Pとプランジャ53が送りねじ55に接続されている点
Qとの間の距離L1は短くなっている。このため、シリ
ンジ52の軸心とプランジャ53の軸心がずれると、プ
ランジャ53の後進に伴って、シリンジ52の軸心とプ
ランジャ53の軸心の間の角度θ1が大きくなる比率が
高い。したがって、特にプランジャ53が後方に位置す
る場合には、シリンジ52の軸心の角度とプランジャ5
3の軸心の間の角度が大きくなり、プランジャ53が円
滑に移動できなくなり、さらにはプランジャ53が移動
できなくなってしまう。しかも、2つのOリング54,
54が設けられていたので、プランジャ53の円滑な移
動を却って阻害していた。
ねじ17とプランジャ12の接続部21が送りねじ17
の後方にある場合には、図7(a)に示すように、Oリ
ング14がシリンジ11の内面に接触している点Rとプ
ランジャ12が送りねじ17に接続されている部分の中
心点Sとの間の距離L2は長いものとなる。このため、
シリンジ11の軸心とプランジャ12の軸心がずれたと
しても、プランジャ12の後進に伴って、シリンジ11
の軸心とプランジャ12軸心の間の角度θ2が大きくな
る比率が低い。プランジャ12が後方に位置するときで
あっても、シリンジ11の軸心とプランジャ12の軸心
の間の角度θ2はあまり大きくならず、プランジャ12
は、多少は移動し難くなるものの、充分に円滑に移動す
ることができる。しかも、Oリング14は1つのみとさ
れているので、プランジャ12をさらに円滑に移動させ
ることができる。さらにいえば、操作部2を組み立てる
際に、シリンジ11とプランジャ12を厳密に同心状に
合わせなくても、ある程度正確に合わせることによって
プランジャ12を充分円滑に操作することができるよう
になる。したがって、操作部2を組み立てる際の作業が
非常に容易になる。
プランジャヘッド13も後進して、可撓性ホースHを介
してマイクロピペット32からインジェクション液Iが
シリンジ11内に流入する。このとき、マイクロピペッ
ト32には、シャーレなどに溜められたインジェクショ
ン液I内における試料が吸引される。
操作ハンドル22をたとえば反時計周りに回転させる。
すると、送りねじ17とともにプランジャ12が前進す
る。このときにプランジャ12が高精度かつ円滑に動か
すことができる、さらに、プランジャ12の動きの応答
性が良好となるのは、プランジャ12を後進させる場合
と同様である。こうして、吸引作業でマイクロピペット
32内に吸引した試料を別の試料に対して注入する操作
が行われる。
明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものでは
ない。たとえば、送りねじとプランジャの接続部を送り
ねじの後方に設けることなくバックラッシュ機構を設け
る態様としてもよいし、逆にバックラッシュ機構ことな
く、送りねじとプランジャの接続部を送りねじの後方に
設ける態様としてもよい。また、好ましくは接続部に
は、プランジャの後端部を回動自在に枢支する第1ベア
リングおよびプランジャの後部近傍を回動自在に枢支す
る第2ベアリングを設けているが、この第2ベアリング
を取り付けない態様とすることもできる。さらには、O
リングは2つ設ける態様としてもよいし、ガイド部材を
設けない態様とすることもできる。また、シリンジとし
ては金属シリンジが好適であるが、ガラスシリンジを用
いる態様とすることもできるし、シリンジの外面を研磨
することが望ましいが、シリンジの外面を研磨しない態
様とすることもできる。
に係る発明によれば、送りねじと基台側ねじ部との間に
生じるバックラッシュが除去されるので、高い精度で動
くマイクロインジェクタとすることができる。請求項2
に係る発明によれば、ほぼ一定の付勢力で固定ねじ部材
と調整ねじ部材を付勢するので、確実にバックラッシュ
を除去することができる。請求項3に係る発明によれ
ば、シリンジの軸心に対してプランジャの軸心が傾いた
としても、その傾きがシリンジの軸心とプランジャの軸
心との間の角度のずれに与える影響が小さくなり、プラ
ンジャを円滑に動かすことができる。また、高い精度で
プランジャをシリンジと同心状に配置しなくても、プラ
ンジャが円滑に動くようにすることができる。請求項4
に係る発明によれば、ベアリングとプランジャとの間に
プランジャの長手方向に離間する遊びをなくすことがで
きるので、送りねじの移動に対するプランジャの応答性
を非常に良好なものとすることができる。請求項5に係
る発明によれば、Oリングが1つのみ取り付けられてい
るので、シリンジの軸心とプランジャの軸心が多少ずれ
ていたとしても、シリンジに対してプランジャを円滑に
動かすことができる。請求項6に係る発明によれば、シ
リンジの軸心とプランジャの軸心を容易に合わせること
ができる。請求項7に係る発明によれば、シリンジを基
台に対して高い精度で取り付けることができるので、プ
ランジャをシリンジと同心状に配置するのが容易とな
る。また、その分マイクロインジェクタを円滑かつ高精
度で動かすことができる。請求項8に係る発明によれ
ば、壊れにくくなり、しかもプランジャをさらに円滑に
動かすことができるようになる。
ある。
分解斜視図である。
側断面図である。
のバックラッシュ除去機構の拡大断面図、(b)は、図
3のIV−IV線断面図である。
とプランジャの接続部の拡大断面図である。
ランジャと送りねじの接続部を送りねじの後方に設けた
ことによる作用を説明する説明図、(b)は、従来のマ
イクロインジェクタの作用を説明する説明図である。
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 操作部および吸引・注入部を備えるマイ
クロインジェクタにおいて、 前記操作部は、基台に固定されたシリンジに挿入される
プランジャを有し、 前記シリンジの内面に沿って摺動するOリングが取り付
けられたプランジャヘッドが前記プランジャの先端部に
取り付けられ、前記基台に形成された基台側ねじ部に送
りねじがねじ込まれており、 前記送りねじは、前記プランジャに接続されているとと
もに、回転することによって前記基台に対して相対的に
前後進可能とされており、 前記送りねじと前記基台側ねじ部の間に生じるバックラ
ッシュを除去するバックラッシュ除去機構が設けられて
いることを特徴とするマイクロインジェクタ。 - 【請求項2】 前記バックラッシュ除去機構は、前記基
台側ねじ部が形成された固定ねじ部材と、前記基台側ね
じ部にねじ込まれた前記送りねじがねじ込まれるねじ孔
が形成された調整ねじ部材とを有し、 前記固定ねじ部材および前記調整ねじ部材の一方には、
前記送りねじの長手方向に長い長孔が形成され、他方に
は前記長孔に挿入され、前記長孔に沿って移動可能な突
起が設けられており、 前記固定ねじ部材と前記調整ねじ部材の間に、前記固定
ねじ部材と前記調整ねじ部材を離間する方向に付勢する
弾性部材が介在されていることを特徴とするマイクロイ
ンジェクタ。 - 【請求項3】 操作部および吸引・注入部を備えるマイ
クロインジェクタにおいて、 前記操作部は、基台に固定されたシリンジに挿入される
プランジャを有し、 前記シリンジの内面に沿って摺動するOリングが取り付
けられたプランジャヘッドが前記プランジャの先端部に
取り付けられ、前記基台に形成された基台側ねじ部に送
りねじがねじ込まれており、 前記送りねじは、前記プランジャの後部に接続されてい
るとともに、回転することによって前記基台に対して相
対的に前後進可能とされており、 前記送りねじと前記プランジャとの接続部が、前記送り
ねじの後方に設けられていることを特徴とするマイクロ
インジェクタ。 - 【請求項4】 前記接続部には、前記プランジャの後端
部を回動自在に枢支する第1ベアリングおよび前記プラ
ンジャの側面を回動自在に枢支する第2ベアリングが設
けられていることを特徴とする請求項3に記載のマイク
ロインジェクタ。 - 【請求項5】 前記Oリングは、前記プランジャヘッド
に対して1つのみ取り付けられていることを特徴とする
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のマ
イクロインジェクタ。 - 【請求項6】 前記プランジャを前記シリンジに対して
同心状に配置する調整を行うガイド部材が設けられてい
ることを特徴とする請求項5に記載のマイクロインジェ
クタ。 - 【請求項7】 前記シリンジの外面のうち、少なくとも
前記基台と接触する部位が研磨されていることを特徴と
する請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載
のマイクロインジェクタ。 - 【請求項8】 前記シリンジが金属シリンジからなるこ
とを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか
1項に記載のマイクロインジェクタ。
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JP2000137638A JP3531141B2 (ja) | 2000-05-10 | 2000-05-10 | マイクロインジェクタ |
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JP2001314503A true JP2001314503A (ja) | 2001-11-13 |
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JP (1) | JP3531141B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7433032B2 (ja) | 2019-12-10 | 2024-02-19 | ピジョン株式会社 | 採乳補助具および採乳装置 |
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- 2000-05-10 JP JP2000137638A patent/JP3531141B2/ja not_active Expired - Fee Related
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