JP2001312966A - 陰極線管及び陰極線管の製造方法 - Google Patents
陰極線管及び陰極線管の製造方法Info
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- JP2001312966A JP2001312966A JP2001044571A JP2001044571A JP2001312966A JP 2001312966 A JP2001312966 A JP 2001312966A JP 2001044571 A JP2001044571 A JP 2001044571A JP 2001044571 A JP2001044571 A JP 2001044571A JP 2001312966 A JP2001312966 A JP 2001312966A
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- JP
- Japan
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- glass
- neck
- stem base
- sealing material
- ray tube
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- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ネック部への電子銃の装着の際、カソードの
温度上昇を極力抑えながら、短時間、低い温度で行う事
が可能な陰極線管とその製造方法を提供することであ
る。 【構成】 管状のネックガラスに、電子銃が取り付けら
れたステムベースガラスを封着して、電子銃をネック部
に装着する陰極線管の製造方法であって、ネックガラス
又はステムベースガラスの少なくとも一方のガラス部材
に波長1050nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が
85%以下の特性を有するガラスを使用し、且つ、封着
材を用いてネックガラスとステムベースガラスを封着す
ることを特徴とする。
温度上昇を極力抑えながら、短時間、低い温度で行う事
が可能な陰極線管とその製造方法を提供することであ
る。 【構成】 管状のネックガラスに、電子銃が取り付けら
れたステムベースガラスを封着して、電子銃をネック部
に装着する陰極線管の製造方法であって、ネックガラス
又はステムベースガラスの少なくとも一方のガラス部材
に波長1050nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が
85%以下の特性を有するガラスを使用し、且つ、封着
材を用いてネックガラスとステムベースガラスを封着す
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管及び陰極線管
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管の外囲器は、映像が映し出され
るパネル部と、電子銃が装着される管状のネック部と、
パネル部とネック部を接続する漏斗状のファンネル部か
ら構成され、電子銃から出た電子線は、パネル部の内面
に設けられた蛍光体を発光させてパネル部に映像を映し
出すが、この時に制動X線が管内に発生し、これが外囲
器を通して管外に漏れると人体に悪影響を及ぼすため、
この種の外囲器には高いX線吸収能を有することが要求
される。
るパネル部と、電子銃が装着される管状のネック部と、
パネル部とネック部を接続する漏斗状のファンネル部か
ら構成され、電子銃から出た電子線は、パネル部の内面
に設けられた蛍光体を発光させてパネル部に映像を映し
出すが、この時に制動X線が管内に発生し、これが外囲
器を通して管外に漏れると人体に悪影響を及ぼすため、
この種の外囲器には高いX線吸収能を有することが要求
される。
【0003】特にネックガラスは、パネルガラスやファ
ンネルガラスに比べて管壁の肉厚が薄い(一般のネック
ガラスの平均肉厚は約2.4mm)ため、高いX線吸収
能を有することが要求されており、通常のネックガラス
には、ガラスのX線吸収能を最も高める成分であるPb
Oが35質量%程度含有されている。
ンネルガラスに比べて管壁の肉厚が薄い(一般のネック
ガラスの平均肉厚は約2.4mm)ため、高いX線吸収
能を有することが要求されており、通常のネックガラス
には、ガラスのX線吸収能を最も高める成分であるPb
Oが35質量%程度含有されている。
【0004】ネックガラスへの電子銃の装着は、図3に
示すように、ファンネル部10の一端に熔着されたネッ
クガラス11内に、予め排気管12を熔着したステムベ
ースガラス13に取り付けられた電子銃14を挿入した
後、ネックガラス11の開口端とステムベースガラス1
3を熔着することによって行われ、通常、この熔着はバ
ーナー15によるバーナーフレーム加熱で行われる。
示すように、ファンネル部10の一端に熔着されたネッ
クガラス11内に、予め排気管12を熔着したステムベ
ースガラス13に取り付けられた電子銃14を挿入した
後、ネックガラス11の開口端とステムベースガラス1
3を熔着することによって行われ、通常、この熔着はバ
ーナー15によるバーナーフレーム加熱で行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バーナ
ーによる燃焼を利用した加熱方法の場合、加熱を必要と
する部分だけを局所加熱することが困難であり、周辺の
加熱する必要のない部分までも加熱するため、ガラスの
昇温、冷却工程でガラスに引っ張り歪みが入り、破損の
原因となることがある。
ーによる燃焼を利用した加熱方法の場合、加熱を必要と
する部分だけを局所加熱することが困難であり、周辺の
加熱する必要のない部分までも加熱するため、ガラスの
昇温、冷却工程でガラスに引っ張り歪みが入り、破損の
原因となることがある。
【0006】また、燃焼ガス中の不純物やバーナー先端
部の金属の剥離により、加熱部分に金属異物が付着し汚
染されることがある。このようにガラスに金属異物が付
着すると、ガラスの電気抵抗が小さくなり、絶縁破壊を
起こしたり、陰極線管の解像度を下げる可能性があるた
め好ましくない。
部の金属の剥離により、加熱部分に金属異物が付着し汚
染されることがある。このようにガラスに金属異物が付
着すると、ガラスの電気抵抗が小さくなり、絶縁破壊を
起こしたり、陰極線管の解像度を下げる可能性があるた
め好ましくない。
【0007】従来よりカラー陰極線管に使用されている
電子銃のカソード材料はバリウムであるが、近年、フォ
ーカスをより向上させ、画質を高めることができるとい
う理由から、カソード材料としてタングステンカーバイ
ドを使用したインプレカソード付き電子銃が使用されつ
つある。
電子銃のカソード材料はバリウムであるが、近年、フォ
ーカスをより向上させ、画質を高めることができるとい
う理由から、カソード材料としてタングステンカーバイ
ドを使用したインプレカソード付き電子銃が使用されつ
つある。
【0008】タングステンカーバイドは、バリウムに比
べて低温で酸化されやすく、インプレカソード付き電子
銃を高温下に曝すと、カソード材料が酸化され、エミッ
ション特性が劣化しやすい。
べて低温で酸化されやすく、インプレカソード付き電子
銃を高温下に曝すと、カソード材料が酸化され、エミッ
ション特性が劣化しやすい。
【0009】そのため、インプレカソード付き電子銃を
ネックガラスに装着し、これにステムベースガラスを熔
着する際には、空冷装置を用いて電子銃に窒素ガスを供
給することによって熔着部を冷却しながら熔着作業を行
う必要がある。しかしながら、このような空冷装置は、
極めて高価で、しかも窒素ガスの供給方向や供給量を調
整するのが非常に困難であり、作業性が悪かった。
ネックガラスに装着し、これにステムベースガラスを熔
着する際には、空冷装置を用いて電子銃に窒素ガスを供
給することによって熔着部を冷却しながら熔着作業を行
う必要がある。しかしながら、このような空冷装置は、
極めて高価で、しかも窒素ガスの供給方向や供給量を調
整するのが非常に困難であり、作業性が悪かった。
【0010】このような事情からネックガラス及びステ
ムベースガラスに赤外線透過率が85%以下の特性を有
する赤外線吸収率の高いガラス部材を用いて、そのガラ
ス部材に赤外線を照射して熔着部のみを局所加熱して軟
化させ封着する方法が特願平11−253391で提案
されている。この特許出願には、図2に示すようにファ
ンネル部10の一端に熔着されたネックガラス11内
に、予め排気管12を熔着したステムベースガラス13
に取り付けられた電子銃14を挿入した後、管軸に対し
て90°の角度より赤外線を照射して、ネックガラス1
1の開口端を加熱熔着する方法が開示されている。
ムベースガラスに赤外線透過率が85%以下の特性を有
する赤外線吸収率の高いガラス部材を用いて、そのガラ
ス部材に赤外線を照射して熔着部のみを局所加熱して軟
化させ封着する方法が特願平11−253391で提案
されている。この特許出願には、図2に示すようにファ
ンネル部10の一端に熔着されたネックガラス11内
に、予め排気管12を熔着したステムベースガラス13
に取り付けられた電子銃14を挿入した後、管軸に対し
て90°の角度より赤外線を照射して、ネックガラス1
1の開口端を加熱熔着する方法が開示されている。
【0011】この方法の場合、バーナー加熱熔着と異な
り、局所加熱が容易に行える為、空冷装置がなくても、
カソードの温度はあまり上昇せず、加熱部を汚染するこ
となく熔着できる。ところが、この方法においても、ネ
ックガラスとステムベースガラスを熔着するために、ガ
ラス部材を軟化させなければならず、熔着部の温度を8
00℃以上に上げる必要がある。その結果、バーナー加
熱ほどではないにしろ、周囲の温度雰囲気でカソードの
温度が上昇し、電子銃のエミッション特性への影響が懸
念される。
り、局所加熱が容易に行える為、空冷装置がなくても、
カソードの温度はあまり上昇せず、加熱部を汚染するこ
となく熔着できる。ところが、この方法においても、ネ
ックガラスとステムベースガラスを熔着するために、ガ
ラス部材を軟化させなければならず、熔着部の温度を8
00℃以上に上げる必要がある。その結果、バーナー加
熱ほどではないにしろ、周囲の温度雰囲気でカソードの
温度が上昇し、電子銃のエミッション特性への影響が懸
念される。
【0012】本発明の目的は、ネック部への電子銃の装
着の際、カソードの温度上昇を極力抑えながら、短時
間、低い温度で行う事が可能な陰極線管とその製造方法
を提供することである。
着の際、カソードの温度上昇を極力抑えながら、短時
間、低い温度で行う事が可能な陰極線管とその製造方法
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管は、管
状のネックガラスにステムベースガラスを介して電子銃
が装着されたネック部を有する陰極線管において、ネッ
クガラス又はステムベースガラスの少なくとも一方のガ
ラス部材が、波長1050nmにおける肉厚方向の赤外
線透過率が85%以下の特性を有するガラスからなり、
且つ、ネックガラスとステムベースガラスが封着材によ
り封着されてなることを特徴とする。
状のネックガラスにステムベースガラスを介して電子銃
が装着されたネック部を有する陰極線管において、ネッ
クガラス又はステムベースガラスの少なくとも一方のガ
ラス部材が、波長1050nmにおける肉厚方向の赤外
線透過率が85%以下の特性を有するガラスからなり、
且つ、ネックガラスとステムベースガラスが封着材によ
り封着されてなることを特徴とする。
【0014】また、本発明の陰極線管の製造方法は、管
状のネックガラスに、電子銃が取り付けられたステムベ
ースガラスを封着して、電子銃をネック部に装着する陰
極線管の製造方法であって、ネックガラス又はステムベ
ースガラスの少なくとも一方のガラス部材に波長105
0nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が85%以下の
特性を有するガラスを使用し、且つ、封着材を用いてネ
ックガラスとステムベースガラスを封着することを特徴
とする。
状のネックガラスに、電子銃が取り付けられたステムベ
ースガラスを封着して、電子銃をネック部に装着する陰
極線管の製造方法であって、ネックガラス又はステムベ
ースガラスの少なくとも一方のガラス部材に波長105
0nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が85%以下の
特性を有するガラスを使用し、且つ、封着材を用いてネ
ックガラスとステムベースガラスを封着することを特徴
とする。
【0015】
【作用】本発明の陰極線管の製造方法は、ネックガラス
又はステムベースガラスの少なくとも一方のガラス部材
に波長1050nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が
85%以下、好ましくは65%以下、さらに好ましくは
30%以下となるように調整した赤外線吸収率の高いガ
ラスを使用する。この種のガラスは赤外線が照射される
と、その部分の温度は上昇するが、赤外線が照射されて
いない部分には直接の温度上昇は見られない。このた
め、赤外線ランプや赤外線レーザーから照射された赤外
線をレンズやミラーで集光、拡散させて必要部分のみを
局所加熱することができる。
又はステムベースガラスの少なくとも一方のガラス部材
に波長1050nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が
85%以下、好ましくは65%以下、さらに好ましくは
30%以下となるように調整した赤外線吸収率の高いガ
ラスを使用する。この種のガラスは赤外線が照射される
と、その部分の温度は上昇するが、赤外線が照射されて
いない部分には直接の温度上昇は見られない。このた
め、赤外線ランプや赤外線レーザーから照射された赤外
線をレンズやミラーで集光、拡散させて必要部分のみを
局所加熱することができる。
【0016】また、封着材を用いてネックガラスとステ
ムベースガラスを封着するため、封着材を用いずに熔着
する場合よりも大幅な加熱時間の短縮や加熱温度の低下
を図ることができる。更に、封着材に無機着色剤を加
え、赤外線吸収率の大きい封着材料を用いることによ
り、表面部のみならず、ネックガラスやステムベースガ
ラスからの伝熱で封着材内部も加熱され、均一に軟化流
動することができる。
ムベースガラスを封着するため、封着材を用いずに熔着
する場合よりも大幅な加熱時間の短縮や加熱温度の低下
を図ることができる。更に、封着材に無機着色剤を加
え、赤外線吸収率の大きい封着材料を用いることによ
り、表面部のみならず、ネックガラスやステムベースガ
ラスからの伝熱で封着材内部も加熱され、均一に軟化流
動することができる。
【0017】このようにして加熱時間の短縮や加熱温度
の低下を図ることができるため、ネック部に装着される
電子銃に熱が伝わるのを抑制することができ、特にイン
プレカソードのような耐熱性の低い電子銃を装着する場
合には、カソード材料の酸化を防止する上で有利であ
る。また、封着材が均一に軟化流動するため、高い封着
強度を得ることができる。
の低下を図ることができるため、ネック部に装着される
電子銃に熱が伝わるのを抑制することができ、特にイン
プレカソードのような耐熱性の低い電子銃を装着する場
合には、カソード材料の酸化を防止する上で有利であ
る。また、封着材が均一に軟化流動するため、高い封着
強度を得ることができる。
【0018】本発明において使用するネックガラス及び
ステムベースガラスの波長1050nmの赤外線透過率
を低下させるには、ガラス組成中に、Fe2O3を0.0
3〜10%(好ましくは0.05〜8%)含有させた
り、これを還元させてFe2+の割合を増加させ、Fe2+
を0.003質量%以上含有させたり、Fe2+/Fe3+
の比率を0.08以上にすれば良い。
ステムベースガラスの波長1050nmの赤外線透過率
を低下させるには、ガラス組成中に、Fe2O3を0.0
3〜10%(好ましくは0.05〜8%)含有させた
り、これを還元させてFe2+の割合を増加させ、Fe2+
を0.003質量%以上含有させたり、Fe2+/Fe3+
の比率を0.08以上にすれば良い。
【0019】また、Fe2O3の代わりにCoO、Ni
O、Cr2O3、V2O5、SeO2、CuO及びMnOの
群から選択された一種又は二種以上の着色剤を合量で1
50〜30000ppm(好ましくは400〜3000
0ppm)含有させても良い。
O、Cr2O3、V2O5、SeO2、CuO及びMnOの
群から選択された一種又は二種以上の着色剤を合量で1
50〜30000ppm(好ましくは400〜3000
0ppm)含有させても良い。
【0020】ガラス中のFe2O3、Fe2+、Fe2+/F
e3+及び着色剤の含有量を限定した理由は、次のとおり
である。
e3+及び着色剤の含有量を限定した理由は、次のとおり
である。
【0021】Fe2O3はガラスの赤外線透過率を下げる
成分であるが、0.03%より少ないと赤外線透過率を
下げる効果は小さく、10%より多いとガラスが失透し
やすくなる。尚、不純物として混入するFe2O3は通常
0.02%以下である。
成分であるが、0.03%より少ないと赤外線透過率を
下げる効果は小さく、10%より多いとガラスが失透し
やすくなる。尚、不純物として混入するFe2O3は通常
0.02%以下である。
【0022】ガラス中のFe2+の割合を0.003質量
%以上含有させたり、Fe2+/Fe 3+の比率が0.08
以上になるように、ガラス原料に還元剤を添加して溶融
すると、ガラスの可視域の透過率を維持したまま赤外域
の透過率をさらに低下させることができる。還元剤とし
ては、カーボンや金属Siが好ましく、還元剤の含有量
としては、0.002〜0.5%が適当である。
%以上含有させたり、Fe2+/Fe 3+の比率が0.08
以上になるように、ガラス原料に還元剤を添加して溶融
すると、ガラスの可視域の透過率を維持したまま赤外域
の透過率をさらに低下させることができる。還元剤とし
ては、カーボンや金属Siが好ましく、還元剤の含有量
としては、0.002〜0.5%が適当である。
【0023】ただし、Fe2+/Fe3+の比率を0.5よ
り大きくしようとすると、還元をかなり強くする必要が
あり、その結果、ガラス中のPbOが金属化し、ブツと
なるため、好ましくない。
り大きくしようとすると、還元をかなり強くする必要が
あり、その結果、ガラス中のPbOが金属化し、ブツと
なるため、好ましくない。
【0024】CoO、NiO、Cr2O3、V2O5、Se
O2、CuO及びMnOといった着色剤は、ガラスの赤
外線透過率を下げる成分である。着色剤の合量が150
ppmより少ないと、赤外線透過率を下げる効果が小さ
くなる。また、これらの着色剤は可視光透過率も下げる
ため30000ppmより多いと、可視光透過率が低く
なりすぎ、電子銃を封着する場合に電子銃がネックガラ
スの中心に位置しているかどうかの確認が困難となる。
O2、CuO及びMnOといった着色剤は、ガラスの赤
外線透過率を下げる成分である。着色剤の合量が150
ppmより少ないと、赤外線透過率を下げる効果が小さ
くなる。また、これらの着色剤は可視光透過率も下げる
ため30000ppmより多いと、可視光透過率が低く
なりすぎ、電子銃を封着する場合に電子銃がネックガラ
スの中心に位置しているかどうかの確認が困難となる。
【0025】また、本発明において使用するネックガラ
ス及びステムベースガラスは、ガラス中のPbO含有量
が18〜40質量%であることが好ましい。PbO量が
18質量%より少ないと、十分なX線吸収係数、すなわ
ち0.6オングストロームの波長のX線に対する吸収係
数が80cm-1以上にならず、X線の透過量が多くなり
すぎて、人体に悪影響を与える虞れが生じる。逆にPb
O量が40質量%より多いと、ガラスの粘性が低くなり
すぎて、ネック管状に成形するのが困難となる。
ス及びステムベースガラスは、ガラス中のPbO含有量
が18〜40質量%であることが好ましい。PbO量が
18質量%より少ないと、十分なX線吸収係数、すなわ
ち0.6オングストロームの波長のX線に対する吸収係
数が80cm-1以上にならず、X線の透過量が多くなり
すぎて、人体に悪影響を与える虞れが生じる。逆にPb
O量が40質量%より多いと、ガラスの粘性が低くなり
すぎて、ネック管状に成形するのが困難となる。
【0026】より具体的なネックガラス及びステムベー
スガラスのガラス組成は、質量百分率で、PbO 18
〜40%、SiO2 38〜68%、Al2O3 0〜5
%、MgO 0〜5%、CaO 0〜6%、SrO 0
〜9%、BaO 0〜9%、Na2O 0〜15%、K2
O 0〜15%、Sb2O3 0〜1%の基本組成に対し
て、Fe2O3 0.03〜10%または着色剤を150
〜30000ppm含有させた組成を有することが好ま
しい。
スガラスのガラス組成は、質量百分率で、PbO 18
〜40%、SiO2 38〜68%、Al2O3 0〜5
%、MgO 0〜5%、CaO 0〜6%、SrO 0
〜9%、BaO 0〜9%、Na2O 0〜15%、K2
O 0〜15%、Sb2O3 0〜1%の基本組成に対し
て、Fe2O3 0.03〜10%または着色剤を150
〜30000ppm含有させた組成を有することが好ま
しい。
【0027】本発明における封着材としては、450℃
以下の温度でネックガラスやステムベースガラスを気密
封着することができ、また、封着する際に熱歪みが発生
しないように、それらの材料の熱膨張係数に近似した熱
膨張係数(具体的には、30〜250℃の温度範囲にお
いて、70〜95×10-7/℃)を有するものを使用す
ることが好ましい。
以下の温度でネックガラスやステムベースガラスを気密
封着することができ、また、封着する際に熱歪みが発生
しないように、それらの材料の熱膨張係数に近似した熱
膨張係数(具体的には、30〜250℃の温度範囲にお
いて、70〜95×10-7/℃)を有するものを使用す
ることが好ましい。
【0028】このような特性を有する封着材としては、
非晶質ガラス粉末70〜99体積%(好ましくは75〜
91体積%)と、耐火物フィラー粉末1〜30体積%
(好ましくは9〜25体積%)からなる封着材が挙げら
れる。
非晶質ガラス粉末70〜99体積%(好ましくは75〜
91体積%)と、耐火物フィラー粉末1〜30体積%
(好ましくは9〜25体積%)からなる封着材が挙げら
れる。
【0029】また、非晶質ガラス粉末と耐火物フィラー
粉末の割合を上記のように限定した理由は次の通りであ
る。ガラス粉末が70%より少ないと封着材の流動性が
不十分となって良好なシール形状が得られなかったり、
緻密なシール層が形成できなくなる。一方、耐火性フィ
ラー粉末が1%より少ないとフリットの熱膨張係数がネ
ック管およびステム管に適合しなかったり、機械的強度
が不十分となるからである。
粉末の割合を上記のように限定した理由は次の通りであ
る。ガラス粉末が70%より少ないと封着材の流動性が
不十分となって良好なシール形状が得られなかったり、
緻密なシール層が形成できなくなる。一方、耐火性フィ
ラー粉末が1%より少ないとフリットの熱膨張係数がネ
ック管およびステム管に適合しなかったり、機械的強度
が不十分となるからである。
【0030】非晶質ガラス粉末としては、ネックガラス
やステムベースガラスより軟化点の低いガラスを用い、
特に軟化点が400℃以下のPbO−B2O3−ZnO系
ガラスが好適である。より具体的な非晶質ガラス粉末の
組成は、質量百分率で、PbO 60〜90%、B2O3
6〜15%、SiO2 0〜5%、Al2O3 0〜5
%、ZnO 0〜8%、Bi2O3 0〜15%、Fe2
O3 0〜5%の組成を有することが好ましい。
やステムベースガラスより軟化点の低いガラスを用い、
特に軟化点が400℃以下のPbO−B2O3−ZnO系
ガラスが好適である。より具体的な非晶質ガラス粉末の
組成は、質量百分率で、PbO 60〜90%、B2O3
6〜15%、SiO2 0〜5%、Al2O3 0〜5
%、ZnO 0〜8%、Bi2O3 0〜15%、Fe2
O3 0〜5%の組成を有することが好ましい。
【0031】上記非晶質ガラス粉末の組成範囲を限定し
た理由を述べる。
た理由を述べる。
【0032】PbOはガラスの骨格を形成する成分であ
り、その含有量は60〜90%、好ましくは70〜87
%である。PbOが90%より多いと熱膨張係数が大き
くなり過ぎ、60%より少ないとガラスの流動性が低下
して低温封着できない。
り、その含有量は60〜90%、好ましくは70〜87
%である。PbOが90%より多いと熱膨張係数が大き
くなり過ぎ、60%より少ないとガラスの流動性が低下
して低温封着できない。
【0033】B2O3もガラスの骨格を形成する成分であ
り、その含有量は6〜15%、好ましくは9〜15%で
ある。B2O3が15%より多いと化学的耐久性が低下し
て実用上好ましくなく、6%より少ないとガラスの流動
性が悪くなる。
り、その含有量は6〜15%、好ましくは9〜15%で
ある。B2O3が15%より多いと化学的耐久性が低下し
て実用上好ましくなく、6%より少ないとガラスの流動
性が悪くなる。
【0034】SiO2はこの系のガラスを安定化させる
効果があり、その含有量は0〜5%、好ましくは0.2
〜3.5%である。SiO2が5%より多いと軟化点が
高くなり、低温封着できない。
効果があり、その含有量は0〜5%、好ましくは0.2
〜3.5%である。SiO2が5%より多いと軟化点が
高くなり、低温封着できない。
【0035】Al2O3もこの系のガラスを安定化させる
効果があり、その含有量は0〜5%、好ましくは0〜
3.5%である。Al2O3が5%より多いと軟化点が高
くなり、低温封着できない。
効果があり、その含有量は0〜5%、好ましくは0〜
3.5%である。Al2O3が5%より多いと軟化点が高
くなり、低温封着できない。
【0036】ZnOは一定量の添加でガラスの失透を抑
制する効果があり、その含有量は0〜8%、好ましくは
0〜5%である。ZnOが8%より多いと逆に失透し易
くなる。
制する効果があり、その含有量は0〜8%、好ましくは
0〜5%である。ZnOが8%より多いと逆に失透し易
くなる。
【0037】Bi2O3もこの系のガラスを安定化させる
成分であり、その含有量は0〜15%、好ましくは0〜
10%である。Bi2O3が15%より多いと軟化点が高
くなり、封着温度が高くなり過ぎる。
成分であり、その含有量は0〜15%、好ましくは0〜
10%である。Bi2O3が15%より多いと軟化点が高
くなり、封着温度が高くなり過ぎる。
【0038】Fe2O3もこの系のガラスを安定化させる
とともに赤外線吸収率を上げる成分であり、その含有量
は0〜5%、好ましくは0〜2.5%である。Fe2O3
が5%より多いと軟化点が高くなり、封着温度が高くな
り過ぎる。
とともに赤外線吸収率を上げる成分であり、その含有量
は0〜5%、好ましくは0〜2.5%である。Fe2O3
が5%より多いと軟化点が高くなり、封着温度が高くな
り過ぎる。
【0039】尚、本発明において使用する非晶質ガラス
は、ガラスが不安定にならない範囲でV2O5、Te
O2、CuO等の他の成分を添加することができる。例
えばガラスが不安定で失透しやすい場合には、TeO2
を10%以下(好ましくは7%以下)添加することによ
ってガラスを安定化させることが可能である。あるいは
CuOを5%以下(好ましくは2.5%以下)添加する
ことによってガラスを安定化させるとともに赤外線吸収
率を上げることができる。
は、ガラスが不安定にならない範囲でV2O5、Te
O2、CuO等の他の成分を添加することができる。例
えばガラスが不安定で失透しやすい場合には、TeO2
を10%以下(好ましくは7%以下)添加することによ
ってガラスを安定化させることが可能である。あるいは
CuOを5%以下(好ましくは2.5%以下)添加する
ことによってガラスを安定化させるとともに赤外線吸収
率を上げることができる。
【0040】耐火物フィラー粉末は、非晶質ガラスの熱
膨張係数を下げると共に機械的強度を向上するために添
加され、ジルコン(ZrSiO4)、アルミナ(Al2O
3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、β−ユークリプタイ
ト(Li2O・Al2O3・2SiO2)、コージエライト
(2MgO・2Al2O3・5SiO2)等から選択され
た1種又は2種以上のフィラー粉末が使用できる。
膨張係数を下げると共に機械的強度を向上するために添
加され、ジルコン(ZrSiO4)、アルミナ(Al2O
3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、β−ユークリプタイ
ト(Li2O・Al2O3・2SiO2)、コージエライト
(2MgO・2Al2O3・5SiO2)等から選択され
た1種又は2種以上のフィラー粉末が使用できる。
【0041】尚、封着材の赤外線吸収率を高める目的
で、非晶質ガラス粉末及び耐火物フィラー粉末以外に、
Co−Ni−Ti−Zn系及びCu−Cr系の無機着色
材粉末を5体積%まで添加してもよい。
で、非晶質ガラス粉末及び耐火物フィラー粉末以外に、
Co−Ni−Ti−Zn系及びCu−Cr系の無機着色
材粉末を5体積%まで添加してもよい。
【0042】非晶質ガラス粉末と耐火物フィラー粉末か
らなる封着材は、ビークルと混合してペースト状にした
り、或いはドーナツ状等に成形して使用する。
らなる封着材は、ビークルと混合してペースト状にした
り、或いはドーナツ状等に成形して使用する。
【0043】ネックガラスへの電子銃の装着は、以下の
ような方法があり、どの方法を用いても良い。 (1)ネックガラスにペースト状の封着材を塗布して、
ネックガラスと電子銃付きステムベースガラスを封着す
る方法。
ような方法があり、どの方法を用いても良い。 (1)ネックガラスにペースト状の封着材を塗布して、
ネックガラスと電子銃付きステムベースガラスを封着す
る方法。
【0044】まず、ファンネル部10に熔着されたネッ
クガラス11の開口端にペースト状の封着材16を塗布
する。その後、封着材に含まれる有機溶剤を除去するた
めに電気炉内で乾燥させる。次いで、ネックガラス11
内に、予め排気管12を熔着したステムベースガラス1
3に取り付けられた電子銃14を挿入し、図1に示すよ
うに、ネックガラス11とステムベースガラス13とを
封着材16を介して接触させた後、加熱して封着する。
尚、ネックガラスへの封着材の塗布は、ファンネル部と
ネックガラスとを熔着する前に行っても差支えない。こ
の場合、封着材の乾燥はファンネル部とネックガラスの
熔着前または熔着後のどちらでも良い。 (2)ステムベースガラスにペースト状の封着材を塗布
して、ネックガラスと電子銃付きステムベースガラスを
封着する場合。
クガラス11の開口端にペースト状の封着材16を塗布
する。その後、封着材に含まれる有機溶剤を除去するた
めに電気炉内で乾燥させる。次いで、ネックガラス11
内に、予め排気管12を熔着したステムベースガラス1
3に取り付けられた電子銃14を挿入し、図1に示すよ
うに、ネックガラス11とステムベースガラス13とを
封着材16を介して接触させた後、加熱して封着する。
尚、ネックガラスへの封着材の塗布は、ファンネル部と
ネックガラスとを熔着する前に行っても差支えない。こ
の場合、封着材の乾燥はファンネル部とネックガラスの
熔着前または熔着後のどちらでも良い。 (2)ステムベースガラスにペースト状の封着材を塗布
して、ネックガラスと電子銃付きステムベースガラスを
封着する場合。
【0045】予め排気管12を熔着したステムベースガ
ラス13のネックガラス11との封着部分にペースト状
の封着材16を塗布する。その後、封着材に含まれる有
機溶剤を除去するために電気炉内で乾燥させる。次に、
電子銃14をステムベースガラス13に取り付ける。続
いて、ネックガラス11内に、ステムベースガラス13
に取り付けられた電子銃14を挿入し、図1に示すよう
に、ネックガラス11とステムベースガラス13とを封
着材16を介して接触させた後、加熱して封着する。
尚、有機溶剤による電子銃の汚染防止及び熱による電子
銃の酸化防止のために、ステムベースガラスに電子銃を
取り付ける前に封着材を乾燥させることが望ましい。 (3)所定形状に成形し有機溶剤を除去した封着材の成
型体をネックガラスに配置して、ネックガラスと電子銃
付きステムベースガラスを封着する方法。
ラス13のネックガラス11との封着部分にペースト状
の封着材16を塗布する。その後、封着材に含まれる有
機溶剤を除去するために電気炉内で乾燥させる。次に、
電子銃14をステムベースガラス13に取り付ける。続
いて、ネックガラス11内に、ステムベースガラス13
に取り付けられた電子銃14を挿入し、図1に示すよう
に、ネックガラス11とステムベースガラス13とを封
着材16を介して接触させた後、加熱して封着する。
尚、有機溶剤による電子銃の汚染防止及び熱による電子
銃の酸化防止のために、ステムベースガラスに電子銃を
取り付ける前に封着材を乾燥させることが望ましい。 (3)所定形状に成形し有機溶剤を除去した封着材の成
型体をネックガラスに配置して、ネックガラスと電子銃
付きステムベースガラスを封着する方法。
【0046】まず、ペースト状の封着材を例えばドーナ
ツ状に成形及び焼成して有機溶剤を除去した封着材の成
型体を作製する。その後、ファンネル部に熔着されたネ
ックガラスの開口端を上向きにして、ドーナツ状に成形
した封着材をネックガラスの開口端上に配置する。次い
で、ネックガラス内に、予め排気管を熔着したステムベ
ースガラスに取り付けられた電子銃を上から挿入する。
続いて、ネックガラスとステムベースガラスとを封着材
を介して接触させた後、加熱して封着する。 (4)所定形状に成形し有機溶剤を除去した封着材の成
型体をステムベースガラスに配置して、ネックガラスと
電子銃付きステムベースガラスを封着する方法。
ツ状に成形及び焼成して有機溶剤を除去した封着材の成
型体を作製する。その後、ファンネル部に熔着されたネ
ックガラスの開口端を上向きにして、ドーナツ状に成形
した封着材をネックガラスの開口端上に配置する。次い
で、ネックガラス内に、予め排気管を熔着したステムベ
ースガラスに取り付けられた電子銃を上から挿入する。
続いて、ネックガラスとステムベースガラスとを封着材
を介して接触させた後、加熱して封着する。 (4)所定形状に成形し有機溶剤を除去した封着材の成
型体をステムベースガラスに配置して、ネックガラスと
電子銃付きステムベースガラスを封着する方法。
【0047】まず、ペースト状の封着材16を例えばド
ーナツ状に成形及び焼成して有機溶剤を除去した封着材
の成型体を作製する。その後、予め排気管12と電子銃
14が取り付けられたステムベースガラス13上にドー
ナツ状に成形した封着材16を配置する。次いで、ネッ
クガラス11内に、予め排気管12を熔着したステムベ
ースガラス13に取り付けられた電子銃14を下から挿
入する。続いて、図1に示すように、ネックガラス11
とステムベースガラス13とを封着材16を介して接触
させた後、加熱して封着する。
ーナツ状に成形及び焼成して有機溶剤を除去した封着材
の成型体を作製する。その後、予め排気管12と電子銃
14が取り付けられたステムベースガラス13上にドー
ナツ状に成形した封着材16を配置する。次いで、ネッ
クガラス11内に、予め排気管12を熔着したステムベ
ースガラス13に取り付けられた電子銃14を下から挿
入する。続いて、図1に示すように、ネックガラス11
とステムベースガラス13とを封着材16を介して接触
させた後、加熱して封着する。
【0048】上記各方法において、封着材中の有機溶剤
を除去するのは、ネックガラスとステムベースガラスの
封着の際に、発泡を抑えるためである。
を除去するのは、ネックガラスとステムベースガラスの
封着の際に、発泡を抑えるためである。
【0049】また、封着はバーナー加熱で行っても良い
が、加熱部分の汚染を防止するために、赤外線ランプ1
7による赤外線加熱で行うことが望ましい。尚、図中1
8はミラーを示している。
が、加熱部分の汚染を防止するために、赤外線ランプ1
7による赤外線加熱で行うことが望ましい。尚、図中1
8はミラーを示している。
【0050】ここで、赤外線の照射は、例えば、排気管
側からネックガラス、ステムベースガラス及び封着材の
封着箇所に向けて斜め方向に照射する方法や、複数の赤
外線ランプを用い、ネックガラス、ステムベースガラス
及び封着材にそれぞれ照射する方法等を採用してもよ
い。
側からネックガラス、ステムベースガラス及び封着材の
封着箇所に向けて斜め方向に照射する方法や、複数の赤
外線ランプを用い、ネックガラス、ステムベースガラス
及び封着材にそれぞれ照射する方法等を採用してもよ
い。
【0051】また、カソードの温度上昇を抑制するため
に、ネックガラスには、カソードが位置する部分に照射
される赤外線を吸収できるように赤外線透過率が低いガ
ラスを用いる方が望ましく、カソードが位置するネック
ガラスの周りに遮光板を用いたり、加熱中にN2ガス等
でカソードを冷却する空冷装置を併用してもよい。
に、ネックガラスには、カソードが位置する部分に照射
される赤外線を吸収できるように赤外線透過率が低いガ
ラスを用いる方が望ましく、カソードが位置するネック
ガラスの周りに遮光板を用いたり、加熱中にN2ガス等
でカソードを冷却する空冷装置を併用してもよい。
【0052】更に、加熱の際に、ネックガラスやステム
ベースガラスに許容範囲外の歪が発生することを防止す
るため、また、封着材をより均一に軟化させるために、
ネックガラス及びステムベースガラスの両方に波長10
50nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が85%以下
の特性を有するガラス部材を用いる方がより望ましい。
ベースガラスに許容範囲外の歪が発生することを防止す
るため、また、封着材をより均一に軟化させるために、
ネックガラス及びステムベースガラスの両方に波長10
50nmにおける肉厚方向の赤外線透過率が85%以下
の特性を有するガラス部材を用いる方がより望ましい。
【0053】尚、ネックガラス及びステムベースガラス
の両方を赤外線吸収率の小さいガラスで作製すると、ラ
ンプから照射された赤外線は、ガラス部材を透過してカ
ソードにも照射され易く、カソードの温度上昇を招くこ
とになる。また、赤外線吸収率の小さいガラス部材は、
赤外線吸収率の大きいものに比べ、ガラスの温度上昇は
低いため、ネックガラスやステムベースガラスからの伝
熱で封着材が均一に軟化することはなく、赤外線が照射
された部分しか軟化しないことになる。そのため、封着
部の接着強度は弱くなる。
の両方を赤外線吸収率の小さいガラスで作製すると、ラ
ンプから照射された赤外線は、ガラス部材を透過してカ
ソードにも照射され易く、カソードの温度上昇を招くこ
とになる。また、赤外線吸収率の小さいガラス部材は、
赤外線吸収率の大きいものに比べ、ガラスの温度上昇は
低いため、ネックガラスやステムベースガラスからの伝
熱で封着材が均一に軟化することはなく、赤外線が照射
された部分しか軟化しないことになる。そのため、封着
部の接着強度は弱くなる。
【0054】上記方法を用いて製造される本発明の陰極
線管は、ネックガラスやステムベースガラスが上記した
ような赤外線透過率の低いガラスからなり、また、封着
材を用いて封着されてなるため、低温、短時間で封着さ
れており、エミッション特性が良好な電子銃が得られ、
しかも、真空に耐える封着部を有している。更に、赤外
線ランプや赤外線レーザーにより封着されたものは、ガ
ラスに引っ張り歪が入ったり、金属異物が付着すること
もない。
線管は、ネックガラスやステムベースガラスが上記した
ような赤外線透過率の低いガラスからなり、また、封着
材を用いて封着されてなるため、低温、短時間で封着さ
れており、エミッション特性が良好な電子銃が得られ、
しかも、真空に耐える封着部を有している。更に、赤外
線ランプや赤外線レーザーにより封着されたものは、ガ
ラスに引っ張り歪が入ったり、金属異物が付着すること
もない。
【0055】尚、一般に広く用いられているネックガラ
スの平均肉厚は2.4mm、ステムベースガラスの平均
肉厚は1.5mmであるが、本発明においては、これに
限定されるものではなく、それより大きい平均肉厚や小
さい平均肉厚を有するネックガラスやステムベースガラ
スが使用可能であることは言うまでもない。
スの平均肉厚は2.4mm、ステムベースガラスの平均
肉厚は1.5mmであるが、本発明においては、これに
限定されるものではなく、それより大きい平均肉厚や小
さい平均肉厚を有するネックガラスやステムベースガラ
スが使用可能であることは言うまでもない。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
する。
【0057】表1はネックガラス(N−1〜N−4)、
表2はステムベースガラス(S−1〜S−4)を示して
いる。
表2はステムベースガラス(S−1〜S−4)を示して
いる。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】各ガラスは次のようにして作製した。
【0061】まず、表の組成となるように調合した原料
バッチを白金坩堝に入れ、約1480℃で4時間溶融し
た。尚、均質なガラスを得るため、途中で白金攪拌棒を
使って3分間攪拌して脱泡を行った。その後、溶融ガラ
スを所定形状に成形した後、徐冷した。
バッチを白金坩堝に入れ、約1480℃で4時間溶融し
た。尚、均質なガラスを得るため、途中で白金攪拌棒を
使って3分間攪拌して脱泡を行った。その後、溶融ガラ
スを所定形状に成形した後、徐冷した。
【0062】こうして得られた各試料の特性を調べ、ネ
ックガラスの特性を表1に示し、ステムベースガラスの
特性を表2に示した。
ックガラスの特性を表1に示し、ステムベースガラスの
特性を表2に示した。
【0063】また、表3に示す4種類の非晶質ガラス粉
末A〜Dを作製した。
末A〜Dを作製した。
【0064】
【表3】
【0065】これらの非晶質ガラス粉末の作製方法は、
次のとおりである。
次のとおりである。
【0066】まず表3に示す割合になるように酸化鉛、
ホウ酸、酸化亜鉛、二酸化珪素、及び酸化アルミニウム
を調合し、白金坩堝に入れて900℃で1時間溶融して
ガラス化し、フィルム状に成形した。さらにこれをボー
ルミルで粉砕した後、100メッシュ(JIS)の篩を
通して平均粒径が5〜6μmとなるように粉砕、分級し
た。
ホウ酸、酸化亜鉛、二酸化珪素、及び酸化アルミニウム
を調合し、白金坩堝に入れて900℃で1時間溶融して
ガラス化し、フィルム状に成形した。さらにこれをボー
ルミルで粉砕した後、100メッシュ(JIS)の篩を
通して平均粒径が5〜6μmとなるように粉砕、分級し
た。
【0067】こうして得られた非晶質ガラス粉末を用
い、表4に示す割合となるように耐火物フィラー粉末や
無機着色剤粉末を混合して封着材(F−1〜F−4)を
得た。尚、耐火物フィラー粉末中のアルミナ、チタン酸
鉛、コージエライトは200メッシュパス品を、ジルコ
ン、β−ユークリプタイトは150メッシュパス品を用
いた。また、これらの封着材は、ニトロセルロース樹脂
と酢酸イソアミルからなるビークルを、質量比で封着材
10に対して1の割合で混合することによってペースト
状とした。
い、表4に示す割合となるように耐火物フィラー粉末や
無機着色剤粉末を混合して封着材(F−1〜F−4)を
得た。尚、耐火物フィラー粉末中のアルミナ、チタン酸
鉛、コージエライトは200メッシュパス品を、ジルコ
ン、β−ユークリプタイトは150メッシュパス品を用
いた。また、これらの封着材は、ニトロセルロース樹脂
と酢酸イソアミルからなるビークルを、質量比で封着材
10に対して1の割合で混合することによってペースト
状とした。
【0068】
【表4】
【0069】次に、表5及び表6に示す組み合わせによ
り、ネックガラスとステムベースガラスと封着材を用い
てネック部を封着(又は熔着)し、陰極線管を作成し
た。本発明の実施例を試料No.1〜10に示し、比較
例を試料No.11、12に示した。
り、ネックガラスとステムベースガラスと封着材を用い
てネック部を封着(又は熔着)し、陰極線管を作成し
た。本発明の実施例を試料No.1〜10に示し、比較
例を試料No.11、12に示した。
【0070】尚、ネック部の封着(又は熔着)は以下の
ようにして行った。
ようにして行った。
【0071】試料No.1〜11については、予め排気
管12を熔着したステムベースガラス13のネックガラ
ス11との封着部分にペースト状の封着材16を塗布し
電気炉内で乾燥させた。次に、電子銃14をステムベー
スガラス13に取り付けた。続いて、ネックガラス11
内に、ステムベースガラス13に取り付けられた電子銃
14を挿入し、図1に示すように、ネックガラス11と
ステムベースガラス13とを封着材16を介して接触さ
せた。試料No.12については、図2に示すように、
封着材16を塗布せずにステムベースガラス13とネッ
クガラス11とを直接接触させた。続いて、封着部又は
熔着部とカソードに熱電対を取り付け、これらの温度を
測定しながら、封着部又は熔着部を赤外線ランプ17に
よって空冷することなく加熱した。加熱条件を種々変更
し、十分な接着強度を有し、良好な封着(又は熔着)形
状が得られたときの封着部(又は熔着部)、及び、カソ
ードの温度を表に示した。
管12を熔着したステムベースガラス13のネックガラ
ス11との封着部分にペースト状の封着材16を塗布し
電気炉内で乾燥させた。次に、電子銃14をステムベー
スガラス13に取り付けた。続いて、ネックガラス11
内に、ステムベースガラス13に取り付けられた電子銃
14を挿入し、図1に示すように、ネックガラス11と
ステムベースガラス13とを封着材16を介して接触さ
せた。試料No.12については、図2に示すように、
封着材16を塗布せずにステムベースガラス13とネッ
クガラス11とを直接接触させた。続いて、封着部又は
熔着部とカソードに熱電対を取り付け、これらの温度を
測定しながら、封着部又は熔着部を赤外線ランプ17に
よって空冷することなく加熱した。加熱条件を種々変更
し、十分な接着強度を有し、良好な封着(又は熔着)形
状が得られたときの封着部(又は熔着部)、及び、カソ
ードの温度を表に示した。
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】その結果、表5、6から明らかなように、
実施例であるNo.1〜10の各試料は、ネックガラス
やステムベースガラスに赤外線透過率が65%以下のガ
ラスを採用し、更に封着材を使用したために、封着部の
温度は449℃以下と低く、カソードの温度を123℃
以下に抑えることができた。このため、電子銃のエミッ
ション特性を劣化させることなく陰極線管を作製するこ
とができた。
実施例であるNo.1〜10の各試料は、ネックガラス
やステムベースガラスに赤外線透過率が65%以下のガ
ラスを採用し、更に封着材を使用したために、封着部の
温度は449℃以下と低く、カソードの温度を123℃
以下に抑えることができた。このため、電子銃のエミッ
ション特性を劣化させることなく陰極線管を作製するこ
とができた。
【0075】これに対し、比較例であるNo.11の試
料は、赤外線透過率が90%のネックガラス(N−4)
及びステムベースガラス(S−4)を使用しているた
め、ガラス部材は赤外線を吸収することができず、赤外
線の一部がガラスを透過してカソードに照射された。そ
のため、カソードの温度が350℃と高くなり、インプ
レカソード付き電子銃のエミッション特性への影響が懸
念される。また、作製したネック部は冷却中に破損が生
じた。破損が生じた原因としては、赤外線を吸収して温
度が上昇した封着材に、赤外線では温度上昇しないガラ
スを接触させて封着したことによりガラスに許容範囲外
の歪が発生したためと考えられる。
料は、赤外線透過率が90%のネックガラス(N−4)
及びステムベースガラス(S−4)を使用しているた
め、ガラス部材は赤外線を吸収することができず、赤外
線の一部がガラスを透過してカソードに照射された。そ
のため、カソードの温度が350℃と高くなり、インプ
レカソード付き電子銃のエミッション特性への影響が懸
念される。また、作製したネック部は冷却中に破損が生
じた。破損が生じた原因としては、赤外線を吸収して温
度が上昇した封着材に、赤外線では温度上昇しないガラ
スを接触させて封着したことによりガラスに許容範囲外
の歪が発生したためと考えられる。
【0076】また、No.12の各試料は、ネックガラ
ス及びステムベースガラス共に赤外線透過率が30%以
下のガラス部材を使用しているが、封着材を用いずに熔
着したため、熔着部の温度を830℃まで高くしなけれ
ば良好な熔着部が得られなかった。このため、カソード
の温度が420℃と高くなり、インプレカソード付き電
子銃のエミッション特性への影響が懸念される。
ス及びステムベースガラス共に赤外線透過率が30%以
下のガラス部材を使用しているが、封着材を用いずに熔
着したため、熔着部の温度を830℃まで高くしなけれ
ば良好な熔着部が得られなかった。このため、カソード
の温度が420℃と高くなり、インプレカソード付き電
子銃のエミッション特性への影響が懸念される。
【0077】尚、ネックガラス及びステムベースガラス
の透過率は、次の様にして測定した。各試料を800℃
に上げて延展して板状にする。そして、肉厚が2.4m
mとなるように光学研磨した後、可視・赤外分光光度計
によって、1050nmの波長の光透過率を測定したも
のである。また、X線吸収係数は、ガラス組成と密度に
基づいて、0.6オングストロームの波長に対する吸収
係数を計算して求めたものである。
の透過率は、次の様にして測定した。各試料を800℃
に上げて延展して板状にする。そして、肉厚が2.4m
mとなるように光学研磨した後、可視・赤外分光光度計
によって、1050nmの波長の光透過率を測定したも
のである。また、X線吸収係数は、ガラス組成と密度に
基づいて、0.6オングストロームの波長に対する吸収
係数を計算して求めたものである。
【0078】ガラス粉末の軟化点は、マクロ型示差熱分
析計を用いて測定し、第4の変曲点の値を軟化点とし
た。
析計を用いて測定し、第4の変曲点の値を軟化点とし
た。
【0079】封着材の軟化点は、マクロ型示差熱分析計
を用いて測定し、第4の変曲点の値を軟化点とした。熱
膨張係数は、封着材を焼成して40×4mmφに加工
し、30〜250℃における熱膨張係数をディラトメー
ターで測定した。また、赤外線透過率は、封着材を焼成
し、肉厚が1.0mmとなるように光学研磨した後、可
視・赤外分光光度計によって、1050nmの波長の光
透過率を測定したものである。
を用いて測定し、第4の変曲点の値を軟化点とした。熱
膨張係数は、封着材を焼成して40×4mmφに加工
し、30〜250℃における熱膨張係数をディラトメー
ターで測定した。また、赤外線透過率は、封着材を焼成
し、肉厚が1.0mmとなるように光学研磨した後、可
視・赤外分光光度計によって、1050nmの波長の光
透過率を測定したものである。
【0080】尚、本実施例では封着材をペースト化して
使用したが、予めドーナツ状に等に成形した封着材を用
いても良いことは言うまでもない。また、ここではイン
プレカソード付き電子銃を装着した陰極線管について説
明したが、本発明はこれに限られるものではなく、カソ
ード材料に、より耐熱性の低い材料を用いた陰極線管及
びバリウムを用いた通常の陰極線管についても適用可能
である。
使用したが、予めドーナツ状に等に成形した封着材を用
いても良いことは言うまでもない。また、ここではイン
プレカソード付き電子銃を装着した陰極線管について説
明したが、本発明はこれに限られるものではなく、カソ
ード材料に、より耐熱性の低い材料を用いた陰極線管及
びバリウムを用いた通常の陰極線管についても適用可能
である。
【0081】
【発明の効果】以上のように本発明の方法によれば、ネ
ックガラス及び/又はステムベースガラスに赤外線吸収
係数の高いガラス部材にすることで、赤外線による局所
加熱を行う事ができ、また、封着材を用いてネックガラ
スとステムベースガラスを封着することで加熱時間の短
縮や加熱温度の低下を図ることができる。そのため、カ
ソード材料としてバリウムを使用した一般の電子銃のみ
ならず、耐熱性の低いインプレカソード付き電子銃を装
着する場合にも空冷装置を使用せずに適用でき、高画質
の陰極線管を得ることができる。
ックガラス及び/又はステムベースガラスに赤外線吸収
係数の高いガラス部材にすることで、赤外線による局所
加熱を行う事ができ、また、封着材を用いてネックガラ
スとステムベースガラスを封着することで加熱時間の短
縮や加熱温度の低下を図ることができる。そのため、カ
ソード材料としてバリウムを使用した一般の電子銃のみ
ならず、耐熱性の低いインプレカソード付き電子銃を装
着する場合にも空冷装置を使用せずに適用でき、高画質
の陰極線管を得ることができる。
【図1】封着材を用い、ネックガラスとステムベースガ
ラスとを赤外線加熱して封着する本発明の方法を示す説
明図である。
ラスとを赤外線加熱して封着する本発明の方法を示す説
明図である。
【図2】封着材を用いず、ネックガラスとステムベース
ガラスとを赤外線加熱して熔着する方法を示す説明図で
ある。
ガラスとを赤外線加熱して熔着する方法を示す説明図で
ある。
【図3】バーナーを用いたネックガラスとステムベース
ガラスの熔着方法を示す説明図である。
ガラスの熔着方法を示す説明図である。
10 ファンネル部 11 ネックガラス 12 排気管 13 ステムベースガラス 14 電子銃 15 バーナー 16 封着材 17 赤外線ランプ 18 ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 地村 悦貴 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA02
Claims (7)
- 【請求項1】 管状のネックガラスにステムベースガラ
スを介して電子銃が装着されたネック部を有する陰極線
管において、ネックガラス又はステムベースガラスの少
なくとも一方のガラス部材が、波長1050nmにおけ
る肉厚方向の赤外線透過率が85%以下の特性を有する
ガラスからなり、且つ、ネックガラスとステムベースガ
ラスが封着材により封着されてなることを特徴とする陰
極線管。 - 【請求項2】 封着材が、非晶質ガラス粉末70〜99
体積%と、耐火物フィラー粉末1〜30体積%からな
り、該非晶質ガラス粉末が質量百分率で、PbO 60
〜90%、B2O3 6〜15%、SiO2 0〜5%、
Al2O3 0〜5%、ZnO 0〜8%、Bi2O3 0
〜15%、Fe2O3 0〜5%の組成を有することを特
徴とする請求項1記載の陰極線管。 - 【請求項3】 管状のネックガラスに、電子銃が取り付
けられたステムベースガラスを封着して、電子銃をネッ
ク部に装着する陰極線管の製造方法であって、ネックガ
ラス又はステムベースガラスの少なくとも一方のガラス
部材に波長1050nmにおける肉厚方向の赤外線透過
率が85%以下の特性を有するガラスを使用し、且つ、
封着材を用いてネックガラスとステムベースガラスを封
着することを特徴とする陰極線管の製造方法。 - 【請求項4】 非晶質ガラス粉末70〜99体積%と、
耐火物フィラー粉末1〜30体積%からなり、該非晶質
ガラス粉末が質量百分率で、PbO 60〜90%、B
2O3 6〜15%、SiO2 0〜5%、Al2O3 0
〜5%、ZnO 0〜8%、Bi2O3 0〜15%、F
e2O3 0〜5%の組成を有する封着材を用いて、ネッ
クガラスとステムベースガラスを封着することを特徴と
する請求項3記載の陰極線管の製造方法。 - 【請求項5】 ネックガラス又はステムベースガラスに
ペースト状の封着材を塗布し乾燥させ、次いでネックガ
ラスとステムベースガラスとを封着材を介して接触させ
た後、封着部を加熱してネックガラスとステムベースガ
ラスを封着することを特徴とする請求項3及び4記載の
陰極線管の製造方法。 - 【請求項6】 所定形状に成形し有機溶剤を除去した封
着材の成型体をネックガラス又はステムベースガラスに
配置し、次いでネックガラスとステムベースガラスとを
封着材を介して接触させた後、封着部を加熱してネック
ガラスとステムベースガラスを封着することを特徴とす
る請求項3及び4記載の陰極線管の製造方法。 - 【請求項7】 封着材を用いてネックガラスとステムベ
ースガラスを封着するにあたり、赤外線を照射して封着
することを特徴とする請求項3〜6記載の陰極線管の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001044571A JP2001312966A (ja) | 2000-02-25 | 2001-02-21 | 陰極線管及び陰極線管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-48810 | 2000-02-25 | ||
JP2000048810 | 2000-02-25 | ||
JP2001044571A JP2001312966A (ja) | 2000-02-25 | 2001-02-21 | 陰極線管及び陰極線管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001312966A true JP2001312966A (ja) | 2001-11-09 |
Family
ID=26586070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001044571A Pending JP2001312966A (ja) | 2000-02-25 | 2001-02-21 | 陰極線管及び陰極線管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001312966A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020031057A (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG | 本体、特にランプ本体、ならびに気密シールを製造するための方法 |
-
2001
- 2001-02-21 JP JP2001044571A patent/JP2001312966A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020031057A (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG | 本体、特にランプ本体、ならびに気密シールを製造するための方法 |
JP7374659B2 (ja) | 2018-08-24 | 2023-11-07 | ショット アクチエンゲゼルシャフト | 本体、特にランプ本体、ならびに気密シールを製造するための方法 |
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