JP2001310550A - インクジェット記録用媒体 - Google Patents

インクジェット記録用媒体

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JP2001310550A
JP2001310550A JP2000130483A JP2000130483A JP2001310550A JP 2001310550 A JP2001310550 A JP 2001310550A JP 2000130483 A JP2000130483 A JP 2000130483A JP 2000130483 A JP2000130483 A JP 2000130483A JP 2001310550 A JP2001310550 A JP 2001310550A
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Masako Wakabayashi
昌子 若林
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク吸収性、鮮明な画像を形成でき、耐酸化
ガス性、更には対擦傷性に優れたインクジェット記録用
媒体の提供。 【解決手段】基材上に、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム及びチオ硫酸アンモニウムからなる群から選ば
れる少なくとも1種のチオ硫酸塩を含むインク受容層を
有するインクジェット記録用媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク吸収性、画
像鮮明性などとともに、空気中のオゾンガス、SOx,
NOxなどの酸化性ガスに対する耐酸化ガス性、更には
耐擦傷性に優れたインクジェット記録用媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルカメラやコンピュータの
普及に伴い、それらの画像を紙面などに記録するための
ハードコピー技術が急速に要求されている。これらハー
ドコピーの究極の目標は銀塩写真であり、特に、色再現
性、画像鮮明性、表面光沢性などの画質をいかに銀塩写
真に近づけるかが開発の課題となっている。 ハードコ
ピーの記録方式には、銀塩写真によって画像を表示した
ディスプレーを直接撮影するもののほか、昇華型熱転写
方式、インクジェット記録方式、静電転写方式など多種
多様の方式が知られている。
【0003】このうちインクジェット記録方式は、装置
が比較的小型化でき、フルカラー化が容易なことや、印
字騒音が低いこと、さらには、ランニングコストも低い
ことなどから、近年めざましい普及を遂げている。イン
クジェット記録方式は、ノズルから記録媒体に向けて染
料と多量の溶媒よりなるインク液滴を高速で射出するも
のである。このため、インクジェット方式によるプリン
ター用の記録用媒体は、速やかにインクを吸収し、しか
も優れた発色性を有することが要求される。
【0004】普通の紙に直接インクジェット方式で記録
すると、インク吸収性や十分な解像度が得られないた
め、紙などの基材の上に、無機顔料や樹脂からなる多孔
質のインク受容層を形成した記録シートが使用される。
例えば、特開平2−276670号公報には、基材上に
ベーマイトからなるインク受容層を有するインクジェッ
ト記録シートが開示されている。ベーマイトからなるイ
ンク受容層を有するインクジェット記録シートは、記録
方式の高精細化、高速化においてもインク吸収性、表面
平滑性、得られる画像の鮮明性が良好であることが知ら
れている。
【0005】しかし、これらのインクジェット記録物を
銀塩写真と比較した場合、画像鮮明性などの画質の点で
は遜色ないものの、画像の退色現象などをもたらす空気
中の紫外線やオゾンなどに対する耐光性や耐酸化ガス性
の点では、今なお必ずしも充分ではない。この耐光性と
耐酸化ガス性は、一見類似した現象であるが、両者は、
原因を異にするものであり、前者は、主に紫外線などの
光エネルギーに起因するものであり、後者は、空気中の
オゾン、SOx,NOxなどの酸化性ガスに起因するも
のである。従って、その対策も異なるものである。
【0006】インクジェット記録物の上記耐光性につい
ては、例えば、特開平11−321090号公報などに
開示されるように、インク受容層に2価以上の水溶性金
属塩を添加することが提案されている。しかし、この手
段による場合には、記録物の耐酸化ガス性の改善には効
果が小さい上に、画質の低下など別の欠点が生じてしま
う。一方、最近では、染料インクに比べて、耐光性や耐
酸化ガス性のよい顔料インクを用いることが提案されて
いるが、発色性に差による画質やノズルからの吐出安定
性、コストなどに問題がある。
【0007】かくして、インクジェット記録物の本来の
画質などに悪影響を及ぼすことなく、耐酸化ガス性を改
善する効果的な方法は今なお知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
ク吸収性、画像鮮明性などとともに、空気中のオゾン、
SOx,NOxなどの酸化性ガスに対する耐酸化ガス
性、さらには耐擦傷性に優れたインクジェット記録用媒
体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材上に、イ
ンク受容層を有するインクジェット記録用媒体であっ
て、該インク受容層が、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム及びチオ硫酸アンモニウムからなる群から選ば
れる少なくとも1種のチオ硫酸塩を含むことを特徴とす
るインクジェット記録用媒体を提供する。
【0010】本発明によるインクジェット記録用媒体で
は、下記する実施例からも示されるように、インク吸収
性、画像鮮明性、表面光沢性などの特性はもちろん、上
記した空気中のオゾンガスなどの酸化性ガスに対する耐
侯性に優れたインクジェット記録物が得られることが判
明した。そのメカニズムについては必ずしも明らかでは
ないが、それは、本発明でインク受容層に含有される特
定の物質である、チオ硫酸塩の特性である、酸化性ガス
に対する還元作用によるものと思われる。
【0011】しかし、一方では、本発明では、チオ硫酸
塩でも特定の1価塩が有効であり、カルシウム、マグネ
シウムなどの2価塩を使用した場合には、ビーヂィング
やブロンジング現象を起し、インクジェット記録用媒体
に本来的に要求されるインク吸収性、画像鮮明性などに
問題を生じてしまうことが見出された。これは、チオ硫
酸の2価塩がインク受容層に含まれる場合には、インク
ジェットに使用されるインクとして、多くの場合にアニ
オン系の染料が使用されるため、このアニオン系の染料
がチオ硫酸の2価塩と急速に反応し、インク受容層の表
層において不溶性化物を生成するためと思われる。以下
に本発明についてさらに詳しく説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録媒体
に用いられる基材としては、特に制限されずに、多くの
材料が使用できるが、好ましい例としては、天然のセル
ロース紙、合成紙、プラスチックのシートまたはフィル
ム、布、不織布やこれらを複合的に組みあわせた材料、
ガラスなどのセラミックス、皮革などが挙げられる。記
録媒体がシート状の場合、その厚みは特に制限されない
が、好ましくは20〜5000μmを有する。しかし、
記録媒体の形状は、必ずしもシート状に制限されず、そ
れ以外の形状のものも対象とされる。
【0013】本発明においては、上記基材にインク受容
層が形成されるが、かかるインク受容層は、好ましく
は、顔料と結着剤とから形成される。この場合、顔料と
しては、無機物、有機物又は高分子物のいずれも使用で
きる.なかでも無機酸化物又はその水和物が好ましい。
好ましい具体例としては、シリカ、アルミナ、アルミナ
水和物、これらの混合物または複合物を挙げることがで
きる。このうち、アルミナ水和物は、インクを良く吸
収、定着することなどから好ましく、特には、ベーマイ
ト(Al23・nH2O、n=1〜1.5)が好まし
い。アルミナ水和物は、種々の形態のものを用いること
ができるが、容易に平滑な層が得られることからゾル状
のベーマイトを原料として用いることが好ましい。
【0014】インク受容層は、十分なインク吸収性を有
し、かつ透明性を有するために、その細孔構造につい
て、平均細孔半径が好ましくは、5〜30nm、特に
は、5〜15nmであり、細孔容積が、好ましくは0.
3〜2.0cm3/g、特には0.5〜1.5cm3/g
を有することが適切である。このようにしてインク受容
層、特にアルミナ水和物の透明性を高くすることによっ
て、色濃度を高くできるとともに鮮明な画像が得られ
る。なかでも、その細孔半径が実質的に1〜50nmに
分布することが好ましい。なお、本発明における細孔特
性は、窒素吸脱着法によるもので、ガス吸脱着アナライ
ザー(例えば、コールター社製、商品名:オムニソープ
360など)により測定できる。
【0015】インク受容層に用いられる結着剤として
は、でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコール又は
その変性物、スチレン・ブタジエンゴムラテックス、ニ
トリル・ブタジエンゴムラテックス、メチルセルロー
ス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドな
どの水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体若しくは
これらの重合体の混合物などを用いることができる。な
かでも、本発明では、インク吸収性や耐水性が良好であ
ることから、ポリビニルアルコール又はその変性物の使
用が好ましい。結着剤は,インク受容層における上記顔
料100質量部に対して、好ましくは、2〜50質量
部、特には、3〜15質量部含まれるのが適切である。
【0016】本発明において、基材上に設けられるイン
ク受容層の塗工量は、インク吸収性、塗工層の強度、用
途などに応じて選択されるが、好ましくは、1〜100 g
/m 2が採用される。この塗工量が1g/m2に満たない
場合はインク受容層としての効果が発現し難く、一方,
100g/m2を超える場合は、透明性や強度が低下す
るおそれがあるので好ましくない。なかでも、インク受
容層の塗工量は、5〜50g/m2であるのが適切であ
る。なお、本発明における塗工量は、塗工した後に乾燥
した後におけるものである。
【0017】基材にインク受容層を設ける手段として
は、例えば、顔料に結着剤を加えてスラリー状とし、ロ
ールコーター、エアナイフコーター、ブレードコータ
ー、ロッドコーター、バーコーター、コンマコーター、
グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、
スプレーコーターなどを用いて塗工し、乾燥する方法を
採用することができる。
【0018】本発明のインクジェット記録媒体では、イ
ンク受容層中に上記のように、チオ硫酸ナトリウム、チ
オ硫酸カリウム及びチオ硫酸アンモニウムからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種のチオ硫酸塩が含有される。
かかるチオ硫酸塩は、基材上に形成された、インク受容
層中に好ましくは0.5〜100ミリモル、特には、1
〜50ミリモル含有されるのが適切である。この含有量
が、0.5ミリモルより小さいと耐侯性を向上させる効
果が十分に発現できず、一方、100ミリモルより大き
いとインク受容層のインク吸収性や得られる記録物の鮮
明性などの画質に対して悪影響を及ぼすことになり好ま
しくない。
【0019】本発明において、インク受容層中に上記の
チオ硫酸塩を含有させる方法としては、特に制限される
ものではないが、好ましくは、チオ硫酸塩を含有する溶
液をインク受容層の表面から噴霧または含浸させる方
法、インク受容層層を形成する際の塗工液中に予め添加
しておく方法、などが採用される。前者の方法の場合、
チオ硫酸塩を含有する溶液としては、好ましくは、0.
1〜10質量%の水溶液が使用され、この水溶液を適宜
の噴霧器を使用して、インク受容層に吹きつけることに
より行なわれる。吹きつけ後は、適宜乾燥することが好
ましい。
【0020】本発明では、上記インクジェット記録媒体
の有するインク受容層上にさらに、平均粒子直径が5〜
200nm、好ましくは、10〜90nmである球状の
顔料粒子層を形成し、インク受容層の耐擦傷性などの表
面特性を改善することができる。球状の顔料粒子として
は、好ましくは、無機顔料の粒子、なかでもシリカ粒子
が適切である。特には、シリカゾルを使用し、これを適
宜の結着剤とともにインク受容層の表面に塗工し、乾燥
してゲル化して得られる層は、耐擦傷性も大きく、かつ
下層のインク受容層のインク吸収性も低下させないこと
から好ましい。ここで、シリカゾルとしては、固形分濃
度が1〜20質量%が好ましい。
【0021】球状の顔料粒子層の形成に使用される結着
剤としては、上記したインク受容層の形成に使用したも
のと同様のものが使用できる。なかでも、顔料粒子がシ
リカゾルの場合の結着剤としては、ケイ酸含有ポリビニ
ルアルコールなどのケイ酸含有ポリマーを使用するのが
好ましい。結着剤の使用量は、シリカゾルの固形分(S
iO換算)100質量部に対して、1〜30質量%が
好ましい。
【0022】上記球状の顔料粒子層は、インク受容層と
同様にデイップ法やコーター法などの方法によりインク
受容層の表面に塗工される。その塗工量は、好ましくは
0.1〜30g/mから選ばれるが、インク受容層と
比較し小さい量が塗工される。顔料粒子層の塗工量が上
記範囲の場合には、耐擦傷性も大きく、かつインク受容
層のインク吸収性も低下させないことから好ましい。
【0023】なお、かかるインク受容層上に球状の顔料
粒子層を形成する場合には、インク受容層中にチオ硫酸
塩を含有させる手段として、上記顔料粒子層を形成する
際、その塗工液にチオ硫酸塩を添加する方法、または、
顔料粒子層を形成した後に、チオ硫酸塩を含む溶液をそ
の表面に噴霧、含浸させる方法を採用することができ
る。これにより、チオ硫酸塩は、上記顔料粒子層を通じ
てインク受容層中に含有されることになる。
【0024】本発明では、上記のようにして形成された
インク受容層の表面、さらに球状の顔料粒子層を有する
場合も、その表面をスーパーカレンダー、グロスカレン
ダーなどの装置を使用し、カレンダー処理により光沢を
付与してもよい。かかる光沢の付与は、インク受容層を
形成する際、その表面を平滑な成形面と接した状態で乾
燥し、離型する、いわゆるキャスト被覆によって行って
もよい。
【0025】さらに、本発明の記録用媒体のインク受容
層を有する反対側の表面には、カール抑制のために、必
要に応じて、裏面塗工層が形成することができる。裏面
塗工層としては、上記インク受容層の形成に使用された
顔料を始め、種々の材質から形成することができる。裏
面塗工層の塗工量は、好ましくは、1〜60g/m
特には、5〜40g/mが適切である。
【0026】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体
的に説明するが、本発明は、もちろん、これらに限定さ
れるものではない。例えば、本発明のインクジェット記
録媒体を形成する、上記した、基材、インク受容層及び
球状の顔料粒子層には、種々の添加剤、助剤などが含ま
れていてもよい。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
滲み防止剤、黄変防止剤などの耐久性の向上を目的とし
たもの、消泡剤、減粘剤、ゲル化剤などのような製造性
の向上を目的としたもの、さらに蛍光増白剤のような付
加価値の付与を目的したものなどを適宜必要に応じて含
有させることができる。
【0027】
【実施例】以下において、例1〜例4は、本発明の実施
例であり、例5〜例7は、比較例である。また、例中の
部及び%は特に言及しない限り、それぞれ質量部及び質
量%を示す。
【0028】[例1]アルミナゾル100部(固形分換
算)に対して、ポリビニルアルコール10部(固形分換
算)と水を加えて、総固形分濃度が16.5%の塗工液
を調製した。この塗工液を、厚みが100μmのポリエ
チレンフタレート(PET)にバーコーターを用いて塗
布し、70℃のオーブンにて数分間乾燥後、さらにドラ
ム式乾燥機により140℃で1分間乾燥し、乾燥後の塗
工量が30g/mのベーマイトからなる多孔質のイン
ク受容層を有する記録媒体を製造した。なお、このイン
ク受容層の平均細孔半径は、10nm,細孔容積は、
0.8cc/gであった。次いで、得られた記録媒体の
インク受容層の面に対し、チオ硫酸ナトリウムの3.5
%水溶液を浸漬させることにより含浸させ、乾燥時のイ
ンク受容層中にチオ硫酸ナトリウムが、5ミリモル含有
されるように担持させた。さらに、平均粒子直径が45
nmのシリカゾル100部(固形分換算)に対して、ケ
イ酸含有ポリビニルアルコールを10部(固形分換算)
と水を加えて、総固形分濃度が5.0%の塗工液を調製
した。この塗工液を、上記記録媒体のインク受容層の表
面に、バーコーターを用いて塗布し、70℃のオーブン
にて数分間乾燥後、さらにドラム式乾燥機により140
℃で1分間乾燥し、乾燥後の塗工量が0.5g/m
球状のシリカ粒子層をインク受容層の表面に有する記録
媒体を製造した。
【0029】[例2]例1におけるチオ硫酸ナトリウム
の水溶液の代わりに、同じ含有量になるようにのチオ硫
酸カリウム水溶液を使用した他は、例1と同様に実施し
て、シリカ粒子層をインク受容層の表面に有する記録媒
体を製造した。
【0030】[例3]例1におけるチオ硫酸ナトリウム
の水溶液の代わりに、同じ含有量になるようにチオ硫酸
アンモニウム水溶液を使用した他は、例1と同様に実施
して、シリカ粒子層をインク受容層の表面に有する記録
媒体を製造した。
【0031】[例4]例1において、インク受容層の表
面にシリカ粒子層を形成しなかった他は、例1と同様に
実施して、インク受容層の表面に有する記録媒体を製造
した。
【0032】[例5]例1におけるチオ硫酸ナトリウム
の水溶液の代わりに、同じ含有量になるようにチオ硫酸
カルシウム水溶液を使用した他は、例1と同様に実施し
て、シリカ粒子層をインク受容層の表面に有する記録媒
体を製造した。
【0033】[例6]例1におけるチオ硫酸ナトリウム
の水溶液の代わりに、同じ含有量になるようにチオ硫酸
マグネシウム水溶液を使用した他は、例1と同様に実施
して、シリカ粒子層をインク受容層の表面に有する記録
媒体を製造した。
【0034】[例7]例1において、チオ硫酸ナトリウ
ムの水溶液による処理を行なわなかった他は、例1と同
様に実施して、シリカ粒子層をインク受容層の表面に有
する記録媒体を製造した。
【0035】[各記録媒体の画質及び耐侯性の評価]上
記例1〜例7のインクジェット記録用媒体について、下
記のようにして、画質及び耐侯性の評価を行い、表1に
結果を示した。各記録媒体のインク受容層側に、インク
ジェットプリンター(セイコーエプソン社製、商品名:
PM−750C)を用いて、いずれも階調設定が100
%と70%のブラック、マゼンタ、イエロー、レッド、
グリーン及びブルーの各色を印字するパターンでカラー
印刷を行った。このとき、特に、ブルーの100%印刷
部分におけるインクの吸収性の良し悪しを、評価パター
ンを印刷し、記録媒体がプリンターからとり出してから
10分間放置した後に目視で、以下の3段階にて評価し
た。 ×:インクが十分に吸収されずに、記録媒体の表層にイ
ンクが付着し、指でこするとインクがとれる状態。 △:記録媒体の表層にインクは付着してないものの、イ
ンクの吸収ムラが発現した状態。 ○:上記のいずれの現象も発現せず、インクがきちんと
吸収されている状態。
【0036】さらに、各記録媒体への印刷物をオゾンウ
エザーメーター(スガ試験機社製、商品名:OMS−
H)を用いて、オゾン濃度0.2PPM、20時間の暴
露試験を行った。オゾン暴露前と暴露後の印刷物の色差
を色差計(GRETAG社製、商品名:SPM100−
11)を用いて測定した。色差の結果は、各色について
の色差の平均値を求めて平均色差として示した。この場
合、退色の度合いが小さければ平均色差は小さく、退色
の度合いが大きければ平均色差は大きくなる。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果からわかるように、本発明の実
施例である例1〜例5の記録媒体の印刷物は、耐酸化ガ
ス性及び画質のいずれにおいても良好な結果を示してい
るのに対して、例7は、平均色差が13と極めて大き
く、また、例5及び例6は、本発明に比べて 耐酸化ガ
ス性および画質の点で問題があることがわかる。
【発明の効果】本発明によれば、インク吸収性の高く、
鮮明な画像が形成できるとともに、空気中のオゾンガ
ス、SOx,NOxなどの酸化性ガスに対する耐酸化ガ
ス性、更には耐擦傷性に優れたインクジェット記録媒体
が提供される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、インク受容層を有するインクジ
    ェット記録用媒体であって、該インク受容層が、チオ硫
    酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム及びチオ硫酸アンモニ
    ウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のチオ硫酸
    塩を含むこと特徴とするインクジェット記録用媒体。
  2. 【請求項2】前記チオ硫酸塩が、インク受容層中に0.
    5〜100ミリモル含まれる請求項1に記載のインクジ
    ェット記録用媒体。
  3. 【請求項3】前記インク受容層が、平均細孔半径5〜3
    0nm及び細孔容積0.3〜2.0cm3/g を有する
    請求項1又は2に記載のインクジェット記録用媒体。
  4. 【請求項4】前記インク受容層が、主としてアルミナ水
    和物からなる請求項1、2又は3に記載のインクジェッ
    ト記録用媒体。
  5. 【請求項5】前記インク受容層上に、平均粒子直径が5
    〜200nmである球状の顔料粒子層を有する請求項1
    〜4のいずれか一つに記載のインクジェット記録用媒
    体。
  6. 【請求項6】前記球状粒子が、シリカ粒子である請求項
    1〜5のいずれか一つに記載のインクジェット記録用媒
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5091677B2 (ja) * 2005-08-12 2012-12-05 セーレン株式会社 無機質基材へのインクジェットプリント方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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