JP2001309964A - 液体充填容器 - Google Patents

液体充填容器

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JP2001309964A JP2000130186A JP2000130186A JP2001309964A JP 2001309964 A JP2001309964 A JP 2001309964A JP 2000130186 A JP2000130186 A JP 2000130186A JP 2000130186 A JP2000130186 A JP 2000130186A JP 2001309964 A JP2001309964 A JP 2001309964A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空になった容器をそのまま水補給容器として
使用することができる自立可能な液体充填容器を提供す
る。 【解決手段】 内側に折り込まれた一対のガゼット部
３，３と両面部２，２を有するラミネートフィルム製袋
状容器本体４と、２つの導管部５，６とフランジ部７を
有しフランジ部７を袋状容器本体４の開口端に固着した
取出具８とを備え、各ガゼット部３，３は、折り込み端
を取出具８のフランジ部７の上に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、経腸栄養食のような液
状食品を充填するのに適した自立可能な液体充填容器に
関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、経腸栄養食は、患者にカロリー
を与える目的とし、タンパク質あるいは脂肪を主体とし
た濃度が高い液状食品であり、１０００ｍｌもしくは１
５００ｍｌ程度の量を平袋に封入して市販されている。
また、経腸栄養食は、患者の病状に合わせて調合される
ものであるから多種多様であり、所定の経腸栄養食が所
定の患者に間違いなく与えられるように、平袋の一面に
表示した経腸栄養食名の近くに患者名を併記するように
している。
【０００３】経腸栄養食を封入した平袋３０は、図７に
示すように、キャスター付台車３１の載置面３２に積み
重ねた状態に配されて病室に移送され、これにより、経
腸栄養食が入院患者に与えられる。
【０００４】患者に経腸栄養食を与えた場合において、
経腸栄養食が患者によって消化しずらいと、患者が下痢
をおこしたり、患者の血液濃度が上昇することがある。
これを防ぐために、患者に経腸栄養食を与えた後、これ
に続いて水を補給することが行われる。
【０００５】また、患者に経腸栄養食を与える途中また
は与えるた後に、患者の病状により、追加的に薬液や検
査液を補給することがある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】経腸栄養食を封入した
平袋３０は、自立性に欠ける構造であるから、キャスタ
ー付台車３１の載置面３２に立てた状態で積むことがで
きず、キャスター付台車３１の載置面３２上に積め重ね
た状態に配されて目的場所に移送される。
【０００７】経腸栄養食は患者の病状に合わせて多種類
あるので、経腸栄養食を封入した平袋３０も患者の病状
に合わせ経腸栄養食の数だけある。そのため、多種類の
経腸栄養食を封入した平袋３０が、キャスター付台車３
１の載置面３２上に積め重ねた状態に配されて目的場所
に移送される。
【０００８】経腸栄養食を封入した平袋３０を目的場所
に移送し、患者に対応する経腸栄養食を封入した平袋を
キャスター付台車３１の載置面３２から取り出す場合、
患者に対応する経腸栄養食を封入した平袋３０が載置面
３２に積め重ねられた平袋３０の上の方にあれば、患者
に対応する経腸栄養食を封入した平袋３０を問題なく取
り出すことができるが、患者に対応する経腸栄養食を封
入した平袋３０が積め重ねられた平袋３０の下の方にあ
る場合には、所望の経腸栄養食を封入した平袋３０より
上にある平袋３０を取り除かないと、所望の経腸栄養食
を封入した平袋３０を取り出すことができない。
【０００９】経腸栄養食を封入した平袋をキャスター付
台車３１の載置面３２から取り出す作業は、手間と労力
を必要とし、しかも、経腸栄養食を封入した平袋が間違
って他の患者に与えられてしまうという問題がある。
【００１０】また、経腸栄養食を与えた後に水を補給す
る場合、空になった平袋を水補給容器として使用するこ
とができれば望ましいが、注ぎ口にはチューブが取り付
けられているので、注ぎ口を水注入口として利用するこ
とができず、水を封入した容器を別に用意しなければな
らない。
【００１１】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、自立した状態で移送できるとともに、空になった容
器をそのまま補給容器として使用することができる液体
充填容器を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明の液体充填容器
は、内側に折り込まれた一対のガゼット部と両面部を有
するラミネートフィルム製袋状容器本体と、２つの導管
部とフランジ部を有しフランジ部を袋状容器本体の開口
端に固着した取出具とを備え、各ガゼット部は、折り込
み端を取出具のフランジ部の上に配置して構成される。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
つき説明する。図１および図２において、符号１は本発
明による液体充填容器を示し、この液体充填容器１は、
両面部２，２と一対のガゼット部３，３を有する袋状容
器本体４と、並列配置された２本の導管部５，６とフラ
ンジ部７を有する取出具８とから構成され、袋状容器本
体４の取出具８と反対側端に取付け孔９が形成されてい
る。
【００１４】上記取出具８は、樹脂材料により２本の導
管部５，６とフランジ部７を一体成形することで作られ
ている。２本の導管部５，６は、同一口径であっもよい
が、使用目的に応じて口径が異なることが好ましい。２
本の導管部５，６は、図２に示すように並列配置され、
連結部材１０により互いに連結されている。小径導管部
５は、液体充填容器１への経腸栄養食の充填通路および
経腸栄養食の取り出し口として作用する。大径導管部６
は経腸栄養食が取り出された後の液体充填容器１への水
充填通路および水の取り出し口として作用する。
【００１５】上記取出具８の小径導管部５は、図２に示
すように、外面にねじ部１１を有し開口端をシール片１
２により閉じられている。小径導管部５のねじ部１１に
キャップ１３が螺合される。また、取出具８の大径導管
部６は、端部を閉鎖部材１４により閉鎖されかつキャッ
プ１５が装着される。
【００１６】上記液体充填容器１は、図２に示すよう
に、取出具８を袋状容器本体４の開口端に固着すること
で形成されるが、袋状容器本体４の内側に折り込まれた
ガゼット部３，３は、図３に示すように、フランジ部７
の一面に接した状態で配置され、その上に一方の面部２
が配置され、これらは図示しないヒートシール機により
一体的に結合される。
【００１７】液体充填容器１は、図３に示すように、袋
状容器本体４の内側に折り込まれたガゼット部３，３が
フランジ部７の一面に接しているので、縦横比を１．０
に近い値とすれば、全体形状がほぼ正方体となり、自立
安定性が確保される。上記実施の形態では、各ガゼット
部３，３は、取出具８のフランジ部１４の同じ面に配さ
れているが、一方のガゼット部３を取出具８のフランジ
部４の一面に接し、他方のガゼット部３を取出具８のフ
ランジ部４の他面に接するように配置することもでき
る。
【００１８】上記袋状容器本体４は、図４に示すよう
に、厚さ１２μのポリエステルフィルム２０と厚さ９μ
のアルミホイル２１と厚さ１５μの延伸ナイロンフィル
ム２２と厚さ１００μ〜１２０μのポリエチレンフィル
ム２３のラミネートフィルム２４から作られている。な
お、液体充填容器１をレトルト殺菌処理する場合には、
ラミネートフィルム１４のポリエチレンフィルムを無延
伸ポリプロピレンフィルムに置換することが好ましい。
【００１９】液体充填容器１を経腸栄養食を収容する容
器として使用する場合には、大径導管部６の端部を閉鎖
部材１４により閉鎖しキャップ１５を装着した状態の液
体充填容器１の取出具８の小径導管部５から経腸栄養食
が充填され、小径導管部５の開口端がシール片１２によ
り閉じられ、小径導管部５のねじ部１１にキャップ１３
が螺着合される。液体充填容器１の少なくとも一面には
充填された経腸栄養食名を示す表示が付される。
【００２０】上記液体充填容器１は、図５に示すよう
に、キャスター付台車３１の載置面３２に立てた状態で
積まれ、目的場所に移送される。液体充填容器１は自立
性があるので、移送時に倒れることがなく、液体充填容
器１はキャスター付台車３１の載置面３２に整列配置さ
れているので、所定の経腸栄養食を封入した液体充填容
器１を所定の患者に間違いなく供給することができる。
【００２１】液体充填容器１に充填された経腸栄養食を
患者に与えるには、液体充填容器１の小径導管部５のキ
ャップ１３を外し、小径導管部５の開口端からシール片
１２を剥がし、小径導管部５にチューブ３０を図示しな
い取り付け具を介して連結し、液体充填容器１を反転し
て取り付け孔９を図示しない支持装置のフックに掛け止
めし、チューブ３０の端部を患者の口に入れ、液体充填
容器１に充填された経腸栄養食を患者の口に供給するこ
とで行なう。
【００２２】液体充填容器１をそのまま水容器として使
用するには、経腸栄養食を取り出した後の液体充填容器
１を支持装置のフックから外し、大径導管部６のキャッ
プ１５を外し、大径導管部６の端部の閉鎖部材１４を外
し、大径導管部６を図示しない水タンクにパイプを介し
て連結し、水タンクに収容された水を大径導管部６を通
して液体充填容器１に充填する。この場合、液体充填容
器１に残った空気は小径導管部５に連結されたチューブ
３０を通って外部に排出されるので、液体充填容器１へ
の水充填が効率よく行なわれる。
【００２３】液体充填容器１に充填された水を患者に与
えるには、液体充填容器１を反転して取り付け孔９を図
示しない支持装置のフックに掛け止めし、チューブ３０
の端部を患者の口に入れ、液体充填容器１に充填された
水を患者の口に供給することで行なう。
【００２４】また、患者に経腸栄養食を与える途中また
は与えるた後に、患者の病状により、追加的に薬液や検
査液を補給するには、液体充填容器１を支持装置のフッ
クから一旦取り外し、大径導管部６から抗生物質のよう
な薬液あるいは検査液を液体充填容器１に注入すること
で行なう。
【００２５】図６は本発明の他の実施の形態を示し、こ
の実施の形態においては、取出具８ａの２つの導管部５
ａ，６ａにそれぞれフランジ部７ａ，７ｂを一体成形
し、２つの導管部５ａ，６ａをフランジ部７ａ，７ｂが
袋状容器本体４の開口端に整合するように隣接配置し、
一方の導管部５ａのフランジ部７ａの上に袋状容器本体
４の一方のガゼット部３を接するように配置し、他方の
導管部６ａのフランジ部７ｂの上に袋状容器本体４の他
方のガゼット部３を接するように配置し、それらの上に
面部２を配置し、これらを図示しないヒートシール機に
より一体的に結合する。
【００２６】図６に示す実施の形態は、２つの導管部５
ａ，６ａの口径が大きく異なり、２つの導管部とフラン
ジ部を一体成形することが難しい場合に適している。
【００２７】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、取出
具に２つの導管部を設けたことで、一方の導管部を栄養
食の充填かつ供給に用い、他方の導管部を水の充填かつ
供給または液剤の充填に用いることができ、また、ガゼ
ット部の折り込み端を取出具のフランジ部の上に配置し
たことで自立性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による液体充填容器の斜視図。
【図２】本発明による液体充填容器の開口端部分を示す
図。
【図３】本発明による液体充填容器の断面図。
【図４】液体充填容器の素材となるラミネートフィルム
を示す図。
【図５】本発明の液体充填容器の移送手段を示す図。
【図６】本発明による液体充填容器の他の実施の形態を
示す図。
【図７】従来の容器の移送手段を示す図。
【符号の説明】
１ 液体充填容器 ２ 面部分 ３ ガゼット部 ４ 袋状容器本体 ５ 導管部 ６ 導管部 ７ フランジ部 ８ 取出具

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】内側に折り込まれた一対のガゼット部と両
    面部を有するラミネートフィルム製袋状容器本体と、２
    つの導管部とフランジ部を有しフランジ部を袋状容器本
    体の開口端に固着した取出具とを備え、各ガゼット部
    は、折り込み端を取出具のフランジ部の上に配置したこ
    とを特徴とする液体充填容器。
  2. 【請求項２】取出具の２つの導管部とフランジ部は一体
    成形されていることを特徴とする請求項１に記載の液体
    充填容器。
  3. 【請求項３】取出具の２つの導管部はそれぞれフランジ
    部を有し、２つの導管部は互いに分離していることを特
    徴とする請求項１に記載の液体充填容器。
  4. 【請求項４】２つの導管部は異なる口径であることを特
    徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の液体充填
    容器。
  5. 【請求項５】各ガゼット部は、折り込み端を取出具のフ
    ランジ部の同じ側の面に配置していることを特徴とする
    請求項１ないし４のいずれかに記載の液体充填容器。
  6. 【請求項６】一方のガゼット部は、折り込み端を取出具
    のフランジ部の一側の面に配置し、他方のガゼット部
    は、折り込み端を取出具のフランジ部の他側の面に配置
    していることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか
    に記載の液体充填容器。
  7. 【請求項７】袋状容器本体は、取出具と反対側端に取付
    け孔を有することを特徴とする請求項１に記載の液体充
    填容器。
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