JP2001309760A - ゲル状調味料組成物 - Google Patents

ゲル状調味料組成物

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JP2001309760A JP2000133092A JP2000133092A JP2001309760A JP 2001309760 A JP2001309760 A JP 2001309760A JP 2000133092 A JP2000133092 A JP 2000133092A JP 2000133092 A JP2000133092 A JP 2000133092A JP 2001309760 A JP2001309760 A JP 2001309760A
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智久 不破
Yoshihiko Mizuno
祐彦 水野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 適度な粘弾性を具備しており、しかも口溶け
の良好なゲル状調味料組成物を提供すること。 【解決手段】 常温で10〜60g/cm2 のゲル強度
を有し、調味料を包含するゲル状調味料と液状調味料と
を、前者1重量部に対し後者を0.05〜0.5重量部
の割合で含有することを特徴とするゲル状調味料組成
物。ゲル状調味料がゲル化直後にキサンタンガム0.0
5〜1.0重量%、ローカストビーンガム0.05〜
1.0重量%およびジェランガム0.05〜1.0重量
%のゲル化剤濃度となる様調味料と配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲル状調味料組成
物に関し、詳しくは常温で特定のゲル強度を有し、調味
料を包含するゲル状調味料と液状調味料とを、特定の割
合で含有するゲル状調味料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の調味料、例えば醤油、ソース、酢
醤油などの代表的な調味料は液状であるため、これらを
惣菜等の食品に使用する場合、適量以上にかけすぎた
り、必要のないものにまでかけてしまうという不都合が
あった。また、帆立貝柱やイカの刺し身のような吸水性
のない食品に当該液状調味料を使用した場合は、該食品
を口中で咀嚼する間に調味料の味が薄れてしまうことが
経験されている。さらに、練りワサビ、練り辛子、おろ
しショウガ、おろしニンニク等のチューブ入りペースト
状調味料は、チューブから押し出したときの切れ具合が
よくなかったり、表面がざらついて外観が劣るなどの問
題点がある上に、辛味などが口中で持続しないことがあ
る。
【0003】上記のような欠点を解消する方法として、
調味料に増粘性物質を添加してゲル状とすることが行わ
れている(特開平8−308527号)。例えば、液状
調味料にキサンタンガム、ローカストビーンガムなどを
添加してゼリー状として用いることが提案されている。
これらの添加により生ずるゲルの特徴は、寒天ゲルのよ
うな脆く崩れるような食感ではなく、ゼラチンのように
ぶよぶよとした弾力のある食感である。これらの増粘性
物質(ゲル化剤)の添加により上記の欠点は一応解消す
るものの、調味料中の呈味物質(調味料成分)の舌への
味覚伝達が弱くなるという新たな課題が生起する他、ゲ
ル化剤の組み合わせが適当でない場合、弾力性が強すぎ
たり、口溶けが悪くなるという問題も生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】調味料にゲル化剤を添
加してゲル状調味料とした場合、上記したように、調味
料中の呈味物質の舌への味覚伝達が弱くなるという問題
が生起する。これは、呈味物質がゲル内に包含されてい
るためであり、この問題を解消するには、ゲルを液化さ
せて呈味物質が舌の味蕾へ刺激として伝わり易くする必
要がある。当該ゲルを口中で溶解させるために有効な手
段については、これまでに具体的な提案はなされていな
い。したがって、本発明の目的は、上記した様々な課題
を解決して、十分な粘弾性を具備しており、しかも口溶
けの良好なゲル状調味料組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく検討を重ね、その過程で呈味物質を含んで
いるゲル状調味料と共に所定量の液状調味料を共存させ
ることが有効であること、さらに製造工程上の優位性を
発揮するためには、液状調味料を容器に充填したのち、
適度の離漿を発現させ、結果的に液状調味料が共存する
ようにすることが実用的であると考えた。そこで、使用
するゲル化剤について検討し、特定のゲル強度を有する
ゲル化剤を用いてゲル状調味料を製造し、容器への充填
後に生じる離漿によって、ゲル状調味料と液状調味料の
割合が所定値となるように設定すること並びに特定のゲ
ル化剤を選択して、これらを組み合わせることが有効で
あることを見出して、本発明に到達したのである。
【0006】請求項1記載の本発明は、常温で10〜6
0g/cm2 のゲル強度を有し、調味料を包含するゲル
状調味料と液状調味料とを、前者1重量部に対し後者を
0.05〜0.5重量部の割合で含有することを特徴と
するゲル状調味料組成物である。請求項2記載の本発明
は、全体として透明感があり、粘弾性を有し、かつ口中
での溶解性に優れていることを特徴とする請求項1記載
のゲル状調味料組成物である。請求項3記載の本発明
は、ゲル状調味料が、ゲル化直後にキサンタンガム0.
05〜1.0重量%、ローカストビーンガム0.05〜
1.0重量%およびジェランガム0.05〜1.0重量
%のゲル化剤濃度になるようなゲル化剤と調味料を配合
したものである請求項1記載のゲル状調味料組成物であ
る。請求項4記載の本発明は、押圧押出し可能な容器に
充填したことを特徴とする請求項1記載のゲル状調味料
組成物である。請求項5記載の本発明は、キサンタンガ
ム、ローカストビーンガムおよびジェランガムからなる
ゲル化剤を水に加えて加熱、溶解させた溶液と調味料を
混ぜ合わせた後、押圧押出し可能な容器に熱時充填し、
次いで冷却することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載のゲル状調味料組成物の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1記載の本発明は、ゲル状
調味料と液状調味料が所定の割合で配合された混合物で
ある。ゲル状調味料は、常温で10〜60g/cm2
ゲル強度を有し、調味料を包蔵している。ゲル状調味料
と液状調味料の配合割合は、前者1重量部に対し後者を
0.05〜0.5重量部であり、容器へ充填する際に、
この配合割合を満足するように両者を加えればよい。液
状調味料の配合割合が0.05重量部より少ないと、味
の伝達が悪くなる(後記実験例2を参照)。一方、0.
5重量部を超えると、液状調味料特有の好ましくない性
状、つまり帆立貝柱やイカの刺し身のような吸水性のな
い食品に使用した場合は、該食品を口中で咀嚼する間に
調味料の味が薄れてしまうという欠点がある。美観と味
覚に優れている煮凝り状を呈するのは、ゲル状調味料に
対する液状調味料の配合割合が0.1〜0.2重量部の
範囲の場合である。
【0008】調味料をゲル化するために用いるゲル化剤
の種類を適当に選択することによってゲル状調味料を作
成した場合、当該ゲル状調味料のみを容器へ充填する
と、時間の経過と共に離漿の発現によって、上記配合割
合を満足する量の液状調味料が生成する。すなわち、ゲ
ル化剤として、キサンタンガム、ローカストビーンガム
およびジェランガムを選択し、これらをそれぞれゲル化
直後のゲル状調味料に対して0.05〜1.0重量%:
0.05〜1.0重量%:0.05〜1.0重量%、好
ましくは0.1〜0.5重量%:0.1〜0.5重量
%:0.1〜0.5重量%のゲル化剤濃度となるように
水に加えた後、60〜95℃程度の温度に加熱して溶解
させる。例えば、キサンタンガム、ローカストビーンガ
ムおよびジェランガムの3者をいずれも0.20重量%
とした場合や、キサンタンガムとジェランガムのそれぞ
れの濃度を0.20重量%、ローカストビーンガムの濃
度を0.30重量%とした場合は好適なゲル状調味料組
成物が得られる。同様に、ゲル化剤の3者の濃度をいず
れも0.05重量%とした場合や、キサンタンガムまた
はローカストビーンガムの濃度のみを1.00重量%と
し、ジェランガムを含む残りのゲル化剤の濃度を0.0
5重量%とした場合も好適なゲル状調味料組成物が得ら
れる。なお、本発明で使用するゲル化剤の総量は、ゲル
化直後のゲル状調味料に対して1.20重量%以下とな
るようにすることが好ましく、3.0重量%を超える
と、溶解して膨潤させることが困難となる場合がある。
しかし、総量があまりに少ないと、ゲル化しないことと
なる。
【0009】次いで、この溶液と調味料を混ぜ合わせ、
適当な容器に熱時充填する。しかる後、容器ごと冷却す
ることによって目的とするゲル状調味料が生成し、時間
の経過と共に離漿が発現して液状調味料が形成され、ゲ
ル状調味料との配合割合が前記したものとなる。上記3
種類のゲル化剤は、それぞれ特定された範囲内で使用す
ることが必要であり、それぞれの濃度が上記範囲外にな
ると、適度の離漿が発現せず、ゲル状調味料と液状調味
料との割合が前記した特定の範囲内とならない。ゲル化
剤と液状調味料の配合割合が少ないと、ゲルの保水能が
弱くなり、調味料の離漿が上記割合を超える結果とな
る。一方、ゲル化剤と液状調味料の配合割合が多すぎる
と、ゲルの保水能が強くなり、離漿しなくなるため、前
記した特定の範囲内の割合とならない。
【0010】本発明のゲル状調味料組成物の製造方法と
しては、上記請求項5に記載の方法が好ましいが、別の
態様としては、離漿の少ないゲル状調味料に対して液状
調味料を添加したり、離漿が多いゲル状調味料について
は離漿した調味料を除いたりして、適宜その割合を調整
することができる。さらに、ゲル状調味料と液状調味料
をそれぞれ別々に作成しておき、容器に封入する際に、
混在させて用いることもできる。本発明に用いられる調
味料としては、例えば醤油、酢醤油、ソース、ドレッシ
ング、たれ等の液状調味料の他、粉末状、固体状、ペー
スト状などのショウガ、ワサビ、カラシ、ニンニク等を
挙げることができ、市販品などを任意に使用することが
てきる。これらには、必要に応じて防腐剤、保存剤、色
素などの食品添加物として許容されている物質を添加す
ることができる。ゲル状調味料や液状調味料に含まれる
調味料の量については、使用目的などを考慮して適宜決
めればよく、業務用あるいは家庭用等として通常用いら
れている調味料と同程度の量でよい。また、ゲル状調味
料の中に含まれる調味料の成分と液状調味料中の成分
は、必ずしも同一でなくてもよく、各々の調味料の舌へ
の伝わり方等の味覚効果を考慮して包蔵する調味料を選
択すれば良い。
【0011】本発明に係るゲル状調味料組成物は、全体
として透明感があり、粘弾性を有しており、かつ口中で
の溶解性に優れているものが好ましい。ゲル化剤として
現在主に使用されているものは、キサンタンガム、ロー
カストビーンガム、カラギーナン等であるが、これらは
単独ではゲルを生成しないため、キサンタンガムとロー
カストビーンガムの組み合わせ、キサンタンガムとカラ
ギーナンの組み合わせが一般的に用いられており、また
これとは別にジェランガム、寒天、ペクチン、ゼラチン
等を単独で使用することもある。本発明が目的としてい
るものは、調味料を含んだゲル状調味料であり、調味料
によっては、pHが中性から酸性という広範囲にわたる
ため、酸性域のみでしかゲル化しないペクチン、および
酸性域でゲルが徐々に融解される寒天は、単体で使用す
ることには適さない。また、本発明のゲル状調味料は、
レトルト殺菌することが多いために、85〜90℃以上
の加熱によりゲル化能を失ってしまうカラギーナンをキ
サンタンガムと組み合わせて用いるものは適さない。一
方、ゼラチンは、加熱により融解する不可逆的なゲルを
生成するため、適さない。さらに、ジェランガムは、単
体で用いると、特有の脆く崩れる(サクい)食感のゲル
を生じるため、不適当である。
【0012】したがって、本発明では、残るキサンタン
ガムとローカストビーンガムの組み合わせゲルをベース
として、これにジェランガムやカラギーナン、寒天など
を併用したりすることによって、本発明の目的とする物
性(口溶けが良く、透明感があり、味の伝わりが良い)
を得るべく検討した。キサンタンガムとローカストビー
ンガムの組み合わせゲルについては、本発明のゲル状調
味料のベース(基材)にはなるが、この組み合わせのゲ
ルは、ぶよぶよとした弾力性が強すぎ、口溶けが悪いと
いう欠点がある。また、ジェランガムについては、前記
したように、単体での使用は不適当であるが、上記組み
合わせのゲル化剤と併用すると、それぞれのゲルの欠点
を改善する効果が現れることが分かった。そのため、こ
れら3種のゲル化剤の組み合わせが本発明には好ましい
のである。
【0013】本発明のゲル状調味料組成物を充填する容
器としては、各種タイプのものが使用可能であるが、押
圧押出し可能な容器が好適である。例えば、パウチ、チ
ューブ、ゼリー容器などのプラスチック製のものがあ
る。なお、容器の形状や大きさなどは使用目的等に応じ
て適宜決定すればよい。図1は、押圧押出し可能な容器
の好適な1例を示したものであり、周縁をシールした容
器の角に、図2に拡大して示したように、切取り線を印
刷しておき、使用時に、この線をハサミなどで切り取っ
て内容物の押し出し口とする。例えば、業務用のゲル状
調味料組成物の場合、14cm×19cm程度の寸法の
容器の1隅に、Aの部分が約7mm、Bの部分(切取り
線の位置)が約5mmの幅を有する開口部を設けてお
く。
【0014】本発明のゲル状調味料組成物は、上記した
ように、使用時に容器の一部を開栓もしくは開口して内
容物を容器外に押し出すことにより、対象の食品もしく
は食品素材に供される。容器から押し出された本発明の
調味料組成物は、煮凝り状を呈しており、粘弾性のある
ゲル状調味料と通常の液状調味料との混合物であるた
め、調味料が必要な個所に効率よく滴下することができ
る。すなわち、液状調味料は対象の食品等に味付けを
し、ゲル状調味料は所望の個所にあたかも飾りもののよ
うに盛り付けられる。特に、吸水性のない食品や料理に
使用した場合に、ゲル状調味料が線状、麺状やスクラン
ブルエッグ状等のような形状をしており、液状調味料が
つけ液やタレのような役割を果し、煮凝り状で押し出さ
れ、透明感の良い外観を呈する。従来の調味料組成物で
は、このような形態を作りだすことはできなかった。
【0015】
【実施例】以下に、実施例などにより本発明を詳しく説
明する。 実験例1 全体の69.5重量%に相当する量の水にキサンタンガ
ム0.15重量%、ローカストビーンガム0.15重量
%およびジェランガム0.2重量%を加えた後、90℃
で10分間加熱、攪拌して溶解させた。その後、この溶
液に全体の30重量%に相当する量の醤油を添加した。
この調味料組成物を20℃まで冷却し、30分間放置し
て固化せしめてゲル状調味料を得た。このものを72時
間放置して離漿を生起させ、次いで、このゲル状調味料
のゲル強度並びに離漿量を測定した。なお、ゲル強度
は、1cm厚に調製したゲルを電子天秤上に載せ、ゲル
の上から1cm2 の円形状底面を持つガラス製の円柱で
徐々に押し、ゲルが破断したときに示した電子天秤の重
量を求めて測定した。また、離漿量は、調味料を20メ
ッシュ篩で1分間液切りを行い、得られた液状調味料の
量を求めて測定した。この離漿重量に対する元のゲル状
調味料(離漿する前、すなわちゲル化直後のゲル状調味
料)の重量との割合を離漿率として示した。これらの結
果を第1表に示す。次に、ゲル状調味料の口溶けの具
合、透明感および舌への味の伝わり方について官能検査
により評価した。この検査は、経験豊富な20名のパネ
ラーにより3段階(良い:○、あまり良くない:△、悪
い:×)で評価し、平均値で示した。結果を第1表に示
す。
【0016】比較例1〜3 ゲル化剤のキサンタンガムを0.25重量%、ローカス
トビーンガムを0.25重量%とし、ジェランガムを添
加しないもの(比較例1)、ジェランガムの代わりに寒
天を使用したもの(比較例2)またはカラギーナンを使
用したもの(比較例3)で実験例1と同様にしてゲル状
調味料を製造し、このものについて同じ試験を行った。
結果を第1表に示す。
【0017】比較例4 3種類のゲル化剤の使用量をいずれも0.04重量%と
したこと以外は、実験例1と同様にゲル状調味料を製造
し、このものについて同じ試験を行った。結果を第1表
に示す。
【0018】比較例5 3種類のゲル化剤のうち、ジェランガムの使用量を0.
04重量%としたこと以外は、実験例1と同様にしてゲ
ル状調味料を製造し、このものについて同じ試験を行っ
た。結果を第1表に示す。
【0019】
【表1】第 1 表
【0020】第1表から明らかなように、実験例1によ
って得られたゲル状調味料は、適度なゲル強度を有し、
離漿の発現もよく、かつ官能評価の結果も良好である。
一方、比較例で得られたゲル状調味料は、いずれもゲル
強度と離漿の発現が共に良好なものはなく、官能評価の
結果も劣っている。
【0021】実験例2 実験例1において、離漿によって生じた液状調味料を取
り除くか、または同一組成の液状調味料を加えることに
よって、ゲル状調味料に対する液状調味料の割合を0〜
0.6重量部に調整したゲル状調味料組成物を作成し
た。得られた各調味料組成物について、実験例1と同様
にして味の伝わり方についての官能検査を実施した。結
果を第2表に示す。
【0022】
【表2】第 2 表
【0023】第2表の結果から、ゲル状調味料に対する
液状調味料の割合は0.05重量部以上とすれば良いこ
とがわかる。なお、配合割合の上限については、0.5
重量部を超えると、液状調味料特有の味が薄れてしまう
という好ましくない性状が現れる。
【0024】実施例1 全体の69.25重量%に相当する量の水にキサンタン
ガム0.4重量%、ローカストビーンガム0.1重量%
およびジェランガム0.25重量%を加えた後、90℃
で30分間加熱、攪拌して溶解させた。その後、この溶
液に全体の30重量%に相当する量の醤油(グルタミン
酸ナトリウム0.25重量%含有)を添加し、これを透
明なパウチ状の押圧押出し容器に充填した。この調味料
組成物を容器ごと20℃まで冷却し、30分間放置して
固化せしめてゲル状調味料を得た。このものを72時間
放置したところ、離漿の発現が認められ、調味料組成物
中のゲル状調味料に対する液状調味料の割合は0.11
重量部であった。次に、パウチに切り口を入れ、ここか
らゲル状調味料組成物を押出して、帆立て貝柱の周囲や
イカ刺し身の上部に煮凝り状に飾りつけた。この調味料
組成物は、適度の粘弾性があり、しかも口溶け、見栄
え、味の伝わり方についての官能評価も良好であった。
【0025】実施例2 全体の69.4重量%に相当する量の水にキサンタンガ
ム0.15重量%、ローカストビーンガム0.2重量%
およびジェランガム0.25重量%を加えた後、90℃
で30分間加熱、攪拌して溶解させた。その後、この溶
液に全体の30重量%に相当する量の醤油(グルタミン
酸ナトリウム0.25重量%含有)を添加し、これを透
明なパウチ状の押圧押出し容器に充填した。この調味料
組成物を容器ごと20℃まで冷却し、30分間放置して
固化せしめてゲル状調味料を得た。このものを72時間
放置したところ、離漿の発現が認められ、調味料組成物
中のゲル状調味料に対する液状調味料の割合0.19重
量部であった。次に、パウチに切り口を入れ、ここから
ゲル状調味料組成物を押出して、マグロ刺し身の上に煮
凝り状に盛りつけた。この調味料組成物は、適度の粘弾
性があり、しかも口溶け、見栄え、味の伝わり方につい
ての官能評価も良好であった。
【0026】実施例3 全体の65.2重量%に相当する量の水にキサンタンガ
ム0.40重量%、ローカストビーンガム0.20重量
%およびジェランガム0.20重量%を加えた後、90
℃で30分間加熱、攪拌して溶解させた。その後、この
溶液に全体の24重量%に相当する量のワサビを分散さ
せた醤油(ワサビ1.0重量%、グルタミン酸ナトリウ
ム0.25重量%含有)を添加し、これを透明なパウチ
状の押圧押出し容器に充填した。この調味料組成物を容
器ごと開封状態のまま20℃まで冷却し、30分間放置
して固化せしめてゲル状調味料を得たのち、0.1重量
部に相当するかつおだし入り醤油(かつおだし10重量
%含有)を容器に注入して密封した。このものを72時
間放置したところ、先に固化せしめたゲル状調味料より
離漿の発現が認められ、調味料組成物中のゲル状調味料
に対する液状調味料の割合は、添加したかつおだし入り
醤油と合わせて0.17重量部であった。次に、パウチ
に切り口を入れ、ここからゲル状調味料組成物を押出し
て、イカの刺し身の上に盛り付けた。この調味料組成物
は、適度の粘弾性があり、しかも口溶けや透明感、あじ
の伝わり方などについての官能評価が良好であり、また
ゲル部よりワサビ醤油の風味が、液部よりだし醤油の風
味がそれぞれ感じられ、良好な官能評価を得た。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ゲル状調味料と液状調
味料の配合割合が適度で、全体として透明感があり、粘
弾性を有し、かつ口中での溶解性に優れているゲル状調
味料組成物が提供される。この調味料組成物を食品に使
用したとき、適量以上にかけすぎたり、必要のないもの
にまでかけてしまうという不都合が解消され、しかも煮
凝り状を呈しているため、見栄えが良いという特色を有
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる透明なパウチ状の押圧押出し
容器の1態様を示したものである。
【図2】 本発明に用いる透明なパウチ状の押圧押出し
容器の1態様の部分拡大説明図である。
【符号の説明】
A: 切取り線で切り取った後に容器の開口部となる部
分の内側部 B: 切取り線で切り取った後に容器の開口部となる部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で10〜60g/cm2 のゲル強度
    を有し、調味料を包含するゲル状調味料と液状調味料と
    を、前者1重量部に対し後者を0.05〜0.5重量部
    の割合で含有することを特徴とするゲル状調味料組成
    物。
  2. 【請求項2】 全体として透明感があり、粘弾性を有
    し、かつ口中での溶解性に優れていることを特徴とする
    請求項1記載のゲル状調味料組成物。
  3. 【請求項3】 ゲル状調味料が、ゲル化直後にキサンタ
    ンガム0.05〜1.0重量%、ローカストビーンガム
    0.05〜1.0重量%およびジェランガム0.05〜
    1.0重量%のゲル化剤濃度となるようなゲル化剤と調
    味料を配合したものである請求項1記載のゲル状調味料
    組成物。
  4. 【請求項4】 押圧押出し可能な容器に充填したことを
    特徴とする請求項1記載のゲル状調味料組成物。
  5. 【請求項5】 キサンタンガム、ローカストビーンガム
    およびジェランガムからなるゲル化剤を水に加えて加
    熱、溶解させた溶液と調味料を混ぜ合わせた後、押圧押
    出し可能な容器に熱時充填し、次いで冷却することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲル状調味料
    組成物の製造方法。
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