JP2001308555A - 筐 体 - Google Patents

筐 体

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JP2001308555A
JP2001308555A JP2000117384A JP2000117384A JP2001308555A JP 2001308555 A JP2001308555 A JP 2001308555A JP 2000117384 A JP2000117384 A JP 2000117384A JP 2000117384 A JP2000117384 A JP 2000117384A JP 2001308555 A JP2001308555 A JP 2001308555A
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JP
Japan
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housing
release plate
claw
locking
claw portion
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Pending
Application number
JP2000117384A
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English (en)
Inventor
Akio Inoue
彰夫 井上
Kazushi Haruna
一志 春名
Yuichi Hasegawa
雄一 長谷川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子装置などのケースとなる筐体において、
装置を修理、廃却あるいはリサイクルする際に、装置を
組立て解体するための特別な工具を使用することなく、
迅速かつ容易に解体でき、組立て、解体作業が繰返しで
きる極めて作業効率の高い、高性能、高信頼度な筐体構
造を提供する。 【解決手段】 本発明による筐体構造は、筐体を構成す
る第1部材に設けられたツメ部、筐体を構成する第2部
材に設けられ、上記ツメ部を係止することによって、上
記第1部材と第2部材との互いの面方向の動きを規制す
るツメ係止部、上記第2部材に溝を形成して舌状に形成
され、力を加えると変形し、加えた力を取り除くと元に
戻り、変形時に上記ツメ部に当り上記ツメ部とツメ係止
部との係止を解放する解放板とを備えたことにより、従
来のように工具を使用することなく手や指で容易に組立
て解体できるようにした。本発明により、上記課題が解
決でき、組立て解体が繰返しできる極めて作業効率の高
い、低コストで高信頼度な筐体が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータや表
示装置などの電子機器あるいはエアコンなどの家電機器
のケース等を構成する筐体、なかでも特に複数の部品か
らなる筐体を、相互に組み合せる機能および取り外す機
能を備えた筐体などのように、修理やリサイクルにおい
て、効率よく、容易に組立ておよび解体を繰り返すこと
のできる筐体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンピュータ、ディスクドラ
イブなど各種の電子機器においては、電子機器のケース
となる筐体等を構成する複数の部材の組立方法として、
スナップフィット結合と呼ばれる筐体構造が多く採用さ
れている。このスナップフィット結合は、筐体を構成す
る一方の部材にツメ部を形成し、相手方の部材の相対す
る位置に、このツメ部が嵌合する固定部、すなわちツメ
係止部を設けたもので、各々の部材のツメ部とツメ係止
部を結合、固定させることによって、複数の部材からな
る筐体をひとつに組立てるものであり、筐体を組立てる
際の作業が極めて容易であるという利点がある。図11
は、例えば特開平7−180711号公報に示された従
来のスナップフィット結合構造を有する筐体を示す図
で、(a)は組立後の外観を示す側面図、(b)は組立
後の断面図である。図11において、101は樹脂製の
下カバー、102は板金製の上カバー、103は下カバ
ー101に設けられたツメ部、105は上カバー102
に設けられたツメ係止部、107は上カバー102に設
けられたツバ(工具受け)、109はツバ107周辺の
隙間を示す。
【0003】次に、動作について説明する。上記筐体を
組立てる場合、まず、上記筐体を構成する一方の部材で
ある下カバー101に、他方の部材である上カバー10
2を乗せる。その際、上記上カバー102に形成された
左右のツメ係止部105と、上記下カバー101に形成
された左右のツメ部103がそれぞれ向かい合うように
位置を合せる。上記上カバー102に力を加え、上記上
カバー102に形成された左右のツメ係止部105を上
記下カバー101に形成されたツメ部103の斜面に沿
って押し込むことによって、図11に示したように、ツ
メ部103はツメ係止部105に嵌合、固定され、下カ
バー101と上カバー102が結合して筐体がひとつに
組立てられる。
【0004】一方、リサイクルや修理の目的で筐体を解
体する場合、着脱治具やドライバーなどの工具を用い
て、上記ツメ部103に対向して上記上カバー102に
設けられたツバ部107に上記工具を押し当てる。次い
で力を加えて上記ツバ部107を内側に変形させ、上記
ツメ部103を内側に反らせた状態で保持させることに
よって、上記ツメ係止部105に固定されていた上記ツ
メ部103が上記ツメ係止部105から外され、その結
果、筐体を構成している下カバー101と上カバー10
2が互いに分離され、筐体が解体できる。
【0005】上述したように、従来、筐体を構成する部
材がスナップフィット結合によって固定され、組立てら
れている筐体では、筐体を組立てる場合、比較的短い時
間で組立てられるなど作業が容易であるうえ、強固にし
っかりと組立てられる。しかしながら、装置の修理のた
めに筐体を解体したり、あるいはいわゆるリサイクルな
どのために筐体を解体する場合などには、上記従来の筐
体構造、あるいは従来方法では、上記ツメ係止部からツ
メを外すのに工具を用いたり、外すまでに時間が掛かっ
たりするなど、作業性が悪いうえ必要以上に労力が掛か
って結局のところコストアップになるなどの問題があっ
た。
【0006】また、従来の筐体では、特に筐体を解体す
る場合、筐体を構成する部材に形成したツバ部に大きな
力が加えられるため、ツバ部が変形したり、繰り返し変
形されると劣化したりする問題があった。それゆえ修理
などで解体した筐体を再び組立てる場合に、特別な工具
を必要としたり、不要な時間が掛かったり、あるいはう
まく組立てられないなどの問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな従来の筐体が持つ問題点を解決するためになされた
ものであり、筐体の一部に溝を形成し、力を加えると変
形してツメ係止部に係止されているツメ部に当ってツメ
部を変位させてツメ係止部から開放し、加えた力を取り
除くと元に戻る舌状の解放板を設けることにより、特別
な工具を用いることなく、手や指などの比較的小さい力
で容易に筐体を解体でき、かつ何回も組立て、解体が繰
返しできる、作業性、信頼性が高い低コストな筐体を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第一の構
成による筐体は、筐体を構成する第1部材に設けられた
ツメ部、筐体を構成する第2部材に設けられ、上記ツメ
部を係止することによって、上記第1部材と第2部材と
の互いの面方向の動きを規制するツメ係止部、上記第2
部材に溝を形成して舌状に形成され、力を加えると変形
し、加えた力を取り除くと元に戻り、変形時に上記ツメ
部に当り上記ツメ部とツメ係止部との係止を解放する解
放板とを備えたものである。
【0009】この発明に係る第二の構成による筐体は、
上記解放板は、上記第2部材の上記ツメ部の周辺部に対
向する位置に設けたものである。
【0010】この発明に係る第三の構成による筐体は、
上記解放板は、曲げ弾性率が100〜600kgf/m
2で、厚みに対する長さの比が2以上のものである。
【0011】この発明に係る第四の構成による筐体は、
上記解放板は、固定端部の板厚を先端部よりも厚くした
ものである。
【0012】この発明に係る第五の構成による筐体は、
上記解放板の固定端部の幅を先端部よりも大きくしたも
のである。
【0013】この発明に係る第六の構成による筐体は、
筐体を構成する第1部材に設けられたツメ部、筐体を構
成する第2部材に設けられ、上記ツメ部を係止すること
によって、上記第1部材と第2部材との互いの面方向の
動きを規制するツメ係止部、上記第1部材に溝を形成し
て舌状に上記ツメ部と一体に形成され、力を加えると変
形し、加えた力を取り除くと元に戻り、変形に伴って上
記ツメ部を変位させて上記ツメ部とツメ係止部との係止
を解放する解放板とを備えたものである。
【0014】この発明に係る第七の構成による筐体は、
上記解放板を形成する溝を覆う薄膜を設けたものであ
る。
【0015】この発明に係る第八の構成による筐体は、
上記解放板を形成する溝が薄肉部を有するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1に本発明の実
施の形態1による筐体の構造を説明するための図を示
す。図1(a)は、筐体を組立てた後の筐体の側面図で
あり、図1(b)は、上記図1(a)のI−I断面図、
図1(c)は、上記図1(a)のII−II断面図、ま
た、図1(d)は、筐体の下側の第1部材1に形成され
たツメ部3の側面図である。上記図1(a)乃至(d)
において、1は筐体を構成する第1部材、2は筐体を構
成する第2部材、3は上記筐体の第1部材1に形成され
たツメ部、5は上記筐体の第2部材2に形成されたツメ
係止部、7は上記筐体の第2部材2に形成された解放
板、9は上記筐体の第2部材2と上記解放板7との間に
形成された溝を示している。
【0017】上記筐体は上記第1部材1および上記第2
部材2からなっており、上記第1部材1の一部には、図
1に示す如く、部材の一部を加工して、部材を固定する
ためのツメ部3が上記部材1の左右両側に形成されてい
る。他方、第2部材2の一部には、上記第1部材1に形
成された上記ツメ部3を固定するためのツメ係止部5
と、固定された上記ツメ部3を上記ツメ係止部5から開
放するための解放板7が上記第2部材2の左右両側に上
記ツメ部と対向する位置に形成されている。上記第1部
材1および上記第2部材2は、それぞれ例えば、アクリ
ルニトリルブタジエンスチレン樹脂(以下ABS樹脂と
いう)、ポリプロピレン樹脂(以下PP樹脂という)、
ポリスチレン樹脂(以下PS樹脂という)などの樹脂材
料で構成されている。また、上記第2部材2の一部に設
けられた上記解放板7は、図1(a)および図1(b)
に示すように、その片側端部は、上記部材2に固定した
まま、例えば、切削などの加工によって周辺部に溝9を
設けて舌状に分離、形成し、厚さを上記第2部材2より
も薄くして上記第2部材2の左右に形成されている。
【0018】次いで、本発明の実施の形態1における筐
体を組立て、解体する場合の動作、作用について説明す
る。まず、電子機器などを設置し、それらの周囲をカバ
ーして内部を保護するために上記筐体を組立てる場合に
ついて説明する。筐体を組立てる場合、筐体を構成する
一方の部材である第1部材1に、もう一方の部材である
第2部材2をかぶせるように乗せる。その際、上記上側
の第2部材2に形成された左右のツメ係止部5と、上記
下側の第1部材1に形成された左右のツメ部3がそれぞ
れ向かい合うように位置を合せ、上記第2部材2の上か
ら力を加え、上記第2部材2に形成された左右のツメ係
止部5を上記第1部材1に形成されたツメ部3の斜面に
沿ってすべらすように押し込むことによって、図1に示
したように、上記左右のツメ部3はこれらと相対する上
記左右のツメ係止部5に嵌合、固定され、筐体を構成す
る上記第1部材1と上記第2部材2が結合、合体して、
筐体がひとつに組立てられる。
【0019】次に、リサイクルや修理などの目的で筐体
を解体する場合の動作、作用について説明する。まず、
手や手の指などを、上記第2部材2に形成した解放板7
に押し当て適当な力を入れて上記解放板7を筐体の内側
方向に撓ませる。筐体の内側方向に撓んだ上記解放板7
は、これと対向する位置の第1部材1に形成されたツメ
部3に当り、上記ツメ部3を筐体の内側方向に押して上
記ツメ部3を筐体の内側方向に反らせる。上記解放板7
を押して、上記ツメ部3を筐体の内側に反らせ、ツメ係
止部によって係止されている長さ程度筐体の内側に変位
させることによって、上記ツメ係止部5に係止されてい
た上記ツメ部3は上記ツメ係止部5の固定から外され、
第1部材1および第2部材2は上下左右方向に開放され
る。その結果、筐体を構成している第1部材1と第2部
材2が互いに分離可能となり、筐体が解体できる。上記
解放板7は、例えば、手の指などに適当な力を入れて上
記解放板7を押すことによって、押された方向に容易に
撓み、力を抜けば容易に元に戻すことができる。このよ
うに相対的に小さな力で、上記解放板7を押して相当程
度内側に撓ませることによって、筐体を固定しているツ
メ部3とツメ係止部の結合を容易に外すことができる。
したがって、図1に示した本実施の形態1の筐体によれ
ば、特殊な工具の使用や大きな力を必要とせずに、指の
力程度で筐体を解体でき、筐体の変形や劣化も殆どな
い。そのため、例えば修理やリサイクルなどのために、
筐体の組立てや解体を繰り返し行うことも可能で、何回
も組立て解体しても筐体の修復も必要なく劣化もしな
い。
【0020】図2乃至図4は、それぞれ本発明の実施の
形態1における筐体の別の実施例を説明するための図で
ある。上記図2(a)、図3(a)および図4(a)
は、それぞれ筐体の側面図、図2(b)、図3(b)、
図3(c)、図4(b)および図4(c)は、それぞれ
筐体の断面図、また、図2(c)、図3(d)および図
4(d)は、各々筐体のツメ部の側面図である。上記図
2乃至図4において、3は筐体を構成している第1部材
1の一部に左右両側に形成されたツメ部、5は筐体を構
成している第2部材2に形成された上記ツメ部3を固定
するツメ係止部、7は上記第2部材2に形成された上記
ツメ部3を上記ツメ係止部5から解放させる解放板、1
1は上記解放板7と対向して上記ツメ部3の上部に形成
され、撓ませた上記解放板7が当る受け板、13は上記
解放板7と対向して上記ツメ部3の横側に形成され、上
記解放板7が当る受け板、15は上記解放板7と対向し
て上記ツメ部3の間に形成され、上記解放板7が当る受
け板を示す。
【0021】続いて、上記図2乃至図4に示した筐体を
組立て、解体する場合の動作、作用について説明する。
上記図2乃至図4に示した筐体を組立てる場合は、前述
の図1に示した場合と同様に、第1、第2各部材に設け
た左右のツメ係止部5と、ツメ部3がそれぞれ向かい合
うように位置を合せ、第1部材1に第2部材2をかぶ
せ、力を加えて、ツメ係止部5をツメ部3に押し込むこ
とによって、ツメ部3はツメ係止部5に嵌合、固定さ
れ、筐体が組立てられる。一方、修理やリサイクルなど
の目的で上記図2乃至図4に示した筐体を解体する場合
には、第2部材2に形成した解放板7に手の指などを押
し当て適当な力を入れて解放板7を筐体の内側方向に撓
ませ、対向する位置にある上記ツメ部3の上下、左右方
向の周辺部に形成した上記解放板7の受け板11、ある
いは13、あるいは15に当て、上記受け板11、ある
いは13、あるいは15を筐体の内側方向に押して上記
ツメ部3を筐体の内側方向に反らせる。上記ツメ部3を
ツメ係止部5によって係止されている長さ相当程度筐体
の内側に反らせ、変位させることによって、上記ツメ係
止部5に係止されていた上記ツメ部3は上記ツメ係止部
5の固定から外れ、その結果、筐体を構成している第1
部材1と第2部材2が互いに分離可能となり、筐体が解
体できる。
【0022】上述したように、上記実施の形態1の実施
例である図1乃至図4に示した筐体構造では、いずれの
場合も上記解放板7は、例えば、手の指などで押すこと
によって、容易に撓み、力を抜けば容易に元に戻すこと
ができる。特に、例えば図2乃至図4に示した筐体構造
においては、いずれも筐体に形成した解放板7が直接ツ
メ部3を押すことなしに、上記ツメ部3の周辺に形成し
た受け板11、あるいは受け板13、あるいは受け板1
5に押し当てることで筐体を解体している。そのため、
何回も繰り返して筐体の組立て、解体を行なっても、筐
体を固定するツメ部を直接損傷することがない。また、
上述した図1の場合と同様、特殊な工具の使用や大きな
力を必要とせずに、指の力程度で筐体を解体でき、筐体
の変形や劣化も殆どない。
【0023】実施の形態2.図5は、本発明の実施の形
態2における筐体を示す例で、筐体に形成した解放板7
の固定端部における相対強度と上記解放板7の形状の関
係を示したものである。横軸は、上記解放板7の固定端
部における強度パラメータE/σ(Eは上記解放板7に
用いる樹脂材の曲げ弾性率、σは上記樹脂材の許容応
力)であり、縦軸は、上記解放板7の形状パラメータL
/t(Lは上記解放板7の長さ、tは厚み)である。ま
た、破線で示した間の領域は、上記解放板7に樹脂材な
どを使用して撓ませた場合、上記解放板7が破壊しない
ために許容される強度範囲を示している。
【0024】上述したように筐体を解体する場合には、
筐体に形成した解放板7を指などで押し、上記解放板7
をツメ部3に当てて上記ツメ部3をツメ係止部5に係止
されている長さ程度筐体の内側に反らせ、変位させるこ
とによって上記ツメ部3が上記ツメ係止部5から外れ、
その結果筐体を解体できる。その際、上記解放板7を上
記相当量撓ませると、上記解放板7に生じる応力は、そ
の固定端部で最大となる。上記解放板7の撓みは上記解
放板7に使用する材料がもつ曲げ弾性率に依存してい
る。筐体を構成する部材に使用される樹脂材は、上述し
たように例えば、PP樹脂、PS樹脂、ABS樹脂など
であり、こういった樹脂の曲げ弾性率は、100〜60
0kgf/mm2の範囲にある。筐体を解体する場合、
上述したように、ツメ部がツメ係止部に係止されている
長さ程度に解放板7を撓ませ、変位させる必要がある
が、上記解放板7がどの程度まで撓ませられるかは材料
の強度に依存しており、例えば、上記樹脂材で許容でき
る応力は1〜5kgf/mm2である。上記解放板7が
良好に動作するには、上記ツメ部3がツメ係止部5から
外れ、かつ上記解放板7が破壊しない応力範囲で十分に
撓ませられることが必要であり、そのためには上記解放
板7の形状パラメータを制御する必要がある。上記解放
板7の形状パラメータと上記解放板材の強度パラメータ
の関係は、近似的に(1)式のように表され、結果を図
5に示した。なお、(1)式におけるkは厚みに対する
撓み量の比である。 L/t=(3kE/2σ)1/2…(1) 図5に示した強度パラメータと形状パラメータの関係お
よび実験結果から上記解放板7の厚みに対する長さの比
L/tが2以上であれば、上記解放板7の固定端部を破
壊することなく、ツメ部をツメ係止部から外せる程度に
上記解放板7を撓ませることができ、容易に筐体を解体
することができる。例えば、上記解放板7の材料として
上述した樹脂材などを使用する場合、L/tは2から6
0の範囲であれば破壊に対する許容応力を超えることは
ないことが確認されている。一般に、電子機器などを保
護するための筐体としては、例えば、上述したような樹
脂材が多く使用されるが、樹脂材を用いた場合、筐体を
構成する部材の厚みは、通常10mm以下であり、ま
た、上記解放板7の厚みは、例えば、上記部材の厚みか
ら数mm以下に薄く形成される。上記解放板7は、手や
指などの小さい力で撓ませるため、厚みはできるだけ薄
い方がよく、上述の樹脂材などでは、例えば、厚みが
0.1mm〜10mmの範囲で厚みに対する長さの比を
2以上の適当な形状に形成した場合、解放板は破壊した
り、劣化したりすることなく容易にツメ部をツメ係止部
から外せ筐体を容易に解体できる。それゆえ、上記実施
の形態2によれば、筐体を組立て、解体するために、上
記解放板7を何回も繰返し撓ませても殆ど劣化、破壊せ
ず、極めて信頼性の高い筐体が実現できる。
【0025】実施の形態3.図6は、本発明の実施の形
態3における筐体を説明するための構造図である。図6
(a)は、筐体を組立てた後の筐体の構造を示す側面図
であり、図6(b)は、上記図6(a)のX−X断面図
である。上記図6において、1は筐体を構成する下側の
第1部材、2は筐体を構成する上側の第2部材、3は上
記筐体の第1部材1に形成されたツメ部、5は上記筐体
の第2部材2に形成されたツメ係止部、7は上記筐体の
第2部材2に形成された解放板、9は上記筐体の第1部
材1と上記解放板7との間に形成した溝を示している。
【0026】図6に示した筐体構造では、筐体を固定し
ているツメ部3をツメ係止部5から外すための解放板7
は、固定端部側の板厚が先端部よりも厚く形成されてい
る。この筐体は、前述の実施の形態と同様、手や指など
の力で容易に組立て、解体できる。さらに、このように
筐体の固定を取り外すための解放板7の固定端部を厚く
形成することより、上記解放板7を撓ませた際に固定端
部にかかる応力を相対的に小さく押さえることができ
る。したがって、本実施の形態による筐体では、上記解
放板7の強度が相対的に大きくなって、例えば筐体を解
体、組立するために上記解放板7を何度も撓ませても破
壊しにくく、極めて信頼性の高い筐体を実現できる。
【0027】実施の形態4.図7は、本発明の実施の形
態4における筐体を説明するための構造図である。図7
(a)は、筐体を組立てた後の筐体の構造を示す側面図
であり、図7(b)は、上記図7(a)のX−X断面図
である。上記図7において、3は上記筐体の下側の第1
部材1に形成されたツメ部、5は上記筐体の上側の第2
部材2に形成されたツメ係止部、7は上記筐体の上側の
第2部材2に形成された解放板を示している。
【0028】図7に示した筐体構造では、筐体を固定し
ているツメ部3をツメ係止部5から外すための解放板7
は、解放板7の固定端部側の板幅が先端部よりも大きく
形成されている。この筐体は、前述の実施の形態と同
様、容易に組立て、解体できるうえ、上記解放板7を撓
ませた際に、解放板7の固定端部にかかる応力を相対的
に小さく押さえることができるため、例えば、上記解放
板7を何度も撓ませても破壊しにくく、極めて信頼性の
高い筐体を実現できる。
【0029】実施の形態5.図8は、本発明の実施の形
態5における筐体を説明するための構造図である。図8
(a)は、上記筐体を組立てた後の筐体構造を示す側面
図、図8(b)は、上記筐体のVIII−VIII断面
図、図8(c)は、上記筐体のIX−IX断面図、ま
た、図8(d)は、筐体の第1部材1に形成されたツメ
部3の側面図である。上記図8(a)乃至(d)におい
て、1は筐体を構成する第1部材、2は筐体を構成する
第2部材、3は上記筐体の第1部材1に形成されたツメ
部、5は上記筐体の第2部材2に形成されたツメ係止
部、7は上記筐体の第1部材1に形成された解放板、9
は上記筐体の第1部材1と上記解放板7との間に形成さ
れた溝を示している。図8に示した筐体構造では、筐体
を固定しているツメ部3をツメ係止部5からはずすため
の解放板7は、第1部材1の一部に、上記第1部材1を
薄板状に加工し、図に示す如く上記第1部材1に溝9を
形成して舌状に上記ツメ部3と一体で上記ツメ部3が舌
状部の先端に位置するように形成された構成になってい
る。
【0030】次に、本発明の実施の形態5における筐体
を組立て、解体する場合の動作、作用について説明す
る。上記図8に示した筐体を組立てる場合は、やはり、
下側の第1部材1に上側の第2部材2をかぶせ、ツメ係
止部5をツメ部3に押し込むことによって、ツメ部3は
ツメ係止部5に嵌合、固定され、筐体が組立てられる。
【0031】一方、上記図8に示した筐体を解体する場
合には、下側の第1部材1に形成した上記解放板7に指
などを押し当て適当な力を入れて上記解放板7を筐体の
内側方向に撓ませ反らせる。解放板7を筐体の内側方向
に撓ませることに伴って、上記解放板7上に一体化して
形成したツメ部3も筐体の内側方向に反る。このときツ
メ係止部5に係止されている上記ツメ部3を上記ツメ係
止部5に係止されている長さ程度筐体の内側に反らせ、
変位させることによって、上記ツメ係止部5に係止され
ていた上記ツメ部3は上記ツメ係止部5の固定から外さ
れ、筐体が解体できる。
【0032】上述したように、本発明の実施の形態5に
おける筐体構造では、上記解放板7を指などで押して撓
ますことに伴って、その上部にあるツメ部3も同様に筐
体の内側に撓んで変位するため、上記解放板7を押すこ
とで直接上記ツメ部3をツメ係止部5から外すことがで
きる。そのゆえ、実施の形態5によれば容易に筐体を解
体できるうえ、筐体の組立て、解体を何回繰り返して
も、筐体の変形や劣化は殆ど生じない。
【0033】実施の形態6.図9は、本発明の実施の形
態6における筐体を説明するための構造図である。図9
(a)は、筐体を組立てた後の筐体の構造を示す側面図
であり、図9(b)は、断面図である。上記図9におい
て、3は上記筐体の下側の第1部材1に形成されたツメ
部、5は上記筐体の上側の第2部材2に形成されたツメ
係止部、7は上記上側の第2部材2に形成された解放
板、9は上記上側の第2部材2と上記解放板7との間に
形成された溝、17は上記溝9を覆うために上記上側の
第2部材2の外側に設けた薄膜を示している。
【0034】上記薄膜17は例えば、片面に糊などの粘
着物を塗った上記筐体を構成する部材と同質の材料など
からなる薄い樹脂膜や樹脂テープなどが用いられ、上記
筐体を組立て、解体する度に何度も付着、剥離して使用
できるものである。図9に示した筐体構造では、筐体の
溝9を覆うための薄膜を設けているため筐体の中にごみ
や埃などの異物が侵入して筐体内部の電子機器を損傷す
ることを防ぐことが可能である。この筐体は、前述の実
施の形態と同様、容易に組立て、解体できるため、長期
間にわたって機器内部を保護し、壊れにくく、極めて信
頼性の高い筐体を実現できる。
【0035】実施の形態7.図10は、本発明の実施の
形態7における筐体を説明するための構造図で、図10
(a)は、筐体を組立てた後の筐体の側面図であり、図
10(b)は、断面図である。上記図10において、1
9は第2部材2と解放板7との間に形成された溝が薄肉
部を有している状態を示している。
【0036】上記薄肉部19は上記筐体および上記解放
板7と同質の材料などからなるもので、上記解放板7の
板厚よりもさらに薄く加工され、手や指で押し当てたと
きに破壊できる程度に薄くしたものである。図10に示
した筐体構造では、前述した実施の形態と同じく、筐体
を容易に組立て、解体できるうえ、組立時には筐体の溝
9を完全に覆うことができ、そのため筐体の中にごみや
埃などの異物が侵入するのを防ぎ、筐体内部の電子機器
を確実に保護でき、極めて信頼性の高い筐体を実現でき
る。
【0037】なお、上述した実施の形態1乃至7の例に
おいては、解放板材としてABS樹脂やPP樹脂やPS
樹脂などを使用する場合について記述したが、これに限
らずに同様の強度や特性を有するプラスチックや金属な
どを用いて形成する場合などにおいても同様の効果が得
られることは明らかである。さらに、上述した実施の形
態1乃至6の例では、解放板を形成する溝9が部材を貫
通する筐体について述べたが、上記溝が部材を貫通しな
い場合にも同様の効果を持つことは明白である。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、筐体を
構成している第1部材に設けられたツメ部、筐体を構成
している第2部材に設けられ、上記ツメ部を係止するこ
とによって、上記第1部材と第2部材との互いの面方向
の動きを規制するツメ係止部、上記第2部材に溝を形成
して舌状に形成され、力を加えると変形し、加えた力を
取り除くと元に戻り、変形時に上記ツメ部に当り上記ツ
メ部とツメ係止部との係止を解放する解放板とを備えた
ことにより、筐体を組立て、解体する場合に特別な工具
を用いることなく、手や指などの比較的小さい力で迅速
かつ容易に筐体を組立て、解体できる。さらに、修理や
リサイクルなどのために筐体を繰り返し組立て、解体し
ても筐体の変形、劣化、破壊などは殆ど起こらない。従
って、この発明によれば、筐体内の機器が安定に保護で
き、従来問題となっていた筐体を解体する場合に手間や
時間がかかったり、筐体が変形、劣化したりすることな
く筐体を繰返し組立て解体でき、それゆえ、安定で、作
業性、信頼性が高い低コストな筐体が提供できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における実施の形態1の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図2】 本発明における実施の形態1の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図3】 本発明における実施の形態1の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図4】 本発明における実施の形態1の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図5】 本発明における実施の形態2の筐体における
強度と形状パラメータとの関係を示す図である。
【図6】 本発明における実施の形態3の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図7】 本発明における実施の形態4の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図8】 本発明における実施の形態5の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図9】 本発明における実施の形態6の筐体構造を示
す側面図および断面図である。
【図10】 本発明における実施の形態7の筐体構造を
示す側面図および断面図である。
【図11】 従来の筐体構造を示す側面図および断面図
である。
【符号の説明】
1 第1部材、 2 第2部材、 3 ツメ部、 5
ツメ係止部、 7 解放板、 9 溝、 11 受け
板、 13 受け板、 15 受け板、 17薄膜、
19 薄肉部、 101 下カバー、 102 上カバ
ー、 103ツメ部、 105 ツメ係止部、 107
ツバ部、 109 隙間
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 雄一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3E061 AA01 AB09 CA11 DB11 4E360 AB14 AB16 AB20 BC06 ED03 ED12 ED23 GA07 GA49 GA53 GC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体を構成する第1部材に設けられたツ
    メ部、筐体を構成する第2部材に設けられ、上記ツメ部
    を係止することによって、上記第1部材と第2部材との
    互いの面方向の動きを規制するツメ係止部、上記第2部
    材に溝を形成して舌状に形成され、力を加えると変形
    し、加えた力を取り除くと元に戻り、変形時に上記ツメ
    部に当り上記ツメ部とツメ係止部との係止を解放する解
    放板とを備えたことを特徴とする筐体。
  2. 【請求項2】 上記解放板は、上記第2部材の上記ツメ
    部の周辺部に対向する位置に設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の筐体。
  3. 【請求項3】 上記解放板は、曲げ弾性率が100〜6
    00kgf/mm2で、厚みに対する長さの比が2以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の筐体。
  4. 【請求項4】 上記解放板は固定端部の板厚を先端部よ
    りも厚くしたことを特徴とする請求項1に記載の筐体。
  5. 【請求項5】 上記解放板の固定端部の幅を先端部より
    も大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の筐体。
  6. 【請求項6】 筐体を構成する第1部材に設けられたツ
    メ部、筐体を構成する第2部材に設けられ、上記ツメ部
    を係止することによって、上記第1部材と第2部材との
    互いの面方向の動きを規制するツメ係止部、上記第1部
    材に溝を形成して舌状に上記ツメ部と一体に形成され、
    力を加えると変形し、加えた力を取り除くと元に戻り、
    変形に伴って上記ツメ部を変位させて上記ツメ部とツメ
    係止部との係止を解放する解放板とを備えたことを特徴
    とする筐体。
  7. 【請求項7】 上記解放板を形成する溝を覆う薄膜を設
    けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    に記載の筐体。
  8. 【請求項8】 上記解放板を形成する溝が、薄肉部を有
    することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    に記載の筐体。
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