JP2001307721A - 水素吸蔵合金電極、アルカリ二次電池、ハイブリッドカー及び電気自動車 - Google Patents

水素吸蔵合金電極、アルカリ二次電池、ハイブリッドカー及び電気自動車

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JP2001307721A JP2000122929A JP2000122929A JP2001307721A JP 2001307721 A JP2001307721 A JP 2001307721A JP 2000122929 A JP2000122929 A JP 2000122929A JP 2000122929 A JP2000122929 A JP 2000122929A JP 2001307721 A JP2001307721 A JP 2001307721A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で、サイクル寿命が長く、かつ高温環
境下での貯蔵後の容量回復率に優れる水素吸蔵合金電極
を提供することを目的とする。 【解決手段】 下記一般式(1)で表わされる組成を有
する水素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、
Tb化合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及び
Yb化合物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及
びMn化合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含む
ことを特徴とする。 R11-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1
β …(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金電
極、水素吸蔵合金電極を備える二次電池に関する。この
二次電池は、例えば、携帯電子機器、ハイブリッドカー
あるいは電気自動車に搭載される。
【0002】
【従来の技術】水素吸蔵合金は、安全に、かつ容易にエ
ネルギー源としての水素を貯蔵できる合金であり、新し
いエネルギー変換及び貯蔵用材料として非常に注目され
ている。機能性材料としての水素吸蔵合金の応用分野
は、水素の貯蔵・輸送、熱の貯蔵・輸送、熱-機械エネル
ギーの変換、水素の分離・精製、水素同位体の分離、水
素を活物質とした電池、合成化学における触媒、温度セ
ンサーなどの広範囲にわたって提案されている。
【0003】特に、水素を可逆的に吸蔵・放出すること
が可能な水素吸蔵合金を二次電池の負極に応用すること
が盛んに行われている。このうちの一部の二次電池は、
実用化されている。ところで、二次電池は、様々な種類
の小型で、軽量なポータブル電子機器の電源として使用
されている。ポータブル機器は、高性能化、高機能化お
よび小型化が進められており、このようなポータブル機
器における長時間稼動を可能とするためには、二次電池
の体積当たりの放電容量を大きくする必要がある。ま
た、最近では、体積当たりの放電容量を高くするのと併
せて、軽量化、すなわち、重量当りの放電容量を大きく
することが望まれている。
【0004】AB5型の希土類系水素吸蔵合金は、常温
・常圧付近で水素と反応し、また化学的安定性が比較的
高いため、現在、電池用水素吸蔵合金としての研究が広
く進められ、市販されている二次電池の負極において使
用されている。しかしながら、AB5型の希土類系水素
吸蔵合金を含む負極を備えた市販の二次電池の放電容量
は、理論容量の80%以上に達しており、これ以上の高
容量化には限界がある。
【0005】ところで、特開平11−29832号公報
には、組成が下記(ii)に示す一般式で表され、かつ空
間群がP63/mmcである六方晶構造を有する水素吸蔵材
料が開示されている。
【0006】 (R1-XAX)2(Ni7-Y-Z-α-βMnYNbZBαCβ)(ii) 但し、前記(ii)において、Rは希土類元素またはミッ
シュメタル(Mm)、AはMg,Ti,Zr,Th,H
f,SiおよびCaより選択された少なくとも1種、B
はAlおよびCuより選択された少なくとも1種、Cは
Ga,Ge,In,Sn,Sb,Tl,PbおよびBi
より選択された少なくとも1種を示す。また、X,Y,
Z,α、βおよびnは、0<X≦0.3、0.3≦Y≦
1.5,0<Z≦0.3,0≦α≦1.0,0≦β≦
1.0,0.9≦n≦1.1を示す。
【0007】この(ii)で表される組成を有する水素吸
蔵材料においては、RとAの原子比の合計を1とした際
のMnの原子比が0.135以上、0.825以下であ
る。
【0008】このような水素吸蔵材料は、Mn量が多い
ため、アルカリ電解液によって腐食されやすく、そのう
え平衡圧が低くなる。このため、前記水素吸蔵材料を含
む負極を備えたアルカリ二次電池は、放電容量及び充放
電サイクル寿命が低下する。
【0009】一方、特開平6−215765号公開公報
には、AB5型の希土類系水素吸蔵合金を含む負極にイ
ットリウム及びイットリウム化合物のいずれか一方また
は両者を含有させることにより、前記水素吸蔵合金の酸
化を防止し、充放電サイクル寿命を向上させることが開
示されている。また、特開平8−329934号公開公
報には、LaNi5系水素吸蔵合金100重量部と、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb
及びLu、並びにこれらの各元素の化合物からなる群か
ら選択される少なくとも1種を0.1〜20重量部含む
負極を用いることにより、前記水素吸蔵合金の酸化を防
止し、サイクル寿命を改善させることが記載されてい
る。
【0010】ところで、特開平5−182688号公開
公報には、CaCu5型、ZrNi2系あるいはTiNi
系水素吸蔵合金を含む負極にマンガン化合物を含有させ
ることにより、前記合金中のマンガン含有率が小さい場
合における常温での自己放電が抑制されることが開示さ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高容量で、
サイクル寿命が長く、かつ高温環境下での貯蔵後の容量
回復率に優れる水素吸蔵合金電極及びアルカリ二次電池
を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、走行性能に優れるハイブ
リッドカー及び電気自動車を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水素吸蔵合
金電極は、下記一般式(1)で表わされる組成を有する
水素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、
Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、Tb
化合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及びYb
化合物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及びM
n化合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含むこと
を特徴とするものである。
【0014】 R11-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(1) 但し、前記R1は、Yを含む希土類元素から選ばれる1
種以上の元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびHfか
らなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1はF
e、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、M
o、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群より
選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
ぞれ示す。
【0015】本発明に係る別の水素吸蔵合金電極は、下
記一般式(2)で表わされる組成を有する水素吸蔵合金
粉末と、Mn及びMn化合物よりなる群から選ばれる1
種以上とを含み、前記水素吸蔵合金粉末の表面における
第1の希土類元素(前記第1の希土類元素は、Y、S
m、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びYbよりなる群
から選ばれる1種以上からなる)の存在比率は、前記水
素吸蔵合金粉末の中央部における前記第1の希土類元素
の存在比率に比べて高いことを特徴とするものである。
【0016】 R21-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(2) 但し、前記R2は前記第1の希土類元素を必須成分とし
て含む希土類元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびH
fからなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1は
Fe、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、
Mo、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群よ
り選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
ぞれ示す。
【0017】本発明に係るアルカリ二次電池は、正極
と、負極と、前記正極及び前記負極の間に介在されるセ
パレータと、アルカリ電解液とを具備するアルカリ二次
電池において、前記負極は、前記一般式(1)で表わさ
れる組成を有する水素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、
Gd化合物、Tb化合物、Dy化合物、Ho化合物、E
r化合物及びYb化合物よりなる群から選ばれる1種以
上と、Mn及びMn化合物よりなる群から選ばれる1種
以上とを含むことを特徴とするものである。
【0018】本発明に係るアルカリ二次電池は、正極
と、負極と、前記正極及び前記負極の間に介在されるセ
パレータと、アルカリ電解液とを具備するアルカリ二次
電池において、前記負極は、前記一般式(2)で表わさ
れる組成を有する水素吸蔵合金粉末と、Mn及びMn化
合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含み、前記水
素吸蔵合金粉末の表面における第1の希土類元素(前記
第1の希土類元素は、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、H
o、Er及びYbよりなる群から選ばれる1種以上から
なる)の存在比率は、前記水素吸蔵合金粉末の中央部に
おける前記第1の希土類元素の存在比率に比べて高いこ
とを特徴とするものである。
【0019】本発明に係るハイブリッドカーは、電気駆
動手段と、前記電気駆動手段用の電源とを具備したハイ
ブリッドカーにおいて、前記電源は、正極と、負極と、
アルカリ電解液とを具備した二次電池を備え、前記負極
は、前記一般式(1)で表わされる組成を有する水素吸
蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、
Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、Tb化合
物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及びYb化合
物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及びMn化
合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含むことを特
徴とするものである。
【0020】本発明に係る別のハイブリッドカーは、電
気駆動手段と、前記電気駆動手段用の電源とを具備した
ハイブリッドカーにおいて、前記電源は、正極と、負極
と、アルカリ電解液とを具備した二次電池を備え、前記
負極は、前記一般式(2)で表わされる組成を有する水
素吸蔵合金粉末と、Mn及びMn化合物よりなる群から
選ばれる1種以上とを含み、前記水素吸蔵合金粉末の表
面における第1の希土類元素(前記第1の希土類元素
は、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びYb
よりなる群から選ばれる1種以上からなる)の存在比率
は、前記水素吸蔵合金粉末の中央部における前記第1の
希土類元素の存在比率に比べて高いことを特徴とするも
のである。
【0021】本発明に係る電気自動車は、駆動電源とし
て二次電池を具備した電気自動車において、前記二次電
池は、正極と、負極と、アルカリ電解液とを備え、前記
負極は、前記一般式(1)で表わされる組成を有する水
素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、Tb化
合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及びYb化
合物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及びMn
化合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含むことを
特徴とするものである。
【0022】本発明に係る別の電気自動車は、駆動電源
として二次電池を具備した電気自動車において、前記二
次電池は、正極と、負極と、アルカリ電解液とを備え、
前記負極は、前記一般式(2)で表わされる組成を有す
る水素吸蔵合金粉末と、Mn及びMn化合物よりなる群
から選ばれる1種以上とを含み、前記水素吸蔵合金粉末
の表面における第1の希土類元素(前記第1の希土類元
素は、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びY
bよりなる群から選ばれる1種以上からなる)の存在比
率は、前記水素吸蔵合金粉末の中央部における前記第1
の希土類元素の存在比率に比べて高いことを特徴とする
ものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る第1、第2の
水素吸蔵合金電極について説明する。
【0024】(第1の水素吸蔵合金電極)この電極は、
下記一般式(1)で表わされる組成を有する水素吸蔵合
金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Y
b、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、Tb化合物、
Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及びYb化合物よ
りなる群から選ばれる1種以上(以下、希土類系添加物
と称す)と、Mn及びMn化合物よりなる群から選ばれ
る1種以上(以下、マンガン系添加物と称す)とを含
む。
【0025】 R11-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(1) 但し、前記R1は、Yを含む希土類元素から選ばれる1
種以上の元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびHfか
らなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1はF
e、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、M
o、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群より
選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
ぞれ示す。
【0026】<水素吸蔵合金>前記R1には、La、C
e、Pr、Nd及びSmよりなる群から選ばれる1種以
上を用いることが好ましい。R1をこのような組成にす
ることによって、適正な平衡圧を得ることができる。特
に、水素吸蔵合金電極の低コスト化を考慮すると、希土
類混合物のミッシュメタルを使用することがより好まし
い。前記ミッシュメタルとしては、Ceがリッチなミッ
シュメタル(Mm)、Laがリッチなミッシュメタル
(Lm)を使用することが可能である。
【0027】前記R1にはLaが含まれていることが望
ましい。La含有量は、20重量%〜95重量%の範囲
内にすることが好ましい。さらに、二次電池の作動電圧
の観点から、従来合金のLaNi5系合金と同等の平均
作動電圧を必要とする場合には、前記R1中のLa量は
30重量%〜70重量%が好ましく、さらに好ましい範
囲は35重量%〜60重量%である。
【0028】前記R1中にCeが含まれている場合、R1
中のCe量は20重量%以下にすることが好ましい。R
1中のCe量が20重量%を超えると、CaCu5構造の
ようなAB5型の結晶構造を有する相が多量に析出して
放電容量が低下する恐れがある。Ce量の好ましい範囲
は、18重量%以下で、更に好ましい範囲は16重量%
以下である。
【0029】Mgの原子比aのより好ましい範囲は、
0.15以上、0.35以下であり、さらに好ましい範
囲は0.15以上、0.32以下であり、最も好ましい
範囲は0.17以上、0.3以下である。
【0030】Tの原子比bのより好ましい範囲は0以
上、0.2以下であり、さらに好ましい範囲は0以上、
0.1以下である。
【0031】Coの原子比Xを前記範囲に規定するのは
次のような理由によるものである。原子比Xが0.5を
超えると、水素吸蔵合金の充放電サイクルの進行に伴う
微粉化が進んで長寿命を得られなくなる恐れがある。よ
り好ましい範囲は0.2以下(0を含む)で、さらに好
ましい範囲は0.1以下(0を含む)で、最も好ましい
範囲は0.05以下(0を含む)である。
【0032】Alの原子比Yを前記範囲に規定するのは
次のような理由によるものである。原子比Yが0.3を
超えると、CaCu5構造のようなAB5型の結晶構造を
有する相が多量に析出して放電容量が低下する。より好
ましい範囲は0.02以上、0.2以下であり、さらに
好ましい範囲は0.05以上、0.15以下である。
【0033】M1の原子比βのより好ましい範囲は、0
以上、0.3以下であり、さらに好ましい範囲は0以
上、0.2以下である。
【0034】前記合金がCoを含有する場合、このCo
がアルカリ電解液に溶出するのを抑制するために前記合
金中にMnを添加する。Mnは、合金の平衡圧を下げる
要因となるため、Co無添加の際には添加しなくても良
い。Mnを添加する際、Mnの原子比αを0.1以下に
することが好ましい。Mnの原子比αが0.1を超える
と、水素平衡圧が著しく低下すると共に、水素吸蔵・放
出反応における可逆性が劣化する。その結果、この水素
吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池は、放電電圧が低
下するため、放電容量が低くなる。原子比αのより好ま
しい範囲は、0以上、0.08以下であり、さらに好ま
しい範囲は0以上、0.06以下である。
【0035】原子比Zを前記範囲に規定する理由を説明
する。原子比Zを2.5未満にすると、MgCu2構造
のようなAB2型の結晶構造を有する相が主相となる。
一方、原子比Zが4.2を超えると、CaCu5構造の
ようなAB5型の結晶構造を有する相が主相となる。こ
のため、原子比Zが2.5未満か、あるいは4.2より
大きい水素吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池は、放
電容量およびサイクル寿命が低下する。原子比Zのより
好ましい範囲は、2.5以上、4以下であり、さらに好
ましい範囲は3以上、3.8以下であり、最も好ましい
範囲は3以上、3.7以下である。
【0036】前記水素吸蔵合金には、C,N,O,F
等の元素が不純物として合金の特性を阻害しない範囲で
含まれていてもよい。なお、これらの不純物は各々1wt
%以下の範囲であることが好ましい。
【0037】前記水素吸蔵合金は、結晶系が六方晶であ
る第1の相(但し、CaCu5型構造を有する相を除
く)および結晶系が菱面体である第2の相からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種類の相を主相として含む。
【0038】前記第1の相は、Ce2Ni7型構造を有す
る相と、CeNi3型構造を有する相と、Ce2Ni7
構造もしくはCeNi3型構造に類似する結晶構造を有
する相とからなることが望ましい。一方、前記第2の相
群は、Gd2Co7型構造を有する相と、PuNi3型構
造を有する相と、Gd2Co7型構造もしくはPuNi3
型構造に類似する結晶構造を有する相とからなることが
好ましい。ここで、Ce 2Ni7型構造、CeNi3型構
造、Gd2Co7型構造もしくはPuNi3型構造に類似
する結晶構造を有する相(以下、類似結晶相と称す)と
は、以下に説明する(a)または(b)の条件を満足す
る相を意味する。
【0039】<条件(a)>X線回折パターンに現れる
主要なピークが正規構造のX線回折パターンに現れる主
要なピークと似ている相。このような類似結晶相として
は、例えば、Ce2Ni7型構造、CeNi3型構造、G
2Co7型構造もしくはPuNi3型の面指数(ミラー
指数)で規定することが可能な結晶構造を有する相を挙
げることができる。中でも、前記類似結晶相は、以下の
(1)または(2)に説明する結晶構造を有することが
好ましい。
【0040】(1)CuKα線を用いるX線回折において強
度が最も高いピークが2θが42.1±1゜の範囲内に
現れ、かつ下記(I)式で表される強度比が80%以下
を満たす結晶構造。
【0041】I3/I4 (I) 但し、I4は、CuKα線を用いるX線回折における最も強
度が高いピーク(P4)の強度であり、I3は、前記X線
回折における2θが31〜34°の範囲に現れるピーク
(P5)の強度である。なお、θはブラッグ角である。
【0042】(2)CuKα線を用いるX線回折における2
θが42.1±1゜の範囲内に強度が最も高いピークが
現れ、かつ2θが31〜34°の範囲に現れるピークが
複数本に割れている結晶構造。
【0043】図1に水素吸蔵合金のX線回折パターンの
一例を示す。図1の(a)の回折パターンは、Ce2
7型構造を有する相を主相として含む水素吸蔵合金の
ものである。この水素吸蔵合金は、2θ(θはブラッグ
角を示す)が42.1±1゜の範囲と31〜34°の範
囲とに主要なピークP、P1が現れる。また、2θが4
2.1±1゜の範囲に現れるピークPの強度が最も高
い。図1の(b)の回折パターンは、前記(2)に説明
した類似結晶相を主相として含む水素吸蔵合金のもので
ある。図1の回折パターン(b)では、2θが42.1
±1゜の範囲に最も強度が高いピークP2が現れ、2θ
が31〜34°の範囲に現れるピークP3が例えば3つ
に割れている。また、このピークP3の強度は、前述し
たピークP1の強度に比べて低い。一方、図1の(c)
の回折パターンは、前記(1)に説明した類似結晶相を
主相として含む水素吸蔵合金のものである。図1の回折
パターン(c)では、2θが42.1±1゜の範囲に最
も強度が高いピークP4が現れ、2θが31〜34°の
範囲に前述したピークP1に比べて強度が低いピークP
5が現れる。
【0044】<条件(b)>透過電子顕微鏡で撮影され
た電子線回折パターンにおいて、基本格子反射点(00
L)と、原点(000)との距離|G00L|の5n等分
点に規則格子反射点が存在する相。但し、L及びnは自
然数である。
【0045】前述した距離|G00L|は、0.385n
-1〜0.413nm-1の範囲内であることが望まし
い。最も好ましい値は、0.4nm-1である。
【0046】例えばnが1である時、基本格子反射点
(00L)と、原点(000)との距離|G00L|を5
等分する位置に規則格子反射点が存在する。
【0047】なお、Ce2Ni7型の結晶構造か、もしく
はGd2Co7型の結晶構造を有する水素吸蔵合金は、電
子回折パターンにおいて、基本格子反射点(00L)
と、原点(000)との距離|G00L|を3等分する位
置に規則格子反射点が存在する。一方、CeNi3型の
結晶構造か、もしくはPuNi3型の結晶構造を有する
水素吸蔵合金は、電子回折パターンにおいて、基本格子
反射点(00L)と、原点(000)との距離|G00L
|を2等分する位置に規則格子反射点が存在する。
【0048】前記類似結晶相の中でも、前述した(a)
及び(b)の双方の条件を満足するものが好ましい。
【0049】ここで、“主相”とは、前記第1の相及び
前記第2の相からなる群より選ばれる少なくとも1つの
相が前記水素吸蔵合金中に最大の容積を占めるか、前記
水素吸蔵合金断面において最大の面積を占めることを意
味するものである。特に、前記第1の相及び前記第2の
相からなる群より選ばれる少なくとも1つの相の前記水
素吸蔵合金に占める容積比率は、50容積%以上存在す
ることが好ましい。前記容積比率のより好ましい範囲
は、60容積%以上、さらに好ましくは70容積%以上
である。
【0050】前記水素吸蔵合金中の主相の容積比率は、
以下に説明する方法で測定される。すなわち、任意の5
視野の走査電子顕微鏡写真を撮影し、各顕微鏡写真につ
いて視野内の合金面積に占める(この合金面積を100
%とする)主相の面積比率を求める。得られた面積比率
の平均値を算出し、これを水素吸蔵合金中の目的とする
相の容積比率とする。但し、水素吸蔵合金を溶湯急冷で
作製すると、結晶粒度が1μm程度もしくはそれ以下と
小さくなるため、主相を走査電子顕微鏡で観察すること
が困難になる場合がある。この際には、走査電子顕微鏡
の代わりに透過電子顕微鏡を使用する。
【0051】この水素吸蔵合金の製造法について説明す
る。
【0052】まず、各元素を秤量し、不活性雰囲気下、
例えばアルゴンガス雰囲気下で高周波誘導溶解し、前述
した(1)式で表される組成を有する合金インゴットを
得る。また、溶湯急冷法あるいはガスアトマイズ法など
の超急冷法により目的組成の合金を得ると、合金の均質
性を高めることが可能である。しかしながら、低コスト
化等を考慮し、前述した高周波誘導溶解に代表される鋳
造法で目的組成の合金を得ることが好ましい。前述した
第1の相群及び第2の相群から選ばれる少なくとも1種
類の相は、AB2相とAB5相との包晶反応により生成す
ると考えられる。よって、得られた(1)式で表される
組成を有する合金に、300℃以上、融点未満の温度で
0.1〜500時間の熱処理を真空中もしくは不活性雰
囲気下で施すことが望まれる。合金組成により最適な熱
処理温度は異なるが、好ましい熱処理温度は概ね600
〜1100℃の範囲である。前記熱処理温度を600℃
未満にすると、包晶反応が進まないためにAB2型の結
晶構造を有する相とAB5型の結晶構造を有する相が多
量に残存する恐れがある。一方、前記熱処理温度が11
00℃を越えると、水素吸蔵合金の一部が溶融して合金
特性が劣化する恐れがある。
【0053】上記の方法により作製された水素吸蔵合金
を不活性雰囲気中でハンマーミル、ピンミルなどの粉砕
機で粉砕することにより水素吸蔵合金粉末を得ることが
できる。但し、超急冷法で水素吸蔵合金を作製した場合
には、粉砕工程を省略することができる。
【0054】前記水素吸蔵合金粉末の平均粒径は、10
〜100μmの範囲内にすることが好ましい。
【0055】<希土類系添加物>Y、Sm、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Yb及びYの各元素の化合物と
しては、酸化物、水酸化物、硫酸塩、ハロゲン化物、硝
酸塩化物、炭酸塩化物、燐酸塩化物等を使用することが
できる。中でも、酸化物が好ましい。また、好ましい希
土類元素としては、Y、Yb、Erを挙げることができ
る。
【0056】希土類系添加物の含有量は、前記水素吸蔵
合金に対して0.05〜5重量%の範囲内にすることが
好ましい。これは次のような理由によるものである。含
有量を0.05重量%未満にすると、水素吸蔵合金のア
ルカリ電解液による腐食酸化を十分に抑制することが困
難になって長寿命を得られなくなる恐れがある。一方、
含有量が5重量%より多くなると、二次電池の初期活性
が低下する恐れがある。含有量のさらに好ましい範囲
は、0.2〜3重量%である。
【0057】希土類系添加物は、一部がアルカリ電解液
に溶解して希土類元素の水酸化物に変化する。このた
め、本発明に係る水素吸蔵合金電極を負極として用いた
アルカリ二次電池においては、負極中に希土類元素の水
酸化物が存在する。希土類元素の水酸化物としては、例
えば、Er(OH)3、Y(OH)3、Yb(OH)3
を挙げることができる。また、希土類系添加物の電解液
への溶解度が低いため、水素吸蔵合金電極中の希土類系
添加物の含有量は、二次電池に組み込まれる前と後とで
ほとんど変化しない。
【0058】<マンガン系添加物>Mnの化合物として
は、酸化物、水酸化物、硫酸塩、カルコゲン化合物等を
挙げることができる。Mn酸化物としては、例えば、M
nO、Mn23、Mn34を挙げることができる。Mn
水酸化物としては、例えば、Mn(OH)2、Mn34
・xH2O、Mn23・H2O、MnO2・H2Oを挙げる
ことができる。Mn硫酸塩としては、例えば、MnSO
4を挙げることができる。Mnのカルコゲン化合物とし
ては、例えば、MnS、MnS2を挙げることができ
る。特に、Mn34、Mn(OH)2が好ましい。
【0059】マンガン系添加物の含有量は、前記水素吸
蔵合金に対して0.05〜5重量%の範囲内にすること
が好ましい。これは次のような理由によるものである。
含有量を0.05重量%未満にすると、高温貯蔵後の容
量回復率を向上させることが困難になる恐れがある。一
方、含有量を5重量%より多くしても、貯蔵特性の飛躍
的な改善を望めないばかりか、水素吸蔵合金電極の容量
が低下する恐れがある。含有量のさらに好ましい範囲
は、0.1〜2重量%である。
【0060】マンガン系添加物は、アルカリ電解液に溶
解しやすく、一部あるいは全部がアルカリ電解液に溶解
してMn水酸化物に変化する。このため、本発明に係る
水素吸蔵合金電極を負極として用いたアルカリ二次電池
においては、電池中にマンガンの水酸化物が存在する。
また、この二次電池の負極のマンガン系添加物の含有量
は、マンガン系添加物がアルカリ電解液に溶解した分、
元の水素吸蔵合金電極に比べて少なくなっていることが
ある。例えば、水素吸蔵合金に対して0.05〜5重量
%のマンガン系添加物を含む水素吸蔵合金電極を用いる
と、水素吸蔵合金に対して5重量%以下のマンガン系添
加物が存在する負極を備えたアルカリ二次電池が得られ
る。また、二次電池の負極中のマンガン系添加物の存在
量は、0.01〜5重量%の範囲内が好ましい。
【0061】本発明に係る第1の電極は、例えば、水素
吸蔵合金粉末、導電材、希土類系添加物の粉末、マンガ
ン系添加物の粉末、結着剤および水を混練することによ
りペーストを調整し、前記ペーストを導電性基板に塗布
し、乾燥した後、加圧成形することにより作製される。
【0062】前記結着剤としては、例えば、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレンを挙げること
ができる。
【0063】前記導電材としては、例えば、カーボンブ
ラック等を挙げることができる。
【0064】前記導電性基板としては、例えば、パンチ
ドメタル、エキスパンデッドメタル、ニッケルネット等
の二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状
金属基板などの三次元基板を挙げることができる。
【0065】(第2の水素吸蔵合金電極)この第2の水
素吸蔵合金電極は、下記一般式(2)で表わされる組成
を有する水素吸蔵合金粉末と、前述した第1の電極で説
明したのと同様な種類のマンガン系添加物とを含む。前
記水素吸蔵合金粉末の表面における第1の希土類元素
(前記第1の希土類元素は、Y、Sm、Gd、Tb、D
y、Ho、Er及びYbよりなる群から選ばれる1種以
上)の存在比率は、前記水素吸蔵合金粉末の中央部にお
ける第1の希土類元素の存在比率に比べて高い。
【0066】 R21-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(2) 但し、前記R2は前記第1の希土類元素を必須成分とし
て含む希土類元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびH
fからなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1は
Fe、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、
Mo、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群よ
り選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
ぞれ示す。
【0067】水素吸蔵合金粉末における第1の希土類元
素の分布は、AES(オージェ分光分析装置)による水
素吸蔵合金粉末の表面から内部への第1の希土類元素の
depth profileにより測定することができる。また、水
素吸蔵合金における第1の希土類元素の存在比率は、透
過型電子顕微鏡により倍率1万〜50万倍にて透過電子
顕微鏡像を撮影し、透過型電子顕微鏡のEDX分析装置
(Energy DispersiveX-ray Spectrometer)を用いて水
素吸蔵合金の表面と内部の組成分析を行うことにより測
定することができる。
【0068】<水素吸蔵合金>本発明では、水素吸蔵合
金粉末の表面における第1の希土類元素の存在比率が前
記合金粉末の中央部に比べて高くなっていれば良いが、
表面を含む表層部の第1の希土類元素の存在比率が前記
合金粉末の中央部に比べて高くても良い。また、水素吸
蔵合金粉末の中央部の第1の希土類元素の存在量は、0
重量%でも良い。
【0069】表面における第1の希土類元素の存在比率
(濃度)は、この表面を構成する全元素を100重量%
とした際、0.01〜20重量%の範囲内にすることが
好ましい。これは次のような理由によるものである。表
面における第1の希土類元素濃度を0.01重量%未満
にすると、水素吸蔵合金のアルカリ電解液による腐食を
十分に抑制することが困難になる恐れがある。一方、表
面における第1の希土類元素濃度が20重量%を超える
と、水素吸蔵合金電極の初期活性が低下する恐れがあ
る。表面における第1の希土類元素濃度の好ましい範囲
は、0.05〜15重量%である。
【0070】前記R2は、前記第1の希土類元素のみから
構成することが可能であるが、第1の希土類元素の他
に、La、Ce、Pr及びNdよりなる群から選ばれる
1種以上からなる第2の希土類元素を含むことが好まし
い。R2中に第2の希土類元素を含有させることによっ
て、二次電池の平衡圧を適正値にすることができる。
【0071】前記R2にはLaが含まれていることが望
ましい。La含有量は、20重量%〜95重量%の範囲
内にすることが好ましい。さらに、二次電池の作動電圧
の観点から、従来合金のLaNi5系合金と同等の平均
作動電圧を必要とする場合には、前記R2中のLa量は
30重量%〜70重量%が好ましく、さらに好ましい範
囲は35重量%〜60重量%である。
【0072】前記R2中にCeが含まれている場合、R2
中のCe量は20重量%以下にすることが好ましい。R
2中のCe量が20重量%を超えると、CaCu5構造の
ようなAB5型の結晶構造を有する相が多量に析出して
放電容量が低下する恐れがある。Ce量の好ましい範囲
は、18重量%以下で、更に好ましい範囲は16重量%
以下である。
【0073】Mgの原子比aのより好ましい範囲は、
0.15以上、0.35以下であり、さらに好ましい範
囲は0.15以上、0.32以下であり、最も好ましい
範囲は0.17以上、0.3以下である。
【0074】Tの原子比bのより好ましい範囲は0以
上、0.2以下であり、さらに好ましい範囲は0以上、
0.1以下である。
【0075】Coの原子比Xを前記範囲に規定するのは
次のような理由によるものである。原子比Xが0.5を
超えると、水素吸蔵合金の充放電サイクルの進行に伴う
微粉化が進んで長寿命を得られなくなる恐れがある。よ
り好ましい範囲は、0.2以下(0を含む)で、さらに
好ましい範囲は0.1以下(0を含む)で、最も好まし
い範囲は0.05以下(0を含む)である。
【0076】Alの原子比Yを前記範囲に規定するのは
次のような理由によるものである。原子比Yが0.3を
超えると、CaCu5構造のようなAB5型の結晶構造を
有する相が多量に析出して放電容量が低下する。より好
ましい範囲は0.02以上、0.2以下であり、さらに
好ましい範囲は0.05以上、0.15以下である。
【0077】M1の原子比βのより好ましい範囲は、0
以上、0.3以下であり、さらに好ましい範囲は0以
上、0.2以下である。
【0078】前記合金がCoを含有する場合、このCo
がアルカリ電解液に溶出するのを抑制するために前記合
金中にMnを添加する。Mnは、合金の平衡圧を下げる
要因となるため、Co無添加の際には添加しなくても良
い。Mnを添加する際、Mnの原子比αを0.1以下に
することが好ましい。Mnの原子比αが0.1を超える
と、水素平衡圧が著しく低下すると共に、水素吸蔵・放
出反応における可逆性が劣化する。その結果、この水素
吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池は、放電電圧が低
下するため、放電容量が低くなる。原子比αのより好ま
しい範囲は、0以上、0.08以下であり、さらに好ま
しい範囲は0以上、0.06以下である。
【0079】原子比Zを前記範囲に規定する理由を説明
する。原子比Zを2.5未満にすると、MgCu2構造
のようなAB2型の結晶構造を有する相が主相となる。
一方、原子比Zが4.2を超えると、CaCu5構造の
ようなAB5型の結晶構造を有する相が主相となる。こ
のため、原子比Zが2.5未満か、あるいは4.2より
大きい水素吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池は、放
電容量およびサイクル寿命が低下する。原子比Zのより
好ましい範囲は、2.5以上、4以下であり、さらに好
ましい範囲は3以上、3.8以下であり、最も好ましい
範囲は3以上、3.7以下である。
【0080】前記水素吸蔵合金には、C,N,O,F
等の元素が不純物として合金の特性を阻害しない範囲で
含まれていてもよい。なお、これらの不純物は各々1wt
%以下の範囲であることが好ましい。
【0081】前記水素吸蔵合金は、結晶系が六方晶であ
る第1の相(但し、CaCu5型構造を有する相を除
く)および結晶系が菱面体である第2の相からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種類の相を主相として含む。前
記第1の相及び前記第2の相としては、前述した第1の
水素吸蔵合金電極で説明したのと同様なものを挙げるこ
とができる。
【0082】ここで、“主相”とは、前記第1の相及び
前記第2の相からなる群より選ばれる少なくとも1つの
相が前記水素吸蔵合金中に最大の容積を占めるか、前記
水素吸蔵合金断面において最大の面積を占めることを意
味するものである。特に、前記第1の相及び前記第2の
相からなる群より選ばれる少なくとも1つの相の前記水
素吸蔵合金に占める容積比率は、50容積%以上存在す
ることが好ましい。前記容積比率のより好ましい範囲
は、60容積%以上、さらに好ましくは70容積%以上
である。
【0083】水素吸蔵合金の主相の容積比率は、前述し
た第1の水素吸蔵合金電極で説明したのと同様な方法に
よって測定される。
【0084】この水素吸蔵合金の製造法について説明す
る。
【0085】まず、各元素を秤量し、不活性雰囲気下、
例えばアルゴンガス雰囲気下で高周波誘導溶解し、目的
組成の合金インゴットを得る。また、溶湯急冷法あるい
はガスアトマイズ法などの超急冷法により目的組成の合
金を得ると、合金の均質性を高めることが可能である。
しかしながら、低コスト化等を考慮し、前述した高周波
誘導溶解に代表される鋳造法で目的組成の合金を得るこ
とが好ましい。前述した第1の相群及び第2の相群から
選ばれる少なくとも1種類の相は、AB2相とAB5相と
の包晶反応により生成すると考えられる。よって、得ら
れた合金に、300℃以上、融点未満の温度で0.1〜
500時間の熱処理を真空中もしくは不活性雰囲気下で
施すことが望まれる。合金組成により最適な熱処理温度
は異なるが、好ましい熱処理温度は概ね600〜110
0℃の範囲である。前記熱処理温度を600℃未満にす
ると、包晶反応が進まないためにAB2型の結晶構造を
有する相とAB5型の結晶構造を有する相が多量に残存
する恐れがある。一方、前記熱処理温度が1100℃を
越えると、水素吸蔵合金の一部が溶融して合金特性が劣
化する恐れがある。
【0086】上記の方法により作製された合金を不活性
雰囲気中でハンマーミル、ピンミルなどの粉砕機で粉砕
することにより合金粉末を得る。但し、超急冷法で合金
を作製した場合には、粉砕工程を省略することができ
る。前記合金粉末の平均粒径は、10〜100μmの範
囲内にすることが好ましい。
【0087】次いで、得られた合金粉末に、目的とする
第1の希土類元素を含む添加剤を粉末状態で混合し、真
空中もしくは不活性雰囲気下で750℃以上、融点未満
の温度で0.1〜500時間熱処理を施すことにより、
表面における第1の希土類元素の存在比率が中央部に比
べて多い水素吸蔵合金粉末を得ることができる。このよ
うな方法によると、熱処理中に合金粉末表面と第1の希
土類元素添加剤が反応し、合金表面付近を構成している
希土類元素(主としてLa、Ce、PrまたはNd)と
第1の希土類元素が置換固溶するため、合金の結晶構造
を大きく変化させることなく、合金粉末表面に第1の希
土類元素を多く存在させることが可能になる。また、得
られた水素吸蔵合金粉末の表面には未反応物(例えば、
第1の希土類元素の酸化物)が付着していることがあ
る。この未反応物は、水洗などにより除去しても良い
が、取り除かずに未反応物が付着した状態で使用しても
良い。
【0088】第1の希土類元素を含む添加剤は、合金粉
末に対して0.1〜20重量%添加することが好まし
い。さらに好ましい添加量は、0.2〜10重量の範囲
内である。
【0089】熱処理温度のさらに好ましい範囲は、80
0〜1100℃である。また、熱処理時間のさらに好ま
しい範囲は0.5〜100時間、最も好ましくは0.5
〜20時間である。
【0090】第1の希土類元素を含む添加剤には、第1
の希土類元素の化合物か、第1の希土類元素の合金か、
あるいは化合物と合金の両者を用いることができる。第
1の希土類元素の化合物には、酸化物、水酸化物、硫酸
塩、ハロゲン化物、硫酸塩化物、炭酸塩化物、燐酸塩化
物等を使用することができる。使用する化合物の種類
は、1種類もしくは2種類以上にすることができる。第
1の希土類元素の合金としては、例えば、R3Tβ(但
し、R3は第1の希土類元素、Tは遷移金属、原子比β
は0<β≦3を示す)で表される組成の合金を挙げるこ
とができる。中でも、酸化物単独か、もしくは酸化物と
他の種類の添加剤を混合して使用することが好ましい。
原料化合物中に酸化物を含ませることによって、合金粉
末の融着を回避することができる。
【0091】本発明に係るアルカリ二次電池について説
明する。
【0092】このアルカリ二次電池は、正極と、前述し
た第1の水素吸蔵合金電極または第2の水素吸蔵合金電
極から構成された負極と、前記正極及び前記負極の間に
介在されるセパレータとを含む電極群と、前記電極群に
含浸されるアルカリ電解液とを具備する。
【0093】以下、正極、セパレータ及びアルカリ電解
液について説明する。
【0094】1) 正極 この正極は、例えば、活物質である水酸化ニッケル粉末
に導電材料を添加し、高分子結着剤および水とともに混
練してペーストを調整し、前記ペーストを導電性基板に
充填し、乾燥した後、成形することにより作製される。
【0095】前記水酸化ニッケル粉末は、亜鉛酸化物、
コバルト酸化物、亜鉛水酸化物及びコバルト水酸化物の
群から選択される少なくとも1つの化合物を含んでいて
も良い。
【0096】前記導電材料としては、例えば、コバルト
酸化物、コバルト水酸化物、金属コバルト、金属ニッケ
ル、炭素などを挙げることができる。
【0097】前記高分子結着剤としては、例えば、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレンを挙げ
ることができる。
【0098】前記導電性基板としては、例えばニッケ
ル、ステンレスまたはニッケルめっきが施された金属か
ら形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェ
ルト状の金属多孔体を挙げることができる。
【0099】前記正極は、Mn及びMn化合物よりなる
群から選ばれる1種以上を含むことができる。
【0100】2) セパレータ このセパレータとしては、例えば、ポリプロピレン不織
布、ナイロン不織布、ポリプロピレン繊維とナイロン繊
維を混繊した不織布のような高分子不織布等を挙げるこ
とができる。特に、表面が親水化処理されたポリプロピ
レン不織布はセパレータとして好適である。
【0101】3) アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム(LiOH)の水溶
液、水酸化カリウム(KOH)の水溶液、NaOHとLiOHの混
合液、KOHとLiOHの混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等
を用いることができる。
【0102】第1の水素吸蔵合金電極を備えたアルカリ
二次電池には、(a)40〜70℃で1〜50時間保持
後、室温で初充電を施す工程か、(b)40〜100℃
で初充電を施す工程か、(c)充電状態で40〜100
℃で1〜50時間保持する工程を行うことが望ましい。
【0103】前述した(a)〜(c)いずれかの工程を
施すことによって、第1の水素吸蔵合金電極に含まれる
希土類系添加物のアルカリ電解液への溶解を促すことが
できるため、水素吸蔵合金の電解液による腐食をより一
層抑えることができ、サイクル寿命をより向上すること
ができる。
【0104】本発明に係るアルカリ二次電池の一例であ
る角形アルカリ二次電池を図2に示す。
【0105】負極端子を兼ねる有底矩形筒状の容器1内
には、電極群2が収納されている。前記電極群2は、負
極3と正極4とをセパレータ5を介在させながら最外層
が負極になるように交互に積層することにより作製され
る。前記電極群2の最外層の負極3は、前記容器1の内
面と接している。アルカリ電解液は、前記容器1内に収
容されている。ガス抜き孔(図示せず)が開口された長方
形の封口板6は、前記容器1の上部開口部に絶縁ガスケ
ット7を介してかしめ固定されている。正極リード8
は、一端が前記正極4に接続され、かつ他端が前記封口
板6の下面に接続されている。正極端子9は、前記封口
板6上に前記ガス抜き孔を覆うように配置されている。
ゴム製の安全弁10は、前記封口板6と前記正極端子9
で囲まれた空間内に前記ガス抜き孔を塞ぐように配置さ
れている。中央付近が開口されている絶縁板11は、前
記容器1の折り曲げ部上端にその開口部から前記正極端
子9が突出するように配置されている。絶縁チューブ1
2は、前記絶縁板11の周縁、前記容器1の側面及び前
記容器1の底部周縁を被覆している。
【0106】本発明に係る二次電池は、前述した図1に
示すような角形アルカリ二次電池の他に、正極と負極と
をセパレータを介して渦巻き状に捲回した構造の電極群
と、アルカリ電解液とが有底円筒状の容器内に収納され
た構造の円筒形アルカリ二次電池に同様に適用すること
ができる。
【0107】以上説明した本発明に係る第1の水素吸蔵
合金電極は、前記一般式(1)で表わされる組成を有す
る水素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、
Tb化合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及び
Yb化合物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及
びMn化合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含
む。このような水素吸蔵合金電極によれば、高容量で、
サイクル寿命が長く、かつ高温貯蔵特性に優れるアルカ
リ二次電池を実現することができる。
【0108】すなわち、前記一般式(1)で表される組
成を有する水素吸蔵合金は、以下の(1)〜(3)に説
明する特長を有する。
【0109】(1)単位体積並びに単位重量当たりの容
量をCaCu5型の結晶構造を有する水素吸蔵合金に比
べて高くすることができる。
【0110】(2)Co量が少ないため、充放電サイク
ルの進行に伴う微粉化を抑制することができる。
【0111】(3)Mn量が少ないため、適正な平衡圧
を得ることができる。
【0112】しかしながら、前記水素吸蔵合金は、アル
カリ電解液により腐食されやすく、腐食による電解液中
の水の消費及び腐食生成物による電池の内部抵抗の増加
が進むため、サイクル寿命の低下を招く。この腐食は、
高温環境下において顕著に生じるため、特に高温環境下
でのサイクル寿命が短くなる。そのうえ、前記水素吸蔵
合金を含む負極を備えた二次電池は、高温での容量回復
率が十分ではない。
【0113】本発明のように、Y、Sm、Gd、Tb、
Dy、Ho、Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd
化合物、Tb化合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化
合物及びYb化合物よりなる群から選ばれる1種以上を
添加することによって、前述した(1)〜(3)の特長
を維持しつつ、高温環境下において合金がアルカリ電解
液により腐食されるのを抑制することができるため、高
温環境下においても長寿命を得ることができる。また、
Mn及びMn化合物よりなる群から選ばれる1種以上を
添加することによって、前述した(1)〜(3)の特長
を維持しつつ、二次電池を高温で貯蔵した後の容量回復
率を高くすることができる。その結果、高容量で、高温
においても長寿命が得られ、かつ高温貯蔵特性に優れる
アルカリ二次電池を実現することができる。さらに、本
発明に係る第1の水素吸蔵合金電極は、水素吸蔵合金、
希土類系添加物及びマンガン系添加物を含むペーストを
導電性基板に充填し、乾燥し、加圧成形することにより
作製されるため、簡単な方法で高性能な電極を実現する
ことができる。
【0114】また、本発明によれば、前記水素吸蔵合金
の前記R1としてLa、Ce、Pr、Nd及びSmより
なる群から選ばれる1種以上を用いることができる。こ
のような組成のR1成分は、水素吸蔵合金の腐食を助長
する要因となるものの、本発明によれば、前記R1成分
を含有する際にも合金の腐食を小さくすることができる
ため、前記組成のR1を含有する水素吸蔵合金の特長を
生かして適正な平衡圧を得ることができる。その結果、
放電電圧を高くすることができるため、放電容量を向上
することができる。
【0115】本発明に係る第2の水素吸蔵合金電極によ
れば、以下の(I)〜(III)に説明する効果を奏する
ことができる。
【0116】(I)前記一般式(2)で表わされる組成
を有する水素吸蔵合金粉末を含有することによって、単
位体積並びに単位重量当たりの容量をCaCu5型の結
晶構造を有する水素吸蔵合金に比べて高くすることがで
き、充放電サイクルの進行に伴う微粉化を抑制すること
ができ、かつ適正な平衡圧を得ることができる。
【0117】(II)Mn及びMn化合物よりなる群から
選ばれる1種以上を含有することによって、前述した
(1)〜(3)の特長を維持しつつ、高温での容量回復
率を向上することができる。
【0118】(III)前記水素吸蔵合金粉末の表面にお
ける第1の希土類元素(前記第1の希土類元素は、Y、
Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びYbよりなる
群から選ばれる1種以上からなる)の存在比率を前記水
素吸蔵合金粉末の中央部における前記第1の希土類元素
の存在比率に比べて高くすることによって、前述した
(1)〜(3)の特長を維持しつつ、高温環境下におい
て合金がアルカリ電解液により腐食されるのを抑制する
ことができる。
【0119】これら(I)〜(III)の結果、高容量
で、高温環境下においてもサイクル寿命が長く、かつ高
温貯蔵特性に優れるアルカリ二次電池を実現することが
できる。
【0120】また、本発明によれば、前記水素吸蔵合金
の前記R2を第1の希土類元素と、La、Ce、Pr、
Nd及びSmよりなる群から選ばれる1種以上からなる
第2の希土類元素とから構成することによって、水素吸
蔵合金の平衡圧の適正化を図ることができる。その結
果、放電電圧を高くすることができるため、放電容量を
向上することができる。
【0121】次いで、本発明に係るハイブリッドカー及
び電気自動車について説明する。
【0122】本発明に係るハイブリッドカーは、外燃機
関もしくは内燃機関と、例えばモータからなる電気駆動
手段と、前記電気駆動手段用の電源とを具備する。前記
電源は、正極と、負極と、アルカリ電解液とを具備した
二次電池を具備する。前記負極には、本発明に係る第1
または第2の水素吸蔵合金電極が用いられる。
【0123】ここでいう“ハイブリッドカー”には、外
燃機関もしくは内燃機関が発電機を駆動し、発電した電
力と前記二次電池からの電力により電気駆動手段が車輪
を駆動するものと、外燃機関もしくは内燃機関ならびに
電気駆動手段の双方の駆動力を使い分けて車輪を駆動す
るものとが包含される。
【0124】本発明に係る電気自動車は、駆動電源とし
て二次電池を具備する。前記二次電池は、正極と、負極
と、アルカリ電解液とを具備する。前記負極には、本発
明に係る第1または第2の水素吸蔵合金電極が用いられ
る。
【0125】本発明に係る第1または第2の水素吸蔵合
金電極を負極として備えた二次電池が搭載されたハイブ
リッドカー及び電気自動車によれば、燃費等の走行性能
を高くすることができる。
【0126】
【実施例】(実施例1〜10) <水素吸蔵合金の作製>下記表1に示す組成となるよう
に各元素を秤量し、アルゴン雰囲気下で高周波誘導炉で
溶解し、水冷銅鋳型に注湯・固化して合金インゴットを
作製した。なお、表1、3中のLm(1)は、98重量
%のLaと、0.02重量%のCeと、0.08重量%
のPrと、1重量%のNdとからなる組成を有し、Lm
(2)は、53重量%のLaと、4重量%のCeと、8
重量%のPrと、35重量%のNdとからなる組成を有
し、Lm(3)は、38重量%のLaと、4重量%のC
eと、16重量%のPrと、42重量%のNdとからな
る組成を有し、Mm(1)は、30重量%のLaと、4
7.3重量%のCeと、8重量%のPrと、14.5重
量%のNdと、0.2重量%のSmからなる組成を有す
る。
【0127】得られた合金インゴットに900〜102
0℃で2〜10時間の熱処理をアルゴン雰囲気下で施
し、水素吸蔵合金インゴットを得た。
【0128】<水素吸蔵合金の結晶構造>各水素吸蔵合
金について、Cu−Kα線をX線源とするX線回折パタ
ーンから結晶構造を観察し、主相の結晶構造を決定し、
その結果を下記表1に示す。
【0129】なお、実施例4の水素吸蔵合金は、前記X
線回折パターンにおいて、2θが42.1±1゜の範囲
に最も強度が高いピークが現れ、2θが31〜34°の
範囲に現れるピークが2つに割れていた。また、この2
つに割れたピークの強度は、Ce2Ni7型相を主相とす
る水素吸蔵合金のX線回折における2θが31〜34°
に現れるピークの強度に比べて低かった。
【0130】<水素吸蔵合金の主相の占有率>各水素吸
蔵合金について、任意の5視野の走査電子顕微鏡写真を
撮影した。各顕微鏡写真について視野内の合金面積に占
める主相の面積比率を求めた。得られた面積比率の平均
値を算出し、これを水素吸蔵合金中の主相の容積比率と
し、下記表1に併記する。
【0131】<電池の組み立て>得られた合金インゴッ
トを平均粒径が50μmとなるようにアルゴン雰囲気中
で粉砕し、水素吸蔵合金粉末を作製した。
【0132】この合金粉末100重量部に対してスチレ
ン・ブタジエンゴム(SBR)を1重量部、ポリアクリ
ル酸ナトリウム0.2重量部、カルボキシメチルセルロ
ース0.2重量部、ケッチェンブラック粉末を0.5重
量部、ニッケル粉0.5重量部、水50重量部、下記表
2に示す希土類系添加物及びマンガン系添加物を添加
し、これらを攪拌することによりペーストを調製した。
表面にニッケルメッキが施された鉄製穿孔薄板に得られ
たペーストを塗布し、乾燥することにより塗工板を得
た。得られた塗工板にロールプレスを施すことにより厚
さ調節を行った後、所望の寸法に裁断し、4.3gの水
素吸蔵合金を含む負極を作製した。
【0133】一方、セパレータとして、アクリル酸がグ
ラフト共重合されたポリオレフィン系不織布を用意し
た。
【0134】この負極と、860mAhの公称容量を有
する公知技術によって作製されたペースト式ニッケル正
極とを、その間に前記セパレータを介在させて積層する
ことにより電極群を作製した。
【0135】得られた電極群と、7mol/LのKO
H、0.5mol/LのNaOH及び0.5mol/L
のLiOHを含むアルカリ電解液1.27gとを容器内
に収納し、封口することにより、公称容量が860mA
hで、F6サイズの密閉形ニッケル水素二次電池を組み
立てた。
【0136】(比較例1)下記表1に示す水素吸蔵合金
を用い、かつ負極中に希土類系添加物及びマンガン系添
加物を添加しないこと以外は、前述した実施例1と同様
にしてニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0137】(比較例2) <水素吸蔵合金の作製>79%のランタン、0.2%の
ネオジウム、0.2%のセリウムおよび20.6%のプ
ラセオジムを主成分とするミッシュメタルと、ニッケ
ル、コバルト、アルミニウム、マンガンをそれぞれ表1
のモル比で含む水素吸蔵合金インゴットを誘導溶解炉を
用いて調製し、アルゴン雰囲気中で1000℃、5時間
の熱処理を行った。
【0138】この水素吸蔵合金について、Cu−Kα線
をX線源とするX線回折パターンから結晶構造を観察し
たところ、結晶構造はCaCu5型であった。
【0139】<電池の組み立て>得られた合金インゴッ
トを平均粒径が50μmとなるようにアルゴン雰囲気中
で粉砕し、水素吸蔵合金粉末を作製した。
【0140】この合金粉末100重量部に対してスチレ
ン・ブタジエンゴム(SBR)を1重量部、ポリアクリ
ル酸ナトリウム0.2重量部、カルボキシメチルセルロ
ース0.2重量部、ケッチェンブラック粉末を0.5重
量部、ニッケル粉0.5重量部、水50重量部、下記表
2に示す希土類系添加物及びマンガン系添加物を添加
し、これらを攪拌することによりペーストを調製した。
表面にニッケルメッキが施された鉄製穿孔薄板に得られ
たペーストを塗布し、乾燥することにより塗工板を得
た。得られた塗工板にロールプレスを施すことにより厚
さ調節を行った後、所望の寸法に裁断し、4.3gの水
素吸蔵合金を含む負極を作製した。
【0141】一方、セパレータとして、アクリル酸がグ
ラフト共重合されたポリオレフィン系不織布を用意し
た。
【0142】この負極と、800mAhの公称容量を有
する公知技術によって作製されたペースト式ニッケル正
極とを、その間に前記セパレータを介在させて積層する
ことにより電極群を作製した。
【0143】得られた電極群と、7mol/LのKO
H、0.5mol/LのNaOH及び0.5mol/L
のLiOHを含むアルカリ電解液1.26gとを容器内
に収納し、封口することにより、公称容量が800mA
hで、F6サイズの密閉形ニッケル水素二次電池を組み
立てた。
【0144】得られた実施例1〜10及び比較例1〜2
の二次電池について、室温で24時間放置した。室温で
0.1CmAの電流で15時間充電後、60℃で15時
間保持し、続いて室温で0.1CmAの電流で電池電圧
が0.8Vになるまで放電するという充放電サイクルを
行い、さらに0.2CmAの電流で6時間充電後、0.
2CmAの電流で電池電圧が0.8Vになるまで放電す
るという充放電サイクルを室温で2回行い、初充放電を
施した。次いで、以下に説明するサイクル試験及び貯蔵
試験を行った。
【0145】サイクル試験では、まず、45℃の環境下
で1CmAの電流で充電し、充電時の最大電圧から4m
V低下した時に充電を終了する−ΔV法を用いて充電を
行った。その後、1CmAの電流で電池電圧が1.0V
になるまで放電した。このような充放電サイクルを繰り
返し、放電容量が初期の70%に低下するまでのサイク
ル数を測定した。得られた結果を比較例1の二次電池の
サイクル寿命を1とした相対値で表示し、その結果を下
記表2に示す。
【0146】貯蔵試験では、まず、25℃の環境下で1
CmAの電流で充電し、充電時の最大電圧から4mV低
下した時に充電を終了する−ΔV法を用いて充電を行っ
た。その後、1CmAの電流で電池電圧が1.0Vにな
るまで放電した。このような充放電サイクルを5回繰り
返し、放電状態で60℃の環境下で50日間貯蔵した。
貯蔵後、25℃の環境下で1CmAの電流で充電し、充
電時の最大電圧から4mV低下した時に充電を終了する
−ΔV法を用いて充電を行った。その後、1CmAの電
流で電池電圧が1.0Vになるまで放電した。貯蔵前の
放電容量に対する貯蔵後の放電容量の回復率を評価した
結果を下記表2に示す。
【0147】また、実施例3の二次電池について、前記
初充放電後、分解して負極を取り出し、この負極中に残
存するマンガン系添加物の種類を調べたところ、Mn3
4とMn(OH)2の混合物であることがわかった。
【0148】
【表1】
【0149】
【表2】
【0150】表1、2から明らかなように、前述した
(1)で表わされる組成を有する水素吸蔵合金、希土類
系添加物及びマンガン系添加物を含む負極を備えた実施
例1〜10の二次電池は、高温でのサイクル寿命及び高
温貯蔵時の容量回復率を向上することができる。
【0151】これに対し、希土類系添加物及びマンガン
系添加物が無添加の負極を備えた比較例1の二次電池
は、実施例1〜10の二次電池に比べて高温でのサイク
ル寿命及び高温貯蔵時の容量回復率が低くなることがわ
かる。一方、CaCu5型の水素吸蔵合金を含む負極を
備えた比較例2の二次電池は、長寿命を得られるもの
の、公称容量及び高温貯蔵時の容量回復率が実施例1〜
10の二次電池に比べて低くなることがわかる。
【0152】(実施例11〜20)下記表3に示す組成
となるように各元素を秤量し、アルゴン雰囲気下で高周
波誘導炉で溶解し、水冷銅鋳型に注湯・固化して合金イ
ンゴットを作製した。得られた合金インゴットに前述し
た実施例1で説明したのと同様な条件での熱処理をアル
ゴン雰囲気下で施し、水素吸蔵合金インゴットを得た。
【0153】得られた水素吸蔵合金と、下記表3に示す
希土類系添加物及びMn系添加物を用いること以外は、
前述した実施例1で説明したのと同様にして負極を作製
した。
【0154】次いで、得られた負極から前述した実施例
1で説明したのと同様にしてニッケル水素二次電池を組
み立てた。
【0155】(比較例3)負極に希土類系添加物及びM
n系添加物を添加しないこと以外は、前述した実施例1
1で説明したのと同様な構成のニッケル水素二次電池を
組み立てた。
【0156】実施例11〜20及び比較例3の二次電池
について、前述した実施例1で説明したのと同様な条件
のサイクル試験及び貯蔵試験を行い、その結果を表3に
併記する。但し、サイクル寿命は、比較例3の二次電池
のサイクル寿命を1とした相対値で表示した。
【0157】
【表3】
【0158】表3から明らかなように、前述した(1)
で表わされる組成を有する水素吸蔵合金、希土類系添加
物及びマンガン系添加物を含む負極を備えた実施例11
〜20の二次電池は、高温でのサイクル寿命及び高温貯
蔵時の容量回復率を向上することができる。
【0159】これに対し、希土類系添加物及びマンガン
系添加物が無添加の負極を備えた比較例3の二次電池
は、実施例11〜20の二次電池に比べて高温でのサイ
クル寿命及び高温貯蔵時の容量回復率が低くなることが
わかる。
【0160】(実施例21〜30)下記表4に示す組成
となるように各元素を秤量し、アルゴン雰囲気下で高周
波誘導溶解にて合金インゴットを作製した。つづいて、
これら合金インゴットを溶融し、得られた溶湯をアルゴ
ン雰囲気中において15m/secの周速度で回転する
銅製単ロールの表面に滴下して急冷し、フレーク状の水
素吸蔵合金を得た。なお、表4中のLm(4)は、75
重量%のLaと、4重量%のCeと、5重量%のPr
と、16重量%のNdとからなる組成を有し、Lm
(5)は、48重量%のLaと、4重量%のCeと、1
3重量%のPrと、35重量%のNdとからなる組成を
有し、Mm(2)は、38重量%のLaと、47.3重
量%のCeと、5.5重量%のPrと、9重量%のNd
と、0.2重量%のSmからなる組成を有する。得られ
た合金フレークに900〜1020℃で0.5〜5時間
の熱処理をアルゴン雰囲気下で施した。
【0161】この合金フレークを平均粒径50μmとな
るようにアルゴン雰囲気中で粉砕した。得られた合金粉
末と下記表5に示す希土類系化合物を混合し、800〜
1020℃の範囲で1〜5時間の熱処理をアルゴン雰囲
気下で施した。
【0162】<水素吸蔵合金の結晶構造>各水素吸蔵合
金について、Cu−Kα線をX線源とするX線回折パタ
ーンから結晶構造を観察し、主相の結晶構造を決定し、
その結果を下記表4に示す。
【0163】<水素吸蔵合金の主相の占有率>各水素吸
蔵合金について、任意の5視野の透過電子顕微鏡写真を
撮影した。各顕微鏡写真について視野内の合金面積に占
める主相の面積比率を求めた。得られた面積比率の平均
値を算出し、これを水素吸蔵合金中の主相の容積比率と
し、下記表4に併記する。
【0164】なお、実施例23,28の水素吸蔵合金
は、前記X線回折パターンにおいて、2θが42.1±
1゜の範囲に最も強度が高いピークが現れ、2θが31
〜34°の範囲に現れるピークが2つに割れていた。ま
た、この2つに割れたピークの強度は、Ce2Ni7型相
を主相とする水素吸蔵合金のX線回折における2θが3
1〜34°に現れるピークの強度に比べて低かった。
【0165】<水素吸蔵合金粉末中の第1の希土類元素
存在比率>AES(オージェ分光分析装置)によって水
素吸蔵合金粉末の表面から内部への第1の希土類元素の
depth profileを測定した。また、透過型電子顕微鏡に
より倍率5万〜10万倍にて透過電子顕微鏡像を撮影
し、透過型電子顕微鏡のEDX分析装置(Energy Dispe
rsive X-ray Spectrometer)を用いて水素吸蔵合金の表
面と内部の組成分析を行った。これらの結果より水素吸
蔵合金の表面及び中央部における第1の希土類元素
(Y、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びYbよ
りなる群から選ばれる1種以上からなる)の存在比率
(固溶置換量)を求め、その結果を下記表5に示す。
【0166】<電池の組み立て>この合金粉末100重
量部に対してポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
を1重量部、ポリアクリル酸ナトリウム0.2重量部、
カルボキシメチルセルロース0.2重量部、ケッチェン
ブラック粉末を1重量部、水50重量部、下記表5に示
すマンガン系添加物を添加し、これらを攪拌することに
よりペーストを調製した。表面にニッケルメッキが施さ
れた鉄製穿孔薄板に得られたペーストを塗布し、乾燥す
ることにより塗工板を得た。得られた塗工板にロールプ
レスを施すことにより厚さ調節を行った後、所望の寸法
に裁断し、8gの水素吸蔵合金を含む負極を作製した。
【0167】一方、セパレータとして、アクリル酸がグ
ラフト共重合されたポリオレフィン系不織布を用意し
た。
【0168】この負極と、1500mAhの公称容量を
有する公知技術によって作製されたペースト式ニッケル
正極とを、その間に前記セパレータを介在させて渦巻き
状に捲回することにより電極群を作製した。
【0169】得られた電極群と、7mol/LのKO
H、0.5mol/LのNaOH及び0.5mol/L
のLiOHを含むアルカリ電解液2.4mLとを容器内
に収納し、封口することにより、公称容量が1500m
Ahで、AAサイズの密閉形ニッケル水素二次電池を組
み立てた。
【0170】(比較例4)下記表4に示す組成となるよ
うに各元素を秤量し、アルゴン雰囲気下で高周波誘導溶
解にて合金インゴットを作製した。つづいて、これら合
金インゴットを溶融し、得られた溶湯をアルゴン雰囲気
中において15m/secの周速度で回転する銅製単ロ
ールの表面に滴下して急冷し、フレーク状の水素吸蔵合
金を得た。得られた合金フレークに900〜1020℃
で0.5〜5時間の熱処理をアルゴン雰囲気下で施し
た。この合金フレークを平均粒径50μmとなるように
アルゴン雰囲気中で粉砕した。
【0171】得られた水素吸蔵合金について、前述した
実施例21で説明したのと同様にして結晶構造並びに主
相の占有率を測定し、その結果を下記表4に併記する。
【0172】この水素吸蔵合金を用い、希土類系化合物
による熱処理を行わず、かつマンガン系添加物を添加し
ないこと以外は、前述した実施例21で説明したのと同
様な構成のニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0173】(比較例5)前述した比較例2で説明した
のと同様な種類の合金粉末と下記表5に示す希土類系化
合物を混合し、800〜1020℃の範囲で1〜5時間
の熱処理をアルゴン雰囲気下で施した。
【0174】<水素吸蔵合金粉末中の第1の希土類元素
存在量>水素吸蔵合金粉末断面の中央部と表面につい
て、前述した実施例21で説明したのと同様にして第1
の希土類元素の濃度を測定し、その結果を下記表5に示
す。
【0175】<電池の組み立て>この合金粉末100重
量部に対してポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
を1重量部、ポリアクリル酸ナトリウム0.2重量部、
カルボキシメチルセルロース0.2重量部、ケッチェン
ブラック粉末を1重量部、水50重量部、下記表5に示
すマンガン系添加物を添加し、これらを攪拌することに
よりペーストを調製した。表面にニッケルメッキが施さ
れた鉄製穿孔薄板に得られたペーストを塗布し、乾燥す
ることにより塗工板を得た。得られた塗工板にロールプ
レスを施すことにより厚さ調節を行った後、所望の寸法
に裁断し、7gの水素吸蔵合金を含む負極を作製した。
【0176】一方、セパレータとして、アクリル酸がグ
ラフト共重合されたポリオレフィン系不織布を用意し
た。
【0177】この負極と、1500mAhの公称容量を
有する公知技術によって作製されたペースト式ニッケル
正極とを、その間に前記セパレータを介在させて渦巻き
状に捲回することにより電極群を作製した。
【0178】得られた電極群と、7mol/LのKO
H、0.5mol/LのNaOH及び0.5mol/L
のLiOHを含むアルカリ電解液2.4mLとを容器内
に収納し、封口することにより、公称容量が1500m
Ahで、AAサイズの密閉形ニッケル水素二次電池を組
み立てた。
【0179】得られた実施例21〜30及び比較例4,
5の二次電池について、45℃で24時間放置した後、
150mAの電流で15時間充電し、60℃で10時間
保持した。その後、150mAの電流で電池電圧が0.
8Vになるまで放電した。さらに、20℃で1500m
Aの電流で、充電時の最大電圧から10mV低下した時
に充電を終了する−ΔV法を用いて充電後、1500m
Aの電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電するとい
う充放電サイクルを室温で5回行うことにより初充放電
を施した。次いで、以下に説明するサイクル試験及び貯
蔵試験を行った。
【0180】サイクル試験では、まず、45℃の環境下
で1500mAの電流で、充電時の最大電圧から10m
V低下した時に充電を終了する−ΔV法を用いて充電を
行った。その後、1500mAの電流で電池電圧が1.
0Vになるまで放電した。このような充放電サイクルを
繰り返し、放電容量が初期の70%に低下するまでのサ
イクル数を測定した。得られた結果を比較例4の二次電
池のサイクル寿命を1とした相対値で表示し、その結果
を下記表6に示す。
【0181】貯蔵試験では、まず、25℃の環境下で1
500mAの電流で、充電時の最大電圧から10mV低
下した時に充電を終了する−ΔV法を用いて充電を行っ
た。その後、1500mAの電流で電池電圧が1.0V
になるまで放電した。このような充放電サイクルを5回
繰り返し、放電状態で60℃の環境下で60日間貯蔵し
た。貯蔵後、25℃の環境下で1500mAの電流で、
充電時の最大電圧から10mV低下した時に充電を終了
する−ΔV法を用いて充電を行い、1500mAの電流
で電池電圧が1.0Vになるまで放電するという充放電
のサイクルを2回繰り返し、放電容量を測定した。貯蔵
前の放電容量に対する貯蔵後の放電容量の回復率を評価
した結果を下記表6に示す。
【0182】また、実施例26の二次電池について、前
記初充放電後、分解して負極を取り出し、この負極中に
残存するマンガン系添加物の種類を調べたところ、Mn
34とMn(OH)2の混合物であることがわかった。
【0183】
【表4】
【0184】
【表5】
【0185】
【表6】
【0186】表4〜表6から明らかなように、前述した
(2)で表わされる組成を有する水素吸蔵合金の粉末及
びマンガン系添加物を含むと共に、前記水素吸蔵合金粉
末の表面における第1の希土類元素の固溶置換量が前記
水素吸蔵合金粉末の中央部における前記第1の希土類元
素の固溶置換量に比べて多い負極を備えた実施例21〜
30の二次電池は、高温でのサイクル寿命及び高温貯蔵
時の容量回復率を向上することができる。
【0187】これに対し、希土類系添加物及びマンガン
系添加物が無添加の負極を備えた比較例4の二次電池
は、実施例21〜30の二次電池に比べて高温でのサイ
クル寿命及び高温貯蔵時の容量回復率が低くなることが
わかる。一方、CaCu5型の水素吸蔵合金を含む負極
を備えた比較例5の二次電池は、長寿命を得られるもの
の、公称容量及び高温貯蔵時の容量回復率が実施例21
〜30の二次電池に比べて低くなることがわかる。
【0188】(実施例31〜40)下記表7に示す組成
となるように各元素を秤量し、アルゴン雰囲気下で高周
波誘導溶解にて合金インゴットを作製した。つづいて、
これら合金インゴットを溶融し、得られた溶湯をアルゴ
ン雰囲気中において15m/secの周速度で回転する
銅製単ロールの表面に滴下して急冷し、フレーク状の水
素吸蔵合金を得た。得られた合金フレークに前述した実
施例21で説明したのと同様な条件での熱処理をアルゴ
ン雰囲気下で施した。
【0189】この合金フレークを平均粒径50μmとな
るようにアルゴン雰囲気中で粉砕した。得られた合金粉
末と下記表7に示す希土類系化合物を混合し、800〜
1020℃の範囲で1〜5時間の熱処理をアルゴン雰囲
気下で施した。
【0190】得られた水素吸蔵合金粉末について、前述
した実施例21で説明したのと同様にして水素吸蔵合金
の表面及び中央部における第1の希土類元素の存在比率
(固溶置換量)を測定し、その結果を下記表7に示す。
【0191】得られた水素吸蔵合金と、下記表8に示す
Mn系添加物を用いること以外は、前述した実施例21
で説明したのと同様にして負極を作製した。
【0192】次いで、得られた負極から前述した実施例
21で説明したのと同様にしてニッケル水素二次電池を
組み立てた。
【0193】(比較例6)負極に希土類系添加物及びM
n系添加物を添加しないこと以外は、前述した実施例3
1で説明したのと同様な構成のニッケル水素二次電池を
組み立てた。
【0194】実施例31〜40及び比較例6の二次電池
について、前述した実施例21で説明したのと同様な条
件のサイクル試験及び貯蔵試験を行い、その結果を表8
に併記する。但し、サイクル寿命は、比較例6の二次電
池のサイクル寿命を1とした相対値で表示した。
【0195】
【表7】
【0196】
【表8】
【0197】表7,8から明らかなように、前述した
(2)で表わされる組成を有する水素吸蔵合金、希土類
系添加物及びマンガン系添加物を含む負極を備えた実施
例31〜40の二次電池は、高温でのサイクル寿命及び
高温貯蔵時の容量回復率を向上することができる。
【0198】これに対し、希土類系添加物及びマンガン
系 添加物が無添加の負極を備えた比較例6の二次電池
は、実施例31〜40の二次電池に比べて高温でのサイ
クル寿命及び高温貯蔵時の容量回復率が低くなることが
わかる。
【0199】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、高
容量で、サイクル寿命及び高温貯蔵特性に優れる水素吸
蔵合金電極及び二次電池を提供することができる。ま
た、本発明に係るハイブリッドカー及び電気自動車によ
れば、燃費等の走行性能を向上することができる等の顕
著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水素吸蔵合金電極に含まれる水素
吸蔵合金についてのCuKα線によるX線回折パターン
の一例を示す特性図。
【図2】本発明に係るアルカリ二次電池の一例を示す部
分切欠斜視図。
【符号の説明】
1…容器、 2…電極群、 3…負極、 4…正極、 5…セパレータ、 6…封口板、 7…絶縁ガスケット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/30 B60K 9/00 C (72)発明者 吉田 秀紀 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 山本 雅秋 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 3D035 AA00 5H028 EE01 HH01 5H050 AA07 AA08 AA10 BA14 CA03 CB16 DA03 DA09 EA03 EA10 EA11 EA12 EA15 EA23 EA25 EA28 FA12 FA19 HA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表わされる組成を有
    する水素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、H
    o、Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、
    Tb化合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及び
    Yb化合物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及
    びMn化合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含む
    ことを特徴とする水素吸蔵合金電極。 R11-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(1) 但し、前記R1は、Yを含む希土類元素から選ばれる1
    種以上の元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびHfか
    らなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1はF
    e、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、M
    o、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群より
    選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
    Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
    b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
    ≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
    ぞれ示す。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表わされる組成を有
    する水素吸蔵合金粉末と、Mn及びMn化合物よりなる
    群から選ばれる1種以上とを含み、 前記水素吸蔵合金粉末の表面における第1の希土類元素
    (前記第1の希土類元素は、Y、Sm、Gd、Tb、D
    y、Ho、Er及びYbよりなる群から選ばれる1種以
    上からなる)の存在比率は、前記水素吸蔵合金粉末の中
    央部における前記第1の希土類元素の存在比率に比べて
    高いことを特徴とする水素吸蔵合金電極。 R21-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(2) 但し、前記R2は前記第1の希土類元素を必須成分とし
    て含む希土類元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびH
    fからなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1は
    Fe、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、
    Mo、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群よ
    り選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
    Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
    b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
    ≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
    ぞれ示す。
  3. 【請求項3】 前記水素吸蔵合金は、結晶系が六方晶で
    ある第1の相(但し、CaCu5型構造を有する相を除
    く)および結晶系が菱面体である第2の相からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種類の相を主相として含むこと
    を特徴とする請求項1ないし2いずれか1項記載の水素
    吸蔵合金電極。
  4. 【請求項4】 前記R1は、La、Ce、Pr、Nd及
    びSmよりなる群から選ばれる1種以上から構成される
    ことを特徴とする請求項1ないし2いずれか1項記載の
    水素吸蔵合金電極。
  5. 【請求項5】 正極と、負極と、前記正極及び前記負極
    の間に介在されるセパレータと、アルカリ電解液とを具
    備するアルカリ二次電池において、 前記負極は、下記一般式(1)で表わされる組成を有す
    る水素吸蔵合金と、Y、Sm、Gd、Tb、Dy、H
    o、Er、Yb、Y化合物、Sm化合物、Gd化合物、
    Tb化合物、Dy化合物、Ho化合物、Er化合物及び
    Yb化合物よりなる群から選ばれる1種以上と、Mn及
    びMn化合物よりなる群から選ばれる1種以上とを含む
    ことを特徴とするアルカリ二次電池。 R11-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(1) 但し、前記R1は、Yを含む希土類元素から選ばれる1
    種以上の元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびHfか
    らなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1はF
    e、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、M
    o、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群より
    選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
    Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
    b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
    ≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
    ぞれ示す。
  6. 【請求項6】 正極と、負極と、前記正極及び前記負極
    の間に介在されるセパレータと、アルカリ電解液とを具
    備するアルカリ二次電池において、 前記負極は、下記一般式(2)で表わされる組成を有す
    る水素吸蔵合金粉末と、Mn及びMn化合物よりなる群
    から選ばれる1種以上とを含み、 前記水素吸蔵合金粉末の表面における第1の希土類元素
    (前記第1の希土類元素は、Y、Sm、Gd、Tb、D
    y、Ho、Er及びYbよりなる群から選ばれる1種以
    上からなる)の存在比率は、前記水素吸蔵合金粉末の中
    央部における前記第1の希土類元素の存在比率に比べて
    高いことを特徴とするアルカリ二次電池。 R21-a-bMgabNiZ-X-Y-α-βCoXMnαAlYM1β …(2) 但し、前記R2は前記第1の希土類元素を必須成分とし
    て含む希土類元素、前記TはCa、Ti、ZrおよびH
    fからなる群より選ばれる1種以上の元素、前記M1は
    Fe、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Nb、W、
    Mo、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群よ
    り選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,X,
    Y、α、βおよびZは、0.15≦a≦0.37、0≦
    b≦0.3、0≦X≦0.5、0≦Y≦0.3、0≦α
    ≦0.1、0≦β≦0.3、2.5≦Z≦4.2をそれ
    ぞれ示す。
  7. 【請求項7】 前記水素吸蔵合金は、結晶系が六方晶で
    ある第1の相(但し、CaCu5型構造を有する相を除
    く)および結晶系が菱面体である第2の相からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種類の相を主相として含むこと
    を特徴とする請求項5ないし6いずれか1項記載のアル
    カリ二次電池。
  8. 【請求項8】 前記R2は、前記第1の希土類元素と、
    La、Ce、Pr、Nd及びSmよりなる群から選ばれ
    る1種以上からなる第2の希土類元素とから構成される
    ことを特徴とする請求項5ないし6いずれか1項記載の
    アルカリ二次電池。
  9. 【請求項9】 電気駆動手段と、前記電気駆動手段用の
    電源とを具備したハイブリッドカーにおいて、 前記電源は、正極と、請求項1または2いずれか1項記載
    の水素吸蔵合金電極からなる負極と、アルカリ電解液と
    を具備した二次電池を備えることを特徴とするハイブリ
    ッドカー。
  10. 【請求項10】 駆動電源として二次電池を具備した電
    気自動車において、 前記二次電池は、正極と、請求項1または2いずれか1項
    記載の水素吸蔵合金電極からなる負極と、アルカリ電解
    液とを備えることを特徴とする電気自動車。
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