JP2001307644A - プラズマ表示装置用基板とその製造方法及びこれを用いたプラズマ表示装置 - Google Patents

プラズマ表示装置用基板とその製造方法及びこれを用いたプラズマ表示装置

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JP2001307644A
JP2001307644A JP2000121543A JP2000121543A JP2001307644A JP 2001307644 A JP2001307644 A JP 2001307644A JP 2000121543 A JP2000121543 A JP 2000121543A JP 2000121543 A JP2000121543 A JP 2000121543A JP 2001307644 A JP2001307644 A JP 2001307644A
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discharge electrode
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forming
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Shinichi Handa
真一 半田
Hisamitsu Sakai
久満 酒井
Tetsuya Maeda
哲也 前田
Daisuke Takahashi
大輔 高橋
Masafumi Kato
雅史 加藤
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマ表示装置用基板において、プラズマ放
電の安定化、表示ムラ発生の低減を可能とする。 【解決手段】隔壁2の基部幅Wのばらつき及び/又は放
電電極3の幅Tのばらつきを30μm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度かつ安価な
薄型の大画面用カラー表示装置等に用いられるプラズマ
表示装置用基板とその製造方法及びこれを用いたプラズ
マ表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から画像表示装置として多用されて
きたCRTは、容積及び重量が大である等の欠点から、
近年のマルチメディアの浸透に伴い、情報のインターフ
ェイスとして発光ダイオード(LED)や液晶(LC
D)、或いは、プラズマアドレス液晶(PALC)、電
界放出素子(FED)、プラズマディスプレイ(PD
P)等の大型画面で高画質、その上、軽量薄型で設置場
所を選ばない等の特長を有する平面画像表示装置が開発
され、これらの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】かかる要求に応える平面画像表示装置とし
て、プラズマ放電を液晶のスウィッチングに利用したP
ALCが大型画面用カラー画像表示装置として近年特に
注目されている。
【0004】このようなPALCは、図4に示すよう
に、背面板1には所定の間隔で並列的に放電電極3が形
成されており、この放電電極3上には絶縁物から成る隔
壁2が形成され、ガラスシート8と隔壁2で囲まれた微
少な表示セル4と呼ばれる空間に希ガス等の放電可能な
ガスを封入した構造をなしており、放電電極3間の放電
によりガラスシート8上に配置した液晶パネル6を駆動
させて画面の表示素子として利用するものである。
【0005】尚、PALCでは、発色は背面板下部に設
けたバックライト7の発光を液晶でスウィッチングし、
ガラスシート8上部に設けた液晶パネル6表面のカラー
フィルター5で各表示色を発色させている。したがっ
て、表示セル4を形成する背面板1表面には高い透光性
及び開口性が要求される。
【0006】具体的な構造は、背面板1の一面に平行な
多数の隔壁2を形成し、各隔壁2間を表示セル4とし、
その底部に放電電極3を備えている。この背面板1と液
晶パネル6をガラスシート8を介して貼り合わせ、表示
セル4にガスを封入することでPALCを構成してい
る。
【0007】隔壁2の形成方法としては、特開平6−3
42149号記載のスクリーン印刷法や、特開平10−
213791号記載のサンドブラスト法等が一般的に知
られている。スクリーン印刷法は、数μm程度のスクリ
ーン印刷層を必要な高さまで積み重ねて隔壁形状を成形
する方法である。サンドブラスト法は、隔壁2を形成す
る塗布膜の上に、感光性樹脂を貼り付け、パターンニン
グを行った後、サンドブラストで不要部を削り取り、隔
壁形状を形成する方法である。
【0008】また、放電電極3の形成方法としては、一
般のスクリーン印刷法やグラビア印刷法、高精度パター
ンに関してはフォトリソグラフィー法等が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
クリーン印刷法では、1回の印刷では数μm程度の膜厚
しか得られず、複数回繰り返す必要がある。また、スク
リーンの伸び、ペーストのダレ、繰り返し印刷の不安定
性等から精度についても不安定となり易かった。そのた
め、ライン精度、能率共に非常に悪いものであった。
【0010】また、サンドブラスト法では隔壁材料や電
極材料が切削粉として無駄になることが多かったり、ま
た、ブラスト処理を行う際、処理が電極や透明絶縁基板
表面に及ぶ場合があり、透明性の求められる背面板表面
を粗し、その透光度を落としてしまうという問題があっ
た。更に、これら両者に共通する問題点としては、基本
的に隔壁の形状が成り行きであり、隔壁を所望の形状に
設計する事が困難である。
【0011】これらに対し、特開平10−188793
号に示されるように、隔壁となる溝形状を有するロール
型を隔壁材料に押しつけ回転させ、隔壁を形成する方法
が提案されている。しかしながら、この方法では隔壁間
の底部に隔壁材料が必ず残ってしまい、基板表面の透光
性が求められるような場合や、隔壁と隔壁間底部の材料
を異ならせる場合などのように、隔壁単体を精度良く形
成することは不可能である。
【0012】本発明は、上記課題を解決する為に成され
たものであり、その目的は、安価で高精度なプラズマ表
示装置用基板並びにその製造方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意研究検討した結果、プラズマ表示装置用基板の
製造方法において、隔壁成形用組成物若しくは電極成形
用組成物を、型に備えた凹部に充填し、その後、型表面
に付着した上記組成物を除去し、成形された隔壁もしく
は電極を基板に転写することで、精度、能率の双方を同
時に改善できることを見いだし、本発明に至った。
【0014】即ち、本発明は、絶縁基板上に所定の間隔
をおいて並列に複数の放電電極と隔壁を備えて成るプラ
ズマ表示装置用基板において、上記隔壁の基部幅のばら
つきが30μm以下であることを特徴とするものであ
り、また、上記放電電極の幅のばらつきが30μm以下
であることを特徴とするものである。
【0015】更に、本発明は、絶縁基板上に所定の間隔
をおいて並列に複数の放電電極と隔壁を備えて成るプラ
ズマ表示装置用基板を、 (1)単層若しくは複数層の隔壁成形用組成物に、隔壁
成形用凹部を有する型を押圧して上記隔壁成形用組成物
の一部を上記隔壁成形用凹部内に充填する工程 (2)上記型表面上に付着した隔壁成形用組成物を除去
する工程 (3)所定の間隔をおいて並列に複数の放電電極を設け
た絶縁基板上に、上記隔壁成形用型を接触させ隔壁成形
用凹部内の隔壁成形用組成物を上記絶縁基板上に転写す
る工程 (4)上記隔壁成形用組成物を焼成する工程 により製造することを特徴とするものである。
【0016】また、本発明は、絶縁基板上に所定の間隔
をおいて並列に複数の放電電極と隔壁を備えて成るプラ
ズマ表示装置用基板を、 (1)単層若しくは複数層の放電電極成形用組成物に、
放電電極成形用凹部を有する型を押圧して上記放電電極
成形用組成物の一部を上記放電電極成形用凹部内に充填
する工程 (2)上記型表面上に付着した放電電極成形用組成物を
除去する工程 (3)絶縁基板上に、上記放電電極成形用型を接触させ
放電電極成形用凹部内の放電電極成形用組成物を転写す
る工程 (4)上記放電電極成形用組成物を焼成する工程 により製造することを特徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明のプラズマ表示装置用基板の製造方法に
よれば、隔壁成形用組成物若しくは電極成形用組成物
を、型に備えた凹部に充填し、その後、型表面に付着し
た組成物を除去し、成形された隔壁若しくは電極を基板
に転写することで、隔壁の基部幅のばらつき、放電電極
の幅のばらつきを30μm以下とすることができる。
【0018】また、本発明のプラズマ表示装置用基板に
よれば、隔壁の基部幅のばらつきが30μm以下である
ことで、放電面の露出ばらつきが小さくなり、より安定
した放電を行うことができる。また、放電電極の幅のば
らつきが30μm以下であるため、透光部のばらつきが
小さくなり、より表示ムラを少なくすることが可能とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明のプラズマ表示装置
用基板について、図面に基づき詳細に説明する。
【0020】図1はプラズマ表示装置の断面図を示すも
のであり、プラズマ表示装置は、背面板1の一面に、複
数の放電電極3が形成される。この放電電極3上に形成
された隔壁2により空間は仕切られ、表示セル4が形成
される。ガラスシート8を介し、液晶パネル6と背面板
1とを接合、封止しパネル内部に放電ガスを充填するこ
とでプラズマ放電によるスウィッチング部を形成する。
更に、バックライト7を背面板1下部に接合することで
PALCのパネルを構成する。
【0021】本発明のプラズマ表示装置用基板において
は、隔壁2の基部幅Wのばらつきを30μm以下とする
ことを特徴としている。
【0022】ここで、基部幅Wのばらつきとは、測長機
にて基板面内の任意の45点における隔壁2の基部幅W
を測定した時の最大値と最小値の差のことである。この
ばらつきを30μm以下とすることによって、放電電極
3の表示セル4への露出、つまりは放電面のばらつきが
小さく抑えられている。これによって、安定した放電が
行えるようになる。
【0023】また、本発明のプラズマ表示装置用基板に
おいては、放電電極3の幅Tのばらつきを30μm以下
とすることを特徴としている。
【0024】ここで、幅Tのばらつきとは、測長機にて
基板面内の任意の45点における放電電極3の幅Tを測
定した時の、最大値と最小値の差のことである。このば
らつきを30μm以下とすることによって、バックライ
ト7の光を透過する面のばらつきが小さく抑えられ、こ
れによって、表示ムラの発生を低減できる。
【0025】尚、上記隔壁2の基部幅Wと上記放電電極
3の幅Tのばらつきをそれぞれ30μm以下としたの
は、安定したプラズマ放電を得て、表示ムラが発生しな
い為には、それぞれのばらつきが30μm以下であるこ
とが必要となるからである。
【0026】次に、図2、図3に本発明のプラズマ表示
装置用基板の製造方法について、図面に基づき詳細に説
明する。
【0027】図2は、隔壁2を本発明の製造法にて形成
する内容を示すものである。
【0028】先ず図2(a)に示すように、平面板12
上に可塑性を有した隔壁形成用組成物からなる隔壁材料
シート9を形成する。尚、この時に形成する隔壁材料シ
ート9は単層又は、材質の異なる複数層の何れでも良
い。次に図2(b)に示すように、隔壁成形用凹部10
aを有する隔壁成形型10で隔壁材料シート9を加圧成
形し、隔壁材料シート9を塑性変形させてその一部を隔
壁成形用凹部10a内に充填するとともに、隔壁成形型
10に貼り付ける。
【0029】そして図2(c)に示すように、スクレッ
パー13等にて隔壁成形型10表面に付着した隔壁材料
シート9を除去する。次に図2(d)に示すように、予
め透明絶縁基板に放電電極3を印刷法またはグラビア印
刷法など従来の手法で形成した背面板1に、上記隔壁成
形型10を位置合わせしつつ加圧又は接触させ、隔壁成
形用凹部10a内に充填して成形された隔壁2を背面板
1に転写する。最後に、得られた成形体を所定の温度パ
ターンで焼成を行う。
【0030】図3は、放電電極3を本発明の製造法にて
形成する内容を示すものである。
【0031】先ず図3(a)に示すように、平面板12
上に可塑性を有した放電電極成形用組成物からなる放電
電極材料シート14を形成する。尚、この時に形成する
放電電極材料シート14は単層又は、材質の異なる、例
えば、基板密着を考慮した下地層、低抵抗電極層などの
ような複数層の何れでも良い。次に図3(b)に示すよ
うに、放電電極成形用凹部11aを有する放電電極成形
型11で放電電極材料シート14を加圧成形し、放電電
極材料シート14を塑性変形させてその一部を放電電極
成形用凹部11aに充填するとともに、放電電極成形型
11に貼り付ける。
【0032】そして図3(c)に示すように、スクレッ
パー13等にて放電電極成形型11表面に付着した放電
電極材料シート14を除去する。次に図3(d)に示す
ように、透明絶縁基板から成る背面板1に、上記放電電
極成形型11を位置合わせしつつ加圧又は接触させ、放
電電極成形用凹部11aにて成形された放電電極3を背
面板1に転写する。最後に、得られた成形体を所定の温
度パターンで焼成を行う。
【0033】本発明のプラズマ表示装置用基板とその製
造方法によれば、成形型を用いた加圧成形により、隔壁
2又は電極3などの成形体形状は成形型の転写形状であ
ることから、成形型の寸法精度の成形体を背面板1上に
容易に形成することが可能となる。また、材料シートの
成形型への加圧貼り付け後、成形型表面に付着した材料
シートを除去する為、背面板1には成形型の凹部に充填
された成形体単体のみが転写されることになり、背面板
1の透光性を落とすことなく、且つ、高精度なパネルを
容易に製造することが可能となる。
【0034】このような、本発明の製造方法によって、
上述したように、隔壁2の基部幅W、あるいは電極3の
幅Tのばらつきをそれぞれ30μm以下とすることがで
きるのである。
【0035】上記隔壁材料シート9は、セラミック又は
ガラス粉末と有機性添加物及び溶媒からなる隔壁成形用
組成物を平面板12上に直接塗布し乾燥させる手法や、
予め隔壁成形用組成物をテープ成形し、それを平面板1
2上に転写、密着させる手法などいずれの手法ででも形
成することが可能である。
【0036】同様に、上記放電電極材料シート14は、
導体金属、あるいはそれらの合金、又は導体金属やその
合金に少量の低融点ガラスを混合した粉末と有機性添加
物及び溶媒からなる放電電極成形用組成物を平面板12
上に直接塗布し乾燥させる手法や、予め放電電極成形用
組成物をテープ成形し、それを平面板12上に転写、密
着させる手法などいずれの手法ででも形成することが可
能である。
【0037】本発明で使用する前記隔壁成形用組成物と
しては、焼成後にガラス質となり、気密性を保持できる
セラミック又はガラス粉末から成るガラス材料であれば
何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と酸化物セラ
ミック粉末の混合物等を無機成分として使用することが
でき、該無機成分と溶媒及び有機性添加物の混合物を適
宜、隔壁2の成形条件に応じて調整して使用することが
できる。
【0038】また、本発明で使用する前記放電電極成形
用組成物としては、焼成後に導電性を有するものであれ
ば何れでも良く、例えば、Ag、Ni、Al、Pt、A
u、Pd、Cu等の導体金属、あるいはこれらの合金、
又は前記導体金属やその合金に少量の低融点ガラス粉末
と溶媒及び有機性添加物の混合物を適宜、放電電極3の
成形条件に応じて調整して使用することができる。
【0039】前記低融点ガラス粉末としては、ケイ酸塩
を主成分とし、酸化鉛、亜鉛、硫黄、セレン、明礬、マ
ンガン、アルカリ塩、酸化ビスマス等の一種以上を含有
した各種ガラス材料を用いることができる。なお、前記
セラミック又はガラス粉末の粒径は、数十ミクロンから
サブミクロンのものが好適に用いることができ、具体的
には0.2〜10ミクロン、好ましくは0.2〜5ミク
ロンの範囲が望ましい。
【0040】前記溶媒としては、前記有機性添加物と相
溶するものであれば特に限定するものではない。
【0041】前記有機性添加物としては、熱可塑性樹
脂、あるいは紫外線硬化樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性
樹脂等を用いることができる。その他としては、分散
剤、離型剤、硬化剤、滑材、可塑剤等の各種有機物を用
いることができる。
【0042】前記隔壁形成用成形型10又は放電電極形
成用成形型11は、隔壁2や放電電極3の大きさ、ピッ
チ等の形状に対応するような溝からなる隔壁成形用凹部
10a又は放電電極成形用凹部11aを多数有してお
り、その形状は平板形状、円筒形状等如何なるものでも
良く、また、その材質は、金属、セラミック、樹脂等を
使用することができる。
【0043】前記スクレッパー13としては、金属、樹
脂、セラミックなどからなるブレード、メッシュ、ワイ
ヤー、ブラシなど成形型表面上の材料シートが除去可能
なものならば如何なるものでも良い。
【0044】また、本発明の背面板1として用いる透明
絶縁基板としては、ソーダライムガラスや低ソーダガラ
ス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、無
アルカリガラス等の透明ガラス基板を用いることができ
る。
【0045】また、背面板1上に予め形成する放電電極
3としては、Ag、Ni、Al、Pt、Au、Pd、C
u等の導体金属、あるいはこれらの合金、化合物、又は
前記導体金属やその合金に少量の低融点ガラスを混合し
た導電性ペーストを用いて形成することができる。
【0046】また、前記平面板12上に各組成物から成
る各材料シートを形成する手段は、特に限定するもので
はないが、例えば、ロールコーター、ドクターブレー
ド、スクリーン印刷、グラビア印刷等で直接に平面板1
2上に形成する手法、テープ成形機やロール圧延機など
により所定のシート形状とした物を、所望の形状に切断
し、平面板12上に転写する手法などを用いることがで
き、最終的に均一な膜厚で形成できればよい。
【0047】また、前記平面板12は平坦であるものな
らばいずれでも良く、特に限定されるものではない。
【0048】さらに、上記実施形態ではプラズマアドレ
ス液晶(PALC)を例にして説明したが、本発明はそ
の他に電界放出素子(FED)、プラズマディスプレイ
(PDP)等のプラズマ表示装置用基板全般に適用でき
る。
【0049】
【実施例】次に、本発明のプラズマ表示装置用基板とそ
の製造方法について以下のように評価した。 (実施例1)先ず、平面板12として厚さ3mmで40
インチサイズのソーダライムガラスを使用し、隔壁成形
用組成物として鉛ガラスを主成分とした粉末にバインダ
ー、溶剤、分散剤、粘度調整剤、可塑剤を添加した物を
用いて、これを平面板12上に塗布、乾燥し、隔壁材料
シート9を形成した。次に隔壁成形型10としてピッチ
600μm、隔壁成形型凹部10aの幅が150μm、
凸部の幅が450μm、凹部の深さが250μmのもの
を用いて、隔壁材料シート9を加圧し塑性変形させ隔壁
2を成形すると同時に隔壁成形型10への貼り付けを行
った。次に、隔壁成形型10の表面に付着した隔壁材料
シート9を、硬質ゴム製のブレード型スクレッパー13
にて除去を行った。
【0050】その後、厚さ2mmで40インチサイズの
無アルカリガラスにスクリーン印刷法によりピッチ60
0μm、幅250μm、厚み10μmの放電電極3を予
め形成した背面板1に、隔壁成形型10を位置合わせ
し、加圧接触させ隔壁2を背面板1の放電電極3上に転
写した。その後、背面板1を大気中580℃の焼成を行
い、本発明のプラズマ表示装置用基板を得た。
【0051】得られたプラズマ表示装置用基板の隔壁2
の基部幅Wを、測長機を用いて面内任意に45点測定し
たところ、最大値と最小値の差であるばらつきは12μ
mであった。
【0052】その後、基板をパネル化し、駆動放電電圧
の測定を行ったところ、パネル全面において300〜4
00Vの印可電圧で均一な放電形態を示し、安定したプ
ラズマ放電が行えるものであった。 (実施例2)先ず、平面板12として厚さ3mmで40
インチサイズのソーダライムガラスを使用し、放電電極
成形用組成物としてNiを主成分とした粉末にバインダ
ー、溶剤、分散剤、粘度調整剤、可塑剤を添加した物を
用いて、これを平面板12上に塗布、乾燥し、放電電極
材料シート14を形成した。次に放電電極成形型11と
してピッチ600μm、放電電極成形型凹部11aの幅
が250μm、凸部の幅が350μm、凹部の深さが5
0μmのものを用いて、放電電極材料シート14を加圧
し塑性変形させ放電電極3を成形すると同時に放電電極
成形型11への貼り付けを行った。次に、放電電極成形
型11の表面に付着した放電電極材料シート14を、硬
質ゴム製のブレード型スクレッパー13にて除去を行っ
た。
【0053】その後、厚さ2mmで40インチサイズの
無アルカリガラスの背面板1に、放電電極成形型11を
位置合わせし、加圧接触させ放電電極3を背面板1上に
転写した。その後、背面板1を大気中580℃の焼成を
行い、放電電極3付き背面板1を得た。
【0054】得られたプラズマ表示装置用基板の放電電
極3の幅Tを、測長機を用いて面内任意に45点測定し
たところ、最大値と最小値の差であるばらつきは15μ
mであった。
【0055】その後、ピッチ600、線幅120μmの
ラインパターンを有するスクリーンを放電電極3付き背
面板1に位置合わせし、従来のスクリーン印刷法にて厚
膜積層を行い隔壁2を放電電極3上に形成し、背面板1
共々、大気中580℃の焼成を行いプラズマ表示装置用
基板を得た。
【0056】この基板をパネル化し、白色点灯を行った
ところ、パネル全面において表示ムラの発生は無かっ
た。 (比較例)背面板1として厚さ2mmで40インチサイ
ズの無アルカリガラスを使用し、前記背面板1上にスク
リーン印刷法によりピッチ600μm、幅250μm、
厚み10μmの放電電極3を形成した。 その後、ピッ
チ600、線幅120μmのラインパターンを有するス
クリーンを放電電極3付き背面板1に位置合わせし、従
来のスクリーン印刷法にて厚膜積層を行い隔壁2を放電
電極3上に形成し、背面板1共々、大気中580℃の焼
成を行いプラズマ表示装置用基板を得た。
【0057】得られたプラズマ表示装置用基板の隔壁2
の基部幅Wを、測長機を用いて面内任意に45点測定し
たところ、ばらつきは41μmであった。また同様に、
放電電極3の幅Tを測定したところ、ばらつきは33μ
mであった。
【0058】その後、基板をパネル化し、駆動放電電圧
の測定を試みたが、放電を行うには印可電圧が400V
以上必要で、また、散発的なアーク放電が発生し、安定
したプラズマ放電は行えなかった。さらに、白色点灯を
行ったところ、パネル全面において表示ムラが発生し
た。
【0059】これらの結果からも明らかなように、比較
例においてはプラズマ放電の安定化、表示ムラの発生を
満足させることはできない。一方、本発明実施例1につ
いてはプラズマ放電の安定化、本発明実施例2について
は表示ムラの低減を満足する結果となった。
【0060】尚、本発明は実施例に何等限定されるもの
ではない。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明のプラズマ表示装置
用基板によれば、隔壁の基部幅のばらつき及び/又は放
電電極の幅のばらつきを30μm以下とすることによっ
て、安定したプラズマ放電が行え、また、表示ムラの発
生を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマ表示装置用基板の概略断
面図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明に係るプラズマ表示装
置用基板の製造方法を示す図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明に係るプラズマ表示装
置用基板の製造方法を示す図である。
【図4】一般的なPALC用基板の概略断面図である。
【符号の説明】
1:背面板 2:隔壁 3:放電電極 4:表示セル 5:カラーフィルター 6:液晶パネル 7:バックライト 8:ガラスシート 9:隔壁材料シート 10:隔壁成形型 11:放電電極成形型 12:平面板 13:スクレッパー 14:放電電極材料シート W:隔壁の基部幅 T:放電電極の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 大輔 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀工場内 (72)発明者 加藤 雅史 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 Fターム(参考) 5C027 AA01 AA09 5C040 GC01 GC19 GF11 GF13 GF19 JA19 JA20 LA10 LA14 MA23 MA24 5C058 AA05 AB03 BA35 5C094 AA03 BA21 BA31 BA43 DA11 EB02 EC04 ED03 FB12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に所定の間隔をおいて並列に複
    数の放電電極と隔壁を備えて成るプラズマ表示装置用基
    板において、上記隔壁の基部幅のばらつきが30μm以
    下であることを特徴とするプラズマ表示装置用基板。
  2. 【請求項2】絶縁基板上に所定の間隔をおいて並列に複
    数の放電電極と隔壁を備えて成るプラズマ表示装置用基
    板において、上記放電電極の幅のばらつきが30μm以
    下であることを特徴とするプラズマ表示装置用基板。
  3. 【請求項3】上記絶縁基板は透明板であり、上記放電電
    極上に隔壁を備えたことを特徴とする請求項1又は2記
    載のプラズマ表示装置用基板。
  4. 【請求項4】絶縁基板上に所定の間隔をおいて並列に複
    数の放電電極と隔壁を備えて成るプラズマ表示装置用基
    板を、次の工程により製造することを特徴とするプラズ
    マ表示装置用基板の製造方法。 (1)単層若しくは複数層の隔壁成形用組成物に、隔壁
    成形用凹部を有する型を押圧して上記隔壁成形用組成物
    の一部を上記隔壁成形用凹部内に充填する工程(2)上
    記型表面上に付着した隔壁成形用組成物を除去する工程 (3)所定の間隔をおいて並列に複数の放電電極を設け
    た絶縁基板上に、上記隔壁成形用型を接触させ隔壁成形
    用凹部内の隔壁成形用組成物を上記絶縁基板上に転写す
    る工程 (4)上記隔壁成形用組成物を焼成する工程
  5. 【請求項5】絶縁基板上に所定の間隔をおいて並列に複
    数の放電電極と隔壁を備えて成るプラズマ表示装置用基
    板を、次の工程により製造することを特徴とするプラズ
    マ表示装置用基板の製造方法。 (1)単層若しくは複数層の放電電極成形用組成物に、
    放電電極成形用凹部を有する型を押圧して上記放電電極
    成形用組成物の一部を上記放電電極成形用凹部内に充填
    する工程 (2)上記型表面上に付着した放電電極成形用組成物を
    除去する工程 (3)絶縁基板上に、上記放電電極成形用型を接触させ
    放電電極成形用凹部内の放電電極成形用組成物を転写す
    る工程 (4)上記放電電極成形用組成物を焼成する工程
  6. 【請求項6】請求項1又は2に記載のプラズマ表示装置
    用基板を用いたことを特徴とするプラズマ表示装置。
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