JPH11162362A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

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JPH11162362A
JPH11162362A JP9328451A JP32845197A JPH11162362A JP H11162362 A JPH11162362 A JP H11162362A JP 9328451 A JP9328451 A JP 9328451A JP 32845197 A JP32845197 A JP 32845197A JP H11162362 A JPH11162362 A JP H11162362A
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JP
Japan
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partition
forming
pdp
phosphor
back plate
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JP9328451A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yoneyama
健一 米山
Masafumi Kato
雅史 加藤
Yasuhiko Nishioka
尉彦 西岡
Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
Kouji Hamada
浩児 濱田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】PDPの放電表示セルを構成する隔壁が、所定
の厚さの蛍光体層を再現性良く確保できる側面形状を有
し、該隔壁を安価にかつ効率良く成形し、しかも放電表
示セルの輝度のばらつきを低減でき、均一かつ高精度で
微細なピッチを有する、例えば30インチ以上にも及ぶ
大型画面化が極めて容易な高精細度化が可能な隔壁を有
するPDP用基板を具備したPDPとその製造方法を提
供する。 【解決手段】側面8に正面板3に向けて開口した蛍光体
7を溜める一つ以上の窪み9を有する隔壁4で形成され
る放電表示セル5から成るPDP1であり、背面板2上
に被着形成した隔壁成形用組成物から成る被覆層10に
高精度に精密加工した隔壁成形型11を押圧して塑性変
形し、得られた隔壁4を脱バインダー処理後、背面板2
と共に焼成一体化したPDP用基板を具備したPDP1
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度かつ安価な
軽量薄型の大型画面用カラー画像表示装置等の発光素子
として用いられるプラズマディスプレイパネル(以下、
PDPと略記する)及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から画像表示装置として多用されて
きたCRTは、容積及び重量が大で高電圧が必要である
という欠点から、近年のマルチメディアの浸透に伴い、
情報のインターフェースとして発光ダイオード(LE
D)や液晶表示素子(LCD)、あるいはPDP等の大
型画面で高画質、その上、軽量薄型で設置場所を選ばな
い等の特徴を有する平面画像表示装置が開発され、これ
らの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】かかる要求に応える平面画像表示装置とし
ては、とりわけプラズマ発光を利用したPDPが大型画
面用カラー画像表示装置の発光素子として将来性が注目
されている。
【0004】このようなPDPは、背面板と正面板を成
す一対の平坦な絶縁基板と、その空間を仕切る隔壁で囲
まれた微小な放電表示セル内に、対向する電極群を設け
ると共に、前記空間に希ガス等の放電可能なガスを気密
封入した構造を成しており、前記対向する電極間に電圧
を選択的に印加して放電によりプラズマを発生させ、該
プラズマから放出される紫外光により放電表示セル内に
形成した蛍光体を発光させて画像表示装置の発光素子と
して利用するものである。
【0005】一般に、前記PDPの製造工程中、放電表
示セルを構成する隔壁の製造方法としては、背面板上に
隔壁成形用組成物から成るペーストをスクリーン印刷法
により隔壁パターンで印刷と乾燥を繰り返し、必要な高
さまで積み重ねて隔壁形状を成形する方法が良く知られ
ている。
【0006】かくして得られた背面板と隔壁で囲まれた
領域に蛍光体ペーストをスクリーン印刷法等により塗布
して蛍光体層を形成していたが、かかるPDPでは十分
な輝度や発光効率が得られず、高精細度化が困難である
という問題があった。
【0007】そこで、このような問題を解消して放電表
示セルの発光効率を改善するために、抜けパターンの大
きさが各層で異なる印刷製版を用いて順次、積層するス
クリーン印刷法や、同様のフォトマスクを介して隔壁形
成層に露光と現像を繰り返して未露光部分を取り除くフ
ォトリソグラフィ法等により、隔壁の側面を階段状に形
成し、蛍光体を塗布する方法が提案されている(特開平
8−203439号公報、特開平3−84832号公報
参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記隔
壁の側面を階段状に形成して該側面に蛍光体ペーストを
塗布した場合には、隔壁側面に塗布した蛍光体ペースト
が放電表示セルの底部に垂れ落ちてしまうことはある程
度、防止できて放電表示セルの発光効率は改善できるも
のの、蛍光体ペーストの調製が適当でないと、具体的に
は蛍光体ペーストの粘性が低い場合には、前記隔壁の側
面を階段上に形成しても、蛍光体ペーストが放電表示セ
ルの底部に垂れ落ちてしまうのを十分には防止できず、
隔壁側面に適当な厚さの蛍光体層を安定して確保するこ
とが困難となり、輝度がばらつき、十分な発光効率が得
られないという課題があった。
【0009】また、前記スクリーン印刷法では1回の印
刷で成形できる膜の厚さが約10〜20μm程度である
ことから、約100〜200μm程度の高さを必要とす
る放電表示セルの隔壁を形成するためには、何回も印刷
と乾燥工程を繰り返して積層しなければならない。
【0010】従って、極めて工程数が多くなる上、印刷
時の印刷製版の位置ズレにより隔壁が変形し易く、かつ
印刷製版の伸び等も加わって良好な寸法精度が得られな
いことから、隔壁を微細なピッチで形成することに限界
があり、PDPとしての高精細度化の要求を満足するこ
とができず、その上、積層毎に精度よく印刷する必要が
あるため非常に歩留りが悪いという問題があった。
【0011】また、前記フォトリソグラフィ技術を用い
た方法では精度よく隔壁を形成でき、PDPとしての高
精細度化の要求を達成できるものの、装置が高価であっ
たり、露光・現像等の製造工程が複雑である等、製造コ
ストが高くなるという課題もあった。
【0012】
【発明の目的】本発明は前記課題を解決するために成さ
れたもので、その目的は、PDPの放電表示セルを構成
する隔壁が、所定の厚さの蛍光体層を再現性良く確保す
ることができる側面形状を有し、かかる隔壁を安価にか
つ効率良く成形し、しかも放電表示セルの輝度のばらつ
きを低減でき、均一かつ高精度で微細なピッチを有す
る、例えば30インチ以上にも及ぶ大型画面化が極めて
容易な高精細度化が可能な隔壁を有するPDP用基板を
具備したPDPとその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意検討した結果、背面板側から正面板側に向けて
開口した蛍光体を溜める窪みを隔壁の側面に設けること
により、隔壁側面に塗布した蛍光体ペーストが放電表示
セルの底部に垂れ落ちるのを防止でき、蛍光体層を所定
の厚さで再現性良く確保することができることから、放
電表示セルの輝度のばらつきが低減でき、しかも前記隔
壁側面の窪みは、絶縁基板を成す背面板上に被着した隔
壁成形用組成物を、隔壁成形型で塑性変形させることで
容易に成形でき、高精度で微細なピッチを有するPDP
用基板を具備したPDPを安価にかつ効率良く製造でき
ることを見いだし、本発明に至った。
【0014】即ち、本発明のPDPは、背面板と正面板
を成す一対の絶縁基板と放電表示セルを構成する前記絶
縁基板間の対向空間を仕切る隔壁が、その側面に正面板
に向けて開口した蛍光体を溜める一つ以上の窪みを有
し、該窪みに形成した蛍光体層を、電極間に電圧を印加
して発生させたプラズマにより発光させて画像表示装置
の発光素子とするものである。
【0015】また、本発明のPDPの製造方法は、隔壁
成形用組成物を絶縁基板を成す背面板上に被着して被覆
層を形成した後、蛍光体を溜めるための窪みと隔壁形状
の該当部を有する隔壁成形型を前記被覆層に押圧して塑
性変形し、壁面に前記窪みを有する隔壁成形体を脱バイ
ンダー処理した後、背面板と共に焼成一体化してPDP
用基板を形成することを特徴とするものである。
【0016】更に、本発明の他のPDPの製造方法は、
隔壁成形用組成物から成る被覆層を塑性変形させる手段
として、蛍光体を溜めるための窪みと隔壁形状に相当す
る隔壁成形用溝を複数刻設したロール状成形型を回転押
圧しながら塑性変形させ、壁面に前記窪みを有する隔壁
成形体を成形し、次いで脱バインダー処理をした後、背
面板と共に焼成一体化してPDP用基板を形成すること
を特徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明のPDP及びその製造方法によれば、正
面板に向けて開口した蛍光体を溜めるための窪みを隔壁
の側面に形成することによって、蛍光体を塗布する際
に、隔壁側面の窪みに蛍光体ペーストが滞留して放電表
示セルの底部に蛍光体ペーストが垂れ落ちるのを防止す
るように作用し、蛍光体層を再現性良く安定して確保で
きることから、放電表示セルの輝度のばらつきを低減で
き、しかも絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成物
から成る被覆層を被着形成した後、高精度に精密加工さ
れた隔壁成形型を前記被覆層に押圧して塑性変形せし
め、一回の工程で側面に蛍光体を溜めるための窪みを有
する隔壁を形成できることから、高精度で微細なピッチ
を有するPDP用基板を具備したPDPを安価にかつ効
率良く製造できることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のPDP及びその製
造方法について、図面に基づき詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明のPDPを示す一部破断し
た斜視図であり、図2は本発明のPDPを構成する隔壁
の断面図である。図1において、1は対向する背面板2
と正面板3との空間に平行に設けた隔壁4と、隔壁4に
よって仕切られた放電表示セル5と、放電表示セル5内
に設けた複数の電極6と、放電表示セル5の内壁に設け
た蛍光体7とから成るPDPである。
【0020】本発明において、図1及び図2に示すよう
に隔壁4は側面8に正面板3に向けて開口した蛍光体7
を溜める窪み9を有するものである。
【0021】前記窪み9は、図3に示すように隔壁4の
側面8に複数箇所設けても良く、側面8が正面板3に向
けて開口するように断面形状で背面板2側に凸状となる
ような変曲点を少なくとも一箇所以上形成すれば良い。
【0022】また、窪み9の断面形状は、蛍光体ペース
トが溜まる形状であれば特に限定するものではなく、図
1乃至図3に示すような半楕円形状や半円形状の他、例
えば図4に示すようなV溝型の窪み9であっても良く、
更にW溝型等種々の形状を設定することができる。
【0023】また、前記窪み9の断面形状における深さ
15は、開口寸法16に対して0.1〜2倍の範囲が好
ましく、前記範囲未満では輝度や発光効率の点から溜ま
った蛍光体層の厚さが少な過ぎて効果が少なく、また前
記範囲を越える場合には、窪み9を形成するのが困難に
なるため、実用的には前記範囲が好適であり、特に輝度
や発光効率の点からは、深さ15はの開口寸法16に対
して0.3〜1倍の範囲となる。
【0024】次に、図5は本発明のPDPの製造方法を
説明するための隔壁成形段階までの工程を示す斜視図で
ある。
【0025】図5に示すように、本発明のPDPの製造
方法は、表面に予め電極6が被着形成された背面板2上
に、隔壁成形用組成物から成る被覆層10が所定の厚さ
で被着形成されており、被覆層10を隔壁成形型11を
押し付けて塑性変形させ、隔壁成形体14をバッチ式に
成形するものである。
【0026】又、本発明の他のPDPの製造方法として
は、隔壁形状に相当する複数の隔壁成形用溝12を刻設
したロール状成形型13を用い、被覆層10にロール状
成形型13を回転しながら押し付けて隔壁成形用溝12
で塑性変形させて隔壁成形体14を連続的に成形するも
のである。
【0027】かくして得られた隔壁成形体14は、背面
板2と共に所定温度に加熱して脱バインダー後、焼成し
て背面板2と一体化した側面8に正面板3の向かって開
口した窪み9を有する隔壁4が形成されることになる。
【0028】ここで用いられる隔壁成形型やロール状成
形型は、金属製や樹脂製、ゴム製等のいずれでも良く、
勿論、金属製の母材に表面だけ樹脂製やゴム製の部材を
用いた複合型の隔壁成形型を用いることも可能であり、
更に、かかる隔壁成形型の表面には、離型性の向上ある
いは耐摩耗性の改善等のために、表面処理等を施しても
何ら問題ない。
【0029】また、前記隔壁成形型の形状は、隔壁の側
面に正面板に向けて開口した窪みを成形できる隔壁形状
に相当する複数の溝を刻設した平板状やロール状等の成
形型を用いることができるが、特に隔壁成形型の作製の
し易さ、及び成形体の寸法精度及び量産性の点からは、
ロール状の隔壁成形型が最適である。
【0030】次に、前記隔壁成形用組成物としては、焼
成後にガラス質となり、気密性を保持できるガラス材料
であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と酸
化物セラミック粉末の混合物等を無機成分として使用す
ることができ、該無機成分とバインダー、溶剤、各種添
加物等の有機物との混合物を適宜、隔壁の成形条件に応
じて調製して使用することができる。
【0031】そして、最終的に隔壁成形用組成物の被覆
層が塑性変形性を有するようになれば良く、例えば、塑
性変形性を有する隔壁成形用組成物で被覆層を形成する
か、あるいは隔壁成形用組成物の被覆層を形成した後、
該被覆層に塑性変形性を付与させることも可能である。
【0032】尚、塑性変形性を有する前記隔壁成形用組
成物に好適な有機物として、バインダーには、例えば、
アクリル系、ブチラール系等の熱可塑性バインダーある
いは紫外線硬化性樹脂や光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等
の反応硬化性樹脂を用いることができる。
【0033】一方、背面板に形成した前記隔壁成形用組
成物の被覆層に塑性変形性を付与する方法としては、前
記塑性変形性を示す有機物を予め隔壁成形用組成物に添
加しておく以外に、先ず、背面板に被覆層を形成した
後、乾燥、ゲル化等の後処理を施して塑性変形性を付与
しても良い。
【0034】また、前記層状に隔壁成形用組成物を形成
する方法は、公知のロールコーター法やドクターブレー
ド法等が適用できるが、量産性を考慮するとドクターブ
レード法が好適である。
【0035】一方、本発明の背面板及び正面板に用いる
絶縁基板としては、ソーダライムガラスや低ソーダガラ
ス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等の
透明ガラス基板を用いることができ、特に高歪点低ソー
ダガラスが好適である。
【0036】また、背面板の電極としては、銀(A
g)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の導
体金属、あるいはこれらの合金、または前記導体金属や
その合金に少量のガラスを混合した導電性ペーストを用
いて形成することができる。
【0037】尚、表示面側の絶縁基板である正面板には
酸化インジウムや酸化スズ等を蒸着した透明電極が形成
されている。
【0038】かくして得られた隔壁成形体は、所定温度
に加熱して脱バインダー処理した後、焼成工程を経て、
背面板と一体化した側面に蛍光体を溜める窪みを有する
隔壁を備えたPDP用基板を得ることができる。
【0039】その後、蛍光体を各々の放電表示セル内に
マスクパターンを介して塗布し、焼き付けた後、背面板
と正面板とを封着し、XeやHe−Xe、Ne−Xe等
を主成分とする放電ガスを10〜600Torr気密封
入してPDPが完成する。
【0040】
【実施例】次に、本発明のPDP及びその製造方法につ
いて以下のようにして評価した。
【0041】(実施例1)先ず、厚さ2.8mmの40
インチサイズのソーダライムガラスから成る背面板上
に、厚膜印刷法によりAgを主成分とする電極ペースト
を用いて幅80μmの電極をストライプ状に360μm
ピッチで全面に形成して焼き付け、電極付き背面板を作
製した。
【0042】一方、図2に示すような隔壁の側面の1ヶ
所に正面板に向けて開口した開口寸法が20μm、深さ
が10μmの半円形状の窪みを有し、隔壁頂部の幅が4
0μm、高さが200μm、ピッチが360μmに相当
する隔壁形状の溝を多数形成したロール状の金属製の隔
壁成形型を準備した。
【0043】次に、前記電極付き背面板上に低融点ガラ
ス粉末とブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る隔壁成
形用組成物をロールコーターにて均一に塗布して被覆層
を形成した。
【0044】その後、前記被覆層が形成された背面板を
金属製の平面状の支持体上に載置し、前記隔壁形成型を
前記被覆層が形成された背面板に加圧圧着し、隔壁成形
用組成物から成る被覆層を塑性変形させて隔壁形状を付
与した後、隔壁成形型を離型して背面板上に隔壁成形体
を形成した。
【0045】次いで、前記隔壁成形体を密着した背面板
を所定温度に保持して脱バインダーした後、各材料主成
分により焼成雰囲気を適宜変更し、550〜580℃の
温度で10分間焼成して背面板と一体化したPDP用基
板を作製した。
【0046】かくして得られたPDP用基板の放電表示
セル内に、蛍光体をそれぞれマスクパターンを介して塗
布し、該蛍光体を焼き付けた後、背面板と正面板とを封
着し、Ne−Xeを主成分とする放電ガスを気密封入し
て評価用のPDPを作製した。
【0047】前記評価用のPDPを用いて、背面板及び
正面板の電極間に200Vの電圧を印加して放電表示セ
ルを発光させ、画面を上段、中段、下段部に分け、更に
右、中央、左部の計9ヶ所の各々3×4cmのエリア部
分の輝度を測定し、そのばらつきを評価した。
【0048】尚、隔壁の断面形状は評価用のPDPを切
断して隔壁の断面を研磨処理した後、走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察したところ、開口寸法が17μm、深
さが7μmの半楕円形状の窪みを呈していた。
【0049】以上の結果、輝度は150±20cd/m
2 であり、そのばらつきは小であった。
【0050】(実施例2)実施例1と同様にして隔壁成
形用組成物を背面板上に均一に塗布した後、80℃の温
度で1時間、乾燥処理を施した後、他は実施例1と同様
にして評価用のPDPを作製した。
【0051】かくして得られた評価用のPDPを実施例
1と同様に評価したところ、隔壁側面の窪みは開口寸法
が17μmで深さが6μmの半楕円形状を成しており、
輝度は152±18cd/m2 と、そのばらつきは極め
て小さかった。
【0052】(実施例3)次に、実施例1の隔壁成形型
に換えて、図3に示すような隔壁の側面の2ヶ所に開口
寸法が15μm、深さが7μmの半円形状の窪みを有
し、隔壁頂部の幅が40μm、高さが200μm、ピッ
チが360μmに相当する隔壁形状の溝を多数形成した
ロール状の金属製の隔壁成形型を準備し、他は実施例1
と同様にして評価用のPDPを作製した。
【0053】かくして得られた評価用のPDPを実施例
1と同様に評価した結果、隔壁側面の2ヶ所にそれぞれ
開口寸法が12μm、深さが5μmの半楕円形状の窪み
が確認でき、輝度は155±18cd/m2 と、そのば
らつきは極めて小さかった。
【0054】(実施例4)実施例1の電極付き背面板
に、実施例3のロール状の金属製の隔壁成形型に換えて
平板状の金属製の隔壁成形型を準備し、順次、被覆層を
押圧して塑性変形させて隔壁成形体を成形し、他は実施
例1と同様にして評価用のPDPを作製した。
【0055】かくして得られた評価用のPDPを実施例
1と同様に評価した結果、隔壁側面の2ヶ所の窪みは開
口寸法が11μm、深さが4μmの半楕円形状を成して
おり、輝度は150±23cd/m2 であり、そのばら
つきは小であった。
【0056】(比較例)実施例1の電極付き背面板にス
クリーン印刷法にて、3種類のパターン製版を用いて印
刷、焼き付けを繰り返し、階段状の隔壁断面を有する隔
壁を形成し、他は実施例1と同様にして評価用のPDP
を作製した。
【0057】かくして得られた評価用のPDPを実施例
1と同様に評価したところ、階段状の隔壁の側面及び階
段上面は平坦で窪みは認められず、輝度は140±32
cd/m2 と、輝度のばらつきが極めて大であった。
【0058】尚、本発明は前記詳述した実施例に何等限
定されるものではない。
【0059】
【発明の効果】本発明のPDP及びその製造方法によれ
ば、隔壁の側面に正面板に向けて開口した蛍光体を溜め
る一つ以上の窪みを有することから、蛍光体を塗布する
際に隔壁側面の窪みに蛍光体ペーストが滞留できるた
め、蛍光体ペーストの垂れ落ちを防止することができ、
蛍光体層を再現性良く安定して形成でき、PDPを構成
する各放電表示セルの輝度のばらつきを低減できる。
【0060】しかも、絶縁基板を成す背面板上に隔壁成
形用組成物から成る被覆層を被着形成した後、高精度に
精密加工された隔壁成形型を前記被覆層に押圧して塑性
変形せしめ、一回の工程でかかる窪みを有する隔壁を成
形することから、高精度で微細なピッチを有するPDP
用基板から成る、例えば、30インチ以上にも及ぶ大型
画面化が容易な高精細度化が可能な隔壁を有するPDP
用基板を具備したPDPを安価にかつ効率良く製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDPを示す一部破断した斜視図であ
る。
【図2】本発明のPDPを構成する隔壁の断面図であ
る。
【図3】本発明のPDPを構成する他の隔壁の断面図で
ある。
【図4】本発明のPDPを構成する他の隔壁の断面図で
ある。
【図5】本発明のPDPの製造方法の一例を説明するた
めの隔壁成形段階までの工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 PDP 2 背面板 3 正面板 4 隔壁 5 放電表示セル 6 電極 7 蛍光体 8 側面 9 窪み 10 被覆層 11 隔壁成形型 12 隔壁成形用溝 13 ロール状成形型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 逆瀬川 清浩 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 (72)発明者 濱田 浩児 滋賀県蒲生郡蒲生町川合10番地の1 京セ ラ株式会社滋賀工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】背面板と正面板を成す一対の絶縁基板と、
    該絶縁基板間の対向空間を仕切る隔壁とで複数の放電表
    示セルを構成し、該放電表示セル内に複数の電極を設け
    て放電ガスを気密封入し、前記電極間に電圧を選択的に
    印加してプラズマを発生させ、放電表示セル内壁に形成
    した蛍光体を発光させて画像表示装置の発光素子とする
    プラズマディスプレイパネルであって、前記隔壁の側面
    に正面板に向けて開口した蛍光体を溜める窪みを設けた
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成
    物から成る被覆層を被着形成した後、隔壁成形型を前記
    被覆層に押圧して塑性変形せしめ、側面に正面板に向け
    て開口した蛍光体を溜める窪みを有する隔壁を成形し、
    次いで脱バインダー処理をした後、背面板と共に焼成一
    体化してプラズマディスプレイパネル用基板を形成する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成
    物から成る被覆層を被着形成した後、隔壁形状に相当す
    る複数の隔壁成形用溝を刻設したロール状成形型によ
    り、前記被覆層に該ロール状成形型を回転押圧しながら
    塑性変形せしめ、側面に正面板に向けて開口した蛍光体
    を溜める窪みを有する隔壁を成形し、次いで脱バインダ
    ー処理をした後、背面板と共に焼成一体化してプラズマ
    ディスプレイパネル用基板を形成することを特徴とする
    プラズマディスプレイパネルの製造方法。
JP9328451A 1997-11-28 1997-11-28 プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 Pending JPH11162362A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100533721B1 (ko) * 2002-03-06 2005-12-06 엘지전자 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널
US7034443B2 (en) 2002-03-06 2006-04-25 Lg Electronics Inc. Plasma display panel
WO2011063578A1 (zh) * 2009-11-27 2011-06-03 四川虹欧显示器件有限公司 具有双层障壁的等离子显示屏及其障壁的制作方法

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