JPH1196927A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

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JPH1196927A
JPH1196927A JP9253172A JP25317297A JPH1196927A JP H1196927 A JPH1196927 A JP H1196927A JP 9253172 A JP9253172 A JP 9253172A JP 25317297 A JP25317297 A JP 25317297A JP H1196927 A JPH1196927 A JP H1196927A
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partition wall
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back plate
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JP9253172A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yoneyama
健一 米山
Masafumi Kato
雅史 加藤
Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
Yasuhiko Nishioka
尉彦 西岡
Shinichi Handa
真一 半田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】隔壁の形状欠陥を低減すると共に、安価にかつ
効率良く隔壁を成形でき、成形歩留りを向上させて生産
性を高め、均一かつ高精度で微細なピッチを有する高精
細度化した放電表示セルから成る、例えば30インチ以
上にも及ぶ大型画面化が容易なPDP用基板を具備した
PDPとその製造方法を提供する。 【解決手段】背面板2上に電極6と電極取り出し部8を
形成し、電極6上に隔壁成形用組成物10を層状に形成
後、隔壁成形体12が電極6のパターンと平行となるよ
うに隔壁成形型11をバッチ式に上下動し、又はロール
状隔壁成形型13を回転しつつ押圧して隔壁成形用組成
物10を塑性変形させ、少なくとも電極取り出し部8側
の隔壁4の端部が円弧状の丸み9を有するように成形し
て成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度かつ安価な
軽量薄型の大型画面用カラー画像表示装置等の発光素子
として用いられるプラズマディスプレイパネル(以下、
PDPと略記する)及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から画像表示装置として多用されて
きたCRTは、容積及び重量が大で高電圧が必要である
という欠点から、近年のマルチメディアの浸透に伴い、
情報のインターフェースとして発光ダイオード(LE
D)や液晶表示素子(LCD)、あるいはPDP等の大
型画面で高画質、その上、薄型軽量で設置場所を選ばな
い等の特徴を有する平面画像表示装置が開発され、これ
らの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】かかる要求に応える平面画像表示装置の
内、とりわけプラズマ発光を利用したPDPが大型画面
用カラー画像表示装置の発光素子として将来性が注目さ
れている。
【0004】このようなPDPは、背面板と正面板を成
す一対の平坦な絶縁基板と、その空間を仕切る隔壁で囲
まれた微小な放電表示セル内に、対向する電極群を設け
ると共に、前記空間に希ガス等の放電可能なガスを気密
封入した構造を成しており、前記対向する電極間に電圧
を選択的に印加して放電によりプラズマを発生させ、該
プラズマから放出される紫外光により放電表示セル内に
形成した蛍光体を発光させて画像表示装置の発光素子と
して利用するものである。
【0005】一般に、前記PDPの製造工程中、放電表
示セルを構成する隔壁の製造方法としては、背面板上に
隔壁成形用組成物から成るペーストをスクリーン印刷法
により隔壁パターンで印刷と乾燥を繰り返し、必要な高
さまで積み重ねて隔壁形状を成形する方法が良く知られ
ている。
【0006】しかしながら、前記スクリーン印刷法では
1回の印刷で成形できる膜の厚さが約10μm程度であ
ることから、印刷と乾燥を繰り返しながら約100〜2
00μm程度の高さを必要とする放電表示セルの隔壁を
成形することから、何回も印刷と乾燥工程を繰り返して
積層しなければならない。
【0007】従って、極めて工程数が多くなる上、ダレ
が蓄積されて隔壁底部が広がってしまったり、印刷製版
のメッシュに起因する背面板と隔壁の密着部における隔
壁の裾の乱れや、印刷時の印刷製版の位置ズレにより隔
壁が変形し易く、かつ印刷製版の伸び等も加わって良好
な寸法精度が得られないことから、隔壁を微細なピッチ
で形成することに限界があり、PDPとしての高精細度
化の要求を満足することができず、30インチを越える
大型画面用としては非常に歩留りが悪いという問題があ
った。
【0008】そこで、かかる問題を解消する方法とし
て、背面板上に必要な厚さで隔壁材料を層状に形成し、
該隔壁材料の層にレジスト層を被着してフォトリソグラ
フィ法によりレジストマスクを形成し、該レジストマス
クを介してサンドブラスト加工で隔壁以外の不必要な部
分を研削除去して所望形状の隔壁を成形する方法が提案
されている(特開平9−29638号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記サ
ンドブラスト加工法ではスクリーン印刷法のような繰り
返し工程は不要となり、隔壁の裾の乱れや隔壁底部の広
がりを生ずることは無く、しかも高精細な大型画面用の
隔壁を形成することができるものの、該隔壁はマスクパ
ターンを介して背面板に対してほぼ矩形状に形成される
ため、隔壁の端縁は尖った形状となる。
【0010】従って、その後のスクリーン印刷法等によ
る蛍光体塗布工程において、前記鋭利な隔壁の端縁に製
版が引っ掛かったりして隔壁の端部を破損したり、正面
板との封着時に該正面板とわずかに片当たりするだけで
隔壁の端縁が欠けたりするという課題があった。
【0011】しかも、前記サンドブラスト法では、隔壁
以外の高価な隔壁材料のほとんどを切削屑として廃棄処
分するため、コスト高になるという課題もあった。
【0012】
【発明の目的】本発明は前記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、PDPの放電表示セルを構成
する隔壁の欠け等の形状欠陥を低減すると共に、更に安
価にかつ効率良く隔壁を成形でき、成形歩留りを向上さ
せて生産性を高め、均一かつ高精度で微細なピッチを有
し、いわゆる高精細度化した放電表示セルを多数有す
る、例えば30インチ以上にも及ぶ大型画面化が容易な
PDP用基板を具備したPDPとその製造方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意検討した結果、予め電極と電極取り出し部を被
着形成した背面板上に、電極部分に隔壁成形用組成物を
層状に設け、該隔壁成形用組成物を隔壁成形型を用いて
押圧し、前記電極と平行に隔壁成形体を成形することに
より、その端部が背面板側から正面板側にかけて円弧状
の丸みを有する隔壁が得られ、蛍光体塗布等の後工程に
おける隔壁端部の欠落が防止でき、成形歩留りが向上し
て生産性が高まり、高精度で微細なピッチを有するPD
P用基板を有するPDPを安価にかつ効率良く形成でき
ることを見いだした。
【0014】即ち、本発明のPDPは、PDPを構成す
る隔壁の内、少なくとも背面板に被着形成された電極取
り出し部側の隔壁の端部が背面板側から正面板側にかけ
て、円弧状の丸みを有することを特徴とするものであ
る。
【0015】また、本発明のPDPの製造方法は、予め
複数の電極と、該電極の取り出し部を被着形成した背面
板上に、前記複数の電極部分を覆うように隔壁成形用組
成物層を形成し、次いで隔壁成形型を前記電極パターン
に対して得られる隔壁成形体の長手方向が平行となるよ
うに前記隔壁成形用組成物層に押圧して塑性変形させ、
少なくとも電極取り出し部側の隔壁端部が背面板側から
正面板側の隔壁上端にかけて円弧状の丸みを有する隔壁
成形体とした後、脱バインダーの熱処理をしてから背面
板と共に焼成一体化してプラズマディスプレイパネル用
基板を形成することを特徴とするものである。
【0016】また、本発明の他のPDPの製造方法は、
予め複数の電極と該電極の取り出し部を被着形成した背
面板上に、前記複数の電極部分を覆うように隔壁成形用
組成物層を形成し、次いで隔壁成形用の溝を刻設したロ
ール状隔壁成形型を、該溝が前記電極パターンに対して
平行となるように隔壁成形用組成物層に回転押圧しなが
ら塑性変形させ、少なくとも電極取り出し部側の隔壁端
部が背面板側から正面板側の隔壁上端にかけて円弧状の
丸みを有する隔壁成形体とした後、脱バインダーの熱処
理をしてから背面板と共に焼成一体化してプラズマディ
スプレイパネル用基板を形成することを特徴とするもの
である。
【0017】
【作用】本発明のPDP及びその製造方法によれば、少
なくとも背面板に被着形成された電極取り出し側の隔壁
の端部が背面板側から正面板側にかけて、円弧状の丸み
を有するため、後工程の蛍光体塗布時に製版が引っ掛か
ったりせず、また正面板の封着時に正面板とのわずかな
片当たりによる隔壁端部への応力集中が緩和されて隔壁
端部の欠けが発生しないものとなる。
【0018】また、複数の電極部分を覆うように形成し
た隔壁成形用組成物層に隔壁成形型を押圧あるいは回転
押圧させて該隔壁成形用組成物を塑性変形して隔壁成形
体を成形してPDP用基板を得るため、少なくとも電極
取り出し側の隔壁端部は隔壁成形用組成物層を形成する
際の表面張力により背面板側から正面板側にかけて円弧
状の丸みを呈することから、成形時や後工程での隔壁端
部の欠け等に起因する形状欠陥が発生しなくなると共
に、高価な隔壁材料を切削屑として廃棄処分することも
無いため、製造コストの低減ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のPDP及びその製
造方法について図面に基づき詳細に説明する。
【0020】図1は本発明のPDPを示す一部破断した
斜視図であり、図2は本発明のPDPの電極取り出し部
側における隔壁端部の形状を示す要部の側面図であり、
図3は本発明のPDPの製造方法を説明するための隔壁
成形段階までの工程を示す斜視図である。
【0021】図1において、1は対向する背面板2と正
面板3との空間に平行に設けた隔壁4と、隔壁4によっ
て仕切られた放電表示セル5と、放電表示セル5内に設
けた複数の電極6と、電極取り出し部8、及び放電表示
セル5の内壁に設けた蛍光体7とから成るPDPであ
り、少なくとも電極取り出し部8側の隔壁4の端部は円
弧状の丸み9を有するものである。
【0022】図2の(a)(b)(c)はそれぞれ背面
板2側から正面板3側にかけて電極取り出し部8側の電
極6の端部形状を示すもので、(a)は背面板2側は切
り立った側面形状で正面板3側が丸くなって円弧状の丸
み9を成すもので、(b)は隔壁4の端部全体が背面板
2側から正面板3側にかけてなだらかに曲線を描いて円
弧状の丸み9を成し、(c)は隔壁4の端部が背面板2
と正面板3との間で完全に円弧を描いて円弧状の丸み9
を成すものであり、その丸みの程度は後述する隔壁成形
用組成物の組成比を選択することにより適宜調整するこ
とができる。
【0023】前記隔壁端部の円弧状の丸み形状として
は、該丸み部分が占める隔壁の長さが隔壁の高さの0.
1〜20倍の範囲が好適であり、0.1倍未満では前記
製版の引っ掛かりを防止する効果が少なく、また、20
倍を越えると隔壁群の内、有効に発光する部分の面積が
少なくなって大型画面化が困難となる。
【0024】また、より望ましくは丸み部分が占める隔
壁の長さは、隔壁の高さの0.2〜3.0倍が最適であ
る。
【0025】次に、本発明のPDPの製造方法は、図3
の隔壁成形段階までの工程図に示すように、背面板2の
表面に電極6と電極取り出し部8を被着形成し、次い
で、電極6の部分を覆うように所定の厚さの隔壁成形用
組成物10を層状に形成した後、成形された隔壁成形体
12が電極6のパターンと平行となるように位置決めし
た隔壁成形型11を上下動してバッチ式に、または同様
にしたロール状隔壁成形型13を回転させながら連続的
に押し付けて層状の隔壁成形用組成物10を塑性変形さ
せ、少なくとも電極取り出し部8側の隔壁端部には円弧
状の丸み9を成すように成形するものである。
【0026】かくして得られた隔壁成形体12は、背面
板2と共に所定温度に加熱して脱バインダー後、焼成し
て背面板2と一体化した隔壁4が形成されることにな
る。
【0027】本発明の背面板及び正面板に用いる絶縁基
板としては、ソーダライムガラスや低ソーダガラス、鉛
アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等の透明ガ
ラス基板を用いることができ、特に高歪点低ソーダガラ
スが好適である。
【0028】また、背面板の電極としては、銀(A
g)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の導
体金属、あるいはこれらの合金、または前記導体金属や
その合金に少量のガラスを混合した導電性ペーストを用
いて形成することができる。
【0029】尚、表示面側の絶縁基板である正面板には
酸化インジニウムや酸化スズ等を蒸着した透明電極が形
成されている。
【0030】また、本発明における隔壁成形用組成物と
しては、焼成後にガラス質となり、気密性を保持できる
ガラス材料であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラ
ス粉末と酸化物セラミック粉末の混合物等を無機成分と
して使用することができ、該無機成分とバインダー、溶
剤、各種添加物等の有機物との混合物を適宜、隔壁の成
形条件に応じて調製して使用することができる。
【0031】そして、最終的に層状に形成した隔壁成形
用組成物が塑性変形能を有するようになれば良く、例え
ば、塑性変形能を有する隔壁成形用組成物を適用する
か、あるいは隔壁成形用組成物を層状に形成した後、該
隔壁成形用組成物に塑性変形能を後で付与させることも
可能である。
【0032】尚、塑性変形能を有する前記隔壁成形用組
成物に好適な有機物として、バインダーには、例えば、
アクリル系、ブチラール系等の熱可塑性バインダーある
いは紫外線硬化性樹脂や光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等
の反応硬化性樹脂を用いることができる。
【0033】一方、背面板に形成した前記層状の隔壁成
形用組成物に塑性変形能を付与する方法としては、前記
塑性変形能を呈する有機物を予め隔壁成形用組成物に添
加しておく以外に、先ず、背面板に層状の隔壁成形用組
成物を形成した後、乾燥、ゲル化等の後処理を施して塑
性変形能を付与することもできる。
【0034】次に、前記層状の隔壁成形用組成物を形成
する手段としては、背面板上の電極群と直角方向に隔壁
形成用組成物をロールコーター法やドクターブレード
法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等で塗布するこ
とにより容易に形成することができ、特に量産性を考慮
するとドクターブレード法が好適である。
【0035】他方、前記隔壁成形型は、金属製や樹脂
製、ゴム製等のいずれでも良く、更に、金属製の母材に
表面だけ樹脂製やゴム製の部材を用いた複合型の隔壁成
形型を用いることも可能であり、その上、かかる隔壁成
形型の表面には、離型性の向上あるいは耐摩耗性の向上
等のために、表面処理等を施しても何等問題ない。
【0036】また、前記隔壁成形型の形状は、隔壁形状
に対応する凹凸をその表面に形成してあれば平板状やロ
ール状等の成形型を適宜使用可能であるが、とりわけ隔
壁成形型の作製のし易さ、及び隔壁成形体の寸法精度及
び量産性の点からは、ロール状の表面に隔壁形状を刻設
し、回転させながら押し付けて隔壁成形用組成物を塑性
変形させる成形型が最適である。
【0037】尚、隔壁の成形に際しては、背面板の下に
金属製や磁器製、樹脂製、ゴム製等、背面板の撓みを防
止できる支持体を敷くと、成形体の寸法精度向上等の点
でより効果的である。
【0038】かくして得られた隔壁成形体は、所定温度
に加熱して脱バインダーした後、焼成工程を経て、背面
板と一体化した隔壁を有するPDP用基板を得ることが
でき、前記脱バインダー及び焼成の加熱処理条件は適宜
選択することができる。
【0039】その後、各蛍光体を所定の放電表示セル内
にマスクパターンを介して塗布し、焼き付けた後、背面
板と正面板とを封着し、XeやHe−Xe、Ne−Xe
等を主成分とする放電ガスを10〜600Torr気密
封入して放電表示セルが完成される。
【0040】
【実施例】次に、本発明のPDP及びその製造方法につ
いて以下のようにして評価した。
【0041】(実施例1)先ず、厚さ2.5mmの40
インチサイズのソーダライムガラスから成る背面板上
に、厚膜印刷法によりAgを主成分とする電極ペースト
を用いて幅50μmの電極をストライプ状に220μm
ピッチで電極取り出し部と共に被着形成して焼き付け、
電極付き背面板を作製した。
【0042】次に、前記電極付き背面板上に低融点ガラ
ス粉末とブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る隔壁成
形用組成物を、電極取り出し部以外の電極群上にドクタ
ーブレード法にて、該電極群とは直角方向に均一に塗布
して隔壁成形用組成物の層を被着形成した。
【0043】一方、幅が40μm、高さが200μm、
ピッチが220μmに相当する隔壁形状の凹型の溝を多
数形成した金属製のロール状隔壁成形型を準備した。
【0044】その後、前記隔壁成形用組成物の層が形成
された背面板を金属製の支持体の平面上に設置し、前記
ロール状隔壁成形型を隔壁成形用組成物の層が形成され
た背面板に加圧圧着して転造し、前記層状の隔壁成形用
組成物を塑性変形させて隔壁形状を付与して背面板上に
隔壁成形体を形成した。
【0045】次いで、前記支持体を取り除き、隔壁成形
体を密着した背面板ともども所定温度に保持して脱バイ
ンダーした後、各材料主成分により焼成雰囲気を適宜変
更し、550〜580℃の温度で10分間焼成して背面
板と一体化した評価用のPDP用基板を作製した。
【0046】その後、蛍光体ペーストをスクリーン印刷
法にて隔壁間に充填して焼き付け、蛍光体を有する評価
用のPDP用基板を作製した。
【0047】かくして得られた評価用のPDP用基板に
ついて、隔壁を正面板と接する方向からCCDカメラで
拡大投影したモニター画面を通して隔壁ラインの端部を
観察した。
【0048】また、電極取り出し部側の隔壁端部の丸み
は、評価用のPDP用基板の背面板を破断後、走査型電
子顕微鏡(SEM)による観察を行った。
【0049】その結果、電極取り出し部側の隔壁端部の
いずれにも欠け等の成形欠陥は認められず、良好な隔壁
端面を有しており、隔壁端部の円弧状の丸みは曲率半径
で約50μmであった。
【0050】(実施例2)実施例1と同様にして隔壁成
形用組成物の層を背面板上に形成した後、80℃の温度
で1時間の乾燥処理を施した後、他は実施例1と同様に
して評価用のPDP用基板を作製した。
【0051】かくして得られた評価用のPDP用基板に
ついて、実施例1と同様に評価したところ、電極取り出
し部側の隔壁端部のいずれにも欠け等の成形欠陥は認め
られず、良好な隔壁端面を有しており、隔壁端部の円弧
状の丸みは曲率半径で約40μmであった。
【0052】(実施例3)実施例1のドクターブレード
法に換えて、ロールコータ法により電極群と直角方向に
均一に背面板上に隔壁成形用組成物を塗布して層状に形
成した以外は、実施例1と同様にして評価用のPDP用
基板を作製した。
【0053】かくして得られた評価用のPDP用基板に
ついて実施例1と同様にして評価した結果、隔壁端部の
いずれにも欠け等の成形欠陥は認められず、良好な隔壁
端面を有しており、隔壁端部の円弧状の丸みは曲率半径
で約55μmであった。
【0054】(実施例4)実施例1のドクターブレード
法に換えて、スクリーン印刷を用いて電極群と直角方向
に均一に背面板上に隔壁成形用組成物を塗布して層状に
形成した以外は、実施例1と同様にして評価用のPDP
用基板を作製した。
【0055】かくして得られた評価用のPDP用基板に
ついて実施例1と同様にして評価したところ、隔壁端部
のいずれにも欠け等の成形欠陥は認められず、良好な隔
壁端面を有しており、隔壁端部の円弧状の丸みは曲率半
径で約100μmであった。
【0056】(比較例)実施例1の電極付き背面板上に
隔壁成形用組成物の層を被着形成した後、該層上にレジ
スト膜を形成し、隔壁相当部以外を露光現像してブラス
トマスクを作製してサンドブラスト加工を施し、隔壁以
外の部分を研削除去した後、ブラストマスクを除去して
隔壁成形体を得、他は実施例1と同様にして評価用のP
DP用基板を作製した。
【0057】かくして得られた評価用のPDP用基板に
ついて実施例1と同様にして評価したところ、隔壁端部
の欠けが23ヶ所認められ、隔壁の端部は丸みが無く、
鋭利に尖っているのが確認できた。
【0058】尚、本発明は前記詳述した実施例に何等限
定されるものではない。
【0059】
【発明の効果】本発明のPDP及びその製造方法によれ
ば、電極取り出し部側の隔壁端部が背面板側から正面板
側にかけて円弧状の丸みを有し、背面板上の電極取り出
し部以外の電極を覆うように形成した層状の隔壁成形用
組成物を隔壁成形型で塑性変形させて隔壁成形体が成形
されることから、隔壁成形時の隔壁の欠け等の成形欠陥
や蛍光体を放電表示セル内に形成する等の後工程での隔
壁端部の欠けが解消されると共に、簡単な一回の工程で
高精細な隔壁形状を成形することができ、しかも高価な
隔壁材料を切削屑として除去することもないことから、
高精度で微細なピッチの隔壁を有するPDP用基板を具
備したPDPを低コストで効率良く製造することができ
る方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDPを示す一部を破断した斜視図で
ある。
【図2】本発明のPDPの電極取り出し部側における隔
壁端部の形状を示す要部の側面図である。
【図3】本発明のPDPの製造方法を説明するための隔
壁成形段階までの工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 PDP 2 背面板 3 正面板 4 隔壁 5 放電表示セル 6 電極 7 蛍光体 8 電極取り出し部 9 円弧状の丸み 10 層状の隔壁成形用組成物 11 隔壁成形型 12 隔壁成形体 13 ロール状隔壁成形型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 尉彦 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 (72)発明者 半田 真一 滋賀県蒲生郡蒲生町川合10番地の1 京セ ラ株式会社滋賀工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】背面板と正面板を成す一対の絶縁基板と、
    該絶縁基板間の空間を仕切る隔壁とで複数の放電表示セ
    ルを構成し、該放電表示セル内に複数の電極を設けて放
    電ガスを気密封入し、前記電極間に電圧を選択的に印加
    してプラズマを発生させ、放電表示セル内壁に形成した
    蛍光体を発光させて画像表示装置の発光素子とするプラ
    ズマディスプレイパネルであって、少なくとも電極取り
    出し部側の隔壁端部が、背面板側から正面板側にかけて
    円弧状の丸みを有することを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル。
  2. 【請求項2】絶縁基板を成す背面板上に予め複数の電極
    と、該電極の取り出し部を被着形成した後、少なくとも
    電極取り出し部を除いて前記複数の電極を覆うように隔
    壁成形用組成物を層状に形成し、次いで隔壁形状の凹部
    を形成した隔壁成形型を、前記電極パターンに対して得
    られる隔壁成形体の長手方向が平行となるように前記層
    状の隔壁成形用組成物に押圧して塑性変形させ、少なく
    とも電極取り出し部側の隔壁端部が背面板側から正面板
    側の隔壁上端にかけて円弧状の丸みを有する隔壁成形体
    を成形した後、脱バインダーの熱処理を施してから背面
    板と共に焼成一体化してプラズマディスプレイパネル用
    基板を形成することを特徴とするプラズマディスプレイ
    パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】絶縁基板を成す背面板上に予め複数の電極
    と、該電極の取り出し部を被着形成した後、少なくとも
    電極取り出し部を除いて前記複数の電極を覆うように隔
    壁成形用組成物を層状に形成し、次いで隔壁形状に相当
    する複数の溝を刻設したロール状隔壁成形型を、該溝が
    前記電極パターンに対して平行となるように前記層状の
    隔壁成形用組成物に回転押圧しながら塑性変形させ、少
    なくとも電極取り出し部側の隔壁端部が背面板側から正
    面板側の隔壁上端にかけて円弧状の丸みを有する隔壁成
    形体を成形した後、脱バインダーの熱処理を施してから
    背面板と共に焼成一体化してプラズマディスプレイパネ
    ル用基板を形成することを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネルの製造方法。
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