JP3535059B2 - プラズマ表示装置用基板 - Google Patents

プラズマ表示装置用基板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、高精度かつ安価
な薄型の大画面用カラー表示装置等に用いられるプラズ
マ表示装置用基板(以下PDP用基板)およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来から画像表示装置として多用され
てきたCRTは、容積および重量が大で高電圧が必要で
あるという欠点から、近年のマルチメディアの浸透に伴
い、情報のインターフェースとして発光ダイオード(L
ED)や液晶表示素子(LCD)、あるいはPDP等の
大型画面で高画質、その上、軽量薄型で設置場所を選ば
ない等の特徴を有する平面画像表示装置が開発され、こ
れらの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】かかる要求に応える平面画像表示装置とし
ては、とりわけプラズマ発光を利用したPDPが大型画
面用カラー画像表示装置の発光素子として将来性が注目
されている。
【0004】このようなPDPは、図3に示すように背
面板1と正面板6からなる一対の平坦な絶縁基板と、そ
の空間を仕切る隔壁2で囲まれた微小な放電表示セル5
内に、対向するアドレス電極3を設けるとともに、アド
レス電極3上には誘電体層8が被覆されており、前記空
間に希ガス等の放電可能なガスを気密封入した構造を成
し、前記アドレス電極3と対向する放電電極7間に電圧
を選択的に印加して放電によりプラズマを発生させ、該
プラズマから放出される紫外光により放電表示セル5内
に形成した蛍光体4を発光させて画像表示装置の発光素
子として利用するものである。
【0005】誘電体層8の形成方法としては、スクリー
ン印刷等が一般的に知られており、アドレス電極3が形
成された背面板1上に、スクリーン版を用いて誘電体ペ
ーストをベタ印刷し、その後、乾燥、焼きつけて、誘電
体層8を形成している。
【0006】隔壁2の製造方法としては、一般に背面板
1上に隔壁形成用組成物から成るペーストをスクリーン
印刷法により隔壁パターンで印刷と乾燥を繰り返し、必
要な高さまで積み重ねて隔壁形状を形成する方法がよく
知られている。
【0007】他の隔壁の形成方法としてはサンドブラス
ト法も近年、用いられるようになってきている。サンド
ブラスト法とは背面板1上に必要な厚さで隔壁材料を層
状に形成し、該隔壁材料の層にレジスト層を被着してフ
ォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成し、該
レジストマスクを介してサンドブラスト加工で隔壁以外
の不必要な部分を研削除去して所望形状の隔壁2を形成
することが提案されている(特開平9−29638号公
報参照)。
【0008】更に、隔壁2の形状に合致した凹部を備え
た型を用意し、この型に隔壁材料を充填して背面板1上
に押しつけた後、離型する方法も提案されている(特開
平11−37534号公報参照)。
【0009】隔壁2には、その形成手法に依らず、パネ
ル組立時の正面板6との接合、真空封着、また、振動衝
撃等に対する信頼性向上の為、一般に、セラミックス粉
体等のフィラーが添加されていて、このことにより隔壁
2の強度向上がはかられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、隔壁の強度を得るために隔壁材料中にセラッ
ミクス粉体等のフィラーを添加している為、フィラーに
よる突起が発生し、その突起が欠けて発生する破片によ
りプラズマ発光が阻害され表示欠陥となるといった問題
があった。
【0011】また特に型を用いてプレスにより隔壁を成
形する工法においては、リブ強度を向上させるフィラー
を添加することにより、型への隔壁材料の充填が阻害さ
れ隔壁の成形不良が発生するという問題があった。
【0012】本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされ
たもので、添加物による突起の発生なしに隔壁強度を向
上させ、また特に型を用いてプレスにより隔壁を形成す
る工法において型への隔壁材料の充填性を向上させ隔壁
の形状不良のないプラズマ表示装置用基板を得ることに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意研究検討した結果、隔壁材料中に燐片状物質を
添加することにより、添加物により突起が発生すること
なくリブ強度が向上し、しかも型を用いてプレスにより
隔壁を成形する工法において型への隔壁材料の充填性が
向上することを見出し本発明に至った。
【0014】即ち、背面板上に、複数のアドレス電極と
これを覆う誘電体層を備えるとともに、各アドレス電極
間に配置された複数の隔壁を備えてなるプラズマ表示装
置用基板において、前記隔壁中に燐片状物質を含有した
ことを特徴とするものである。
【0015】更に、燐片状物質が平均厚さ2μm以下、
平均長手方向長さ30μm以下、平均幅方向長さ1μm以
上であることを特徴とするものであり、燐片状物質の隔
壁中への含有量が0.5重量%以上、5重量%以下であ
ることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明のプラズマ表示装置用基板とその製造方
法によれば、隔壁材料に燐片状物質を添加することによ
りセラミックスを添加した場合と同様にフィラーの効果
で隔壁の強度は向上する。また、特に型を用いてプレス
により隔壁を成形する工法の際に、型へ隔壁材料が充填
される際に隔壁材料中の燐片状物質が充填方向に配向す
ることにより、型への隔壁材料の充填性も向上する。こ
れにより隔壁の形状不良、突起による隔壁の欠けが発生
せず、また、その破片による点灯不良が発生しないプラ
ズマ表示装置用基板を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の、プラズマ表示装置
用基板およびその製造法について、図面に基づき説明す
る。
【0018】図1は本発明のプラズマ表示装置用基板の
断面図である。背面板1はソーダライムガラスや各種セ
ラミックスからなる絶縁基板であり、背面板1には複数
のアドレス電極3が形成される。そしてアドレス電極3
は、一体構造をなした誘電体層8と隔壁2からなる構造
物により覆われ、各隔壁2により表示セル5が形成され
る。
【0019】尚、本発明においては、図2(a)に示す
ように誘電体層8および隔壁2を構成する隔壁形成用組成
物10はセラミックスまたはガラス粉末と溶媒及び有機
性添加物からなり、更に、平均厚さ2μm以下、平均長
手方向長さ30μm以下、平均幅方向長さ1μm以上の燐
片状物質12が0.5重量%以上、5重量%以下の添加
量となるようにしている。
【0020】これはフィラーの効果により隔壁2の強度
を向上させるために添加する燐片状物質12の好適なサ
イズ及び添加量であり、この範囲外では、即ち、平均厚
みが2μmを越えると、充填時の配向性が乏しくなり、
また、平均長手方向長さが30μmを越えると充填性に
支障をきたし、平均幅方向長さが1μm未満となると凝
集性が強くなり隔壁形成用組成物10の作製上好ましく
ない。添加量としては、0.5重量%未満であると、隔
壁2の強度向上、成形充填性向上の効果はあらわれず、
一方、5重量%を越えると隔壁2の焼結性が乏しくな
る。
【0021】燐片状物質12は、導体物質、半導体物
質、絶縁物質の何れでも良いが、作製の容易な、例え
ば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、
コバルト、スズ、チタン、インジウムのような延性に富
む金属材料が好ましい。
【0022】また、燐片状物質12は、粉砕機、振動ミ
ル、ボールミルなどにより粉砕を行うことによって作製
することができる。これは、材料が延性を有することに
より、材料が粉砕よりもむしろ伸延される為である。
【0023】次に本発明のPDP用基板の製造方法を説
明する。
【0024】図2は背面板上の燐片状物質を添加した隔
壁形成用組成物からなる隔壁形成層を隔壁の形状に合致
する凹部を有する成形型を加圧して、該隔壁形成層を塑
性変形せしめ、該加圧圧力等をを制御して隔壁および誘
電体形状を付与し、背面板に隔壁を形成させる方法であ
る。
【0025】まず、図2(a)に示すように、背面板1
上に燐片状物質12を添加した隔壁形成用組成物10を
隔壁2および誘電体層8を形成する部分に塗布して隔壁
形成層11を形成する。次に図2(b)に示すように、
これを隔壁2の形状に合致する凹部を有する成形型9に
より加圧し、前記隔壁形成層11を塑性変形せしめ、隔
壁2および誘電体層8の形状を付与する。この時、隔壁
形成層11中の燐片状物質12は、成形型9へ隔壁形成
層11が充填される際に充填する方向に配向する。更に
この影響により、成形型9への隔壁形成層11の充填性
も向上する。その後、図2(c)に示すように、成形型
9を離型して、隔壁2および誘電体層8を背面板1上に
形成することができる。かくして得られた隔壁成形体を
所定温度にて加熱して脱バインダー処理した後、焼成工
程を経て隔壁2と誘電体層8が一体構造を有するプラズ
マ表示装置用基板を製造することができる。
【0026】本発明に使用できる隔壁形成用組成物10
としては焼成後にガラス質となり、気密性を保持でき
る、一次原料としてセラミックスまたはガラス粉末から
成るガラス材料であれば何れでも良く、たとえば、低融
点ガラス粉末とセラミックス粉末の混合物等を無機成分
として使用することができ、該無機成分と溶媒および有
機性添加物の混合物を適宜、隔壁2および誘電体層8の
成形条件に応じて調製して使用することができる。
【0027】前記低融点ガラス粉末としては、ケイ酸塩
を主成分とし、鉛、ビスマス、亜鉛、硫黄、セレン、明
礬等の一種以上を含有した各種ガラス材料をを用いるこ
とができる。
【0028】前記溶媒としては、前記有機性添加物と相
溶するものであれば特に限定するものではない。
【0029】前記有機性添加物としては、熱可塑性樹
脂、紫外線硬化樹脂、光硬化樹脂、熱硬化性樹脂等を用
いることができる。その他としては、分散剤、離型剤、
硬化剤、滑剤、可塑剤等の各種有機物を挙げることがで
きる。
【0030】次に本発明で使用できる成形型9は、セラ
ミックス、金属、樹脂、ゴム等の何れの材質でも良く、
特に限定するものではない。また、成形型9の形状は、
隔壁2と同一形状の溝あるいは誘電体層8の形状を具備
する形状なら、いずれの形状であってもよい。
【0031】また、本発明の背面板1に用いる基板とし
ては、ソーダライムガラスや低ソーダガラス、鉛アルカ
リケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等の透明ガラス基
板を用いることができ、隔壁材料と熱膨張係数が近似し
ていることが望ましい。
【0032】また、背面板1のアドレス電極3として
は、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(A
l)等の導体金属、あるいはこれらの合金、または前記
導体金属やその合金に少量のガラスを混合した導電性ペ
ーストを用いて形成することができる。また、前記前記
基板上に隔壁形成用組成物10から成る隔壁形成層11
を形成する手段は特に限定するものではないが、たとえ
ば、ロールコーター、ドクターブレード、スクリーン印
刷、グラビア印刷等を用いることができ、最終的に均一
な膜厚で形成できればよい。
【0033】
【実施例】次に、本発明のプラズマ表示装置用基板およ
びその製造方法について以下のようにして評価した。 (実施例1)まず、厚さ2.8mmの42インチサイズ
のソーダライムガラスから成る背面板1上に、厚膜印刷
法によりAgを主成分とする電極ペーストを用いて幅8
0μmのアドレス電極3をストライプ状に360μmピ
ッチで全面に形成して焼き付け、アドレス電極3付き背
面板1を作製した。
【0034】一方、図2に示すように頂上部の平坦部の
幅が40μmで頂端部がR=5μmのR面形状、高さが
200μm、ピッチが360μmに相当する隔壁形状の
溝を多数有する平板状の成形型9を準備した。
【0035】また金属クロムの粉末を粉砕機により粉砕
し、平均厚さ1.9μm、平均長手方向長さ27.8μ
m、平均幅方向長さ13.2μmの形状をなす燐片状物
質12を準備した。
【0036】次に、前記アドレス電極3付き背面板1上
に低融点ガラス粉末と結合剤、溶媒、分散剤からなり前
記燐片状物質12を1重量%添加した隔壁形成用組成物
10をドクターブレードにて均一に塗布して隔壁形成層
11を形成した。
【0037】その後、前記成形型9が背面板1と20μ
mの変位となる位置まで成形型9を加圧圧着せしめ、隔
壁形成用組成物10から成る隔壁形成層11を塑性変形
させて隔壁2および誘電体層8の形状を付与した後、隔
壁成形型9を離型して背面板1上に隔壁成形体を形成し
た。
【0038】次いで、前記隔壁成形体を密着した背面板
を所定温度に保持して脱バインダーした後、各材料主成
分により焼成雰囲気を適宜変更し、550〜600℃の
温度で10分間焼成して背面板と一体化した評価用のP
DP用基板を作製した。
【0039】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板と接合し作製したプラズマ表示装置において画像
評価を行った結果、隔壁の欠けによる表示欠陥は見ら
ず、良好なプラズマ表示装置が得られた。 (実施例2)実施例1の燐片状物質12を5重量%添加
した隔壁形成用組成物10をドクターブレードにて均一
に塗布して隔壁形成層11を形成した以外は実施例1と
同様に隔壁2および誘電体層8を成形し、脱バインダ
ー、焼成、評価した。
【0040】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板と接合し作製したプラズマ表示装置において画像
評価を行った結果、隔壁の欠けによる表示欠陥は見ら
ず、良好なプラズマ表示装置が得られた。 (実施例3)実施例1の燐片状物質12を2重量%添加
した隔壁形成用組成物10をドクターブレードにて均一
に塗布して隔壁形成層11を形成した以外は実施例1と
同様に隔壁2および誘電体層8を成形し、脱バインダ
ー、焼成、評価した。
【0041】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板と接合し作製したプラズマ表示装置において画像
評価を行った結果、隔壁の欠けによる表示欠陥は見ら
ず、良好なプラズマ表示装置が得られた。 (実施例4)実施例1の燐片状物質12を10重量%添
加した隔壁形成用組成物10をドクターブレードにて均
一に塗布して隔壁形成層11を形成した以外は実施例1
と同様に隔壁2および誘電体層8を成形し、脱バインダ
ー、焼成、評価した。
【0042】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板と接合し作製したプラズマ表示装置において画像
評価を行った結果添加した燐片状物質12を起点とした
隔壁の欠けによる表示欠陥が5点検出された。 (実施例5)実施例1の燐片状物質12が、画像による
測定結果から平均厚さ1.9μm、平均長手方向長さ1
2.6μm、平均幅方向長さ7.9μmの形状をなし、
燐片状物質12を0.3重量%添加した隔壁形成用組成
物10をドクターブレードにて均一に塗布して隔壁形成
層11を形成した以外は実施例1と同様に隔壁2および
誘電体層8を成形し、脱バインダー、焼成、評価した。
【0043】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板と接合し作製したプラズマ表示装置において画像
評価を行った結果隔壁層の塑性変形不良による表示欠陥
が12点検出された。 (実施例6)実施例1の燐片状物質12が、画像による
測定結果から平均厚さ1.9μm、平均長手方向長さ9
5.4μm、平均幅方向長さ57.2μmの形状をな
し、燐片状物質12を2重量%添加した隔壁形成用組成
物10をドクターブレードにて均一に塗布して隔壁形成
層11を形成した以外は実施例1と同様に隔壁2および
誘電体層8を成形し、脱バインダー、焼成、評価した。
【0044】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板と接合し作製したプラズマ表示装置において画像
評価を行った結果、添加した燐片状物質12を起点とし
た隔壁の欠けによる表示欠陥が13点検出され、さらに
隔壁層の塑性変形不良による表示欠陥が6点検出され
た。 (比較例1)実施例1の燐片状物質12を添加せずに隔
壁形成用組成物10をドクターブレードにて均一に塗布
して隔壁形成層11を形成した以外は実施例1と同様に
隔壁2および誘電体層8を成形し、脱バインダー、焼
成、評価した。かくして得られた評価用のPDP用基板
を正面板6と接合し作製したプラズマ表示装置において
画像評価を行った結果、隔壁2の塑性変形不良による表
示欠陥が21点検出され良好なプラズマ表示装置を得る
ことができなかった。 (比較例2)実施例1の燐片状物質12を添加しない代
わりに、平均粒径5.5μmのアルミナを1重量%添加
した隔壁形成用組成物10をドクターブレードにて均一
に塗布して隔壁形成層11を形成した以外は実施例1と
同様に隔壁2および誘電体層8を成形し、脱バインダ
ー、焼成、評価した。
【0045】かくして得られた評価用のPDP用基板を
正面板6と接合し作製したプラズマ表示装置において画
像評価を行った結果、添加した燐片状物質12を起点と
した隔壁の欠けによる表示欠陥が7点検出され、さらに
隔壁層の塑性変形不良による表示欠陥が15点検出さ
れ、良好なプラズマ表示装置を得ることができなかっ
た。
【0046】これらの実施例1〜6、比較例1,2の結
果を表1にまとめる。
【0047】表1より明らかなように、比較例1,2に
おいては添加物を加えていないこと、又は、添加物形状
が燐片状でないことにより、塑性変形不良数及び添加物
起因欠け不良数の合計が20点以上発生し問題であっ
た。
【0048】一方、実施例1〜6においては燐片状物質
を添加したことにより、いずれも塑性変形不良数及び添
加物起因欠け不良数の合計は19点以下と良好で、中で
も、実施例1〜3においては不良数は0点と最適な結果
であった。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明のプラズマ表示装置
用基板およびその製造方法によれば、隔壁材料に燐片状
物質を添加することによりセラミックスを添加した場合
と同様にフィラーの効果により隔壁の強度は向上し、添
加物が燐片状であるため突起として隔壁表面に露出する
ことがなく、したがって突起による隔壁の欠けが発生せ
ずその破片による点灯不良が発生しなくなり、さらに型
を用いてプレスにより隔壁を形成する工法において、型
へ隔壁材料が充填される際に隔壁材料中の燐片状物質が
充填方向に配向するために、型への隔壁材料の充填性が
向上し隔壁の形状不良がなくなり、プラズマ表示装置を
高品位で歩留まり良く製造できることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマ表示装置用基板の部分断
面図である。
【図2】(a),(b),(c)は本発明の製造方法を
示す概略図である。
【図3】一般的なプラズマ表示装置用基板の部分断面図
である。
【符号の説明】
1:背面板 2:隔壁 3:アドレス電極 4:蛍光体 5:表示セル 6:正面板 7:放電電極 8:誘電体層 9:成形型 10:隔壁形成用組成物 11:隔壁形成層 12:燐片状物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 11/00 - 11/04 H01J 17/00 - 17/49 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】背面板上に、複数のアドレス電極とこれを
    覆う誘電体層を備えるとともに、各アドレス電極間に配
    置された複数の隔壁を備えてなるプラズマ表示装置用基
    板において、前記隔壁中に燐片状物質を含有したことを
    特徴とするプラズマ表示装置用基板。
  2. 【請求項2】上記燐片状物質が平均厚さ2μm以下、平
    均長手方向長さ30μm以下、平均幅方向長さ1μm以上
    であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ表示装
    置用基板。
  3. 【請求項3】上記燐片状物質の隔壁中への含有量が0.
    5重量%以上、5重量%以下であることを特徴とする請
    求項2記載のプラズマ表示装置用基板。
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