JP3667969B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高精度かつ安価な軽量薄型の大型画面用カラー画像表示装置等の発光素子として用いられるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略記する)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から画像表示装置として多用されてきたCRTは、容積及び重量が大で高電圧が必要であるという欠点から、近年のマルチメディアの浸透に伴い、情報のインターフェースとして発光ダイオード(LED)や液晶表示素子(LCD)、あるいはPDP等の大型画面で高画質、その上、軽量薄型で設置場所を選ばない等の特徴を有する平面画像表示装置が開発され、これらの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】
かかる要求に応える平面画像表示装置としては、とりわけプラズマ発光を利用したPDPが、大型画面用カラー画像表示装置の発光素子として将来性が注目されている。
【0004】
前記PDPは、背面板と正面板を成す一対の平坦な絶縁基板と、その空間を仕切る隔壁とで囲まれた微小な放電表示セル内に、それぞれ直角に対向したマトリックス形態に構成された電極群を設けると共に、前記空間に希ガス等の放電可能なガスを気密封入した構造を成しており、前記対向する電極間に電圧を選択的に印加して電極の交点間に放電を起こすことによりプラズマを発生させ、該プラズマから放出される紫外光により放電表示セル内に塗布した蛍光体が励起されて発光することを、画像表示装置の発光素子として利用するものである。
【0005】
かかる蛍光体層の塗布状態は、PDPの発光輝度や画像の鮮明度をはじめとする品質を大きく左右するものであるが、一般に、反射型PDPでは、放電表示セルを構成する蛍光体層の形成方法としては、背面板上に形成された隔壁間にスクリーン印刷法等により蛍光体層形成用組成物から成るペーストを充填し、該ペーストが有する流動性、即ち、自重と表面張力を利用して隔壁側面から隔壁間の放電表示セル底面に均一に蛍光体層を形成する方法が良く知られている。
【0006】
従って、前記スクリーン印刷法による蛍光体層の形成方法では、蛍光体層の厚さは前記ペーストを構成するバインダーの乾燥強度やレベリング性、エマルジョンとのマッチング等により制御できるとされてはいるものの、かかる蛍光体層の形成が前記ペーストの流動性に専ら依存していることから、放電表示セル内壁における蛍光体ペーストの塗布の偏りやブリッジ、位置ずれ、厚さ不足、ポア、濡れ不良等の塗布欠陥を生じ易く、更に、PDPの高精細度化が進むと、スクリーン製版と隔壁との位置合わせも困難となり、蛍光体の混色や塗布ムラによる発光輝度のムラを生じ易い他、得られた蛍光体層の厚さも放電表示セル底部では厚く、隔壁側面では薄く、かつ隔壁側面の蛍光体層の厚さも放電表示セル底部にかけて次第に厚くなる傾向を有し、隔壁側面での蛍光体層に塗布抜け欠陥を発生し易いという問題があった。
【0007】
そこで、かかる問題を解消するために、図3に示すように絶縁基板18上にスクリーン印刷法等により隔壁成形用組成物から成るペーストを印刷、乾燥を繰り返して高さ100μm前後の隔壁19を成形し、次いで感光性蛍光体ペーストを印刷、乾燥して形成した感光性蛍光体層に開口率を上げたフォトマスクを用いて放電表示セル20の底面だけでなく隔壁側面にも蛍光体パターン21を形成したPDP22が提案されている(特開平7−211231号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記感光性蛍光体ペーストを用い、開口率を上げたフォトマスクを利用して放電表示セル20の隔壁19側面から底面まで蛍光体パターン21を形成したPDP22では、発光の表面積が多くなり輝度は向上するものの、高精細度化された各放電表示セル20においては隔壁側面の蛍光体層の厚さ23のばらつきは±10μm以上と大きく、従って、PDPの輝度ムラ等の画像表示品位を低下させる他、前記提案では、放電表示セル内部の隔壁側面まで蛍光体層を形成するために、スクリーン印刷法により感光性蛍光体ペーストを隔壁間に充填しており、高精細度化された狭い隔壁間隔に蛍光体ペーストを正確に位置合わせして効率良く充填することができない恐れがあり、前記塗布欠陥及び蛍光体の混色や塗布ムラによる発光輝度のムラを皆無とすることは困難であるという課題があった。
【0009】
【発明の目的】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、その目的は、PDPの放電表示セル内壁に形成した蛍光体層を、放電表示セルの底面から隔壁側面にまでそれぞれ均一な厚さで塗布欠陥なく形成でき、均一かつ高精度で微細なピッチを有する、例えば30インチ以上にも及ぶ大型画面化が極めて容易な高精細度化可能な隔壁を有するPDP用基板を具備したPDPの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題に鑑み鋭意検討した結果、隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と、該第一の被覆層上に蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を形成した絶縁基板を成す背面板を平坦な支持体に載置し、該被覆層を同時に塑性変形して隔壁成形体と蛍光体層成形体を成形することにより、得られたPDP用基板は、放電表示セルを構成する隔壁の側面にまで十分な厚さを有する蛍光体層をムラなく均一に被覆できると共に、製造歩留りも改善でき効率良く製造できることを見いだし、本発明に至った。
【0012】
即ち、本発明のPDPの製造方法は、絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を順次積層し、該積層体を放電表示セルの空間部に相当する凸部を形成した成形型で押圧して塑性変形し、隔壁と蛍光体層を同時に成形した後、脱バインダー処理し、続いて背面板と共に焼成一体化してPDP用基板を形成することを特徴とするものである。
【0013】
更に、本発明の他のPDPの製造方法は、前記隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を同時に塑性変形する手段として、隔壁と蛍光体層を一体化した形状に相当する溝を刻設したロール状成形型を回転押圧しながら塑性変形して蛍光体層を壁面に被着した蛍光体層を成形し、次いで脱バインダー処理をした後、背面板と共に焼成一体化してPDP用基板を形成することを特徴とするものである。
【0014】
【作用】
本発明のPDPの製造方法によれば、絶縁基板を成す背面板上に形成した隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を、成形型により塑性変形して同時に隔壁と蛍光体層を成形することにより、成形型の寸法、形状が正確に転写されると共に別色の蛍光体が混入することもなく、隔壁成形体側面に均一な厚さの蛍光体層が成形され、放電表示セルの輝度のばらつきが低減できる。
【0015】
更に、前記背面板上に隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を被着し形成した後、高精度に精密加工された成形型を前記被覆層に押圧して塑性変形させ、一回の工程で均一な厚さを有する蛍光体層を壁面に形成した隔壁成形体を成形できることから、蛍光体層形成のための隔壁との位置合わせ工程が省略でき、更に、隔壁と蛍光体層を同時に成形して焼成できるため、工程の大幅な時間短縮と製造歩留まりが向上でき、高精度で微細なピッチを有するPDP用基板を具備した非常に高品位な自然画表示が可能なPDPを、安価にかつ効率良く製造することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のPDP及びその製造方法について、図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明のPDPを示す断面図であり、図において、1は対向する背面板2と正面板3との空間に平行に設けた隔壁4と、隔壁4によって仕切られた放電表示セル5と、放電表示セル5内に設けた複数の電極6と、放電表示セル5の内壁に設けた蛍光体層7から成るPDPである。
【0018】
本発明のPDPは、図1に示す少なくとも隔壁4の側面に塑性変形して形成された蛍光体層7は、放電表示セル5の内壁に設けた蛍光体層7が成す凹部形状8が、放電表示セル5の内側形状に沿った形状を成すと共に、少なくとも隔壁4の側面に設けた蛍光体層の厚さ9のばらつきが±1μm以下の均一な厚さを有するものである。
【0019】
また、図2は本発明のPDPの製造方法を説明するための隔壁と蛍光体層を同時成形した段階までの工程を示したものである。
【0020】
図2に示すように、本発明のPDPの製造方法は、はじめに、一方の絶縁基板を成す背面板2上に、隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層10と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層11が所定の厚さで被着形成されており、前記第二の被覆層11の表面から放電表示セルの空間部に相当する凸部12を形成した成形型13を押し付けて塑性変形させ、隔壁の成形体16と蛍光体層の成形体17を同時にバッチ式に成形するものである。
【0021】
又、本発明の他のPDPの製造方法としては、隔壁と蛍光体層を一体化した形状に相当する溝14を刻設したロール状成形型15を用い、前記第二の被覆層11の表面に回転しながら押し付けて塑性変形させ、隔壁の成形体16と蛍光体層の成形体17を同時に連続的に成形するものである。
【0022】
かくして得られた隔壁の成形体16と蛍光体層の成形体17は、背面板2と共に所定温度に加熱して脱バインダー後、焼成して背面板2と一体化したPDP用基板が形成される。
【0023】
本発明における隔壁成形用組成物としては、焼成後にガラス質となり、気密性を保持できるガラス材料であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と酸化物セラミック粉末の混合物等を無機成分として使用することができ、該無機成分とバインダー、溶剤、各種添加物等の有機物との混合物を適宜、隔壁の成形条件に応じて調製して使用することができる。
【0024】
又、蛍光体層形成用組成物としては、紫外線により励起しRGB各色に発光する蛍光体と焼成後にガラス質となり、蛍光体を結合するガラス材料との混合物であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と金属酸化物から成る蛍光体粉末の混合物等を無機成分として使用することができ、該無機成分とバインダー、溶剤、各種添加物等の有機物との混合物を適宜、成形条件に応じて調製して使用することができる。
【0025】
そして、最終的に隔壁成形用組成物の第一の被覆層及び蛍光体層形成用組成物の第二の被覆層が塑性変形性を有するようになれば良く、例えば、塑性変形性を有する組成物自体で被覆層を形成するか、あるいは前記各被覆層を形成した後、該被覆層に塑性変形性を付与させることも可能である。
【0026】
尚、塑性変形性を有する前記組成物に好適な有機物として、バインダーは、例えば、アクリル系、ブチラール系等の熱可塑性バインダーあるいは紫外線硬化性樹脂や光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の反応硬化性樹脂を用いることができる。
一方、背面板に形成した前記被覆層に塑性変形性を付与する方法としては、前記塑性変形性を示す有機物を予め各組成物に添加しておく以外に、背面板に被覆層を形成した後、乾燥、ゲル化等の後処理を施して塑性変形性を付与することもできる。
【0027】
尚、前記各被覆層を形成する方法は、公知のロールコーター法やドクターブレード法等が適用できるが、量産性を考慮するとドクターブレード法が好適である。
【0028】
又、ここで用いる成形型やロール状成形型は、背面板全面に渡って隔壁間にアドレス電極を位置合わせする必要から、型の精度として隔壁間の寸法精度に関しては±1μm以内が達成されていることから、本発明の蛍光体層の厚さのばらつきは、PDP全面に渡って±1μm以内となり、結果としてPDPの輝度ばらつきはパネル面内で1%以内という高品位なものとなる。
【0029】
前記成形型は、金属製や樹脂製、ゴム製等のいずれでも良く、更に、金属製の母材に表面だけ樹脂製やゴム製の部材を用いた複合型の成形型を用いることも可能であり、その上、かかる成形型の表面には、離型性の向上あるいは耐摩耗性の向上等のために、表面処理等を施しても何等問題なく、成形型の形状は、蛍光体層を一体化した隔壁に対応する形状の凹凸をその表面に形成してあれば良く、とりわけロール状の表面に前記形状の溝を刻設し、回転させながら隔壁成形用組成物及び蛍光体層形成用組成物を塑性変形させるロール状成形型が、精度及び量産性の点からも最適である。
【0030】
一方、本発明の背面板及び正面板に用いる絶縁基板としては、ソーダライムガラスや低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等の透明ガラス基板を用いることができ、特に高歪点低ソーダガラスが好適である。
【0031】
また、背面板の電極としては、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の導体金属、あるいはこれらの合金、または前記導体金属やその合金に少量のガラスを混合した導電性ペーストを用いて形成することができる。
【0032】
尚、表示面側の絶縁基板である正面板には酸化インジウムや酸化スズ等を蒸着した透明電極が形成されている。
【0033】
かくして得られた蛍光体層を放電表示セル内壁に形成したPDP用基板に正面板を封着し、XeやHe−Xe、Ne−Xe等を主成分とする放電ガスを10〜600Torr気密封入してPDPが完成する。
【0034】
【実施例】
次に、本発明のPDP及びその製造方法について以下のようにして評価した。
先ず、厚さ2mmの40インチサイズのソーダライムガラスから成る背面板上に、厚膜印刷法によりAgを主成分とする電極ペーストを用いて幅90μmの電極をストライプ状に220μmピッチで全面に形成して焼き付け、電極付き背面板を作製した。
【0035】
一方、幅が50μm、高さが150μm、ピッチが220μmに相当する蛍光体層を一体化した隔壁形状の凹型の溝を多数形成したロール状の金属製の隔壁成形型を準備した。
【0036】
次に、前記電極付き背面板上に低融点ガラス粉末とブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る隔壁成形用組成物をロールコーターにて均一に塗布して第一の被覆層を形成し、更に、前記第一の被覆層上に蛍光体粉末、低融点ガラス粉末、ブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る蛍光体層形成用組成物をロールコーターにて均一に塗布して第二の被覆層を形成した。
【0037】
尚、前記蛍光体層形成用組成物は、RGBに対応する3色を準備し、それぞれストライプ状に平行に隣接するように220μmピッチで幅180μm、厚さ20μmでそれぞれ被着形成した。
【0038】
その後、前記被覆層が形成された背面板を金属製の平面状支持体上に載置し、前記ロール状の金属製成形型を背面板上の被覆層に回転させながら加圧して隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を同時に塑性変形させた後、前記ロール状成形型を離型して背面板上に隔壁成形体と該隔壁成形体間の底面と隔壁側面に被着形成した蛍光体層の成形体を形成した。
【0039】
次いで、前記支持体を取り除き、前記成形体を密着した背面板ともども所定温度に保持して脱バインダーした後、各材料主成分により焼成雰囲気を適宜変更し、550〜580℃の温度で10分間焼成して背面板と一体化した評価用のPDP用基板を作製した。
【0040】
かくして得られた評価用のPDPについて、断面をSEM観察し、隔壁と蛍光体層の形状を観察すると共に、隔壁側面の蛍光体層の厚さを計測した。
【0041】
その結果、蛍光体層が成す凹部形状は、その表面が極めて滑らかで、放電表示セルの内側形状に相当する形状に成形されており、蛍光体層を含めた隔壁の幅は45μmであり、断面形状からは、隔壁頂上から背面板側の底部までの蛍光体層の厚さが15μm±1μmで均一に形成されていた。
【0042】
尚、本発明は前記詳述した実施例に何等限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】
本発明のPDPの製造方法によれば、隔壁と蛍光体層を成形型で同時に成形して、少なくとも隔壁側面の蛍光体層の厚さのばらつきが±1μm以下の高い寸法精度が得られることから、均一で精度の良い蛍光体層の形成が可能となり、隣接する放電表示セルに別色の蛍光体が塗布され、混色になるような塗布欠陥が皆無となり、それと同時に蛍光体層表面間の距離が非常に高精度となる結果、放電表示セルの開口部の距離ばらつきも1%以下となり、輝度ばらつきの極めて小さい非常に高品位な自然画表示が可能なPDPが形成できる。
【0044】
一方、蛍光体層形成のための従来の厚膜印刷法のような精度を要する隔壁との位置合わせ工程が不要となり、隔壁と蛍光体層を同時に成形し焼成一体化できるため、製造工程の大幅な時間短縮が可能となって製造歩留まりが向上し、生産性が高まり、高精度で微細なピッチを有する、例えば30インチ以上にも及ぶ大型画面化が容易で高精度化されたPDPを安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDPを示す断面図である。
【図2】本発明のPDPの製造方法を説明するための隔壁と蛍光体層を同時成形した段階までの工程を示す図である。
【図3】従来のPDPを示す断面図である。
【符号の説明】
1 PDP
2 背面板
3 正面板
4 隔壁
5 放電表示セル
6 電極
7 蛍光体層
8 凹部形状
9 蛍光体層の厚さ
10 隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層
11 蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層
12 凸部
13 成形型
14 溝
15 ロール状成形型
16 隔壁の成形体
17 蛍光体層の成形体
【発明の属する技術分野】
本発明は、高精度かつ安価な軽量薄型の大型画面用カラー画像表示装置等の発光素子として用いられるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略記する)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から画像表示装置として多用されてきたCRTは、容積及び重量が大で高電圧が必要であるという欠点から、近年のマルチメディアの浸透に伴い、情報のインターフェースとして発光ダイオード(LED)や液晶表示素子(LCD)、あるいはPDP等の大型画面で高画質、その上、軽量薄型で設置場所を選ばない等の特徴を有する平面画像表示装置が開発され、これらの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】
かかる要求に応える平面画像表示装置としては、とりわけプラズマ発光を利用したPDPが、大型画面用カラー画像表示装置の発光素子として将来性が注目されている。
【0004】
前記PDPは、背面板と正面板を成す一対の平坦な絶縁基板と、その空間を仕切る隔壁とで囲まれた微小な放電表示セル内に、それぞれ直角に対向したマトリックス形態に構成された電極群を設けると共に、前記空間に希ガス等の放電可能なガスを気密封入した構造を成しており、前記対向する電極間に電圧を選択的に印加して電極の交点間に放電を起こすことによりプラズマを発生させ、該プラズマから放出される紫外光により放電表示セル内に塗布した蛍光体が励起されて発光することを、画像表示装置の発光素子として利用するものである。
【0005】
かかる蛍光体層の塗布状態は、PDPの発光輝度や画像の鮮明度をはじめとする品質を大きく左右するものであるが、一般に、反射型PDPでは、放電表示セルを構成する蛍光体層の形成方法としては、背面板上に形成された隔壁間にスクリーン印刷法等により蛍光体層形成用組成物から成るペーストを充填し、該ペーストが有する流動性、即ち、自重と表面張力を利用して隔壁側面から隔壁間の放電表示セル底面に均一に蛍光体層を形成する方法が良く知られている。
【0006】
従って、前記スクリーン印刷法による蛍光体層の形成方法では、蛍光体層の厚さは前記ペーストを構成するバインダーの乾燥強度やレベリング性、エマルジョンとのマッチング等により制御できるとされてはいるものの、かかる蛍光体層の形成が前記ペーストの流動性に専ら依存していることから、放電表示セル内壁における蛍光体ペーストの塗布の偏りやブリッジ、位置ずれ、厚さ不足、ポア、濡れ不良等の塗布欠陥を生じ易く、更に、PDPの高精細度化が進むと、スクリーン製版と隔壁との位置合わせも困難となり、蛍光体の混色や塗布ムラによる発光輝度のムラを生じ易い他、得られた蛍光体層の厚さも放電表示セル底部では厚く、隔壁側面では薄く、かつ隔壁側面の蛍光体層の厚さも放電表示セル底部にかけて次第に厚くなる傾向を有し、隔壁側面での蛍光体層に塗布抜け欠陥を発生し易いという問題があった。
【0007】
そこで、かかる問題を解消するために、図3に示すように絶縁基板18上にスクリーン印刷法等により隔壁成形用組成物から成るペーストを印刷、乾燥を繰り返して高さ100μm前後の隔壁19を成形し、次いで感光性蛍光体ペーストを印刷、乾燥して形成した感光性蛍光体層に開口率を上げたフォトマスクを用いて放電表示セル20の底面だけでなく隔壁側面にも蛍光体パターン21を形成したPDP22が提案されている(特開平7−211231号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記感光性蛍光体ペーストを用い、開口率を上げたフォトマスクを利用して放電表示セル20の隔壁19側面から底面まで蛍光体パターン21を形成したPDP22では、発光の表面積が多くなり輝度は向上するものの、高精細度化された各放電表示セル20においては隔壁側面の蛍光体層の厚さ23のばらつきは±10μm以上と大きく、従って、PDPの輝度ムラ等の画像表示品位を低下させる他、前記提案では、放電表示セル内部の隔壁側面まで蛍光体層を形成するために、スクリーン印刷法により感光性蛍光体ペーストを隔壁間に充填しており、高精細度化された狭い隔壁間隔に蛍光体ペーストを正確に位置合わせして効率良く充填することができない恐れがあり、前記塗布欠陥及び蛍光体の混色や塗布ムラによる発光輝度のムラを皆無とすることは困難であるという課題があった。
【0009】
【発明の目的】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、その目的は、PDPの放電表示セル内壁に形成した蛍光体層を、放電表示セルの底面から隔壁側面にまでそれぞれ均一な厚さで塗布欠陥なく形成でき、均一かつ高精度で微細なピッチを有する、例えば30インチ以上にも及ぶ大型画面化が極めて容易な高精細度化可能な隔壁を有するPDP用基板を具備したPDPの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題に鑑み鋭意検討した結果、隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と、該第一の被覆層上に蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を形成した絶縁基板を成す背面板を平坦な支持体に載置し、該被覆層を同時に塑性変形して隔壁成形体と蛍光体層成形体を成形することにより、得られたPDP用基板は、放電表示セルを構成する隔壁の側面にまで十分な厚さを有する蛍光体層をムラなく均一に被覆できると共に、製造歩留りも改善でき効率良く製造できることを見いだし、本発明に至った。
【0012】
即ち、本発明のPDPの製造方法は、絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を順次積層し、該積層体を放電表示セルの空間部に相当する凸部を形成した成形型で押圧して塑性変形し、隔壁と蛍光体層を同時に成形した後、脱バインダー処理し、続いて背面板と共に焼成一体化してPDP用基板を形成することを特徴とするものである。
【0013】
更に、本発明の他のPDPの製造方法は、前記隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を同時に塑性変形する手段として、隔壁と蛍光体層を一体化した形状に相当する溝を刻設したロール状成形型を回転押圧しながら塑性変形して蛍光体層を壁面に被着した蛍光体層を成形し、次いで脱バインダー処理をした後、背面板と共に焼成一体化してPDP用基板を形成することを特徴とするものである。
【0014】
【作用】
本発明のPDPの製造方法によれば、絶縁基板を成す背面板上に形成した隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を、成形型により塑性変形して同時に隔壁と蛍光体層を成形することにより、成形型の寸法、形状が正確に転写されると共に別色の蛍光体が混入することもなく、隔壁成形体側面に均一な厚さの蛍光体層が成形され、放電表示セルの輝度のばらつきが低減できる。
【0015】
更に、前記背面板上に隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を被着し形成した後、高精度に精密加工された成形型を前記被覆層に押圧して塑性変形させ、一回の工程で均一な厚さを有する蛍光体層を壁面に形成した隔壁成形体を成形できることから、蛍光体層形成のための隔壁との位置合わせ工程が省略でき、更に、隔壁と蛍光体層を同時に成形して焼成できるため、工程の大幅な時間短縮と製造歩留まりが向上でき、高精度で微細なピッチを有するPDP用基板を具備した非常に高品位な自然画表示が可能なPDPを、安価にかつ効率良く製造することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のPDP及びその製造方法について、図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明のPDPを示す断面図であり、図において、1は対向する背面板2と正面板3との空間に平行に設けた隔壁4と、隔壁4によって仕切られた放電表示セル5と、放電表示セル5内に設けた複数の電極6と、放電表示セル5の内壁に設けた蛍光体層7から成るPDPである。
【0018】
本発明のPDPは、図1に示す少なくとも隔壁4の側面に塑性変形して形成された蛍光体層7は、放電表示セル5の内壁に設けた蛍光体層7が成す凹部形状8が、放電表示セル5の内側形状に沿った形状を成すと共に、少なくとも隔壁4の側面に設けた蛍光体層の厚さ9のばらつきが±1μm以下の均一な厚さを有するものである。
【0019】
また、図2は本発明のPDPの製造方法を説明するための隔壁と蛍光体層を同時成形した段階までの工程を示したものである。
【0020】
図2に示すように、本発明のPDPの製造方法は、はじめに、一方の絶縁基板を成す背面板2上に、隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層10と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層11が所定の厚さで被着形成されており、前記第二の被覆層11の表面から放電表示セルの空間部に相当する凸部12を形成した成形型13を押し付けて塑性変形させ、隔壁の成形体16と蛍光体層の成形体17を同時にバッチ式に成形するものである。
【0021】
又、本発明の他のPDPの製造方法としては、隔壁と蛍光体層を一体化した形状に相当する溝14を刻設したロール状成形型15を用い、前記第二の被覆層11の表面に回転しながら押し付けて塑性変形させ、隔壁の成形体16と蛍光体層の成形体17を同時に連続的に成形するものである。
【0022】
かくして得られた隔壁の成形体16と蛍光体層の成形体17は、背面板2と共に所定温度に加熱して脱バインダー後、焼成して背面板2と一体化したPDP用基板が形成される。
【0023】
本発明における隔壁成形用組成物としては、焼成後にガラス質となり、気密性を保持できるガラス材料であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と酸化物セラミック粉末の混合物等を無機成分として使用することができ、該無機成分とバインダー、溶剤、各種添加物等の有機物との混合物を適宜、隔壁の成形条件に応じて調製して使用することができる。
【0024】
又、蛍光体層形成用組成物としては、紫外線により励起しRGB各色に発光する蛍光体と焼成後にガラス質となり、蛍光体を結合するガラス材料との混合物であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と金属酸化物から成る蛍光体粉末の混合物等を無機成分として使用することができ、該無機成分とバインダー、溶剤、各種添加物等の有機物との混合物を適宜、成形条件に応じて調製して使用することができる。
【0025】
そして、最終的に隔壁成形用組成物の第一の被覆層及び蛍光体層形成用組成物の第二の被覆層が塑性変形性を有するようになれば良く、例えば、塑性変形性を有する組成物自体で被覆層を形成するか、あるいは前記各被覆層を形成した後、該被覆層に塑性変形性を付与させることも可能である。
【0026】
尚、塑性変形性を有する前記組成物に好適な有機物として、バインダーは、例えば、アクリル系、ブチラール系等の熱可塑性バインダーあるいは紫外線硬化性樹脂や光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の反応硬化性樹脂を用いることができる。
一方、背面板に形成した前記被覆層に塑性変形性を付与する方法としては、前記塑性変形性を示す有機物を予め各組成物に添加しておく以外に、背面板に被覆層を形成した後、乾燥、ゲル化等の後処理を施して塑性変形性を付与することもできる。
【0027】
尚、前記各被覆層を形成する方法は、公知のロールコーター法やドクターブレード法等が適用できるが、量産性を考慮するとドクターブレード法が好適である。
【0028】
又、ここで用いる成形型やロール状成形型は、背面板全面に渡って隔壁間にアドレス電極を位置合わせする必要から、型の精度として隔壁間の寸法精度に関しては±1μm以内が達成されていることから、本発明の蛍光体層の厚さのばらつきは、PDP全面に渡って±1μm以内となり、結果としてPDPの輝度ばらつきはパネル面内で1%以内という高品位なものとなる。
【0029】
前記成形型は、金属製や樹脂製、ゴム製等のいずれでも良く、更に、金属製の母材に表面だけ樹脂製やゴム製の部材を用いた複合型の成形型を用いることも可能であり、その上、かかる成形型の表面には、離型性の向上あるいは耐摩耗性の向上等のために、表面処理等を施しても何等問題なく、成形型の形状は、蛍光体層を一体化した隔壁に対応する形状の凹凸をその表面に形成してあれば良く、とりわけロール状の表面に前記形状の溝を刻設し、回転させながら隔壁成形用組成物及び蛍光体層形成用組成物を塑性変形させるロール状成形型が、精度及び量産性の点からも最適である。
【0030】
一方、本発明の背面板及び正面板に用いる絶縁基板としては、ソーダライムガラスや低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等の透明ガラス基板を用いることができ、特に高歪点低ソーダガラスが好適である。
【0031】
また、背面板の電極としては、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の導体金属、あるいはこれらの合金、または前記導体金属やその合金に少量のガラスを混合した導電性ペーストを用いて形成することができる。
【0032】
尚、表示面側の絶縁基板である正面板には酸化インジウムや酸化スズ等を蒸着した透明電極が形成されている。
【0033】
かくして得られた蛍光体層を放電表示セル内壁に形成したPDP用基板に正面板を封着し、XeやHe−Xe、Ne−Xe等を主成分とする放電ガスを10〜600Torr気密封入してPDPが完成する。
【0034】
【実施例】
次に、本発明のPDP及びその製造方法について以下のようにして評価した。
先ず、厚さ2mmの40インチサイズのソーダライムガラスから成る背面板上に、厚膜印刷法によりAgを主成分とする電極ペーストを用いて幅90μmの電極をストライプ状に220μmピッチで全面に形成して焼き付け、電極付き背面板を作製した。
【0035】
一方、幅が50μm、高さが150μm、ピッチが220μmに相当する蛍光体層を一体化した隔壁形状の凹型の溝を多数形成したロール状の金属製の隔壁成形型を準備した。
【0036】
次に、前記電極付き背面板上に低融点ガラス粉末とブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る隔壁成形用組成物をロールコーターにて均一に塗布して第一の被覆層を形成し、更に、前記第一の被覆層上に蛍光体粉末、低融点ガラス粉末、ブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る蛍光体層形成用組成物をロールコーターにて均一に塗布して第二の被覆層を形成した。
【0037】
尚、前記蛍光体層形成用組成物は、RGBに対応する3色を準備し、それぞれストライプ状に平行に隣接するように220μmピッチで幅180μm、厚さ20μmでそれぞれ被着形成した。
【0038】
その後、前記被覆層が形成された背面板を金属製の平面状支持体上に載置し、前記ロール状の金属製成形型を背面板上の被覆層に回転させながら加圧して隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層と蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を同時に塑性変形させた後、前記ロール状成形型を離型して背面板上に隔壁成形体と該隔壁成形体間の底面と隔壁側面に被着形成した蛍光体層の成形体を形成した。
【0039】
次いで、前記支持体を取り除き、前記成形体を密着した背面板ともども所定温度に保持して脱バインダーした後、各材料主成分により焼成雰囲気を適宜変更し、550〜580℃の温度で10分間焼成して背面板と一体化した評価用のPDP用基板を作製した。
【0040】
かくして得られた評価用のPDPについて、断面をSEM観察し、隔壁と蛍光体層の形状を観察すると共に、隔壁側面の蛍光体層の厚さを計測した。
【0041】
その結果、蛍光体層が成す凹部形状は、その表面が極めて滑らかで、放電表示セルの内側形状に相当する形状に成形されており、蛍光体層を含めた隔壁の幅は45μmであり、断面形状からは、隔壁頂上から背面板側の底部までの蛍光体層の厚さが15μm±1μmで均一に形成されていた。
【0042】
尚、本発明は前記詳述した実施例に何等限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】
本発明のPDPの製造方法によれば、隔壁と蛍光体層を成形型で同時に成形して、少なくとも隔壁側面の蛍光体層の厚さのばらつきが±1μm以下の高い寸法精度が得られることから、均一で精度の良い蛍光体層の形成が可能となり、隣接する放電表示セルに別色の蛍光体が塗布され、混色になるような塗布欠陥が皆無となり、それと同時に蛍光体層表面間の距離が非常に高精度となる結果、放電表示セルの開口部の距離ばらつきも1%以下となり、輝度ばらつきの極めて小さい非常に高品位な自然画表示が可能なPDPが形成できる。
【0044】
一方、蛍光体層形成のための従来の厚膜印刷法のような精度を要する隔壁との位置合わせ工程が不要となり、隔壁と蛍光体層を同時に成形し焼成一体化できるため、製造工程の大幅な時間短縮が可能となって製造歩留まりが向上し、生産性が高まり、高精度で微細なピッチを有する、例えば30インチ以上にも及ぶ大型画面化が容易で高精度化されたPDPを安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDPを示す断面図である。
【図2】本発明のPDPの製造方法を説明するための隔壁と蛍光体層を同時成形した段階までの工程を示す図である。
【図3】従来のPDPを示す断面図である。
【符号の説明】
1 PDP
2 背面板
3 正面板
4 隔壁
5 放電表示セル
6 電極
7 蛍光体層
8 凹部形状
9 蛍光体層の厚さ
10 隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層
11 蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層
12 凸部
13 成形型
14 溝
15 ロール状成形型
16 隔壁の成形体
17 蛍光体層の成形体
Claims (2)
- 絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層を被着形成し、更に、前記第一の被覆層上に蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を被着形成した後、放電表示セルの空間部に相当する凸部を形成した成形型を、前記被覆層に押圧して第一及び第二の被覆層を塑性変形し、隔壁と蛍光体層を同時に成形した後、それら成形体を加熱して脱バインダー処理し、次いで背面板と共に焼成一体化して蛍光体層を放電表示セル内壁に有するプラズマディスプレイパネル用基板を形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 絶縁基板を成す背面板上に隔壁成形用組成物から成る第一の被覆層を被着形成し、更に、前記第一の被覆層上に蛍光体層形成用組成物から成る第二の被覆層を被着形成した後、隔壁と蛍光体層を一体化した形状に相当する溝を刻設したロール状成形型を、前記被覆層に回転押圧しながら第一及び第二の被覆層を塑性変形して隔壁と蛍光体層を同時に成形した後、それら成形体を加熱して脱バインダー処理し、次いで背面板と共に焼成一体化して蛍光体層を放電表示セル内壁に有するプラズマディスプレイパネル用基板を形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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