JP2001304400A - 変速機のギア位置検出装置 - Google Patents

変速機のギア位置検出装置

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JP2001304400A
JP2001304400A JP2000123668A JP2000123668A JP2001304400A JP 2001304400 A JP2001304400 A JP 2001304400A JP 2000123668 A JP2000123668 A JP 2000123668A JP 2000123668 A JP2000123668 A JP 2000123668A JP 2001304400 A JP2001304400 A JP 2001304400A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギア位置センサの各ギア位置間のショートを
検出することができ、ギア位置の誤判定を未然に防止で
きるようにする。 【解決手段】 ギア位置センサ33は、変速機のギア位
置の切り換えに応じてロータリ接点36を回動させて、
これと接触する固定接点S1 〜S6 (抵抗R1 〜R6 )
を切り換えることで出力電圧を変化させる。このギア位
置センサ33の出力電圧から各ギア位置を判定するため
の各ギア位置判定電圧範囲の間に、それぞれ異常検出電
圧範囲を設定し、固定接点S1 〜S6 間(抵抗R1 〜R
6 間)がショートしたときに、ショートしたギア位置に
おけるギア位置センサ33の出力電圧が異常検出範囲内
となるように、各抵抗R1 〜R6 の抵抗値を設定する。
これにより、隣り合う固定接点S1 〜S6 間のショート
が発生した時に、ギア位置センサ33の出力電圧からギ
ア位置センサ33の異常を検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機のギア位置
を検出するギア位置センサを備えた変速機のギア位置検
出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動二輪車の変速機のギア位置
を検出するギア位置センサは、ポイント式のギア位置セ
ンサが用いられている。このポイント式のギア位置セン
サは、特開平10−281279号公報に示すように、
変速機の変速動作に連動するロータリ接点と、各ギア位
置(シフトポジション)毎にそれぞれ異なる抵抗値の抵
抗体に接続された固定接点を有し、変速機のギア位置の
切り換えに応じてロータリ接点と接触する固定接点(抵
抗体)を切り換えることで出力電圧を変化させ、この出
力電圧に基づいて変速機のギア位置を判定するようにな
っている。
【0003】このポイント式のギア位置センサにおいて
は、特開平10−281279号公報に示すように、変
速機のギア位置がニュートラル位置の時に点灯するニュ
ートラルランプを設け、ギア位置センサの出力電圧とニ
ュートラルランプの点灯/消灯信号との関係からギア位
置センサの異常を検出するようにしたものがある。この
ものは、ニュートラルランプの消灯時(ニュートラル位
置以外のギア位置の時)に、ギア位置センサの出力電圧
が所定の異常判定電圧α以上のときに、ギア位置センサ
の異常と判定し、また、ニュートラルランプが点灯時
(ニュートラル位置の時)に、ギア位置センサの出力電
圧が所定の異常判定電圧β以下のときに、ギア位置セン
サの異常と判定するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報のように、ギ
ア位置センサの出力電圧とニュートラルランプの点灯/
消灯信号との関係から異常判定を行うシステムでは、ニ
ュートラル位置と他のギア位置の固定接点間がショート
した状態になったときに、ショートしたギア位置に変速
すると、ニュートラルランプが点灯するため、異常判定
条件が成立して、ギア位置センサの異常を検出すること
が可能であるが、ニュートラル位置以外のギア位置の固
定接点間(抵抗体間)でショートが発生しても、ニュー
トラルランプが点灯せず、異常判定条件が成立しないた
め、ギア位置センサの異常を検出することができず、ギ
ア位置を誤判定するという欠点があった。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、ギア位置センサの各
ギア位置間のショートを検出することができ、ギア位置
の誤判定を未然に防止できる変速機のギア位置検出装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の変速機のギア位置検出装置は、
ギア位置センサの各ギア位置の抵抗体の抵抗値を、隣接
する2つのギア位置の抵抗体間がショートしたときに、
ショートしたギア位置におけるギア位置センサの出力電
圧がギア位置判定電圧範囲外に設定された異常検出電圧
範囲内となるように設定し、ギア位置判定手段によって
ギア位置を判定する際に、ギア位置センサの出力電圧が
前記異常検出電圧範囲内であるときに抵抗体間のショー
トと判定するようにしたものである。このようにすれ
ば、隣接する2つのギア位置の抵抗体間でショートが発
生しても、そのショートを検出することができ、ギア位
置の誤判定を未然に防止できて、ギア位置判定の信頼性
を向上できる。
【0007】例えば、ギア位置を1速から4速に変速す
る場合は、ギア位置センサが正常であれば、ギア位置が
1速→2速→3速→4速の順序で検出されるが、ギア位
置センサが異常になれば、検出する変速順序が通常の変
速順序とは異なってくる。
【0008】この点に着目して、請求項2のように、ギ
ア位置判定手段で判定した前回のギア位置と今回のギア
位置との関係が所定の変速順序となっているか否かによ
ってギア位置センサの異常の有無を異常判定手段によっ
て判定するようにしても良い。このようにしても、ギア
位置センサの異常を検出することができ、ギア位置の誤
判定を未然に防止できる。
【0009】この場合、請求項3のように、ギア位置セ
ンサの各抵抗体の抵抗値を、隣接する2つのギア位置の
抵抗体間がショートしたときに、ショートしたギア位置
におけるギア位置センサの出力電圧が、ショートした2
つのギア位置のうちの一方のギア位置判定電圧範囲内と
なるように設定しても良い。このようにすれば、2つの
ギア位置の抵抗体間がショートしても、そのうちの一方
のギア位置は正しく判定することができる。
【0010】一般に、自動二輪車では、停車直後に、変
速機のギア位置をニュートラル位置に戻すシフトダウン
操作を行うことが多いが、このシフトダウン操作は、通
常走行時のシフトアップ操作よりもかなり速く行われる
ため、ギア位置を1つ切り換えるのに要する時間がギア
位置の判定タイミングの時間間隔よりも短くなることが
あり、前回のギア位置判定から次回のギア位置判定を行
うまでの間に2つ以上のギア位置が切り換えられること
がある。この場合は、ギア位置判定が飛ばされるギア位
置が発生するため、ギア位置センサが正常でも、判定し
た前回のギア位置と今回のギア位置との関係が所定の変
速順序とならず、異常と誤判定されるおそれがある。
【0011】この対策として、請求項4のように、シフ
トダウン操作時にギア位置センサの異常判定を異常判定
禁止手段によって禁止するようにすると良い。このよう
にすれば、シフトダウン操作時に、正常なギア位置セン
サを異常と誤判定することを未然に防止することができ
る。
【0012】また、変速機のギア位置を切り換える途中
(つまり変速中)は、ギア位置センサの可動接点が次の
ギア位置の固定接点に到達するまでオープン状態となる
ため、正常なギア位置判定を行うことができない。
【0013】そこで、請求項5のように、ギア位置セン
サの出力電圧が同一のギア位置判定電圧範囲内にとどま
っている状態が所定期間以上継続したときに、変速機の
ギア位置を判定するようにすると良い。つまり、正常な
変速では、ギア位置の切り換えが短時間で終了するた
め、ギア位置センサの可動接点がオープン状態となる時
間は短い。従って、ギア位置センサの出力電圧が同一の
ギア位置判定電圧範囲内にとどまっている状態が、ギア
位置の切り換え時間よりも長い所定期間以上継続すれ
ば、ギア位置の切り換えが終了したと判断できる。従っ
て、請求項5では、ギア位置の切り換えが終了したこと
を確認した上で、ギア位置を判定することができ、ギア
位置センサの可動接点がオープン状態となっている時に
ギア位置を誤判定することを防止できる。
【0014】この場合、ギア位置の切り換え終了を判定
するための所定期間(以下「終了判定期間」という)
は、一定時間に設定しても良いが、各ギア位置の切り換
え時間が各ギア位置毎に異なることを考慮して、請求項
6のように、終了判定期間を各ギア位置毎に設定しても
良い。このようにすれば、終了判定期間を各ギア位置毎
に最短の時間に設定することができて、各ギア位置の切
り換え終了直後に直ちにギア位置を判定することがで
き、終了判定期間中に2つ以上のギア位置が切り換えら
れてしまう事態を回避できる。
【0015】また、請求項7のように、ギア位置判定手
段で判定した前回のギア位置と今回のギア位置とを比較
して変速機のシフトアップ/シフトダウンをシフト方向
判定手段により判定するようにしても良い。このように
すれば、ギア位置及びシフトアップ、シフトダウンの情
報をエンジン制御に用いることが可能となり、変速直後
のエンジン制御特性を向上することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】[実施形態(1)]以下、本発明
を自動二輪車に適用した実施形態(1)を図1乃至図4
に基づいて説明する。
【0017】まず、図1に基づいてシステム全体の概略
構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の各気筒
の吸気ポート10には、それぞれ吸気マニホールド12
が接続され、各気筒の吸気マニホールド12の上流側に
はエアボックス13が接続され、このエアボックス13
内に吸入された空気がエアクリーナ(図示せず)を通し
て各気筒の吸気マニホールド12に吸い込まれる。この
エアボックス13には、吸気温を検出する吸気温センサ
14が取り付けられている。
【0018】各気筒の吸気マニホールド12の途中に
は、それぞれスロットルバルブ15が取り付けられ、こ
のスロットルバルブ15の開度(スロットル開度)がス
ロットル開度センサ16によって検出される。更に、吸
気マニホールド12のうちのスロットルバルブ15の下
流側には、吸気圧を検出する吸気圧センサ17が設けら
れ、各気筒の吸気ポート10の近傍には、それぞれ燃料
噴射弁18が取り付けられている。
【0019】一方、燃料タンク19内から燃料ポンプ2
0で汲み上げられた燃料は、燃料配管21→燃料フィル
タ22→燃料配管23→デリバリパイプ24に送られ、
各気筒の燃料噴射弁18に分配される。デリバリパイプ
24内の余剰燃料は、プレッシャレギュレータ25→リ
ターン配管26の経路で燃料タンク19内に戻される。
プレッシャレギュレータ25は、デリバリパイプ24内
の燃料圧力と吸気圧との差圧が一定になるようにデリバ
リパイプ24内の燃料圧力を調整する。
【0020】エンジン11のシリンダヘッドには、気筒
毎に点火プラグ27が取り付けられ、点火タイミング毎
に点火コイル28の二次側に発生する高電圧が各気筒の
点火プラグ27に印加され、点火される。このエンジン
11には、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速
度センサ29と、特定気筒を判別する気筒判別センサ3
0と、冷却水温を検出する水温センサ31が取り付けら
れている。また、車体の所定位置には、大気圧を検出す
る大気センサ32が取り付けられている。
【0021】また、エンジン11の出力を駆動輪に伝達
する変速機(図示せず)のギア位置を検出するポイント
式のギア位置センサ33が設けられ、更に、ニュートラ
ル位置を表示するニュートラルランプ34が設けられて
いる。ギア位置センサ33の出力信号やニュートラルラ
ンプ34のON/OFF信号(点灯/消灯信号)はエン
ジン制御回路(以下「ECU」と表記する)35に入力
される。
【0022】次に、ギア位置センサ33とニュートラル
ランプ34の回路構成を図2に基づいて説明する。ギア
位置センサ33は、グランド端子に接続されたロータリ
接点36(可動接点)を有するロータリスイッチにより
構成され、変速機の変速動作に連動してロータリ接点3
6が回動する。このロータリ接点36の回動軌跡上に
は、各ギア位置(例えば1速〜6速位置及びニュートラ
ル位置)に対応して、例えば6つのギア位置検出用の固
定接点S1 〜S6 とニュートラル位置検出用の固定接点
Sn が配列されている。上記ギア位置検出用の固定接点
S1 〜S6 に接続された各信号線L1 〜L6 の途中に
は、それぞれ抵抗値の異なる抵抗R1 〜R6(抵抗体)
が接続され、これらの信号線L1 〜L6 が信号線L7 を
介してECU35内のA/D変換回路37に接続されて
いる。この信号線L7 は、抵抗38を介して直流電源V
cc(例えば5V)に接続されている。
【0023】この場合、ロータリ接点36がギア位置検
出用の固定接点Si (i =1〜6のいずれか)に接触す
ると、抵抗Ri (i =1〜6のいずれか)と抵抗38と
によって直流電源電圧Vccが分圧され、その分圧電圧が
ギア位置センサ33の出力電圧Vout としてECU35
内のA/D変換回路37に取り込まれて、その出力電圧
Vout によってギア位置が検出される。
【0024】本実施形態(1)では、ギア位置センサ3
3の各ギア位置の抵抗R1 〜R6 の抵抗値は、隣接する
2つのギア位置の固定接点S1 〜S6 間(抵抗R1 〜R
6 間)がショートしたときに、ショートしたギア位置に
おけるギア位置センサ33の出力電圧Vout が後述する
各ギア位置判定電圧範囲の間に設定された異常検出電圧
範囲内となるように設定されている。
【0025】また、変速中の場合には、ロータリ接点3
6がいずれの固定接点Si (i =1〜6)にも接触しな
い状態(全ての固定接点Si がオープンの状態)とな
る。この状態では、ECU35内のA/D変換回路37
に取り込まれる信号線L7 の電位が抵抗38によって直
流電源電圧Vccにプルアップされ、それによって変速中
であることが検出される。
【0026】一方、ニュートラル位置検出用の固定接点
Sn に接続された信号線L8 は、ニュートラルランプ3
4の一方の端子に接続され、該ニュートラルランプ34
の他方の端子は、バッテリ端子(+B)側に接続されて
いる。また、ニュートラル位置検出用の固定接点Sn に
接続された信号線L8 (ニュートラルランプ34の一方
の端子)は、信号線L9 を介してECU35内のA/D
変換回路37に接続され、この信号線L9 を通して後述
するニュートラルランプ34のON/OFF信号が取り
込まれる。この信号線L9 の途中には、ダイオード39
がカソードをニュートラルランプ34側に向けて接続さ
れ、該ダイオード39のアノード側の信号線L9 は、抵
抗40を介して直流電源電圧Vcc側に接続され、且つ、
コンデンサ41を介してグランド端子側にも接続されて
いる。これにより、ECU35内のA/D変換回路37
に取り込まれる信号線L9 の電位はコンデンサ41の充
電電圧となり、これがニュートラルランプ34のON/
OFF信号として読み込まれる。
【0027】この場合、ロータリ接点36がニュートラ
ル位置検出用の固定接点Sn から離れている状態では、
ニュートラルランプ34がOFF(消灯)されている。
この状態では、コンデンサ41の充電電圧が直流電源電
圧Vccに保たれるため、ECU35内のA/D変換回路
37に取り込まれる信号線L9 の電位(コンデンサ41
の充電電圧)はハイレベルとなり、ギア位置がニュート
ラル位置ではないことが検出される。その後、ロータリ
接点36がニュートラル位置検出用の固定接点Sn に接
触すると、ニュートラルランプ34がON(点灯)され
る。この状態では、コンデンサ41の充電電荷がダイオ
ード39を介してグランド端子側に放電されるため、E
CU35内のA/D変換回路37に取り込まれる信号線
L9 の電位(コンデンサ41の充電電圧)がローレベル
となり、ニュートラル位置であることが検出される。
【0028】ECU35は、マイクロコンピュータを主
体として構成され、内蔵されたROM45(記憶媒体)
には、エンジン制御用の各種のプログラムや図3に示す
ギア位置判定及び異常検出プログラムが記憶されてい
る。ECU35は、エンジン制御用の各種のプログラム
を実行することで、スロットル開度センサ16、吸気圧
センサ17、エンジン回転速度センサ29、気筒判別セ
ンサ30、水温センサ31等の各種センサの出力信号を
読み込んで燃料噴射制御や点火制御を行うと共に、図3
のギア位置判定及び異常検出プログラムを実行すること
で、ギア位置センサ33の出力電圧Vout とニュートラ
ルランプ34のON/OFF信号を読み込んで、ギア位
置の判定とギア位置センサ33の異常検出を行う。以
下、図3のギア位置判定及び異常検出プログラムの処理
内容を説明する。
【0029】本プログラムは、所定時間毎に実行され、
特許請求の範囲でいうギア位置判定手段としての役割を
果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ
101で、ニュートラルランプ34の信号がON(点
灯)であるか否かを判定し、ONであれば、ステップ1
05に進み、ギア位置がニュートラル位置と判定する。
【0030】一方、ステップ101で、ニュートラルラ
ンプ34の信号がOFF(消灯)と判定された場合に
は、ステップ102〜104に進み、図4に示すギア位
置判定及び異常検出マップを用いて、ギア位置判定とギ
ア位置センサ33の異常検出を行う。
【0031】図4のギア位置判定及び異常検出マップ
は、ギア位置センサ33の出力電圧Vout からギア位置
を判定するためのギア位置判定電圧範囲ViL〜ViH(i
=1〜6,n)が各ギア位置の抵抗R1 〜R6 の抵抗値
に応じて個別に設定されていると共に、各ギア位置判定
電圧範囲の間にそれぞれ異常検出電圧範囲が設定されて
いる。前述したように、ギア位置センサ33の各ギア位
置の抵抗R1 〜R6 の抵抗値は、隣接する2つのギア位
置の固定接点S1 〜S6 間(抵抗R1 〜R6 間)がショ
ートしたときに、ショートしたギア位置におけるギア位
置センサ33の出力電圧Vout が異常検出電圧範囲内と
なるように設定されている。
【0032】ステップ102では、ギア位置センサ33
の出力電圧Vout が異常検出電圧範囲内か否かを判定
し、異常検出電圧範囲内であれば、固定接点間のショー
トと判定し、ステップ104に進み、異常検出フラグX
FGPSをショートを意味する「1」にセットする。
【0033】これに対して、ステップ102で、ギア位
置センサ33の出力電圧Vout が異常検出電圧範囲内で
ないと判定された場合は、ステップ103に進み、ギア
位置センサ33の出力電圧Vout が、どのギア位置判定
電圧範囲ViL〜ViH(i =1〜6)に属するかを判定す
ることで、現在のギア位置が1速〜6速位置のいずれで
あるかを判別する。
【0034】以上説明した実施形態(1)によれば、ギ
ア位置センサ33の隣接する2つのギア位置の固定接点
S1 〜S6 間(抵抗R1 〜R6 間)がショートしたとき
に、ショートしたギア位置におけるギア位置センサ33
の出力電圧Vout が異常検出電圧範囲内となるように、
各抵抗R1 〜R6 の抵抗値を設定したので、隣接する2
つのギア位置の固定接点S1 〜S6 間(抵抗R1 〜R6
間)でショートが発生しても、そのショートを検出する
ことができ、ギア位置の誤判定を未然に防止できて、ギ
ア位置判定の信頼性を向上できる。
【0035】[実施形態(2)]次に、図5乃至図16
を用いて本発明の実施形態(2)を説明する。
【0036】上記実施形態(1)では、ギア位置センサ
33の隣接する2つのギア位置の固定接点S1 〜S6 間
がショートしたときに、ショートしたギア位置における
ギア位置センサ33の出力電圧Vout が異常検出電圧範
囲内となるように各ギア位置の抵抗R1 〜R6 の抵抗値
を設定することで、ギア位置センサ33の出力電圧Vou
t からギア位置センサ33の異常を検出するようにした
が、本実施形態(2)では、判定した前回のギア位置と
今回のギア位置との関係が所定の変速順序となっている
か否かによってギア位置センサ33の異常の有無を判定
するようにしている。
【0037】更に、本実施形態(2)では、ギア位置セ
ンサ33の各ギア位置の抵抗R1 〜R6 の抵抗値は、隣
接する2つのギア位置の固定接点S1 〜S6 間(抵抗R
1 〜R6 間)がショートしたときに、ショートしたギア
位置におけるギア位置センサ33の出力電圧Vout が、
ショートした2つのギア位置のうちの一方のギア位置判
定電圧範囲内となるように設定されている。これによ
り、ショート発生時のギア位置センサ33の出力電圧V
out が例えば次のようになる。
【0038】1速−2速間ショート(1速位置の固定接
点S1 と2速位置の固定接点S2 との間のショート)が
発生した場合は、図8に示すように、1速位置と2速位
置におけるギア位置センサ33の出力電圧Vout が共に
1速位置のギア位置判定電圧範囲内となる。
【0039】また、2速−3速間ショート(2速位置の
固定接点S2 と3速位置の固定接点S3 との間のショー
ト)が発生した場合は、図9に示すように、2速位置と
3速位置におけるギア位置センサ33の出力電圧Vout
が共に3速位置のギア位置判定電圧範囲内となる。
【0040】同様に、3速−4速間ショート、4速−5
速間ショート、5速−6速間ショートが発生した場合
は、図10乃至図12に示すように、2速−3速間のシ
ョートと同じく、ショートしたi速位置と(i+1)速
位置におけるギア位置センサ33の出力電圧Vout が共
に(i+1)速位置のギア位置判定電圧範囲内となる。
その他のシステム構成は、前記実施形態(1)と同じで
ある。
【0041】本実施形態(2)では、ECU35は、図
5のギア位置判定プログラム、図7のギア位置センサ異
常検出プログラム、図15及び図16のシフト操作時補
正プログラムを実行する。以下、これら各プログラムの
処理内容を説明する。
【0042】[ギア位置判定]図5のギア位置判定プロ
グラムは、所定時間毎(例えば5ms毎又はA/D変換
処理毎)に実行され、特許請求の範囲でいうギア位置判
定手段としての役割を果たす。本プログラムが起動され
ると、まず、ステップ201で、ギア位置センサ33の
出力電圧Vout とニュートラルランプ34のON/OF
F信号に基づいてギア位置を判別し、その結果に応じて
暫定のギア位置GPを0〜6のいずれかに設定する。こ
こで、0はニュートラル位置を意味し、1〜6はそれぞ
れ1速〜6速位置を意味する。
【0043】この後、ステップ202に進み、暫定ギア
位置GPが現在の判定ギア位置GPNと異なっている
(GP≠GPN)か否かを判定し、GP=GPNであれ
ば、変速操作が行われていないと判断して、本プログラ
ムを終了する。
【0044】その後、ステップ202で、GP≠GPN
と判定されたときに、変速操作が行われたと判断して、
ステップ203に進み、今回の暫定ギア位置GPが前回
の暫定ギア位置GPn-1 と同じ(GP=GPn-1 )か否
かを判定し、GP≠GPn-1であれば、ステップ211
に進み、ギア位置判定タイミングを決めるためのギア位
置判定タイマCTGPを0にリセットする。
【0045】一方、ステップ203で、GP=GPn-1
と判定されれば、次のステップ204で、ギア位置判定
タイマCTGPを「1」だけインクリメントして、ステ
ップ205に進み、ギア位置判定タイマCTGPのカウ
ント時間が所定時間Tα以上であるか否かによって、G
P=GPn-1 の状態(ギア位置センサ33の出力電圧V
out が同じギア位置判定電圧範囲内にとどまっている状
態)が所定時間Tα以上継続したか否かを判定する。こ
の所定時間Tαは、ギア位置の切り換えに必要な時間よ
り僅かに長い時間に設定されている。尚、この所定時間
Tαは固定値としても良いが、ギア位置に応じて可変す
るようにしても良い。
【0046】GP=GPn-1 の状態が所定時間Tα継続
する前は、GP=GPn-1 と判定される毎にギア位置判
定タイマCTGPを1ずつインクリメントする処理を繰
り返して、GP=GPn-1 の状態が継続する時間をカウ
ントする(ステップ201〜205)。
【0047】その後、ステップ205で、GP=GPn-
1 の状態が所定時間Tα以上継続した(CTGP≧T
α)と判定されたときに、ギア位置の切り換えが終了し
たと判断して、ステップ206に進み、前回の判定ギア
位置GPOを現在の判定ギア位置GPNで更新した後、
ステップ207に進み、現在の判定ギア位置GPNを最
新の暫定ギア位置GPで更新する。
【0048】その後、ステップ208〜210でシフト
操作判定処理を次のようにして実行する。まず、ステッ
プ208で、現在の判定ギア位置GPNが前回の判定ギ
ア位置GPOよりも大きいか否かを判定し、GPN>G
POであれば、シフトアップと判断して、ステップ20
9に進み、シフトアップフラグXSUPをシフトアップ
を意味する「1」にセットし、シフトダウンフラグXS
DOWNを「0」にリセットする。これに対して、ステ
ップ208で、GPN<GPOと判定された場合は、シ
フトダウンと判断して、ステップ210に進み、シフト
アップフラグXSUPを「0」にリセットし、シフトダ
ウンフラグXSDOWNをシフトダウンを意味する
「1」にセットする。尚、ステップ208〜210の処
理が特許請求の範囲でいうシフト方向判定手段としての
役割を果たす。
【0049】以上説明したギア位置判定プログラムによ
れば、図6のタイムチャートに示すように、ギア位置セ
ンサ33の出力電圧Vout が同じギア位置判定電圧範囲
内にとどまっている時間をカウントするギア位置判定タ
イマCTGPのカウント時間が所定時間Tα以上継続し
たときに、ギア位置の切り換えが終了したと判断して現
在の判定ギア位置GPNを最新の暫定ギア位置GPで更
新するようにしたので、ギア位置の切り換え終了を確認
しながら、現在の判定ギア位置GPNを更新することが
できて、ギア位置センサ33のロータリ接点36がオー
プン状態となっている時に現在の判定ギア位置GPNを
更新してしまうことを回避でき、判定ギア位置GPNを
正しく更新して行くことができる。
【0050】前述したように、ギア位置の切り換え終了
を判定するための所定時間(以下「切り換え終了判定時
間」という)Tαは、一定時間に設定しても良いが、各
ギア位置の切り換え時間が各ギア位置毎に異なることを
考慮して、切り換え終了判定時間Tαを各ギア位置毎に
設定しても良い。このようにすれば、切り換え終了判定
時間Tαを各ギア位置毎に最短の時間に設定することが
できて、各ギア位置の切り換え終了直後に直ちにギア位
置を更新することができ、切り換え終了判定時間Tα内
に2つ以上のギア位置が切り換えられてしまう事態を回
避することができる。
【0051】[ギア位置センサ異常検出]図7のギア位
置センサ異常検出プログラムでは、現在の判定ギア位置
GPNと前回の判定ギア位置GPOとの関係が、正常な
変速順序となっているか否かによってギア位置センサ3
3の異常の有無を判定する。正常な変速順序は、ニュー
トラル→1速、1速→2速、2速→3速、……、5速→
6速といった1段ずつのシフトアップと、6速→5速、
5速→4速、……、2速→1速、1速→ニュートラルと
いった1段ずつのシフトダウンである。
【0052】図7のギア位置センサ異常検出プログラム
は、所定時間毎に実行され、特許請求の範囲でいう異常
判定手段としての役割を果たす。本プログラムが起動さ
れると、まず、2速発進時の変速順序(ニュートラル→
2速)と停車時の変速順序(2速→ニュートラル)を異
常と誤判定してしまうことを防止するために、ステップ
301で、今回の変速順序がニュートラル→2速(GP
N=2且つGPO=0)であるか否かを判定し、次のス
テップ302で、今回の変速順序が2速→ニュートラル
(GPN=0且つGPO=2)であるか否かを判定す
る。
【0053】上記ステップ301、302のいずれか一
方でも「Yes」と判定された場合、つまり、変速順序
がニュートラル→2速又は2速→ニュートラルの場合
は、以降の異常判定処理(ステップ303〜308)を
行わずに、本プログラムを終了する。
【0054】一方、上記ステップ301、302で共に
「No」と判定された場合、つまり、変速順序がニュー
トラル→2速、2速→ニュートラルのいずれでもない場
合は、ステップ303以降の異常判定処理を次のように
して実行する。
【0055】まず、ステップ303で、シフトアップフ
ラグXSUP=1(シフトアップ)か否かを判定し、シ
フトアップであれば、ステップ304に進み、GPN≠
GPO+1(1段ずつのシフトアップではない)か否か
を判定する。1段ずつのシフトアップでなければ、所定
の変速順序となっていないため、ギア位置センサ33の
異常と判定し、ステップ305に進み、ギア位置センサ
異常フラグXFGPSを異常を意味する「1」にセット
する。これに対して、1段ずつのシフトアップとなって
いれば、所定の変速順序となっているため正常と判断し
て、そのまま本プログラムを終了する。
【0056】一方、ステップ303で、シフトアップで
はないと判定された場合は、ステップ306に進み、シ
フトダウンフラグXSDOWN=1(シフトダウン)か
否かを判定し、シフトダウンであれば、ステップ307
に進み、GPN≠GPO−1(1段ずつのシフトダウン
ではない)か否かを判定する。1段ずつのシフトダウン
でなければ、所定の変速順序となっていないため、ギア
位置センサ33の異常と判定し、ステップ308に進
み、ギア位置センサ異常フラグXFGPSを「1」にセ
ットする。これに対して、1段ずつのシフトダウンとな
っていれば、所定の変速順序となっているため正常と判
断して、そのまま本プログラムを終了する。尚、シフト
アップでもシフトダウンでもないと判定された場合は、
そのまま本プログラムを終了する。
【0057】以上説明したギア位置センサ異常検出プロ
グラムによる異常検出例を図8〜図14のタイムチャー
トを用いて説明する。
【0058】図8のタイムチャートに示すように、1速
−2速間ショートが発生した場合は、1速位置と2速位
置では、共にギア位置センサ33の出力電圧Vout が1
速位置のギア位置判定電圧範囲内となるため、1速位置
と2速位置の両方で1速と判定されるようになる。この
場合は、2速から3速へのシフトアップ時や3速から2
速へのシフトダウン時に、現在の判定ギア位置GPNと
前回の判定ギア位置GPOとの関係が1段ずつのシフト
アップ/ダウンとならないため、異常と判定されるよう
になる。これにより、1速−2速間ショートの発生時
に、ギア位置センサ33が異常であることを検出するこ
とができる。
【0059】また、図9のタイムチャートに示すよう
に、2速−3速間ショートが発生した場合は、2速位置
と3速位置では、共にギア位置センサ33の出力電圧V
out が3速位置のギア位置判定電圧範囲内となるため、
2速位置と3速位置の両方で3速と判定されるようにな
る。このため、1速から2速へのシフトアップ時や2速
から1速へのシフトダウン時に、現在の判定ギア位置G
PNと前回の判定ギア位置GPOとの関係が所定の変速
順序とならないため、異常と判定されるようになる。こ
れにより、2速−3速間ショートの発生時に、ギア位置
センサ33が異常であることを検出することができる。
【0060】同様に、3速−4速間ショート、4速−5
速間ショート、5速−6速間ショートが発生した場合
も、図10〜図12のタイムチャートに示すように、そ
れぞれ同様の原理でギア位置センサ33が異常であるこ
とを検出することができる。
【0061】また、図13(又は図14)のタイムチャ
ートに示すように、1速位置(又は2速位置)の固定接
点S1 (又は固定接点S2 )とニュートラル位置の固定
接点Sn との間がショートした場合は、1速位置(又は
2速位置)でもニュートラルランプ34の信号がONと
なるため、ギア位置センサ33が異常であることを検出
することができる。
【0062】尚、図7のギア位置センサ異常検出プログ
ラムにおいて、ステップ306〜308の処理を省略し
て、シフトダウン操作時に、異常判定を禁止するように
しても良い。
【0063】一般に、自動二輪車では、停車直後に、変
速機のギア位置をニュートラル位置に戻すシフトダウン
操作を行うことが多いが、このシフトダウン操作は、通
常走行時のシフトアップ操作よりもかなり速く行われる
ため、ギア位置を1つ切り換えるのに要する時間がギア
位置の判定タイミングの時間間隔よりも短くなることが
あり、前回のギア位置判定から次回のギア位置判定を行
うまでの間に2つ以上のギア位置が切り換えられること
がある。この場合は、ギア位置判定が飛ばされるギア位
置が発生するため、ギア位置センサ33が正常でも、前
回の判定ギア位置GPOと現在の判定ギア位置GPNと
の関係が正常な変速順序とならず、異常と誤判定される
おそれがある。従って、シフトダウン操作時に、異常判
定を禁止するようにすれば、このような誤判定を防止す
ることができる。
【0064】[シフト操作時補正]図15のシフト操作
時補正プログラムは、燃料噴射量算出タイミング毎又は
点火時期算出タイミング毎に実行される。本プログラム
が起動されると、まず、ステップ401で、シフト操作
時補正を実施中であるか否かを、シフトアップ時の燃
料噴射量補正実施フラグXFUP、シフトアップ時の
点火時期補正実施フラグXAUP、シフトダウン時の
燃料噴射量補正実施フラグXFDOWN、シフトダウ
ン時の点火時期補正実施フラグXADOWNの4つのフ
ラグのいずれか1つでも補正実施を意味する「1」とな
っているか否かによって判定する。シフト操作時補正を
実施中であれば、そのまま本プログラムを終了する。
【0065】一方、シフト操作時補正を実施中でないと
判定された場合は、ステップ402に進み、シフトアッ
プフラグXSUP=1(シフトアップ)か否かを判定
し、シフトアップであれば、ステップ403に進み、シ
フトアップ時の燃料噴射量補正量FUPと、その減衰率
KFUPを、スロットル変化量ΔTAと現在の判定ギア
位置GPNとエンジン回転速度NEとに基づいて算出
し、次のステップ404で、シフトアップ時の燃料噴射
量補正実施フラグXFUPを補正実施を意味する「1」
にセットすると共に、シフトアップ時の燃料噴射量補正
の実施時間TFUPを、スロットル変化量ΔTAと現在
の判定ギア位置GPNとエンジン回転速度NEとに基づ
いて算出する。
【0066】この後、ステップ405に進み、シフトア
ップ時の点火時期補正量AUPと、その減衰率KAUP
を、スロットル変化量ΔTAと現在の判定ギア位置GP
Nとエンジン回転速度NEとに基づいて算出し、次のス
テップ406で、シフトアップ時の点火時期補正実施フ
ラグXAUPを補正実施を意味する「1」にセットする
と共に、シフトアップ時の点火時期補正の実施時間TA
UPを、スロットル変化量ΔTAと現在の判定ギア位置
GPNとエンジン回転速度NEとに基づいて算出する。
この後、ステップ407に進み、シフトアップフラグX
SUPを「0」にリセットして、本プログラムを終了す
る。
【0067】これに対して、ステップ402で、シフト
アップではないと判定された場合は、ステップ408に
進み、シフトダウンフラグXSDOWN=1(シフトダ
ウン)か否かを判定し、シフトダウンであれば、ステッ
プ409に進み、シフトダウン時の燃料噴射量補正量F
DOWNと、その減衰率KFDOWNを、スロットル変
化量ΔTAと現在の判定ギア位置GPNとエンジン回転
速度NEとに基づいて算出し、次のステップ410で、
シフトダウン時の燃料噴射量補正実施フラグXFDOW
Nを補正実施を意味する「1」にセットすると共に、シ
フトダウン時の燃料噴射量補正の実施時間TFDOWN
を、スロットル変化量ΔTAと現在の判定ギア位置GP
Nとエンジン回転速度NEとに基づいて算出する。
【0068】この後、ステップ411に進み、シフトダ
ウン時の点火時期補正量ADOWNと、その減衰率KA
DOWNを、スロットル変化量ΔTAと現在の判定ギア
位置GPNとエンジン回転速度NEとに基づいて算出
し、次のステップ412で、シフトダウン時の点火時期
補正実施フラグXADOWNを補正実施を意味する
「1」にセットすると共に、シフトダウン時の点火時期
補正の実施時間TADOWNを、現在の判定ギア位置G
PNとエンジン回転速度NEとスロットル変化量ΔTA
とに基づいて算出する。この後、ステップ413に進
み、シフトダウンフラグXSDOWNを「0」にリセッ
トして、本プログラムを終了する。
【0069】[補正量減衰]図16の補正量減衰プログ
ラムは、シフトアップ時の燃料噴射量補正量FUPを所
定時間毎(例えば5ms毎)に減衰させるためのもので
あり、所定時間毎(例えば5ms毎)に実行される。本
プログラムが起動されると、まず、ステップ501で、
シフトアップ時の燃料噴射量補正実施フラグXFUP=
1か否かを判定し、XFUP=1であれば、ステップ5
02に進み、シフトアップ時の燃料噴射量補正量FUP
を、減衰率KFUPを用いて減衰させる(FUP=FU
P×KFUP)。
【0070】この後、ステップ503に進み、シフトア
ップ時の燃料噴射量補正タイマCFUPを「1」だけイ
ンクリメントした後、ステップ504に進み、シフトア
ップ時の燃料噴射量補正タイマCFUPのカウント時間
が、図15のステップ404で設定したシフトアップ時
の燃料噴射量補正実施時間TFUPに達した(CFUP
=TFUP)か否かを判定すると共に、シフトアップ時
の燃料噴射量補正量FUPが0以下(FUP≦0)とな
ったか否かを判定する。
【0071】シフトアップ時の燃料噴射量補正タイマC
FUP<TFUP且つシフトアップ時の燃料噴射量補正
量FUP>0の期間中は、シフトアップ時の燃料噴射量
補正量FUPの減衰と、シフトアップ時の燃料噴射量補
正タイマCFUPのカウントアップを繰り返し実行する
(ステップ501〜504)。
【0072】その後、シフトアップ時の燃料噴射量補正
タイマCFUP=TFUPとシフトアップ時の燃料噴射
量補正量FUP≦0のどちらか一方でも成立したとき
に、ステップ505に進み、シフトアップ時の燃料噴射
量補正量FUP=0、シフトアップ時の燃料噴射量補正
タイマCFUP=0、シフトアップ時の燃料噴射量補正
実施フラグXFUP=0にセットした後、本プログラム
を終了する。
【0073】尚、シフトアップ時の点火時期補正量AU
P、シフトダウン時の燃料噴射量補正量FDOWN、シ
フトダウン時の点火時期補正量ADOWNも、それぞれ
図示しない補正量減衰プログラムによって所定時間毎
(例えば5ms毎)に減衰される。
【0074】以上説明したシフト操作時補正プログラム
及び補正量減衰プログラムによれば、ギア位置及びシフ
トアップ、シフトダウンの情報を用いて燃料噴射量補正
量や点火時期補正量を算出するので、変速直後のエンジ
ン制御特性を向上することができる。
【0075】尚、シフトアップ時の燃料噴射量補正量F
UP、シフトアップ時の点火時期補正量AUP、シフト
ダウン時の燃料噴射量補正量FDOWN、シフトダウン
時の点火時期補正量ADOWNを、それぞれ燃料噴射量
算出タイミング毎又は点火時期算出タイミング毎に減衰
するようにしても良い。
【0076】また、図15のステップ405、406及
びステップ411、412の処理を省略して、シフトア
ップ時及びシフトダウン時の点火時期補正量AUP,A
DOWNを算出しないようにしても良い。
【0077】尚、図2に示すギア位置センサ33の構成
例では、ニュートラル位置検出用の信号線L8 (固定接
点Sn )はギア位置検出用の信号線L1 〜L6 (固定接
点S1 〜S6 )と分離されているが、ニュートラル位置
検出用の信号線L8 の途中に、ギア位置検出用の抵抗R
1 〜R6 とは抵抗値の異なるニューラル位置検出用の抵
抗Rn を接続すると共に、この信号線L8 を信号線L7
に接続した構成としても良い。この構成のギア位置セン
サを用いる場合においても、前記実施形態(1)のよう
に、隣接する固定接点S1 〜S6 ,Sn 間(抵抗R1 〜
R6 ,Rn 間)がショートしたときに、ショートしたギ
ア位置におけるギア位置センサ33の出力電圧Vout
が、異常検出電圧範囲内となるように、各抵抗R1 〜R
6 ,Rn の抵抗値を設定しても良い。或は、前記実施形
態(2)のように、前回の判定ギア位置と今回の判定ギ
ア位置との関係が正常な変速順序となっているか否かに
よってギア位置センサの異常の有無を判定するようにし
ても良く、この場合は、ショートした2つのギア位置に
おけるギア位置センサ33の出力電圧Vout が、ショー
トした2つのギア位置のうちの一方のギア位置の判定電
圧範囲内となるように、各抵抗R1 〜R6 ,Rn の抵抗
値を設定しても良い。
【0078】その他、本発明は、変速機の変速段数を適
宜変更したり、自動二輪車の変速機の他に、ポイント式
のギア位置センサを備えた種々の変速機に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すエンジン制御シ
ステム全体の概略構成図
【図2】主要部の電気的構成を示す回路図
【図3】ギア位置判定及び異常検出プログラムの処理の
流れを示すフローチャート
【図4】ギア位置判定及び異常検出マップ
【図5】本発明の実施形態(2)におけるギア位置判定
プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図6】正常時のギア位置検出例を示すタイムチャート
【図7】ギア位置センサ異常検出プログラムの処理の流
れを示すフローチャート
【図8】1速−2速間ショートが発生した場合のギア位
置検出例を示すタイムチャート
【図9】2速−3速間ショートが発生した場合のギア位
置検出例を示すタイムチャート
【図10】3速−4速間ショートが発生した場合のギア
位置検出例を示すタイムチャート
【図11】4速−5速間ショートが発生した場合のギア
位置検出例を示すタイムチャート
【図12】5速−6速間ショートが発生した場合のギア
位置検出例を示すタイムチャート
【図13】ニュートラル−1速間ショートが発生した場
合のギア位置検出例を示すタイムチャート
【図14】ニュートラル−2速間ショートが発生した場
合のギア位置検出例を示すタイムチャート
【図15】シフト操作時補正プログラムの処理の流れを
示すフローチャート
【図16】補正量減衰プログラムの処理の流れを示すフ
ローチャート
【符号の説明】
11…エンジン、16…スロットル開度センサ、18…
燃料噴射弁、27…点火プラグ、29…エンジン回転速
度センサ、33…ギア位置センサ、34…ニュートラル
ランプ、35…ECU(ギア位置判定手段,異常判定手
段,シフト方向判定手段)、36…ロータリ接点、L1
〜L6 …ギア位置検出用の信号線、L8…ニュートラル
位置検出用の信号線、R1 〜R6 …ギア位置検出用の抵
抗(抵抗体)、S1 〜S6 …ギア位置検出用の固定接
点、Sn …ニュートラル位置検出用の固定接点。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機のギア位置毎に異なる抵抗値の抵
    抗体を有し、該ギア位置の切り換えに応じて通電する抵
    抗体を切り換えることで出力電圧が変化するギア位置セ
    ンサと、前記ギア位置センサの出力電圧が各ギア位置毎
    に設定された所定のギア位置判定電圧範囲のいずれに属
    するかによって現在のギア位置を判定するギア位置判定
    手段とを備えた変速機のギア位置検出装置において、 前記ギア位置センサの各抵抗体の抵抗値は、隣接する2
    つのギア位置の抵抗体間がショートしたときに、ショー
    トしたギア位置におけるギア位置センサの出力電圧が前
    記ギア位置判定電圧範囲外に設定された異常検出電圧範
    囲内となるように設定され、 前記ギア位置判定手段は、前記ギア位置センサの出力電
    圧が前記異常検出電圧範囲内であるときに抵抗体間のシ
    ョートと判定することを特徴とする変速機のギア位置検
    出装置。
  2. 【請求項2】 変速機のギア位置毎に異なる抵抗値の抵
    抗体を有し、該ギア位置の切り換えに応じて通電する抵
    抗体を切り換えることで出力電圧が変化するギア位置セ
    ンサと、前記ギア位置センサの出力電圧が各ギア位置毎
    に設定された所定のギア位置判定電圧範囲のいずれに属
    するかによって現在のギア位置を判定するギア位置判定
    手段とを備えた変速機のギア位置検出装置において、 前記ギア位置判定手段で判定した前回のギア位置と今回
    のギア位置との関係が所定の変速順序となっているか否
    かによって前記ギア位置センサの異常の有無を判定する
    異常判定手段を備えていることを特徴とする変速機のギ
    ア位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記ギア位置センサの各抵抗体の抵抗値
    は、隣接する2つのギア位置の抵抗体間がショートした
    ときに、ショートしたギア位置におけるギア位置センサ
    の出力電圧がショートした2つのギア位置のうちの一方
    のギア位置判定電圧範囲内となるように設定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の変速機のギア位置検
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記変速機のシフトダウン操作時に前記
    異常判定手段による異常判定を禁止する異常判定禁止手
    段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の変速
    機のギア位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ギア位置判定手段は、前記ギア位置
    センサの出力電圧が同一のギア位置判定電圧範囲内にと
    どまっている状態が所定期間以上継続したときに、前記
    変速機のギア位置を判定することを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載の変速機のギア位置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記所定期間は、各ギア位置毎に設定さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載の変速機のギ
    ア位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記ギア位置判定手段で判定した前回の
    ギア位置と今回のギア位置とを比較して前記変速機のシ
    フトアップ/シフトダウンを判定するシフト方向判定手
    段を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れかに記載の変速機のギア位置検出装置。
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