JP2001304142A - スクロールコンプレッサ - Google Patents

スクロールコンプレッサ

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JP2001304142A
JP2001304142A JP2000124660A JP2000124660A JP2001304142A JP 2001304142 A JP2001304142 A JP 2001304142A JP 2000124660 A JP2000124660 A JP 2000124660A JP 2000124660 A JP2000124660 A JP 2000124660A JP 2001304142 A JP2001304142 A JP 2001304142A
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JP
Japan
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drive shaft
scroll
small
diameter
plate
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000124660A
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English (en)
Inventor
Hideaki Nagai
秀明 永井
Koyo Kitagawa
幸洋 北川
Junichi Oba
純一 大場
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロールコンプレッサにおける駆動軸の組
付け作業性を向上することができるとともに、駆動軸か
らオイルポンプへの駆動力の伝達を良好に行うことがで
きるようにする。 【解決手段】 駆動軸25の前方側の小径軸部25a及
び後方側の大径部25bが前方側ケース15及びメイン
ハウジング14に各々設けられた軸受支え26,27に
支承され、その小径軸部25aに、軸受支え26の後方
に配置されるオイルポンプ駆動用ギヤ65、スラストベ
アリング66A,66B、プレート67及びバランサ7
5が組付けられるようになっている。このような構造に
おいて、上記プレート67の前方側ケース15に対する
ボルト締結位置が上記駆動軸25の大径部25bよりも
径方向外方とされるとともに、バランサ75の上記ボル
ト締結位置に対応する箇所にボルト用工具を通過させる
ための貫通穴76が設けられている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置等に用い
られるスクロールコンプレッサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平11−93872号
公報に示されるように、旋回スクロール及び固定スクロ
ールにより構成される両スクロール間に圧縮室を形成し
たスクロール圧縮部と、このスクロール圧縮部を駆動す
る駆動軸とを備え、駆動軸の回転に応じて上記旋回スク
ロールが旋回することにより、両スクロール間の圧縮室
に吸入した冷媒をスクロール中心へ移動させつつ次第に
圧縮し、スクロール中心部の吐出ポートから吐出するよ
うになっているスクロールコンプレッサは知られてい
る。
【0003】この公報に示されているスクロールコンプ
レッサにおいて、上記スクロール圧縮部は、旋回スクロ
ールのスクロール軸に結合される後方側の大径部及びこ
れに連なる前方側の小径軸部からなっている。スクロー
ルコンプレッサのケーシングは、メインハウジングとこ
れに連結される前方側ケースとを有している。そして、
上記メインハウジング内に駆動軸の大径部及び上記旋回
スクロールが配置されるとともに、上記前方側ケース内
に駆動軸の小径軸部が配置された状態で、メインハウジ
ング及び前方側ケースに各々設けられた軸受支えにより
軸受を介して上記駆動軸の大径部及び小径軸部が支承さ
れている。
【0004】また、上記前方側ケース内の駆動軸の下方
には被潤滑部にオイルを供給するためのオイルポンプが
装備され、上記駆動軸の小径軸部にオイルポンプ駆動用
のギヤが取付けられている。このオイルポンプ駆動用ギ
ヤは前方側ケースの軸受支えの後方に配置され、さらに
このギヤの後方には前方側ケースにボルトで固定される
プレートが配置されて、上記軸受支えとプレートとでス
ラストベアリングを介してギヤが挟み付けられることに
よりギヤの軸方向移動が阻止されるようになっている。
【0005】また、上記プレートの後方において上記駆
動軸の大径部にバランサが取付けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構造のス
クロールコンプレッサを組み立てる場合、先ず駆動軸と
これに取付けられるギヤ、プレート、バランサ等と前方
側ケースとを組み合わせ、かつ、前方側ケース内にオイ
ルポンプ等を組み込んだ後、駆動軸の後方の大径部を軸
受を介してメインハウジングの軸受支えに挿通し、支承
させるとともに、メインハウジングと前部ケースとを結
合し、さらに旋回スクロール、固定スクロール等を組付
ける。
【0007】このような組立て作業のうち、駆動軸と前
部ケースとを組み合わせる工程では、前部ケースの軸受
支えに対して駆動軸の小径軸部が後方側から軸受ととも
に嵌め込まれて結合されるが、この際、駆動軸に予めギ
ヤ、プレート及びバランサが取付けられていると、プレ
ートの後方には駆動軸の大径部及びこれに取付けられた
バランサが設けられているため、上記軸受支えへの嵌め
込み後にはプレート固定用のボルトを締結操作するため
の工具を差し込むことができなくなる。
【0008】従って、従来の構造では、上記プレートと
これより前方に配置されるギヤ及びスラストベアリング
を予め駆動軸から分離させて、これらを前部ケースの軸
受支えの後方に配置した状態で、上記プレートをボルト
で前部ケースに固定し、その後に、駆動軸の小径軸部
を、上記プレートとギヤ及びスラストベアリングの中心
穴を通過させつつ、軸受け支えに挿入する必要がある。
【0009】このため、駆動軸と前方側ケースとの組付
け作業性が悪くなる。その上、組立て、分解を可能にす
るためには駆動軸の小径軸部がギヤの中心穴を容易に通
過し得るようにこれらの嵌合をルーズにする必要がある
が、ルーズにするとオイルポンプへ駆動力が充分に伝達
されなくなるおそれがある。
【0010】本発明はこのような事情に鑑み、駆動軸の
組付け作業性を向上することができるとともに、駆動軸
からオイルポンプへの駆動力の伝達を良好に行うことが
できるスクロールコンプレッサを提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、旋回スクロー
ル及び固定スクロールにより構成されるスクロール圧縮
部と、上記旋回スクロールのスクロール軸に結合される
後方側の大径部及びこれに連なる前方側の小径軸部から
なる駆動軸と、メインハウジング及びこれに連結される
前方側ケースを有するケーシングとを備え、上記駆動軸
の大径部及び上記旋回スクロールが上記メインハウジン
グ内に配置され、かつ上記駆動軸の小径軸部が上記前方
側ケース内に配置された状態で、メインハウジング及び
前方側ケースに各々設けられた軸受支えにより軸受を介
して上記駆動軸の大径部及び小径軸部が支承されている
とともに、上記駆動軸にギヤを介してオイルポンプが連
結されているスクロールコンプレッサにおいて、上記駆
動軸の小径軸部に、スラストベアリングを介して上記前
方側ケースの軸受支えの後方に配置されるオイルポンプ
駆動用ギヤと、スラストベアリングを介して上記ギヤの
後方に配置されて、ボルトにより前方側ケースに固定さ
れるプレートと、このプレートの後方に配置されるバラ
ンサとが組付けられ、上記プレートの前方側ケースに対
するボルト締結位置が上記駆動軸の大径部よりも径方向
外方とされ、上記バランサは最外形がプレートの外形よ
り大きくされ、このバランサの上記ボルト締結位置に対
応する箇所に、ボルト用工具を通過させるための貫通穴
又は切欠部が設けられているものである。
【0012】この構造によると、駆動軸と前方側ケース
とを組付ける際には、駆動軸の小径軸部にオイルポンプ
駆動用ギヤ、スラストベアリング、プレート及びバラン
サを取付けておき、この状態で駆動軸の小径軸部を前方
側ケースの軸受支えに挿入して支承させた後、上記バラ
ンサに設けられた貫通穴又は切欠部を通してボルト用工
具を差し込み、プレート固定のためのボルトの締結を行
うようにすればよい。
【0013】このように軸受支えへの挿入前に駆動軸の
小径軸部にオイルポンプ駆動用ギヤを取付けておくこと
ができるので、オイルポンプ駆動用ギヤと小径軸部との
嵌合をルーズにする必要がない。
【0014】そこで、上記オイルポンプ駆動用ギヤは上
記小径軸部に対して圧入嵌合とされていることが好まし
く、このようにすることで、駆動軸からオイルポンプへ
の駆動力の伝達が確実なものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0016】図1は本発明のスクロールコンプレッサ1
を含む空調又は冷凍用の装置の全体概略構成を示してい
る。この図において、スクロールコンプレッサ1は、例
えばガスエンジン2により、プーリ3a,3b及びベル
ト3cからなる伝動機構3を介して駆動されるようにな
っている。このスクロールコンプレッサ1の高圧冷媒吐
出側には吐出用管路4が接続され、低圧冷媒吸込側には
吸込用管路10が接続されており、吐出用管路4と吸込
用管路10との間の冷媒回路に凝縮器5、第1減圧弁
6、気液分離器7、第2減圧弁8及び蒸発器9が配設さ
れている。また、上記気液分離器7における液相冷媒液
面7aの上方となる気相冷媒取出部分にはインジェクシ
ョン用管路11の一端が接続され、この管路11の他端
11aは、後述のようにスクロールコンプレッサ1のイ
ンジェクションポートに通じる部分に接続されている。
【0017】そして、スクロールコンプレッサ1から吐
出された高圧気相冷媒が凝縮器5で凝縮され、次いで第
1減圧弁6である程度減圧された後、気液分離器7で気
相冷媒と液相冷媒とに分離され、そのうちの液相冷媒が
第2減圧弁8でさらに減圧されてから蒸発器9に導かれ
て蒸発し、その蒸発後の気相低圧冷媒が吸込用管路10
を通ってスクロールコンプレッサ1に吸入される。ま
た、上記気液分離器7からある程度の圧力の気相冷媒が
インジェクションガスとしてインジェクション用管路1
1を通ってスクロールコンプレッサ1に送られるように
なっている。
【0018】なお、図1はスクロールコンプレッサ1を
含むヒートポンプもしくは冷凍サイクルを簡略化して示
しているが、例えば冷暖房可能な空調装置に適用する場
合は、上記凝縮器5及び蒸発器9を構成するものとして
室外熱交換器と室内熱交換器とを設けるとともに、冷媒
流通経路を切換える四方弁を組み込み、冷房時は室外熱
交換器が凝縮器、室内熱交換器が蒸発器となるように冷
媒を循環させ、暖房時は室内熱交換器が凝縮器、室外熱
交換器が蒸発器となるように冷媒を循環させる構成とす
ればよい。
【0019】図2〜図10を参照しつつスクロールコン
プレッサ1の構造を次に説明する。なお、以下の説明で
は、後記駆動軸の入力側端部が突出する側(図2で左
側)を前方、反対側(図2で右側)を後方とする。
【0020】これらの図に示すスクロールコンプレッサ
1は、ケーシング13と、このケーシング13内に配置
された旋回スクロール21及び固定スクロール22によ
り構成されるスクロール圧縮部20と、旋回スクロール
21を旋回させる駆動軸25と、固定スクロール22の
外側方に配置されたカバー40とを備えている。
【0021】上記ケーシング13は、旋回スクロール配
置部分の周壁を構成するメインハウジング14と、駆動
軸配置部分の外殻を構成する前方側ケース15とを備
え、メインハウジング14の前方側にケース15が位置
し、後方側に固定スクロール22の外周壁22cがケー
シング13の一部をなすように配置された状態で、これ
らがボルト16,17,18により相互に連結されてい
る。
【0022】スクロール圧縮部20の旋回スクロール2
1は、鏡板21aと、この鏡板21aから固定スクロー
ル22側へ向けて突出する渦巻体21bと、鏡板21a
の裏面から駆動軸25側へ向けて突出するスクロール軸
21cとを有し、また固定スクロール22は、鏡板22
aと、この鏡板22aから旋回スクロール21側へ向け
て突出する渦巻体22bと、ケーシング20の一部をな
す外周壁22cとを有している。両スクロール21,2
2の渦巻体21b,22bは互いに所定角度ずれて組み
合わされ、この渦巻体21b,22bが組み合わされた
部分において旋回スクロール21の渦巻体21bの内外
両側に一対の圧縮室23A,23Bが形成されている。
【0023】上記スクロール圧縮部20及び駆動軸25
は横向き設置とされ、この状態で駆動軸25がケーシン
グ13に回転自在に支承されるとともに、スクロール軸
21cが駆動軸25に対し偏心状態で相対回転可能に支
承されて、駆動軸25の回転に伴い旋回スクロール21
が旋回するようになっている。
【0024】すなわち、駆動軸25は、前方側の小径軸
部25aと、旋回スクロール21のスクロール軸21c
と結合された筒状の大径部25bとを有し、これら小径
軸部25aと大径部25bとが連なって略水平方向に延
び、かつ、上記大径部25b及び旋回スクロール21が
メインハウジング14内に配置されるとともに、小径軸
部25aが前方側ケース15内に配置されている。そし
て、小径軸部25aがケース15に連設された軸受支え
26に副軸受28を介して支承されるとともに、大径部
25bがメインハウジング14に連設された軸受支え2
7に主軸受29を介して支承されている。
【0025】駆動軸25の小径軸部25aの入力側端部
はケーシング13の前方外部に突出し、その周囲にプー
リ3bが設けられるとともに、プーリ3bと駆動軸25
との間に電磁クラッチ24が組み込まれ、この電磁クラ
ッチ24がオンとなったときにエンジン2(図1参照)
からの動力が駆動軸25に伝達されるようになってい
る。
【0026】駆動軸25の大径部25bは内周面の中心
が軸心に対して偏心した形状とされ、この筒状大径部2
5bにスクロール軸21cが旋回軸受30を介して支承
されている。また、メインハウジング14における旋回
スクロール21の外側部にはスラストプレート31及び
オルダムリング32が配置されている。このオルダムリ
ング32は、自転防止機構を構成するもので、メインハ
ウジング14内で旋回スクロール21に隣接する箇所に
形成された環状のオルダム室33内で揺動可能とされる
とともに、旋回スクロール21の自転を阻止しながら半
径方向の揺動を許容するように、旋回スクロール21及
び固定壁に対してそれぞれ特定方向にスライド可能に係
合している。
【0027】そして、上記駆動軸25の回転に伴い、両
スクロール21,22の渦巻体21b,22bが180
°毎に接する状態を保ちながら、旋回スクロール21が
自転することなく固定スクロール22の中心の回りを旋
回し、これにより圧縮室23A,23B内の冷媒を外周
側から内周側に移動させつつ圧縮していくようになって
いる。すなわち、渦巻体21bが図3に示される位置に
ある時、後記吸込ポート35と渦巻体21bの最外周部
の内側の空間23A0が連通し、空間23A0に冷媒が
吸込まれる。渦巻体21bが図4(a)に示される位置
を経て図4(b)の位置にくると、空間23A0が閉じ
て冷媒が圧縮室23Aに閉じ込められ、以後、圧縮室2
3Aが圧縮されつつ後記吐出ポート38の方向へ移動す
る。
【0028】同様に、渦巻体21bが図4(b)から図
4(c)に示される位置にある時、吸込ポート35と渦
巻体21bの最外周部の外側の空間23B0が連通し、
空間23B0に冷媒が吸込まれる。渦巻体21bが図3
に示される位置にくると、空間23B0が閉じて冷媒が
圧縮室23Bに閉じ込められ、以後、圧縮室23Bが圧
縮されつつ後記吐出ポート38の方向へ移動する。
【0029】ケーシング13内における上記駆動軸25
の外周及び軸受支え26,27の外周にわたる部分の上
部には吸込室36が形成されている。そして、この吸込
室36に通じる冷媒流入口37がケース15の上端部に
設けられ、この冷媒流入口37に吸込用管路4(図1参
照)が接続されるようになっている。また、上記旋回ス
クロール21の外周部には、上記吸込室36の上部に連
通する位置に、吸込室36から圧縮室23A,23Bに
低圧の冷媒ガスを導入するための吸込ポート35が設け
られている。
【0030】上記吸込ポート35は、図3及び図5に示
すように、旋回スクロール21の鏡板21aに切欠部2
1dを設けることにより形成されている。この切欠部2
1dからなる吸込ポート35は、旋回スクロール21の
渦巻体21bの両側に形成された圧縮室23A,23B
に対して共通の1個所だけとされ、鏡板21aの略最上
部に設けられている。
【0031】一方、固定スクロール22の鏡板22aに
は、吐出ポート38とインジェクションポート39とが
設けられている。上記吐出ポート38は圧縮室の中心部
に開口する位置に設けられている。図示の例では、吐出
ポート38の出口側が分岐して2つの開口部38a,3
8bが形成されている。
【0032】インジェクションポート39は、圧縮室の
外周部と中心部との間の、中間圧力部位に開口する位置
に設けられ、図示の例では一対の圧縮室23A,23B
の各中間圧力部位にそれぞれ開口するように所定の2個
所にインジェクションポート39が設けられている。各
インジェクションポート39は、鏡板22aの外側面に
開口する円形凹部39aと、これに連通して圧縮室に開
口する2個の細穴39bとからなっている。
【0033】固定スクロール22の鏡板22aの外側方
部に配置されたカバー40には、上記吐出ポート38に
通じるカバー40内の空間からなる吐出室41が形成さ
れるとともに、吐出室41に通じる高圧冷媒流出口42
が上端部に設けられ、この高圧冷媒流出口42に吐出用
管路4(図1参照)が接続されるようになっている。さ
らにカバー40には、各インジェクションポート39に
通じる2個所のインジェクション用小室43と、インジ
ェクション用管路11の端部11aが接続されるインジ
ェクションガス導入口44と、このインジェクションガ
ス導入口44に通じる通路45と、この通路45から分
岐して各インジェクション用小室43に至る分岐通路4
6とを構成するインジェクション用小室等構成壁40b
が設けられている。このインジェクション用小室等構成
壁40bにより、小室43、通路45,46及びインジ
ェクションガス導入口44にわたる部分が、吐出室41
から隔絶された状態に形成されている。
【0034】そして、上記インジェクション用小室等構
成壁40bと、吐出室41及び吐出用管路接続部42を
構成する吐出室等構成壁40aとを含むカバー40全体
が一体に成形され、このカバー40がボルト47により
固定スクロール22の鏡板22aに固着されている。
【0035】上記吐出室41に対する吐出ポート38の
開口部38aには、高圧冷媒が吐出室側から圧縮室側へ
逆流することを阻止するための逆止弁であるリード弁5
1が設けられている。このリード弁51は、弾性的に揺
動可能な先端部が吐出ポート38の開口部38aを覆う
状態で、基端部が鏡板22aにボルト52で固定されて
いる。また、上記インジェクション用小室43には、圧
縮室側から通路側へインジェクションガスが逆流するこ
とを防止する逆止弁53が装備されている。この逆止弁
53は、小室43に対する分岐通路46の開口部に設け
られた弁体54と、この弁体54を閉弁方向に付勢する
スプリング55とを備えている。
【0036】また、このスクロールコンプレッサ1に
は、ケーシング2の下方部にオイルパン60が一体に設
けられるとともに、オイルストレーナ61、オイルクリ
ーナ62、オイルポンプ63等を含む潤滑系が配備され
ている(図2、図6参照)。上記オイルポンプ63はギ
ヤ64,65を介して駆動軸25に連動している。そし
て、運転開始前に吸込用管路10が外されて、露出する
冷媒流入口37から給油されて所定の油面L0とされた
後、上記オイルポンプ63の作動により、オイルがオイ
ルパン60からオイルストレーナ61を経てオイルポン
プ63に吸い上げられ、さらにオイルクリーナ62を経
て駆動軸25の軸受部やその他の被潤滑部に供給される
ようになっている。オイルポンプ63の作動中のオイル
の油面はL1となる。
【0037】図7は駆動軸25の小径軸部25aが支承
されている部分とその後方において駆動軸25に組み付
けられたギヤ65等を示す拡大図である。この図に示す
ように、オイルポンプに設けられた被駆動ギヤ64と噛
合するオイルポンプ駆動用ギヤ65は、軸受支え26の
後方側において小径軸部25aに圧入嵌合によって固着
されており、さらにこのギヤ65の後方には前方側ケー
ス15に固定されたプレート67が配置されている。上
記軸受け支え26とギヤ65との間、及びギヤ65とプ
レート67との間には、それぞれ、スラストベアリング
66A,66Bが配置されており、これらのスラストベ
アリング66A,66Bを介して軸受け支え26とプレ
ート67とでギヤ65が挟み付けられている。
【0038】上記プレート67の外周側所定位置にはボ
ルト挿通穴68が設けられ、一方、前方側ケース15に
おける軸受支え26の上方にはネジ穴71を有するボス
部70が突設され、このボス部70にプレート67がボ
ルト72で固定されている。このボルト締結位置は、駆
動軸26の大径部よりも径方向外方とされている。
【0039】また、上記プレート67の後方には、駆動
軸25に取付けられたバランサ75が配置されている。
このバランサ75は、大径部25bのスクロール軸支承
部分が偏心していることによるアンバランスを是正する
ためのものであり、一部が大径部25bに被さった形で
小径軸部25aに嵌合し、ボルト77で駆動軸25に固
定されている。
【0040】上記バランサ75の最外形はプレート67
の外形より大きくなっている。そして、このバランサ7
5には、プレート67を固定するボルト72の締結位置
に対応する箇所に、ボルト用工具を通過させるための、
前後方向に貫通した貫通穴76が設けられているなお、
図2及び図5に示すように、メインハウジング14及び
ケース15の内部において駆動軸25の上方には、吸込
室36をオイルパン60に通じる駆動軸25周囲の空間
に対して区画する区画壁81,82が設けられている。
区画壁81,82の下端部には、吸込室36内で冷媒ガ
スから分離して区画壁81,82上に溜まるオイルをオ
イルパン60に流下させるために吸込室36とオイルパ
ン60側の空間とを連通する連通穴83が設けられてい
る。
【0041】以上のような当実施形態のスクロールコン
プレッサ1によれば、外部のエンジン2から伝達される
駆動力で駆動軸25が回転している運転状態では、低圧
の冷媒ガスが、吸込用管路10から冷媒流入口37を通
って吸込室36に流入し、この吸込室36内の冷媒ガス
が吸込ポート35を通ってスクロール圧縮部20に吸込
まれる。そして、スクロール圧縮部20では、旋回スク
ロール21の旋回により、冷媒ガスを外周側から内周側
へ移動させつつ、容積を縮小して圧縮する。こうして圧
縮された冷媒ガスは、吐出ポート38を通って吐出室4
1に送り出され、さらに高圧冷媒流出口42から吐出用
管路4へ吐出される。
【0042】さらに当実施形態では、特定運転時に、冷
媒回路から取出される冷媒がインジェクション用管路1
1を通ってスクロールコンプレッサ1に導かれ、カバー
40に形成されたインジェクション用管路接続部44、
通路45、分岐通路46を通り、さらに逆止弁53を有
する小室43を経て、固定スクロール22の鏡板22a
に形成されたインジェクションポート39から圧縮室2
3A,23Bへ送り込まれる。このガスインジェクショ
ンにより冷媒吐出圧力が高められ、暖房等の能力が高め
られる。
【0043】このようにスクロール圧縮部20による冷
媒圧縮動作が行われる一方で、駆動軸25の回転がギヤ
を介してオイルポンプ63に伝達され、このオイルポン
プ63の作動により、オイルパン60から吸い上げられ
たオイルが駆動軸25の軸受(副軸受28、主軸受29
及び旋回軸受30)やその他の被潤滑部に供給される。
【0044】ところで、このスクロールコンプレッサが
組み立てられる場合、前方側ケース15にはオイルポン
プ63等が取付けられるとともに、駆動軸25が組み付
けられるが、この駆動軸25には前方側ケース15への
組み付け前に、バランサ75及びオイルポンプ駆動用ギ
ヤ65等が装備される。
【0045】すなわち、先ずバランサ75が駆動軸25
の小径軸部25aに前端側から嵌め込まれ、小径軸部2
5aの後端部(大径部25bの直前)に位置決めされて
ボルト77で駆動軸25に固定される。続いてプレート
67、スラストベアリング66B、オイルポンプ駆動用
ギヤ65及びスラストベアリング66Aが、順次、駆動
軸25の小径軸部25aに前端側から嵌め込まれること
により、バランサ75の前方において駆動軸25の周囲
にこれらが配置される。
【0046】こうして、駆動軸25にバランサ75及び
ギヤ65等がセットされてから、前方側ケース15の軸
受け支え26に、副軸受け28を介在させた状態で、駆
動軸25の小径軸部25aが後方側から挿入される。小
径軸部25aが所定位置まで軸受け支え26に嵌め込ま
れると、軸受け支え26の後方にギヤ65及びプレート
67がスラストベアリング66A,66Bを介して隣接
するとともに、ギヤ65がオイルポンプ63のギヤ64
に噛合する状態となる。またこの際、上記プレート67
のボルト締結位置が前方側ケース15のボス部70に対
応し、かつ、バランサ75に形成された貫通穴76が上
記ボルト締結位置に対応するように、プレート67及び
駆動軸25の回転方向位置が調整される。
【0047】この状態で、図外のボルト用工具によりボ
ルト72が後方から上記貫通穴76を通してプレート6
7のボルト締結位置に差し込まれ、ボス部70にボルト
72が締結される。つまり、上記ボルト締結位置が駆動
軸25の大径部25bよりも径方向外方とされ、かつ、
バランサ75の上記ボルト締結位置に対応する箇所に貫
通穴76が設けられているため、予めバランサ75、プ
レート67及びギヤ65等をセットした駆動軸25を前
方側ケース15に組み付けた後でも、プレート67を前
方側ケース15に固定するためのボルト用工具によるボ
ルト締結操作が可能となる。
【0048】そして、このように予めバランサ75、プ
レート67及びギヤ65等を駆動軸25にセットしてお
くことにより前方側ケース15に対する組み付け作業が
簡単になる。また、オイルポンプ駆動用ギヤ65は上記
小径軸部25aに対して圧入嵌合によって固着されてい
ることにより、駆動軸25からオイルポンプ63への駆
動力の伝達を確実なものとすることができる。
【0049】このようにして前方側ケース15に対する
駆動軸25の組み付けが完了した後は、メインハウジン
グ14と前方側ケース15とが組み合わされて、メイン
ハウジング14の軸受け支え27に主軸受29を介して
駆動軸25の大径部25bが嵌め込まれ、さらにこの大
径部25bに旋回軸受け30を介してスクロール軸21
cが嵌合する状態に旋回スクロール21がセットされる
とともに、固定スクロール22が組み合わされて、前方
側ケース15、メインハウジング14及び固定スクロー
ル22がボルトで結合される。さらにカバー40等が取
付けられてスクロールコンプレッサーが組み立てられ
る。
【0050】なお、本発明のスクロールコンプレッサの
構造は上記実施形態に限定されず、種々変更可能であ
る。例えば、バランサ75の上記ボルト締結位置に対応
する箇所にボルト用工具を通過させるための貫通穴76
を設けているが、この貫通穴76の変わりに切欠きを設
けるようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明のスクロールコンプ
レッサは、駆動軸の後方側の大径部及び前方側の小径軸
部がメインハウジング及び前方側ケースに各々設けられ
た軸受支えに支承され、その小径軸部に、軸受支えの後
方に配置されるオイルポンプ駆動用ギヤ、スラストベア
リング、プレート及びバランサが組付けられるととも
に、上記プレートの前方側ケースに対するボルト締結位
置が上記駆動軸の大径部よりも径方向外方とされ、バラ
ンサの上記ボルト締結位置に対応する箇所にボルト用工
具を通過させるための貫通穴又は切欠部が設けられてい
るため、駆動軸の小径軸部にオイルポンプ駆動用ギヤ、
スラストベアリング、プレート及びバランサを取付けて
いて、この状態で駆動軸の小径軸部を前方側ケースの軸
受支えに挿入して支承させた後、上記プレートを固定す
るためのボルト締結を行うようにすることができる。従
って、組み立て作業の作業性を大幅に向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロールコンプレッサを含む空調又
は冷凍用の装置の全体構成概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスクロールコンプレ
ッサの縦断面図である。
【図3】スクロール圧縮部を示す図2中のA−A線の断
面図である。
【図4】スクロール圧縮部の動作状態説明図である。
【図5】図2中のB−B線の断面図である。
【図6】上記スクロールコンプレッサの前方側ケース及
びこのケース内のオイルポンプ、オイルクリーナ等を図
2中のC−C線から見た側面図である。
【図7】駆動軸の小径軸部が支承されている部分とその
後方において駆動軸に組み付けられたギヤ等を示す要部
拡大図である。
【符号の説明】 1 スクロールコンプレッサ 13 ケーシング 14 メインハウジング 15 前方側ケース 20 スクロール圧縮部 21 旋回スクロール 22 固定スクロール 25 駆動軸 25a 小径軸部 25b 大径部 26,27 軸受支え 63 オイルポンプ 65 オイルポンプ駆動用ギヤ 66A,66B スラストベアリング 67 プレート 72 ボルト 75 バランサ 76 貫通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大場 純一 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA16 AA21 AB03 BB32 CC03 CC08 CC09 CC16 CC17 CC30 CC34 3H039 AA02 AA12 BB08 CC03 CC09 CC12 CC19 CC20 CC22 CC33 CC44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回スクロール及び固定スクロールによ
    り構成されるスクロール圧縮部と、上記旋回スクロール
    のスクロール軸に結合される後方側の大径部及びこれに
    連なる前方側の小径軸部からなる駆動軸と、メインハウ
    ジング及びこれに連結される前方側ケースを有するケー
    シングとを備え、上記駆動軸の大径部及び上記旋回スク
    ロールが上記メインハウジング内に配置され、かつ上記
    駆動軸の小径軸部が上記前方側ケース内に配置された状
    態で、メインハウジング及び前方側ケースに各々設けら
    れた軸受支えにより軸受を介して上記駆動軸の大径部及
    び小径軸部が支承されているとともに、上記駆動軸にギ
    ヤを介してオイルポンプが連結されているスクロールコ
    ンプレッサにおいて、 上記駆動軸の小径軸部に、スラストベアリングを介して
    上記前方側ケースの軸受支えの後方に配置されるオイル
    ポンプ駆動用ギヤと、スラストベアリングを介して上記
    ギヤの後方に配置されて、ボルトにより前方側ケースに
    固定されるプレートと、このプレートの後方に配置され
    るバランサとが組付けられ、 上記プレートの前方側ケースに対するボルト締結位置が
    上記駆動軸の大径部よりも径方向外方とされ、 上記バランサは最外形がプレートの外形より大きくさ
    れ、このバランサの上記ボルト締結位置に対応する箇所
    に、ボルト用工具を通過させるための貫通穴又は切欠部
    が設けられていることを特徴とするスクロールコンプレ
    ッサ。
  2. 【請求項2】 上記オイルポンプ駆動用ギヤは上記小径
    軸部に対して圧入嵌合とされていることを特徴とする請
    求項1記載のスクロールコンプレッサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017038653A1 (ja) * 2015-08-28 2017-03-09 株式会社日立産機システム スクロール式流体機械およびそのメンテナンス方法
EP4234932A3 (de) * 2023-06-15 2024-01-17 Pfeiffer Vacuum Technology AG Scrollpumpe mit verbessertem zugang zum ansaugbereich zu montagezwecken

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