JP2001289183A - スクロールコンプレッサ - Google Patents

スクロールコンプレッサ

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JP2001289183A
JP2001289183A JP2000103758A JP2000103758A JP2001289183A JP 2001289183 A JP2001289183 A JP 2001289183A JP 2000103758 A JP2000103758 A JP 2000103758A JP 2000103758 A JP2000103758 A JP 2000103758A JP 2001289183 A JP2001289183 A JP 2001289183A
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scroll
refrigerant
chamber
suction
drive shaft
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JP2000103758A
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Koyo Kitagawa
幸洋 北川
Junichi Oba
純一 大場
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロールコンプレッサの冷媒吸込側のシー
ル性を確保し易い構造とし、かつ、液冷媒が圧縮室に吸
引されることを確実に防止することができるようにす
る。 【解決手段】 ケーシング13内に配置された旋回スク
ロール21及び固定スクロール22により構成されるス
クロール圧縮部20と、上記旋回スクロール21を旋回
させる駆動軸25とが横置きに配置されている。ケーシ
ング13内における駆動軸25及び軸受支え26,27
の外周には吸込室36が設けられ、この吸込室36に対
する冷媒流入口37がケーシング13に形成されてい
る。また、吸込ポート35が、旋回スクロール21の渦
巻体21bの両側の圧縮室に対して共通の1個所とさ
れ、旋回スクロール21の鏡板21aの略最上部に設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置等に用い
られるスクロールコンプレッサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平11−107949
号公報に示されるように、鏡板の一面から立ち上がった
羽根を持つ固定スクロールと、鏡板の一面から立ち上が
った羽根を持ち旋回可能とされた旋回スクロールとによ
り両者間に圧縮室を形成するとともに、上記旋回スクロ
ールを旋回させる駆動軸(クランク軸)を設け、旋回ス
クロールの旋回により、低圧冷媒をガス吸込管及び吸込
ポート(吸込口)を介して圧縮室に導入し、圧縮後の高
圧冷媒を吐出ポート(吐出口)及びこれに通じる空間等
を介してガス吐出管に送り出すように構成したスクロー
ルコンプレッサが知られている。
【0003】この公報に示されたスクロールコンプレッ
サの構造をより詳しく説明すると、上記両スクロールか
らなるスクロール圧縮部及び駆動軸は密閉容器内に横置
きに配置され、密閉容器内の一端側に位置する固定スク
ロールの鏡板に吸込ポートと吐出ポートとが形成される
とともに、密閉容器内において上記固定スクロールの鏡
板の外側方に上記吐出ポートに通じる空間が形成され、
吐出ポートから吐出される高圧冷媒が上記空間から通路
を介してガス吐出管に導かれるようになっている。ま
た、ガス吸込管は、密閉容器の端部壁を貫通し、固定ス
クロールの鏡板の外側方にある上記空間を通過して、固
定スクロールの鏡板に形成された吸込ポートに連結され
ている。
【0004】このような構造では、ガス吸込管が密閉容
器の端部壁を貫通する部分と、ガス吸込管が吐出ポート
に連結される部分との両方にシールが必要となる。そし
て、これらの部分でシール性を確保するためには、密閉
容器の端部壁におけるガス吸込管貫通部分と吐出ポート
に対するガス吸込管連結部分との位置関係を厳密に設定
しておく必要があり、これらの部分の位置関係に誤差が
あるといずれかの部分のシール性が損なわれる懸念があ
る。
【0005】このような問題を解消する構造としては、
特開平11−82336号公報に示されるように、ケー
シング内における上記駆動軸の外周及び駆動軸の端部を
支持する軸受支えの外周に吸込室を設け、該吸込室へ冷
媒を流入させる冷媒流入口をケーシングに形成するとと
もに、上記軸受支えに連なる壁部の2個所とこれに対応
する旋回スクロールの鏡板の2個所にそれぞれ開口(上
記公報でいう吸入ポート)及びこれに通じる切欠部を形
成し、これら2個所の開口及び切欠部により圧縮室への
吸込ポートを構成するようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平11−82
336号公報に示されるような構造によると、吸込ポー
トは2個所に設けられるので、駆動軸の両側の略同一高
さ位置に配設され、つまり駆動軸の周囲のうちでの最上
部よりも低い位置に配置されるので、上記吸込室内の冷
媒に液冷媒が含まれる場合に、その液冷媒が吸込ポート
を通って圧縮室に吸引される可能性がある。そして、液
冷媒が圧縮室に吸引されると液圧縮で過大な圧力が作用
してコンプレッサが損傷するおそれがある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑み、冷媒吸込
側のシール性を確保し易い構造とし、かつ、液冷媒が圧
縮室に吸引されることを確実に防止することができる構
造のスクロールコンプレッサを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーシング内
に配置された旋回スクロール及び固定スクロールにより
構成されるスクロール圧縮部と、上記旋回スクロールを
旋回させる駆動軸とを備え、上記スクロール圧縮部の旋
回軸及び駆動軸が横置きに配置されているスクロールコ
ンプレッサにおいて、ケーシング内における上記駆動軸
の外周及び駆動軸の端部を支持する軸受支えの外周に吸
込室を設け、該吸込室へ冷媒を流入させる冷媒流入口を
ケーシングに形成する一方、上記スクロール圧縮部にお
ける旋回スクロールの渦巻体の両側に圧縮室を形成し、
上記吸込室から圧縮室に冷媒を導く吸込ポートを、旋回
スクロールの渦巻体の両側の圧縮室に対して共通の1個
所とし、かつ、この吸込ポートを旋回スクロールの鏡板
の略最上部に設けた切欠部で構成したものである。
【0009】この構成によると、ガス吸込用の管が上記
冷媒流入口に接続されることにより、低圧冷媒が上記冷
媒流入口から吸込室内へ流入し、吸込ポートを通ってス
クロール圧縮部内の圧縮室に導かれ、旋回スクロールの
旋回に伴って圧縮室内の冷媒が圧縮される。
【0010】また、上記吸込室から吸込ポートを通って
圧縮室に至る低圧側冷媒流通経路は比較的簡単な構造で
あって、シール性を確保し易く、冷媒流入口に対するガ
ス吸込用の管の接続部分でシールを行いさえすれば、シ
ール性を良好に保つことができる。
【0011】しかも、吸込ポートが旋回スクロールの鏡
板の略最上部に設けられていることにより、吸込室内の
液冷媒が吸込ポート圧縮室に吸引されることが確実に防
止される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0013】図1は本発明のスクロールコンプレッサ1
を含む空調又は冷凍用の装置の全体概略構成を示してい
る。この図において、スクロールコンプレッサ1は、例
えばガスエンジン2により、プーリ3a,3b及びベル
ト3cからなる伝動機構3を介して駆動されるようにな
っている。このスクロールコンプレッサ1の高圧冷媒吐
出側には吐出用管路4が接続され、低圧冷媒吸込側には
吸込用管路10が接続されており、吐出用管路4と吸込
用管路10との間の冷媒回路に凝縮器5、第1減圧弁
6、気液分離器7、第2減圧弁8及び蒸発器9が配設さ
れている。また、上記気液分離器7における液相冷媒液
面7aの上方となる気相冷媒取出部分にはインジェクシ
ョン用管路11の一端が接続され、この管路11の他端
11aは、後述のようにスクロールコンプレッサ1のイ
ンジェクションポートに通じる部分に接続されている。
【0014】そして、スクロールコンプレッサ1から吐
出された高圧気相冷媒が凝縮器5で凝縮され、次いで第
1減圧弁6である程度減圧された後、気液分離器7で気
相冷媒と液相冷媒とに分離され、そのうちの液相冷媒が
第2減圧弁8でさらに減圧されてから蒸発器9に導かれ
て蒸発し、その蒸発後の気相低圧冷媒が吸込用管路10
を通ってスクロールコンプレッサ1に吸入される。ま
た、上記気液分離器7からある程度の圧力の気相冷媒が
インジェクションガスとしてインジェクション用管路1
1を通ってスクロールコンプレッサ1に送られるように
なっている。
【0015】なお、図1はスクロールコンプレッサ1を
含むヒートポンプもしくは冷凍サイクルを簡略化して示
しているが、例えば冷暖房可能な空調装置に適用する場
合は、上記凝縮器5及び蒸発器9を構成するものとして
室外熱交換器と室内熱交換器とを設けるとともに、冷媒
流通経路を切換える四方弁を組み込み、冷房時は室外熱
交換器が凝縮器、室内熱交換器が蒸発器となるように冷
媒を循環させ、暖房時は室内熱交換器が凝縮器、室外熱
交換器が蒸発器となるように冷媒を循環させる構成とす
ればよい。
【0016】図2〜図8はスクロールコンプレッサ1の
構造を示している。
【0017】これらの図に示すスクロールコンプレッサ
1は、ケーシング13と、このケーシング13内に配置
された旋回スクロール21及び固定スクロール22によ
り構成されるスクロール圧縮部20と、旋回スクロール
21を旋回させる駆動軸25と、固定スクロール22の
外側方に配置されたカバー40とを備えている。
【0018】上記ケーシング13は、旋回スクロール配
置部分の周壁を構成するメインハウジング14と、駆動
軸配置部分の外殻を構成するケース15とを備え、メイ
ンハウジング14の片側(図1で左側)にケース15が
位置し、反対側に固定スクロール22の外周壁22cが
ケーシング13の一部をなすように配置された状態で、
これらがボルト16,17,18により相互に連結され
ている。
【0019】スクロール圧縮部20の旋回スクロール2
1は、鏡板21aと、この鏡板21aから固定スクロー
ル22側へ向けて突出する渦巻体21bと、鏡板21a
の裏面から駆動軸25側へ向けて突出するスクロール軸
21cとを有し、また固定スクロール22は、鏡板22
aと、この鏡板22aから旋回スクロール21側へ向け
て突出する渦巻体22bと、ケーシング20の一部をな
す外周壁22cとを有している。両スクロール21,2
2の渦巻体21b,22bは互いに所定角度ずれて組み
合わされ、その間に一対の圧縮室23A,23Bが形成
されている。
【0020】上記スクロール圧縮部20及び駆動軸25
は横向き設置とされ、この状態で駆動軸25がケーシン
グ13に回転自在に支承されるとともに、スクロール軸
21cが駆動軸に対し偏心状態で相対回転可能に支承さ
れて、駆動軸25の回転に伴い旋回スクロール21が旋
回するようになっている。
【0021】すなわち、駆動軸25は軸部25aとその
先端に連なるスクロール軸支承用の筒部25bとを有
し、略水平方向に延びるように配置された状態で、軸部
25aがケース15に連設された軸受支え26に軸受を
介して支承されるとともに、筒部25bがメインハウジ
ング14に連設された軸受支え27に軸受を介して支承
されている。この駆動軸25の入力側端部(図1で左側
の端部)はケーシング13の外方に突出し、その周囲に
プーリ3bが設けられるとともに、プーリ3bと駆動軸
25との間に電磁クラッチ28が組み込まれ、この電磁
クラッチ28がオンとなったときにエンジン2(図1参
照)からの動力が駆動軸25に伝達されるようになって
いる。
【0022】駆動軸25の筒部25bは内周面の中心が
軸心に対して偏心した形状とされ、この筒部25bにス
クロール軸21cが軸受を介して支承されている。ま
た、メインハウジング14における旋回スクロール21
の外側部にはスラストプレート31及びオルダムリング
32が配置されている。このオルダムリング32は、自
転防止機構を構成するもので、メインハウジング14内
で旋回スクロール21に隣接する箇所に形成された環状
のオルダム室33内で揺動可能とされるとともに、旋回
スクロール21の自転を阻止しながら半径方向の揺動を
許容するように、旋回スクロール21及び固定壁に対し
てそれぞれ特定方向にスライド可能に係合している。
【0023】そして、上記駆動軸25の回転に伴い、両
スクロール21,22の渦巻体21b,22bが180
°毎に接する状態を保ちながら、旋回スクロール21が
自転することなく固定スクロール22の中心の回りを旋
回し、これにより圧縮室23A,23B内の冷媒を外周
側から内周側に移動させつつ圧縮していくようになって
いる。すなわち、渦巻体21bが図3に示される位置に
ある時、後記吸込ポート35と渦巻体21bの最外周部
の内側の空間23A0が連通し、空間23A0に冷媒が
吸込まれる。渦巻体21bが図4(a)に示される位置
を経て図4(b)の位置にくると、空間23A0が閉じ
て冷媒が圧縮室23Aに閉じ込められ、以後、圧縮室2
3Aが圧縮されつつ後記吐出ポート38の方向へ移動す
る。
【0024】同様に、渦巻体21bが図4(a)から図
4(c)に示される位置にある時、吸込ポート35と渦
巻体21bの最外周部の外側の空間23B0が連通し、
空間23B0に冷媒が吸込まれる。渦巻体21bが図3
に示される位置にくると、空間23B0が閉じて冷媒が
圧縮室23Bに閉じ込められ、以後、圧縮室23Bが圧
縮されつつ後記吐出ポート38の方向へ移動する。
【0025】ケーシング13内における上記駆動軸25
の外周及び軸受支え26,27の外周にわたる部分には
吸込室36が形成されている。そして、この吸込室36
に通じる冷媒流入口37がケース15の上端部に設けら
れ、この冷媒流入口37に吸込用管路4(図1参照)が
接続されるようになっている。また、上記旋回スクロー
ル21の外周部には、上記吸込室36から圧縮室23
A,23Bに低圧の冷媒ガスを導入するための吸込ポー
ト35が設けられている。
【0026】吸込室36及び吸込ポート35が形成され
た部分を具体的に説明すると、図5に示すように、メイ
ンハウジング14の周壁の内方には、吸込室36をその
内側の部分に対して区画する区画壁14aが設けられ、
この区画壁14aの内方に環状の軸受支え27が設けら
れている。上記区画壁14aは、概略環状で、かつ下端
部に平板状部分14bを有する形状とされ、この平板状
部分14bの両側端部がメインハウジング14の周壁に
連らなるとともに、環状部分が放射状のリブ14cを介
してメインハウジング14の周壁に連結されており、さ
らにこの区画壁14aと軸受支え27とが放射状のリブ
14dを介して連結されている。そして、上記平板状部
分14bより上方において区画壁14aとメインハウジ
ング14の周壁との間に吸込室36が形成されている。
【0027】なお、ケース15内においても、上記区画
壁14aに対応する区画壁15aが設けられ、この区画
壁15aで吸込室36がその内側の駆動軸配設部分に対
して区画されている。
【0028】また、上記吸込ポート35は、図3及び図
5に示すように、旋回スクロール21の鏡板21aに切
欠部21dを設けることにより形成されている。特にこ
の切欠部21dからなる吸込ポート35は、旋回スクロ
ール21の渦巻体21bの両側に形成された圧縮室23
A,23Bに対して共通の1個所だけとされ、鏡板21
aの略最上部に設けられている。
【0029】一方、固定スクロール22の鏡板22aに
は、吐出ポート38とインジェクションポート39とが
設けられている。上記吐出ポート38は圧縮室の中心部
に開口する位置に設けられている。図示の例では、吐出
ポート38の出口側が分岐して2つの開口部38a,3
8bが形成されている。
【0030】インジェクションポート39は、圧縮室の
外周部と中心部との間の、中間圧力部位に開口する位置
に設けられ、図示の例では一対の圧縮室23A,23B
の各中間圧力部位にそれぞれ開口するように所定の2個
所にインジェクションポート39が設けられている。各
インジェクションポート39は、鏡板22aの外側面に
開口する円形凹部39aと、これに連通して圧縮室に開
口する2個の細穴39bとからなっている。
【0031】固定スクロール22の鏡板22aの外側方
部に配置されたカバー40には、上記吐出ポート38に
通じるカバー40内の空間からなる吐出室41が形成さ
れるとともに、吐出室41に通じる高圧冷媒流出口42
が上端部に設けられ、この高圧冷媒流出口42に吐出用
管路4(図1参照)が接続されるようになっている。さ
らにカバー40には、各インジェクションポート39に
通じる2個所のインジェクション用小室43と、インジ
ェクション用管路11の端部11aが接続されるインジ
ェクションガス導入口44と、このインジェクションガ
ス導入口44に通じる通路45と、この通路45から分
岐して各インジェクション用小室43に至る分岐通路4
6とを構成するインジェクション用小室等構成壁40b
が設けられている。このインジェクション用小室等構成
壁40bにより、小室43、通路45,46及びインジ
ェクションガス導入口44にわたる部分が、吐出室41
から隔絶された状態に形成されている。
【0032】そして、上記インジェクション用小室等構
成壁40bと、吐出室41及び吐出用管路接続部42を
構成する吐出室等構成壁40aとを含むカバー40全体
が一体に成形され、このカバー40がボルト47により
固定スクロール22の鏡板22aに固着されている。
【0033】上記吐出室41に対する吐出ポート38の
開口部には、高圧冷媒が吐出室側から圧縮室側へ逆流す
ることを阻止するための逆止弁であるリード弁51が設
けられ、図示の例では吐出ポート38の2つの開口部3
8a,38bに対応して2個のリード弁51が設けられ
ている。各リード弁51は、弾性的に揺動可能な先端部
が吐出ポート38の開口部を覆う状態で、基端部が鏡板
22aにボルト52で固定されている。また、上記イン
ジェクション用小室43には、圧縮室側から通路側へイ
ンジェクションガスが逆流することを防止する逆止弁5
3が装備されている。この逆止弁53は、小室43に対
する分岐通路46の開口部に設けられた弁体54と、こ
の弁体54を閉弁方向に付勢するスプリング55とを備
えている。
【0034】また、図示のスクロールコンプレッサ1に
は、上記のような構成に加え、ケーシング2の下方部に
オイルパン60が一体に設けられるとともに、オイルス
トレーナ61、オイルクリーナ62、オイルポンプ63
等を含む潤滑系が配備されており、上記オイルポンプ6
3がギヤ64,65を介して駆動軸25に連動している
(図2、図6参照)。そして、運転開始前に吸込用管路
10が外されて、露出する吸込用管路接続部37から給
油されて所定の油面L0とされた後、上記オイルポンプ
63の作動により、オイルがオイルパン60からオイル
ストレーナ61及びオイルクリーナ62を経てオイルポ
ンプ63に吸い上げられ、さらに潤滑を要する各部へ供
給されるようになっている。オイルポンプ63の作動中
のオイルの油面はL1となる。
【0035】なお、図6中、71は上記両区画壁14
a,15aの合わせ面において区画壁15a側の平板状
部分に形成された切欠きと区画壁14aの合わせ面とで
形成されるオイル戻し穴であり、吸込室36内で冷媒か
ら分離されて上記平板状部分14bに溜まるオイルがこ
のオイル戻し穴71を通ってオイルパン60に戻される
ようになっている。また、72はメインハウジング14
の下部に形成されて上記平板状部分14aの下方に開口
するオイル戻し穴であり、各部を潤滑した後のオイルが
このオイル戻し穴を通ってオイルパン60に戻されるよ
うになっている。また、73は駆動軸に取付けられたバ
ランスウエイトである。
【0036】以上のような当実施形態のスクロールコン
プレッサ1によれば、外部のエンジン2から伝達される
駆動力で駆動軸25が回転している運転状態では、低圧
の冷媒ガスが、吸込用管路10から冷媒流入口37を通
って吸込室36に流入し、この吸込室36内の冷媒が吸
込ポート35を通ってスクロール圧縮部20に吸込まれ
る。そして、スクロール圧縮部20では、旋回スクロー
ル21の旋回により、冷媒ガスを外周側から内周側へ移
動させつつ、容積を縮小して圧縮する。こうして圧縮さ
れた冷媒ガスは、吐出ポート38を通って吐出室41に
送り出され、さらに高圧冷媒流出口42から吐出用管路
4へ吐出される。
【0037】ところで、当実施形態のコンプレッサで
は、ケーシング13内における駆動軸25及び軸受支え
26,27の外周に吸込室36が設けられるとともに、
この吸込室36に通じる吸込ポート35が旋回スクロー
ル21の鏡板21aに形成されているため、圧縮室23
A,23Bに対する冷媒吸込側が比較的簡単な構造とな
り、かつ、シール性が良好に保たれる。
【0038】しかも、上記吸込みポート35は旋回スク
ロール21の渦巻体21aの両側に形成される圧縮室2
3A,23Bに対して共通の1個所とされ、旋回スクロ
ール21の鏡板21aの略最上部に設けられた切欠部2
1dで吸込みポート35が構成されているので、吸込室
36内の冷媒に液冷媒が混入していても、この液冷媒が
吸込ポート35から圧縮室23A,23Bに吸引される
ことが防止される。従って、液冷媒が圧縮室23A,2
3Bに入って液圧縮を生じるといった事態が防止され
る。
【0039】さらに当実施形態では、吸込室36とその
内方の駆動軸25が配置されている部分とが区画壁14
a,15aによって区画されているため、駆動軸25の
回転に伴い飛散したオイルや液冷媒が吸込室36に入る
ことが防止される。つまり、駆動軸が吸込室に露出して
いれば、オイルや液冷媒が駆動軸25に付着すると遠心
力で振り飛ばされミスト状となって吸込室に入り、圧縮
室に吸引され易くなるが、上記区画壁14a,15aが
設けられることでこのような事態が防止される。
【0040】なお、当実施形態では、圧縮室23A,2
3Bに対する冷媒の吸込及び圧縮室23A,23Bから
の冷媒の吐出が上記のように行われるとともに、特定運
転時に、冷媒回路から取出される冷媒がインジェクショ
ン用管路11を通ってスクロールコンプレッサ1に導か
れ、カバー40に形成されたインジェクション用管路接
続部44、通路45、分岐通路46を通り、さらに逆止
弁53を有する小室43を経て、固定スクロール22の
鏡板22aに形成されたインジェクションポート39か
ら圧縮室23A,23Bへ送り込まれる。このガスイン
ジェクションにより冷媒吐出圧力が高められ、暖房等の
能力が高められる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明のスクロールコンプ
レッサは、横置き配置されているスクロールコンプレッ
サにおいて、ケーシング内における駆動軸及び軸受支え
の外周に吸込室を設けるとともに、吸込ポートを、旋回
スクロールの渦巻体の両側の圧縮室に対して共通の1個
所とし、かつ、この吸込ポートを旋回スクロールの鏡板
の略最上部に設けた切欠部で構成しているため、圧縮室
に対する吸込側がシール性を確保し易い構造となって、
シール不良を防止することができる。しかも、吸込ポー
トを旋回スクロールの鏡板の略最上部に設けていること
により、吸込室内の液冷媒が吸込ポートを通って圧縮室
に吸引されることを防止し、コンプレッサの信頼性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロールコンプレッサを含む空調又
は冷凍用の装置の全体構成概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスクロールコンプレ
ッサの縦断面図である。
【図3】スクロール圧縮部を示す図2中のA−A線の断
面図である。
【図4】スクロール圧縮部の動作状態説明図である。
【図5】図2中のB−B線の断面図である。
【図6】上記スクロールコンプレッサのケース及びこの
ケース内のオイルポンプ、オイルクリーナ等を図2中の
C−C線から見た側面図である。
【図7】カバーを取り外した状態で固定スクロールの外
側方から見たスクロールコンプレッサの側面図である。
【図8】カバーの外側方から見たスクロールコンプレッ
サの側面図である。
【符号の説明】
1 スクロールコンプレッサ 13 ケーシング 14 メインハウジング 20 スクロール圧縮部 21 旋回スクロール 22 固定スクロール 21a,22a 鏡板 21b,22b 渦巻体 23A,23B 圧縮室 25 駆動軸 35 吸込ポート 36 吸込室 37 冷媒流入口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内に配置された旋回スクロー
    ル及び固定スクロールにより構成されるスクロール圧縮
    部と、上記旋回スクロールを旋回させる駆動軸とを備
    え、上記スクロール圧縮部の旋回軸及び駆動軸が横置き
    に配置されているスクロールコンプレッサにおいて、ケ
    ーシング内における上記駆動軸の外周及び駆動軸の端部
    を支持する軸受支えの外周に吸込室を設け、該吸込室へ
    冷媒を流入させる冷媒流入口をケーシングに形成する一
    方、上記スクロール圧縮部における旋回スクロールの渦
    巻体の両側に圧縮室を形成し、上記吸込室から圧縮室に
    冷媒を導く吸込ポートを、旋回スクロールの渦巻体の両
    側の圧縮室に対して共通の1個所とし、かつ、この吸込
    ポートを旋回スクロールの鏡板の略最上部に設けた切欠
    部で構成したことを特徴とするスクロールコンプレッ
    サ。
JP2000103758A 2000-04-05 2000-04-05 スクロールコンプレッサ Withdrawn JP2001289183A (ja)

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