JP2001303942A - 排気ガス浄化システム - Google Patents

排気ガス浄化システム

Info

Publication number
JP2001303942A
JP2001303942A JP2000123904A JP2000123904A JP2001303942A JP 2001303942 A JP2001303942 A JP 2001303942A JP 2000123904 A JP2000123904 A JP 2000123904A JP 2000123904 A JP2000123904 A JP 2000123904A JP 2001303942 A JP2001303942 A JP 2001303942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
catalyst
active catalyst
temperature
temperature active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000123904A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumiaki Hiramoto
純章 平本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000123904A priority Critical patent/JP2001303942A/ja
Publication of JP2001303942A publication Critical patent/JP2001303942A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 HC、CO成分を効率よく浄化するととも
に、NOx還元に必要な還元剤としてHを効率良くN
Ox浄化触媒に供給できる排気ガス浄化システムを提供
すること。 【解決手段】 内燃機関等の排気通路の上流側から水素
生成触媒とNOx浄化触媒を順に配置して成る排気ガス
浄化システムであり、水素生成触媒は、分岐した排気通
路を介して低温活性触媒部と高温活性触媒部とに区画さ
れ、生成水素がNOx浄化触媒に供給され窒素酸化物の
還元浄化に供される排気ガス浄化システムである。内燃
機関等の空燃比が理論空燃比よりも燃料過剰となる運転
を一時的に行い、NOx浄化触媒への水素供給量を増大
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス浄化シス
テムに係り、更に詳細には、自動車(ガソリン、ディー
ゼル)やボイラーなどの内燃機関等から排出される排気
ガス中の有害成分である炭化水素(以下「HC」と略
す)、一酸化炭素(以下「CO」と略す)、及び窒素酸
化物(以下「NOx」と略す)を浄化するシステムに関
する。本発明の排気ガス浄化システムによれば、広い温
度範囲でNOxの浄化が可能であり、特に、酸素を過剰
に含む希薄燃焼排気ガス中のNOxを高効率で浄化する
ことができる。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車等の内燃機関から排出
される排気ガスに含まれるCO、HC、NOx等を浄化
する触媒が開発されており、理論空燃比A/Fで働く三
元触媒を用いる排気浄化システム、三元触媒では浄化が
困難なリーン領域の窒素酸化物の浄化方法として、還元
剤を供給して直接的にNOx還元処理をする方法や特許
掲載第2600429号公報に開示されているような、
排気ガスが酸素過剰のときにNOxを吸収させ、吸収さ
せたNOxをNOx吸収剤に流入する排気ガス中の酸素
の濃度を低下させて放出させ、浄化処理するという浄化
システムに用いられている。
【0003】例えば、特開平5−106430号公報、
特開平8−10574号公報及び特開平10−2256
36号公報には、還元剤として特に水素を供給しNOx
浄化に利用するシステムが開示されている。
【0004】また、特開平5−106430号公報に
は、NOxを直接還元する触媒装置の入口側に、メタノ
ール、LPG、天然ガス等の化石燃料の一部を改質触媒
コンバータに導き、Hを生成する水素発生装置を設
け、排気系の比較的低温である雰囲気(消音装置付近:
150〜300℃)において供給されたHとNOxを
反応させることを特徴とする排気ガス浄化システムが開
示されている。
【0005】更に、特開平8−10574号公報には、
酸素過剰で水素が共存する排気ガスを、多孔質担体貴金
属とモリブデンを含んだ窒素酸化物浄化触媒によって、
90℃〜250℃の範囲でNOxを反応除去することを
特徴とする窒素酸化物浄化方法が提案されている。
【0006】更にまた、特開平10−225636号公
報には、Rhを担持した粉末とPtとNOx吸蔵材を担
持した粉末を混在させてなる排気ガス浄化用触媒におい
て、更に炭化水素吸着材を設け、吸着した炭化水素と排
ガス中に含まれるHOがRh上で反応して生成するH
を、近傍に存在させたNOx吸蔵材に吸蔵させてNO
xの浄化に利用することを特徴とする排気ガス浄化用触
媒が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の公報に
記載された浄化方法では、H供給装置を設置しなけれ
ばならず、また、排気システムを複雑化・大型化した
り、より一層排気成分残存率を低減させようとする場合
は、NOxを脱離浄化するときに還元剤としてHC、C
OをNOx浄化触媒に供給する必要があった。このた
め、NOx以外のHC、CO成分を充分に浄化するため
にはNOx浄化触媒でのNOx浄化反応で消費されない
で残ったHC、COをNOx浄化触媒上で同時に酸化反
応させて浄化させるか、NOx浄化触媒の後段に三元触
媒を配置して浄化する必要があった。
【0008】しかしながら、このような触媒システムで
は、HC、COを浄化する触媒が排気流路の後段に配置
されるため、十分なHC、COの浄化性能が得られない
という課題があった。また、特開平8−10574号公
報に記載されている方法のように、水素を還元剤として
作用させるには、250℃以下にしなければNOxを有
効に還元できないという課題があった。更に、実際の排
気ガス浄化(自動車など)では、暖機後の温度が300
℃以上となる領域が殆どであり、従来システムでは有効
にNOxを還元することが不充分であるという課題があ
った。
【0009】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、HC、CO成分を効率よく浄化するとともに、NO
x還元に必要な還元剤としてHを効率良くNOx浄化
触媒に供給できる排気ガス浄化システムを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、複数種の水素生成触
媒を区画して配置し、広い温度範囲で触媒活性を発現さ
せることにより、上記課題が解決できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明の排気ガス浄化システムは、
内燃機関又は燃焼装置の排気通路の上流側から、複数種
の水素生成触媒とNOx浄化触媒を水素生成触媒及びN
Ox浄化触媒の順で配置して成る排気ガス浄化システム
であって、上記複数種の水素生成触媒は、分岐した排気
通路を介して、150〜250℃で水性ガスシフト反応
を促進し且つ水素の酸化反応を抑制する低温活性触媒部
と400℃以上で水蒸気改質及び水性ガスシフト反応を
促進する高温活性触媒部とに区画され、上記低温活性触
媒部及び高温活性触媒部によって生成される水素が、上
記NOx浄化触媒に供給され、窒素酸化物の還元浄化に
供される、ことを特徴とする。
【0012】また、本発明の排気ガス浄化システムの好
適形態は、上記低温活性触媒部及び高温活性触媒部の出
口排気通路が、上記NOx浄化触媒の上流側で合流して
いることを特徴とする。
【0013】更に、本発明の排気ガス浄化システムの他
の好適形態は、上記低温活性触媒部の温度を検出する温
度センサと、この温度センサからの検出信号に応じて、
この低温活性触媒部を150〜250℃に冷却する冷却
手段を付加して成ることを特徴とする。
【0014】更にまた、本発明の排気ガス浄化システム
の更に他の好適形態は、上記内燃機関又は燃焼装置の運
転につき、その空燃比が理論空燃比よりも燃料過剰とな
る運転を一時的に行い、上記NOx浄化触媒への水素供
給量を増大することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の排気ガス浄化システムでは、活性温度
の異なる複数種の水素生成触媒を区画して配置した。よ
って、水素生成触媒におけるHCやCOの浄化、及びH
の生成が広い温度範囲で可能となる。また、広い温度
範囲で下流側のNOx浄化触媒へHを供給できるので
より効率の良いNOx浄化が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の排気ガス浄化シス
テムについて詳細に説明する。上述の如く、本排気ガス
浄化システムは、内燃機関等の排気通路の上流側から複
数種の水素生成触媒とNOx浄化触媒を水素生成触媒及
びNOx浄化触媒の順で配置して成る。
【0017】ここで、上記水素生成触媒は、分岐した上
記排気通路を介して低温活性触媒部及び高温活性触媒部
に区画されて成る。例えば、図1に示すように、エンジ
ンから排気通路を2本に分岐し、水素生成触媒10をこ
れら排気通路上に上記低温活性触媒部12及び高温活性
触媒部13を別個に配置することができる。低温活性触
媒部及び高温活性触媒部に区画することで、低温域では
供給に非常に有利だがHCとCOの浄化性能が不足
し易い低温活性触媒部を、高温域でHを供給する反応
活性に優れた高温活性触媒部が補助することができ、ト
ータルで広い温度範囲でHをNOx浄化触媒に供給で
きる(図2)。なお、上記「分岐した排気通路」には、
エンジンから2本に分岐したもの及び途中から2本に分
岐したものの2態様がある。
【0018】上記低温活性触媒部では、150〜250
℃の範囲で次の CO+HO=CO+H+9.6kcal… で表される水性ガスシフト反応が促進され且つ水素の酸
化反応が抑制される。これより、150〜250℃の範
囲(低温域)でも、HCやCOの浄化効率を維持しつつ
水性ガスシフト反応が促進される。
【0019】かかる低温活性触媒部としては、上流側に
触媒活性種としてパラジウム(Pd)を含有し、下流側
に白金(Pt)及びジルコニウム(Zr)を含有し、こ
れらはZr酸化物に担持されて成ることが好ましい。P
d及びPtを含む触媒部を150〜250℃の範囲に制
御すると、特にCOの反応によるH生成が増大でき且
つHの酸化反応も活発でないため、下流側のNOx浄
化触媒により多くのH を効率良く供給できる。
【0020】また、上流側に含有されるPdの含有量
は、特に限定はされないが、触媒1L容量中1〜40g
であることが望ましい。1g未満では低温活性や浄化性
能が十分に発現しないことがある。40gを越えるとP
dの触媒活性が飽和したり、過剰に添加することにより
供給効率が低下するため、添加量に見合う性能向上
が得られにくく、同時に経済性にも乏しくなり易い。更
に、下流側に含有されるPtの含有量は、特に限定はさ
れないが、触媒1L容量中0.01〜10gであること
が望ましい。0.01g未満では触媒活性が十分に発現
しないことがある。10gを越えるとPtの触媒活性が
飽和したり、過剰な添加となって上記Pdと同様にH
供給効率が低下するため、添加量に見合う性能向上が得
られにくく、同時に経済性にも乏しくなり易い。更に、
Zrの含有量は、触媒1l当たり10g以上(酸化物換
算)であることが望ましく、これ未満ではPtとの組合
せによる水性ガスシフト反応活性の向上効果が得られな
くなり易い。更にまた、上記PtをZr酸化物に担持
し、更にZr酸化物中に安定化を目的として種々の元素
を1種以上含有することができ、代表的には、イットリ
ウム(Y)、ネオジム(Nd)又はランタン(La)等
の希土類元素などを含有することができる。また、上記
Zr酸化物の初期表面積は、1g当たり10m以上、
より望ましくは30m以上であることがよい。このと
きは、担持されたPtが活性を発現するのに適切な粒径
を確保できる。1g当たり10m未満では初期活性が
低下し、その有効性が失われ易い。
【0021】一方、上記高温活性触媒部では、400℃
以上で次の CmHn+mHO=mCO+(m+(n/2))H… で表される水蒸気改質反応及び水性ガスシフト反応(上
記式)が促進される。これより、400℃以上の範囲
では、HCやCOの浄化効率がより増大でき、H を下
流側のNOx浄化触媒へより多く供給し得る。
【0022】かかる高温活性触媒部は、上流側に触媒活
性種としてパラジウム(Pd)が含有され、下流側にロ
ジウム(Rh)が含有されるとともにセリウム酸化物
(Ce酸化物)が含有されないものが好ましい。上記P
dの含有量は、特に限定はされないが、触媒1L容量中
1〜40gであることが望ましい。1g未満では低温活
性や浄化性能が十分に発現しないことがある。40gを
越えるとPdの触媒活性が飽和したり、過剰な添加によ
りH供給効率が低下するため、添加量に見合う性能向
上が得られにくく、同時に経済性にも乏しくなり易い。
また、Rhの含有量は、特に限定はされないが、触媒1
L容量中0.01〜10gであることが望ましい。0.
01g未満では触媒活性が十分に発現しないことがあ
る。10gを越えるとRhの触媒活性が飽和したり、過
剰に添加することにより上記Pdと同様にH供給効率
が低下するため、添加量に見合う性能向上が得にくく、
同時に経済性にも乏しくなり易い。更に、下流側の触媒
活性成分にCe酸化物を含有しないことが好ましく、こ
の場合はH供給効率の低下を招くこことなり易い。
【0023】更にまた、上記高温活性触媒部に含有され
るPd又はRhの担持材料としては、多孔質材が望まし
く、例えば、アルミナ、チタニア、シリカ又はジルコニ
ア等を用いることができる。Pdの担持材料としては、
γ−アルミナをセリウム(Ce)、ジルコニウム(Z
r)、ランタン(La)及び/又はバリウム(Ba)等
で修飾し、耐熱性を向上したものが好適である。かかる
担持材料は高表面積を有し低温活性に有効に作用し易
い。また、Rhの担持材料としては、Ce以外で修飾し
たγ−アルミナ又はジルコニアが好適である。かかる担
持材料は熱履歴を受けた際、Rhが不活性化するのを防
ぐことができる。なお、上記Pdの担持材料は、上述し
た低温活性触媒部に含有するPdの担持材料として使用
することもできる。
【0024】次に、本発明の排気ガス浄化システムで
は、上記水素生成触媒の下流側にNOx浄化触媒が配置
される。これより、上記低温活性触媒部及び高温活性触
媒部によって生成される水素が、上記NOx浄化触媒に
供給され窒素酸化物の還元浄化に供される。例えば、図
1に示すように、低温活性触媒部12及び高温活性触媒
部11の下流側にNOx浄化触媒20を配置することが
できる。かかるNOx浄化触媒の触媒活性成分として
は、Pd/Rh−Ba系、Pd/Rh−Cs系及びPd
/Rh−La系などを例示できる。
【0025】また、上記低温活性触媒部及び高温活性触
媒部の出口排気通路は、上記NOx浄化触媒の上流側で
合流してもよい。この場合は、上記低温活性触媒部及び
高温活性触媒部からのHが同一のNOx浄化触媒に供
給されるので効率の良いNOx浄化が可能となる。な
お、このとき複数個のNOx浄化触媒を更に下流に(直
列して)配置することもできる。また、出口排気通路を
合流しないときは、各触媒部ごとに適切なNOx浄化触
媒を設置することができる。
【0026】更に、上記低温活性触媒部の温度を検出す
る温度センサと、この温度センサからの検出信号に応じ
て、この低温活性触媒部を150〜250℃に冷却する
手段を付加することができる。例えば、制御部(EC
U)を設け、このECUが、上記温度センサからの検出
信号を受信し、この制御部からの制御信号により上記冷
却手段を作動させることができ、上記所望温度に冷却す
ることが容易となるので有効である。なお、冷却手段と
しては、低温活性触媒部への冷水管の配置や送風などを
例示できる(図1−13)。
【0027】更にまた、上記分岐した排気通路が上記内
燃機関又は燃焼装置の下流側で分岐しているとき(代表
的にV型エンジンなど)は、その分岐点近傍に排気ガス
温度センサと排気ガス流切換弁を付加し、この排気ガス
温度センサからの検出信号に応じてこの排気ガス流切換
弁を作動させ、排気ガスを上記低温活性触媒部又は高温
活性触媒部に流通させることができる。例えば、制御部
(ECU)を設け、このECUが、上記排気ガス温度セ
ンサからの検出信号を受信し、この制御部からの制御信
号により上記切換弁を作動させることができ、排気ガス
の温度に応じて低温活性触媒部又は高温活性触媒部へ排
気ガスを選択的に流通させることができるので有効であ
る。なお、上記ECUは1個に限られず複数個を用いる
ことができる。また、かかる切換弁と上記冷却手段とを
組合せた排気ガス浄化システムとすることも可能であ
る。
【0028】また、上述の低温活性触媒部、高温活性触
媒部及びNOx浄化触媒の触媒活性成分はハニカム状担
体に担持されることが好ましい。かかるハニカム状担体
としては、一般にセラミック等のコージェライト質のも
のが多く用いられるが、フェライト系ステンレス等の金
属材料からなるハニカム材料を用いることも可能であ
り、更には触媒成分粉末そのものをハニカム状に成形し
てもよい。触媒の形状をハニカム状とすると、触媒と排
気ガスとの接触面積が大きくなり、圧力損失も抑制でき
るため自動車用排気ガス浄化システムとして用いる場合
に極めて有効である。
【0029】更に、上記ハニカム状担体のセル数は、
6.0×10セル/m〜2.0×10セル/m
であることが好ましい。これより、排気ガスと触媒成分
層の有効接触面積を向上させ、損なわれがちな低温から
のHC及びCOの浄化性能を補い、またH生成反応を
効率的に発現させることが可能となる。これに対し、
6.0×10セル/m未満では排気ガスの接触面積
が少ないため浄化効率が低下し易く、2.0×10
ル/mを超えると圧損上昇が著しいため有効でない。
【0030】更にまた、上記低温活性触媒部、高温活性
触媒部又はNOx浄化触媒の触媒活性成分をハニカム状
担体に担持する場合の触媒成分量は、触媒成分全体のト
ータルで、触媒1L当たり50g〜300gとすること
が望ましい。触媒成分担持層は触媒活性や触媒寿命の面
からは厚い(担持量が多い)ことが望ましいが、コート
層が厚くなりすぎると、反応ガスが拡散不良となりコー
ト層内部の触媒と十分に接触できなくなる、言い換えれ
ば、活性に対する増量効果が飽和し、ガスの通過抵抗も
大きくなり易い。
【0031】なお、HCやCOの浄化効率が低下した
り、生成したHが再酸化して機能が少々低下すること
もあるが、1つの担体に低温活性触媒部と高温活性触媒
部とを塗り分けて配置することや、排気通路上に低温活
性触媒部及び高温活性触媒部を直列に配置することもで
きる。
【0032】上述の排気ガス浄化システムでは、上記内
燃機関又は燃焼装置の運転につき、その空燃比が理論空
燃比よりも燃料過剰となる運転を一時的に行い、上記N
Ox浄化触媒への水素供給量を増大させることが好まし
い。即ち、空燃比A/Fを一時的にストイキ〜リッチに
することができ、これにより、排気ガス中の還元成分で
あるHC、COなどからHを生成する反応(上記式
や式など)をより促進できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0034】(実施例1)担体容量0.2L、担体セル
数8.0×10セル/mでPd担持アルミナを触媒
成分層とした触媒(貴金属担持量:Pd10g/L)を
前段に、担体容量0.5L、担体セル数8.0×10
セル/mでRh担持Zr添加アルミナを触媒成分層と
した触媒(貴金属担持量:Rh2g/L)を後段に配置
した高温活性触媒部を設けた。また、担体容量0.2
L、担体セル数8.0×10セル/mでPd担持ア
ルミナを触媒成分層とした触媒(貴金属担持量:Pd1
0g/L)を前段に、担体容量0.5L、担体セル数
8.0×10セル/mでPt担持ZrOを触媒成
分層とした触媒(貴金属担持量:Pt2g/L)を後段
に配置した低温活性触媒部を設けた。更に低温活性触媒
部の周囲に冷却水配管を通し、温度制御は触媒入口温度
をモニタリング制御して実施できるようにした。上記各
触媒部を設けたそれぞれの排気通路が合流した直後に、
Pd/Rh−Ba系のNOx浄化触媒(貴金属含有量は
Pd:5g/L、Rh:1g/LでBa:30g/L、
担体容量は1.3L)を配置し、排気ガス浄化システム
を構築した。
【0035】(実施例2)低温活性触媒部及び高温活性
触媒部を担持したハニカム状担体のセル数が1.0×1
セル/mである以外は、実施例1と同様の工程を
繰返して、排気ガス浄化システムを構築した。
【0036】(比較例1)各触媒部の構成は変更せず、
低温活性触媒部に温度制御手段を設置しなかった以外
は、実施例1と同様の工程を繰返して、排気ガス浄化シ
ステムを構築した。
【0037】(実施例3)低温活性触媒部及び高温活性
触媒部を担持したハニカム状担体のセル数が5.0×1
セル/mである以外は、実施例1と同様の工程を
繰返して、排気ガス浄化システムを構築した。
【0038】(比較例3)低温活性触媒部及び高温活性
触媒部をPdオンリー(貴金属担持量:Pd10g/
L、触媒容量:0.7L)とした以外は、実施例1と同
様の工程を繰返して、排気ガス浄化システムを構築し
た。
【0039】[性能評価]上記実施例1〜3及び比較例
1、3の排気ガス浄化システム(表1及び図1)につい
て、エンジン台上評価によるリッチ(A/F=11、2
秒)・リーン(A/F=20、30秒)の切り替えモー
ドでの浄化性能評価を行った。具体的には、NOx浄化
触媒入口におけるH量比の測定、及び排気ガス成分
(NOx、HC及びCO)の浄化率の測定を行った。こ
れら評価結果を表2に示す。なお、上記H量比の評価
結果は比較例1の結果を基準(1.00)とする。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表1及び表2に示すように、実施例1及び
実施例2は、本発明の好適範囲内である排気ガス浄化シ
ステムであるため、NOx浄化触媒入口における排気ガ
ス中のH量が多いことがわかる。また、排気ガス成分
の浄化率も高い。これに対し、比較例1では、冷却手段
を有しないため上記H量が減少し、また、排気ガス成
分(主にNOx)の浄化率も低い。また、実施例3で
は、担体のセル数が少ないため、上記H量及び浄化率
が減少していることがわかる。更に、比較例3では、低
温活性触媒部及び高温活性触媒部がPdオンリーである
ため、上記H量が著しく減少し、排気ガス成分の浄化
率も低いことがわかる。
【0043】以上、本発明を好適実施例及び比較例によ
り詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の
変形が可能である。例えば、上記実施例では、低温活性
触媒と高温活性触媒をそれぞれ分岐した排気通路に配置
したが、理論上は1本の排気通路に並列配置することも
可能である。また、この際、ハニカム状担体を縦割りに
し、その片方を冷却できるような冷却手段を設置すれ
ば、ハニカム状担体も低温活性触媒部と高温活性触媒部
とで共用できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、複数種の水素生成触媒を区画して配置し、広い温度
範囲で触媒活性を発現させることとしたため、HC、C
O成分を効率よく浄化するとともに、NOx還元に必要
な還元剤としてHを効率良くNOx浄化触媒に供給で
きる排気ガス浄化システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気ガス浄化システムの一例を示す概
略図である。
【図2】水素生成触媒の入口排気ガス温度と出口排気ガ
ス中のH量との関係を示した線グラフである。
【符号の説明】
10 水素生成触媒 11 高温活性触媒部 12 低温活性触媒部 13 冷却手段 20 NOx浄化触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/44 B01J 23/46 311A 23/46 311 23/58 A 23/58 F01N 3/24 R F01N 3/24 C01B 3/38 // C01B 3/38 B01D 53/36 ZABB Fターム(参考) 3G091 AA02 AA12 AA17 AA18 AA28 AA29 AB01 AB05 AB06 BA04 BA05 BA14 BA15 BA19 BA36 BA39 CA12 CA13 CA19 CB02 DA01 DA02 DA03 DA04 DB10 EA18 FB10 FB11 FB12 GA06 GA16 GA18 GA19 GB01W GB01X GB02W GB03W GB04W GB04X GB05W GB06W GB07W GB10X GB16X GB17X HA08 HA11 HA12 HA38 HB02 4D048 AA06 AA13 AA14 AB01 AB02 BA03X BA08X BA15X BA30X BA31X BA33X BA41X BA42X BB02 CC26 CC33 CC46 CC48 CC51 CC55 DA02 DA06 4G040 EA06 EB23 EB32 EB42 EC03 4G069 AA01 AA03 BA01B BA05A BA05B BB04A BB06B BC13B BC51A BC51B BC71A BC71B BC72A BC72B BC75A BC75B CA02 CA03 CA07 CA08 CA13 CA14 CA15 DA06 EA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関又は燃焼装置の排気通路の上流
    側から、複数種の水素生成触媒とNOx浄化触媒を水素
    生成触媒及びNOx浄化触媒の順で配置して成る排気ガ
    ス浄化システムであって、 上記複数種の水素生成触媒は、分岐した排気通路を介し
    て、150〜250℃で水性ガスシフト反応を促進し且
    つ水素の酸化反応を抑制する低温活性触媒部と400℃
    以上で水蒸気改質及び水性ガスシフト反応を促進する高
    温活性触媒部とに区画され、 上記低温活性触媒部及び高温活性触媒部によって生成さ
    れる水素が、上記NOx浄化触媒に供給され、窒素酸化
    物の還元浄化に供される、ことを特徴とする排気ガス浄
    化システム。
  2. 【請求項2】 上記低温活性触媒部及び高温活性触媒部
    の出口排気通路が、上記NOx浄化触媒の上流側で合流
    していることを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化
    システム。
  3. 【請求項3】 上記低温活性触媒部の温度を検出する温
    度センサと、この温度センサからの検出信号に応じて、
    この低温活性触媒部を150〜250℃に冷却する冷却
    手段を付加して成ることを特徴とする請求項1又は2記
    載の排気ガス浄化システム。
  4. 【請求項4】 上記分岐した排気通路は上記内燃機関又
    は燃焼装置の下流側で分岐しており、その分岐点近傍に
    排気ガス温度センサと排気ガス流切換弁を付加し、この
    排気ガス温度センサからの検出信号に応じてこの排気ガ
    ス流切換弁を作動させ、排気ガスを上記低温活性触媒部
    又は高温活性触媒部に流通させることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化シス
    テム。
  5. 【請求項5】 上記低温活性触媒部が、上流側に触媒活
    性種としてパラジウムを含有し、下流側に白金及びジル
    コニウムを含有し、これらはジルコニウム酸化物に担持
    されて成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    つの項に記載の排気ガス浄化システム。
  6. 【請求項6】 上記高温活性触媒部が、上流側に触媒活
    性種としてパラジウムを含有し、下流側にロジウムを含
    有するとともにセリウム酸化物を含有しないことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の排気ガ
    ス浄化システム。
  7. 【請求項7】 上記低温活性触媒部、高温活性触媒部及
    びNOx浄化触媒が、触媒活性成分をハニカム状担体に
    担持して成り、該担体のセル数が6.0×10セル/
    〜2.0×10セル/mであること特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1つの項に記載排気ガス浄化シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 上記内燃機関又は燃焼装置の運転につ
    き、その空燃比が理論空燃比よりも燃料過剰となる運転
    を一時的に行い、上記NOx浄化触媒への水素供給量を
    増大することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つ
    の項に記載の排気ガス浄化システム。
JP2000123904A 2000-04-25 2000-04-25 排気ガス浄化システム Withdrawn JP2001303942A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123904A JP2001303942A (ja) 2000-04-25 2000-04-25 排気ガス浄化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123904A JP2001303942A (ja) 2000-04-25 2000-04-25 排気ガス浄化システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001303942A true JP2001303942A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18634123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000123904A Withdrawn JP2001303942A (ja) 2000-04-25 2000-04-25 排気ガス浄化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001303942A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121575A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
CN114130189A (zh) * 2021-11-02 2022-03-04 安徽元琛环保科技股份有限公司 一种脱硝催化系统及其使用方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121575A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP4710803B2 (ja) * 2006-11-13 2011-06-29 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
CN114130189A (zh) * 2021-11-02 2022-03-04 安徽元琛环保科技股份有限公司 一种脱硝催化系统及其使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2034149A1 (en) Exhaust gas purifying apparatus and exhaust gas purifying method using the same
WO2006027904A1 (ja) 誘導構造及び排気ガス浄化装置
JP2002364343A (ja) 排気ガス浄化システム
JP2009165904A (ja) 排ガス浄化装置
KR20080056001A (ko) 내연기관의 배기정화장치
WO2006059471A1 (ja) NOx浄化システム
JP2001170454A (ja) 排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化用触媒
JP3685463B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4704964B2 (ja) NOx浄化システム及びNOx浄化方法
JPH10118457A (ja) 内燃機関用排気ガス浄化装置
JP4582806B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP5094199B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP2001303942A (ja) 排気ガス浄化システム
JP2002180825A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2001025645A (ja) 排気ガス浄化システム
JP2001327838A (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2002168117A (ja) 排気ガス浄化システム
JP2003290629A (ja) 排ガス浄化システム
JP3560147B2 (ja) 排気ガス浄化システム
JPH08281071A (ja) 排ガス浄化方法及び排ガス浄化用触媒
JP2001000840A (ja) 排ガス浄化装置
JP2001205085A (ja) 水素供給排気ガス浄化触媒及び排気ガス浄化システム
JP4326723B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5641360B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその利用
JP2004211566A (ja) 排ガス浄化システムおよび排ガス浄化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070402

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090915