JP2001302704A - 変性ポリブタジエンの製造方法、変性ポリブタジエン、およびゴム組成物 - Google Patents
変性ポリブタジエンの製造方法、変性ポリブタジエン、およびゴム組成物Info
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Abstract
な、転がり抵抗が小さく、ウエットスキッド抵抗性に優
れたゴム成分となる変性ポリブタジエンの製造方法を提
供する。 【解決手段】 1,3−ブタジエンを、ニッケル化合
物、有機アルミニウム化合物、及びフッ素化合物からな
るニッケル系触媒組成物の存在下で重合させたポリブタ
ジエンをオルガノアルコキシシランもしくはオルガノア
ロキシシランにより変性することを特徴とする変性ポリ
ブタジエンの製造方法。
Description
ド用のゴムとして有用な変性ポリブタジエンおよびタイ
ヤトレッド用のゴム材料として有用なゴム組成物に関す
る。
ポリブタジエンやブタジエン−スチレン共重合体ゴムな
どの共役ジエン系共重合体ゴムが一般的に使用されてい
る。しかしながら、近年、自動車の低燃費化の要求と雪
上及び氷上での走行安定性の要求から、自動車タイヤト
レッド用ゴムとして、転動抵抗がさらに小さく、また雪
上及び氷上での路面グリップの大きなゴム材料の出現が
望まれている。
えばアルカリ金属含有ジエン系重合体と特定の化合物と
を反応させることにより、特定の原子団を重合体中に導
入する方法が数多く提案されてきた。
59−117514号公報には、ゴム成分をベンゾフェ
ノンと反応させて変性する方法が記載されており、また
特公平6−53766号公報、特公平6−57769号
公報、および特公平6−78450号公報には、ゴム成
分をニトロアミノ化合物、ニトロ化合物またはニトロア
ルキル化合物と反応させて変性する方法が記載されてい
る。
足できるゴム材料が得られていないのが現状であり、さ
らに、これらの方法で得られるゴム材料では、そのポリ
マ−のミクロ構造におけるシス−1、4含量が低く、耐
摩耗性がハイ・シスポリマ−に比べて劣るという問題点
があった。一方、ハイ・シスポリマーを与える触媒とし
ては、Co触媒、Ni触媒、Ti触媒及びNd触媒等が
知られているが、これらの触媒の中で、Co触媒、Ni
触媒及びTi触媒はリビング性がないので、重合系に変
性剤を添加することによる変性ポリマーの製造方法につ
いての提案は少ない。
し、その溶液に触媒と変性剤を接触させて変性ポリマー
を製造する方法は既に知られている。例えば、特開昭5
8−142901号公報には、ゴムを溶媒に溶解し、酸
触媒の存在下、不飽和結合を有するゴムにカルボキシル
基とアルデヒド基とを有する有機化合物を反応させて、
ゴムの変性を行う方法が提案されている。また特開昭5
8−162602号公報には、ゴムを溶媒に溶解し、不
飽和結合を有するゴムにカルボキシル基を有する有機化
合物及び芳香族スルホンハロアミドの塩を反応させる方
法が提案されている。
飽和結合を有するゴムを溶媒に溶解し、ルイス酸の存在
下、ベンジリデンブチルアミンや、有機酸ハライドを反
応させてゴムを変性する方法が記載されている。これら
の方法はいずれも、ゴムを溶媒で溶解したゴム溶液にす
る工程が必要となり、多量の溶媒を必要とする。そのた
めに、重合系に直接変性剤を添加することにより、この
ような煩雑な操作を省略したハイ・シス含量の変性ゴム
を得る方法の開発が望まれていた。
て製造された擬似リビング性を有する共役ジエン重合体
に、変性剤を直接添加する方法が提案されている。例え
ば、特開昭63−178102公報には、ランタン系列
希土類金属触媒を用いて共役ジエンを重合し、その重合
された直後のポリマーに特定のハロゲン化有機金属を反
応させることによって変性共役ジエン系重合体を製造す
る方法が記載されている。特開昭63−297403号
公報には、ランタン系列希土類金属触媒を用いて共役ジ
エンを重合し、その重合された直後のポリマーに、特定
のヘテロクムレン化合物もしくはヘテロ三員環化合物を
反応させることによって、変性共役ジエン系重合体を製
造する方法が提案されている。また、特開昭63−30
5101号公報には同様の方法で、変性剤として2,
4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンのような
特定のハロゲン化合物を添加して、変性共役ジエン系重
合体を製造する方法が記載されている。
の存在下で製造したポリブタジエンに対して高い反応性
を示す変性剤を用いて、特に自動車のタイヤトレッド用
材料として優れた性質を示す変性ポリブタジエンを製造
する技術を提供することを主な目的とする。
ジエンを、ニッケル化合物、有機アルミニウム化合物、
及びフッ素化合物からなるニッケル系触媒組成物の存在
下で重合させたポリブタジエンをオルガノアルコキシシ
ランもしくはオルガノアロキシシランにより変性するこ
とを特徴とする変性ポリブタジエンの製造方法にある。
ンもしくはオルガノアロキシシランとしては、下記の一
般式で表わされる化合物であることが好ましい。
数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール
基、もしくは炭素原子数7〜13のアルアルキル基を表
わし、R2は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素
原子数6〜12のアリール基、もしくは炭素原子数7〜
13のアルアルキル基を表わし、そしてnは0〜3の整
数である]。
性ポリブタジエンであって、その繰り返し単位の80%
以上がシス−1,4構造を持ち、ム−ニ−粘度(ML
1+4,100℃)が20〜80の範囲にあり、ゲルパー
ミエーション法による重量平均分子量が200,000
〜1,000,000の範囲にあり、珪素含有量が10
〜5,000ppmの範囲にある変性ポリブタジエンに
もある。
をゴム成分中に少なくとも10重量%含むことを特徴と
するゴム組成物にもある。
造する方法、そしてその変性ポリブタジエンのタイヤト
レッド用のゴム材料としての使用について詳しく説明す
る。
ケル化合物としては、ニッケルの塩や錯体が好ましく用
いられる。特に好ましいものは、塩化ニッケルや臭化ニ
ッケルなどのハロゲン化ニッケル、硝酸ニッケルなどの
無機酸のニッケル塩、オクチル酸ニッケル、酢酸ニッケ
ル、ニッケルオクトエートなどの炭素原子数1〜18の
カルボン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、マロン酸ニ
ッケル、ニッケルのビスアセチルアセトナートやトリス
アセチルアセトネート、アセト酢酸エチルエステルなど
のニッケル錯体、ハロゲン化ニッケルのトリアリールホ
スフィン錯体、トリアルキルホスフィン錯体、ピリジン
錯体やピコリン錯体等の有機塩基錯体、そしてエチルア
ルコール錯体などの各種錯体が挙げられる。
アルミニウム化合物としては、AlR3(Rは炭素原子
数1〜10の炭化水素基を示す)で表されるトリアルキ
ルアルミニウムを挙げることができる。その具体例とし
ては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピ
ルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、
トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミ
ニウム、トリオクチルアルミニウム、トリフェニルアル
ミニウム、トリ−p−トリルアルミニウム、そしてトリ
ベンジルアルミニウムを挙げることができる。トリアル
キルアルミニウムの内の三個のアルキル基は互いに同一
でも、あるいは異なっていてもよい。
素化合物としては、三フッ化ホウ素のエーテル、アルコ
ール、またはこれらの混合物の錯体、あるいはフッ化水
素のエーテル、アルコール、またはこれらの錯体の混合
物が用いられる。特に好ましいフッ素化合物としては、
三フッ化ホウ素ジエチルエーテレート、三フッ化ホウ素
ジブチルエーテレート、フッ化水素ジエチルエーテレー
ト、そしてフッ化水素ジブチルエーテレートを挙げるこ
とができる。
おいて、各触媒成分の使用量は、全て1,3−ブタジエ
ンの1モルに対して、ニッケル化合物については1×1
0-7〜1×10-3モルの範囲にあり、有機アルミニウム
化合物については1×10-5〜1×10-1モルの範囲に
あり、フッ素化合物については1×10-4〜1モルの範
囲にあることが好ましい。
い。各触媒成分を同時に、あるいは任意の順序で添加す
ることができる。
状重合、溶液重合等の1,3−ブタジエンについて一般
的に利用されている重合方法を利用できる。溶液重合で
の溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳
香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペ
ンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘ
キサン等の脂環式炭化水素、1−ブテン、シス−2−ブ
テン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水
素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン
等の炭化水素溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素系溶媒等を用いることができる。また、1,3−ブ
タジエンそのものを重合溶媒として用いてもよい。これ
らの中でも、ベンゼン、シクロヘキサン、あるいはシス
−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物等が溶
液重合の溶媒として好適に用いられる。
実施の際に、公知の分子量調節剤、例えば、シクロオク
タジエン、アレン等の非共役ジエン類、またはエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1等のα−オレフィン類を使
用することができる。
しく、30〜80℃の範囲が特に好ましい。重合時間は
10分〜12時間の範囲が好ましく、30分〜6時間が
特に好ましい。また、重合圧力は常圧、あるいは10気
圧(ゲージ圧)程度までの加圧下に行われる。
ては、1,3−ブタジエンを重合した後、変性剤として
使用するオルガノアルコキシシランもしくはオルガノア
ロキシシランを添加して変性反応を行なう。
コキシシランもしくはオルガノアロキシシランは、下記
の一般式で表わされる化合物であることが望ましい。
数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール
基、もしくは炭素原子数7〜13のアルアルキル基を表
わし、R2は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素
原子数6〜12のアリール基、もしくは炭素原子数7〜
13のアルアルキル基を表わし、そしてnは0〜3の整
数である]。
ンシランもしくはオルガノアロキシシランの具体的な化
合物の例としては、エチルトリメトキシシラン、トリエ
トキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、テトラエトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン、フエニルトリメトキシシラン、ヘキシル
トリメトキシシフン、テトラブトキシシラン、テトラフ
ェノキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチル
トリイソプロポキシシラン、ペンチルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキ
シシラン、トリペンチルオキシシラン、テトラメトキシ
シラン、エトキシトリメチルシラン、ジエトキシジメチ
ルシラシ、ブトキシトリメチルシラン、イソブトキシト
リメチルシラン、1−メチルプロポキシトリメチルシラ
ン、tert−ブトキシトリメチルシラン、ブトキシトリメ
チルシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエトキシ
ジエチルシラン、そしてメトキシトリプロピルシランを
挙げることができる。これらの化合物のなかで、特にテ
トラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、そし
てテトラエトキシシランが好ましい。これらの変性剤
は、単独で用いてもよく、あるいは複数種組み合わせて
用いてもよい。
ポリブタジエン(ポリブタジェンゴム)100gに対し
て0.01〜150ミリモル、好ましくは1〜100ミ
リモル、更に好ましくは3〜50ミリモルである。変性
剤の使用量が少ないと、変性効果が現れにくい。また、
使用量が多すぎると、ポリブタジエン中に未反応変性剤
が残存しやすくなり、その除去に手間がかかるので、好
ましくない。
ましく、特に室温〜70℃の範囲がより好ましい。温度
が低すぎると変性反応の進行が遅く、温度が高すぎると
重合体がゲル化するので好ましくない。通常は、重合温
度と同じ温度で変性反応を行うのが好ましい。変性時間
は特に制限はないが、通常は0.5〜6時間の範囲が好
ましい。変性時間が短すぎると反応が充分進行せず、変
性時間が長すぎると重合体がゲル化する恐れがあるので
好ましくない。
変性剤の添加に先立ち、変性反応の進行を速めるため
に、ハロゲン化アルミニウムやハロゲン化アルキル(ア
ルキル基の炭素原子数は1〜6)などを触媒として添加
することもできる。ハロゲン化アルミニウムの例として
は、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、及びヨウ化
アルミニウムが挙げられる。ハロゲン化アルキルの例と
しては、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化ブチル、臭化
ブチル、ヨウ化ブチルが挙げられる。この触媒の使用量
は、ポリブタジエン100gに対して0.01〜50ミ
リモル、好ましくは0.05〜30ミリモル、更に好ま
しくは0.01〜20ミリモルである。
性ポリブタジエン(変性ポリブタジエンゴム)は、その
繰り返し単位の80%以上がシス−1,4構造を持ち、
ム−ニ−粘度(ML1+4、100℃)が20〜80の範
囲にあり、ゲルパーミエーション法による重量平均分子
量が200,000〜1,000,000の範囲にあ
り、珪素含有量が10〜5000ppm(特に、30〜
1000ppm)の範囲にあることが望ましい。
は、単独で、または他の合成ゴム若しくは天然ゴムとブ
レンドして配合し、必要ならばプロセス油で油展し、次
いでカーボンブラック等の充填剤、加硫剤、加硫促進剤
その他の通常の配合剤を加えて加硫し、タイヤ、ホー
ス、ベルトその他の各種工業用品等の機械的特性及び耐
摩耗性が要求されるゴム用途に使用される。また、プラ
スチックの改質剤として使用することもできる。
を自動車のタイヤトレッド用ゴム材料として用いる場合
には、ゴム成分および配合剤から構成されるゴム組成物
において、ゴム成分中に少なくとも本発明の変性ポリブ
タジエンを10重量%含有するように配合することが好
ましい。
明するが、これらは本発明を限定するものではない。な
お、下記の実施例および比較例において得られたゴム状
ポリマ−のムーニー粘度(ML1+4、100℃)、シス
−1,4−含量、珪素含有量、重量平均分子量、分子量
分布及びゲル分率は下記の方法により測定した。
℃):JIS−K6300に従い、株式会社島津製作所
製のムーニー粘度計(SMV−200)を使用して、1
00℃で1分予熱したのち、4分間測定してゴムのムー
ニー粘度(ML1+4、100℃)として表示した。 (2)シス−1,4−含量(%) :赤外吸収スペクト
ル分析法により、0.4重量%の二硫化炭素溶液を用い
てポリマーのミクロ構造を測定することによってシス−
1,4−含量を算出した。
分解で乾式灰化し、灰分を炭酸ナトリウムによリアルカ
リ溶融し、誘導結合高周波プラズマ原子発光法(ICP
−AES、京都光研(株)製、UPP−1−MARK−
II型)を用いて測定した(単位:ppm)。 (4)重量平均分子量及び分子量分布:ポリスチレンを
標準物質としてテトラヒドロフランを溶媒として温度4
0℃で、ゲルパーミェーション(透過)クロマトグラフ
ィー(GPC、東ソー株式会社製)を用いて、得られた
分子量分布曲線から求めた検量線を用いて計算し、重量
平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求め、
そして分子量分布(Mw/Mn)で表示した。
5g採り、細かく切断し、正確にその重量を測定する
(Rg)。別に用意した100メッシュのステンレス製
かごの重量を精秤し(Kg)、秤量した試料をかごに全
量移し、重量を測定する(Rg+Kg)。これをトルエ
ン100mLの入つた栓付きびんの中に浸漬し、23℃
で24時間放置する。次いで、かごを引き上げ、23℃
で24時間乾燥した後、さらに70℃で恒量になるよう
に24時間減圧乾燥を行ない、トルエン不溶分をかごと
一緒に正確に秤量し(Gg+Kg)、次式によつてゲル
分率を求めた。
(フィラー重量部÷ゴム組成物全重量部)]÷[(R×
(ゴム重量部÷ゴム組成物全重量部)] ただし、 フィラー重量部:第1表のカーボンブラックの重量部 ゴム組成物全重量部:第1表の全組成分の合計重量部 ゴム重量部:第1表のゴム成分(NR+BR)又は変性
BR)の合計重量部
引張強度、およびウエットスキッド抵抗指数を下記の方
法により測定した。 (1)300%弾性率(M300 ):JIS−K6301
に規定の方法で測定して300%でのモジュラスで示し
た。 (2)転がり抵抗指数:(株)岩本製作所製の粘弾性ス
ペクトロメーターVESを用いて、温度70℃、初期歪
み10%、動歪み2%の条件で、tanδを測定し、下
記の式により転がり抵抗指数を求めた。指数の値が大き
い方が、転がり抵抗が低いことを意味する。転がり抵抗
は100以上であればよい。
変性品)の値)/(実施例(変性品)の値)]
従つて測定した。 (4)ウエットスキッド抵抗指数:スタンレー社製のポ
ータブルスキッド抵抗計を用いてASTM−E303−
83の方法に従つて測定した。濡れた路面でのグリップ
特性(駆動性能、制動性能及び操縦性能)の指標で数値
が大きい程良好であることを示す。
5リットル容量のステンレス製のオートクレーブに、
1.3−ブタジエンを30重量%含有するシクロヘキサ
ン混合溶液1リットルを仕込み、次にトリエチルアルミ
ニウム2.7ミリモルと三弗化ホウ素ジエチルエーテレ
ート2.7ミリモルとを加えて攪拌を行ない、オートク
レーブを昇温し、その内温が58.5℃が到達してか
ら、ニッケルオクトエート0.10ミリモルを加えて、
60℃で30分間重合反応を行なった。次に、変性剤と
してテトラメトキシシラン2.0ミリモルを添加し、同
温度で30分間、変性反応を行なった。
トルエン500ミリリットルを添加して、変性ポリブタ
ジエンのトルエン溶液にしてから、さらにメタノール5
00ミリリットルを加えて、10分間攪拌した後、攪拌
を停止し、オートクレーブの内容物を容積2リットルの
別容器に移し、ポリマー(変性ポリブタジエン)を濾過
分離した。次に、ポリマーを800ミリリットルのトル
エンで溶解した後、800ミリリットルのメタノールを
加えてポリマーを析出させ、濾過分離する操作を3回繰
り返した。その後、酸化防止剤として、Irganox
−1010[テトラキス−(メチレン−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート)メタン]を変性ポリブタジエンに対して0.11
phr、老化防止剤として、トリス(ノニルフェニル)
ホスファィトを0.45phrを添加して練り込み、1
00℃で1.5時間、真空乾燥させ、変性ポリブタジエ
ンを得た。
トキンシランに変えた以外は実施例1と全く同じ操作を
行ない、変性ポリブタジエンを得た。
シシランに変えた以外は実施例1と全く同じ操作を行な
い、変性ポリブタジエンを得た。
ンの使用量を3.0ミリモルに変えた以外は、実施例1
と全く同様にして、変性ポリブタジエンを製造した。
ない、60℃で30分間、1,3−ブタジエンの重合を
行つた後、変性剤を添加しないで、直ちに未反応ガスを
排出し、その後は実施例1と同様の後処理を行なって、
未変性ポリブタジエンを製造した。
得られたポリブタジエン(変性BRまたは未変性BR)
のそれぞれを第1表に記載のように配合してゴム組成物
を調製した。次いで、得られた配合物を150℃で30
分間プレス加硫して、加硫物の物性として、前記の方法
で、300%弾性率、転がり抵抗指数、引張強度、及び
ウエットスキッド抵抗を測定して第2表に示した。
アミド
を、ニッケル化合物、有機アルミニウム化合物、及びフ
ッ素化合物からなるニッケル系触媒組成物の存在下で重
合させて得たポリブタジエンをオルガノアルコキシシラ
ンもしくはオルガノアロキシシランにより変性する方法
により製造した変性ポリブタジエン(変性ポリブタジエ
ンゴム)は、ムーニー粘度の増加、ゲル分率の増加、引
張強度の増加、反発弾性率(転がり抵抗指数)の向上が
実現しており、特に自動車タイヤ材料として有用性が高
い。
Claims (4)
- 【請求項1】 1,3−ブタジエンを、ニッケル化合
物、有機アルミニウム化合物、及びフッ素化合物からな
るニッケル系触媒組成物の存在下で重合させたポリブタ
ジエンを、オルガノアルコキシシランもしくはオルガノ
アロキシシランにより変性することを特徴とする変性ポ
リブタジエンの製造方法。 - 【請求項2】 オルガノアルコキシシランもしくはオル
ガノアロキシシランが下記の一般式で表わされることを
特徴とする請求項1に記載の変性ポリブタジエンの製造
方法: 【化1】R1 nSi(OR2)4-n [上記式中、R1は、水素原子、炭素原子数1〜8のア
ルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基、もしくは
炭素原子数7〜13のアルアルキル基を表わし、R
2は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6
〜12のアリール基、もしくは炭素原子数7〜13のア
ルアルキル基を表わし、そしてnは0〜3の整数であ
る]。 - 【請求項3】 請求項1もしくは2に記載の製造方法に
より得られた変性ポリブタジエンであって、その繰り返
し単位の80%以上がシス−1,4構造を持ち、ム−ニ
−粘度(ML1+4,100℃)が20〜80の範囲にあ
り、ゲルパーミエーション法による重量平均分子量が2
00,000〜1,000,000の範囲にあり、珪素
含有量が10〜5,000ppmの範囲にある変性ポリ
ブタジエン。 - 【請求項4】 請求項3に記載の変性ポリブタジエンを
ゴム成分中に少なくとも10重量%含むことを特徴とす
るゴム組成物。
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