JP2001301183A - インクジェット画像形成装置 - Google Patents

インクジェット画像形成装置

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JP2001301183A
JP2001301183A JP2000122585A JP2000122585A JP2001301183A JP 2001301183 A JP2001301183 A JP 2001301183A JP 2000122585 A JP2000122585 A JP 2000122585A JP 2000122585 A JP2000122585 A JP 2000122585A JP 2001301183 A JP2001301183 A JP 2001301183A
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cleaning blade
head
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blade
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JP2000122585A
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English (en)
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Shunichi Hayashiyama
俊一 林山
Hidetoshi Kaneko
英敏 金子
Shigeru Yoshida
茂 吉田
Masatsugu Hatanaka
正嗣 畑中
Yasunobu Okawa
康信 大川
Takashi Goto
孝史 後藤
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーニングブレードを押し当ててインク吐
出口を清掃する従来のインクジェット画像形成装置で
は,押し当てられていたクリーニングブレードが元の状
態に戻ろうとして揺れたときに,インク滴などの異物が
飛散し,周囲の汚損やインクの混色を招く恐れがあっ
た。 【解決手段】 本発明は,クリーニングブレード3がイ
ンク吐出面11から離れる直前に,クリーニングブレー
ド3のインク吐出面11に対する接触圧力が弱まるよう
に,クリーニングブレード3を移動させることによっ
て,周囲の汚損やインクの混色を軽減することを図った
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,インクヘッドから
記録媒体に向けてインクを吐出することにより画像形成
を行うインクジェット画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えばプリンタや,ファクシミリ,複写
機などの画像形成装置は,用紙などの記録媒体上に画像
情報に応じたモノクロ又はカラーの画像を形成する。幾
つかの方式がある画像形成装置のうち,特にカラー画像
の形成が可能な装置として,一般家庭に広く普及してい
るのが,インクジェット式の装置である。インクジェッ
ト式の画像形成装置は,搬送される記録媒体の搬送方向
と直角な方向に沿って走査されるインクヘッドから,記
録媒体に向けてインクを吐出することによって画像を形
成する。このインクヘッドのインク吐出口及びその周辺
(以下,インク吐出面という)に,インク滴,塵埃,紙
粉などの異物が付着することがある。これら異物が付着
したまま画像形成を行うと,異物がインクの吐出を妨げ
たりインクの吐出方向に影響を与えるなどして,画質が
劣化してしまう。従って,インクジェット画像形成装置
においては,良好な画質を維持するためにインク吐出面
を清掃することが欠かせない。インク吐出面の清掃に
は,例えば,ウレタンゴムなどの弾性体よりなるクリー
ニングブレードを用いる。クリーニングブレードを,イ
ンク吐出面に押し当てながらインクヘッドに対して相対
的に移動させることにより,インク吐出面に付着した異
物をインク吐出面から取り除くのである。
【0003】図11(a),(b),(c)に,インク
ヘッドの位置を固定しクリーニングブレードを移動させ
た場合のクリーニングブレードの状態を示す。クリーニ
ングブレード3は,インクヘッド1の走査方向に沿って
矢印方向に移動可能な可動プレート301に直立した状
態で取り付けられる。可動プレート301とインク吐出
面11との間隔は,クリーニングブレード3の長さより
も小さく設定される。可動プレート301がインク吐出
面11と対向する位置に達したとき,図11(a)に示
す如く,クリーニングブレード3はインクヘッド1によ
って押し曲げられる。図11(a)に示す状態から可動
プレート301がさらに移動したときには,図11
(b)に示す如く,押し曲げられたクリーニングブレー
ド3の先端部がインク吐出面11に接触した状態とな
る。クリーニングブレード3が適当な接触圧力にてイン
ク吐出面11に押し当てられるのである。インク吐出面
11に押し当てられたクリーニングブレード3が移動さ
せられると,インク吐出面11に付着した異物が物理的
に取り除かれる。なお,走査機構に連結されているイン
クヘッドではなく,可動プレートを移動させるのは,走
査機構に用いる比較的出力の大きな駆動モータによりイ
ンクヘッド側を移動させてインク吐出面を清掃しようと
すると,大きな騒音が発生してしまうなどの問題がある
ためである。クリーニングブレード3がインク吐出面1
1によって押し当てられた状態は,図11(c)に示す
如く,クリーニングブレード3がインク吐出面11から
離れる直前まで維持され,インク吐出面11全体から異
物が除去される。可動プレート301の移動速度や,可
動プレート301とインク吐出面11との間隔,クリー
ニングブレード3の硬度は,適当な接触圧力や摩擦力が
得られるよう選択される。インク吐出面11に付着した
異物を十分に取り除こうとすれば,クリーニングブレー
ド3の硬度は比較的大きいものとなる。また,適当な接
触圧力を安定して得るには,インク吐出面11が平面で
あることが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図11(c)の状態か
らさらに可動プレート301が移動し,インクヘッド1
からクリーニングブレード3が離れたときには,図12
に示す如く,押し曲げられていたクリーニングブレード
3が,弾性変形に伴う反発力によって,押し曲げられて
いた方向とは逆方向に向かって大きく揺れる。このと
き,クリーニングブレード3の硬度が比較的大きいと,
クリーニングブレード3の先端に大きな加速度が加わ
る。インク吐出面11から除去されてからクリーニング
ブレード3に付着した異物は,クリーニングブレード3
がインクヘッド1から離れるときに受ける力によって飛
散し,周囲を汚損してしまう。また,複数色のインクに
対応してインク吐出口を複数備えたカラー用のインクジ
ェット式画像形成装置では,インク滴が他のインク吐出
口に飛散することによって,インクの混色が生じること
もあり,インク滴の飛散は,汚損だけでなく,画質の劣
化をも招く。異物の飛散を抑えるには,クリーニングブ
レード3の硬度を抑えるなどして,クリーニングブレー
ド3のインク吐出面11に対する接触圧力を抑えればよ
いが,それでは,インク吐出面11から十分に異物を除
去することができなくなってしまう。また,クリーニン
グブレード3の長さが極めて小さければ,インク吐出面
11に対する接触圧力が大きい場合でも,インクの飛散
を幾らか抑えることができる。ただし,クリーニングブ
レード3の長さが極めて小さいと,可動プレート301
をインクヘッド1に近づける必要がある場合に,可動プ
レート301とインクヘッド1とが干渉し易くなってし
まうなどの問題がある。このため,クリーニングブレー
ド3の長さを極めて小さくすることは難しい。本発明
は,このような従来の技術における課題を解決するため
に,インクジェット式画像形成装置を改良し,クリーニ
ングブレードの硬度が比較的高くその長さが比較的大き
い場合でも,インクヘッドのインク吐出面に付着してい
た異物によって周囲が汚損したり,インクの混色が生じ
たりするのを抑えることのできるインクジェット画像形
成装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するための,発明の一つは,インクを吐出するインクヘ
ッドと,前記インクヘッドのインク吐出面に押し当てら
れるクリーニングブレードと,前記インク吐出面に押し
当てられている前記クリーニングブレードを前記インク
ヘッドの走査方向に移動させることによって前記インク
吐出面から離す直前に,前記クリーニングブレードの前
記インク吐出面に対する接触圧力が弱まるように,前記
クリーニングブレードを移動させる移動手段と,を含ん
でなるインクジェット画像形成装置として構成されてい
る。この発明に係るインクジェット画像形成装置では,
インク吐出面からクリーニングブレードが離れされる直
前に,クリーニングブレードのインク吐出面に対する接
触圧力が弱められる。接触圧力が弱められれば,その分
だけクリーニングブレードの弾性変形に伴う反発力も弱
まり,インクの飛散が抑えられる。その結果,周囲の汚
損,インクの混色が軽減される。
【0006】また,上述の目的を達成するための,他の
発明は,インクを吐出するインクヘッドと,前記インク
ヘッドのインク吐出面に押し当てられるブレード部,及
び前記ブレード部と溝によって隔てられ,前記インク吐
出面に押し当てられて変形する前記ブレード部の変形量
を規制する変形量規制部を備えたクリーニングブレード
と,を含んでなるインクジェット画像形成装置として構
成されている。この発明に係るインクジェット画像形成
装置では,クリーニングブレードに,インク吐出面に押
し当てられるブレード部と,ブレード部の変形量を規制
する変形量規制部が設けられる。インク吐出面から離れ
る前のブレード部の変形量が規制されれば,クリーニン
グブレードの弾性変形に伴う反発力がそれ以上に強くな
ることがなくなり,インクの飛散が抑えられる。その結
果,周囲の汚損,インクの混色が軽減される。しかも,
ブレード部と変形量規制部との間には溝が設けられてい
る。この溝は,ブレード部に付着したインク滴がブレー
ド部に滞留するのを防止する。ブレード部から溝に落下
したインク滴は,溝を伝ってクリーニングブレードの側
方から排出される。このように,ブレード部にインク滴
が滞留するのを防止することによって,インクの飛散が
さらに軽減され,その結果,周囲の汚損,インクの混色
がより抑えられる。
【0007】また,上述の目的を達成するための,さら
に他の発明は,インクを吐出するインクヘッドと,前記
インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
ングブレードと,前記インクヘッドの前記インク吐出面
より前記インクヘッドの走査方向側に前記クリーニング
ブレードとの接触面が前記インク吐出面に沿って配置さ
れたブレード規制部材と,を含んでなるインクジェット
画像形成装置として構成されている。この発明に係るイ
ンクジェット画像形成装置では,インクヘッドのインク
吐出面よりインクヘッドの走査方向側にクリーニングブ
レードとの接触面がインク吐出面に沿って配置されたブ
レード規制部材が配置される。インク吐出面に押し当て
られていたクリーニングブレードの先端位置は,インク
吐出面を通過した後も,ブレード規制部材により規制さ
れるから,その周囲の汚損やインクの混色を軽減するこ
とができる。
【0008】また,上述の目的を達成するための,さら
に他の発明は,インクを吐出するインクヘッドと,前記
インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
ングブレードと,前記クリーニングブレードの先端部が
前記インクヘッドの走査方向側に向くように前記クリー
ニングブレードが取り付けられた前記インクヘッドの走
査方向に移動可能な可動部材と,を含んでなるインクジ
ェット画像形成装置として構成されている。この発明に
係るインクジェット画像形成装置では,インクヘッドの
走査方向に移動可能な可動部材に,クリーニングブレー
ドの先端部がインクヘッドの走査方向側に向くようにク
リーニングブレードが取り付けられる。クリーニングブ
レードの先端部をインクヘッドの走査方向に向けるに
は,例えば,先端部が湾曲したクリーニングブレードを
前記可動部材に直立した状態で取り付ければよい。ま
た,平板状のクリーニングブレードを前記可動部材に傾
けて取り付けてもよい。異物が飛散する方向は,クリー
ニングブレードの先端部が描く軌跡と先端部の向きによ
っておおよそ定まる。インク吐出面側ではなく,インク
ヘッドの走査方向側にクリーニングブレードの先端部を
向けておけば,インク吐出面から離れる方向に多くの異
物は飛散する。これによって,インクの混色が抑えられ
る。さらに,異物が飛散する場所もおおよそ定まるか
ら,その場所に異物受けを設けておくだけで,周囲の汚
損を軽減することも可能である。
【0009】また,上述の目的を達成するための,さら
に他の発明は,インクを吐出するインクヘッドと,前記
インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
ングブレードと,前記クリーニングブレードの前記イン
クヘッドの走査方向側に取り付けられ,前記クリーニン
グブレードよりも硬度の大きな補強部材と,を含んでな
るインクジェット画像形成装置として構成されている。
この発明に係るインクジェット画像形成装置では,クリ
ーニングブレードのインクヘッドの走査方向側に,クリ
ーニングブレードよりも硬度の大きな補強部材が取り付
けられる。クリーニングブレードがインク吐出面に押し
当てられて変形するとき,クリーニングブレードの補強
部材が取り付けられた部分は,補強部材によって支持さ
れるから,実質的にクリーニングブレードの補強部材が
取り付けられていない部分だけが変形する。この場合,
クリーニングブレード自体の長さが大きくても,クリー
ニングブレードが揺れるときの振幅は小さくなる。この
ため,異物の飛散が抑えられ,その結果,周囲の汚損や
インクの混色が軽減される。
【0010】また,上述の目的を達成するための,さら
に他の発明は,インクを吐出するインクヘッドと,前記
インクヘッドのインク吐出面に押し当てられ,前記イン
ク吐出面に押し当てられる側よりも前記インク吐出面に
押し当てられない側が変形し難いようにされたクリーニ
ングブレードと,を含んでなるインクジェット画像形成
装置として構成されている。クリーニングブレードのイ
ンク吐出面に押し当てられる側よりも押し当てられない
側が変形し難いようにするには,例えばインク吐出面に
押し当てられる側の厚みを前記インク吐出面に押し当て
られない側よりも小さくすればよい。この発明に係るイ
ンクジェット画像形成装置では,クリーニングブレード
のインク吐出面に押し当てられる側よりも押し当てられ
ない側が変形し難いようにされる。クリーニングブレー
ドのイン吐出面に押し当てられる側よりも押し当てられ
ない側を変形し難いようにすれば,クリーニングブレー
ドの揺れの振幅の多くは,クリーニングブレードのイン
ク吐出面に押し当てられる側の長さで定まる。すなわ
ち,クリーニングブレード自体が長い場合でも,クリー
ニングブレードの揺れの振幅を抑えることができる。こ
のため,異物の飛散が抑えられ,その結果周囲の汚損や
インクの混色が軽減される。
【0011】また,上述の目的を達成するための,さら
に他の発明は,インクを吐出するインクヘッドと,前記
インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
ングブレードと,前記インクヘッドの前記インク吐出面
より前記インクヘッドの走査方向側に配置され,前記ク
リーニングブレードに付着したインク滴を吸収する吸収
部材とを含んでなるインクジェット画像形成装置として
構成されている。この発明に係るインクジェット画像形
成装置では,インクヘッドのインク吐出面よりインクヘ
ッドの走査方向側に,クリーニングブレードのインク滴
を吸収する吸収部材が配置される。インク吐出面に押し
当てられているときにクリーニングブレードに付着した
インク滴は,クリーニングブレードが吸収部材に押し当
てられたときに吸収部材によって吸収される。このた
め,吸収部材からクリーニングブレードが離れたときに
クリーニングブレードが揺れたとしても,インク滴の飛
散はほとんど生じない。その結果,周囲の汚損やインク
の混色が抑えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
なお,以下の実施の形態は,本発明の具体的な例であっ
て,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の実施の形態に係るインクジ
ェット画像形成装置の要部であるクリーニングブレード
周辺の構成を説明するための図,図2は本発明の実施の
形態に係るインクジェット画像形成装置の全体的な概略
構成を説明するための図,図3はクリーニングブレード
を備えるメンテナンス機構の構成を簡略的に示す図であ
る。本発明に係るインクジェット画像形成装置は,例え
ばブラック,シアン,イエロー,マゼンダの4色のイン
クを用いるインクジェット式のカラープリンタとして具
体化される。このインクジェット式カラープリンタは,
インクを吐出するインクヘッドを用紙の搬送方向と直角
な方向に走査しながら,与えられた画像情報に応じて,
4色のうちの少なくとも1色のインクをインクヘッドか
ら用紙に向けて吐出し,モノクロ,又はカラーの画像を
形成する。ブラックのインクは,文章を用紙に記録する
場合など,単独で消費されることが多いため,図2に示
す如く,ブラックのインクを収容するインクタンク10
1Bは,他の3色のインクを収容するインクタンク10
1C,101Y,101Mよりも大きくされている。ブ
ラックのインクタンク101Bは,インクヘッド1Bの
図示しないインク吐出口に連通されており,ブラックの
インクは,インクヘッド1Bから用紙に向けて吐出され
る。また,シアン,イエロー,マゼンダのカラー3色の
インクタンク101C,101Y,101Mは,インク
ヘッド1Crの各色に対応してそれぞれ設けられた図示
しないインク吐出口に連通されており,カラー3色のイ
ンクは,インクヘッド1Crから用紙に向けてそれぞれ
吐出される。各インクタンクやインクヘッドは,キャリ
ッジ102に搭載される。このキャリッジ102を矢印
方向A1に往復動させて,インクヘッド1B,1Crを
用紙の搬送方向A2と直角な方向に走査する。装置の長
手方向両端には,プーリ103,104が回動自在に設
けられており,一方のプーリ103には,駆動モータ1
05が連結されている。両プーリ103,104の間に
は無端状のベルト106が巻かれており,このベルト1
06にキャリッジ102が連結されている。駆動モータ
105の駆動により,プーリ103を回転させれば,ベ
ルト106も回転し,それに連結されたキャリッジ10
2が矢印方向A1に移動する。これによって,インクヘ
ッド1(1B,1Cr)が矢印方向A1に沿って走査さ
れる。
【0013】装置のプーリ104側には,インクヘッド
1をメンテナンスするためのメンテナンスユニット2が
配置されている。メンテナンスユニット2は,インクヘ
ッド1に対して,次の4つ(M1)乃至(M4)のうち
の少なくとも1つのメンテナンスを行う。 (M1) ヘッドオリフィス部のインクの乾燥を防止す
るためにインクヘッドにヘッドキャップを嵌める。 (M2) インク吐出口及びその周辺(インク吐出面)
に付着した異物をクリーニングブレードにより除去す
る。 (M3) インクノズル内部の空気混入による吐出不良
を回復するためにインクを吸引する。 (M4) ヘッドオリフィス部の乾燥したインク及び混
色したインクを正常なインクに置換するインクパージ工
程でのパージインクを受ける。メンテナンスユニット2
を用いて,インクヘッドのメンテナンスを行う場合に
は,メンテナンスユニット2がある位置まで,駆動モー
タ104の駆動によりキャリッジ102が移動させられ
る。図2には,メンテナンス(M1)乃至(M4)のう
ちメンテナンス(M3)に対応して,インクノズル内部
からインクを吸引するためにインクヘッド1に嵌めるキ
ャップ201(201B,201Cr)が示されてい
る。メンテナンスユニット2は昇降可能に設けられてお
り,インクヘッド1にキャップ201を嵌める際には,
メンテナンスユニット2自体が昇降することにより,イ
ンクヘッド1にキャップ201が近づけられる。本実施
の形態に係るインクジェット画像形成装置の要部となる
クリーニングブレード3は,図3に示す通り,上述のメ
ンテナンスユニット2内に矢印方向A1に移動可能に設
けられるものであり,メンテナンス(M2)を実現する
のに用いられるものである。メンテナンスユニット2自
体が昇降することがあるため,メンテナンスユニット2
内に配置された可動プレート301に取り付けられるク
リーニングブレード3を短くし過ぎると,インクヘッド
1と可動プレート301とが干渉する恐れがあり,クリ
ーニングブレード3には,ある程度の長さが必要であ
る。クリーニングブレード3を長くすると,クリーニン
グブレード3に硬度が比較的高い基材が用いられること
もあって,クリーニングブレード3からインク滴などの
異物が飛散し易く,周囲の汚損やインクの混色を招く。
【0014】以下,本実施の形態では,クリーニングブ
レードから飛散した異物によって周囲が汚損されたりイ
ンクの混色が生じたりするのを抑えるという課題を同じ
くする複数の発明のうち最も好ましい一つの発明に係る
実施例を第1の実施例として主に図1を参照しながら説
明する。なお,簡便のため,図3では一つのインクヘッ
ド1と一つのクリーニングブレード3のみを示している
が,通常クリーニングブレードは,各色のインク吐出口
に対応してそれぞれ設けられる。 (第1の実施例)メンテナンスユニット2内に配置され
るクリーニングブレード3は,例えば平板状のウレタン
ゴムなどの弾性体である。図1に示す如く,クリーニン
グブレード3は,可動プレート(可動部材の一例)30
1に直立した状態で取り付けられる。この可動プレート
301は,メンテナンスユニット2内に回動自在に設け
られたプーリ302とプーリ303との間に巻かれた無
端状のベルト304に連結されている。一方のプーリ3
02には,モータ305が連結されている。モータ30
5の駆動によりベルト304が回転すると,可動プレー
ト301は,インクヘッド1の走査方向である矢印方向
A1に沿って移動する。可動プレート301の下部に
は,コロ306が取り付けられている。このコロ306
を介して,可動プレート301は,移動経路307に支
持される。前記移動経路307は,高さが同一の平坦面
3071,3072,及び平坦面3071,3072よ
りも高い位置にある平坦面3073を連結して構成され
たものである。クリーニングブレード3によりインク吐
出面11を清掃する際には,インクヘッド1の位置は,
インク吐出面11が平坦面3073に対向する位置で固
定される。平坦面3073とインク吐出面11との距離
は,クリーニングブレード3の長さ以下に設定される。
前記距離の大きさは,クリーニングブレード3がインク
吐出面11に押し当てられたときに,インク吐出面11
に付着したインク滴などの異物が十分に除去し得るよう
に実験的に定められる。一方,平坦面3071,307
2とインク吐出面11との距離は,クリーニングブレー
ド3の長さより大きく設定される。クリーニングブレー
ド3の先端の軌跡は,このような移動経路307にほぼ
沿ったものとなる。
【0015】図1に示す状態は,移動経路307の平坦
面3071上にクリーニングブレード3が位置する状態
である。モータ305の駆動により,図1に示す状態か
ら,可動プレート301を図面右方向に移動させると,
可動プレート301が平坦面3071から平坦面307
3にかけた上り坂部分に達し,クリーニングブレード3
の先端が上昇する。可動プレート301が上り坂部分を
過ぎ平坦面3073に達してから,すぐ後にインクヘッ
ド1にクリーニングブレード3が接触してクリーニング
ブレード3が押し曲げられ,クリーニングブレード3が
インク吐出面11に適当な接触圧力で押し当てられる。
このとき,クリーニングブレード3の先端は図11に示
したように,進行方向の後方に向かって反った状態とな
る。この状態で,クリーニングブレード3を図面右方向
にさらに移動させると,インク吐出面11に付着してい
た異物が取り除かれる。インク吐出面11に押し当てら
れている間,クリーニングブレード3の先端は,進行方
向の後方に向かって反った状態を保つ。このとき,クリ
ーニングブレード3の先端よりもクリーニングブレード
3の可動プレート301側の部分が進行方向前側にある
ことになる。そして,可動プレート301が平坦面30
73から平坦面3072にかけた下り坂に達すると,ク
リーニングブレード3の先端が下降しはじめる。このと
き,可動プレート301側より進行方向後ろ側にあるク
リーニングブレード3の先端はまだインク吐出面11に
押し当てられており,平坦面3073に対向するインク
吐出面11から離れていない。可動プレート301が平
坦面3073から平坦面3072にかけた下り坂部分を
下るに連れて,クリーニングブレード3のインク吐出面
11に対する接触圧力が弱められ,クリーニングブレー
ド3の反りが小さくなる。そして,可動プレート301
がさらに図面右方向に移動することによって,クリーニ
ングブレード3がインク吐出面11から離される。クリ
ーニングブレード3がインク吐出面11から離れる直前
には,クリーニングブレード3のインク吐出面11に対
する接触圧力は弱まっており,クリーニングブレード3
の反りもほとんどなくなっている。これによって,クリ
ーニングブレード3の弾性変形に伴う反発力がほとんど
なくなるから,クリーニングブレード3がインク吐出面
11から離れたときに,クリーニングブレード3は,ほ
とんど矢印A1方向に揺れない。従って,インク吐出面
11から取り除かれてからクリーニングブレード3に付
着したインク滴などの異物の飛散が抑えられる。その結
果,周囲の汚損や,インクの混色が防止される。
【0016】なお,クリーニングブレード3がインク吐
出面11から離れる直前に,クリーニングブレード3の
インク吐出面11に対する接触圧力が弱まるように,ク
リーニングブレード3を移動させるのに用いる,プーリ
302,303,ベルト304,モータ305,コロ3
06,移動経路307が,第1の実施例にて説明したイ
ンクジェット画像形成装置の移動手段に相当する。ま
た,前記第1の実施例においては,移動経路307に高
低を設けることによって,クリーニングブレード3のイ
ンク吐出面11に対する接触圧力を調整したが,これに
限られるものではない。インク吐出面11に押し当てら
れているクリーニングブレード3を矢印方向A1に移動
させることによってインク吐出面11から離す直前に,
クリーニングブレード3のインク吐出面11に対する接
触圧力が弱まるように,クリーニングブレード3を移動
させればよい。例えば,移動経路307を一つの平坦面
により形成し,矢印方向A1への可動プレート301の
移動によって,クリーニングブレード3がインク吐出面
11から離れる直前に,メンテナンスユニット2自体を
徐々に下降させるようにしてもよい。また,前記第1の
実施例では,クリーニングブレード3を平坦面3071
から平坦面3072に向かって移動させることによっ
て,インク吐出面11から異物を取り除いたが,もちろ
ん平坦面3072から平坦面3071に向かってクリー
ニングブレード3を移動させる,さらには往復させるこ
とによって,インク吐出面11から異物を取り除くよう
にしてもよい。さらに,クリーニングブレード3側を矢
印方向A1に移動させるのではなく,インクヘッドを矢
印方向A1に移動させることによって,インク吐出面1
1の清掃を行うことも可能である。この場合,インクヘ
ッド1の矢印方向A1への移動によって,クリーニング
ブレード3がインク吐出面11から離れる直前に,クリ
ーニングブレード3を下降させる。ただし,インクヘッ
ド1を駆動するモータ305は出力が比較的大きいた
め,インクヘッド1の位置を精細に制御すると,騒音が
発生するなどの問題がある。このため,前記第1の実施
例のように,インクヘッド1は固定しておき,クリーニ
ングブレード3側を矢印方向A1に移動させる方が好ま
しい。
【0017】
【実施例】本実施例では,第1の実施例にて説明した発
明と課題を同じくする他の複数の発明に係る実施例を説
明する。なお,前記実施の形態に記載した全体的な構成
は,以下の各実施例にも適用が可能なものであり,以下
の各実施例では要部の構成についてのみ説明する。 (第2の実施例)第2の実施例に係るクリーニングブレ
ードも,第1の実施例に係るクリーニングブレードと同
様,例えば可動プレートに直立した状態で取り付けられ
る。第2の実施例に係るクリーニングブレードの形状と
インクヘッドとの関係は,図4に示す通りである。図4
に示す如く,第2の実施例に係るクリーニングブレード
31は,インクヘッド1のインク吐出面11に押し当て
られるブレード部31aと,ブレード部31aと溝31
bによって隔てられ,インク吐出面11に押し当てられ
て変形するブレード部31aの変形量を規制するリブ
(変形量規制部に対応)31cとを備える。インク吐出
面11に押し当てられるのは,クリーニングブレード3
1のうちのブレード部31aのみである。リブ31cの
長さは,ブレード部31aの長さよりも短く,可動プレ
ート301とインク吐出面11との距離は,ブレード部
31aのみがインク吐出面11に押し当てられる大きさ
に設定される。インク吐出面11に押し当てられている
間,ブレード部31aは変形するが,その変形はリブ3
1cの先端に接触することにより停止させられる。リブ
31cが,ブレード部31aの変形量を規制するのであ
る。なお,クリーニングブレード31のブレード部31
a周辺以外の厚みは,ブレード部31aよりも大きく,
ブレード部31aと較べて,インク吐出面11に押し当
てられているときの変形量はかなり少ない。ブレード部
31aにインク滴などの異物が付着していても,ブレー
ド部31aの弾性変形量が小さければ,ブレード部31
aがインク吐出面11から離れたときに,異物が飛散す
るのを軽減することができる。その結果,周囲の汚損や
インクの混色が抑えられるまた,ブレード部31aとリ
ブ31cとの間には,溝31bが設けられている。ブレ
ード部31aに付着したインク滴は,この溝31bに落
下する。溝31bに落下したインク滴は,クリーニング
ブレード31の側方から排出される。これによって,ブ
レード部31aにインク滴が滞留するのを防止すること
が可能となる。その結果,ブレード部31aからさらに
インク滴が飛散し難くなる。
【0018】(第3の実施例)第3の実施例に説明する
インクジェット画像形成装置では,図5に示す如く,イ
ンクヘッド1のインク吐出面11よりインクヘッド1の
走査方向側にクリーニングブレードとの接触面4aがイ
ンク吐出面11に沿って配置されたブレード規制部材4
が設けられる。インクヘッド1側に取り付けられるブレ
ード規制部材4は,クリーニングブレードとの接触面が
インク吐出面11に沿って配置される。インク吐出面1
1に押し当てられていたクリーニングブレードは,イン
ク吐出面11を通過した後も,ブレード規制部材に押し
当てられ,クリーニングブレードの先端位置は,ブレー
ド規制部材4によって規制される。前記ブレード規制部
材4を具備すれば,例えばインク吐出面11を通過した
後,クリーニングブレードを逆方向に低速で移動させた
り,ブレード規制部材4の接触面を,可動プレートとの
距離が徐々に広がるように成形することによって,クリ
ーニングブレードの反りを解消したり,インクの混色の
恐れのない位置までブレード規制部材により先端位置を
規制しながらクリーニングブレードを移動させ,ブレー
ド規制部材から離れたときに飛散する異物を,ブレード
規制部材の近傍に配置した異物受けに受けることによっ
て,周囲の汚損やインクの混色を抑えることが可能とな
る。
【0019】(第4及び第5の実施例)第4及び第5の
実施例に説明するインクジェット画像形成装置では,イ
ンクヘッド1の走査方向(矢印方向A1)に移動可能な
可動プレート301に,クリーニングブレードの先端部
が矢印方向A1側に向くように取り付けられる。図6に
第4の実施例に係るクリーニングブレードの形状を示
す。図6に示す如く,第4の実施例に係るクリーニング
ブレード32は,可動プレート301に直立した状態で
取り付けられる。ただし,クリーニングブレード32の
先端部32aは湾曲しており,インク吐出面11側では
なく,矢印方向A1側を向いている。一方,第5の実施
例に係るクリーニングブレード33は,第1の実施例に
係るクリーニングブレード3と同様,平板状の弾性体で
ある。ただし,第5の実施例に係るインクジェット画像
形成装置では,図7に示す如く,クリーニングブレード
33が可動プレート301に対して角度αだけ傾いて取
り付けられており,クリーニングブレード33の先端部
33aが,矢印方向A1側に向けられる。第4及び第5
の実施例においても,インク吐出面に押し当てられるの
は,クリーニングブレード32,33の先端部32a,
33aである。クリーニングブレード32,33に付着
したインク滴の多くは,この先端部32a,33aにあ
る。クリーニングブレード32,33の弾性変形に伴う
反発力によって,クリーニングブレード32,33が揺
れるときに,この先端部32a,33aに最も大きな加
速度が加わるのは,クリーニングブレード32,33が
元の状態に戻ったときである。クリーニングブレード3
2,33に付着したインク滴のほとんどは,クリーニン
グブレード32,33が元の状態に戻ったときに,先端
部32a,33aの最も進行方向側の角部から飛散す
る。このとき,インク滴が飛散する方向は,先端部32
a,33aが描く軌跡と先端部32a,33aの向きに
よっておおよそ定まり,例えば破線で示すように飛散す
る。仮に,前記第1の実施例において,クリーニングブ
レード3のインク吐出面11に対する接触圧力が弱めら
れなければ,先端部がインク吐出面11側を向いている
クリーニングブレード3に付着したインク滴のほとんど
は,インク吐出面11に沿って飛散する。他色のインク
吐出口が近くにあると,飛散したインク滴がそのインク
吐出口に付着して,混色を招く恐れが高い。これに対
し,第4及び第5の実施例に係るクリーニングブレード
32,33の先端部32a,33aは,矢印方向A1側
に向けられている。第4の実施例に係るクリーニングブ
レード32では,先端部32aが湾曲しているために,
第5の実施例に係るクリーニングブレード33では,傾
けて取り付けられているために,破線で示した様に,イ
ンク滴が飛散する方向がインク吐出面11から離れる方
向になる。従って,他色のインク吐出口に飛散したイン
ク滴が付着し難い。さらに,インク滴が飛散する場所
は,おおよそ一定しているから,その場所にインク受け
5を設けておけば,汚損も軽減することができる。
【0020】(第6の実施例)第6の実施例に説明する
インクジェット画像形成装置では,図8に示す如く,ク
リーニングブレード34のインクヘッドの走査方向(矢
印方向A1)側に,クリーニングブレード34よりも硬
度の大きなリブ(補強部材に対応)6が取り付けられ
る。クリーニングブレード34のリブ6と接する部分
は,リブ6によって支持されるので,接しない部分より
も矢印方向A1に変形し難くなる。第6の実施例にて説
明するインクジェット画像形成装置では,クリーニング
ブレード34がインク吐出面に接触したときに,実質的
にクリーニングブレード34のリブ6と接しない部分の
みが押し曲げられることになる。この状態では,クリー
ニングブレード34の揺れの中心から先端までの距離が
小さくなるから,クリーニングブレード34に付着した
インク滴に加わる加速度も小さくなる。従って,クリー
ニングブレード34に付着したインク滴が周囲に飛散す
る量を抑えることが可能となり,その結果,周囲の汚損
やインクの混色が軽減される。
【0021】(第7の実施例)第7の実施例に説明する
インクジェット画像形成装置では,クリーニングブレー
ド35のインク吐出面に押し当てられる側の厚みがイン
ク吐出面に押し当てられない側よりも小さくされる。図
9の例では,同一の弾性部材からなり厚みが異なるブレ
ード部材35aとブレード部材35bとを連結して構成
されたクリーニングブレード35が,可動プレート30
1に直立した状態で取り付けられている。ブレード部材
35bの方が,ブレード部材35aよりも厚みが大きい
ため,クリーニングブレード35がインク吐出面に押し
当てられたとき,ブレード部材35bの変形量は少な
く,ブレード部材35aの変形量が多くなる。ブレード
部材35aがインク吐出面から離れたとき,ブレード部
材35aに付着したインクは飛散する。しかしながら,
その量は厚みが変わらないクリーニングブレードの場合
よりも少ない。揺れの振幅はほぼブレード部材35aの
長さで定まり,前記第6の実施例の場合と同様,揺れの
振幅が小さくなるからである。このため,クリーニング
ブレード35自体の長さを小さくすることなく,周囲の
汚損や,インクの混色を軽減することができる。なお,
図9の例では,厚みの異なるクリーニング部材35a,
35bを連結してクリーニングブレード35を構成した
が,例えば断面3角状に成形されたクリーニングブレー
ドの底面側を可動プレートに取り付けて,クリーニング
ブレードのインク吐出面に押し当てられる側の厚みをイ
ンク吐出面に押し当てられない側よりも小さくすること
も可能である。また,この第7の実施例では,クリーニ
ングブレードのインク吐出面に押し当てられる側と押し
当てられない側とで厚みを異ならせることによって,イ
ンクの飛散を抑えたが,インク吐出面に押し当てられる
側よりも押し当てられない側が変形し難いようにすれ
ば,インクの飛散を抑えることができる。例えば,厚み
は同じであるものの硬度が異なる複数のブレード部材を
連結してクリーニングブレードを構成する場合に,イン
ク吐出面に押し当てられる側に硬度のより低いブレード
部材を,インク吐出面に押し当てられない側に硬度のよ
り高いブレード部材を配置すれば,インク吐出面に押し
当てられる側よりも押し当てられない側が変形し難いよ
うにされたクリーニングブレードを具体化することがで
きる。
【0022】(第8の実施例)第8の実施例に説明する
インクジェット画像形成装置では,図10に示す如く,
インクヘッド1のインク吐出面11よりインクヘッド1
の走査方向(矢印方向A1)側に,クリーニングブレー
ドに付着したインク滴を吸収する吸収部材7が配置され
る。吸収部材7のクリーニングブレードとの接触面は,
インク吐出面に沿って構成されており,インク吐出面に
押し当てられていたクリーニングブレードは,ほぼその
まま吸収部材7の接触面に押し当てられる。吸収部材7
は,例えばスポンジや発泡樹脂などの多孔質部材を用い
たものである。クリーニングブレードに付着していたイ
ンク滴は,クリーニングブレードが吸収部材7の接触面
に押し当てられたときに吸収部材7に吸収され,クリー
ニングブレードから取り除かれる。このため,クリーニ
ングブレードが吸収部材7から離れて,クリーニングブ
レードが元の状態に戻ろうと揺れたときにも,インク滴
は周囲にほとんど飛散しない。その結果,周囲の汚損
や,インクの混色が抑えられる。なお,吸収部材7の接
触面をインク吐出面11よりクリーニングブレード側に
突出させれば,それだけクリーニングブレードの吸収部
材7に対する接触圧力が大きくなる。この場合,クリー
ニングブレードが吸収部材7から離れたときの揺れが若
干大きくなるものの,インク滴がより吸収部材7に吸収
され易い。
【0023】(その他の変形例)上述の実施の形態に,
4色のインクを使用するカラープリンタについて適用す
る旨を記載したが,これに限られるものではなく,各実
施例の構成は,より少数,又はより多数のインクを使用
するモノクロ又はカラープリンタに適用することも可能
であるし,ファクシミリ,複写機などの他のインクジェ
ット式の画像形成装置に適用することも可能である。さ
らに,第2の実施例から第8の実施例においても,第1
の実施例の変形例と同様に,インクヘッドを固定してク
リーニングブレードを移動させるのではなく,クリーニ
ングブレードを固定してインクヘッドを移動させること
によって,インクの吐出面から異物を取り除くことは可
能である。また,第4及び第5の実施例を除き,他の実
施例においても,インク吐出面11に対してクリーニン
グブレード3を往復させることによって,インク吐出面
11から異物を取り除くことが可能である。
【0024】
【発明の効果】以上の通り,第1の実施例にて説明した
発明では,クリーニングブレードがインク吐出面から離
される直前に,クリーニングブレードのインク吐出面に
対する接触圧力が弱められるため,クリーニングブレー
ドの変形量が少なくなり,異物の飛散が抑えられ,その
結果周囲の汚損やインクの混色が軽減される。また,第
2の実施例にて説明した発明では,クリーニングブレー
ドのインク吐出面に押し当てられるブレード部の変形量
がクリーニングブレードの変形量規制部により規制され
るため,規制された分だけ異物の飛散が抑えられ,その
結果周囲の汚損やインクの混色が抑えられる。しかも,
ブレード部と変形量規制部との間に設けられた溝によっ
て,ブレード部にインク滴が滞留することが防止され,
よりインク滴の飛散が起こり難い状態にすることができ
る。また,第3の実施例にて説明した発明では,インク
吐出面に押し当てられていたクリーニングブレードがイ
ンク吐出面を通過した後も,クリーニングブレードの先
端位置がブレード規制部材により規制されるため,周囲
の汚損やインクの混色を軽減することが可能となる。ま
た,第4および第5の実施例にて説明した発明では,ク
リーニングブレードの先端部がインクヘッドの走査方向
側に向けられるため,飛散するインク滴の飛散方向をイ
ンク吐出面から離れる方向に定めることが可能となり,
インクの混色を抑えることができる。さらに,異物が飛
散する場所は,おおよそ定め得るから,その場所に異物
受けを配置するだけで,周囲の汚損も軽減できる。ま
た,第6の実施例にて説明した発明では,クリーニング
ブレードのインクヘッドの走査方向側にクリーニングブ
レードよりも硬度の大きな補強部材が取り付けられるた
め,補強部材に支持される部分の変形量が小さくなり,
変形量の多くは,クリーニングブレードの補強部材に支
持されない部分の長さによって定まるから,クリーニン
グブレード自体の長さが大きい場合でも,クリーニング
ブレードの揺れの振幅,ひいてはインクの飛散を抑える
ことができる。その結果,周囲の汚損やインクの混色を
抑えることが可能となる。また,第7の実施例にて説明
した発明では,インク吐出面に押し当てられる側よりも
押し当てられない側が変形し難いようにされるため,ク
リーニングブレードの変形量の多くは,インク吐出面に
出面に押し当てられる側の長さで定まることになり,ク
リーニングブレード自体の長さが大きい場合でも,クリ
ーニングブレードの揺れの振幅を抑え,さらにはインク
の飛散を抑えることが可能となる。その結果,周囲の汚
損やインクの混色を抑えることができる。また,第8の
実施例にて説明した発明では,インクヘッドのインク吐
出面よりインクヘッドの走査方向側に,クリーニングブ
レードに付着したインク滴を吸収する吸収部材が配置さ
れるため,インク吐出面に押し当てられているときにク
リーニングブレードに付着したインク滴は,クリーニン
グブレードが吸収部材に押し当てられたときに吸収部材
によって吸収される。このため,吸収部材からクリーニ
ングブレードが離れたときにクリーニングブレードが揺
れたとしても,インク滴の飛散はほとんど生じない。そ
の結果,周囲の汚損やインクの混色が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態(及び第1の実施例)に
係るインクジェット画像形成装置の要部となるクリーニ
ングブレードの周辺の構成を説明するための図。
【図2】 本発明の実施の形態に係るインクジェット画
像形成装置の全体的な概略構成を説明するための図。
【図3】 クリーニングブレードを備えるメンテナンス
機構の構成の一例を簡略的に示す図。
【図4】 第2の実施例に係るインクジェット画像形成
装置の要部となるクリーニングブレードの形状と周辺の
構成との関係を説明するための図。
【図5】 第3の実施例に係るインクジェット画像形成
装置の要部となるインクヘッドの構成例を簡略的に示す
図。
【図6】 第4の実施例に係るインクジェット画像形成
装置の要部となるクリーニングブレードを説明するため
の図。
【図7】 第5の実施例に係るインクジェット画像形成
装置の要部となるクリーニングブレードを説明するため
の図。
【図8】 第6の実施例に係るインクジェット画像形成
装置の要部となるクリーニングブレードと補強部材とを
説明するための図。
【図9】 第7の実施例に係るインクジェット画像形成
装置の要部となるクリーニングブレードを説明するため
の図。
【図10】 第8の実施例に係るインクジェット画像形
成装置の要部となるインクヘッドの構成例を簡略的に示
す図。
【図11】 インクヘッドのインク吐出面に押し当てら
れているクリーニングブレードの状態を説明するための
図。
【図12】 インク吐出面から離れたときに起きるクリ
ーニングブレードの揺れを説明するための図。
【符号の説明】
1…インクヘッド 2…メンテナンスユニット 3,31,32,33,34,35,…クリーニングブ
レード 31a…ブレード部 31b…溝 31c…リブ(変形量規制部) 32a,33a…クリーニングブレードの先端部 4…ブレード規制部材 6…リブ(補強部材) 7…吸収部材 301…可動プレート 302,303…プーリ 304…ベルト 305…モータ 306…コロ 307…移動経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 茂 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャ ープ株式会社内 (72)発明者 畑中 正嗣 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャ ープ株式会社内 (72)発明者 大川 康信 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャ ープ株式会社内 (72)発明者 後藤 孝史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャ ープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA12 EA16 EC23 EC32 JB04 JB09 JB10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するインクヘッドと,前記
    インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
    ングブレードと,前記インク吐出面に押し当てられてい
    る前記クリーニングブレードを前記インクヘッドの走査
    方向に移動させることによって前記インク吐出面から離
    す直前に,前記クリーニングブレードの前記インク吐出
    面に対する接触圧力が弱まるように,前記クリーニング
    ブレードを移動させる移動手段と,を含んでなるインク
    ジェット画像形成装置。
  2. 【請求項2】 インクを吐出するインクヘッドと,前記
    インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるブレード
    部,及び前記ブレード部と溝によって隔てられ,前記イ
    ンク吐出面に押し当てられて変形する前記ブレード部の
    変形量を規制する変形量規制部を備えたクリーニングブ
    レードと,を含んでなるインクジェット画像形成装置。
  3. 【請求項3】 インクを吐出するインクヘッドと,前記
    インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
    ングブレードと,前記インクヘッドの前記インク吐出面
    より前記インクヘッドの走査方向側に前記クリーニング
    ブレードとの接触面が前記インク吐出面に沿って配置さ
    れたブレード規制部材と,を含んでなるインクジェット
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 インクを吐出するインクヘッドと,前記
    インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
    ングブレードと,前記クリーニングブレードの先端部が
    前記インクヘッドの走査方向側に向くように前記クリー
    ニングブレードが取り付けられた前記インクヘッドの走
    査方向に移動可能な可動部材と,を含んでなるインクジ
    ェット画像形成装置。
  5. 【請求項5】 先端部が湾曲したクリーニングブレード
    を前記可動部材に直立した状態で取り付けてなる請求項
    4に記載のインクジェット画像形成装置。
  6. 【請求項6】 平板状のクリーニングブレードを前記可
    動部材に傾けて取り付けてなる請求項4に記載のインク
    ジェット画像形成装置。
  7. 【請求項7】 インクを吐出するインクヘッドと,前記
    インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリーニ
    ングブレードと,前記クリーニングブレードの前記イン
    クヘッドの走査方向側に取り付けられ,前記クリーニン
    グブレードよりも硬度の大きな補強部材と,を含んでな
    るインクジェット画像形成装置。
  8. 【請求項8】 インクを吐出するインクヘッドと,前記
    インクヘッドのインク吐出面に押し当てられ,前記イン
    ク吐出面に押し当てられる側よりも前記インク吐出面に
    押し当てられない側が変形し難いようにされたクリーニ
    ングブレードと,を含んでなるインクジェット画像形成
    装置。
  9. 【請求項9】 前記インク吐出面に押し当てられる側の
    厚みを前記インク吐出面に押し当てられない側よりも小
    さくしてなる請求項8に記載のインクジェット画像形成
    装置。
  10. 【請求項10】 インクを吐出するインクヘッドと,前
    記インクヘッドのインク吐出面に押し当てられるクリー
    ニングブレードと,前記インクヘッドの前記インク吐出
    面より前記インクヘッドの走査方向側に配置され,前記
    クリーニングブレードに付着したインク滴を吸収する吸
    収部材とを含んでなるインクジェット画像形成装置。
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