JP2001301077A - 発泡熱可塑性樹脂成形体 - Google Patents
発泡熱可塑性樹脂成形体Info
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- JP2001301077A JP2001301077A JP2000369968A JP2000369968A JP2001301077A JP 2001301077 A JP2001301077 A JP 2001301077A JP 2000369968 A JP2000369968 A JP 2000369968A JP 2000369968 A JP2000369968 A JP 2000369968A JP 2001301077 A JP2001301077 A JP 2001301077A
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Abstract
感がソフトな、表皮材と熱可塑性樹脂発泡基材とを積層
一体化した成形体を提供する。 【解決手段】表皮材3と熱可塑性樹脂発泡体10とが積
層一体化され、前記熱可塑性樹脂発泡体10は発泡コア
層9、表皮材側スキン層5、及び裏面側スキン層7とか
ら構成されており、前記表皮材側スキン層5の厚さを
A、前記裏面側スキン層7の厚さをBとしたとき、A<
Bである発泡熱可塑性樹脂成形体1とする。
Description
成形品に関し、詳しくは自動車内装部材等に適した軽量
で高剛性であり、かつ表皮材層の触感がソフトである樹
脂成形体に関する。
て成形し、表皮材を積層した熱可塑性樹脂成形品は従来
から自動車部品内装材等の分野において使用されている
が、これらの成形品は、密度が高く、従って高重量であ
り、特に自動車用内装材の分野においてはその軽量化が
求められている。
使用し、かつその内層を発泡樹脂として軽量化を図るた
めに、雌雄1組の金型間に表皮材をセットし、金型間隔
(キャビティークリアランス)を特定の値にし、次いで
発泡剤含有ポリプロピレン樹脂組成物を表皮材と雌金型
との間に注入すると同時に型を閉じて樹脂を所定形状に
賦形すると共に表皮材と一体化し、その後型を所定間隔
だけ開いて樹脂のコア部を発泡させた後に冷却すること
により成形を行う方法が知られている(特開平6−34
4362号公報)。
6−344362号公報に開示されるような、表皮材と
熱可塑性樹脂基材とを積層一体化した成形体では、軽量
化は可能であっても、表皮材のソフト感と成形体として
の高剛性化の双方の要請を同時に満足させることはでき
なかった。
な従来から知られている成形体は、発泡基材層の表皮材
側及び裏面側の双方に同一の厚みを有するスキン層(発
泡していない固化層)が形成されており、主にこのスキ
ン層の厚みを調整することによって剛性と軽量化をバラ
ンスさせたものである。
と、両面のスキン層が厚くなって成形体の表皮材のソフ
ト感が十分に得られず、一方、表皮材のソフト感を十分
に得ようとすると、両面のスキン層が薄くなって成形体
としての剛性に劣るという問題があった。
高剛性であって、しかも表皮材層の触感がソフトな、表
皮材と熱可塑性樹脂発泡基材とを積層一体化した成形体
を提供することにある。
塑性樹脂発泡基材とが成形と同時に一体的に積層された
発泡熱可塑性樹脂成形体であって、前記熱可塑性樹脂発
泡基材は発泡コア層、表皮材側スキン層、及び裏面側ス
キン層から構成されており、前記表皮材側スキン層の厚
さをA、前記裏面側スキン層の厚さをBとしたとき、A
<Bであることを特徴とする。
の厚み方向の両面に形成される非発泡層を示し、表皮材
側スキン層厚みA、と裏面側スキン層厚みBの関係A<
Bとは、成形体の厚み方向での同一位置における表皮材
側のスキン層厚みと裏面側スキン層厚みの関係を示した
ものである。尚、本願発明の成形体において前記A<B
の関係は、表皮材が積層一体化されている部分において
成立していればよく、例えば、表皮材が積層されていな
い非製品部分を有した成形品や表皮材が部分的に積層一
体化された成形品の場合、これら表皮材が積層されてい
ない成形体部分においては前記A<Bの関係が成立して
いなくてもよい。
側スキン層を有し、表皮材が積層された表皮材側スキン
層の厚さAと裏面側スキン層の厚さBとの関係をA<B
を充たす構成とすることにより、高剛性でありしかも軽
量であるという要請を充たしつつソフトな表皮材層の触
感を有する発泡熱可塑性樹脂成形体が得られる。ここ
で、発泡コア層の発泡倍率は、成形体の軽量化という観
点から2倍以上、特に3倍以上であることが好ましい。
は、前記表皮材が裏面、即ち樹脂との積層面側に圧縮弾
性率が0.3MPa以下のクッション層を有することが
好ましい。
されることにより、さらに表皮材層の触感がソフトな発
泡熱可塑性樹脂成形体が簡便に得られる。
ション層構成材料を直径50mmの円板にて1mm/m
inの圧縮速度で圧縮した際の初期弾性率である。
ン層の厚さAと前記裏面側スキン層の厚さBとの関係
が、A≦0.8Bであることが、表皮材層の触感がソフ
トな発泡熱可塑性樹脂成形体がより確実に形成され、よ
り好ましい。
るために前記Aは、パネルの厚さにかかわらず1mm以
下であることが好ましい。
る前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂、とりわ
けポリプロピレン系樹脂であることが、低価格で高強
度、高剛性の発泡熱可塑性樹脂成形体を得ることがで
き、好ましい。
トフローレート(MFR)値が15以上、より好ましく
は25以上のポリプロピレン系樹脂が使用される。
を使用することにより、気泡の破壊が防止され、発泡コ
ア層が確実に形成される結果、高剛性でかつ軽量である
発泡熱可塑性成形体であって上述のA<B、好ましくは
A≦0.8Bを充たし、ソフトな表皮材層の触感を有し
た成形体が得られる。
自動車内装部品に好適に使用可能であり、具体的には、
インストルメントパネル、シートバック、パーティショ
ンボード、コンソールボックス、ドアトリム等が例示さ
れる。
いて説明する。図1には発泡熱可塑性樹脂成形体(以下
単にパネルという)の部分断面形状の例を示した。パネ
ル1は表皮材3と発泡熱可塑性樹脂層10とが積層され
ており、発泡熱可塑性樹脂層10は、表皮材側スキン層
5、裏面側スキン層7、及び発泡コア層9から構成され
ており、表皮材側スキン層5の厚さをA、裏面側スキン
層7の厚さをBとすると、A<Bである。表皮材の厚さ
はCにて表されている。
のに限定されず、それぞれの用途、目的に応じて曲面状
であったり、自動車内装材のように立体的な形状であっ
てもよい。以下、図2に基づいて表面に表皮材層を積層
した立体形状のパネルを作製する例を説明する。パネル
の製造には雄金型23と基台26に固定された雌金型2
5から構成され、キャビティークリアランス(t)が任
意に設定可能な1組の金型を使用する。
るに際し、雄金型と雌金型、それぞれの金型の温度設定
が重要であり、表皮材側となる雄雌いずれかの金型温度
を反表皮材側となる金型温度よりも高く設定する。
とすることが冷却時間短縮の面から好ましく、反表皮材
側の金型温度は表皮材側金型温度よりも10℃以上低く
するのが好ましく、20℃以上低くするのがより好まし
い。
ー28により保持する(図2(a))。クランパー28
による表皮材30の保持は、成形に際して表皮材30が
金型凹部に引き込まれる場合に、摺動可能な程度に行わ
れる。
も一方を移動させて樹脂供給開始クリアランスを形成す
る。樹脂供給開始クリアランスは、適宜設定されるが、
広過ぎると樹脂の発泡が急速に起こり、発泡剤がぬけて
気泡が十分形成されない場合が有る。表皮材30の厚さ
をCとしたとき、(C+5)mm未満であることが、発
泡剤のいわゆるガス抜けを防止することができ、高発泡
倍率の発泡コア層が容易に形成されるため、より好適で
ある。
溶融熱可塑性樹脂33を樹脂供給通路32を通じて注入
する工程である。樹脂供給通路32の分岐通路32B
は、この例においては3本形成されているが、これに限
定されるものではなく、成形体の形状、大きさにより任
意に設定される。
量注入後、金型のキャビティークリアランスが成形体の
設定厚み以下となるように圧縮し、その状態で樹脂表面
層を冷却して樹脂のスキン層を形成する。この圧縮工程
にて表皮材と樹脂層とが接着される。スキン層を形成す
るための冷却時間は、成形品の厚み、金型温度等を考慮
して適宜設定されるが、成形時間の短縮等の実用的な条
件を考慮すると、1〜30秒程度であることが好適であ
る。
成形体の設定厚みとなるように開き、スキン層の間の樹
脂を発泡させて発泡コア層を形成することによって、最
終製品であるパネル状の発泡熱可塑性樹脂成形体が得ら
れる。
ンスの圧縮速度は1〜50mm/secであることが好
ましく、圧縮は、雌雄の金型を相対的に移動させて行わ
れる。雌雄1組の金型は、一方のみを移動させてもよ
く、必要に応じて双方を移動させてもよい。また溶融熱
可塑性樹脂の注入圧力は、0.5〜50MPaであるこ
とが好ましい。
ら自動車内装部材等に使用されている樹脂は限定なく使
用可能であり、具体的には、ポリプロピレン系樹脂やポ
リエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリ
ル系樹脂、ABS、ナイロン−6等のポリアミド系樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂等が例示される。これらのなか
でも、成形性、コスト、物理的強度等の観点からポリプ
ロピレン系樹脂の使用が好ましく、特にメルトフローレ
ート(MFR)値が15以上のポリプロピレン系樹脂で
あることがより好ましい。
熱可塑性樹脂の発泡体を製造する際に使用されている公
知の化学発泡剤を使用することができる。具体的には、
発泡剤として重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、
炭酸アンモニウム等の無機系発泡剤、N,N’−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ア
ゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエン
スルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’
−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド
類、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等の発泡剤
が使用可能である。必要に応じてサリチル酸、尿素並び
にこれらを含む発泡助剤を添加することは好適な態様で
ある。
溶融温度や目的とする発泡倍率等を考慮して選択され
る。またその添加量は、目的とする成形品の強度、密度
等を考慮して調整されるが、一般的に樹脂100重量部
に対して0.1〜5重量部である。
ス状の二酸化炭素および/または窒素等を直接溶融樹脂
中に圧入してもよい。
体の表皮材としては、公知の表皮材は限定なく使用可能
である。具体的な表皮材としては、織布、不織布、編
布、熱可塑性樹脂ないし熱可塑性エラストマーにて形成
されたフィルム、シート等が例示される。さらにこれら
の表皮材に、ポリウレタン、ゴム、熱可塑性エラストマ
ー等の非発泡シートや発泡体シートを積層した複合表皮
材を使用してもよい。
タンフォーム、EVAフォーム、PPフォーム、PEフ
ォーム等が例示されるが、圧縮永久歪が小さく、しかも
圧縮弾性率が0.3MPa以下の材料が容易に形成可能
であることから、ポリウレタンフォームが最も好まし
い。またクッション層の保護層として、織布、不織布、
編布、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマー等の
シートもしくはフィルムがクッション層に裏打ちされて
いてもよい。
施例を、500トンの型締め力を有するプレス機に図2
に示す雌雄1組の金型を取り付けて行った成形を例とし
て以下に説明する。
レフィン系熱可塑性エラストマーシ−トに、厚み4m
m、圧縮弾性率0.2MPaのポリウレタン発泡層が積
層され、裏打ち層として厚み0.2mm、目付け50g
/m2 の不織布を有する3層構成の表皮材を用いた。
は、ポリプロピレン(住友化学工業株式会社製、住友ノ
ーブレンAZ564:メルトフローレート30g/10
分)100重量部に無機系化学発泡マスターバッチ(三
協化成株式会社製、セルマイクMB3072)を3重量
部添加し200℃で加熱溶融して用いた。
に温度設定された雄金型(25)間に前記表皮材(3
0)を配置し、雌金型(25)を移動させて金型キャビ
ティークリアランス(t)が8mmとなったところでプ
レスを停止させ、雄金型(25)内に設けられた樹脂供
給通路(32)より加熱溶融された上記発泡熱可塑性樹
脂を表皮材(30)と雄金型(25)間に供給し、圧縮
速度10mm/secで型締めして表皮材(30)と溶
融状発泡熱可塑性樹脂芯材(33)とを加圧賦形し積層
一体化するとともに該芯材の表面にスキン層を形成させ
た。この時の加圧賦形条件は5MPaの面圧で2秒間の
加圧であり、加圧時のキャビティークリアランスは2.
5mmであった。
3)を型開き方向に1.5mm移動させることにより冷
却固化が進んでいない溶融状態の芯材コア部分を発泡さ
せるとともに、この状態で50秒間冷却した。
脂芯材厚みは3.3mmであり、表皮材側の芯材スキン
層厚みが0.2mm、反表皮材側の芯材スキン層厚みは
1mmで芯材中央部の宛泡コア層厚みは2.1mmで約
2倍の発泡倍率を有しており、表皮一体積層体として表
皮材ソフト感に非常に優れ、かつ製品剛性にも優れた成
形品であった。
例の部分断面形状を示した図
製造工程の例を示した図
Claims (6)
- 【請求項1】 表皮材と熱可塑性樹脂発泡基材とが成形
と同時に一体的に積層された発泡熱可塑性樹脂成形体で
あって、 前記熱可塑性樹脂発泡基材は発泡コア層、表皮材側スキ
ン層、及び裏面側スキン層から構成されており、前記表
皮材側スキン層の厚さをA、前記裏面側スキン層の厚さ
をBとしたとき、A<Bであることを特徴とする発泡熱
可塑性樹脂成形体。 - 【請求項2】 前記表皮材が裏面に圧縮弾性率が0.3
MPa以下のクッション層を有することを特徴とする請
求項1に記載の発泡熱可塑性樹脂成形体。 - 【請求項3】 前記表皮材側スキン層の厚さAと前記裏
面側スキン層の厚さBとの関係が、A≦0.8Bである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡熱可塑性
樹脂成形体。 - 【請求項4】 前記Aが1mm以下であることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載の発泡熱可塑性樹脂
成形体。 - 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹
脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の発泡熱可塑性樹脂成形体。 - 【請求項6】 前記ポリプロピレン系樹脂がメルトフロ
ーレート(MFR)が15以上である請求項1〜5のい
ずれかに記載の発泡熱可塑性樹脂成形品。
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JPH04148907A (ja) * | 1990-10-12 | 1992-05-21 | Sumitomo Chem Co Ltd | 登泡層が裏打ちされた表皮材を貼合したポリプロピレン樹脂成形体の成形方法 |
JPH0663972A (ja) * | 1992-08-20 | 1994-03-08 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 複合多層発泡成形品およびその製造方法 |
JPH0691774A (ja) * | 1991-11-28 | 1994-04-05 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 複合発泡成形品の製造方法 |
JPH1177737A (ja) * | 1997-09-08 | 1999-03-23 | Sekisui Chem Co Ltd | 3層構造を有する成形体の製造方法 |
-
2000
- 2000-12-05 JP JP2000369968A patent/JP4580095B2/ja not_active Expired - Fee Related
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