JP2001300935A - ガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方法 - Google Patents
ガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方法Info
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Abstract
とができるガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方
法を提供すること。 【解決手段】 ガラス長繊維Lを開繊するための開繊部
12と、開繊されたガラス長繊維Lに溶融樹脂7を含浸
させる樹脂含浸部12と、溶融樹脂7が含浸されたガラ
ス長繊維Lを切断してガラス長繊維ペレット100とす
る切断部60と、を備えるガラス長繊維ペレットの製造
装置1において、開繊部12の上流側に位置すると共に
ガラス長繊維Lを挟む一対の上流側ローラ70と、樹脂
含浸部12の下流側に位置すると共にガラス長繊維Lを
挟む一対の下流側ローラ80と、を備え、上流側ローラ
70と下流側ローラ80との協働によって、ガラス長繊
維Lは開繊部12及び樹脂含浸部12を通過し、上流側
ローラ70の回転速度と下流側ローラ80の回転速度と
が等しくされていることを特徴とする。
Description
ット(GLFP)の製造装置及び製造方法に関するもの
である。
っては、従来、次のような作業が行われていた。まず、
加熱溶融された熱可塑性樹脂が溜められた樹脂槽内に開
繊した補強繊維としてのガラス長繊維を導入し、いわゆ
る含浸ローラでガラス長繊維を挟みながら樹脂をガラス
長繊維に含浸させる。この際、ガラス長繊維の搬送は、
樹脂槽の下流に位置するフィードローラがガラス長繊維
を引っ張ることにより行われる。
によってガラス長繊維はさらに下流に搬送され、ダイに
よって樹脂量を調整し断面形状を整えられた後に、カッ
ターを有する切断装置に送り込まれる。そして、樹脂を
含んだガラス長繊維は切断装置のカッターによって切断
され、ガラス長繊維ペレットが完成する。
来のガラス長繊維の製造技術には、次のような問題があ
った。すなわち、樹脂槽の下流に位置するフィードロー
ラの引張り力によってガラス長繊維を樹脂槽から切断装
置まで搬送するため、ガラス長繊維は常に大きな張力が
かかった状態にある。そして、このようにガラス長繊維
に張力がかかっていると、ガラス長繊維は径が細く纏ま
ろうとするため開繊し難く、この結果、溶融樹脂をガラ
ス長繊維に含浸させ難くなってしまう。
のであり、張力が低い状態でガラス長繊維を開繊するこ
とができるガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方
法を提供することを目的とする。
に、本発明は、ガラス長繊維を開繊するための開繊部
と、開繊されたガラス長繊維に溶融樹脂を含浸させる樹
脂含浸部と、溶融樹脂が含浸されたガラス長繊維を切断
してガラス長繊維ペレットとする切断部と、を備えるガ
ラス長繊維ペレットの製造装置において、開繊部の上流
側に位置すると共にガラス長繊維を挟む一対の上流側ロ
ーラと、樹脂含浸部の下流側に位置すると共にガラス長
繊維を挟む一対の下流側ローラと、を備え、上流側ロー
ラと下流側ローラとの協働によって、ガラス長繊維は開
繊部及び樹脂含浸部を通過し、上流側ローラの回転速度
と下流側ローラの回転速度とが等しくされていることを
特徴とする。
装置によれば、開繊部の上流側に位置する上流側ローラ
と、開繊部の下流側に位置する下流側ローラとによっ
て、ガラス長繊維は開繊部及び樹脂含浸部を通過させら
れる。そして、上流側ローラの回転速度と下流側ローラ
の回転速度とが等しくされているため、これら二つのロ
ーラ間の領域すなわち開繊部及び樹脂含浸部では、ガラ
ス長繊維には張力が殆どかからない。このため、ガラス
長繊維を開繊部によって開繊し易くなり、多量の溶融樹
脂をガラス長繊維に含浸させることができる。
造装置において、樹脂含浸部の下流に、ガラス長繊維を
撚る加撚部をさらに備えることが好ましい。このような
構成を採用した場合、完成したガラス長繊維ペレットは
撚られているため、単位長さあたりに含まれるガラス長
繊維の長さを長くすることができる。このため、例えば
射出成形機の混練部でガラス長繊維ペレットを溶融混練
する際に混練部のスクリュー等でガラス長繊維ペレット
が不意に切断された場合であっても、撚られていない場
合と比較して、切断された部分に、より長いガラス長繊
維が含まれていることになる。
造方法は、開繊部で開繊したガラス長繊維に樹脂含浸部
で溶融樹脂を含浸させた後に、ガラス長繊維を切断して
ガラス長繊維ペレットとするガラス長繊維ペレットの製
造方法において、開繊部の上流側に位置すると共にガラ
ス長繊維を挟む一対の上流側ローラと、樹脂含浸部の下
流側に位置すると共にガラス長繊維を挟む一対の下流側
ローラと、を等しい速度で回転させて、ガラス長繊維を
開繊部及び樹脂含浸部を通過させることを特徴とする。
方法によれば、開繊部の上流側に位置するローラと、開
繊部の下流側に位置するローラとによって、ガラス長繊
維は開繊部及び樹脂含浸部を通過させられる。そして、
上流側のローラの回転速度と下流側のローラとの回転速
度が等しくされているため、これら二つのローラ間の領
域すなわち開繊部及び樹脂含浸部では、ガラス長繊維に
は張力が殆どかからない。このため、ガラス長繊維を開
繊部によって開繊し易くなり、さらに、溶融樹脂をガラ
ス長繊維に含浸させ易くなる。
明に係るガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方法
の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要
素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略
する。
(ガラス長繊維ペレットの製造装置)1を示す構成図で
ある。同図に示すように、本実施形態のGLFP製造装
置1には、押出し機(図示省略)によって樹脂導入口3
より導入されるナイロン等の溶融樹脂7を収容すると共
に上流のドラム2より送り込まれるガラス長繊維(ガラ
スロービング)Lに当該溶融樹脂7を含浸させるための
樹脂槽10と、溶融樹脂7が含浸されたガラス長繊維L
の断面形状を整え樹脂量を調整するダイ5と、ダイ5に
よって定められたガラス長繊維Lの形状を保持するため
にガラス長繊維Lを冷却する冷却部6と、冷却部6を通
過したガラス長繊維Lを撚るための加撚装置50と、撚
られたガラス長繊維Lをカッターにより切断して複数の
ガラス長繊維ペレット(以下、「GLFP」と称する)
100を得る切断部60と、が上流(図中左側)から下
流(図中右側)に向けて設けられている。
を開繊すると共に開繊した溶融樹脂7をガラス長繊維L
に含浸させるための4対の含浸ローラ12が並置されて
いる。これらの含浸ローラ12は駆動機構を備えておら
ず、ガラス長繊維Lの流れに伴って回転する。
いて説明する。本実施形態のGLFP製造装置1には、
樹脂槽10内の含浸ローラ(開繊部)12の上流に配さ
れた一対の駆動ローラ(上流側ローラ)70、及び、加
撚装置50と切断装置60との間に配された一対のフィ
ードローラ(下流側ローラ)80が設けられている。駆
動ローラ70及びフィードローラ80は、図示を省略す
るモータ等の駆動装置によってガラス長繊維Lを図中右
方向に搬送するように回転駆動させられる。すなわち、
駆動ローラ70とフィードローラ80との協働によっ
て、ドラム2に巻かれたガラス長繊維Lが含浸ローラ1
2を通過して切断部60まで搬送される。
80は、駆動装置によって等しい速度で回転させられ
る。このため、これら二つのローラの間に位置する含浸
ローラ12近傍では、張力がガラス長繊維Lに殆どかか
らない。このため、ガラス長繊維Lを含浸ローラ12に
よって開繊し易くなり、多量の溶融樹脂7をガラス長繊
維Lに含浸させることができる。また、ガラス長繊維L
にかかる張力を低減することで、繊維の毛羽立ちを抑
え、ガラス長繊維の走行が悪くなる事態を防止すること
ができる。
80は、必ずしも本実施形態の位置にセットする必要は
なく、一方のローラをガラス長繊維Lを開繊する手段よ
りも上流にセットし、他方のローラをガラス長繊維Lに
溶融樹脂7を含浸させる手段よりも下流にセットすれ
ば、ガラス長繊維Lの張力を低下した状態で開繊作業及
び溶融樹脂7の含浸作業を行うことができる。
いて説明する。加撚装置50は、内部にガラス長繊維L
を掛けるフック52が取り付けられた円筒51を備えて
おり、円筒51の図中右端は開放端とされ、図中左端に
は、リング状の繊維導入部53が取り付けられている。
また、加撚装置50には、モータ54が設けられてお
り、このモータ54の回転がベルト55を介して円筒5
1に伝達されて、ガラス長繊維Lを撚ることができる。
なお、撚り数は、3cm当たり1ターン以上にすること
が好ましく、一つのGLFP100当たりに0.5ター
ン以上含まれることが好ましい。
ような効果を得ることができる。まず、完成したGLF
P100は撚られているため、単位長さあたりに含まれ
るガラス長繊維の長さを長くすることができる。このた
め、例えば射出成形機の混練部等でGLFP100を溶
融混練する際に混練部のスクリュー等でGLFP100
が不意に切断された場合であっても、撚られていない場
合と比較して、切断された部分に、より長いガラス長繊
維が含まれていることになる。また、ガラス長繊維Lを
撚ることで、溶融樹脂7が繊維内に均一に分散され、G
LFP100中のボイドを低減させることができる。さ
らに、GLFP100で得られた成形品の引張り強さ、
曲げ強さ、及びアイゾット衝撃値を向上させることがで
きる。
はなく、この場合は、GLFPの成形時間を短縮するこ
とができる。また、この場合に、ガラス長繊維Lをダイ
5から引き抜いた際に、ガラス長繊維Lが含浸ローラ1
2で押しつぶされたままの扁平形状を保持するように、
ダイ5を加工してもよい。扁平なGLFP100は、断
面円形等の厚みがあるものと比較して、加熱溶融し易く
射出成形に好適に用いることができる。
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではない。例えば、上流ローラの
対及び下流ローラの対は、それぞれ複数にしてもよい。
また、含浸ローラのように開繊部と樹脂含浸部の役割を
兼ねるものを設けるのではなく、それぞれの機能を有す
る装置を設けてもよい。
しては、ナイロンの他に、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイト、
ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリブチ
レンテレフタレート等の公知の熱可塑性樹脂又はこれら
の共重合体や変性体を使用することができる。
ス長繊維ペレットの製造装置によれば、開繊部の上流側
に位置する上流側ローラと、開繊部の下流側に位置する
下流側ローラとによって、ガラス長繊維は開繊部及び樹
脂含浸部を通過させられる。そして、上流側ローラの回
転速度と下流側ローラの回転速度とが等しくされている
ため、これら二つのローラ間の領域すなわち開繊部及び
樹脂含浸部では、ガラス長繊維には張力が殆どかからな
い。このため、ガラス長繊維を開繊部によって開繊し易
くなり、多量の樹脂をガラス長繊維に含浸させることが
できる。
を示す図である。
図である。
置)、5…ダイ、6…冷却部、7…溶融樹脂、10…樹
脂槽、12…含浸ローラ(開繊部,樹脂含浸部)、50
…加撚装置、51…円筒、60…切断装置(切断部)、
70…駆動ローラ(上流側ローラ)、80…フィードロ
ーラ(下流側ローラ)、100…ガラス長繊維ペレッ
ト、L…ガラス長繊維。
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラス長繊維を開繊するための開繊部
と、開繊された前記ガラス長繊維に溶融樹脂を含浸させ
る樹脂含浸部と、前記溶融樹脂が含浸された前記ガラス
長繊維を切断してガラス長繊維ペレットとする切断部
と、を備えるガラス長繊維ペレットの製造装置におい
て、 前記開繊部の上流側に位置すると共に前記ガラス長繊維
を挟む一対の上流側ローラと、 前記樹脂含浸部の下流側に位置すると共に前記ガラス長
繊維を挟む一対の下流側ローラと、を備え、 前記上流側ローラと前記下流側ローラとの協働によっ
て、前記ガラス長繊維は前記開繊部及び前記樹脂含浸部
を通過し、 前記上流側ローラの回転速度と前記下流側ローラの回転
速度とが等しくされていることを特徴とするガラス長繊
維ペレットの製造装置。 - 【請求項2】 前記樹脂含浸部の下流に、前記ガラス長
繊維を撚る加撚部をさらに備えることを特徴とする請求
項1記載のガラス長繊維ペレットの製造装置。 - 【請求項3】 開繊部で開繊したガラス長繊維に樹脂含
浸部で溶融樹脂を含浸させた後に、前記ガラス長繊維を
切断してガラス長繊維ペレットとするガラス長繊維ペレ
ットの製造方法において、 前記開繊部の上流側に位置すると共に前記ガラス長繊維
を挟む一対の上流側ローラと、前記樹脂含浸部の下流側
に位置すると共に前記ガラス長繊維を挟む一対の下流側
ローラと、を等しい速度で回転させて、前記ガラス長繊
維を前記開繊部及び前記樹脂含浸部を通過させることを
特徴とするガラス長繊維ペレットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000124381A JP4461565B2 (ja) | 2000-04-25 | 2000-04-25 | ガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方法 |
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Publications (2)
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JP4461565B2 JP4461565B2 (ja) | 2010-05-12 |
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ID=18634519
Family Applications (1)
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JP2000124381A Expired - Lifetime JP4461565B2 (ja) | 2000-04-25 | 2000-04-25 | ガラス長繊維ペレットの製造装置及び製造方法 |
Country Status (1)
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