JP2001300924A - 無機質板の製造方法 - Google Patents

無機質板の製造方法

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JP2001300924A
JP2001300924A JP2000121682A JP2000121682A JP2001300924A JP 2001300924 A JP2001300924 A JP 2001300924A JP 2000121682 A JP2000121682 A JP 2000121682A JP 2000121682 A JP2000121682 A JP 2000121682A JP 2001300924 A JP2001300924 A JP 2001300924A
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Japan
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curing
inorganic plate
sealer
efflorescence
inorganic
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JP2000121682A
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English (en)
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Okuo Kuwaguchi
億雄 鍬口
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロッキングを防止し、エフロレッセンスの
発生をも抑止することのできる、塗膜密着性に優れた無
機質板の製造方法を提供する。 【解決手段】 セメントを主成分とする水硬性材料を成
形した後、養生する無機質板の製造方法であって、養生
に先立って、シーラーを0.3〜0.8g/尺角で塗布
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、無機質板
の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この
出願の発明は、ブロッキングを防止し、エフロレッセン
スの発生をも抑止することのできる、塗膜密着性に優れ
た無機質板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セメントを主成分とし、必要に応じて補
強繊維、無機質充填材等を配合した水硬性材料を、抄造
法、プレス成形法、押出成形法等によって成形した後、
養生して硬化させてなる無機質板が、外装材や瓦等の建
材として用いられてきている。
【0003】これらの無機質板の製造においては、水硬
性材料を成形して得られた無機質基材を養生して硬化さ
せているが、通常は一次養生(予備養生)後に、硬化を
促進させるためのオートクレーブ養生が行われている。
オートクレーブ養生においては、高温下で無機質基材を
複数枚重ねるためにブロッキングが起こりやすいという
問題がある。また、無機質基材の主成分がセメント系で
あるために、一次養生時あるいはオートクレーブ養生時
の表面の結露によってアルカリ分が表面に溶出し、水分
の蒸発後にアルカリ分が表面に残ってエフロレッセンス
が生じ易くなるという問題がある。
【0004】無機質基材にブロッキングおよびエフロレ
ッセンスが発生した状態で各種塗料の下塗り、上塗りを
施しても、塗膜構成体と無機質板との間に密着不良が発
生してしまい、長期安定性に優れた製品を得ることがで
きない。
【0005】このため、従来より、たとえば、養生前の
無機質基材にアクリル樹脂エマルジョン等のシーラーを
塗布してシーラー層を形成させ、養生時における無機質
基材間のブロッキングおよびエフロレッセンスを防止す
るなどといった工夫がなされていている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したような方法に
おいて、シーラーの塗布量は、シーラー層の厚さとして
考慮されている。シーラーの塗布量が多いと養生硬化の
段階でシーラー樹脂が軟化してブロッキングが発生して
しまい、逆にシーラーの塗布量が少ないと、ブロッキン
グは生じないものの、エフロレッセンスの発生を押さえ
るバリア硬化が減少してしまう。しかしながら、無機質
板のセメント組成や含水率、成形方法等によってシーラ
ー層の厚さをコントロールすることは非常に困難であ
る。
【0007】そのため、ブロッキングが生じるか、エフ
ロレッセンスが生じるかのいずれかの問題が避けられな
いのが実状であった。そこで、この出願の発明は、以上
の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の
問題点を解消し、ブロッキングを防止し、エフロレッセ
ンスの発生をも抑止することのできる、塗膜密着性に優
れた無機質板の製造方法を提供することを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、まず第1に、セメントを
主成分とする水硬性材料を成形した後、養生する無機質
板の製造方法であって、養生に先立って、シーラーを
0.3〜0.8g/尺角で塗布することを特徴とする無
機質板の製造方法を提供する。
【0009】また第2に、この出願の発明は、上記第1
の発明において、シーラーは、アクリル系ポリマーを主
成分とすることを特徴とする無機質板の製造方法をも提
供する。
【0010】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の通りの
特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0011】まず、この出願の発明が提供する無機質板
の製造方法は、セメントを主成分とする水硬性材料を成
形した後、養生する無機質板の製造方法であって、養生
に先立って、シーラーを0.3〜0.8g/尺角で塗布
することを特徴としている。
【0012】水硬性材料としては、例えばセメント等の
水硬性物質と、必要に応じて、パルプ、ロックウール、
ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等の補強繊維と、珪
砂、シリカ、スラグ、パーライト等の無機質充填材およ
び水等を原料とする各種のものが対象とされる。これら
の水硬性材料を混合して得た混合物を、たとえば、抄造
法、プレス形成法、押出形成法等によって成形して無機
質基材とする。
【0013】この無機質基材を一次養生およびオートク
レーブ養生等によって養生させるに先立って、シーラー
を、固形分が0.3〜0.8g/尺角となるように塗布
する。尺角とは1尺2(1尺=約30.3cm)であ
る。
【0014】シーラーとしては、特に制限はなく、アク
リル樹脂エマルジョンシーラー等のアクリル系ポリマー
を主成分とするシーラーを使用することが例示される。
シーラーの塗布量が0.3g/尺角よりも少ないと、ブ
ロッキングの防止はある程度可能であるが、エフロレッ
センスを抑制することができなくなってしまう。また逆
に、シーラーの塗布量が0.8g/尺角よりも多いと、
エフロレッセンスを抑制することは可能であるが、ブロ
ッキングが発生しやすくなってしまう。そのため、シー
ラーの塗布量は、0.3〜0.8g/尺角とすることが
重要である。
【0015】なお、上記養生を施す場合には、オートク
レーブ養生のみを施したり、オートクレーブ養生の前
に、必要に応じて一次養生を施したりしてもよい。一次
養生は、たとえば、無機質基材を常温で2〜5時間養生
させることや、40〜90℃の湿潤状態で10〜100
時間養生させることなどが例示される。この場合、シー
ラーの塗布を一次養生に先立って行うことで、一次養生
およびオートクレーブ養生の両方におけるエフロレッセ
ンスおよびブロッキングの発生を抑止することができ
る。
【0016】これによって、一次養生およびオートクレ
ーブ養生等の養生時におけるブロッキングおよびエフロ
レッセンスの発生を抑止することができる。また、この
無機質板はブロッキングおよびエフロレッセンスによる
表面の汚れがないと共に、各種塗料を塗装した場合等に
は、無機質板と塗膜との密着性がすぐれている。したが
って、外装材としての無機質板を提供する上で、長期に
わたって意匠性を保つことが可能な無機質板が実現され
る。
【0017】以下に実施例を示し、この発明の実施の形
態についてさらに詳しく説明する。
【0018】
【実施例】セメントを主成分とする無機質板基材に、ア
クリル系ポリマーを主成分とするシーラーを、表1に示
す塗布量で塗布し、オートクレーブ養生した。次いで、
汎用の有機塗料を膜厚が約40μmとなるように塗装
し、100℃で乾燥させた。
【0019】オートクレーブ養生後の無機質基材に対
し、エフロレッセンスおよびブロッキングの発生の有無
を目視により観察した。また、有機塗料乾燥後の無機質
板の密着性を、2次密着性試験により調べた。2次密着
性試験は、無機質板を60℃の温水に8時間浸漬させた
後16時間風乾させることを1サイクルとし、これを3
0サイクル実施後に、布テープによるはく離試験を行う
ものである。
【0020】これらの結果を、表1に合わせて記した。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1および2では、シーラーの塗布量
を0.3〜0.8g/尺角としたため、エフロレッセン
スおよびブロッキングが発生せず、塗膜の長期安定性に
優れた無機質板が得られることが確認された。
【0023】比較例1では、シーラーの塗布量が0.1
0g/尺角と少なすぎたため、ブロッキングは起こらな
かったが、エフロレッセンスが生じ、塗膜の密着性が悪
くなってしまった。
【0024】比較例2では、シーラーの塗布量が0.2
4g/尺角と少なかったため、ブロッキングは起こらな
かったが、無機質板の一部にエフロレッセンスが生じ、
塗膜の密着性もやや悪かった。
【0025】比較例3では、シーラーの塗布量が0.9
0g/尺角と多すぎたため、エフロレッセンスは生じな
かったが、ブロッキングが発生し、塗膜の密着性も悪く
なってしまった。
【0026】もちろん、この発明は以上の例に限定され
るものではなく、細部については様々な態様が可能であ
ることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明の無
機質板の製造方法は、ブロッキングを防止し、エフロレ
ッセンスの発生をも抑止することができる。また、塗膜
密着性に優れ、外装材として有用な無機質板を製造する
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントを主成分とする水硬性材料を成
    形した後、養生する無機質板の製造方法であって、養生
    に先立って、シーラーを0.3〜0.8g/尺角で塗布
    することを特徴とする無機質板の製造方法。
  2. 【請求項2】 シーラーは、アクリル系ポリマーを主成
    分とすることを特徴とする請求項1記載の無機質板の製
    造方法。
JP2000121682A 2000-04-21 2000-04-21 無機質板の製造方法 Pending JP2001300924A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062256A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 無機質板の製造方法
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US8993462B2 (en) 2006-04-12 2015-03-31 James Hardie Technology Limited Surface sealed reinforced building element
JP2019025881A (ja) * 2017-08-03 2019-02-21 ケイミュー株式会社 建築資材の製造方法及び建築資材
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