JP2001300318A - メタクリル酸製造用触媒およびその製造方法 - Google Patents

メタクリル酸製造用触媒およびその製造方法

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JP2001300318A JP2000130410A JP2000130410A JP2001300318A JP 2001300318 A JP2001300318 A JP 2001300318A JP 2000130410 A JP2000130410 A JP 2000130410A JP 2000130410 A JP2000130410 A JP 2000130410A JP 2001300318 A JP2001300318 A JP 2001300318A
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methacrylic acid
molybdenum
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Yuichiro Nagata
祐一郎 永田
Ko Ninomiya
航 二宮
Seigo Watanabe
聖午 渡辺
Motomu Okita
求 大北
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、メタクロレインを気相接触酸化し
てメタクリル酸を高収率で製造し得る触媒およびその製
造法並びにその触媒を用いるメタクリル酸の製造法の提
供することを目的とする。 【解決手段】 メタクロレインを気相接触酸化してメタ
クリル酸を製造するための触媒であって、下記成分
(A)と成分(B)を、成分(A)100重量部に対し
成分(B)1〜100重量部の割合で含有することを特
徴とするメタクリル酸製造用触媒。 成分(A):少なくともモリブデン、リン、バナジウム
および銅を含む固体酸 成分(B):B−1およびB−2から選ばれる少なくと
も1種類の酸化物 B−1:モリブデン酸化物 B−2:少なくともモリブデンおよびタンタルを含む複
合酸化物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタクロレインを
気相接触酸化してメタクリル酸を製造するための触媒、
その触媒の製造方法、およびその触媒を用いたメタクリ
ル酸の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、メタクロレインを気相接触酸化し
てメタクリル酸を製造する際に用いられる触媒に関して
は、数多くの提案がなされている。このうちモリブデ
ン、リン、バナジウムおよび銅を含む触媒が、メタクリ
ル酸の収率から見て比較的優れており多くの提案がなさ
れている。
【0003】これに対し、モリブデンおよびリンを必須
成分とするヘテロポリ酸と、複合酸化物を混合すること
によりさらなる高性能な触媒を得る提案もなされてい
る。たとえば、特開昭59−210042号公報ではモ
リブデン、リンおよび砒素を含有するヘテロポリ酸系組
成物と、モリブデン酸銅および/またはモリブデン酸銀
からなる混合物を使用する方法が、特開平8−4764
3号公報ではモリブデンおよびリンを必須成分とするヘ
テロポリ酸と考えられる複合酸化物と、酸強度が−1
1.93以下の固体酸を含有する触媒を使用する方法
が、特開平9−299803号公報では少なくともリ
ン、モリブデンおよびアルカリ金属またはタリウムを含
有する酸化物並びにアンチモンとセリウム、ジルコニウ
ムおよびビスマスから選ばれた一種以上の元素とからな
る多元酸化物よりなる酸化触媒を使用する方法が、特開
平9−313943号公報では少なくともモリブデンお
よびリンを含有するヘテロポリ酸とモリブデンおよびニ
オブからなる二元酸化物とよりなる複合酸化物を使用す
る方法が、それぞれ提案されている。しかしながら、上
記いずれの触媒においてもメタクリル酸の収率は必ずし
も十分ではなく、工業触媒としてはさらに改良が望まれ
ているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタクロレ
インを気相接触酸化してメタクリル酸を高収率で製造し
得る触媒およびその製造方法並びにその触媒を用いるメ
タクリル酸の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、メタクロレイ
ンを気相接触酸化してメタクリル酸を製造するための触
媒であって、下記成分(A)と成分(B)を、成分
(A)100重量部に対し成分(B)1〜100重量部
の割合で含有することを特徴とするメタクリル酸製造用
触媒に関する。
【0006】成分(A):少なくともモリブデン、リ
ン、バナジウムおよび銅を含む固体酸 成分(B):B−1およびB−2から選ばれる少なくと
も1種類の酸化物 B−1:モリブデン酸化物 B−2:少なくともモリブデンおよびタンタルを含む複
合酸化物。
【0007】このような触媒の存在下に、メタクロレイ
ンを気相接触酸化することにより、高い収率でメタクリ
ル酸を製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の触媒中の成分(A)は、
少なくともモリブデン、リン、バナジウムおよび銅を含
む固体酸であり、一般にヘテロポリ酸(またはその塩)
と呼ばれるものが好ましい。
【0009】成分(A)は、具体的には下記一般式
(I)で表される固体酸が好ましい。
【0010】 Pa Mobc Cudefgh (I) ここで、式中、P、Mo、V、CuおよびOはそれぞ
れ、リン、モリブデン、バナジウム、銅および酸素を示
し、Xはアンチモン、ビスマス、砒素、ゲルマニウム、
ジルコニウム、テルル、銀、セレン、珪素、タングステ
ンおよびホウ素からなる群より選ばれた少なくとも1種
類の元素を示し、Yは鉄、亜鉛、クロム、マグネシウ
ム、タンタル、コバルト、マンガン、バリウム、ガリウ
ム、セリウムおよびランタンからなる群より選ばれた少
なくとも1種の元素を示し、Zはカリウム、ルビジウ
ム、セシウムおよびタリウムからなる群より選ばれた少
なくとも1種の元素を示す。a、b、c、d、e、f、
gおよびhは各元素の原子比率を示し、b=12のとき
a=0.1〜3、c=0.01〜3、d=0.01〜
3、e=0〜3、f=0〜3、g=0.01〜3であ
り、hは前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素
の原子比率である。
【0011】これら成分(A)の固体酸の調製は、通常
の固体酸の調製方法と同様に行うことができる。例え
ば、固体酸の組成成分を含む原料を用いて、その所要量
を、例えば水などの溶媒中に適宜溶解または懸濁させて
充分混合したあと、蒸発乾固し、さらに必要により粉
砕、成型した後、熱処理して得ることができる。成分
(A)の熱処理は後述するように、成分(B)と混合さ
れる前後のどちらでもよいが、触媒として使用される前
に空気流通下または窒素流通下等にて300〜500℃
程度で加熱処理される。
【0012】成分(A)の調製に用いる原料としては特
に制限はなく、各元素の硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、アン
モニウム塩、酸化物、ハロゲン化物などを組み合わせて
使用することができる。例えばモリブデン原料としては
パラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、モ
リブデン酸、塩化モリブデン等を用いることができる。
バナジウム原料としてはメタバナジン酸アンモニウム、
五酸化バナジウム、塩化バナジウム等を用いることがで
きる。
【0013】成分(B)として用いられるモリブデン酸
化物(B−1)としては、三酸化モリブデンおよび二酸
化モリブデンが好ましい。これらは市販品として入手で
きるものをそのまま使用しても差し支えなく、また必要
に応じてこれらを精製、熱処理して使用することもでき
る。
【0014】また、成分(B)として用いられる(B−
2)の複合酸化物は、少なくともモリブデンとタンタル
を含むものである。特に、下式(II)で表される複合
酸化物が好ましい。
【0015】Moi Tajkl (II) ここで式中、Mo、TaおよびOはそれぞれ、モリブデ
ン、タンタルおよび酸素を示し、Wはニオブ、アンチモ
ン、チタン、ジルコニウム、バナジウムおよびビスマス
からなる群より選ばれた少なくとも1種類の元素(以
下、ニオブ等のその他の元素という。)を示す。i、
j、kおよびlは各元素の原子比率を示し、i=1のと
きj=0.05〜20、k=0〜10であり、lは前記
各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比率で
ある。jは特に0.1〜3が好ましく、また、kは特に
0〜3が好ましい。
【0016】(B−2)の複合酸化物の調製に用いる原
料としては特に制限はなく、各元素の硝酸塩、炭酸塩、
酢酸塩、アンモニウム塩、酸化物、ハロゲン化物などを
組み合わせて使用することができる。モリブデン原料と
しては例えばパラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モ
リブデンおよび二酸化モリブデン等を挙げることができ
る。タンタル原料としては例えば塩化タンタルおよび酸
化タンタル等を挙げることができる。その調製法とし
て、例えばモリブデン原料とタンタル原料およびその他
の各元素の原料を水溶液中で混合し、加熱攪拌した後乾
燥を行い、その後熱処理したものを使用することができ
る。熱処理の温度としては300〜800℃が好まし
く、特に350〜600℃が好ましい。このときの熱処
理の雰囲気としては、空気、窒素などが用いられる。
【0017】(B−2)の複合酸化物(ニオブ等のその
他の元素を含む場合も同じ。)は、熱処理後に特定の結
晶構造をとる必要はない。
【0018】これらの(B−1)および(B−2)は、
単独で用いても、また2種以上を混合して成分(B)と
して用いることもできる。
【0019】本発明の触媒は、前記成分(A)と成分
(B)とを、両者が混合された状態で含有するものであ
り、その触媒中において、成分(A)と成分(B)は別
個の粒子で存在するか、または物理的には同一粒子であ
ってもそれぞれ別個の相として存在しており、成分
(A)と成分(B)は明確に区別されるものである。
【0020】成分(A)と成分(B)の混合割合は、成
分(B)の添加効果を充分に発揮するには、成分(A)
100重量部に対して成分(B)が1重量部以上が好ま
しく、また100重量部を超えるとメタクリル酸の単流
収率が低下する傾向にあるので100重量部以下が好ま
しい。さらに好ましくは成分(A)100重量部に対し
て成分(B)が5〜50重量部である。成分(B)のみ
を気相接触酸化反応に使用するのは好ましくないと考え
られる。
【0021】成分(A)と成分(B)の混合は、それぞ
れを別途調製してから混合する方が好ましいが、成分
(A)の調製の途中に成分(B)を添加・混合してもよ
い。混合の際、成分(B)はモリブデン酸化物もしくは
少なくともモリブデンとタンタルを含む複合酸化物、ま
たはそれらの混合物の状態にあり、その後、成分(A)
の調製を進めても、通常の調製条件では成分(B)の量
が変化することはない。しかし、成分(B)が変化する
ような条件の調製方法であっても、最終的な触媒が本発
明の条件を満たすものであれば特に差し支えない。混合
の方法としては、例えば、熱処理後の成分(A)に対し
て成分(B)を添加混合したり、成分(A)を調製する
のに必要な成分原料をすべて混合し、この混合液を蒸発
乾固した後の固体に成分(B)を混合することができ
る。いずれの場合も成分(A)と成分(B)が均一に充
分混合されていることが好ましい。
【0022】このように成分(A)と成分(B)を混合
した触媒は、無担体で用いることができるが、シリカ、
アルミナ、シリカ・アルミナ、シリコンカーバイト等の
不活性担体に担持させるか、あるいはこれで希釈して用
いることもできる。触媒の形状については特に制限はな
く、打錠成形機、押出し成形機、転動造粒機等の一般的
な粉体用成形機等を用いて球状、リング状(円筒状)、
円柱状、中空状、星形状等の所望の形状を選択すること
ができる。尚、成形に際しては公知の添加剤、たとえば
グラファイト、タルク等を少量添加してもよい。
【0023】本発明の触媒を用いてメタクリル酸を製造
するに際し、原料ガス中のメタクロレインの濃度は、広
い範囲で変えることができるが、容量で1〜20%が適
当であり、特に3〜10%の範囲が好ましい。原料ガス
には低級飽和アルデヒド等の不純物を反応に実質的な影
響を与えない程度含んでいてもよい。
【0024】原料ガス中には酸素が必要で、酸素源とし
ては空気を用いるのが経済的に有利であるが、必要なら
ば純酸素で富化した空気等を用いてもよい。原料ガス中
の酸素量はメタクロレインに対して0.3〜4倍モル、
特に0.4〜2.5倍モルの範囲が好ましい。原料ガス
には窒素、水蒸気、炭酸ガス等の不活性ガスが含まれて
いてもよい。
【0025】メタクロレインからメタクリル酸を製造す
る反応の圧力は、常圧から数気圧までがよい。反応温度
は230〜450℃の範囲で選ぶことができ、特に25
0〜400℃が好ましい。反応は固定床でも流動床でも
行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例を挙げて具体
的に説明する。説明中、メタクロレインの反応率、生成
するメタクリル酸の選択率および単流収率は以下のよう
に定義される。
【0027】 メタクロレインの反応率(%)=(B/A)×100 メタクリル酸の選択率(%)=(C/B)×100 メタクリル酸の単流収率(%)=(C/A)×100 ここで、Aは供給したメタクロレインのモル数、Bは反
応したメタクロレインのモル数、Cは生成したメタクリ
ル酸のモル数である。
【0028】また、以下の説明中の「部」は重量部を表
し、原料ガスおよび生成ガスの分析はガスクロマトグラ
フィーにより行った。また、粉体組成および触媒組成
は、原料仕込み量から求めた。
【0029】[実施例1]三酸化モリブデン200部、
五酸化バナジウム5.3部および85質量%リン酸2
0.1部を純水800部に加え、100℃で2時間加熱
還流した。これに酸化銅2.8部を加え、さらに100
℃で2時間加熱還流した。還流後、混合液温を40℃に
冷却し、炭酸水素セシウム44.9部を純水100部に
溶解した溶液を加えた後、混合液を加熱して蒸発乾固し
た。得られた固形物を130℃で16時間乾燥した後、
粉砕して粉体(「粉体(1)」とする)を得た。粉体
(1)の酸素以外の組成は、 Mo121.50.5 Cu0.3 Cs2 であった。
【0030】粉体(1)100部に、三酸化モリブデン
25部を加えて充分混合した後、これを加圧成形し、空
気流通下に390℃で6時間熱処理して触媒を得た。
【0031】この触媒を反応管に充填し、メタクロレイ
ン5%、酸素10%、水蒸気30%および窒素55%
(容量%)の混合ガスを、反応温度290℃、接触時間
3.6秒で通じた。生成物を捕集し、ガスクロマトグラ
フィーで分析した。表1に触媒組成、表2に反応成績を
それぞれ示す(以下の実施例、比較例においても同
じ)。
【0032】次に示す比較例1と比較すると、メタクリ
ル酸の単流収率が向上していることがわかる。
【0033】[比較例1]実施例1の途中までに調製し
た粉体(1)を加圧成形し、空気流通下に390℃で6
時間熱処理して触媒(「触媒(1)」とする)を得た。
この触媒の酸素以外の元素の組成は次式の通りであっ
た。
【0034】Mo121.50.5 Cu0.3 Cs2 この触媒を用いて、実施例1と同様に酸化反応を行っ
た。
【0035】[比較例2]実施例1において、三酸化モ
リブデンの添加量を0.5部とした以外は同様に触媒を
調製し、実施例1と同様に酸化反応を行った。
【0036】[実施例2]触媒(1)100部を十分粉
砕し、これに三酸化モリブデン15部を加えて十分混合
した後、加圧成形して触媒を得た。これを実施例1と同
様の反応条件で酸化反応を行った。
【0037】[実施例3]実施例2において、三酸化モ
リブデンの代わりに二酸化モリブデン10部を用いた以
外は同様に触媒を調製し、実施例1と同様の反応条件で
酸化反応を行った。
【0038】[実施例4]パラモリブデン酸アンモニウ
ム247.2部および酸化タンタル371.2部を水中
で充分混合し、加熱攪拌しながら濃縮して固形物を得
た。これを130℃で16時間乾燥した後、粉砕して粉
体とし、500℃で5時間熱処理して複合酸化物を得
た。この複合酸化物の酸素以外の元素の組成は次式の通
りであった。Mo1 Ta1.2実施例2において、三酸化
モリブデンの代わりに上記複合酸化物15部を用いた以
外は同様に触媒を調製し、実施例1と同様の反応条件で
酸化反応を行った。
【0039】[実施例5]実施例1において、三酸化モ
リブデンの代わりに二酸化モリブデン20部を用いた以
外は同様に触媒を調製し、実施例1と同様の反応条件で
酸化反応を行った。
【0040】[比較例3]パラモリブデン酸アンモニウ
ム200部、メタバナジン酸アンモニウム7.8部およ
び硝酸セシウム36.8部を純水200部に溶解した。
これに85質量%リン酸13.1部を純水50部に溶解
した溶液を加えた。次に、硝酸銅4.4部を純水30部
に溶解した溶液を加え、混合液を加熱攪拌しながら蒸発
乾固した。得られた固形物を130℃で16時間乾燥し
た後、粉砕して粉体(「粉体(2)」とする)を得た。
これを加圧成形し、空気流通下に380℃で6時間熱処
理して触媒(「触媒(2)」とする)を得た。この触媒
の酸素以外の元素の組成は次式の通りであった。 Mo121.20.7 Cu0.2 Cs2 これを実施例1と同様の反応条件で酸化反応を行った。
【0041】[実施例6]粉体(2)100部に、三酸
化モリブデン25部を加えて十分混合した後、これを加
圧成形し、空気流通下に380℃で6時間熱処理して触
媒を得た。これを実施例1と同様に酸化反応を行った。
【0042】[実施例7]触媒(2)100部を十分粉
砕した後、これに三酸化モリブデン20部を加えて十分
混合し、加圧成形して触媒を得た。これを実施例1と同
様の反応条件で酸化反応を行った。
【0043】[比較例4]実施例6において、三酸化モ
リブデンの添加量を0.5部とした以外は同様に触媒を
調製し、実施例1と同様に酸化反応を行った。
【0044】[実施例8]実施例7において、三酸化モ
リブデンの代わりに二酸化モリブデン15部を用いた以
外は同様に触媒を調製し、実施例1と同様の反応条件で
酸化反応を行った。
【0045】[実施例9]パラモリブデン酸アンモニウ
ム176.6部および塩化タンタル286.6部を水中
で充分混合し、加熱攪拌しながら濃縮して固形物を得
た。これを130℃で16時間乾燥した後、粉砕して粉
体とし、550℃で5時間熱処理して複合酸化物を得
た。この複合酸化物の酸素以外の元素の組成は次式の通
りであった。 Mo1 Ta0.8 実施例6において、三酸化モリブデンの代わりに上記複
合酸化物20部を用いた以外は同様に触媒を調製し、実
施例1と同様の反応条件で酸化反応を行った。
【0046】[実施例10]実施例7において、三酸化
モリブデンの代わりに実施例9で調製した複合酸化物1
0部を用いた以外は同様に触媒を調製し、実施例1と同
様の反応条件で酸化反応を行った。
【0047】[実施例11]パラモリブデン酸アンモニ
ウム176.6部、塩化タンタル179.1部および塩
化ニオブ54.0部を水中で充分混合し、加熱攪拌しな
がら濃縮して固形物を得た。これを130℃で16時間
乾燥した後、粉砕して粉体とし、550℃で7時間熱処
理して複合酸化物を得た。この複合酸化物の酸素以外の
元素の組成は次式の通りであった。 Mo1 Ta0.5 Nb0.2 実施例7において三酸化モリブデンの代わりに上記複合
酸化物30部を用いた以外は同様に触媒を調製し、実施
例1と同様の反応条件で酸化反応を行った。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、メタクロレインを気相
接触酸化してメタクリル酸を高収率で製造し得る触媒お
よびその製造方法並びにその触媒を用いるメタクリル酸
の製造方法の提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 聖午 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 大北 求 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 BA21C BA45A BB04A BB04B BB04C BB06A BB06B BB07A BB07B BB08C BB16C BC03A BC05A BC06A BC06B BC06C BC10A BC13A BC17A BC19A BC23A BC25A BC26A BC27A BC31A BC31B BC31C BC32A BC35A BC42A BC43A BC51A BC54A BC54B BC54C BC55A BC55B BC55C BC56A BC56B BC56C BC58A BC59A BC59B BC59C BC60A BC62A BC66A BC67A BD02C BD03A BD05A BD07A BD07B BD07C BD09A BD10A BD12C BD17C CB17 DA05 4H006 AA02 AC13 AC46 BA02 BA04 BA05 BA09 BA12 BA14 BA30 BA60 BE30 4H039 CA65 CC30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクロレインを気相接触酸化してメタ
    クリル酸を製造するための触媒であって、下記成分
    (A)と成分(B)を、成分(A)100重量部に対し
    成分(B)1〜100重量部の割合で含有することを特
    徴とするメタクリル酸製造用触媒。 成分(A):少なくともモリブデン、リン、バナジウム
    および銅を含む固体酸 成分(B):B−1およびB−2から選ばれる少なくと
    も1種類の酸化物 B−1:モリブデン酸化物 B−2:少なくともモリブデンおよびタンタルを含む複
    合酸化物
  2. 【請求項2】 成分(A)が下記一般式(I)で表され
    る固体酸である請求項1記載のメタクリル酸製造用触
    媒。 Pa Mobc Cudefgh (I) (式中、P、Mo、V、CuおよびOはそれぞれ、リ
    ン、モリブデン、バナジウム、銅および酸素を示し、X
    はアンチモン、ビスマス、砒素、ゲルマニウム、ジルコ
    ニウム、テルル、銀、セレン、珪素、タングステンおよ
    びホウ素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の元
    素を示し、Yは鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、タン
    タル、コバルト、マンガン、バリウム、ガリウム、セリ
    ウムおよびランタンからなる群より選ばれた少なくとも
    1種の元素を示し、Zはカリウム、ルビジウム、セシウ
    ムおよびタリウムからなる群より選ばれた少なくとも1
    種の元素を示す。a、b、c、d、e、f、gおよびh
    は各元素の原子比率を示し、b=12のときa=0.1
    〜3、c=0.01〜3、d=0.01〜3、e=0〜
    3、f=0〜3、g=0.01〜3であり、hは前記各
    成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比率であ
    る。)
  3. 【請求項3】 前記成分(B)が、三酸化モリブデンま
    たは二酸化モリブデンである請求項1または2記載のメ
    タクリル酸製造用触媒。
  4. 【請求項4】 前記成分(B)が下記一般式(II)で
    表される複合酸化物である請求項1または2記載のメタ
    クリル酸製造用触媒。 Moi Tajkl (II) (式中、Mo、TaおよびOはそれぞれ、モリブデン、
    タンタルおよび酸素を示し、Wはニオブ、アンチモン、
    チタン、ジルコニウム、バナジウムおよびビスマスから
    なる群より選ばれた少なくとも1種類の元素を示す。
    i、j、kおよびlは各元素の原子比率を示し、i=1
    のときj=0.05〜20、k=0〜10であり、lは
    前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比
    率である。)
  5. 【請求項5】 前記成分(A)を調製した後に、前記成
    分(B)を添加して混合することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のメタクリル酸製造用触媒の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載のメタク
    リル酸製造用触媒の存在下にて、メタクロレインを気相
    接触酸化することを特徴とするメタクリル酸の製造方
    法。
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JP2007050404A (ja) * 2005-08-15 2007-03-01 China Petrochemical Corp 接触分解によるエチレンおよびプロピレン製造のための流動層触媒
JP2010119988A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd メタクリル酸製造用触媒およびその製造方法、ならびにメタクリル酸の製造方法

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