JP2001298439A - チャネル特性を決定する方法、およびその方法を実施する離散ウェーブレット送信器と離散ウェーブレット受信器 - Google Patents

チャネル特性を決定する方法、およびその方法を実施する離散ウェーブレット送信器と離散ウェーブレット受信器

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JP2001298439A
JP2001298439A JP2001041278A JP2001041278A JP2001298439A JP 2001298439 A JP2001298439 A JP 2001298439A JP 2001041278 A JP2001041278 A JP 2001041278A JP 2001041278 A JP2001041278 A JP 2001041278A JP 2001298439 A JP2001298439 A JP 2001298439A
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pulse amplitude
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transmitter
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Miguel Peeters
ミゲル・ペータース
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Alcatel Lucent SAS
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    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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  • Reduction Or Emphasis Of Bandwidth Of Signals (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信器TXと受信器RXの間で、チャネルC
HANNELのチャネル特性を決定する方法を提供する
こと。 【解決手段】 パルス振幅変調シンボルの所定の周期信
号は、受信器TXの余弦変調フィルタバンクDWMT
MODによって波形で変調されており、その波形は、チ
ャネルCHANNELを介して送信される。受信器RX
では、受信パルス振幅変調シンボルは、余弦変調フィル
タバンクDWMT DEMODによってその波形から復
調され、受信パルス振幅変調シンボルの対を組み合わせ
て受信直交振幅変調シンボルを形成し、受信直交振幅変
調シンボルは、送信直交振幅変調シンボルの対の形と見
なされる送信した所定のパルス振幅変調シンボルによっ
て分割される。したがって、チャネル特性のサンプルが
発生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、請求項1の非特徴
部分で規定されている、推定されたチャネル特性のサン
プルを決定する方法と、請求項3の非特徴部分で規定さ
れている離散ウェーブレットマルチトーン送信器と、請
求項4の非特徴部分で規定されている離散ウェーブレッ
トマルチトーン受信器とに関する。送信器と受信器はど
ちらも、この方法のステップを実施するために装備され
ている。
【0002】
【従来の技術】デジタル加入者線を試験または認定する
技術の概略は、著者Eric HedlundとTom
Cullinanによる論文「DSL Loop T
est」に与えられている。この論文は、1998年8
月24日発行の雑誌「テレフォニ(Telephon
y)」の48〜52ページに発表されており、まずルー
プを検査し、その後xDSL(任意のデジタル加入者
線)のサービスをそのループを介して提供する重要性を
強調している。ループ試験により、ロードコイルやブリ
ッジドタップなどの線の欠陥を局在化することができ、
また、近端漏話または遠端漏話などの雑音を測定するこ
とができる。さらに、チャネルインパルス応答の知識に
より、中央局と顧客敷地内の設備の間で同期化を容易に
し、受信器に適応等化器のタップ(チャネル特性を等化
し、したがって、シンボル間の干渉を回避するために、
データシンボルに追加される周期的なプリフィックスま
たはサフィックスの長さは、依然として許容可能であ
る)を設置することを容易にする。
【0003】知られているチャネル分析技術は、別々の
試験用計器を必要とする。上述の論文「DSL Loo
p Test」では、中央局でのみ試験設備を必要とす
る非平衡終端試験と、両端、すなわち顧客の敷地と中央
局で試験設備を必要とする双終端チャネル試験とを区別
している。双終端試験は、専門技術者を派遣する必要が
あり、これは正当化することが困難な余分な出費であ
る。知られているループ識別技術の中では、中央局での
み試験設備が必要で、現場に専門技術者がいる必要のな
い非平衡終端試験が、最も費用効果が高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、著し
くハードウエアを追加する必要がない、すなわち、中央
局または顧客の敷地で別々の試験設備を必要とせず、顧
客の敷地または中央局の現場に、専門技術者がいる必要
がないループのチャネル特性を決定する方法を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は、請求項1で規定されている推定されたチャネル特
性のサンプルを決定する方法と、請求項3によって規定
されている離散ウェーブレットマルチトーン送信器と、
請求項4によって規定されている離散ウェーブレットマ
ルチトーン受信器とによって実現される。
【0006】実際、離散ウェーブレットマルチトーン
(DWMT)送信器と離散ウェーブレットマルチトーン
(DWMT)受信器の間で伝送された、パルス振幅変調
(PAM)周期信号に対し、パルス振幅変調(PAM)
シンボルの各対は、信号が転送されたチャネルのチャネ
ルインパルス応答によって回転および減衰された直交振
幅変調(QAM)シンボルを構成するという洞察は、D
WMTシステムの中央局または顧客の敷地の現場で、著
しくハードウエアを追加する必要がないチャネルインパ
ルス応答を推定する自動化された方法を提供する。送信
器側では、所定の周期信号を発生することができるパル
ス振幅変調(PAM)シンボル発生器が必要であり、受
信器側では、受信パルス振幅変調(PAM)シンボル
は、対の形に組み合わされなければならず、また、対に
組み合わされた所定の送信したパルス振幅変調(PA
M)シンボルによって分割されなければならない。これ
は、DWMT受信器で一般に利用可能なデジタル信号処
理(DSP)機能によって実施することができるタスク
である。
【0007】銅線を介する高速デジタルデータ転送に離
散ウェーブレットマルチトーンDWMT送信器と受信器
を使用することは、著者O.van de Wiel、
L.Vandendorpe、およびM.Peeter
sによる論文「Discrete Wavelet M
ultitone for Copper LineT
ransmission」に記載されている。この論文
は、1996年12月11日にアントワープでIEEE
Benelux Signal Processin
g Chapterによって開催されたシンポジウム、
A NewTool in Signal and I
mage Processingのプロシーディング
「Wavelet Analysis:A new T
oolin Signal and Image Pr
ocessing」に発表されているが、DWMT送信
器と受信器の能力を使用して、銅線のチャネルインパル
ス応答を決定することは提案していない。また、And
rew Bruce、David Donoho、およ
びHong−Ye Gaoが著者である論文「Wave
let Analysis」は、雑誌「IEEE Sp
ectrum」の1996年10月号に発表され、圧
縮、高速行列計算、および信号と画像の雑音除去につい
て記述しているが、所定のパルス振幅変調(PAM)周
期信号の特定な取り扱いと組み合わせてウェーブレット
技術を使用し、パルス振幅変調(PAM)シンボルが転
送されるループのチャネルインパルス応答を推定するこ
とは、教示していない。
【0008】請求項で使用している「備える」という用
語は、その後に列挙している手段に限定されると解釈す
るべきではないことに留意されたい。したがって、「手
段AおよびBを備える装置」という表現の範囲は、構成
要素AとBのみからなる装置に限定されるべきではな
い。これが意味することは、本発明に関して、装置の単
に適切な構成要素は、AとBであるということである。
【0009】同様に、やはり請求項で使用している「結
合された」という用語は、直接結合にのみ限定されると
解釈するべきではないことに留意されたい。したがっ
て、「装置Bに結合された装置A」という表現の範囲
は、装置Aの出力が、装置Bの入力に直接接続されてい
る装置またはシステムに限定されるべきではない。これ
が意味することは、Aの出力とBの入力の間に経路が存
在し、その経路は他の装置または手段を含む経路とする
ことができるということである。
【0010】本発明による、推定されたチャネル特性を
決定する方法に関するその他の選択的な特徴は、請求項
2および請求項5によって規定されている。
【0011】このように、推定されたチャネル特性のサ
ンプルをフーリエ逆変換することによって、チャネル特
性の時間領域表示が得られる。
【0012】添付の図に関連して取り入れた実施形態の
以下の説明を参照することによって、本発明の上述の目
的と特徴および他の目的と特徴はより明らかになり、本
発明自体は最適に理解されるであろう。
【0013】
【発明の実施の形態】図1の離散ウェーブレットマルチ
トーン送信器TXは、パルス振幅変調シンボル発生器P
AM SYMBOL GENERATOR、直列並列変
換器S/P、離散ウェーブレットマルチトーン変調器D
WMT MOD、およびデジタルアナログ変換器D/A
のカスケード結合を含む。デジタルアナログ変換器D/
Aの出力は、離散ウェーブレットマルチトーン送信器T
Xと離散ウェーブレットマルチトーン受信器RXとの間
で、銅の電話線CHANNELに結合されている。この
離散ウェーブレットマルチトーン受信器RXは、銅の電
話線CHANNELが結合されている入力端末と、デー
タ出力端末の間に、アナログデジタル変換器A/D、離
散ウェーブレットマルチトーン復調器DWMT DEM
OD、並列直列変換器P/S、およびパルス振幅変調シ
ンボル復号器PAM SYMBOL DECODERの
カスケード結合を含む。後者のパルス振幅変調シンボル
復号器PAM SYMBOL DECODERは、その
第2出力を経て、直交振幅変調シンボル解釈器QAM
SYMBOL INTERPRETER、直交振幅変調
シンボル分割器QAM SYMBOL DIVIDE
R、および高速逆フーリエ変換器INV FOURIE
R TRANSFORMERのカスケード結合に接続さ
れている。高速逆フーリエ変換器INV FOURIE
R TRANSFORMERの出力は、離散ウェーブレ
ットマルチトーン受信器RXに対する第2出力端子とし
て役立つ。
【0014】通常の動作中、離散ウェーブレットマルチ
トーン変調器DWMT MODは、多くの波形で、図1
には図示していない離散ウェーブレットマルチトーン送
信器TXの入力において受信した、パルス振幅変調(P
AM)の符号化したデジタルデータを変調する。これら
の波形の合計は、デジタルアナログ変換器D/Aによっ
てアナログ信号に変換され、電話線CHANNELを介
して、離散ウェーブレットマルチトーン受信器RXに向
けて送信される。離散ウェーブレットマルチトーン受信
器RXでは、受信した信号は、アナログデジタル変換器
A/Dによってサンプルされ、離散ウェーブレットマル
チトーン復調器DWMT DEMODによって、波形が
復調される。そのように発生されたパルス振幅変調符号
化シンボルは、並列直列変換器P/Sによって直列化さ
れ、パルス振幅変調シンボル復号器PAM SYMBO
L DECODERによって復号されて、その後出力さ
れる。
【0015】送信器TXと受信器RXとの間で、チャネ
ルCHANNELのチャネル特性を測定するために、M
個のパルス振幅変調(PAM)符号化シンボルで変調さ
れたM個の波形の周期信号は、離散ウェーブレットマル
チトーン送信器TXと離散ウェーブレットマルチトーン
受信器RXとの間で、チャネルCHANNELを介して
送信される。M個の所定パルス振幅変調(PAM)シン
ボルは、パルス振幅変調シンボル発生器PAM SYM
BOL GENERATORによって周期的に発生さ
れ、M個の波形で、離散ウェーブレットマルチトーン変
調器DWMT MODによって変調される。受信器RX
では、離散ウェーブレットマルチトーン復調器DWMT
DEMODとパルス振幅変調シンボル複合器PAM
SYMBOL DECODERが、それぞれ、正規のデ
ータから受信した場合と全く同じように、M個の波形か
ら受信パルス振幅変調シンボルを変調し、パルス振幅変
調シンボルを復号する。しかし、復号されたパルス振幅
変調シンボルは、直交振幅変調シンボル解釈器QAM
SYMBOL INTERPRETERに供給され、こ
れは、対の形の受信PAMシンボルを組み合わせてQA
Mシンボルを構成する。チャネルCHANNELの入力
−出力関係を記述する式の線形セットを解くことによっ
て、これらのQAMシンボルから、M個の周波数k/
(M・T)(本明細書では、Tはサンプル周期を表し、
kはk=1,...,Mの整数指標)でのチャネルの減
衰とチャネルの位相を得ることができる。この式のセッ
トは、直交振幅変調シンボル分割器QAM SYMBO
L DIVIDERによって解かれる。この分割器は、
受信したPAMシンボルを対の形に組み合わせることに
より、直交振幅変調シンボル解釈器QAM SYMBO
L INTERPRETERによって構成されたQAM
信号を、パルス振幅変調シンボル発生器PAM SYM
BOL GENERATORによって発生され、チャネ
ル特徴付けモードで波形を周期的に変調した所定の送信
したPAMシンボルを対の形に組み合わせることによっ
て構成したQAMシンボルによって分割する。したがっ
て、チャネル周波数応答FIRのM個のサンプルは、直
交振幅変調シンボル分割器QAM SYMBOL DI
VIDERによって計算される。時間領域チャネルイン
パルス応答CIRのM個のサンプルは、チャネル周波数
応答FIRのM個のサンプルを逆フーリエ変換すること
によって獲得される。これは、離散ウェーブレットマル
チトーン受信器RXにおける、高速逆フーリエ変換器I
NV FOURIER TRANSFORMERのタス
クである。
【0016】上述したチャネルCHANNELのチャネ
ル特性を測定する方法は、離散ウェーブレットマルチト
ーン送信器TXと離散ウェーブレットマルチトーン受信
器RXの間で送信したパルス振幅変調(PAM)周期信
号に対し、パルス振幅変調(PAM)シンボルの各対
は、信号が転送されたチャネルの周波数k/(M・T)
でのチャネル応答によって回転および減衰された直交振
幅変調(QAM)シンボルを形成するという洞察に基づ
いている。この洞察は、以下の段落で、数学的に獲得さ
れる。
【0017】図2に示すように、離散ウェーブレットマ
ルチトーン変調器DWMT MODは、長さがN=2K
M(Kは整数値)であるM個のFIR(有限インパルス
応答)フィルタf[n]からなる最大限にデシメート
(decimate)されたフィルタバンクの合成部分
によって作成されることになる。結局、Mは偶数に限定
される。受信器RXでは、離散ウェーブレットマルチト
ーン変調器DWMTDEMODは、フィルタが合成フィ
ルターの逆バージョンh[n]=f[N−n−1]
である、フィルタバンクの分析部分によって形成され
る。M個のサンプルである、M個のパルス振幅変調(P
AM)シンボルl (p=0,...,M−1の整数
値)のセットは、波形fで変調されている。したがっ
て、連続的な送信時間領域信号は、次のように表すこと
ができる。
【数1】
【0018】本明細書では、次の表記を使用する。
【0019】Tはサンプリング周期 Mは波形番号 p(t)は補間パルス f[n]はp番目の波形の合成フィルタ n、m、およびpは整数指標 図2に示すように、信号s(t)は、インパルス応答c
(t)と、受信器の入力において追加された雑音n
(t)とによってモデルされることになるチャネルCH
ANNELを介して送信される。したがって、復調器D
WMT DEMODの入力での信号は、次のように与え
られる。
【数2】
【0020】本明細書では、次の表記を使用する。
【0021】
【数3】 はコンボリューション Iは整数指標 c(t)はチャネルインパルス応答 gp,eq(t)は次のように定義された複合チャネル
【数4】
【0022】送信側で発生されたシンボル、すなわち各
波形で変調されたPAMシンボルは、時間的に不変であ
り、したがって、全てのmに対しl =lである。
さらに、関数cfold(t)は、周期がMTで、チャ
ネルc(t)のフォールドバージョンであり、次のよう
に定義することができる。
【数5】
【0023】複合チャネルのフォールドバージョンは、
次のように定義することができる。
【数6】
【0024】定義(4)と(5)により、復調器DWM
T DEMODの入力での信号は、次のように与えられ
る。
【数7】
【0025】信号r(t)は、周波数1/Tで同期的に
サンプルされ、分析フィルタバンクによってデジタル方
式でフィルタリングされる。したがって、q番目の分析
フィルタの出力での信号は、次のように与えられる。
【数8】
【0026】本明細書では、η[n]は、フィルタh
によってサンプリングされフィルタリングされた雑音
n(t)に対応する、ゼロ平均を有するランダム変数で
ある。その周期性のために、gper p,eq(n’
T)は、M点の離散フーリエ変換によって展開すること
ができ、次式を得る。
【数9】
【0027】次式で、Hq,kは、
【数10】 で取り入れたフィルタh[n’]のz変換であり、
【0028】
【数11】 (9)の等号関係を使用することによって、式(8)を
次のように書き直すことができる。
【数12】
【0029】Gper p,eq[k]は、次式を考慮す
ることによって、計算することができる。
【数13】
【0030】本明細書では、DFTは離散フーリエ変換
演算子を表し、DFTは、指標がiMから(i+1)
M−1で、サンプルのブロックで取り入れられた離散フ
ーリエ変換である。式(11)の離散フーリエ変換を取
り入れることによって、係数Gper p,eq[k]が
次のように得られる。
【数14】
【0031】式
【数15】 で、F(z)はf[n]のz変換であることに留意
することによって、CがC=DFT(cfold
[k]と定義されているCの関数としての復調器の出
力は、次のように与えられる。
【数16】
【0032】本明細書で、表記Fp,kは、Hp,k
同様の意味で使用されている。
【0033】分析フィルタバンクの出力は、時点mM−
1でダウンサンプルされる。したがって、分析フィルタ
バンクのq番目のブランチのm番目の出力は、式(1
4)によって与えられる。
【数17】
【0034】式(14)の導出は、分析フィルタバンク
の時間を反転した特性により行われる。X の期待値
をとることによって、雑音の項は消え、分析フィルタバ
ンクのq番目のブランチの出力での平均値は、次式のよ
うになる。
【数18】
【0035】実列ベクトルを定義することによって、
【数19】
【0036】式(15)のM個の方程式のセットは、次
のように行列形式で書き直すことができる。
【数20】
【0037】本明細書では、
【数21】 は次元Mの正方行列であり、次のように定義される。
【数22】
【0038】本明細書では、
【数23】 である。
【0039】したがって、
【数24】 が可逆であり、送信シンボルlが一定で知られている
場合、cfold[n]は、合成フィルタバンクf
送信シンボルlによって
【数25】 行列を構築し、実ベクトルCを計算するために
【数26】 行列を逆行列にし、関係CM.k=C を用いて複素
数値C(k=1,...,M−1)を発生し、M個の
実数値Cfold[n]を計算するためにM個の値C
のIDFTをとることによって、受信器RXで計算する
ことができる。フォールドチャネルは、チャネルのサン
プルしたインパルス応答がM個のサンプルより短い場
合、実チャネルの良い近似となる。
【0040】一般に、反転するシステムは、ベクトルC
のM個が未知である、M個の式の線形システムである。
このシステムは、低域通過プロトタイプが、停止帯の減
衰を最大にすることによって最適化されている場合、余
弦変調フィルタバンク用に簡単にすることができる。実
際、トランスマルチプレクサの特性は、合成および分析
フィルタバンクに強く依存する。一般に余弦変調フィル
タバンクが選択されるが、これは、高速変換で実施する
ことができ、良好なスペクトルの閉じ込めが可能だから
である。各合成フィルタf[n]は、実低域通過プロ
トタイプの変調h[n]によって、次のようになる。
【数27】
【0041】周波数は、
【数28】 である。
【0042】本明細書では、θは、フィルタバンクの
選択に依存する位相のセットである。低域通過プロトタ
イプは、N=2KMのサンプルの長さを有し、Kは整数
値でオーバーラップファクタと呼ばれ、また対称的なの
で、h[n]=h[N−n−1]である。さらにプロト
タイプと位相に制約を課すことによって、完全再構築特
性を有するフィルタバンクを設計することが可能であ
る。結局、分析および合成フィルタのスペクトル特性は
有用となる。z変換を得ることができ、次のように与え
られる。
【数29】
【0043】本明細書では、
【数30】 は、プロトタイプのz変換を表す。
【0044】低域通過プロトタイプは対称的で実なの
で、そのz変換は、単一円周上で次の特性を有する。
【数31】
【0045】上式でθは実数角である。
【0046】遮断周波数π/2Mより大きいエネルギー
として定義されている、実低域通過プロトタイプh
[n]は、その停止帯減衰を最大にすることによって最
適化されているという仮定は、数学的に次式のように表
すことができる。
【数32】
【0047】Fp,kの小さい項を無視し、低域通過プ
ロトタイプの特性(23)を考慮することによって、式
(15)を次のように書き直すことができる。
【数33】 余弦変調フィルタに対し、
【数34】 である。送信した直交振幅変調(QAM)シンボルがZ
=l2k−1−jl と定義され、受信直交振幅変
調(QAM)シンボルが、式Q=X2k−1−jX
2k, k=1,...,M/2−1と定義される場
合、式(25)は、次のように、簡潔な形に書き直すこ
とができる。
【数35】
【0048】式(26)のこの最後のセットは、周期信
号に対し、波形(2k−1、2k)(k=1,...,
M/2−1)の各対が、直交振幅変調(QAM)シンボ
ルを形成し、これは、周波数k/MTでのチャネル周波
数応答によって回転および減衰され、低域通過プロトタ
イプに依存するファクタによってスケールされることを
示している。
【0049】フィルタバンクのこの特性は、周波数領域
において容易に理解することができる。サンプリングし
た送信信号の周期性は、周期が2πk/Mに等しいディ
ラックコーム(Dirac comb)までそのスペク
トルを低減する。仮定(24)によって表されている合
成および分析フィルタのスペクトル選択性は、送信信号
の周波数2πk/Mの構成要素は、主に合成フィルタf
2k−1とf2kによるものであり、主に分析フィルタ
2k−1およびh2kと干渉することを保証した。こ
れは、シンボルZとQが、式(26)で関係付けら
れている理由を説明する。したがって、式(26)は、
時間的に不変な信号がチャネルを介して送信され、受信
側で分析される場合、フォールドチャネルインパルス応
答cfo ld[n](n=0,...,M−1)を測定
する、直線的な方法を与える。まず、復調器DWMT
DEMODの出力は組み合わされて、直交振幅変調(Q
AM)シンボルQを形成する。次いで、これらの受信
したQAMシンボルは、送信したシンボルによって分割
され、直交振幅変調(QAM)シンボルと見なされ、一
定のファクタによってスケールされて推定C(k=
1,...,M/2−1)を与える。DCおよびナイキ
スト構成要素は、式(26)の初めの2式によって計算
される。最後に、M点の逆フーリエ変換をチャネル転送
関数に対して実施して、フォールドチャネルインパルス
応答を得る。
【0050】上記では、ADSL(非同期デジタル加入
者線)、SDSL(同期デジタル加入者線)システム、
HDSL(高速デジタル加入者線)システム、VDSL
(超高速デジタル加入者線)システムなど、ツイストペ
ア電話線を介する送信で使用されるDSL(デジタル加
入者線)技術について説明したが、当業者なら、フィル
タバンクに基づくマルチ搬送波のラインコードを使用し
て、それを介してデータを送信する場合、本発明は、ケ
ーブルベースまたはファイバベースの通信システムなど
で適用することもできることを理解するであろう。
【0051】さらに、本発明の実施形態は、上記で、む
しろ機能ブロックの観点で説明していることに留意され
たい。これらのブロックの機能的な説明から、電子装置
を設計する当業者には、これらのブロックの実施形態を
よく知られている電子構成要素で作成することができる
方法が明らかであろう。したがって、機能ブロックのコ
ンテンツの詳細な構成は示していない。
【0052】以上、本発明の原理について、特定の装置
に関連して説明したが、この説明は、例として行ったも
のにすぎず、本発明の範囲を限定するものではないこと
を明確に理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による離散ウェーブレットマルチトーン
送信器TXの実施形態の機能ブロックの図と、本発明に
よる離散ウェーブレットマルチトーン受信器RXの実施
形態の機能ブロックの図である。
【図2】図1に示した本発明の実施形態の離散ウェーブ
レットマルチトーン変調器DWMT MODと離散ウェ
ーブレットマルチトーン復調器DWMT DEMODで
それぞれ使用される、最大にデシメートされたフィルタ
バンクの合成部分と分析部分の図である。
【符号の説明】
RX 離散ウェーブレットマルチトーン受信器 TX 離散ウェーブレットマルチトーン送信器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信器(TX)と受信器(RX)の間
    で、チャネル(CHANNEL)の推定されたチャネル
    特性のサンプルを決定する方法であって、 a.送信パルス振幅変調シンボルの所定の周期信号を発
    生するステップと、 b.前記送信器(TX)の余弦変調フィルタバンク(D
    WMT MOD)において、前記送信パルス振幅変調シ
    ンボルで波形を変調するステップと、 c.前記波形を、前記チャネル(CHANNEL)を介
    して、前記送信器(TX)から前記受信器(RX)に転
    送するステップと、 d.前記受信器(RX)の余弦変調フィルタバンク(D
    WMT DEMOD)において、前記波形から受信パル
    ス振幅変調シンボルを復調するステップと、 e.前記受信パルス振幅変調シンボルの対を組み合わせ
    て、受信直交振幅変調シンボルを形成するステップと、 f.送信直交振幅変調シンボルの対の形と考えられる前
    記送信パルス振幅変調シンボルによって前記受信直交振
    幅変調シンボルを分割し、それにより、前記推定された
    チャネル特性の前記サンプルを発生するステップとを含
    むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 推定されたチャネル特性のサンプルを決
    定する方法であって、 さらに、 g.前記推定されたチャネル特性の前記サンプルを逆フ
    ーリエ変換するステップを含むことを特徴とする、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 送信パルス振幅変調シンボルで波形を変
    調するように構成された余弦変調フィルタバンク(DW
    MT MOD)を備えた離散ウェーブレットマルチトー
    ン送信器(TX)であって、 前記離散ウェーブレットマルチトーン送信器(TX)が
    さらに、パルス振幅変調シンボル発生器(PAM SY
    MBOL GENERATOR)を備えており、それに
    前記余弦変調フィルタバンク(DWMT MOD)がカ
    スケード結合されており、前記パルス振幅変調シンボル
    発生器(PAM SYMBOL GENERATOR)
    が、送信パルス振幅変調シンボルの所定の周期信号を発
    生し、かつ前記送信パルス振幅変調シンボルを前記余弦
    変調フィルタバンク(DWMTMOD)に加えるように
    構成されていることを特徴とする離散ウェーブレットマ
    ルチトーン送信器(TX)。
  4. 【請求項4】 波形から受信パルス振幅変調シンボルを
    復調するように構成された余弦変調フィルタバンク(D
    WMT DEMOD)を備えた離散ウェーブレットマル
    チトーン受信器(RX)であって、 前記離散ウェーブレットマルチトーン受信器(RX)が
    さらに、前記受信パルス振幅変調シンボルの対を組み合
    わせて、受信直交振幅変調シンボルを形成するための手
    段と、送信直交振幅変調シンボルの対の形と考えられる
    送信パルス振幅変調シンボルによって前記受信直交振幅
    変調シンボルを分割し、それにより、送信器(TX)と
    前記離散ウェーブレットマルチトーン受信器(RX)と
    の間にある、前記送信パルス振幅変調シンボルが転送さ
    れるチャネル(CHANNEL)の推定されたチャネル
    特性のサンプルを発生するための手段とを備えることを
    特徴とする離散ウェーブレットマルチトーン受信器(R
    X)。
  5. 【請求項5】 前記離散ウェーブレットマルチトーン受
    信器(RX)がさらに、逆フーリエ変換器を備えてお
    り、前記推定されたチャネル特性の前記サンプルを逆フ
    ーリエ変換するように構成されていることを特徴とす
    る、請求項4に記載の離散ウェーブレットマルチトーン
    受信器(RX)。
JP2001041278A 2000-03-07 2001-02-19 チャネル特性を決定する方法、およびその方法を実施する離散ウェーブレット送信器と離散ウェーブレット受信器 Withdrawn JP2001298439A (ja)

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