JP2001296986A - 印刷システム、データ処理装置、印刷方法、および記録媒体 - Google Patents

印刷システム、データ処理装置、印刷方法、および記録媒体

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JP2001296986A
JP2001296986A JP2000114688A JP2000114688A JP2001296986A JP 2001296986 A JP2001296986 A JP 2001296986A JP 2000114688 A JP2000114688 A JP 2000114688A JP 2000114688 A JP2000114688 A JP 2000114688A JP 2001296986 A JP2001296986 A JP 2001296986A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ処理装置の処理能力に影響されること
なく高画質のカラー画像の印刷を可能とする。 【解決手段】 第1のデータ処理装置と、印刷装置が接
続された第2のデータ処理装置とをネットワークで接続
する。画像データを印刷装置用の印刷データに変換する
ための一連の変換処理の少なくとも一部処理である特定
処理のプログラムを、該第1のデータ処理装置に記憶し
ておく。こうして、第2のデータ処理装置で該特定処理
の直前まで画像データを変換したら、該画像データをネ
ットワークを通じて第1のデータ処理装置に供給し、該
第1のデータ処理装置で該特定処理を行う。次いで、特
定処理された画像データを受け取って印刷データに変換
して印刷装置に供給する。こうすれば、高い処理能力が
必要な処理をネットワーク上のデータ処理装置で行って
高画質の画像を印刷することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷装置と、互
いにネットワークでつながれた複数のデータ処理装置を
用いて印刷システムを構成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどのデータ処理装置で作
成した画像やデジタルカメラやスキャナー等から取り込
んだ画像を印刷するための印刷システムとして、コンピ
ュータと印刷装置とからなる印刷システムが広く使用さ
れている。通常、コンピュータが画像を取り扱うための
データ形式と、印刷装置が画像を印刷するためのデータ
形式とは異なっているので、かかる印刷システムでは、
コンピュータが取り扱う画像データに所定の変換処理を
施して、印刷装置で印刷可能なデータ形式に変換してい
る。
【0003】具体的には、コンピュータは光の三原色に
対応するR(レッド),G(グリーン),B(ブルー)
の各色の階調値の組み合わせによってカラー画像を表現
するのに対し、印刷装置は、原則的にはインクの三原色
に対応するC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエ
ロ)、あるいはこれにK(ブラック)を加えた各色を用
いてカラー画像を印刷する。このため印刷に際しては、
コンピュータで取り扱うRGB各色の階調データを、印
刷装置が使用可能な各色の階調データに変換する処理を
行っている。
【0004】また、コンピュータが取り扱う画像データ
の階調数を変換する処理も必要となる。すなわち、例え
ば画像データが8ビットデータとすると、コンピュータ
が表現する画像データは階調数256の画像データとな
るが、印刷装置で階調数256の画像を印刷することは
困難である。一例として、印刷媒体上に各色のドットを
形成して画像を印刷する印刷装置について説明すると、
かかる印刷装置では、ドットを形成するか否かの状態し
か表現し得ない。ドットの大きさを変えたり、濃・淡イ
ンクを使用して濃ドットおよび淡ドットを形成可能な印
刷装置も存在するが、これらを印刷装置でも高々数階調
の状態しか表現し得ない。従って、コンピュータなどの
データ処理装置が取り扱う画像データの階調数を、印刷
装置が表現可能な階調数で表現された画像データに変換
する処理が必要となる。その他、画像の印刷に際して
は、データ処理装置の画像データの解像度を印刷装置が
画像を印刷するための解像度に変換したり、印刷装置が
実際に画像を印刷する手順に合わせて画像データの順番
を入れ替えるといった処理も行っている。
【0005】通常、これらの処理は、プリンタドライバ
と呼ばれる専用のプログラムによって実行され、プリン
タドライバは、コンピュータの動作を制御するための、
オペレーティングシステムと呼ばれる基本的なプログラ
ムに組み込まれている。画像作成用の各種アプリケーシ
ョンプログラムもオペレーティングシステムの下で動作
しているので、画像データを印刷データに変換する処理
は、画像データを作成したコンピュータの中央演算処理
装置(CPU)を用いて行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、きわめて高画
質の画像を印刷しようとすると、高い処理能力を有する
コンピュータが必要になるという問題があった。なぜな
ら、きわめて高画質の画像を得ようとすると、データ変
換のための処理が複雑化して処理の時間が増加するの
で、高い処理能力のコンピュータを用いなければ迅速に
画像を印刷することができなくなるからである。かとい
って、印刷装置に接続されている全てのコンピュータを
高い処理能力を有するコンピュータに変更することは、
変更する手間や費用などを考慮すれば現実的ではなく、
従って、印刷装置で印刷可能な画質は、印刷装置が接続
されているコンピュータの処理能力によって制限される
場合があった。
【0007】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、コンピュータな
どのデータ処理装置の処理能力に関わらず、高画質の画
像を印刷することが可能な技術を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷システムは、次の構成を採用した。すなわち、所定の
一連の変換処理を行うことにより画像データを印刷装置
用の印刷データに変換し、該変換された印刷データを用
いて画像を印刷する印刷システムであって、ネットワー
クに接続され、前記一連の変換処理の中の予め定められ
た少なくとも一部の処理である特定処理を行う第1のデ
ータ処理装置と、前記ネットワークに接続されており、
前記一連の変換処理を開始して、前記特定処理を行う段
階まで変換された画像データを、該ネットワークを介し
て前記第1のデータ処理装置に供給するとともに、該第
1のデータ処理装置で前記特定処理が施された画像デー
タを該ネットワークを介して受け取り、続く一連の変換
処理を行って該画像データを前記印刷データに変換した
後、該印刷データを前記印刷装置に出力する第2のデー
タ処理装置と、前記第2のデータ処理装置から前記印刷
データを受け取って画像を印刷する印刷装置とを備えて
いることを要旨とする。
【0009】また、上記の印刷システムに対応する本発
明の印刷方法は、所定の一連の変換処理を行うことによ
り画像データを印刷装置用の印刷データに変換し、該変
換された印刷データを用いて画像を印刷する印刷方法で
あって、前記一連の変換処理の中の予め定められた少な
くとも一部の処理である特定処理を行う方法を、ネット
ワークに接続された第1のデータ処理装置に予め記憶し
ておき、前記ネットワークに接続された第2のデータ処
理装置で前記一連の変換処理を開始して、前記特定処理
を行う直前の段階まで前記画像データを変換した後、該
変換した画像データを該ネットワークを介して前記第1
のデータ処理装置に供給し、前記第1のデータ処理装置
で前記特定処理が施された画像データを前記ネットワー
クを介して受け取り、続く一連の変換処理を行って該画
像データを前記印刷データに変換し、前記変換した印刷
データを前記印刷装置に供給して、前記画像を印刷する
ことを要旨とする。
【0010】かかる印刷システム及び印刷方法において
は、第1のデータ処理装置と第2のデータ処理装置とを
ネットワークで接続しておき、該第1のデータ処理装置
には、画像データを印刷データに変換するための変換処
理の少なくとも一部処理を予め記憶しておく。該第2の
データ処理装置は、前記一連の変換処理を開始し、前記
第1のデータ処理装置に記憶しておいた特定処理を行う
段階まで、前記画像データを変換した後、該変換した画
像データを前記第2のデータ処理装置に供給する。次い
で、該第2のデータ処理装置で特定処理を施された画像
データを受け取って、続く一連の変換処理を行って受け
取った画像データを前記印刷データに変換した後、変換
した印刷データを前記印刷装置に供給して画像を印刷す
る。
【0011】このように、画像データを印刷データに変
換する処理の少なくとも一部を、ネットワークで接続さ
れた第1のデータ処理装置を用いて実施すれば、第2の
データ処理装置の処理能力の制約を受けずに前記変換処
理を行うことができる。その結果、印刷装置が接続され
たデータ処理装置の処理能力に関わらず、高画質の画像
を印刷することが可能となる。
【0012】かかる印刷システムにおいては、前記第2
のデータ処理装置内に、前記特定処理を実行するコンピ
ュータプログラムを前記第1のデータ処理装置に供給す
るプログラム供給手段を備え、該第1のデータ処理装置
は供給されたコンピュータプログラムに従って、画像デ
ータを変換するようにしても良い。
【0013】このように第2のデータ処理装置から前記
特定処理を実行するコンピュータプログラムを供給すれ
ば、第1のデータ処理装置では、該第2のデータ処理装
置に適合した処理を適切に実行することができるので好
適である。
【0014】かかる印刷システムにおいては、前記第2
のデータ処理装置で前記画像の印刷条件に関する設定内
容を検出して、前記第1のデータ処理装置で前記特定処
理を行うか否かを判断し、該第1のデータ処理装置で前
記特定処理を行わないと判断した場合には、該特定処理
に相当する代替処理を該第2のデータ処理装置で行うよ
うにしても良い。
【0015】例えば、第2のデータ処理装置でも迅速に
処理可能な印刷条件が設定されている場合などには、第
1のデータ処理装置に画像データを送信せずに第2のデ
ータ処理装置で画像データを印刷データに変換すること
で、変換処理を迅速に行うことができる。このように、
印刷条件に応じて適切なデータ処理装置で変換処理を行
うことにより、変換処理をより適切に行うことができる
ので好適である。
【0016】前述の印刷システムおよび印刷方法におい
ては、前記第2のデータ処理装置から前記第1のデータ
処理装置に画像データを供給して、該第1のデータ処理
装置上で前記印刷データに変換し、該変換した印刷デー
タを該第2のデータ処理装置から印刷装置に供給して画
像を印刷しても良い。
【0017】こうして画像データを印刷データに変換す
るための前記一連の変換処理のすべてを1つのデータ処
理装置で行えば、印刷システムあるいは印刷方法が全体
として単純化されるので好適である。
【0018】前述した課題の少なくとも一部を解決する
ため、本発明のデータ処理装置は、次の構成を採用し
た。すなわち、ネットワークに接続されており、所定の
一連の変換処理を実行することによって画像データを印
刷装置用の印刷データに変換して、該印刷データを該印
刷装置に供給するデータ処理装置であって、前記一連の
変換処理を開始して、該一連の変換処理の中の予め定め
られた第1の段階の直前までの処理を行う変換処理開始
手段と、前記第1の段階の直前まで処理された前記画像
データを前記ネットワークに出力する画像データ出力手
段と、前記一連の変換処理中の前記第1の段階以降で、
予め定められた第2の段階の直前まで処理された画像デ
ータを前記ネットワークから受け取る画像データ受取手
段と、前記受け取った画像データに前記第2の段階以降
の前記一連の変換処理を行って、該画像データを前記印
刷データに変換する印刷データ生成手段と、前記変換さ
れた印刷データを前記印刷装置に出力する印刷データ出
力手段とを備えることを要旨とする。
【0019】また、上記のデータ処理装置に対応する本
発明のデータ処理方法は、所定の一連の変換処理を実行
することによって画像データを印刷装置用の印刷データ
に変換し、該印刷データを該印刷装置に供給するデータ
処理方法であって、前記一連の変換処理を開始して、該
一連の変換処理の中の予め定められた第1の段階の直前
までの処理を行った後、該変換された前記画像データを
ネットワークに出力し、前記一連の変換処理中の前記第
1の段階以降で、予め定められた第2の段階の直前まで
処理された画像データを前記ネットワークから受け取っ
て、前記受け取った画像データに前記第2の段階以降の
前記一連の変換処理を行って、該画像データを前記印刷
データに変換し、該変換された印刷データを前記印刷装
置に供給することを要旨とする。
【0020】かかるデータ処理装置およびデータ処理方
法においては、画像データを印刷データに変換するため
の一連の変換処理を開始して、該一連の変換処理中の予
め定められた第1の段階までの処理を行った後、該変換
された画像データをネットワークに出力する。次いで、
該一連の変換処理中の該第1の段階以降で、予め定めら
れた第2の段階まで処理された画像データをネットワー
クから受け取り、受け取った画像データに続く一連の変
換処理を行って印刷データに変換した後、変換した印刷
データを印刷装置に供給する。
【0021】このようなデータ処理装置を用いて前述の
印刷システムを構成すれば、該データ処理装置の処理能
力に関わらず高画質の画像を印刷することができるので
好適である。
【0022】かかるデータ処理装置においては、画像の
印刷条件に関する設定内容を検出し、該検出結果に基づ
いて画像データをネットワークに出力するか否かを判断
し、出力しないと判断した場合には、該データ処理装置
で前記一連の変換処理を行って該画像データを前記印刷
データに変換しても良い。
【0023】かかるデータ処理装置を用いて上述した印
刷システムを構成すれば、画像の印刷条件に応じて適切
に変換処理を行うことができるので好適である。
【0024】かかるデータ処理装置においては、前記第
1の段階として、各色の階調値の組み合わせで表現され
た前記画像データを、前記印刷データを表現する各色階
調値の組み合わせに色変換する段階よりも少なくとも上
流の段階まで、前記一連の変換処理を行うとともに、前
記第2の段階として、少なくとも該色変換より下流の段
階まで、前記一連の変換処理を行った前記画像データを
受け取るようにしても良い。
【0025】きわめて高画質の画像を印刷しようとする
と、前記色変換を行うために高い処理能力が要求される
場合があるが、かかるデータ処理装置を用いて印刷シス
テムを構成すれば、該データ処理装置の処理能力にかか
わらず、きわめて高画質の画像を印刷することができる
ので好適である。
【0026】かかるデータ処理装置においては、前記第
1の段階として、前記画像データが表現している階調数
を前記印刷装置が表現可能な階調数に階調変換する段階
よりも少なくとも上流の段階まで、前記一連の変換処理
を行うとともに、前記第2の段階として、少なくとも該
階調数変換より下流の段階まで、前記一連の変換処理を
行った前記画像データを受け取るようにしても良い。
【0027】きわめて高画質の画像を印刷しようとする
と、前記階調数変換を行うために高い処理能力が要求さ
れる場合があるが、かかるデータ処理装置を用いて印刷
システムを構成すれば、該データ処理装置の処理能力に
かかわらず、きわめて高画質の画像を印刷することがで
きるので好適である。
【0028】前述した課題の少なくとも一部を解決する
ため、本発明のデータ処理装置を、次の構成を有するデ
ータ処理装置とすることもできる。すなわち、ネットワ
ークに接続されており、該ネットワークから受け取った
データに所定の処理を行った後、再び該ネットワークに
出力するデータ処理装置であって、画像データを印刷装
置用の印刷データに変換する一連の変換処理の中の少な
くとも一部の処理である特定処理を行うプログラムを記
憶している記憶手段と、前記特定処理を行う直前まで変
換された画像データを、該画像データの出力元を区別し
ながら前記ネットワークを介して受け取る画像データ受
取手段と、前記記憶されているプログラムに基づいて、
前記受け取った画像データに前記特定処理を行う特定処
理実行手段と、前記特定処理が行われた画像データを、
前記ネットワークを介して前記画像データの出力元に出
力する画像データ出力手段とを備えることを要旨とす
る。
【0029】また、上記のデータ処理装置に対応する本
発明のデータ処理方法は、ネットワークから受け取った
データに所定の処理を行って、再び該ネットワークに出
力するデータ処理方法であって、画像データを印刷装置
用の印刷データに変換する一連の変換処理の中の少なく
とも一部の処理である特定処理を行うプログラムを記憶
しておき、前記特定処理を行う直前まで変換された画像
データを、該画像データの出力元を区別しながら前記ネ
ットワークを介して受け取り、前記記憶されているプロ
グラムに基づいて、前記受け取った画像データに前記特
定処理を行い、前記特定処理が行われた画像データを、
前記ネットワークを介して前記画像データの出力元に出
力することを要旨とする。
【0030】かかる構成を有するデータ処理装置および
データ処理方法においては、前記特定処理を行う直前ま
で変換された画像データをネットワークを介して受け取
り、該画像データに該特定処理を施した後、該画像デー
タを出力した出力元にネットワークを介して供給する。
【0031】上述した印刷システムにおいて、このよう
に画像データを変換すれば、印刷装置に印刷データを供
給するデータ処理装置の能力に関わらず、該印刷装置で
は高画質の画像を印刷することが可能となるので好適で
ある。
【0032】かかるデータ処理装置においては、前記一
連の変換処理の全処理を行うプログラムを記憶おき、変
換前の画像データを受け取って印刷データに変換しても
よい。
【0033】このように変換前の画像データを受け取っ
て印刷データに変換するデータ処理装置を用いて上述の
印刷システムを構成すれば、印刷システムを単純化する
ことができるので好ましい。
【0034】かかるデータ処理装置においては、前記特
定処理を行う直前まで前記画像データを変換するための
前処理プログラムと、前記特定処理が行われた前記画像
データを前記印刷データに変換するための後処理プログ
ラムとを、前記ネットワークを介して前記画像データの
出力元に供給するようにしても良い。
【0035】かかるデータ処理装置を、印刷装置が接続
された他のデータ処理装置に接続すれば、該他のデータ
処理装置の処理能力に関わらず、該印刷装置を用いて高
画質の画像を印刷することが可能となるので好適であ
る。
【0036】また、本発明は、上述した印刷方法を実現
するプログラムをコンピュータに組み込むことで、コン
ピュータを用いて実現することも可能である。従って、
本発明は次のような記録媒体として把握することも可能
である。すなわち、所定の一連の変換処理を行うことに
より画像データを印刷装置用の印刷データに変換し、該
変換された印刷データを印刷装置に供給して画像を印刷
するプログラムをコンピュータで読み取り可能に記録し
た記録媒体であって、前記一連の変換処理の中の予め定
められた少なくとも一部の処理である特定処理を行う方
法を、第1のデータ処理装置に記憶させる機能と、第2
のデータ処理装置で前記一連の変換処理を開始して、前
記特定処理を行う直前の段階まで前記画像データを変換
した後、該変換した画像データをネットワークを介して
前記第1のデータ処理装置に供給し、該第1のデータ処
理装置に該特定処理を行わせる機能と、前記第1のデー
タ処理装置で前記特定処理が施された画像データを前記
ネットワークを介して受け取り、続く一連の変換処理を
行って該画像データを前記印刷データに変換する機能
と、前記変換した印刷データを前記印刷装置に供給する
機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体として
の態様である。
【0037】同様に、本発明は、上述したいずれかのデ
ータ処理方法を実現するプログラムを記録した記録媒体
として把握することも可能である。すなわち、所定の一
連の変換処理を実行することによって画像データを印刷
装置用の印刷データに変換し、該印刷データを該印刷装
置に供給して画像を印刷するプログラムをコンピュータ
で読み取り可能に記録した記録媒体であって、前記一連
の変換処理を開始して、該一連の変換処理の中の予め定
められた第1の段階の直前までの処理を行った後、該変
換された前記画像データをネットワークに出力する機能
と、前記一連の変換処理中の前記第1の段階以降で、予
め定められた第2の段階の直前まで処理された画像デー
タを前記ネットワークから受け取る機能と、前記受け取
った画像データに前記第2の段階以降の前記一連の変換
処理を行って、該画像データを前記印刷データに変換す
る機能と、前記変換された印刷データを前記印刷装置に
供給する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒
体としての態様である。
【0038】あるいは、上述した他方のデータ処理方法
を実現するプログラムを記録した記録媒体としての態様
は、ネットワークから受け取ったデータに所定の処理を
行って、再び該ネットワークに出力するデータ処理方法
を実現するプログラムをコンピュータで読み取り可能に
記録した記録媒体であって、画像データを印刷装置用の
印刷データに変換する一連の変換処理の中の少なくとも
一部の処理である特定処理を行う方法を記憶しておく機
能と、前記特定処理を行う直前まで変換された画像デー
タを、該画像データの出力元を区別しながら前記ネット
ワークを介して受け取る機能と、前記記憶されている方
法に基づいて、前記受け取った画像データに前記特定処
理を施す機能と、前記特定処理が施された画像データ
を、前記ネットワークを介して前記画像データの出力元
に出力する機能とを実現するプログラムを記録した記録
媒体としての態様である。
【0039】これら記録媒体に記録されたプログラムを
コンピュータで読み取り、該コンピュータを用いて上述
の各機能を実現すれば、データ処理装置の処理能力に関
わらず高画質の画像を印刷することが可能となる。
【0040】
【発明の他の態様】また、本発明は、前述した印刷方法
を行うための前記各機能を実現するプログラムコードを
コンピュータに記憶させ、該プログラムコードに記述さ
れた各機能をコンピュータを用いて実現することで実施
することも可能である。従って、本発明は次のようなプ
ログラムコードとして把握することも可能である。すな
わち、所定の一連の変換処理を行うことにより画像デー
タを印刷装置用の印刷データに変換し、該変換された印
刷データを印刷装置に供給して画像を印刷する方法を記
述したプログラムコードであって、前記一連の変換処理
の中の予め定められた少なくとも一部の処理である特定
処理を行う方法を、第1のデータ処理装置に記憶させる
機能と、第2のデータ処理装置で前記一連の変換処理を
開始して、前記特定処理を行う直前の段階まで前記画像
データを変換した後、該変換した画像データをネットワ
ークを介して前記第1のデータ処理装置に供給し、該第
1のデータ処理装置に該特定処理を行わせる機能と、前
記第1のデータ処理装置で前記特定処理が施された画像
データを前記ネットワークを介して受け取り、続く一連
の変換処理を行って該画像データを前記印刷データに変
換する機能と、前記変換した印刷データを前記印刷装置
に供給する機能とを実現する方法を記述したプログラム
コードとしての態様である。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、次
の順序に従って説明する。 A.装置の構成: B.第1実施例: B−1.第1実施例の印刷処理の概要: B−2.第1実施例の色変換処理: B−3.第1実施例の階調数変換処理: B−4.変形例: C.第2実施例:
【0042】A.装置の構成 本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1
は、本発明における実施例としての印刷システムの構成
を示す説明図である。図示するように、この印刷システ
ムは、データ処理装置としてのコンピュータ100と、
コンピュータ100に接続された印刷装置200と、コ
ンピュータ400と、コンピュータ同士をつなぐ通信回
線300とから構成されている。
【0043】コンピュータ100は、CPU102と、
各種データやコンピュータ100を起動させるためのプ
ログラム等を予め記憶しておくROM104と、CPU
102で実行する各種プログラムやデータなどを一時的
に記憶するRAM106と、周辺機器とデータの授受を
行うための周辺機器インターフェースP・I/F108
と、コンピュータ100を通信回線300につなげるた
めのネットワークインターフェースカードNIC110
と、CRT114を駆動するためのビデオインターフェ
ースV・I/F112と、これらを互いに接続するバス
116等から構成されている。P・I/F108には、
後述するカラープリンタ200や、種々のプログラムや
データが記憶されているハードディスク118等が接続
されている。また、デジタルカメラ120や、カラース
キャナ122等をP・I/F108に接続すれば、デジ
タルカメラ120やカラースキャナ122で取り込んだ
画像を印刷することも可能である。コンピュータ400
は、図示するように、CPU402,ROM404,R
AM406,P・I/F408,NIC410,V・I
/F412,CRT414,ハードディスク418等を
備え、コンピュータ100と同様にデータ処理装置とし
て機能する。尚、コンピュータ400のCPU402
は、コンピュータ100のCPU102よりも高速処理
が可能であり、コンピュータ400のRAM406は、
コンピュータ100のRAM106より大容量となって
いる。このため、コンピュータ400は、コンピュータ
100に比べて高速処理が可能となっている。
【0044】カラープリンタ200はカラー画像の印刷
が可能なプリンタである。本実施例では、シアン,マゼ
ンタ,イエロ,ブラックの4色インクのドットを形成可
能なインクジェットプリンタを使用している。もちろ
ん、これら4色インクに淡シアンインクと淡マゼンタイ
ンクとを含めた6色インクのドットを形成可能なインク
ジェットプリンタを使用してもよい。尚、以下では場合
によって、シアンインク,マゼンタインク,イエロイン
ク,ブラックインクのそれぞれを、Cインク,Mイン
ク,Yインク,Kインクと略称するものとする。
【0045】カラープリンタ200は、ピエゾ素子を用
いてインクを吐出することによって印刷用紙上にインク
ドットを形成する方式を採用している。もちろん、他の
方式によりインクを吐出するノズルユニットを備えたプ
リンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路
に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡
(バブル)によってインクを吐出する方式のプリンタに
適用するものとしてもよい。また、インクを吐出する代
わりに、熱転写などの現象を利用して印刷用紙上にイン
クドットを形成する方式のプリンタや、レーザープリン
タのような他の方式を用いた印刷装置であっても構わな
い。
【0046】通信回線300は、いわゆるネットワーク
ケーブルおよび図示しないHUB等を経由してデータの
やりとりを行うLAN回線である。もちろんモデムを介
して電話回線を使用することも可能である。
【0047】図2は、本実施例のコンピュータ100の
ソフトウェア構成を示した説明図である。コンピュータ
100の各種処理を行うすべてのソフトウェアは、オペ
レーティングシステム150と呼ばれるソフトウェアが
管理している。例えば、フォトレタッチ用ソフト等の、
各種アプリケーションプログラム154を用いて作成し
た画像は、オペレーティングシステム150を経由して
ビデオドライバ152と呼ばれるCRT114駆動用の
アプリケーションプログラムに供給され、CRT114
上に画像が表示される。その結果、CRT114上で確
認しながら画像を作成することができる。作成した画像
を印刷する場合は、アプリケーションプログラム154
から画像データを、オペレーティングシステム150に
出力すると、オペレーティングシステム150がプリン
タドライバ500と呼ばれるアプリケーションプログラ
ムに画像データを供給する。プリンタドライバ500
は、画像データを受け取ると、カラープリンタ200が
印刷可能な印刷データに変換して、カラープリンタ20
0に出力する。その結果、アプリケーションプログラム
154で作成した画像がカラープリンタ200で印刷さ
れる。
【0048】コンピュータ100が通信回線にデータを
出力する処理も、次のようにオペレーティングシステム
150の管理の下で行われる。先ず、アプリケーション
プログラムが通信回線上に出力しようとするデータを、
オペレーティングシステム150に供給すると、データ
はプロトコル156と呼ばれる特殊なアプリケーション
プログラムに供給され、データを通信回線に出力するた
めの所定の変換が行われる。すなわち、通信回線を使っ
たデータの授受は予め定められた取り決めに従って行う
必要があるので、出力しようとするデータを所定のデー
タ形式に変換するのである。尚、プロトコルとは、広義
には取り決め全体を指すが、所定のデータ形式に変換す
るためのアプリケーションプログラムを指して狭義に使
用される場合もある。出力しようとするデータが所定の
データ形式に変換されたら、オペレーティングシステム
150は、変換されたデータをネットワークドライバ1
58と呼ばれるアプリケーションプログラムに供給す
る。ネットワークドライバ158は、NIC110の動
作を制御し、供給されたデータを電気信号に変換して通
信回線に出力する。
【0049】コンピュータ100が通信回線からデータ
を受け取る処理は、データを出力する処理とほぼ逆の手
順で行われる。簡単に説明すると、ネットワークケーブ
ルを伝わってNIC110に入力された電気信号は、ネ
ットワークドライバ158でデータに変換されてオペレ
ーティングシステム150に供給される。ネットワーク
ドライバ158から供給されるデータは、通信回線でデ
ータをやりとりするための所定のデータ形式に変換され
ているので、オペレーティングシステム150はこのデ
ータを一旦プロトコル156に渡して、データ形式を復
元した後、アプリケーションプログラム154に供給す
る。
【0050】図3は、本実施例のコンピュータ400の
ソフトウェア構成を示す説明図である。コンピュータ4
00のソフトウェア構成は、コンピュータ100のソフ
トウェア構成とほぼ同様である。ただ、図1に示したよ
うに、本実施例のコンピュータ400にはカラープリン
タは接続されていないことに対応して、カラープリンタ
を駆動するためのプリンタドライバがインストールされ
ていないことのみが異なっている。もちろん、コンピュ
ータ400にカラープリンタが接続されている場合は、
コンピュータ100と同様のソフトウェア構成とするこ
とも可能である。
【0051】図4は、本実施例のカラープリンタ200
の概略構成を示す説明図である。このカラープリンタ2
00は、図示するように、キャリッジ240に搭載され
た印字ヘッド241を駆動してインクの吐出およびドッ
ト形成を行う機構と、このキャリッジ240をキャリッ
ジモータ230によってプラテン236の軸方向に往復
動させる機構と、紙送りモータ235によって印刷用紙
Pを搬送する機構と、制御回路260とから構成されて
いる。
【0052】キャリッジ240をプラテン236の軸方
向に往復動させる機構は、プラテン236の軸と並行に
架設されたキャリッジ240を摺動可能に保持する摺動
軸233と、キャリッジモータ230との間に無端の駆
動ベルト231を張設するプーリ232と、キャリッジ
240の原点位置を検出する位置検出センサ234等か
ら構成されている。
【0053】印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン2
36と、プラテン236を回転させる紙送りモータ23
5と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ23
5の回転をプラテン236および給紙補助ローラに伝え
るギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。印
刷用紙Pは、プラテン236と給紙補助ローラの間に挟
み込まれるようにセットされ、プラテン236の回転角
度に応じて所定量だけ送られる。
【0054】制御回路260は、CPU261とROM
262とRAM263等から構成されており、カラープ
リンタ200の各種機構を制御する。すなわち、制御回
路260は、キャリッジモータ230と紙送りモータ2
35の動作を制御することによってキャリッジ240の
主走査と副走査とを制御するとともに、コンピュータ1
00から供給される印刷データに基づいて、各ノズルで
のインク滴の吐出を制御している。この結果、印刷用紙
上の適切な位置にインクドットが形成される。
【0055】キャリッジ240にはブラック(K)イン
クを収納するインクカートリッジ242と、シアン
(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)のインクを収納
するインクカートリッジ243とが装着されている。も
ちろん、Kインクと他のインクを同じインクカートリッ
ジに収納してもよい。複数のインクを1つのカートリッ
ジに収納可能とすれば、インクカートリッジをコンパク
トに構成することができる。
【0056】キャリッジ240にインクカートリッジ2
42,243を装着すると、カートリッジ内の各インク
は図示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘ
ッド244ないし247に供給される。各色毎のインク
吐出用ヘッド244ないし247の各底面には、48個
のノズルNz が一定のノズルピッチkで配列されたノズ
ル列が1組ずつ設けられている。インクカートリッジ2
42,243から各ヘッドの供給されたK,C,M,Y
の各色のインクは、制御回路260の制御の下で、それ
ぞれのノズル列から吐出される。
【0057】また、本実施例のカラープリンタ200
は、大・中・小の大きさの異なる3種類のインクドット
を形成することが可能となっている。以下、カラープリ
ンタ200で大きさの異なるインクドットを形成してい
る方法について説明するが、その準備として、先ず、各
色インクを吐出するノズルの内部構造について説明す
る。図5(a)は各色インクを吐出するノズルの内部構
造を示した説明図である。各色のインク吐出用ヘッド2
44ないし247には、このようなノズルが複数設けら
れている。図示するように、各ノズルにはインク通路2
55と、インク室256と、インク室の上にピエゾ素子
PEとが設けられている。キャリッジ240にインクカ
ートリッジ242,243を装着すると、カートリッジ
内のインクがインクギャラリ257を経由して、インク
室256に供給される。ピエゾ素子PEは、周知のよう
に電圧を印加すると、結晶構造が歪んで極めて高速に電
気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例で
は、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定波
形の電圧を印加することで、インク室256の側壁を変
形させる。その結果、インク室256の容積が減少し、
容積の減少分に相当するインクがインク滴Ipとなって
ノズルNzから吐出される。このインク滴Ipがプラテ
ン236に装着された印刷用紙Pに染み込むことで、印
刷用紙上にインクドットが形成される。
【0058】図5(b)は、ピエゾ素子PEに印加する
電圧波形を制御することで、吐出するインク滴の大きさ
を変更する原理を示した説明図である。ノズルからイン
ク滴Ipを吐出するためには、ピエゾ素子PEに負の電
圧を印加してインクギャラリ257からインク室256
内に一旦インクを吸入し、その後、ピエゾ素子PEに正
電圧を印加してインク室容積を減少させて、インク滴I
pを吐出させる。ここで、インクの吸引速度が適正であ
ればインク室容積の変化量に相当するインクが流入する
が、吸引速度が速すぎると、インクギャラリ257とイ
ンク室256との間には通路抵抗があるためにインクギ
ャラリ257からのインクの流入が間に合わなくなる。
その結果、インク通路255のインクがインク室内に逆
流して、ノズル付近のインク界面が大きく後退した状態
となる。図5(b)に実線で示した電圧波形aは、適正
な速度でインクを吸引する波形を示し、破線で示した電
圧波形bは適正速度より大きな速度で吸引する波形の一
例を示している。
【0059】充分なインクがインク室256内に供給さ
れた状態で、ピエゾ素子PEに正電圧を印加すると、イ
ンク室256の容積減少に相当する体積のインク滴Ip
がノズルNzから吐出される。これに対して、インクの
供給量が不足してインク界面が大きく後退した状態で正
電圧を印加すると、吐出されるインク滴は小さなインク
滴となる。このように、本実施例のカラープリンタ20
0では、インク滴の吐出前に印加する負の電圧波形を制
御してインクの吸引速度を変更することで、吐出するイ
ンク滴の大きさを制御し、大ドット,中ドット,小ドッ
トの3種類のインクドットを形成することが可能となっ
ている。
【0060】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ200は、キャリッジモータ230を駆動
することによって、各色のインク吐出用ヘッド244な
いし247を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動さ
せ、また紙送りモータ235を駆動することによって、
印刷用紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路260
は、印刷データに従って、キャリッジ240の主走査お
よび副走査を繰り返しながら、適切なタイミングでノズ
ルを駆動してインク滴を吐出することによって、カラー
プリンタ200は印刷用紙上にカラー画像を印刷してい
る。
【0061】B.第1実施例: B−1.第1実施例の印刷処理の概要:第1実施例の印
刷処理について説明する。フォトレタッチソフトやドロ
ーソフト、あるいはワードプロセッサソフトなどの各種
アプリケーションプログラム154が印刷命令を発する
と、オペレーティングシステム150の管理の下でプリ
ンタドライバ500が、画像データを、カラープリンタ
200が印刷可能な印刷データに変換する。図6は、プ
リンタドライバ500で画像データを印刷データに変換
するための処理の流れを示したフローチャートである。
この処理は、コンピュータ100のCPU102が主に
行う処理である。以下、図6のフローチャートに従って
説明する。
【0062】印刷処理を開始すると、コンピュータ10
0のCPU102は、先ず初めに、印刷用のモジュール
がメモリ上に存在しているか否かを判断する(ステップ
S100)。この処理の内容について説明する準備とし
て、先ず、各種のモジュールについて説明する。プリン
タドライバ500が、画像データを印刷データに変換す
る処理は、図7に概念的に示すように、大きく6つのモ
ジュールに分かれていて、各モジュールのそれぞれは小
さなプログラムを実行することによって、全体として画
像データが印刷データに変換する処理が行われる。
【0063】画像データ読み込みモジュール510と
は、各種アプリケーションプログラム154が出力した
画像データをオペレーティングシステム150からプリ
ンタドライバ500に読み込むためのモジュールであ
る。各種アプリケーションプログラム154は、R,
G,Bの階調値で表現されたRGB階調データとしてカ
ラー画像データを出力するので、画像データ読み込みモ
ジュール510は、RGB階調データで表された画像デ
ータを取り込む。
【0064】解像度変換モジュール512は、アプリケ
ーションプログラム154が出力した画像データの解像
度を、カラープリンタ200が印刷するための解像度に
変換する処理を行うモジュールである。画像データの解
像度が印刷解像度よりも低い場合は、線形補間を行って
隣接画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解
像度よりも高い場合は、一定の割合でデータを間引くこ
とによって、画像データの解像度を印刷解像度に変換す
る。
【0065】色変換モジュール514は、R,G,Bの
階調値の組み合わせによって表現されている画像データ
を、カラープリンタ200で使用するC,M,Y,K各
色の階調値の組み合わせによって表現された画像データ
に変換する処理を行うモジュールである。色変換処理
は、後述する色変換テーブルLUTと呼ばれる3次元の
数表を参照することで迅速に行うことができる。図7に
概念的に示すように、参照するLUTは予め色変換モジ
ュール514に組み合わされて記憶されている。
【0066】階調数変換モジュール516は、次のよう
な処理を行うモジュールである。色変換モジュールによ
って変換されたCMYK階調データは、各色毎に256
階調幅を持つデータとして表現されている。これに対
し、本実施例のカラープリンタ200では、「大ドット
を形成する」,「中ドットを形成する」,「小ドットを
形成する」,「ドットを形成しない」のいずれかの状態
しか採り得ない。すなわち、本実施例のカラープリンタ
200は局所的には4階調しか表現し得ない。そこで、
256階調を有する画像データを、カラープリンタ20
0が表現可能な4階調で表現された画像データに変換す
る必要がある。このような処理は階調数変換処理と呼ば
れ、階調数変換モジュール516は、階調数変換処理を
行うモジュールである。本実施例では、いわゆる誤差拡
散法と呼ばれる方法を用いて階調数変換処理を行ってい
る。誤差拡散法については、後ほど簡単に説明する。
尚、階調数変換処理の方法は、誤差拡散法に限らず、組
織的ディザ法などの周知の種々の方法を適用することも
できる。
【0067】インターレースモジュール518は、ドッ
トの形成有無を表す形式に変換された画像データを、ド
ットの形成順序を考慮しながらカラープリンタ200に
転送すべき順序に並べ替える処理を行うモジュールであ
る。
【0068】印刷データ出力モジュール520は、イン
ターレース処理を行って最終的に得られたデータを、印
刷データとしてカラープリンタ200に出力する処理を
行うモジュールである。
【0069】これら各モジュールを実行するプログラム
は、通常は、ハードディスク118に記憶されており、
印刷を行う場合には、オペレーティングシステム150
がハードディスク118から読み出してRAM106に
記憶してから、各プログラムが実行される。このことか
ら、直前にアプリケーションプログラム154から印刷
命令が発せられていれば、RAM106上に記憶されて
いるプログラムを使用して処理を進めればよい。そこ
で、コンピュータ100のCPU102は、印刷処理を
開始すると先ず初めに、ステップS100において、R
AM106上に印刷のためのモジュールが存在するか否
かを判断するのである。
【0070】RAM106上にモジュールが存在してい
なければ(ステップS100:no)、図7に示した6
つのモジュール510ないし520を、ハードディスク
118から読み込んでRAM106上に記憶する(ステ
ップS102)。
【0071】6つのモジュールをすべて読み込むと、次
に色変換モジュール514と、階調数変換モジュール5
16の2つのモジュールを、通信回線を介してコンピュ
ータ400に送信する(ステップS104)。具体的に
は、次のような一連の処理を行う。先ずプリンタドライ
バ500が、2つのモジュールをオペレーティングシス
テム150を経由してプロトコル156に供給すると、
プロトコル156は受け取った2つのモジュールを、通
信回線300を介して送信するための所定のデータ形式
に変換する(図2参照)。変換されたモジュールは、オ
ペレーティングシステム150を経由してネットワーク
ドライバ158に供給され、NIC110を介して電気
信号として通信回線300に出力され、コンピュータ4
00のNIC410に伝達される。コンピュータ400
では、送信されたモジュールを受け取るために、送信の
逆の手順が行われる。すなわち、伝達された電気信号
は、ネットワークドライバ458で読みとられた後、オ
ペレーティングシステム450を経由してプロトコル4
56に供給され、元のデータ形式に変換される。オペレ
ーティングシステム450は、こうして実行可能な形式
に復元された2つのモジュールを受け取ると、新たなア
プリケーションプログラム454として、コンピュータ
400のRAM502に記憶する。
【0072】ステップS100において、色変換モジュ
ールおよび階調数変換モジュールの2つのモジュールを
除く他のモジュールが、コンピュータ100のRAM1
06に存在すると判断された場合は、ハードディスク1
18からのモジュールの読み込みおよび所定のモジュー
ルを送信する処理は行わずに、直接、次の画像データ読
み込み処理を開始する(ステップS106)。
【0073】画像データ読み込み処理とは、前述の画像
データ読み込みモジュール510が行う処理、すなわち
各種アプリケーションプログラム154が出力した画像
データをオペレーティングシステム150を経由して読
み込む処理である。
【0074】画像データを読み込むと、次いで、コンピ
ュータ100のCPU102は、解像度変換処理を開始
する(ステップS108)。解像度変換処理とは、前述
した解像度変換モジュール512が行う処理、すなわち
アプリケーションプログラム154が出力した画像デー
タの解像度を、カラープリンタ200が印刷するための
解像度に変換する処理である。
【0075】コンピュータ100のCPU102は、解
像度変換処理が終了すると、処理後の画像データをコン
ピュータ400に向かって送信する(ステップS11
0)。画像データの送信も、ステップS104でモジュ
ールを送信する場合と同様にして行われる。すなわち、
オペレーティングシステム150の管理の下で、画像デ
ータはプロトコル156およびネットワークドライバ1
58で所定の処理を施された後、NIC110から電気
信号としてネットワークケーブル上に出力され、コンピ
ュータ400のNIC410に伝達される。画像データ
の送信が完了すると、コンピュータ100のCPU10
2は、プリンタドライバ500の処理を一旦中断し、他
のアプリケーションプログラムを実行することが可能と
なる。コンピュータ100のCPU102がプリンタド
ライバ500の処理を中断している間は、プリンタドラ
イバ500の実質的な処理はコンピュータ400のCP
U402によって行われる。
【0076】コンピュータ100がコンピュータ400
に向かって画像データを送信すると、コンピュータ40
0のCPU402は、送信された画像データを受け取る
処理を開始する(ステップS112)。画像データを受
信する処理も、前述したモジュールを受け取る処理と同
様にして行われる。すなわち、伝達された電気信号は、
ネットワークドライバ458で読みとられた後、オペレ
ーティングシステム450を経由してプロトコル456
に供給され、元のデータ形式に変換されて、再びオペレ
ーティングシステム450に供給される。
【0077】画像データの受信処理が終了すると、コン
ピュータ400のCPU402は、色変換処理を開始す
る(ステップS114)。具体的には、オペレーティン
グシステム450が、先に受け取ってRAM406に記
憶しておいた色変換モジュール514に、受信した画像
データを供給することで、色変換処理が開始される。色
変換処理は、前述したように、R,G,Bの階調値の組
み合わせによって表現されている画像データを、カラー
プリンタ200で使用するC,M,Y,K各色の階調値
の組み合わせによって表現された画像データに変換する
処理である。第1実施例の印刷処理では、このようにコ
ンピュータ400上で色変換処理を行っている理由につ
いては後述する。
【0078】色変換処理が終了すると、コンピュータ4
00のCPU402は、次に階調数変換処理を開始する
(ステップS116)。具体的には、オペレーティング
システム450が、RAM406上の記憶されている階
調数変換モジュール516に、色変換後の画像データを
供給することで階調数変換処理が開始される。前述した
ように、階調数変換処理は、色変換処理後の256階調
を有するCMYK各色の階調データを、カラープリンタ
が表現可能な2階調の階調データに変換する処理であ
る。第1実施例の印刷処理では、このようにコンピュー
タ400上で階調数変換処理を行っている理由について
も後述する。
【0079】こうして階調数変換処理が終了すると、コ
ンピュータ400のCPU402は処理後の画像データ
を、コンピュータ100に向かって送信する(ステップ
S118)。コンピュータ400からコンピュータ10
0に向かって送信する場合も、コンピュータ100から
コンピュータ400に向かって送信したと全く同様にし
て行うことができる。すなわち、オペレーティングシス
テム450の管理の下、画像データをプロトコル456
で所定の形式に変換した後、ネットワークドライバ45
8を経由してNIC410から電気信号としてネットワ
ークケーブル上に出力され、コンピュータ100のNI
C110に伝達される。
【0080】尚、解像度変換後の画像データを受け取っ
てから(ステップS112)、階調数変換後の画像デー
タを送信するまで(ステップS118)の処理は、コン
ピュータ400のCPU402によって実行される。図
6では、このことを明確に示すために、ステップS11
2からステップS118までの処理を破線で囲って示し
ている。
【0081】コンピュータ400が画像データを送信す
ると、コンピュータ100のCPU102は、再びプリ
ンタドライバ500の処理を再開して、送信された画像
データを受け取る(ステップS120)。すなわち、伝
達されてきた電気信号をネットワークドライバ158で
読み取った後、オペレーティングシステム450を経由
してプロトコル456に供給して元のデータ形式に変換
し、再びオペレーティングシステム450に出力する。
【0082】こうして画像データの受信処理が終了する
と、コンピュータ100のCPU102は、インターレ
ース処理を開始する(ステップS122)。インターレ
ース処理とは、前述したように、ドットの形成有無を表
す形式に変換された画像データを、ドットの形成順序を
考慮しながらカラープリンタ200に転送すべき順序に
並べ替える処理である。インターレース処理を行うこと
によって、アプリケーションプログラム154から出力
されて画像データは、カラープリンタ200が印刷可能
な印刷データに変換される。
【0083】インターレース処理が終了すると、コンピ
ュータ100のCPU102は、印刷データをカラープ
リンタ200に出力する処理を開始する(ステップS1
24)。印刷データを出力するに際しては、カラープリ
ンタ200のジョブ管理を行いながら印刷データを出力
する。例えば、同じ印刷画像を複数部数印刷する場合、
同じ印刷データを印刷するページ単位で必要回数だけ出
力する。印刷データが複数ページにわたる場合は、複数
ページがソート印刷されるよう管理することも可能であ
る。すなわち、同じページを連続して印刷するのではな
く、各ページが一部ずつ順番に並んだ状態で必要部数だ
け印刷されるように、適切な順序で印刷データを出力す
ることも可能である。また、ステップS124の処理で
は、カラープリンタ200が他の画像を印刷中の場合に
は、印刷終了を待って印刷データを出力するといった制
御も行っている。こうして出力された印刷データは、前
述したP・I/F108を経由してカラープリンタ20
0に供給され、カラープリンタ200が該印刷データに
基づいて各色インクドットを形成することによって、印
刷用紙上にカラー画像が印刷される。こうして、図6に
示した印刷処理が終了する。
【0084】B−2.第1実施例の色変換処理:以上の
ように、第1実施例のプリンタドライバ500は、コン
ピュータ400上で色変換処理を行っている。この理由
について説明する準備として、色変換モジュール514
がコンピュータ400上で行う色変換処理について簡単
に説明する。
【0085】色変換モジュール514は、色変換テーブ
ルLUTと呼ばれる3次元の数表を参照することによっ
て、RGB各色階調値で表された画像データを、カラー
プリンタ200に備えられたCMYK各色毎の階調デー
タに変換している。図8は、LUT(色変換テーブル)
を概念的に示した説明図である。R軸,G軸,B軸を互
いに直交する3軸に取ったRGB色空間を考えると、R
GB階調データは色空間上の座標値によって表現するこ
とができる。RGBの各階調値が8ビットデータである
とすれば、各階調値は0から255の値をとるから、す
べてのRGB階調データは一辺の長さが255の立方体
内の座標点として表現することができる。このような立
方体は色立体と呼ばれる。LUTは、RGB色立体を格
子状に細分し、各格子点に、格子点のRGB階調データ
に対応するCMYK階調値の組み合わせを記憶した3次
元の数表である。
【0086】RGB階調データからCMYK階調データ
への変換は、たいへん非線形性の強い変換であるため、
計算式を用いて色変換処理を行うことは容易ではない
が、図8に示すようなLUTを参照すれば、色変換を迅
速に行うことが可能となる。例として、RGBの階調値
がそれぞれr,g,bであるカラー画像データを、CM
YKの階調値で表現された画像データに色変換する場合
について説明する。先ず、色立体を格子状に細分してで
きた小立方体の中から座標値(r,g,b)の点Aを内
包する小立方体dVを見つけ出す。次いで、この小立方
体の各頂点に記憶されているCMYK階調値を読み出
し、補間演算を行うことによって、座標値(r,g,
b)に対応するCMYK階調値を算出する。各格子点に
記憶しておくCMYK階調値は、予め実験的に正確に求
めておくことができるので、RGB階調データの座標値
の近傍に格子点が存在していれば、LUTを参照するこ
とによって対応するCMYK階調値を、迅速にかつ正確
に求めることができる。このように、色変換の精度はR
GB階調データの座標値から近傍の格子点までの距離に
依存している。換言すれば、RGB色立体を分割する格
子点の間隔を小さくすれば、それだけ正確に色変換処理
を行うことが可能になる。
【0087】次に、第1実施例のプリンタドライバ50
0が、コンピュータ400上で色変換処理を行う理由に
ついて説明する。第1実施例の色変換モジュール514
は、RGB階調データをできるだけ正確なCMYK階調
データに変換するために、格子点の間隔が階調値4のL
UT、すなわち一辺の長さが255のRGB色立体の各
辺を64分割したLUTを参照して色変換処理を行って
いる。かかるLUTには、色立体の各辺を64分割して
いるから、274625(=65×65×65)個もの
格子点が記憶されていることになる。各格子点には、R
GBの各階調値とCMYKの各階調値との合計7つの階
調データが記憶されており、1つの階調データが1バイ
トデータとして表現されているから、LUT全体として
は約1.9Mバイトのデータ量となる。このように大き
なデータ量のLUTを参照しながら迅速に色変換処理を
行うためには、LUTの格子点に記憶されているCMY
K階調値を迅速に読み出せるように、LUT全体をメモ
リ上に展開しておく必要がある。このように大きなデー
タ量のLUTをメモリ上に展開したまま補間演算を行う
ためには、十分なメモリを搭載したコンピュータを用い
て色変換処理を行う必要がある。とはいえ、すべてのコ
ンピュータに十分なメモリを搭載することは困難であ
る。そこで、第1実施例のプリンタドライバ500は、
色変換モジュール514を十分なメモリを搭載したコン
ピュータ400に予め送信しておき、コンピュータ40
0上で色変換処理を行うのである。
【0088】こうすれば、コンピュータ100に十分な
メモリが搭載されていなくても、色変換処理を非常に正
確に行って、きわめて高画質の画像を迅速に印刷するこ
とが可能となる。
【0089】B−3.第1実施例の階調数変換処理:前
述したように、第1実施例のプリンタドライバ500
は、階調数変換処理もコンピュータ400上で行ってい
る。この理由について説明するために、先ず、階調数変
換モジュール516が行う処理について簡単に説明す
る。
【0090】図9は、階調数変換モジュール516がコ
ンピュータ400のCPU402を用いて行う階調数変
換処理の流れを示すフローチャートである。階調数変換
モジュール516では、誤差拡散法と呼ばれる方法を用
いて階調数変換処理を行う。誤差拡散法による階調数変
換処理は、処理に多少時間がかかる欠点があるが、高画
質の画像を印刷することができるという利点がある。
尚、階調数変換処理は、前述の色変換処理で変換された
CMYKの各色階調データ毎に行っているが、説明の煩
雑化を避けるために、ここでは色を特定せずに説明す
る。
【0091】階調数変換処理を開始すると、コンピュー
タ400のCPU402は、色変換された画像データC
dを読み込む(ステップS200)。この画像データC
dは、色変換処理によって変換されたCMYK各色の階
調データであり、各色の階調データは256階調を有し
ている。次いで、補正データCdxを生成する(ステップ
S202)。誤差拡散処理は処理済みの画素について生
じた階調数変換による誤差を、その画素の回りの未処理
画素に所定の重みを付けて配分するもので、ステップS
202では、周辺の処理済み画素から分配されてきた誤
差をステップS200で読み込んだ画像データCd に加
えて補正データCdxを算出する。階調数変換による誤差
を周辺の画素に拡散する誤差拡散処理については後述す
る。
【0092】次いで、図10に示すようなドット記録率
テーブルを参照して、補正データCdxに対応する大・中
それぞれのドットについてのレベルデータRdL,Rdmを
取得する(ステップS204)。
【0093】ここで、ドット記録率とは、ある領域内の
画素にドットが形成される割合をいう。その領域内に全
くドットが形成されない場合のドット記録率は0%とな
り、領域内の全画素にドットが形成される場合のドット
記録率は100%となる。また、レベルデータとは、ド
ット記録率0%のとき値0となり、ドット記録率100
%のとき値255となるように、スケール変換を行った
データである。図10は、大・中・小の各ドットのドッ
ト記録率が、画像データの階調値に対応付けて記憶され
ている様子を示している。
【0094】図10に示されているように、ドット記録
率は次のように設定されている。すなわち、画像データ
の階調値が増えるに従って小ドットのドット記録率が増
加していき、小ドットのドット記録率が所定値まで増加
したら、小ドットのドット記録率が減少して代わりに中
ドットのドット記録率が増加していく。中ドットのドッ
ト記録率が所定値まで増加したら、今度は中ドットのド
ット記録率が減少して代わりに大ドットのドット記録率
が増加していく。このようにドット記録率を設定してお
けば、画像データの階調値が増えるに従って、初めは小
ドットの形成密度が次第に増加し、途中から小ドットに
代わって中ドット、あるいは大ドットの形成密度が増加
していく。その結果、「ドットを形成しない」,「小ド
ットを形成する」,「中ドットを形成する」,「大ドッ
トを形成する」の4つの状態、すなわち4階調で256
階調の画像データを表現することができる。図10に示
す対応関係は、コンピュータ400のメモリに各色毎に
記憶されている。
【0095】図9のステップS204の処理において
は、図10のようなドット記録率テーブルを参照して、
各色毎に大ドットと中ドットのレベルデータRdL,Rdm
を取得するのである。尚、ここで、大ドットと中ドット
についてのみレベルデータを取得するのは、後述するよ
うに、大・中ドットについてはそれぞれのレベルデータ
に誤差拡散法を適用して各ドットの形成を判断し、小ド
ットについては画像データの階調値に誤差拡散法を適用
してドット形成を判断するからである。こうすれば、大
・中ドットの形成有無を判断することにより発生した誤
差を、小ドットで解消することができるので高画質の画
像を印刷することが可能となる。
【0096】こうして、大・中ドットのレベルデータR
dL,Rdmを取得したら、それぞれのドットについて周辺
画素から拡散されてきた誤差を加算して、大ドット用の
補正レベルデータRxdL,中ドット用の補正レベルデー
タRxdmを生成する(ステップS206)。大・中それ
ぞれのドットについて誤差を拡散する処理については後
述する。
【0097】次いで、大ドットの補正レベルデータRx
dLと大ドット用の閾値thL とを比較することにより、
大ドットについてのドット形成有無を判断する(ステッ
プS208)。補正レベルデータRxdLが閾値thL よ
り大きければ、着目画素には大ドットを形成すると判断
して、多値化結果を表す値Cdrに、大ドットを形成する
ことを意味する値「3」を書き込む(ステップS21
0)。閾値thL の方が大きい場合は、中ドットの形成
有無を判断する。すなわち、中ドットの補正レベルデー
タRxdmと中ドット用の閾値thm とを比較して(ステ
ップS212)、補正レベルデータRxdmが閾値thm
より大きければ、着目画素には中ドットを形成すると判
断して、判断結果を表す値Cdrに、中ドットを形成する
ことを意味する値「2」を書き込む(ステップS21
4)。閾値thm の方が大きい場合は小ドットの形成有
無を判断する。小ドットの形成有無は補正データCdxと
小ドット用の閾値ths とを比較することによって判断
する。補正データCdxが閾値ths より大きければ、着
目画素には小ドットを形成すると判断して、判断結果を
表す値Cdrに、小ドットを形成することを意味する値
「1」を書き込み(ステップS218)、閾値ths の
方が大きい場合はいずれのドットも形成しないことを意
味する値「0」を書き込む(ステップS220)。
【0098】以上のようにして着目画素について、いず
れのドットを形成するか、あるいはドットを形成しない
かの判断を終了したら、判断の結果生じた誤差の計算及
び誤差の拡散処理を開始する。先ず、大ドット用の誤差
計算および誤差拡散処理を行う(ステップS222)。
例えば、大ドットの補正レベルデータRxdLが50であ
り、大ドットを形成したことによって表現される階調値
が255であるとすると、着目画素に大ドットを形成す
ると判断した場合は、50−255=−205の誤差が
発生する。逆に、他のドットを形成する場合を含めて着
目画素に大ドットを形成しなかった場合は、大ドットに
関しては、50−0=50の誤差が発生する。こうして
大ドットに関して発生した誤差を、周辺画素に重みをつ
けて拡散する。周辺画素に拡散する際の重み係数の設定
値を図11に示している。前述したステップS216に
おいて、大ドットの補正レベルデータRxdLを求めるた
めに、大ドットのレベルデータRdLに加算されるのは、
こうして着目画素に拡散されてきた大ドットに関する誤
差である。
【0099】こうして大ドットに関する誤差を計算し、
誤差を周辺画素に拡散したら、中ドットの用の誤差計算
及び誤差拡散処理を行う(ステップS224)。中ドッ
ト用の誤差計算及び誤差拡散処理は、上述の大ドット用
の処理とほとんど同様である。ただし、中ドットに関す
る誤差と大ドットに関する拡散誤差は、周辺画素におい
て別々に蓄積される。また、中ドットに関する誤差と大
ドットに関する誤差とで、周辺画素に拡散する際の重み
は異なった重みを使用することもできる。
【0100】以上のようにして、大ドットおよび中ドッ
トに関する誤差計算と誤差拡散処理が終了したら、着目
画素に表現すべき目標の階調値と実際に表現される階調
値との誤差を計算し、計算した誤差を周辺画素に拡散す
る(ステップS226)。この誤差も、大ドットあるい
は中ドットに関する誤差とは別々に周辺画素に蓄積され
る。また、誤差を拡散する際の重みも、大・中ドットの
誤差とは異ならせても良い。
【0101】着目画素についてのドット形成有無を判断
すると、全画素について階調数変換処理を行ったか否か
を判断し(ステップS228)、未処理の画素があれ
ば、ステップS200に戻って一連の処理を行う。こう
して全画素についてドット形成有無を判断すると階調数
変換処理を終了する。
【0102】以上説明したように、階調数変換モジュー
ル516は、大ドット,中ドット,小ドットの3種類の
ドットについてドットの形成有無を判断しながら、判断
の結果生じた誤差を所定の重みを付けて周辺の多数の画
素に拡散し、次の画素のドットの形成有無を判断する際
には、周囲から拡散されてきた誤差を考慮してドット形
成有無を判断する。こうして1つの画素で生じた誤差を
広い領域に拡散させながら、大,中,小の3種類のドッ
トの形成有無を判断しているので、たいへんに高画質の
画像を印刷することが可能となっている。このように、
1つの画素について、1色分のドットの形成有無を判断
するために、画像データおよび拡散誤差の読み出しと、
周辺にある多数の画素に対する拡散誤差の書き込みとを
行わなければならないので、階調数変換処理を迅速に行
うためには、データを高速に処理可能な高性能のコンピ
ュータを用いることが好ましい。とはいえ、すべてのコ
ンピュータがデータを高速に処理可能なわけではない。
そこで、第1実施例のプリンタドライバ500は、階調
数変換モジュール516を高速処理の可能なコンピュー
タ400に予め送信しておき、コンピュータ400上で
階調数変換処理を行うのである。
【0103】こうすれば、コンピュータ100では、そ
れほど高速な処理ができなくても、階調数変換処理を迅
速に行って、きわめて高画質の画像を迅速に印刷するこ
とが可能となる。
【0104】以上に説明してきたように、第1実施例の
プリンタドライバ500は、印刷処理を開始すると、先
ず初めに、色変換モジュール514および階調数変換モ
ジュール516の2つのモジュールを、通信回線を経由
してコンピュータ400に送信しておく。次いで、各種
アプリケーションプログラムから印刷すべき画像データ
を受け取ると、解像度変換処理を施した後、通信回線を
通じてコンピュータ400に送信する。その後、コンピ
ュータ400で色変換処理および階調数変換処理を施さ
れた画像データを受け取ると、この画像データにインタ
ーレース処理を施して印刷データに変換し、カラープリ
ンタ200に供給してカラー画像を印刷する。こうする
ことで、コンピュータ100に搭載されているメモリ量
や、コンピュータ100のデータ処理速度等の制約を受
けることなく、たいへんに高画質の画像を印刷すること
が可能となっている。
【0105】また、画像データの解像度を印刷解像度に
変換する解像度変換処理や、カラープリンタが実際に画
像を印刷する手順を考慮して画像データの順番を入れ替
えるインターレース処理は、画像データを出力したアプ
リケーションプログラムや、カラープリンタの仕様と密
接に関わる処理であるといえる。従って、これらの処理
をコンピュータ100で行えば、アプリケーションプロ
グラムやカラープリンタとのデータのやり取りを容易に
行うことが可能となるので好適である。
【0106】更に、色変換処理や階調数変換処理は、解
像度変換処理およびインターレース処理の間で行われる
処理であるため、画像データを出力するアプリケーショ
ンプログラムの種類や、カラープリンタの仕様による影
響を受けにくい処理であると言うことができる。すなわ
ち、特殊なデータ形式の画像を受け取る場合や、カラー
プリンタの仕様が異なっていても、色変換モジュール5
14や階調数変換モジュール516自体は同じモジュー
ルを使用することができるという利点もある。
【0107】また、コンピュータ100とコンピュータ
400とは、通信回線でデータのやり取りが可能であり
さえすれば、オペレーティングシステムの種類が異なっ
ていても構わない。このことから、コンピュータ400
に記憶されている色変換モジュール514と階調数変換
モジュール516とを、互いに異なるオペレーティング
システムで動くコンピュータで共用することも可能とな
るので好適である。
【0108】更に、異なるオペレーティングシステムで
同じ色変換モジュール514と階調数変換モジュール5
16とを共用可能であることから、各オペレーティング
システム用のプリンタドライバを作成する場合に、色変
換モジュール514の部分と階調数変換モジュール51
6の部分とは同じものを使用することができるので、オ
ペレーティングシステム毎にプリンタドライバを作成す
る作業が軽減されて好ましい。同様に、オペレーティン
グシステムがバージョンアップされた場合にも、バージ
ョンアップにプリンタドライバを対応させるための作業
を軽減させることも可能となる。
【0109】B−4.変形例:上述してきた第1実施例
の印刷システムには、種々の変形例が存在する。以下、
これら変形例について簡単に説明する。
【0110】第1実施例の印刷システムでは、色変換モ
ジュール514および階調数変換モジュール516の2
つのモジュールのみ、コンピュータ400に送信するも
のとして説明したが、もちろんこれら2つのモジュール
とともに、解像度変換モジュール512およびインター
レースモジュール518を送信する印刷システムとして
もよい。
【0111】かかる第1の変形例では、プリンタドライ
バはアプリケーションプログラムから画像データを受け
取ると、そのまま画像データをコンピュータ400に送
信する。次いで、コンピュータ400上で解像度変換処
理,色変換処理,階調数変換処理,インターレース処理
を行い、印刷データに変換されたデータを受け取って、
カラープリンタに出力することで画像を印刷する。この
ように、高速処理の可能なコンピュータ400上で行う
処理が多くなれば、画像データを印刷データに変換する
処理をそれだけ迅速に行うことができるので好適であ
る。
【0112】また、第1実施例の印刷システムでは、プ
リンタドライバ500が使用する色変換モジュール51
4および階調数変換モジュール516は、プリンタドラ
イバ500がコンピュータ400に送信するものとして
説明したが、予めコンピュータ400に複数種類の色変
換モジュールおよび階調数変換モジュールを記憶してお
き、その中なら使用するモジュールをプリンタドライバ
500が選択するものとしてもよい。色変換モジュール
および階調数変換モジュールに限らず、他のモジュール
を記憶しておいても構わない。
【0113】かかる第2の変形例では、印刷処理を開始
すると、プリンタドライバは先ず初めに使用するモジュ
ールを特定する情報を、コンピュータ400のオペレー
ティングシステム450に出力する。コンピュータのオ
ペレーティングシステム450は、指定されたモジュー
ルをハードディスク418からRAM406上に展開し
ておく。次いで、コンピュータ100のプリンタドライ
バ500は、アプリケーションプログラムから受け取っ
た画像データに対して、解像度変換処理を施した後、コ
ンピュータ400に送信する。コンピュータ400のオ
ペレーティングシステム450は、色変換処理および階
調数変換処理を施した後、画像データをコンピュータ1
00に送信する。コンピュータ100のプリンタドライ
バ500は、受け取った画像データにインターレース処
理を施して印刷データに変換した後、カラープリンタに
出力してカラー画像を印刷する。こうすれば、印刷処理
の開始にあたって、コンピュータ100からコンピュー
タ400に各モジュールを送信する必要が無くなるので
好適である。
【0114】上述した第1実施例の印刷システムにおい
ては、各モジュールはコンピュータ100に記憶されて
いて、コンピュータ100からコンピュータ400に送
信するものとして説明したが、各モジュールをコンピュ
ータ400に記憶しておき、コンピュータ400からコ
ンピュータ100に送信する印刷システムとしても構わ
ない。
【0115】かかる第3の変形例では、印刷処理が開始
されると、先ず初めに、コンピュータ400が、画像デ
ータ読み込みモジュール510や印刷データ出力モジュ
ール520などの所定の各モジュールをコンピュータ1
00に送信する。次いで、コンピュータ100は、送信
されたモジュールを用いて、アプリケーションプログラ
ム154から供給された画像データに所定のデータ変換
を施し、変換した画像データをコンピュータ400に送
信する。コンピュータ400は、送信された画像データ
に対して続く処理を行って再びコンピュータ100に出
力する。コンピュータ100は、送信されているモジュ
ールを用いて、受け取った画像データを印刷データに変
換し、該印刷データを印刷装置に供給する。
【0116】こうすれば、コンピュータ100にモジュ
ールを予め記憶しておく必要がなくなるので、コンピュ
ータ100の構成を簡素化することが可能となり好適で
ある。また、かかる第3の変形例では、コンピュータ4
00に記憶されているモジュールを更新すれば、コンピ
ュータ100で行われるデータ変換処理も自動的に更新
される。すなわち、コンピュータ100に相当するコン
ピュータが複数存在している印刷システムの更新作業が
簡便化されるので好ましい。
【0117】C.第2実施例:以上に説明した第1実施
例では、きわめて高画質のカラー画像を印刷するため
に、必ずコンピュータ400上で色変換処理および階調
数変換処理を行うものとして説明したが、表やグラフな
どのように、それほどの高画質を必要としないカラー画
像についてはコンピュータ100上で全てのデータ変換
処理を行い、高画質を必要とするカラー画像については
コンピュータ400上で色変換処理あるいは階調数変換
処理を行うようにしてもよい。以下に説明する第2実施
例のプリンタドライバは、必要とする画質に応じて、色
変換処理および階調数変換処理を行うコンピュータを使
い分けている。
【0118】図12は、第2実施例の印刷処理の流れを
示すフローチャートである。第2実施例の印刷処理は、
印刷条件を取得して、全てのデータ変換処理をコンピュ
ータ100上で行う場合と、一部の処理をコンピュータ
400上で行う場合とを、要求されている印刷画質に応
じて使い分けている点が、第1実施例の印刷処理に対し
て異なっている。以下、図12のフローチャートに従っ
て、第1実施例の印刷処理と異なる点を中心に、第2実
施例の印刷処理について説明する。
【0119】印刷処理を開始すると、先ず初めにコンピ
ュータ100のCPU102は、印刷条件を取得する
(ステップS300)。印刷条件は、印刷しようとする
画像データを作成したアプリケーションプログラムか
ら、画像データとともにプリンタドライバ500に対し
て供給される。第2実施例では、印刷条件として、「通
常画質」と、「高画質」と、「超高画質」の3種類の画
質を指定することが可能であり、プリンタドライバ50
0は、各画質に応じて異なった方法を用いて画像データ
を印刷データに変換する。
【0120】図13は、第2実施例のプリンタドライバ
500が画像データを印刷データに変換する方法を、選
択した画質に応じて使い分けている様子をまとめて示し
た説明図である。「超高画質」が選択されている場合
は、第1実施例の場合と同様に、データ量の大きな超高
画質用のLUT(色変換テーブル)を用いてできるだけ
正確に色変換処理を行い、階調数変換処理にも、高画質
の印刷画像が得られる誤差拡散法を使用する。「高画
質」が選択されている場合は、階調数変換処理には超高
画質の場合と同様に誤差拡散法を用いるが、LUTは超
高画質用の大きなLUTではなく、通常画質用のLUT
を用いて色変換処理を行う。第2実施例で用いられる通
常画質用LUTとは、格子点の間隔が階調値8のLU
T、すなわち一辺の長さが255のRGB色立体の各辺
を32分割したLUTである。通常画質用LUTには、
35937(=33×33×33)個の格子点に、RG
Bの各階調値とCMYKの各階調値との合計7つの階調
データが記憶されている。1つの階調データが1バイト
データとして表現されているから、LUT全体としては
約250Kバイトのデータ量となる。前述したように超
高画質用のLUTは約1.9Mバイトのデータ量である
から、通常画質用LUTを記憶するためには、超高画質
用LUTを記憶するための約1/8のメモリ量しか必要
としない。
【0121】「通常画質」が選択されている場合は、通
常画質用のLUTを用いて色変換処理を行うとともに、
階調数変換処理には、組織的ディザ法と呼ばれる方法を
使用する。組織的ディザ法では、0〜255間での値の
閾値をマトリックス中にできるだけ分散させて配置した
ディザマトリックスと呼ばれるマトリックスを用いてド
ットの形成有無を判断する。すなわち、ドットの形成有
無を判断しようとする画素の画像データを読み出し、デ
ィザマトリックス中のその画素に対応する位置に設定さ
れている閾値よりも画像データの値が大きければ、その
画素にはドットを形成すると判断し、閾値より画像デー
タの値が小さければ、その画素にはドットを形成しない
と判断する。組織的ディザ法では、ディザマトリックス
に設定されている閾値と画像データの値とを読み出して
比較するだけで、ドットの形成有無を判断することがで
きるので、誤差拡散法に比べれば若干画質は劣るもの
の、迅速に階調数変換処理を行うことができる。
【0122】CPU102は、図12のステップS30
0において選択されている印刷条件を取得したら、次に
印刷条件に対応する各モジュールを読み込む(ステップ
S302)。第2実施例のプリンタドライバ500も、
第1実施例のプリンタドライバ500と同様に、画像デ
ータ読み込みモジュールと、解像度変換モジュールと、
色変換モジュールと、階調数変換モジュールと、インタ
ーレースモジュールと、印刷データ出力モジュールの6
つのモジュールによって構成されている。ただし、前述
したように、第2実施例のプリンタドライバ500は指
定された印刷条件に応じて、使用するLUT(色変換テ
ーブル)および階調数変換処理の方法を使い分けてお
り、このことに対応して、印刷条件に応じて各モジュー
ルの組み合わせが異なっている。ステップS302で
は、ステップS300で取得した印刷条件に対応した組
み合わせの各種モジュールを読み込むのである。各印刷
条件に対応するモジュールは、ハードディスク118に
予め記憶されている。
【0123】図14は、ハードディスク118に各種モ
ジュールが記憶されている様子を概念的に示す説明図で
ある。図示するように、ハードディスク118上には、
画像データ読み込みモジュール510と、解像度変換モ
ジュール512と、色変換モジュール514と、誤差拡
散法による階調数変換モジュール516aと、組織的デ
ィザ法による階調数変換モジュール516bと、インタ
ーレースモジュール518と、印刷データ出力モジュー
ル520とが記憶されている。また、色変換モジュール
514には、通常画質用の色変換テーブルLUTaおよ
び超高画質用の色変換テーブルLUTbが、いずれも色
変換モジュール514に組み合わせられるように記憶さ
れている。
【0124】図12に示したステップS302では、画
像データ読み込みモジュール510と、解像度変換モジ
ュール512と、インターレースモジュール518と、
印刷データ出力モジュール520の4つのモジュールに
加えて、ステップS300で取得した印刷条件に応じ
て、LUTaまたはLUTbのいずれかの色変換テーブ
ルを組み込んだ色変換モジュール514と、2つの階調
数変換モジュールの中のいずれかのモジュールとを加え
た、合計6つのモジュールをハードディスク118から
読み込むのである。
【0125】次いでCPU102は、先に取得した印刷
条件が、「超高画質」か否かを判断する(ステップS3
04)。印刷条件が「超高画質」である場合は(ステッ
プS304:yes)、ステップS302で読み込んだ
色変換モジュールと階調数変換モジュールとを、コンピ
ュータ400に送信する。印刷条件として「超高画質」
が指定されている場合、ステップS302では、色変換
モジュール514としては超高画質用の色変換テーブル
LUTaを組み込んだ色変換モジュール514が、ま
た、階調数変換モジュールとしては誤差拡散法による階
調数変換モジュール516aが読み込まれている。ステ
ップS306では、LUTaを組み込んだ色変換モジュ
ール514と階調数変換モジュール516aとを、コン
ピュータ400に送信する。これらモジュールの送信
は、第1実施例の場合と全く同様に行うことができる。
以下、ごく簡単に説明すると、オペレーティングシステ
ム150が、プリンタドライバ500から渡されたこれ
らモジュールを、プロトコル156と呼ばれるアプリケ
ーションプログラムおよびネットワークドライバ158
に順次供給し、変換されたデータがNIC110から電
気信号としてネットワークケーブルを伝わり、コンピュ
ータ400のNIC410に伝達される(図2参照)。
コンピュータ400では送信の逆の処理が行われて、コ
ンピュータ400のオペレーティングシステム450が
新たなアプリケーションプログラム454としてメモリ
に記憶する(図3参照)。
【0126】CPU102が、先に取得した印刷条件が
「超高画質」でないと判断した場合は(ステップS30
4:no)、読み込んだ色変換モジュールと階調数変換
モジュールとを送信することなく、次のステップS30
8の処理を開始する。
【0127】CPU102は、ステップS308では、
画像データを作成したアプリケーションプログラムから
画像データを読み込む処理を行う。かかる処理は、ステ
ップS302で読み込んだ、画像データ読み込みモジュ
ール510が、画像を作成したアプリケーションプログ
ラム154から画像データを読み込むことによって行わ
れる。読み込んだ画像データは解像度変換モジュール5
12に供給されて、解像度変換処理が行われる(ステッ
プS310)。解像度変換処理の内容は前述した第1実
施例の処理内容と同様である。
【0128】解像度変換処理が終了すると、CPU10
2は、再び指定されている印刷条件が「超高画質」か否
かを判断する(ステップS312)。印刷条件が「超高
画質」である場合は(ステップS312:yes)、ス
テップS306において色変換モジュール514および
階調数変換モジュール516aが、既にコンピュータ4
00に送信されているので、解像度変換処理後の画像デ
ータをコンピュータ400に送信する(ステップS31
4)。画像データの送信は、ステップS306で各モジ
ュールを送信した場合と全く同様の方法によって行う。
【0129】画像データを受け取ったコンピュータ40
0のCPU402は、既に受け取っている色変換モジュ
ール514および階調数変換モジュール516aに従っ
て、画像データの色変換処理および階調数変換処理を行
う(ステップS316およびステップS318)。ステ
ップS316の色変換処理では、超高画質用の色変換テ
ーブルLUTaを参照することによって、RGB階調値
の組み合わせで表現された画像データをきわめて正確な
CMYK階調値の組み合わせに変換する。また、ステッ
プS318の階調数変換処理では、優れた画質の得られ
る誤差拡散法を用いて階調数変換処理を行うことによ
り、256階調を有するCMYK階調データを「大ドッ
トを形成する」,「中ドットを形成する」,「小ドット
を形成する」,「ドットを形成しない」のいずれかの状
態に相当する4階調の画像データに変換する。
【0130】こうして画像データを、CMYK各色毎の
ドット形成有無による表現に変換したら、変換した画像
データをコンピュータ400からコンピュータ100に
送信する(ステップS320)。変換後の画像データの
送信は、ステップS314でコンピュータ100からコ
ンピュータ400に変換前の画像データを送信した時と
逆の順序の処理を行うことで実施することができる。
尚、変換前の画像データを受け取ってから変換後の画像
データを送信する処理までは、コンピュータ400のC
PU402によって実行される。図12では、このこと
を明確に示すために、対応する処理であるステップS3
16からステップS320までを破線で囲うことで示し
ている。
【0131】ステップ312において、指定されている
印刷条件が「超高画質」ではないと判断された場合は
(ステップS312:no)、CPU102は画像デー
タを送信することなく、そのまま色変換処理および階調
数変換処理を行う(ステップS322およびS32
4)。図13に示したように、印刷条件として「通常画
質」が指定されている場合は、ステップS302では、
色変換テーブルLUTbが組み合わされた色変換モジュ
ール514、および組織的ディザ法による階調数変換モ
ジュール516bがハードディスク118から読み込ま
れている。また、印刷条件として「高画質」が指定され
ている場合は、色変換テーブルLUTbが組み合わされ
た色変換モジュール514、および誤差拡散法による階
調数変換モジュール516aが読み込まれている。従っ
て、ステップS322およびステップS324では、指
定された印刷条件に対応した処理が実施される。
【0132】こうして、指定された印刷条件に応じて、
コンピュータ400あるいはコンピュータ100のいず
れかで階調数変換処理が施され、CMYK各色毎のドッ
トの有無による表現形式に画像データが変換されたら、
次に、コンピュータ100のCPU102はインターレ
ース処理を開始する(ステップS326)。画像データ
はインターレース処理を施されることによって、カラー
プリンタ200が印刷可能な印刷データに変換される。
CPU102は、こうして印刷データをカラープリンタ
200に出力する(ステップS328)。カラープリン
タ200では、印刷データに従って、印刷媒体上に各色
のインクドットが形成されて、最終的に画像データに対
応するカラー画像が印刷される。
【0133】以上に説明した第2実施例の印刷処理で
は、印刷条件として「超高画質」が指定されている場合
は、十分なメモリを搭載しかつ高速処理の可能なコンピ
ュータ400上で色変換処理および階調数変換処理を行
い、それ以外の印刷条件が指定されている場合は、コン
ピュータ100上でデータ変換を行う。
【0134】「超高画質」が指定された場合には、RG
B階調データをできるだけ正確にCMYK階調データに
変換するために、データ量の大きな超高画質用のLUT
を参照して色変換処理を行い、また、階調数変換処理も
画質に優れる誤差拡散法による階調数変換処理を行う。
前述したように、超高画質用のLUTを使用して迅速に
色変換処理を行うためには、十分なメモリを搭載したコ
ンピュータを使用する必要がある。また、誤差拡散法に
よる階調数変換処理を迅速に行うためには、高速処理の
可能なコンピュータを用いることが好ましい。第2実施
例の印刷処理では、印刷条件として「超高画質」が指定
されている場合は、自動的にコンピュータ400で色変
換処理および階調数変換処理が行われるので、たとえコ
ンピュータ100が搭載するメモリ量が十分でなくて
も、あるいはそれほど高速処理ができなくても、きわめ
て高画質のカラー画像を印刷することが可能となる。
【0135】また、印刷条件として「通常画質」あるい
は「高画質」が指定された場合は、色変換処理および階
調数変換処理を含めて、全ての処理をコンピュータ10
0上で行う。これらの印刷条件が指定されている場合
は、色変換処理は通常処理の色変換テーブルLUTbを
使用して行われるので、たとえコンピュータ100に十
分なメモリが搭載されていなくても、迅速に色変換処理
を行うことができる。更に、「通常画質」が指定されて
いる場合は、高速処理の可能な組織的ディザ法による階
調数変換処理が行われるので、たとえコンピュータ10
0がそれほど高速な処理ができなくても、迅速にカラー
画像を印刷することができる。このように、コンピュー
タ100上で全ての処理を行えば、画像データを送受信
する必要が無くなるので、その分、処理時間を短縮化す
ることもできる。印刷条件として「高画質」が指定され
ている場合は、誤差拡散法による階調数変換処理が行わ
れるので、若干処理時間が増加する傾向があるが、「高
画質」が指定されている場合は良好な画質の画像が得ら
れれば、若干の印刷時間の増加は許容されるので、その
ことが問題を生じさせることはない。
【0136】このように第2実施例の印刷処理では、そ
れほど高画質が要求されず、むしろ迅速に印刷すること
が要求される場合は、全ての処理をコンピュータ100
上で行い、画像データの送受信を省略することで迅速な
印刷を可能であり、また、きわめて高画質の画像が要求
されている場合は、高速処理の可能なコンピュータ40
0上で処理を行うことで、きわめて高画質の画像を迅速
に印刷することが可能である。
【0137】尚、以上に説明した第2実施例では、色変
換処理と階調数変換処理のみをコンピュータ400上で
行うものとして説明したが、解像度変換処理やインター
レース処理なと他の処理もコンピュータ400上で行う
ものとしても構わない。高速処理の可能なコンピュータ
400を用いて他の処理も行えば、その分だけ処理時間
が短縮化され、延いては迅速に印刷することができるの
で好適である。
【0138】また、印刷条件としては、「通常画質」,
「高画質」,「超高画質」のみ指定可能であるものとし
て説明したが、他の条件を指定しても構わないのはもち
ろんである。例えば、カラープリンタが備えるインクの
種類や、印刷用紙の種類、あるいはこれらの組み合わせ
によって、インクの発色具合が微妙に異なるので、これ
ら条件に対応した専用の色変換テーブルを使用して色変
換処理を行うこととしてもよい。
【0139】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。例えば、上述の機能を実現するソ
フトウェアプログラム(アプリケーションプログラム)
を、通信回線を介してコンピュータシステムのメインメ
モリまたは外部記憶装置に供給し実行するものであって
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】印刷システムを構成する一方のコンピュータの
ソフトウェア構成を示す説明図である。
【図3】印刷システムを構成する他方のコンピュータの
ソフトウェア構成を示す説明図である。
【図4】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図5】本実施例のプリンタにおけるドット形成原理を
示す説明図である。
【図6】第1実施例の印刷処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図7】第1実施例のプリンタドライバに含まれる各モ
ジュールを示す説明図である。
【図8】色変換テーブルを参照して色変換処理を行う原
理を示す説明図である。
【図9】誤差拡散法を用いた階調数変換処理の流れを示
すフローチャートである。
【図10】階調データに対応付けてドット記録率とレベ
ルデータとがドット記録率テーブルに記憶されている様
子を示した説明図である。
【図11】誤差拡散法において誤差を周辺画素に拡散す
る重み係数を示した説明図である。
【図12】第2実施例の印刷処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図13】指定された印刷条件に対応して適切な各モジ
ュールが対応付けられている様子を示す説明図である。
【図14】第2実施例の各モジュールがハードディスク
に記憶されている様子を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
100…コンピュータ 102…CPU 104…ROM 106…RAM 108…周辺機器インターフェースP・I/F 110…ネットワークインターフェースカードNIC 1118…ハードディスク 112…ビデオインターフェースV・I/F 114…CRT 116…バス 118…ハードディスク 120…デジタルカメラ 122…カラースキャナ 150…オペレーティングシステム 152…ビデオドライバ 154…アプリケーションプログラム 156…プロトコル 158…ネットワークドライバ 200…カラープリンタ 230…キャリッジモータ 231…駆動ベルト 232…プーリ 233…摺動軸 234…位置検出センサ 235…紙送りモータ 236…プラテン 240…キャリッジ 241…印字ヘッド 242,243…インクカートリッジ 244…インク吐出用ヘッド 255…インク通路 256…インク室 257…インクギャラリ 260…制御回路 261…CPU 262…ROM 263…RAM 300…通信回線 400…コンピュータ 402…CPU 404…ROM 406…RAM 408…周辺機器インターフェースP・I/F 408…RAM 410…ネットワークインターフェースカードNIC 412…ビデオインターフェースV・I/F 414…CRT 418…ハードディスク 450…オペレーティングシステム 454…アプリケーションプログラム 456…プロトコル 458…ネットワークドライバ 500…プリンタドライバ 502…RAM 510…画像データ読み込みモジュール 512…解像度変換モジュール 514…色変換モジュール 516…階調数変換モジュール 516a…階調数変換モジュール 516b…階調数変換モジュール 518…インターレースモジュール 520…印刷データ出力モジュール

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の一連の変換処理を行うことにより
    画像データを印刷装置用の印刷データに変換し、該変換
    された印刷データを用いて画像を印刷する印刷システム
    であって、 ネットワークに接続され、前記一連の変換処理の中の予
    め定められた少なくとも一部の処理である特定処理を行
    う第1のデータ処理装置と、 前記ネットワークに接続されており、前記一連の変換処
    理を開始して、前記特定処理を行う段階まで変換された
    画像データを、該ネットワークを介して前記第1のデー
    タ処理装置に供給するとともに、該第1のデータ処理装
    置で前記特定処理が施された画像データを該ネットワー
    クを介して受け取り、続く一連の変換処理を行って該画
    像データを前記印刷データに変換した後、該印刷データ
    を前記印刷装置に出力する第2のデータ処理装置と、 前記第2のデータ処理装置から前記印刷データを受け取
    って画像を印刷する印刷装置とを備える印刷システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷システムであって、 前記第2のデータ処理装置は、前記特定処理を行うコン
    ピュータプログラムを、前記ネットワークを介して前記
    第1のデータ処理装置に供給するプログラム供給手段を
    備え、 前記第1のデータ処理装置は、前記供給されたコンピュ
    ータプログラムに従って、前記特定処理を行う装置であ
    る印刷システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷システムであって、 前記第1のデータ処理装置は、前記特定処理として、前
    記一連の変換処理の全処理を行う装置であり、 前記第2のデータ処理装置は、前記画像データを前記第
    1のデータ処理装置に供給し、該第1のデータ処理装置
    で変換された前記印刷データを受け取って、該印刷デー
    タを前記印刷装置に出力する装置である印刷システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷システムであって、 前記第2のデータ処理装置は、 前記画像の印刷条件に関する設定内容を検出し、該検出
    結果に基づいて、前記第1のデータ処理装置で前記特定
    処理を行うか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段が前記第1のデータ処理装置で前記特定処
    理を行わないと判断した場合に、該特定処理に相当する
    代替処理を行う代替処理実行手段とを備える装置である
    印刷システム。
  5. 【請求項5】 ネットワークに接続されており、所定の
    一連の変換処理を実行することによって画像データを印
    刷装置用の印刷データに変換して、該印刷データを該印
    刷装置に供給するデータ処理装置であって、 前記一連の変換処理を開始して、該一連の変換処理の中
    の予め定められた第1の段階の直前までの処理を行う変
    換処理開始手段と、 前記第1の段階の直前まで処理された前記画像データを
    前記ネットワークに出力する画像データ出力手段と、 前記一連の変換処理中の前記第1の段階以降で、予め定
    められた第2の段階の直前まで処理された画像データを
    前記ネットワークから受け取る画像データ受取手段と、 前記受け取った画像データに前記第2の段階以降の前記
    一連の変換処理を行って、該画像データを前記印刷デー
    タに変換する印刷データ生成手段と、 前記変換された印刷データを前記印刷装置に出力する印
    刷データ出力手段とを備えるデータ処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のデータ処理装置であっ
    て、 前記画像の印刷条件に関する設定内容を検出し、該検出
    結果に基づいて、前記画像データを前記ネットワークに
    出力するか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段が前記画像データを出力しないと判断した
    場合に、前記一連の変換処理を開始して前記画像データ
    を前記印刷データに変換する画像データ変換手段とを備
    えるデータ処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のデータ処理装置であっ
    て、 前記変換処理開始手段は、前記第1の段階として、各色
    の階調値の組み合わせで表現された前記画像データを、
    前記印刷データを表現する各色階調値の組み合わせに色
    変換する段階よりも少なくとも手前の段階まで、前記一
    連の変換処理を行う手段であり、 前記画像データ受取手段は、前記第2の段階として、少
    なくとも前記色変換以降の段階まで、前記一連の変換処
    理を行った前記画像データを受け取る手段であるデータ
    処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のデータ処理装置であっ
    て、 前記変換処理開始手段は、前記第1の段階として、前記
    画像データが表現している階調数を前記印刷装置が表現
    可能な階調数に階調変換する段階よりも少なくとも手前
    の段階まで、前記一連の変換処理を行う手段であり、 前記画像データ受け取り手段は、前記第2の段階とし
    て、少なくとも前記階調数変換以降の段階まで、前記一
    連の変換処理を行った前記画像データを受け取る手段で
    あるデータ処理装置。
  9. 【請求項9】 ネットワークに接続されており、該ネッ
    トワークから受け取ったデータに所定の処理を行った
    後、再び該ネットワークに出力するデータ処理装置であ
    って、 画像データを印刷装置用の印刷データに変換する一連の
    変換処理の中の少なくとも一部の処理である特定処理を
    行うプログラムを記憶している記憶手段と、 前記特定処理を行う直前まで変換された画像データを、
    該画像データの出力元を区別しながら前記ネットワーク
    を介して受け取る画像データ受取手段と、 前記記憶されているプログラムに基づいて、前記受け取
    った画像データに前記特定処理を行う特定処理実行手段
    と、 前記特定処理が行われた画像データを、前記ネットワー
    クを介して前記画像データの出力元に出力する画像デー
    タ出力手段とを備えるデータ処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のデータ処理装置であっ
    て、 前記記憶手段は、前記特定処理として、前記一連の変換
    処理の全処理を行うプログラムを記憶しているデータ処
    理装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載のデータ処
    理装置であって、 前記特定処理を行う直前まで前記画像データを変換する
    ための前処理プログラムと、前記特定処理が行われた前
    記画像データを前記印刷データに変換するための後処理
    プログラムとを、前記ネットワークを介して前記画像デ
    ータの出力元に供給するプログラム供給手段を備えるデ
    ータ処理装置。
  12. 【請求項12】 所定の一連の変換処理を行うことによ
    り画像データを印刷装置用の印刷データに変換し、該変
    換された印刷データを用いて画像を印刷する印刷方法で
    あって、 前記一連の変換処理の中の予め定められた少なくとも一
    部の処理である特定処理を行う方法を、ネットワークに
    接続された第1のデータ処理装置に予め記憶しておき、 前記ネットワークに接続された第2のデータ処理装置で
    前記一連の変換処理を開始して、前記特定処理を行う直
    前の段階まで前記画像データを変換した後、該変換した
    画像データを該ネットワークを介して前記第1のデータ
    処理装置に供給し、 前記第1のデータ処理装置で前記特定処理が施された画
    像データを前記ネットワークを介して受け取り、続く一
    連の変換処理を行って該画像データを前記印刷データに
    変換し、 前記変換した印刷データを前記印刷装置に供給して、前
    記画像を印刷する印刷方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の印刷方法であって、 前記特定処理を予め記憶しておく際には、前記一連の変
    換処理の全処理を行う方法を前記第1のデータ処理装置
    に記憶しておき、 前記第1のデータ処理装置に前記ネットワークを介して
    画像データを供給する際には、前記一連の変換処理を行
    う前の該画像データを供給し、 前記第1のデータ処理装置で変換された画像データを受
    け取る際には、前記一連の変換処理が施された画像デー
    タを受け取る印刷方法。
  14. 【請求項14】 所定の一連の変換処理を実行すること
    によって画像データを印刷装置用の印刷データに変換
    し、該印刷データを該印刷装置に供給するデータ処理方
    法であって、 前記一連の変換処理を開始して、該一連の変換処理の中
    の予め定められた第1の段階の直前までの処理を行った
    後、該変換された前記画像データをネットワークに出力
    し、 前記一連の変換処理中の前記第1の段階以降で、予め定
    められた第2の段階の直前まで処理された画像データを
    前記ネットワークから受け取って、 前記受け取った画像データに前記第2の段階以降の前記
    一連の変換処理を行って、該画像データを前記印刷デー
    タに変換し、該変換された印刷データを前記印刷装置に
    供給するデータ処理方法。
  15. 【請求項15】 ネットワークから受け取ったデータに
    所定の処理を行って、再び該ネットワークに出力するデ
    ータ処理方法であって、 画像データを印刷装置用の印刷データに変換する一連の
    変換処理の中の少なくとも一部の処理である特定処理を
    行うプログラムを記憶しておき、 前記特定処理を行う直前まで変換された画像データを、
    該画像データの出力元を区別しながら前記ネットワーク
    を介して受け取り、 前記記憶されているプログラムに基づいて、前記受け取
    った画像データに前記特定処理を行い、 前記特定処理が行われた画像データを、前記ネットワー
    クを介して前記画像データの出力元に出力するデータ処
    理方法。
  16. 【請求項16】 所定の一連の変換処理を行うことによ
    り画像データを印刷装置用の印刷データに変換し、該変
    換された印刷データを印刷装置に供給して画像を印刷す
    るプログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した
    記録媒体であって、 前記一連の変換処理の中の予め定められた少なくとも一
    部の処理である特定処理を行う方法を、第1のデータ処
    理装置に記憶させる機能と、 第2のデータ処理装置で前記一連の変換処理を開始し
    て、前記特定処理を行う直前の段階まで前記画像データ
    を変換した後、該変換した画像データをネットワークを
    介して前記第1のデータ処理装置に供給し、該第1のデ
    ータ処理装置に該特定処理を行わせる機能と、 前記第1のデータ処理装置で前記特定処理が施された画
    像データを前記ネットワークを介して受け取り、続く一
    連の変換処理を行って該画像データを前記印刷データに
    変換する機能と、 前記変換した印刷データを前記印刷装置に供給する機能
    とを実現するプログラムを記録した記録媒体。
  17. 【請求項17】 所定の一連の変換処理を実行すること
    によって画像データを印刷装置用の印刷データに変換
    し、該印刷データを該印刷装置に供給して画像を印刷す
    るプログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した
    記録媒体であって、 前記一連の変換処理を開始して、該一連の変換処理の中
    の予め定められた第1の段階の直前までの処理を行った
    後、該変換された前記画像データをネットワークに出力
    する機能と、 前記一連の変換処理中の前記第1の段階以降で、予め定
    められた第2の段階の直前まで処理された画像データを
    前記ネットワークから受け取る機能と、 前記受け取った画像データに前記第2の段階以降の前記
    一連の変換処理を行って、該画像データを前記印刷デー
    タに変換する機能と、 前記変換された印刷データを前記印刷装置に供給する機
    能とを実現するプログラムを記録した記録媒体。
  18. 【請求項18】 ネットワークから受け取ったデータに
    所定の処理を行って、再び該ネットワークに出力するデ
    ータ処理方法を実現するプログラムをコンピュータで読
    み取り可能に記録した記録媒体であって、 画像データを印刷装置用の印刷データに変換する一連の
    変換処理の中の少なくとも一部の処理である特定処理を
    行う方法を記憶しておく機能と、 前記特定処理を行う直前まで変換された画像データを、
    該画像データの出力元を区別しながら前記ネットワーク
    を介して受け取る機能と、 前記記憶されている方法に基づいて、前記受け取った画
    像データに前記特定処理を施す機能と、 前記特定処理が施された画像データを、前記ネットワー
    クを介して前記画像データの出力元に出力する機能とを
    実現するプログラムを記録した記録媒体。
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