JP2001294741A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時の色調変化、ポリカーボネートの
分子量の低下を防ぐことができ、また耐衝撃性、剛性等
の物性をも維持することができ、かつ難燃性に優れたポ
リカーボネート樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート樹脂50〜9
9.9質量%及び(B)珪素含有無機充填剤0.1〜5
0質量%からなる樹脂組成物成分100質量部に対し
て、(C)エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又は
エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を0.
01〜5質量部配合してなるポリカーボネート樹脂組成
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、成形時の色調変
化、ポリカーボネートの分子量の低下を防ぐことがで
き、また耐衝撃性等の物性を維持することができ、かつ
難燃性に優れたポリカーボネート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃特性や
耐熱性、電気的特性などにおいて優れた特性を有してい
ることから、OA(オフィスオートメーション)機器、
情報・通信機器、家庭電化機器などの電気・電子機器
や、自動車分野、建築分野など様々な分野において幅広
く利用されている。近年、ポリカーボネート樹脂は用途
によっては軽量化、薄肉化が進み、優れた剛性が要求さ
れる。そのため、タルク等の無機充填剤の添加が知られ
ている。例えば、特開平7−228764号公報、特開
平8−239565号公報には、ポリカーボネート樹脂
とスチレン系樹脂からなる樹脂組成物に、リン酸エステ
ル化合物や、さらにタルクを添加したポリカーボネート
樹脂系組成物が開示されている。しかし、ポリカーボネ
ート樹脂は、タルクなどの無機充填剤を添加して高温高
湿下で成形したり、リサイクルをすると、その分子量が
低下して各種物性の低下を招き、色調変化も大きくなる
という問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記状況を
鑑みなされたもので、成形時の色調変化、ポリカーボネ
ートの分子量の低下を防ぐことができ、また耐衝撃性、
剛性等の物性をも維持することができ、かつ難燃性に優
れたポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂とタルク等の珪素
含有無機充填剤からなる樹脂組成物成分に対して、適量
のエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はエチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を配合すること
により、上記目的を達成し得ることを見出し、これら知
見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の要旨は下記の通りであ
る。 1.(A)ポリカーボネート樹脂50〜99.9質量%
及び(B)珪素含有無機充填剤0.1〜50質量%から
なる樹脂組成物成分100質量部に対して、(C)エチ
レン−(メタ)アクリル酸共重合体又はエチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体を0.01〜5質量部
配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。 2.(B)珪素含有無機充填剤が、タルク、ガラス繊
維、マイカ、ゼオライト及びワラストナイトから選ばれ
る少なくとも一種である上記1記載のポリカーボネート
樹脂組成物。 3.(B)珪素含有無機充填剤が、平均粒径0.2〜2
0μmのタルクである上記1又は2に記載のポリカーボ
ネート樹脂組成物。 4.さらに、(D)難燃剤を、前記樹脂組成物成分10
0質量部当たり0.1〜20質量部配合してなる上記1
〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。 5.(D)難燃剤が、リン酸エステル、赤リン及びシリ
コーン系化合物から選ばれる少なくとも一種である上記
4記載のポリカーボネート樹脂組成物。 6.さらに、(E)スチレン系樹脂を、前記樹脂組成物
成分100質量部当たり1〜40質量部配合してなる上
記1〜5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成
物。 7.(E)スチレン系樹脂が、ゴム変性スチレン系樹脂
である上記6記載のポリカーボネート樹脂組成物。 8.さらに、(F)ポリフルオロオレフィン樹脂を、前
記樹脂組成物成分100質量部当たり0.01〜5質量
部配合してなる上記1〜7のいずれかに記載のポリカー
ボネート樹脂組成物。 9.(F)ポリフルオロオレフィン樹脂が、フィブリル
形成能を有し、かつ平均分子量が500,000以上の
ポリテトラフルオロエチレンである上記8記載のポリカ
ーボネート樹脂組成物。 10.上記1〜9のいずれかに記載のポリカーボネート
樹脂組成物を用いて成形された電気・電子機器のハウジ
ングまたはその部品。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 (A)ポリカーボネート樹脂 本発明のポリカーボネート樹脂組成物を構成する(A)
成分であるポリカーボネート樹脂としては、その化学構
造や製造法については特に制限はなく種々のものを用い
ることができる。例えば、二価フェノールとカーボネー
ト前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネ
ート樹脂が好適に用いられる。
【0007】この二価フェノールとしては、種々のもの
が用いられるが、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール
などが好適なものとして挙げられる。これら二価フェノ
ールの中でも、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、
特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
〔ビスフェノールA〕が好ましい。そして、これらの二
価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、二種
以上を混合して用いてもよい。
【0008】また、カーボネート前駆体としては、カル
ボニルハライド、カルボニルエステル、またはハロホル
メートなどを用いることができる。さらに具体的には、
ホスゲン、二価フェノールのジハロホーメート、ジフェ
ニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネートなどである。
【0009】そして、このポリカーボネート樹脂の化学
構造は、その分子鎖が線状構造または環状構造もしくは
分岐構造を有しているものを用いることができる。この
うち、分岐構造を有するポリカーボネート樹脂として
は、分岐剤として、1,1,1−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、α,α’,α”−トリス(4−ビ
ドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベ
ンゼン、フロログルシン、トリメリット酸、イサチンビ
ス(o−クレゾール)などを用いて製造したものが好ま
しく用いられる。また、このポリカーボネート樹脂とし
て、テレフタル酸などの2官能性カルボン酸、またはそ
のエステル形成誘導体などのエステル前駆体を用いて製
造されたポリエステル−カーボネート樹脂を用いること
もできる。さらに、これら種々の化学構造を有するポリ
カーボネート樹脂の混合物を用いることもできる。
【0010】また、これらポリカーボネート樹脂の粘度
平均分子量は、通常10,000〜50,000、好ま
しくは13,000〜35,000、さらに好ましくは
15,000〜20,000である。この粘度平均分子
量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃に
おける塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限
粘度[η]を求め、[η]=1.23×10-5Mv0.83
の式により算出した値である。このようなポリカーボネ
ート樹脂の分子量の調節には、フェノール、p−ter
t−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノ
ール、p−クミルフェノールなどが用いられる。
【0011】さらに、このポリカーボネート樹脂とし
て、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合
体を用いることができる。この共重合体は、例えば、ポ
リカーボネートオリゴマーと、末端に反応性基を有する
ポリオルガノシロキサンとを、塩化メチレンなどの溶媒
に溶解させ、これに二価フェノールの水酸化ナトリウム
水溶液を加え、トリエチルアミンなどの触媒を用いて界
面重縮合反応することにより製造することができる。こ
の場合のポリオルガノシロキサン構造部分としては、ポ
リジメチルシロキサン構造、ポリジエチレンシロキサン
構造、ポリメチルフェニルシロキサン構造ポリジフェニ
ルシロキサン構造を有するものが好適に用いられる。
【0012】また、このポリカーボネート−ポリオルガ
ノシロキサン共重合体としては、そのポリカーボネート
部分の重合度が3〜100であり、ポリオルガノシロキ
サン部分の重合度が2〜500程度であるものが好適に
用いられる。また、このポリカーボネート−ポリオルガ
ノシロキサン共重合体におけるポリオルガノシロキサン
部分の含有割合としては、0.5〜30質量%、好まし
くは1〜20質量%であるものが好適である。さらに、
このポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合
体の粘度平均分子量は、5,000〜100,000、
好ましくは10,000〜30,000であるものが好
適に用いられる。
【0013】(B)珪素含有無機充填剤 (B)成分の珪素含有無機充填剤としては、珪素を含有
した無機充填剤であれば特に限定されないが、タルク、
ガラス繊維、マイカ、ゼオライトまたはワラストナイト
が好適に用いられる。タルクはマグネシウムの含水珪酸
塩鉱物であり、天然のものであっても合成されたもので
あってもよいが、色相等の点で不純物である酸化鉄の含
有量が3質量%以下のものが好ましい。
【0014】マイカとしては、白雲母,金雲母,黒雲
母,人造雲母等いずれも使用できる。ワラストナイト
は、実質的に化学式CaSiO3 で表され、通常SiO
2 が約50質量%、CaOが約47質量%、その他Fe
2 3 、Al2 3 を含んでおり、ワラストナイト原石
を粉砕及び分級したものをいう。タルク、マイカ、ワラ
ストナイトの平均粒径としては、作業性や得られる成形
体の外観の点から、好ましい粒径は0.1〜100μ
m、より好ましくは0.1〜50μmの範囲である。
【0015】ガラス繊維としては、含アルカリガラス、
低アルカリガラス、無アルカリガラス等を原料としたい
ずれをも好適に用いることができる。このガラス繊維の
長さは、好ましくは0.1〜8mm、より好ましくは
0.3〜6mmの範囲にあるものであって、繊維径は
0.1〜30μm、好ましくは0.5〜25μmの範囲
である。そして、これらのガラス繊維の形態は、特に制
限はなく、例えば、ロービング、ミルドファイバー、チ
ョップドストランドなどいずれの形態のものも使用でき
る。
【0016】ゼオライトは結晶性のアルミノ珪酸塩をい
い、天然または合成品のいずれも使用できる。その平均
粒径としては0.1〜5μmの範囲のものが好ましい。
上記の珪素含有無機充填剤は、シラン系カップリング
剤、チタネート系カップリング剤などの表面処理剤で処
理されていてもよい。前記シラン系カップリング剤とし
ては、例えばエポキシ系シラン、アミノ系シラン、ビニ
ル系シランなどを挙げることができる。また、チタネー
ト系カップリング剤としては、例えばモノアルコキシ
型、キレート型、コーディネート型などのものを挙げる
ことができる。これら珪素含有無機充填剤の中でも、そ
の形態が板状であるタルクが特に好ましい。さらに、そ
の平均粒径が0.2〜20μmであるものが特に好適に
用いられる。
【0017】(C)エチレン−(メタ)アクリル酸共重
合体又はエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体 エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル
酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、
エチレン−メタクリル酸エステル共重合体の中から適宜
選択することができる。モノマーの(メタ)アクリル酸
エステルとしてメチルアクリレート,エチルアクリレー
ト,プロピルアクリレート,ブチルアクリレート,アミ
ノアクリレート,ヘキシルアクリレート,オクチルアク
リレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シクロヘ
キシルアクリレート,ドデシルアクリレート,オクタデ
シルアクリレート,フェニルアクリレート,ベンジルア
クリレートなどのアクリル酸エステル、メチルメタクリ
レート,エチルメタクリレート,プロピルメタクリレー
ト,ブチルメタクリレート,アミノメタクリレート,ヘ
キシルメタクリレート,オクチルメタクリレート,2−
エチルヘキシルメタクリレート,シクロヘキシルメタク
リレート,ドデシルメタクリレート,オクタデシルメタ
クリレート,フェニルメタクリレート,ベンジルメタク
リレートなどのメタクリル酸エステルを挙げることがで
きる。
【0018】また、第三の他のモノマーとして、一酸化
炭素、無水マレイン酸などを使用した3元共重合体も好
適に使用することができる。さらに、エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体が金属に配位したアイオノマー
も好適に使用することができる。本発明においては、上
記の(A)、(B)、(C)成分に、必要により下記の
(D)、(E)、(F)成分の中から少なくとも一種を
配合することができる。
【0019】(D)難燃剤 (D)成分として用いる難燃剤としては、有機リン系化
合物やハロゲン非含有リン系化合物、シリコーン系化合
物などが挙げられる。この有機リン系化合物としては、
リン酸エステル化合物が好ましく、例えば、下記一般
式、
【0020】
【化1】
【0021】〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、各々
独立に水素原子または置換もしくは無置換のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルコキ
シアルキル基、アリールスルホニルアリール基を示し、
Xは、置換もしくは無置換のアルキレン基、フェニレン
基、ビフェニレン基、ナフタレン基を示し、pは0また
は1であり、qは1以上の整数であり、rは0または1
以上の整数である。〕で表される化合物や、そのオリゴ
マーあるいはポリマーが好適に用いられる。
【0022】このような一般式で表わすことのできるリ
ン酸エステル化合物についての具体例を挙げれば、トリ
メチルホスフェート,トリエチルホスフェート,トリブ
チルホスフェート,トリオクチルホスフェート,トリブ
トキシエチルホスフェート,トリフェニルホスフェー
ト,トリクレジルホスフェート,クレジルジフェニルホ
スフェート,オクチルジフェニルホスフェート,トリ
(2−エチルヘキシル)ホスフェート,ジイソプロピル
フェニルホスフェート,トリキシレニルホスフェート,
トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート,トリナ
フチルホスフェート,ビスフェノールAビスホスフェー
ト,ヒドロキノンビスホスフェート,レゾルシンビスホ
スフェート,レゾルシノール−ジフェニルホスフェー
ト,トリオキシベンゼントリホスフェート,クレジルジ
フェニルホスフェートなどがあり、さらに、これらに各
種の置換基を導入した化合物や、これらのオリゴマー、
ポリマーなどがある。そして、これらリン酸エステル化
合物は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよ
い。
【0023】また、ハロゲン非含有リン系化合物として
は、赤リンが好適に用いられる。この赤リンは、無処理
のものをそのまま用いてもよいが、熱硬化性樹脂や無機
化合物などにより表面処理して安定化したものが好適に
用いられる。このような熱硬化性樹脂としては、フェノ
ール樹脂やフェノール−ホルマリン樹脂,尿素樹脂,尿
素−ホルマリン樹脂,メラミン樹脂,メラミン−ホルマ
リン樹脂,アルキッド樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリ
エステル樹脂などが用いられる。そして、この無機化合
物としては、シリカ,ベントナイト,ゼオライト,カオ
リン,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化マグネシウム,炭酸
マグネシウム,硫酸バリウム,リン酸カルシウム,水酸
化アルミニウム,水酸化マグネシウム,水酸化亜鉛,水
酸化チタンなどが用いられる。
【0024】さらに、シリコーン系化合物としては、官
能基含有シリコーン化合物、例えば、官能基を有する
(ポリ)オルガノシロキサン類が好ましく、その骨格と
しては、式;R5aR6bSiO(4-a-b)/2 〔R5 は官能基
含有基、R6 は炭素数1〜12の炭化水素基、0<a≦
3、0≦b<3、0<a+b≦3〕で表される基本構造
を有する重合体または共重合体である。そして、この官
能基としては、アルコキシ基,アリールオキシ基,ポリ
オキシアルキレン基,水素基,水酸基,カルボキシル
基,シアノール基,アミノ基,メルカプト基,エポキシ
基などが挙げられる。さらに、複数の官能基を有するシ
リコーン化合物や、異なる官能基を有するシリコーン化
合物を併用することもできる。これら官能基を有するシ
リコーン化合物は、その官能基(R5 )/炭化水素基
(R6 )の比が、0.1〜3であるもの、さらに0.3
〜2程度であるものが好適に用いられる。これらシリコ
ーン系化合物は液状あるいはパウダー状であるが、樹脂
成分との溶融混練において分散性の良好なものが好まし
い。そして、液状のものでは、室温での粘度が10〜5
00,000mm2 /s程度のものが好ましい。このシ
リコーン系化合物が官能基を有する場合には、液状であ
っても樹脂組成物に均一に分散し、成形時や成形品の表
面にブリードすることが少ない。
【0025】(E)スチレン系樹脂 (E)成分のスチレン系樹脂としては、スチレン、α−
メチルスチレンなどのモノビニル系芳香族単量体の単独
重合体や、ゴム状重合体の存在下にモノビニル系芳香族
単量体を重合させて得られるゴム変性スチレン系樹脂、
モノビニル系芳香族単量体とアクリロニトリル、メタク
リロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体との共重合
体、さらにこれら単量体と共重合可能なマレイミド、
(メタ)アクリル酸メチルなどの他のビニル系単量体と
の共重合体、さらにこれらスチレン系樹脂の混合物など
が用いられる。
【0026】これらスチレン系樹脂の中では、ゴム変性
スチレン系樹脂が特に好適に用いられる。そして、この
ゴム変性スチレン系樹脂としては、スチレン系単量体が
ゴム状重合体にグラフト重合した耐衝撃性スチレン系樹
脂、例えば、ポリブタジエンなどのゴムにスチレンが重
合した耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリブタジ
エンにアクリロニトリルとスチレンとが重合したABS
樹脂、ポリブタジエンにメタクリル酸メチルとスチレン
が重合したMBS樹脂などがある。
【0027】このゴム変性スチレン系樹脂中のゴム状重
合体の含有割合は、通常、2〜50質量%、好ましくは
5〜30質量%、特に好ましくは5〜15質量%であ
る。このゴム状重合体の含有割合が2質量%未満である
と、耐衝撃性が不十分となり、また、50質量%を超え
ると熱安定性が低下したり、溶融流動性の低下や、ゲル
の発生、着色などを招くおそれがあるからである。この
ようなゴム状重合体の具体例としては、ポリブタジエ
ン、アクリレートおよび/またはメタクリレートを含有
するゴム質重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンゴ
ム(SBS)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
ブタジエン−アクリルゴム、イソプレンゴム、イソプレ
ン−スチレンゴム、イソプレン−アクリルゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ムなどが挙げられる。
【0028】これらゴム変性スチレン系樹脂の中でも、
さらに好ましいのは、ポリブタジエンを用いて変性した
ゴム変性スチレン系樹脂である。そして、ここで用いる
ポリブタジエンとしては、低シスポリブタジエン(例え
ば1,2−ビニル結合を1〜30モル%、1,4−シス
結合を30〜42モル%含有するもの)、高シスポリブ
タジエン(例えば1,2−ビニル結合を20モル%以
下、1,4−シス結合を78モル%以上含有するもの)
のいずれであってもよい。また、この(E)成分として
用いるスチレン系樹脂としては、JIS K 7210
に準拠し、温度200℃、荷重49Nの条件で測定した
メルトインデックス(MI)が、1〜30g/10分、
好ましくは2〜20g/10分であるものが好適に用い
られる。
【0029】(F)ポリフルオロオレフィン樹脂 (F)成分のポリフルオロオレフィン樹脂としては、フ
ルオロエチレン構造を含む重合体または共重合体が用い
られる。さらに具体的には、ジフルオロエチレン重合
体、テトラフルオロエチレン重合体、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレンとフッ素を含まないエチレン系モノマー
との共重合体が挙げられる。これらの中でも、最も好ま
しくは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であ
り、その平均分子量が500,000以上、好ましは5
00,000〜10,000,000のものである。さ
らに、このポリテトラフルオロエチレンの中でも、フィ
ブリル形成能を有するものを用いると、得られるポリカ
ーボネート樹脂組成物に高い溶融滴下防止性を付与する
ことができることから好ましいものである。
【0030】次に、本発明のポリカーボネート樹脂組成
物における(A)成分と(B)成分の配合割合について
は、(A)成分のポリカーボネート樹脂50〜99.9
質量%と(B)成分の珪素含有無機充填剤0.1〜50
質量%の範囲であるが、好ましくは、(A)成分のポリ
カーボネート樹脂80〜95質量%と(B)成分の珪素
含有無機充填剤5〜20質量%である。
【0031】ここで、(A)成分のポリカーボネート樹
脂は、その含有割合が50質量%未満であると、ポリカ
ーボネート樹脂が本来的に有する耐熱性や、機械的強度
を充分に維持することが難しくなるためであり、また、
(B)成分の珪素含有無機充填剤については、その含有
割合が0.1重量%未満では、剛性等の改善効果が充分
でない。
【0032】そして、(C)成分の配合割合について
は、上記(A)成分のポリカーボネート樹脂50〜9
9.9質量%と(B)成分の珪素含有無機充填剤0.1
〜50質量%からなる樹脂組成物成分100質量部に対
して、0.01〜5質量部、好ましくは0.01〜3質
量部である。そして、この(C)成分の配合割合が0.
01質量部未満であると、本発明の効果が不十分とな
り、配合割合が5質量部を超えると、その量に見合った
効果が得られないし、また難燃性も低下する。
【0033】次に、(D)成分の難燃剤については、前
記樹脂組成物成分100質量部当たり好ましくは0.1
〜20質量部を配合する。この(D)成分の難燃剤には
前記のとおり種々のものが用いられ、このうち、リン酸
エステルを使用する場合には、その配合割合を上記樹脂
組成物成分100質量部に対して、5〜10質量部とす
るのが好ましい。また、赤リンを使用する場合の配合割
合は、前記樹脂組成物成分100質量部に対して、0.
5〜2質量部とするのが好ましい。さらに、シリコーン
系化合物を使用する場合の配合割合は、前記樹脂組成物
成分100質量部に対して、0.5〜10質量部とする
のが好ましい。これは、これら各難燃剤の配合割合が、
これら範囲の下限未満では難燃性の向上効果が不充分で
あり、またこの範囲を超えて配合すると、耐衝撃性など
の機械的強度や耐熱性の低下を招くようになるからであ
る。
【0034】次に、(E)成分のスチレン系樹脂につい
ては、前記樹脂組成物成分100質量部当たり好ましく
は1〜40質量部、より好ましくは10〜20質量部配
合することにより、溶融流動性や耐薬品性を向上させた
ポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。そし
て、その配合割合が1質量部未満であると、この(E)
成分の配合により得られるポリカーボネート樹脂組成物
の溶融流動性や耐薬品性の向上効果が充分に得られない
ことがあり、また、この(E)成分のスチレン系樹脂の
配合割合が40質量部を超えると、主成分であるポリカ
ーボネート樹脂の含有割合が相対的に低下して、機械的
強度や耐熱性の低下を招くようになる。
【0035】最後に、(F)成分のポリフルオロオレフ
ィン樹脂については、前記樹脂組成物成分100質量部
当たり好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは
0.1〜2質量部とする。この(F)成分のポリフルオ
ロオレフィン樹脂の配合割合が0.01質量部未満であ
ると、この(F)成分の配合によるさらなる難燃性の向
上効果が充分に得られず、また、この配合割合が5質量
部を超えても、それに見合う効果の向上は得られない。
【0036】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、上記の各成分の他に、成形品に要求される特性に応
じて、一般の熱可塑性樹脂やその組成物に用いられてい
る添加剤の適宜量を含有させることができる。このよう
な添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤(耐候剤)、可塑剤、抗菌剤、
相溶化剤、着色剤(染料、顔料)などが挙げられる。
【0037】次に、本発明の難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物の製造方法については、前記の各成分(A)〜
(F)および必要に応じて用いられる各種添加剤成分
を、成形品の要求特性に見合う配合割合において配合
し、混練すればよい。ここで用いる混合機や混練機とし
ては、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダ
ー、ドラムタンブラーなどで予備混合して、ヘンシェル
ミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出
機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コ
ニーダなどによることができる。混練の際の加熱温度
は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。こ
の溶融混練成形としては、押出成形機、特にベント式の
押出成形機の使用が好ましい。なお、ポリカーボネート
樹脂以外の含有成分は、予め、ポリカーボネート樹脂あ
るいは他の熱可塑性樹脂と溶融混練、すなわちマスター
バッチとして添加することもできる。
【0038】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
上記の溶融混練成形機、あるいは、得られたペレットを
原料として、射出成形法,射出圧縮成形法,押出成形
法,ブロー成形法,プレス成形法,発泡成形法などによ
り、各種の成形品を製造することができる。この場合、
前記各成分を溶融混練してペレット状の成形原料を製造
し、ついで、このペレットを用いて射出成形や、射出圧
縮成形による射出成形品を製造する方法が、特に好適で
ある。また、この射出成形法として、ガス注入成形法を
採用すると、引けがなく外観に優れるとともに、軽量化
された成形品を得ることができる。
【0039】このようにして得られるポリカーボネート
樹脂組成物からの成形品としては、複写機,ファクシミ
リ,テレビ,ラジオ,テープレコーダー,ビデオデッ
キ,パソコン,プリンター,電話機,情報端末機,冷蔵
庫,電子レンジなどの電気・電子機器のハウジウングま
たはその部品、さらには、自動車部品など電気・電子以
外の分野の機器類にも用いることができる。
【0040】
【実施例】つぎに、実施例および比較例により、本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によ
って何ら限定されるものではない。 〔実施例1〜8および比較例1〜6〕第1表に示す配合
割合(全て質量部)において、各成分を混合し、ベント
式二軸押出成形機〔東芝機械社製:TEM35〕に供給
し、280℃で溶融混練してペレット化した。ここでの
溶融混練に先だち、すべての実施例および比較例におけ
る原料樹脂には、酸化防止剤としてイルガノックス10
76(チバ・スペシヤルティ・ケミカルズ社製)0.2
質量部およびアデカスタブC(旭電化工業社製)0.1
質量部を添加した。
【0041】次に、得られたペレットを、120℃で1
2時間乾燥した後、成形温度270℃、金型温度80℃
で射出成形して試験片を得た。得られた試験片を用いて
性能を各種試験によって評価し、その結果を第1表に示
す。なお、用いた原材料および性能評価方法を次に示
す。
【0042】〔原材料〕 (A)成分 ポリカーボネート樹脂として、ビスフェノールAを原料
とし、温度300℃、荷重11.76Nの条件下に測定
したメルトインデックスが20g/10分であり、かつ
粘度平均分子量が19,000であるポリカーボネート
樹脂〔出光石油化学社製:タフロン・A1900〕(第
1表中、PC−1で示す)を用い、また、ポリカーボネ
ート・ポリジメチルシロキサン共重合樹脂として、ビス
フェノールAを原料とするポリカーボネートブロック単
位に対して、4質量%のポリジメチルシロキサンブロッ
ク単位(繰返し単位数30)を含み、その粘度平均分子
量が19,000であるポリカーボネート・ポリジメチ
ルシロキサンブロック共重合体(第1表中、PC−2で
示す)を用いた。 (B)成分 タルクとしては、平均粒径4.9μm のタルク〔富士タ
ルク社製:TP−A25〕を用い、ガラス繊維として
は、繊維径13μm 、長さ3mmのチョップドファイバ
ー〔旭ファイバーガラス社製:MA409C〕を用い
た。 (C)成分 エチレン−アクリル酸共重合体としてA−C540(ハ
ネウエル社製)(第1表中、共重合体−1で示す)を用
い、エチレン−エチルアクリレート系共重合体としてH
P771(三井デュポンポリケミカル社製)(第1表
中、共重合体−2で示す)、AS251(三井デュポン
ポリケミカル社製)(第1表中、共重合体−3で示す)
を用いた。 (D)成分 難燃剤としては、レゾルシノールビス(ジフェニルホス
フェート)〔旭電化工業社製:PFR〕(第1表中、難
燃剤−1で示す)を用いた。
【0043】(E)成分 ABS樹脂としては、温度200℃、荷重49Nの条件
下に測定したメルトインデックスが5g/10分のアク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体〔日本エ
イアンドエル社製:AT−05〕(第1表中、ABS−
1で示す)を用い、また、温度200℃、荷重49Nの
条件下に測定したメルトインデックスが2g/10分の
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体〔テ
クノポリマー社製:DP611〕(第1表中、ABS−
2で示す)を用い、ゴム変性スチレン系樹脂としては、
ゴム含有率が9質量%であり、温度200℃、荷重49
Nの条件下に測定したメルトインデックスが2g/10
分である耐衝撃性ポリスチレン〔出光石油化学社製:H
T52〕(第1表中、HIPSで示す)を用いた。 (F)成分 ポリフルオロオレフィン樹脂として、ポリテトラフルオ
ロエチレン〔旭硝子社製:CD076〕(第1表中、P
TFEで示す)を用いた。
【0044】〔性能評価方法〕 (1)IZOD(アイゾット)衝撃強度 ASTM D−256に準拠して実施した。試験条件
は、温度23℃、試料として肉厚3.2mmのものを用
いた。 (2)曲げ弾性率 ASTM D−790に準拠して実施した。試験条件
は、温度23℃、試料として肉厚4mmのものを用い
た。 (3)引張伸び率 JIS K 7113に準拠して実施した。 (4)滞留熱安定性(300℃/20分)ΔEの測定 射出成形機〔東芝機械社製:100EN〕のシリンダ温
度を300℃フラットとし、外形寸法が80mm×80
mmで、肉厚が3.2mmの角板を成形した。その際、
通常成形を10ショット行い、ついで計量の終了後、2
0分間放置した。その後、1ショット目〜3ショット目
の成形品の色調を測定し、これらの平均値を滞留後の色
調とし、300℃で20分間滞留させる前の色調との差
をΔEとした。ここでの色調の測定は、Macbeth
社製COLOR−EYEを用いて実施した。
【0045】(5)リサイクル性 各組成物ペレットを用いて、成形温度300℃、金型温
度80℃の条件で射出成形によりノートパソコンハウジ
ング(A4タイプ)を成形した。この成形品を粉砕し
て、100%リサイクル原料として再度、同条件で試験
片を成形した。その試験片について前記の条件でIZO
D衝撃強度を測定した。 (6)耐湿熱性 温度70℃、湿度90%の雰囲気に500時間保持した
後、前記の条件でIZOD衝撃強度を測定した。 (7)難燃性 各樹脂組成物を射出成形機〔東芝機械社製:100E
N〕により、外形寸法が127mm×12.7mmで、
肉厚が1.5mmのバーに成形した。そして、このバー
を試験片として用い、UL94燃焼試験に準拠して燃焼
テストを行った。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】第1表より下記のことがわかる。 実施例1〜3と比較例1を比較すると、(C)成分を
添加することにより耐衝撃強度、引張伸び率、滞留熱安
定性、リサイクル性、耐湿熱性を改善できることがわか
る。 比較例1と比較例2を比較すると、単にアクリル酸を
添加しただけでは効果は発現しないことがわかる。 実施例4と比較例3を比較すると、(C)成分を添加
することにより耐衝撃強度、滞留熱安定性、リサイクル
性、耐湿熱性を改善できることがわかる。
【0051】比較例3と比較例4を比較すると、
(B)成分のタルクを加えることにより、曲げ弾性率、
難燃性を改善できることがわかる。 実施例8と比較例5を比較すると、(B)成分として
ガラス繊維を使用した場合でも(C)成分の効果はでて
いることがわかる。 実施例4と比較例6を比較すると、(C)成分の量が
多すぎると難燃性が悪くなることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、成形時の色調変化、ポ
リカーボネートの分子量の低下を防ぐことができ、また
耐衝撃性、剛性等の物性をも維持することができ、かつ
難燃性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5415 C08K 5/5415 7/14 7/14 7/16 7/16 //(C08L 69/00 (C08L 69/00 23:08 23:08 25:08 25:08 27:18) 27:18) Fターム(参考) 4F071 AA12 AA15 AA22 AA27 AA32 AA33 AA50 AA67 AA77X AA81 AB05 AB25 AB26 AB28 AD01 AE07 AE17 AH12 BB03 BB05 BB06 4J002 BB072 BB082 BC053 BD154 CG001 CP025 DA057 DJ006 DJ046 DJ056 DL006 EW047 FA046 FD137 GQ01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂50〜9
    9.9質量%及び(B)珪素含有無機充填剤0.1〜5
    0質量%からなる樹脂組成物成分100質量部に対し
    て、(C)エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又は
    エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を0.
    01〜5質量部配合してなるポリカーボネート樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 (B)珪素含有無機充填剤が、タルク、
    ガラス繊維、マイカ、ゼオライト及びワラストナイトか
    ら選ばれる少なくとも一種である請求項1記載のポリカ
    ーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)珪素含有無機充填剤が、平均粒径
    0.2〜20μmのタルクである請求項1又は2に記載
    のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、(D)難燃剤を、前記樹脂組成
    物成分100質量部当たり0.1〜20質量部配合して
    なる請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (D)難燃剤が、リン酸エステル、赤リ
    ン及びシリコーン系化合物から選ばれる少なくとも一種
    である請求項4記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、(E)スチレン系樹脂を、前記
    樹脂組成物成分100質量部当たり1〜40質量部配合
    してなる請求項1〜5のいずれかに記載のポリカーボネ
    ート樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (E)スチレン系樹脂が、ゴム変性スチ
    レン系樹脂である請求項6記載のポリカーボネート樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 さらに、(F)ポリフルオロオレフィン
    樹脂を、前記樹脂組成物成分100質量部当たり0.0
    1〜5質量部配合してなる請求項1〜7のいずれかに記
    載のポリカーボネート樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (F)ポリフルオロオレフィン樹脂が、
    フィブリル形成能を有し、かつ平均分子量が500,0
    00以上のポリテトラフルオロエチレンである請求項8
    記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載のポリカ
    ーボネート樹脂組成物を用いて成形された電気・電子機
    器のハウジングまたはその部品。
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