JP2001294544A - ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法 - Google Patents
ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 入手しやすく、精製、単離等の取り扱いが容
易な安定な出発原料から効率良くω−メトキシ−1−ア
ルカノールを得る方法を提供する。 【解決手段】 下記の一般式 【化1】 (式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若しくは環状の
アルキル基、アリル基、又は芳香族基を表し、Xはハロ
ゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示す。)で表され
るカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルとメタノー
ルを、塩基存在下、必要に応じて触媒を用いて反応させ
る。
易な安定な出発原料から効率良くω−メトキシ−1−ア
ルカノールを得る方法を提供する。 【解決手段】 下記の一般式 【化1】 (式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若しくは環状の
アルキル基、アリル基、又は芳香族基を表し、Xはハロ
ゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示す。)で表され
るカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルとメタノー
ルを、塩基存在下、必要に応じて触媒を用いて反応させ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカルボン酸ω−ハロ
ゲノアルキルエステルからω−メトキシ−1−アルカノ
ールを得る方法に関する。ω−メトキシ−1−アルカノ
ールは医薬、農薬及びポリマー等の有用な原料として、
工業的に重要な化合物である。
ゲノアルキルエステルからω−メトキシ−1−アルカノ
ールを得る方法に関する。ω−メトキシ−1−アルカノ
ールは医薬、農薬及びポリマー等の有用な原料として、
工業的に重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ω−メトキシ−1−アルカノール(アル
キル基:C3〜C5)の従来の製造方法としては、 1)α,ω−ジオールのハロゲン化メチルによるモノメ
チル化、 2)α,ω−ジオールのジメチル硫酸によるモノメチル
化、 3)アルデヒド等のカルボニル化合物の還元、 4)酸素含有ヘテロ環の開裂と還元、 5)ヘテロ環からメトキシ化に伴う開裂、及び 6)ω−ハロゲノ−1−アルカノールからのメトキシ化
による方法が知られている。
キル基:C3〜C5)の従来の製造方法としては、 1)α,ω−ジオールのハロゲン化メチルによるモノメ
チル化、 2)α,ω−ジオールのジメチル硫酸によるモノメチル
化、 3)アルデヒド等のカルボニル化合物の還元、 4)酸素含有ヘテロ環の開裂と還元、 5)ヘテロ環からメトキシ化に伴う開裂、及び 6)ω−ハロゲノ−1−アルカノールからのメトキシ化
による方法が知られている。
【0003】しかしながら、これらの合成法はいずれも
問題点を抱えている。以下に上記各反応について問題点
を挙げ詳細に説明する。
問題点を抱えている。以下に上記各反応について問題点
を挙げ詳細に説明する。
【0004】1)α,ω−ジオールのハロゲン化メチル
によるモノメチル化 3−メトキシ−1−プロパノールの製造法としては、
1,3−プロパンジオールのヨウ化メチルによるメチル
化が知られており、L.Smith,J.Amer.C
hem.Soc.,65<1943>1276等に記載
の合成例が挙げられる。また、同様に4−メトキシ−1
−ブタノール及び5−メトキシ−1−ペンタノールの製
造方法も報告されている(F.Liu et al.,
J.Amer.Chem.Soc.,114<1992
>,5281、M.Sheehan,et al.,
J.Org.Chem.36<1971>,179
6)。これらの方法は、いずれもメチル化剤に高価なヨ
ウ化メチルを使用しており、工業的に採用するのは難し
いという問題点を有する。
によるモノメチル化 3−メトキシ−1−プロパノールの製造法としては、
1,3−プロパンジオールのヨウ化メチルによるメチル
化が知られており、L.Smith,J.Amer.C
hem.Soc.,65<1943>1276等に記載
の合成例が挙げられる。また、同様に4−メトキシ−1
−ブタノール及び5−メトキシ−1−ペンタノールの製
造方法も報告されている(F.Liu et al.,
J.Amer.Chem.Soc.,114<1992
>,5281、M.Sheehan,et al.,
J.Org.Chem.36<1971>,179
6)。これらの方法は、いずれもメチル化剤に高価なヨ
ウ化メチルを使用しており、工業的に採用するのは難し
いという問題点を有する。
【0005】また、メチル化剤として安価な塩化メチル
を用いた例もあるが(T.Okano,J.Kiji
et al.,Chem.Lett.<1982>,9
77)、選択的反応をスムーズに行うためにはモノアル
コラートを得る脱水工程が必要(特開平11−3226
53号公報参照)で、操作が煩雑となる。
を用いた例もあるが(T.Okano,J.Kiji
et al.,Chem.Lett.<1982>,9
77)、選択的反応をスムーズに行うためにはモノアル
コラートを得る脱水工程が必要(特開平11−3226
53号公報参照)で、操作が煩雑となる。
【0006】2)α,ω−ジオールのジメチル硫酸よる
モノメチル化 1,4−ブタンジオール及び1,5−ペンタンジオール
のジメチル硫酸によるモノメチル化は、S.Hu et
al.,J.Chem.Soc.Perkin Tr
ans.2,<1997>9,1751で報告されてい
る。しかしながら、ジメチル硫酸を用いる方法はジメチ
ル硫酸の毒性が強いことと選択性を上げるためには多量
の溶媒が必要という欠点を有する。
モノメチル化 1,4−ブタンジオール及び1,5−ペンタンジオール
のジメチル硫酸によるモノメチル化は、S.Hu et
al.,J.Chem.Soc.Perkin Tr
ans.2,<1997>9,1751で報告されてい
る。しかしながら、ジメチル硫酸を用いる方法はジメチ
ル硫酸の毒性が強いことと選択性を上げるためには多量
の溶媒が必要という欠点を有する。
【0007】3)アルデヒド等のカルボニル化合物の還
元 アクロレインへのメタノールによるMichael付加
とそれに続くニッケル触媒による水素還元で3−メトキ
シ−1−プロパノールを得る方法がある(米国特許第2
495313号明細書(1944)参照)。しかしなが
ら、この方法は、工業的に実施するには原料の入手等の
問題がある。また、1,4−ブタンジオール及び1,5
−ペンタンジオールのホロミル化と還元反応(200〜
250気圧H2,250℃)による合成例(ドイツ国特
許第1196174号明細書(1965))もあるが反
応条件と触媒(Cu−Chromite)が問題とな
る。
元 アクロレインへのメタノールによるMichael付加
とそれに続くニッケル触媒による水素還元で3−メトキ
シ−1−プロパノールを得る方法がある(米国特許第2
495313号明細書(1944)参照)。しかしなが
ら、この方法は、工業的に実施するには原料の入手等の
問題がある。また、1,4−ブタンジオール及び1,5
−ペンタンジオールのホロミル化と還元反応(200〜
250気圧H2,250℃)による合成例(ドイツ国特
許第1196174号明細書(1965))もあるが反
応条件と触媒(Cu−Chromite)が問題とな
る。
【0008】4)酸素含有ヘテロ環の開裂と還元 3−メトキシ−1−プロパノールの製造法としては、
1,3−ジオキサンのBCl3による開裂とLiAlH4
による還元(T.Bonner,K.Rutter e
t al.,J.Chem.Soc.Perkin T
rans.1,<1981>,1807)が挙げられ、
同様に4−メトキシ−1−ブタノール及び5−メトキシ
−1−ペンタノールも高収率(90〜95%)で得られ
る。しかし、これらの反応はBCl3を触媒に高価なL
iAlH4を多量に用いており、工業的には不向きであ
る。
1,3−ジオキサンのBCl3による開裂とLiAlH4
による還元(T.Bonner,K.Rutter e
t al.,J.Chem.Soc.Perkin T
rans.1,<1981>,1807)が挙げられ、
同様に4−メトキシ−1−ブタノール及び5−メトキシ
−1−ペンタノールも高収率(90〜95%)で得られ
る。しかし、これらの反応はBCl3を触媒に高価なL
iAlH4を多量に用いており、工業的には不向きであ
る。
【0009】5)ヘテロ環からメトキシ化に伴う開裂 3−メトキシ−1−プロパノールの製造方法としては、
オキセタンのメトキシ化に伴う開裂反応(B.Sear
les,Butler,J.Amer.Chem.So
c.,76<1954>,56)が知られている。しか
しながら、この方法も原料の入手に問題がある。
オキセタンのメトキシ化に伴う開裂反応(B.Sear
les,Butler,J.Amer.Chem.So
c.,76<1954>,56)が知られている。しか
しながら、この方法も原料の入手に問題がある。
【0010】6)ω−ハロゲノ−1−アルカノールのメ
トキシ化 3−ハロゲノ−1−プロピルアルコールのメトキシ化に
より3−メトキシ−1−プロパノールが合成できる
(B.E.Leggetter et al.,Ca
n.J.Chem.,42<1964>,2113)、
しかしながらこの方法では得られる目的物の収率が低い
(21%)。また、C4〜C5のα,ω−ハロゲノヒド
リンを原料として用いる合成法では反応時に原料である
α,ω−ハロゲノヒドリンが環化して目的物の収率が低
いという問題がある。
トキシ化 3−ハロゲノ−1−プロピルアルコールのメトキシ化に
より3−メトキシ−1−プロパノールが合成できる
(B.E.Leggetter et al.,Ca
n.J.Chem.,42<1964>,2113)、
しかしながらこの方法では得られる目的物の収率が低い
(21%)。また、C4〜C5のα,ω−ハロゲノヒド
リンを原料として用いる合成法では反応時に原料である
α,ω−ハロゲノヒドリンが環化して目的物の収率が低
いという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、入手しやす
く、精製、単離等の取り扱いが容易な安定な出発原料か
ら効率良くω−メトキシ−1−アルカノールを得る方法
を提供することである。
鑑みてなされたものであり、その目的は、入手しやす
く、精製、単離等の取り扱いが容易な安定な出発原料か
ら効率良くω−メトキシ−1−アルカノールを得る方法
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ω−メト
キシ−1−アルカノールを得る種々の合成法について鋭
意検討した結果、安定なカルボン酸ω−ハロゲノアルキ
ルエステル(アルキル基:C3〜C5)を出発原料に用
い、それにメタノールを塩基存在下で、必要に応じて触
媒を用いて反応させることにより、ハロゲン化アルキル
基のメチルエーテル化反応とエステル基の加水分解反応
が同時に起こり、ワンポットで効率良くω−メトキシ−
1−アルカノールが合成できるという新規なω−メトキ
シ−1−アルカノールの製造方法を見出し、本発明を完
成するに至った。
キシ−1−アルカノールを得る種々の合成法について鋭
意検討した結果、安定なカルボン酸ω−ハロゲノアルキ
ルエステル(アルキル基:C3〜C5)を出発原料に用
い、それにメタノールを塩基存在下で、必要に応じて触
媒を用いて反応させることにより、ハロゲン化アルキル
基のメチルエーテル化反応とエステル基の加水分解反応
が同時に起こり、ワンポットで効率良くω−メトキシ−
1−アルカノールが合成できるという新規なω−メトキ
シ−1−アルカノールの製造方法を見出し、本発明を完
成するに至った。
【0013】即ち、本発明は下記の一般式
【0014】
【化2】
【0015】(式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若
しくは環状のアルキル基、アリル基、又は芳香族基を表
し、Xはハロゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示
す。)で表されるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエス
テルとメタノールを、塩基存在下で、反応させることを
特徴とするω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法
である。
しくは環状のアルキル基、アリル基、又は芳香族基を表
し、Xはハロゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示
す。)で表されるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエス
テルとメタノールを、塩基存在下で、反応させることを
特徴とするω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法
である。
【0016】本発明の反応に用いられる塩基としては、
Williamson合成に一般的に用いられる塩基が
使用できる。即ち、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属水酸化物、メタノールとアルカリ金属から
なるメチラート、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のア
ルカリ金属炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属
水素化物、酸化バリウムと酸化銀からなる金属酸化物、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルア
ミン等の3級アミン、ナトリウムアミド等が挙げられる
が、これらの内で特に好ましい塩基は、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラートである。
尚、これらは単独で使用することができるが、更に3級
アミンとアルカリ金属水酸化物、又はメチラートとアル
カリ金属水酸化物といった組み合わせの様に併用しても
良い。本発明の反応において通常用いられる塩基量は、
出発化合物であるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエス
テル1モルに対して1〜4倍モル用いるのが好ましく、
1.5〜2.5倍モルの使用が更に好ましい。
Williamson合成に一般的に用いられる塩基が
使用できる。即ち、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属水酸化物、メタノールとアルカリ金属から
なるメチラート、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のア
ルカリ金属炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属
水素化物、酸化バリウムと酸化銀からなる金属酸化物、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルア
ミン等の3級アミン、ナトリウムアミド等が挙げられる
が、これらの内で特に好ましい塩基は、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラートである。
尚、これらは単独で使用することができるが、更に3級
アミンとアルカリ金属水酸化物、又はメチラートとアル
カリ金属水酸化物といった組み合わせの様に併用しても
良い。本発明の反応において通常用いられる塩基量は、
出発化合物であるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエス
テル1モルに対して1〜4倍モル用いるのが好ましく、
1.5〜2.5倍モルの使用が更に好ましい。
【0017】本発明の方法において、反応は、試薬とし
て用いられるメタノールのみで他の溶媒を追加しなくて
も進行はするが、反応中に生成する塩のためスラリーと
なるので転化率良く反応を進行させるためには溶媒を用
いた系での反応が望ましい。反応に用いられる溶媒とし
ては、例えば、メタノール、tert−ブタノール等の
アルコール類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、1,3,5−トリオキ
サン、ヘキサメチルホスホロアミド(HMPA)、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,
3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミジノン(DMPO)等の非プロトン性の極
性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、
トリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(トリグ
ライム)等のエチレングリコールエーテル類が挙げられ
る。用いられる溶媒量は出発原料であるカルボン酸エス
テルに対して重量比で1〜10倍量が適当であり、好ま
しくは1〜5倍量が適当である。
て用いられるメタノールのみで他の溶媒を追加しなくて
も進行はするが、反応中に生成する塩のためスラリーと
なるので転化率良く反応を進行させるためには溶媒を用
いた系での反応が望ましい。反応に用いられる溶媒とし
ては、例えば、メタノール、tert−ブタノール等の
アルコール類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、1,3,5−トリオキ
サン、ヘキサメチルホスホロアミド(HMPA)、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,
3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミジノン(DMPO)等の非プロトン性の極
性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、
トリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(トリグ
ライム)等のエチレングリコールエーテル類が挙げられ
る。用いられる溶媒量は出発原料であるカルボン酸エス
テルに対して重量比で1〜10倍量が適当であり、好ま
しくは1〜5倍量が適当である。
【0018】尚、反応に際して、水の影響は用いられる
溶媒により異なるが、ジメチルスルホキサイド、ヘキサ
メチルホスホロアミド等の溶媒では無水系が良い。一
方、メタノールのみの系では一定量の水の添加により若
干の収率の向上が認められる。含有される水の量は、出
発原料のカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルに対
してモル比で0.1倍モル以上が適当であり、好ましく
は1〜4倍モルである。
溶媒により異なるが、ジメチルスルホキサイド、ヘキサ
メチルホスホロアミド等の溶媒では無水系が良い。一
方、メタノールのみの系では一定量の水の添加により若
干の収率の向上が認められる。含有される水の量は、出
発原料のカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルに対
してモル比で0.1倍モル以上が適当であり、好ましく
は1〜4倍モルである。
【0019】反応温度としては反応系内の温度が10℃
〜100℃であれば反応は進行する。しかし、低い温度
では反応が進みにくく、また激しくメタノールが還流す
る条件では塩の生成とともに発泡現象が見られるため、
20℃〜80℃の範囲が適当である。
〜100℃であれば反応は進行する。しかし、低い温度
では反応が進みにくく、また激しくメタノールが還流す
る条件では塩の生成とともに発泡現象が見られるため、
20℃〜80℃の範囲が適当である。
【0020】本発明の方法において、触媒を用いない場
合も反応は進行するが、触媒を用いた場合は比較的低い
温度でも反応は進行し、反応速度の向上が認められる。
用いられる触媒としては、テトラブチルアンモニウムブ
ロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テト
ラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアン
モニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウ
ムフロライド、テトラブチルアンモニウムフロライドハ
イドレート、テトラブチルアンモニウムサルファイト、
テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルファイ
ト、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド・モノハイドレ
ート、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムフロライド・ハイドレー
ト、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウメトキサイド、テト
ラオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラオクチ
ルアンモニウムブロマイド、テトラオクチルアンモニウ
ムフロライド等の4級アンモニウム塩類、テトラオクチ
ルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類等が挙
げられる。用いられる触媒量は出発原料であるカルボン
酸ω−ハロゲノアルキルエステルに対して重量%で0.
1〜10重量%が適当であり、好ましくは1〜5重量%
が適当である。
合も反応は進行するが、触媒を用いた場合は比較的低い
温度でも反応は進行し、反応速度の向上が認められる。
用いられる触媒としては、テトラブチルアンモニウムブ
ロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テト
ラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアン
モニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウ
ムフロライド、テトラブチルアンモニウムフロライドハ
イドレート、テトラブチルアンモニウムサルファイト、
テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルファイ
ト、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド・モノハイドレ
ート、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムフロライド・ハイドレー
ト、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウメトキサイド、テト
ラオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラオクチ
ルアンモニウムブロマイド、テトラオクチルアンモニウ
ムフロライド等の4級アンモニウム塩類、テトラオクチ
ルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類等が挙
げられる。用いられる触媒量は出発原料であるカルボン
酸ω−ハロゲノアルキルエステルに対して重量%で0.
1〜10重量%が適当であり、好ましくは1〜5重量%
が適当である。
【0021】
【実施例】以下に反応の詳細について実施例で説明する
が、それらは本発明を限定するものではない。尚、本反
応の生成物は、GC−MSとNMRにて確認した。又、
収率はいずれもガスクロマトグラフィーを用いて分析し
た。
が、それらは本発明を限定するものではない。尚、本反
応の生成物は、GC−MSとNMRにて確認した。又、
収率はいずれもガスクロマトグラフィーを用いて分析し
た。
【0022】実施例1 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 メタノール450.6g(14.06モル)とジメチル
スルホキサイド85.2gを還流コンデンサー、温度計
及び磁気攪拌棒を装着した四つ口フラスコに入れ、攪拌
しながら粒状の水酸化ナトリウム180.3g(4.1
2モル)を加えた。フラスコ内を窒素シールした後、オ
イルバスにつけて内温を50℃まで昇温し、水酸化ナト
リウムを溶解した。次いで、出発原料の3−クロロプロ
ピル−1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99
%品)242.3g(1.77モル)を系内の温度を3
6〜41℃に保ちながら6時間かけて滴下し、更に内温
55℃付近で12時間加熱攪拌を続けた。その結果、目
的とする3−メトキシ−1−プロパノールが125.5
g(1.39モル)、収率78.5%で得られた。
ルの合成 メタノール450.6g(14.06モル)とジメチル
スルホキサイド85.2gを還流コンデンサー、温度計
及び磁気攪拌棒を装着した四つ口フラスコに入れ、攪拌
しながら粒状の水酸化ナトリウム180.3g(4.1
2モル)を加えた。フラスコ内を窒素シールした後、オ
イルバスにつけて内温を50℃まで昇温し、水酸化ナト
リウムを溶解した。次いで、出発原料の3−クロロプロ
ピル−1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99
%品)242.3g(1.77モル)を系内の温度を3
6〜41℃に保ちながら6時間かけて滴下し、更に内温
55℃付近で12時間加熱攪拌を続けた。その結果、目
的とする3−メトキシ−1−プロパノールが125.5
g(1.39モル)、収率78.5%で得られた。
【0023】実施例2 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 28wt%ソジウムメトキサイド193.0g(1.0
0モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液8.8g
(0.10モル)、水13.6gを還流コンデンサー、
温度計及び磁気攪拌棒を装着した四つ口フラスコに入
れ、内温を64℃まで昇温した。次いで、出発原料の3
−クロロプロピル−1−アセテート(東ソー有機化学
(株)製、99%品)68.4g(0.50モル)を系
内の温度を64〜66℃に保ちながら5時間かけて滴下
し、更に内温65〜66℃で11時間加熱攪拌を続け
た。その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノ
ールが34.0g(0.38モル)、収率76.0%で
得られた。
ルの合成 28wt%ソジウムメトキサイド193.0g(1.0
0モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液8.8g
(0.10モル)、水13.6gを還流コンデンサー、
温度計及び磁気攪拌棒を装着した四つ口フラスコに入
れ、内温を64℃まで昇温した。次いで、出発原料の3
−クロロプロピル−1−アセテート(東ソー有機化学
(株)製、99%品)68.4g(0.50モル)を系
内の温度を64〜66℃に保ちながら5時間かけて滴下
し、更に内温65〜66℃で11時間加熱攪拌を続け
た。その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノ
ールが34.0g(0.38モル)、収率76.0%で
得られた。
【0024】実施例3 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 メタノール57.7g(1.80モル)と水酸化ナトリ
ウム30.1g(0.69モル)を還流コンデンサー、
温度計及び磁気攪拌機を装着した四つ口フラスコに入
れ、攪拌しながらオイルバスにつけて内温を60℃まで
昇温した。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−1
−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)4
0.9g(0.30モル)を系内の温度を60℃付近に
保ちながら3時間かけて滴下し、更に内温60℃付近で
13時間加熱攪拌を続けた。その結果、目的とする3−
メトキシ−1−プロパノールが17.6g(0.20モ
ル)、収率66.7%で得られた。
ルの合成 メタノール57.7g(1.80モル)と水酸化ナトリ
ウム30.1g(0.69モル)を還流コンデンサー、
温度計及び磁気攪拌機を装着した四つ口フラスコに入
れ、攪拌しながらオイルバスにつけて内温を60℃まで
昇温した。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−1
−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)4
0.9g(0.30モル)を系内の温度を60℃付近に
保ちながら3時間かけて滴下し、更に内温60℃付近で
13時間加熱攪拌を続けた。その結果、目的とする3−
メトキシ−1−プロパノールが17.6g(0.20モ
ル)、収率66.7%で得られた。
【0025】実施例4 3−メトキシ−1−プルパノー
ルの合成 28wt%ソジウムメトキサイド38.7g(0.20
モル)を還流コンデンサー、温度計及び磁気攪拌機を装
着した四つ口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素シール
した後、攪拌しながらオイルバスにつけ内温を45℃ま
で昇温した。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−
1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)
13.7g(0.10モル)を、系内の温度を45〜6
2℃に保ちながら、2時間かけて滴下し、更に内温60
℃付近で18時間加熱攪拌を続けた。その結果、目的と
する3−メトキシ−1−プロパノールが6.3g(0.
07モル)、収率70.0%で得られた。
ルの合成 28wt%ソジウムメトキサイド38.7g(0.20
モル)を還流コンデンサー、温度計及び磁気攪拌機を装
着した四つ口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素シール
した後、攪拌しながらオイルバスにつけ内温を45℃ま
で昇温した。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−
1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)
13.7g(0.10モル)を、系内の温度を45〜6
2℃に保ちながら、2時間かけて滴下し、更に内温60
℃付近で18時間加熱攪拌を続けた。その結果、目的と
する3−メトキシ−1−プロパノールが6.3g(0.
07モル)、収率70.0%で得られた。
【0026】実施例5 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド38.6g
(0.2モル)を使用し、水3.6g(出発原料である
3−クロロプロピル−1−アセテート0.1モルに対し
て0.2モル)を加える以外は実施例4と同様にして、
3−クロロプロピル−1−アセテート(東ソー有機化学
(株)製、99%品)13.7g(0.1モル)を、系
内の温度を68℃以下に保ちながら、滴下、熟成した。
その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノール
が6.5g(収率72.4%)得られた。出発原料、反
応条件及び結果を表1に示す。
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド38.6g
(0.2モル)を使用し、水3.6g(出発原料である
3−クロロプロピル−1−アセテート0.1モルに対し
て0.2モル)を加える以外は実施例4と同様にして、
3−クロロプロピル−1−アセテート(東ソー有機化学
(株)製、99%品)13.7g(0.1モル)を、系
内の温度を68℃以下に保ちながら、滴下、熟成した。
その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノール
が6.5g(収率72.4%)得られた。出発原料、反
応条件及び結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例6 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド38.7g
(0.2モル)を使用し、水7.3g(出発原料である
3−クロロプロピル−1−アセテート0.1モルに対し
て0.4モル)を用いる以外は実施例5と同様にして、
3−クロロプロピル−1−アセテート13.7g(東ソ
ー有機化学(株)製、99%品)(0.1モル)を、系
内の温度を74℃以下に保ちながら、滴下、熟成した。
その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノール
が6.4g(収率71.1%)得られた。出発原料、反
応条件及び結果を表1にあわせて示す。
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド38.7g
(0.2モル)を使用し、水7.3g(出発原料である
3−クロロプロピル−1−アセテート0.1モルに対し
て0.4モル)を用いる以外は実施例5と同様にして、
3−クロロプロピル−1−アセテート13.7g(東ソ
ー有機化学(株)製、99%品)(0.1モル)を、系
内の温度を74℃以下に保ちながら、滴下、熟成した。
その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノール
が6.4g(収率71.1%)得られた。出発原料、反
応条件及び結果を表1にあわせて示す。
【0029】実施例7 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド355.3
g(1.8モル)と粒状の85%水酸化カリウム59.
2g(0.9モル)を併用し、水59.2gを使用する
以外は、実施例2と同様にして、出発原料の3−クロロ
プロピル−1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、
99%品)170.0g(1.3モル)を、系内の温度
を75℃以下に保ちながら、滴下し、反応を行った。そ
の結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノールを
87.9g(0.98モル)、収率75%で得た。出発
原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示す。
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド355.3
g(1.8モル)と粒状の85%水酸化カリウム59.
2g(0.9モル)を併用し、水59.2gを使用する
以外は、実施例2と同様にして、出発原料の3−クロロ
プロピル−1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、
99%品)170.0g(1.3モル)を、系内の温度
を75℃以下に保ちながら、滴下し、反応を行った。そ
の結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノールを
87.9g(0.98モル)、収率75%で得た。出発
原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示す。
【0030】実施例8 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として3級アミンであるN,N−ジメチルシクロヘ
キシルアミン26.3g(0.2モル)と粒状の96%
水酸化ナトリウム30.9g(0.7モル)を併用し、
それらをメタノール785.7g中に加え、加熱攪拌状
態を保った。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−
1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)
40.4g(0.3モル)を、系内を55℃以下に保ち
ながら、滴下し、反応を行った。その結果、目的とする
3−メトキシ−1−プロパノールを17.5g(0.1
9モル)、収率64.9%で得た。出発原料、反応条件
及び結果を表1にあわせて示す。
ルの合成 塩基として3級アミンであるN,N−ジメチルシクロヘ
キシルアミン26.3g(0.2モル)と粒状の96%
水酸化ナトリウム30.9g(0.7モル)を併用し、
それらをメタノール785.7g中に加え、加熱攪拌状
態を保った。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−
1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)
40.4g(0.3モル)を、系内を55℃以下に保ち
ながら、滴下し、反応を行った。その結果、目的とする
3−メトキシ−1−プロパノールを17.5g(0.1
9モル)、収率64.9%で得た。出発原料、反応条件
及び結果を表1にあわせて示す。
【0031】実施例9 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 触媒として4級アンモニウム塩であるトリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド4.7gを用い、96%水酸
化ナトリウム100.4g(2.4モル)を、メタノー
ル1367.0gとジメチルホルムアミド10.4gの
混合溶媒中に加え、出発原料の3−クロロプロピル−1
−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)1
36.7g(1.0モル)を、系内の温度を55℃以下
と比較的低い温度に保ちながら、滴下し、反応を行っ
た。その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノ
ールを63.4g(0.70モル)、収率70.4%で
得た。出発原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示
す。
ルの合成 触媒として4級アンモニウム塩であるトリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド4.7gを用い、96%水酸
化ナトリウム100.4g(2.4モル)を、メタノー
ル1367.0gとジメチルホルムアミド10.4gの
混合溶媒中に加え、出発原料の3−クロロプロピル−1
−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)1
36.7g(1.0モル)を、系内の温度を55℃以下
と比較的低い温度に保ちながら、滴下し、反応を行っ
た。その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノ
ールを63.4g(0.70モル)、収率70.4%で
得た。出発原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示
す。
【0032】実施例10 3−メトキシ−1−プロパノ
ールの合成 3−クロロプロピル−1−プロパノール(東ソー有機化
学(株)製、98%品)95.6g(1.0モル)と市
販の塩化ベンゾイル140.5gを炭酸カリウム13
8.5g(1.0モル)存在下、アセトン150.9g
中にて反応させ、ろ過、濃縮後、蒸留した(bp.10
2〜105℃/1mmHg)。その結果、純度98%の
3−クロロプロピル−1−ベンゾエート128.2g
(0.65モル)を収率64.6%で得た。
ールの合成 3−クロロプロピル−1−プロパノール(東ソー有機化
学(株)製、98%品)95.6g(1.0モル)と市
販の塩化ベンゾイル140.5gを炭酸カリウム13
8.5g(1.0モル)存在下、アセトン150.9g
中にて反応させ、ろ過、濃縮後、蒸留した(bp.10
2〜105℃/1mmHg)。その結果、純度98%の
3−クロロプロピル−1−ベンゾエート128.2g
(0.65モル)を収率64.6%で得た。
【0033】この3−クロロプロピル−1−ベンゾエー
ト19.8g(0.1モル)を、系内の温度を68℃以
下に保ちながら、実施例4と同様に、28wt%ソジウ
ムメトキサイド38.7g(0.20モル)中に滴下
し、反応を行った。その結果、目的とする3−メトキシ
−1−プロパノールを6.4g(0.07モル)、収率
71.0%で得た。出発原料、反応条件及び結果を表1
にあわせて示す。
ト19.8g(0.1モル)を、系内の温度を68℃以
下に保ちながら、実施例4と同様に、28wt%ソジウ
ムメトキサイド38.7g(0.20モル)中に滴下
し、反応を行った。その結果、目的とする3−メトキシ
−1−プロパノールを6.4g(0.07モル)、収率
71.0%で得た。出発原料、反応条件及び結果を表1
にあわせて示す。
【0034】実施例11 5−メトキシ−1−ペンタノ
ールの合成 Newmanらの合成法(J.Amer.Chem.S
oc.,71<1949>1294)に従い、テトラヒ
ドロピラン172.3g(2.0モル)と塩化亜鉛1
3.6g(0.1モル)に60℃付近で塩化アセチル2
72.6g(2.2モル)を滴下し、熟成した。同様に
して反応させた液を集め、水洗浄後、液の一部の32
5.3gを抜き出して蒸留した(bp.98〜99℃/
10〜11mmHg)。その結果、目的とする5−クロ
ロペンチル−1−アセテート(純度96.1%)を25
6.1g得た。
ールの合成 Newmanらの合成法(J.Amer.Chem.S
oc.,71<1949>1294)に従い、テトラヒ
ドロピラン172.3g(2.0モル)と塩化亜鉛1
3.6g(0.1モル)に60℃付近で塩化アセチル2
72.6g(2.2モル)を滴下し、熟成した。同様に
して反応させた液を集め、水洗浄後、液の一部の32
5.3gを抜き出して蒸留した(bp.98〜99℃/
10〜11mmHg)。その結果、目的とする5−クロ
ロペンチル−1−アセテート(純度96.1%)を25
6.1g得た。
【0035】この5−クロロペンチル−1−アセテート
120.1g(0.7モル)を、系内を72℃以下に保
ちながら、28wt%ソジウムメトキサイド210.4
g(1.1モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液4
6.1g(0.5モル)に更にメタノール8gを加えた
溶液中に滴下し、実施例2と同様に反応を行った。その
結果、目的とする5−メトキシ−1−ペンタノールを1
5.1g(0.13モル)、収率18.3%で得た。出
発原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示す。
120.1g(0.7モル)を、系内を72℃以下に保
ちながら、28wt%ソジウムメトキサイド210.4
g(1.1モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液4
6.1g(0.5モル)に更にメタノール8gを加えた
溶液中に滴下し、実施例2と同様に反応を行った。その
結果、目的とする5−メトキシ−1−ペンタノールを1
5.1g(0.13モル)、収率18.3%で得た。出
発原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示す。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法によれば、医薬、農薬及び
ポリマー等の有用な原料として、工業的に重要な化合物
であるω−メトキシ−1−アルカノールを安定な出発原
料であるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルから
ワンポットで効率良く得ることができるため、ω−メト
キシ−1−アルカノールの工業的製造方法として有用で
ある。
ポリマー等の有用な原料として、工業的に重要な化合物
であるω−メトキシ−1−アルカノールを安定な出発原
料であるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルから
ワンポットで効率良く得ることができるため、ω−メト
キシ−1−アルカノールの工業的製造方法として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC43 BA02 BA45 BA51 BA53 BB14 BB20 BB22 BB31 BB61 BC10 BC19 BC31 BC34 BC35 BE10 BE13 GN03 GP01 4H039 CA60 CA61 CD20
Claims (5)
- 【請求項1】 下記の一般式 【化1】 (式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若しくは環状の
アルキル基、アリル基、又は芳香族基を表し、Xはハロ
ゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示す。)で表され
るカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルとメタノー
ルを、塩基存在下で反応させ、ω−メトキシ−1−アル
カノールを得ることを特徴とするω−メトキシ−1−ア
ルカノールの製造方法。 - 【請求項2】 塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカ
リ土類金属水酸化物、メタノールとアルカリ金属からな
るメチラート、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素
化物、酸化バリウムと酸化銀からなる金属酸化物、3級
アミン及びナトリウムアミドからなる群より選ばれる1
種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載
の製造方法。 - 【請求項3】 反応温度が10〜100℃の範囲である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方
法。 - 【請求項4】 触媒を用いて反応させることを特徴と請
求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項5】 触媒が、4級アンモニウム塩類及びホス
ホニウム塩類からなる群より選ばれる1種又は2種以上
であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000115798A JP2001294544A (ja) | 2000-04-11 | 2000-04-11 | ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000115798A JP2001294544A (ja) | 2000-04-11 | 2000-04-11 | ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001294544A true JP2001294544A (ja) | 2001-10-23 |
Family
ID=18627360
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---|---|---|---|
JP2000115798A Pending JP2001294544A (ja) | 2000-04-11 | 2000-04-11 | ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001294544A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08113546A (ja) * | 1994-10-13 | 1996-05-07 | Koei Chem Co Ltd | 3−アルコキシ−1−プロピルアルコールの製造法 |
JPH10316605A (ja) * | 1997-05-21 | 1998-12-02 | Manac Inc | 3−置換−1−プロパノールの製造方法 |
JPH11236358A (ja) * | 1997-12-15 | 1999-08-31 | Huels Ag | メトキシ酢酸エステルの製造方法 |
JPH11322653A (ja) * | 1998-04-07 | 1999-11-24 | Bayer Ag | 3―メトキシ―1―プロパノ―ルの製造方法 |
JP2001247507A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-09-11 | Showa Denko Kk | 3−アルコキシ−1−プロパナール類及び3−アルコキシ−1−プロパノール類の製造方法 |
-
2000
- 2000-04-11 JP JP2000115798A patent/JP2001294544A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08113546A (ja) * | 1994-10-13 | 1996-05-07 | Koei Chem Co Ltd | 3−アルコキシ−1−プロピルアルコールの製造法 |
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JPH11236358A (ja) * | 1997-12-15 | 1999-08-31 | Huels Ag | メトキシ酢酸エステルの製造方法 |
JPH11322653A (ja) * | 1998-04-07 | 1999-11-24 | Bayer Ag | 3―メトキシ―1―プロパノ―ルの製造方法 |
JP2001247507A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-09-11 | Showa Denko Kk | 3−アルコキシ−1−プロパナール類及び3−アルコキシ−1−プロパノール類の製造方法 |
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