JP2001294544A - ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法 - Google Patents

ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法

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JP2001294544A
JP2001294544A JP2000115798A JP2000115798A JP2001294544A JP 2001294544 A JP2001294544 A JP 2001294544A JP 2000115798 A JP2000115798 A JP 2000115798A JP 2000115798 A JP2000115798 A JP 2000115798A JP 2001294544 A JP2001294544 A JP 2001294544A
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mol
alkanol
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methanol
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JP2000115798A
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Yutaka Awano
裕 粟野
Hiroshi Nishimura
博 西村
Masaji Kubo
雅滋 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入手しやすく、精製、単離等の取り扱いが容
易な安定な出発原料から効率良くω−メトキシ−1−ア
ルカノールを得る方法を提供する。 【解決手段】 下記の一般式 【化1】 (式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若しくは環状の
アルキル基、アリル基、又は芳香族基を表し、Xはハロ
ゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示す。)で表され
るカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルとメタノー
ルを、塩基存在下、必要に応じて触媒を用いて反応させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカルボン酸ω−ハロ
ゲノアルキルエステルからω−メトキシ−1−アルカノ
ールを得る方法に関する。ω−メトキシ−1−アルカノ
ールは医薬、農薬及びポリマー等の有用な原料として、
工業的に重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ω−メトキシ−1−アルカノール(アル
キル基:C3〜C5)の従来の製造方法としては、 1)α,ω−ジオールのハロゲン化メチルによるモノメ
チル化、 2)α,ω−ジオールのジメチル硫酸によるモノメチル
化、 3)アルデヒド等のカルボニル化合物の還元、 4)酸素含有ヘテロ環の開裂と還元、 5)ヘテロ環からメトキシ化に伴う開裂、及び 6)ω−ハロゲノ−1−アルカノールからのメトキシ化
による方法が知られている。
【0003】しかしながら、これらの合成法はいずれも
問題点を抱えている。以下に上記各反応について問題点
を挙げ詳細に説明する。
【0004】1)α,ω−ジオールのハロゲン化メチル
によるモノメチル化 3−メトキシ−1−プロパノールの製造法としては、
1,3−プロパンジオールのヨウ化メチルによるメチル
化が知られており、L.Smith,J.Amer.C
hem.Soc.,65<1943>1276等に記載
の合成例が挙げられる。また、同様に4−メトキシ−1
−ブタノール及び5−メトキシ−1−ペンタノールの製
造方法も報告されている(F.Liu et al.,
J.Amer.Chem.Soc.,114<1992
>,5281、M.Sheehan,et al.,
J.Org.Chem.36<1971>,179
6)。これらの方法は、いずれもメチル化剤に高価なヨ
ウ化メチルを使用しており、工業的に採用するのは難し
いという問題点を有する。
【0005】また、メチル化剤として安価な塩化メチル
を用いた例もあるが(T.Okano,J.Kiji
et al.,Chem.Lett.<1982>,9
77)、選択的反応をスムーズに行うためにはモノアル
コラートを得る脱水工程が必要(特開平11−3226
53号公報参照)で、操作が煩雑となる。
【0006】2)α,ω−ジオールのジメチル硫酸よる
モノメチル化 1,4−ブタンジオール及び1,5−ペンタンジオール
のジメチル硫酸によるモノメチル化は、S.Hu et
al.,J.Chem.Soc.Perkin Tr
ans.2,<1997>9,1751で報告されてい
る。しかしながら、ジメチル硫酸を用いる方法はジメチ
ル硫酸の毒性が強いことと選択性を上げるためには多量
の溶媒が必要という欠点を有する。
【0007】3)アルデヒド等のカルボニル化合物の還
元 アクロレインへのメタノールによるMichael付加
とそれに続くニッケル触媒による水素還元で3−メトキ
シ−1−プロパノールを得る方法がある(米国特許第2
495313号明細書(1944)参照)。しかしなが
ら、この方法は、工業的に実施するには原料の入手等の
問題がある。また、1,4−ブタンジオール及び1,5
−ペンタンジオールのホロミル化と還元反応(200〜
250気圧H2,250℃)による合成例(ドイツ国特
許第1196174号明細書(1965))もあるが反
応条件と触媒(Cu−Chromite)が問題とな
る。
【0008】4)酸素含有ヘテロ環の開裂と還元 3−メトキシ−1−プロパノールの製造法としては、
1,3−ジオキサンのBCl3による開裂とLiAlH4
による還元(T.Bonner,K.Rutter e
t al.,J.Chem.Soc.Perkin T
rans.1,<1981>,1807)が挙げられ、
同様に4−メトキシ−1−ブタノール及び5−メトキシ
−1−ペンタノールも高収率(90〜95%)で得られ
る。しかし、これらの反応はBCl3を触媒に高価なL
iAlH4を多量に用いており、工業的には不向きであ
る。
【0009】5)ヘテロ環からメトキシ化に伴う開裂 3−メトキシ−1−プロパノールの製造方法としては、
オキセタンのメトキシ化に伴う開裂反応(B.Sear
les,Butler,J.Amer.Chem.So
c.,76<1954>,56)が知られている。しか
しながら、この方法も原料の入手に問題がある。
【0010】6)ω−ハロゲノ−1−アルカノールのメ
トキシ化 3−ハロゲノ−1−プロピルアルコールのメトキシ化に
より3−メトキシ−1−プロパノールが合成できる
(B.E.Leggetter et al.,Ca
n.J.Chem.,42<1964>,2113)、
しかしながらこの方法では得られる目的物の収率が低い
(21%)。また、C4〜C5のα,ω−ハロゲノヒド
リンを原料として用いる合成法では反応時に原料である
α,ω−ハロゲノヒドリンが環化して目的物の収率が低
いという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、入手しやす
く、精製、単離等の取り扱いが容易な安定な出発原料か
ら効率良くω−メトキシ−1−アルカノールを得る方法
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ω−メト
キシ−1−アルカノールを得る種々の合成法について鋭
意検討した結果、安定なカルボン酸ω−ハロゲノアルキ
ルエステル(アルキル基:C3〜C5)を出発原料に用
い、それにメタノールを塩基存在下で、必要に応じて触
媒を用いて反応させることにより、ハロゲン化アルキル
基のメチルエーテル化反応とエステル基の加水分解反応
が同時に起こり、ワンポットで効率良くω−メトキシ−
1−アルカノールが合成できるという新規なω−メトキ
シ−1−アルカノールの製造方法を見出し、本発明を完
成するに至った。
【0013】即ち、本発明は下記の一般式
【0014】
【化2】
【0015】(式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若
しくは環状のアルキル基、アリル基、又は芳香族基を表
し、Xはハロゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示
す。)で表されるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエス
テルとメタノールを、塩基存在下で、反応させることを
特徴とするω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法
である。
【0016】本発明の反応に用いられる塩基としては、
Williamson合成に一般的に用いられる塩基が
使用できる。即ち、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属水酸化物、メタノールとアルカリ金属から
なるメチラート、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のア
ルカリ金属炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属
水素化物、酸化バリウムと酸化銀からなる金属酸化物、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルア
ミン等の3級アミン、ナトリウムアミド等が挙げられる
が、これらの内で特に好ましい塩基は、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラートである。
尚、これらは単独で使用することができるが、更に3級
アミンとアルカリ金属水酸化物、又はメチラートとアル
カリ金属水酸化物といった組み合わせの様に併用しても
良い。本発明の反応において通常用いられる塩基量は、
出発化合物であるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエス
テル1モルに対して1〜4倍モル用いるのが好ましく、
1.5〜2.5倍モルの使用が更に好ましい。
【0017】本発明の方法において、反応は、試薬とし
て用いられるメタノールのみで他の溶媒を追加しなくて
も進行はするが、反応中に生成する塩のためスラリーと
なるので転化率良く反応を進行させるためには溶媒を用
いた系での反応が望ましい。反応に用いられる溶媒とし
ては、例えば、メタノール、tert−ブタノール等の
アルコール類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、1,3,5−トリオキ
サン、ヘキサメチルホスホロアミド(HMPA)、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,
3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミジノン(DMPO)等の非プロトン性の極
性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、
トリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(トリグ
ライム)等のエチレングリコールエーテル類が挙げられ
る。用いられる溶媒量は出発原料であるカルボン酸エス
テルに対して重量比で1〜10倍量が適当であり、好ま
しくは1〜5倍量が適当である。
【0018】尚、反応に際して、水の影響は用いられる
溶媒により異なるが、ジメチルスルホキサイド、ヘキサ
メチルホスホロアミド等の溶媒では無水系が良い。一
方、メタノールのみの系では一定量の水の添加により若
干の収率の向上が認められる。含有される水の量は、出
発原料のカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルに対
してモル比で0.1倍モル以上が適当であり、好ましく
は1〜4倍モルである。
【0019】反応温度としては反応系内の温度が10℃
〜100℃であれば反応は進行する。しかし、低い温度
では反応が進みにくく、また激しくメタノールが還流す
る条件では塩の生成とともに発泡現象が見られるため、
20℃〜80℃の範囲が適当である。
【0020】本発明の方法において、触媒を用いない場
合も反応は進行するが、触媒を用いた場合は比較的低い
温度でも反応は進行し、反応速度の向上が認められる。
用いられる触媒としては、テトラブチルアンモニウムブ
ロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テト
ラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアン
モニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウ
ムフロライド、テトラブチルアンモニウムフロライドハ
イドレート、テトラブチルアンモニウムサルファイト、
テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルファイ
ト、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド・モノハイドレ
ート、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムフロライド・ハイドレー
ト、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウメトキサイド、テト
ラオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラオクチ
ルアンモニウムブロマイド、テトラオクチルアンモニウ
ムフロライド等の4級アンモニウム塩類、テトラオクチ
ルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類等が挙
げられる。用いられる触媒量は出発原料であるカルボン
酸ω−ハロゲノアルキルエステルに対して重量%で0.
1〜10重量%が適当であり、好ましくは1〜5重量%
が適当である。
【0021】
【実施例】以下に反応の詳細について実施例で説明する
が、それらは本発明を限定するものではない。尚、本反
応の生成物は、GC−MSとNMRにて確認した。又、
収率はいずれもガスクロマトグラフィーを用いて分析し
た。
【0022】実施例1 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 メタノール450.6g(14.06モル)とジメチル
スルホキサイド85.2gを還流コンデンサー、温度計
及び磁気攪拌棒を装着した四つ口フラスコに入れ、攪拌
しながら粒状の水酸化ナトリウム180.3g(4.1
2モル)を加えた。フラスコ内を窒素シールした後、オ
イルバスにつけて内温を50℃まで昇温し、水酸化ナト
リウムを溶解した。次いで、出発原料の3−クロロプロ
ピル−1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99
%品)242.3g(1.77モル)を系内の温度を3
6〜41℃に保ちながら6時間かけて滴下し、更に内温
55℃付近で12時間加熱攪拌を続けた。その結果、目
的とする3−メトキシ−1−プロパノールが125.5
g(1.39モル)、収率78.5%で得られた。
【0023】実施例2 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 28wt%ソジウムメトキサイド193.0g(1.0
0モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液8.8g
(0.10モル)、水13.6gを還流コンデンサー、
温度計及び磁気攪拌棒を装着した四つ口フラスコに入
れ、内温を64℃まで昇温した。次いで、出発原料の3
−クロロプロピル−1−アセテート(東ソー有機化学
(株)製、99%品)68.4g(0.50モル)を系
内の温度を64〜66℃に保ちながら5時間かけて滴下
し、更に内温65〜66℃で11時間加熱攪拌を続け
た。その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノ
ールが34.0g(0.38モル)、収率76.0%で
得られた。
【0024】実施例3 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 メタノール57.7g(1.80モル)と水酸化ナトリ
ウム30.1g(0.69モル)を還流コンデンサー、
温度計及び磁気攪拌機を装着した四つ口フラスコに入
れ、攪拌しながらオイルバスにつけて内温を60℃まで
昇温した。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−1
−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)4
0.9g(0.30モル)を系内の温度を60℃付近に
保ちながら3時間かけて滴下し、更に内温60℃付近で
13時間加熱攪拌を続けた。その結果、目的とする3−
メトキシ−1−プロパノールが17.6g(0.20モ
ル)、収率66.7%で得られた。
【0025】実施例4 3−メトキシ−1−プルパノー
ルの合成 28wt%ソジウムメトキサイド38.7g(0.20
モル)を還流コンデンサー、温度計及び磁気攪拌機を装
着した四つ口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素シール
した後、攪拌しながらオイルバスにつけ内温を45℃ま
で昇温した。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−
1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)
13.7g(0.10モル)を、系内の温度を45〜6
2℃に保ちながら、2時間かけて滴下し、更に内温60
℃付近で18時間加熱攪拌を続けた。その結果、目的と
する3−メトキシ−1−プロパノールが6.3g(0.
07モル)、収率70.0%で得られた。
【0026】実施例5 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド38.6g
(0.2モル)を使用し、水3.6g(出発原料である
3−クロロプロピル−1−アセテート0.1モルに対し
て0.2モル)を加える以外は実施例4と同様にして、
3−クロロプロピル−1−アセテート(東ソー有機化学
(株)製、99%品)13.7g(0.1モル)を、系
内の温度を68℃以下に保ちながら、滴下、熟成した。
その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノール
が6.5g(収率72.4%)得られた。出発原料、反
応条件及び結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例6 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド38.7g
(0.2モル)を使用し、水7.3g(出発原料である
3−クロロプロピル−1−アセテート0.1モルに対し
て0.4モル)を用いる以外は実施例5と同様にして、
3−クロロプロピル−1−アセテート13.7g(東ソ
ー有機化学(株)製、99%品)(0.1モル)を、系
内の温度を74℃以下に保ちながら、滴下、熟成した。
その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノール
が6.4g(収率71.1%)得られた。出発原料、反
応条件及び結果を表1にあわせて示す。
【0029】実施例7 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として28wt%ソジウムメトキサイド355.3
g(1.8モル)と粒状の85%水酸化カリウム59.
2g(0.9モル)を併用し、水59.2gを使用する
以外は、実施例2と同様にして、出発原料の3−クロロ
プロピル−1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、
99%品)170.0g(1.3モル)を、系内の温度
を75℃以下に保ちながら、滴下し、反応を行った。そ
の結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノールを
87.9g(0.98モル)、収率75%で得た。出発
原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示す。
【0030】実施例8 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 塩基として3級アミンであるN,N−ジメチルシクロヘ
キシルアミン26.3g(0.2モル)と粒状の96%
水酸化ナトリウム30.9g(0.7モル)を併用し、
それらをメタノール785.7g中に加え、加熱攪拌状
態を保った。次いで、出発原料の3−クロロプロピル−
1−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)
40.4g(0.3モル)を、系内を55℃以下に保ち
ながら、滴下し、反応を行った。その結果、目的とする
3−メトキシ−1−プロパノールを17.5g(0.1
9モル)、収率64.9%で得た。出発原料、反応条件
及び結果を表1にあわせて示す。
【0031】実施例9 3−メトキシ−1−プロパノー
ルの合成 触媒として4級アンモニウム塩であるトリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド4.7gを用い、96%水酸
化ナトリウム100.4g(2.4モル)を、メタノー
ル1367.0gとジメチルホルムアミド10.4gの
混合溶媒中に加え、出発原料の3−クロロプロピル−1
−アセテート(東ソー有機化学(株)製、99%品)1
36.7g(1.0モル)を、系内の温度を55℃以下
と比較的低い温度に保ちながら、滴下し、反応を行っ
た。その結果、目的とする3−メトキシ−1−プロパノ
ールを63.4g(0.70モル)、収率70.4%で
得た。出発原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示
す。
【0032】実施例10 3−メトキシ−1−プロパノ
ールの合成 3−クロロプロピル−1−プロパノール(東ソー有機化
学(株)製、98%品)95.6g(1.0モル)と市
販の塩化ベンゾイル140.5gを炭酸カリウム13
8.5g(1.0モル)存在下、アセトン150.9g
中にて反応させ、ろ過、濃縮後、蒸留した(bp.10
2〜105℃/1mmHg)。その結果、純度98%の
3−クロロプロピル−1−ベンゾエート128.2g
(0.65モル)を収率64.6%で得た。
【0033】この3−クロロプロピル−1−ベンゾエー
ト19.8g(0.1モル)を、系内の温度を68℃以
下に保ちながら、実施例4と同様に、28wt%ソジウ
ムメトキサイド38.7g(0.20モル)中に滴下
し、反応を行った。その結果、目的とする3−メトキシ
−1−プロパノールを6.4g(0.07モル)、収率
71.0%で得た。出発原料、反応条件及び結果を表1
にあわせて示す。
【0034】実施例11 5−メトキシ−1−ペンタノ
ールの合成 Newmanらの合成法(J.Amer.Chem.S
oc.,71<1949>1294)に従い、テトラヒ
ドロピラン172.3g(2.0モル)と塩化亜鉛1
3.6g(0.1モル)に60℃付近で塩化アセチル2
72.6g(2.2モル)を滴下し、熟成した。同様に
して反応させた液を集め、水洗浄後、液の一部の32
5.3gを抜き出して蒸留した(bp.98〜99℃/
10〜11mmHg)。その結果、目的とする5−クロ
ロペンチル−1−アセテート(純度96.1%)を25
6.1g得た。
【0035】この5−クロロペンチル−1−アセテート
120.1g(0.7モル)を、系内を72℃以下に保
ちながら、28wt%ソジウムメトキサイド210.4
g(1.1モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液4
6.1g(0.5モル)に更にメタノール8gを加えた
溶液中に滴下し、実施例2と同様に反応を行った。その
結果、目的とする5−メトキシ−1−ペンタノールを1
5.1g(0.13モル)、収率18.3%で得た。出
発原料、反応条件及び結果を表1にあわせて示す。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法によれば、医薬、農薬及び
ポリマー等の有用な原料として、工業的に重要な化合物
であるω−メトキシ−1−アルカノールを安定な出発原
料であるカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルから
ワンポットで効率良く得ることができるため、ω−メト
キシ−1−アルカノールの工業的製造方法として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC43 BA02 BA45 BA51 BA53 BB14 BB20 BB22 BB31 BB61 BC10 BC19 BC31 BC34 BC35 BE10 BE13 GN03 GP01 4H039 CA60 CA61 CD20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式 【化1】 (式中、Rは、直鎖状、側鎖を持つ鎖状若しくは環状の
    アルキル基、アリル基、又は芳香族基を表し、Xはハロ
    ゲン原子を表し、nは3〜5の整数を示す。)で表され
    るカルボン酸ω−ハロゲノアルキルエステルとメタノー
    ルを、塩基存在下で反応させ、ω−メトキシ−1−アル
    カノールを得ることを特徴とするω−メトキシ−1−ア
    ルカノールの製造方法。
  2. 【請求項2】 塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカ
    リ土類金属水酸化物、メタノールとアルカリ金属からな
    るメチラート、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素
    化物、酸化バリウムと酸化銀からなる金属酸化物、3級
    アミン及びナトリウムアミドからなる群より選ばれる1
    種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応温度が10〜100℃の範囲である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 触媒を用いて反応させることを特徴と請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒が、4級アンモニウム塩類及びホス
    ホニウム塩類からなる群より選ばれる1種又は2種以上
    であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
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