JP2001247507A - 3−アルコキシ−1−プロパナール類及び3−アルコキシ−1−プロパノール類の製造方法 - Google Patents

3−アルコキシ−1−プロパナール類及び3−アルコキシ−1−プロパノール類の製造方法

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JP2001247507A JP2000061228A JP2000061228A JP2001247507A JP 2001247507 A JP2001247507 A JP 2001247507A JP 2000061228 A JP2000061228 A JP 2000061228A JP 2000061228 A JP2000061228 A JP 2000061228A JP 2001247507 A JP2001247507 A JP 2001247507A
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Tokuo Kametaka
徳夫 亀高
Misako Kawamoto
美佐子 河本
Hideji Hirayama
秀二 平山
Manabu Sekimoto
学 関本
Yutaka Ida
豊 井田
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
Nikko Rica Corp
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/68Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • C07C45/70Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by reaction with functional groups containing oxygen only in singly bound form
    • C07C45/71Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by reaction with functional groups containing oxygen only in singly bound form being hydroxy groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作、工程の簡便化が可能な3−アルコキシ
−1−プロパノール、およびその前駆体たる3−アルコ
キシ−1−プロパナールの製造方法を提供する。 【解決手段】 触媒たる塩基性イオン交換体、および過
剰の低級アルコールの存在下で、アクロレインに低級ア
ルコールを付加させることにより、3−アルコキシ−1
−プロパナールを製造する。このようにして得た3−ア
ルコキシ−1−プロパナールを接触水素化等により還元
して3−アルコキシ−1−プロパノールを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な溶媒ないし
医薬の中間体原料として有用な3−アルコキシ−1−プ
ロパノール、およびその前駆体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1−プロパノール誘導体の一種である3
−アルコキシ−1−プロパノール(例えば、3−メトキ
シ−1−プロパノール)は、種々の有用な化合物の中間
体原料として使用可能である。例えば、3−メトキシ−
1−プロパノールは、潰瘍治療剤の原料として用いられ
ている(特開平7−291967号、米国特許第5,0
45,552号)。また3−メトキシ−1−プロパノー
ルは、塗料や印刷インキの分野で広く用いられているエ
チレングリコール系溶媒と比較して、より生体に対する
毒性が低い(特開平10−306050号)ため、将来
的にエチレングリコール系溶媒に代わって使用される可
能性もある。
【0003】従来より、3−メトキシ−1−プロパノー
ルは以下の方法により合成されている。 (a)プロピレンの部分酸化により得られるアクロレイ
ンにメタノールを付加して得られた3−メトキシ−1−
プロパナールを蒸留精製した後、触媒存在下で、水素添
加反応させることにより合成する(特開平10−306
050号)。
【0004】(b)3−クロロ−1−プロパノールとア
ルカリ金属のアルコキシドとを反応させることにより合
成する(特開平8−113546号)。更に、3−メト
キシプロピオン酸エステルを還元することによっても、
3−メトキシ−1−プロパノールは合成可能であると考
えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来法(a)においては、3−メトキシ−1−プロパ
ナールを合成した後と、3−メトキシ−1−プロパノー
ルを合成した後との、2回にわたって蒸留精製を行って
いる。反応終了の度に精製操作を行うことは、製造コス
トを増大させるのみならず、製造における迅速性をも失
わせることとなる。
【0006】他方、上記した従来法(b)は一段製造方
法ではあるものの、比較的高価な3−クロロ−1−プロ
パノール及びアルカリ金属のアルコキシドを用いてお
り、やはり製造コストが高くならざるを得ない。また、
一般に、エステルの還元については、銅−クロム触媒や
スポンジニッケルの存在下、高温高圧条件で行われてお
り、したがって3−メトキシプロピオン酸エステルの還
元についても同様の条件で行うことが可能である思われ
るが、工業的な規模での実施は、未だに報告されていな
い。
【0007】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
を解消した3−アルコキシ−1−プロパノールおよびそ
の前駆体の製造方法を提供することにある。本発明の更
なる目的は、操作、工程の簡便化が可能な3−アルコキ
シ−1−プロパノールおよびその前駆体の製造方法を提
供することにある。本発明の更なる目的は、迅速且つ経
済的にも有利な3−アルコキシ−1−プロパノールおよ
びその前駆体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、アクロレインに低級アルコールを付加させて3−
アルコキシ−1−プロパナールを製造する反応におい
て、実質的にアクロレイン転化率100%として高純度
の3−アルコキシ−1−プロパナールを製造すること
が、その還元生成物たる3−アルコキシ−1−プロパノ
ール製造においても重要なカギとなることを見出した。
【0009】本発明者らはこのような知見に基づいて更
に研究を進めた結果、塩基性イオン交換体の存在下、過
剰の低級アルコール溶液中でアクロレインと低級アルコ
ールとを反応させることが、上記目的の達成に極めて効
果的なことを見出した。本発明の3−アルコキシ−1−
プロパナール製造方法は上記知見に基づくものであり、
より詳しくは、塩基性イオン交換体の存在下、アクロレ
インと低級アルコールとから3−アルコキシ−1−プロ
パナール類を製造する方法において、該反応を過剰の低
級アルコール存在下で行うことを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明によれば、更に、前記低級アルコー
ルとしてメタノールを用いる上述した製造方法により製
造されることを特徴とする3−メトキシ−1−プロパナ
ールが提供される。本発明によれば、更に、上述した製
造方法で得た3−アルコキシ−1−プロパナール類を、
精製することなく(好ましくは、水素添加反応により)
還元することにより製造されたことを特徴とする3−メ
トキシー1−プロパノールが提供される。
【0011】上記構成を有する本発明の3−アルコキシ
−1−プロパナール製造方法においては、アクロレイン
への低級アルコール付加反応において実質的にアクロレ
イン転化率100%が得られるため、この反応での副生
成物及び未反応のアクロレイン(不純物)を極力少なく
することが可能となり、したがって高収率、高純度で3
−アルコキシ−1−プロパナールを得ることが可能とな
る。
【0012】本発明によれば、上記したアクロレインへ
の低級アルコール付加反応において極めて高純度で目的
とする3−アルコキシ−1−プロパナールを得ることが
可能となるため、次いでこれを還元して3−アルコキシ
−1−プロパノールを得るに際して、その中間の蒸留等
による精製操作を省略することも可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、必要に応じて図面を参照し
つつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載におい
て量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り
質量基準とする。 (3−アルコキシ−1−プロパナールの製造)本発明に
おいては、触媒たる塩基性イオン交換体、および過剰の
低級アルコールの存在下で、アクロレインに低級アルコ
ールを付加させることにより、3−アルコキシ−1−プ
ロパナールを製造する。 (アクロレイン)本発明の製造方法に使用可能なアクロ
レインの由来、純度等は、特に制限されない。原料コス
トの点からは、プロピレンの部分酸化により得られるア
クロレインを用いることが好ましい。 (塩基性イオン交換体)本発明においては、塩基性イオ
ン交換体を触媒として使用してアクロレインへの低級ア
ルコール付加反応を行う。ここに、「塩基性イオン交換
体」とは、母体(骨格)Rに塩基性基Bが結合してなる
物質をいう。塩基性イオン交換体は、水中では以下のよ
うな電離平衡を示し、通常、再生可能で繰り返して使用
できる。
【0014】RB+H2 O ⇔ RBH+ +OH- RBOH+NaCl ⇔ RBCl+NaOH 本発明に使用可能な塩基性イオン交換体は特に制限され
ず、公知のものから適宜選択して使用することが可能で
ある。触媒強度の点からは、上記母体Rは、樹脂(すな
わち、有機高分子)、特にスチレン系高分子であること
が好ましい。母体Rは、ゲル型、多孔質型(巨大網目
型)等のいずれでも使用可能であるが、反応速度の点か
らは、多孔質型が特に好適に使用可能である。
【0015】上記塩基性基Bは、アンモニウム基等(強
塩基性型)、アミノ基、アミド基等(弱塩基性型)のい
ずれでも使用可能であるが、触媒活性の点からは、強塩
基性型が特に好適に使用可能である。塩基性イオン交換
樹脂としては、好ましくは強塩基性イオン交換樹脂、特
に好ましくは多孔質強塩基性イオン交換樹脂(例えば日
本練水社製、ポーラス型強塩基性イオン交換樹脂PAシ
リーズ)等が挙げられる。
【0016】反応の効率、反応速度等の点からは、塩基
性イオン交換体の量は、アクロレイン100質量部に対
し0.1〜5質量部であることが好ましく、0.5〜1
質量部であることが更に好ましい。 (低級アルコール)本発明においては、上記アクロレイ
ンに過剰の低級アルコールを反応させる。該低級アルコ
ールの炭素数は、好ましい反応温度の点からは1〜4
(更には1〜2)であることが好ましい。本発明におい
ては、メタノールが特に好適に使用可能である。
【0017】反応の効率、反応速速度等の点からは、低
級アルコール付加反応において用いる溶媒(反応剤と兼
用)の低級アルコールの量は、アクロレイン1質量部に
対し5〜30質量部であることが好ましく、10〜20
質量部であることが更に好ましい。 (反応条件)反応の選択性、アクロレインの転化率、反
応速度等の点からは、温度は−5℃〜+10℃で反応を
行うことが好ましく、特には0℃前後(例えば、−5℃
〜+5℃)で反応を行うことが好ましい。
【0018】アクロレインとメタノールとの反応方法は
特に制限されないが、例えば、副反応抑制の点からは、
メタノール中に所定量の触媒(塩基性イオン交換体)を
加え、所定温度にした後に、アクロレインを加えること
が好ましい。温度上昇抑制の点からは、アクロレインの
添加は、例えば滴下等により徐々に行うことが好まし
い。アクロレインの添加は、30分以上(更には60分
〜100分程度)かけて行うことが好ましい。
【0019】低級アルコール付加反応は、通常、アクロ
レインの添加の終了後30分以内で終了することが好ま
しい。このような低級アルコール付加反応の終了は、例
えば、反応液分析等の手段によって確認することが可能
である。反応終了後、触媒たる塩基性イオン交換体をろ
過等によって除くことにより、簡便に、高純度で3−ア
ルコキシ−1−プロパナールを含有するメタノール溶液
を得ることができる。
【0020】本発明においては、アクロレインへの低級
アルコール付加反応の後、未精製の反応混合物を後述す
る条件によりガスクロマトグラフィー(GC)分析した
際に、GCによる3−アルコキシ−1−プロパナールの
選択率は90%以上であることが好ましく、更には95
〜99%程度であることが好ましい。また、この際のG
Cによるアクロレインの転化率は、90%以上であるこ
とが好ましく、更には97〜99%程度であることが好
ましい。 (3−アルコキシ−1−プロパノールの製造)本発明に
おいては、上記により得られたアクロレインの低級アル
コール付加体である3−アルコキシ−1−プロパナール
を還元することにより、3−アルコキシ−1−プロパノ
ールを製造できる。この場合、本発明における低級アル
コール付加反応により得られた3−アルコキシ−1−プ
ロパナールは高純度であるため、還元反応の前段階とし
ての3−アルコキシ−1−プロパナールの精製は省略可
能である。換言すれば、本発明においては、アクロレイ
ンへの低級アルコール付加反応により得られた3−アル
コキシ−1−プロパナールを精製することなく、その還
元反応を行うことにより、3−アルコキシ−1−プロパ
ノールを簡便且つ迅速に製造することができる。 (還元反応)本発明で使用可能な3−アルコキシ−1−
プロパナールの還元手段は特に制限されないが、コスト
の点からは、接触水素化、すなわち、触媒存在下での水
素添加反応であることが好ましい。
【0021】3−アルコキシ−1−プロパナールの接触
水素化において使用可能な触媒は特に制限されないが、
取り扱い易さの点からは、ルテニウム/カーボン(Ru
/C)やスポンジニッケル等が好適であり、コスト面を
も考慮した場合には、活性が高く、しかも安価なスポン
ジニッケルが特に好適である。触媒の量は、温度及び水
素圧等にも依存して変化する可能性があるが、3−アル
コキシ−1−プロパナール1質量部に対して、0.01
〜0.2質量部であることが好ましく、0.05〜0.
1質量部であることが更に好ましい。
【0022】接触水素化時の反応温度は、50〜150
℃であることが好ましく、90〜120℃であることが
更に好ましい。水素圧は常圧〜15Mpaが使用可能で
あり、500kPa〜2MPaであることが好ましい。
水素化反応は、通常は1時間以内で終了させることが好
ましい。反応混合物を冷却した後、触媒をろ過等によっ
て除き、ろ液を蒸留精製することにより、高収率、高純
度で目的とする還元生成物たる3−アルコキシ−1−プ
ロパノールを得ることができる。
【0023】アクロレインへの低級アルコール付加によ
る3−アルコキシ−1−プロパナールの製造、および3
−アルコキシ−1−プロパナールの還元による3−アル
コキシ−1−プロパノールの製造方式は特に制限されな
いが、回分法、流通法等の各種の公知の方式から適宜選
択して適用することが可能である。
【0024】
【実施例】以下に実施例・比較例をあげて、本発明をさ
らに具体的に説明する。実施例1 (3−メトキシ−1−プロパナールの製造)2リットル
の三口フラスコに、メタノール1160g、および強塩
基性多孔質イオン交換樹脂(三菱化学社製、商品名:ダ
イヤイオンPA308)1.2gを仕込み、氷浴中で攪
拌しつつ、アクロレイン116g(2.0モル)を30
分かけて滴下した。アクロレインの滴下終了後、更に氷
裕中で攪拌しつつ30分付加反応を行った。
【0025】反応終了後、強塩基性イオン交換樹脂をろ
別して、生成液約1200gを得た。生成液中の3−メ
トキシ−1−プロパナールを下記の条件によりGC分析
したところ、GCによる3−メトキシ−1−プロパナー
ルの選択率は96.0%であり、アクロレインの転化率
は100%であった。 <GC分析の条件> GC装置:ヒューレットパッカード社製、商品名:59
80II型 カラム:J&W社製、商品名:DB−1(内径0.32
mm×長さ60m) オーブン温度:60℃、3分;昇温10℃/分;180
℃、7分 注入量:1.0μl(スプリット) 検出器:FID レコーダ:ヒューレットパッカード社製、商品名:HP
3396A <選択率・転化率の算出方法> 転化率=100×{(原料中アクロレイン(g))−
(反応液中アクロレイン(g)}/原料中アクロレイン
(g) 選択率=100×(反応液中の3−メトキシ−1−プロ
パナール(モル))/{原料中のアクロレイン(モ
ル))−(反応液中のアクロレイン(モル)} (3−メトキシ−1−プロパナールの還元)内容積0.
5リットルのオ−トクレーブに、上記で得たメタノール
溶液240gと、スポンジニッケル1.2g(日興リカ
社製、商品名:R−100)を仕込み、水素圧900k
Pa、100℃で1時間3−メトキシ−1−プロパナー
ルの水素化反応を行った。反応終了後、冷却脱圧して内
容物をオートクレーブから抜き出し、スポンジニッケル
触媒をろ別して、生成液210gを得た。
【0026】該生成液から26kPaの圧力下、50℃
の条件でメタノール150gを回収した。このメタノー
ルの分離除去後に得られた粗製の3−メトキシ−1−プ
ロパノール60gを常圧蒸留して、沸点136〜137
℃で目的とする3−メトキシ−1−プロパノール26.
4g(3−メトキシ−1−プロパナールを基準とする収
率73%)を得た。
【0027】このようにして得た精製品を、上記と同様
の条件でGC分析したところ、GCによる純度は99.
0%であった。実施例2 使用するアクロレインの量を232g(4.0モル)と
した以外は実施例1と同様の方法で、アクロレインにメ
タノールを付加させた。該反応後の反応液中の3−メト
キシ−1−プロパナールのGCによる収率(選択率)は
86.5%であり、アクロレインの転化率は100%で
あった。
【0028】このようにして得た3−メトキシ−1−プ
ロパナールを、実施例1におけると同様の方法により水
素化し、蒸留により精製して、GC純度が約99.2
%、収率(3−メトキシ−1−プロパナールを基準とす
る)が75%で3−メトキシ−1−プロパノールを得
た。実施例3 使用するイオン交換樹脂を強塩基性ゲル型イオン交換樹
脂(三菱化学社製、商品名:WA−20)とした以外は
実施例1と同様の方法で、アクロレインにメタノールを
付加させた。該反応後の反応液中の3−アルコキシ−1
−プロパナールのGCによる収率(選択率)は79.2
%%であり、アクロレインの転化率は100%であっ
た。
【0029】このようにして得た3−メトキシ−1−プ
ロパナールを、実施例1におけると同様に水素化し、蒸
留により精製して、GC純度が約99.0%、収率(3
−メトキシ−1−プロパナールを基準とする)が77%
で3−メトキシ1−プロパノールを得た。比較例1 2リットルの三口フラスコに、メタノール1160g、
および強酸性多孔質イオン交換樹脂(三菱化学社製、商
品名:PK316)1.2gを仕込み、56℃で攪拌し
つつ、アクロレイン232g(4.0モル)を30分か
けて滴下し、滴下終了後、更に56℃で攪拌しつつ1.
5時間付加反応を行った。
【0030】反応終了後、強酸性イオン交換樹脂をろ別
して、生成液約1400gを得た。生成液中の3−メト
キシ−1−プロパナールを実施例1と同様の条件により
GC分析したところ、GCによる選択率は10%であ
り、アクロレインの転化率は92%であった。比較例2 2リットルの三口フラスコに、メタノール1160g、
および強塩基多孔質イオン交換樹脂(三菱化学社製、商
品名:PA308)1.2gを仕込み、40℃で攪拌し
つつ、アクロレイン232g(4.0モル)を30分か
けて滴下し、滴下終了後、更に40℃で攪拌しつ30分
間付加反応を行った。
【0031】反応終了後、強塩基性イオン交換樹脂をろ
別して、生成液約1400gを得た。生成液中の3−メ
トキシ−1−プロパナールを実施例1と同様の条件によ
りGC分析したところ、GCによる選択率は67.0%
であり、アクロレインの転化率は99%であった。この
ようにして得た3−メトキシ1−プロパナールを、実施
例1におけると同様に水素化し、蒸留により精製して、
GC純度が86.8%、収率(3−メトキシ−1−プロ
パナールを基準とする)が43%で3−メトキシ−1−
プロパノールを得た。
【0032】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、新規な
溶媒または医薬中間体原料として有用な3−アルコキシ
−1−プロパノールおよびその前駆体(3−アルコキシ
−1−プロパナール)を、より容易に供給することが可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 43/13 C07C 47/198 47/198 B01J 23/74 321X (72)発明者 河本 美佐子 山口県新南陽市開成町4980 昭和電工株式 会社徳山工場内 (72)発明者 平山 秀二 群馬県邑楽郡明和町大佐貫22番地 日興リ カ株式会社群馬工場内 (72)発明者 関本 学 群馬県邑楽郡明和町大佐貫22番地 日興リ カ株式会社群馬工場内 (72)発明者 井田 豊 群馬県邑楽郡明和町大佐貫22番地 日興リ カ株式会社群馬工場内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC13 AC42 AC43 BA21 BA23 BA72 BC10 BC31 BC34 BE20 GN21 GP01 4H039 CA60 CA61 CB20 CD10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性イオン交換体の存在下、アクロレ
    インと低級アルコールとから3−アルコキシ−1−プロ
    パナール類を製造する方法において、該反応を過剰の低
    級アルコール存在下で行うことを特徴とする3−アルコ
    キシ−1−プロパナール類の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アクロレインと低級アルコールとの
    モル比が、アクロレイン1モルに対して低級アルコール
    が5モル〜30モルの範囲であることを特徴とする請求
    項1記載の3−アルコキシ−1−プロパナール類の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記塩基性イオン交換体が、塩基性イオ
    ン交換樹脂であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の3−アルコキシ−1−プロパナール類の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記反応を−5℃〜10℃での温度で行
    うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の3
    −アルコキシ−1−プロパナール類の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記低級アルコールがメタノールであ
    り、且つ前記アルコキシがメトキシであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の3−アルコキシ−
    1−プロパナール類の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方
    法により製造されることを特徴とする3−メトキシ−1
    −プロパナール。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法で得た3−アルコキシ−1−プロパナール類を、精製
    することなく還元することを特徴とする3−アルコキシ
    −1−プロパノール類の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記還元が、触媒存在下での水素添加反
    応であることを特徴とする請求項7に記載の3−アルコ
    キシ−1−プロパノール類の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の3−メトキシ−1−プロ
    パナールを、精製することなく還元することを特徴とす
    る3−メトキシ−1−プロパノール類の製造方法。
  10. 【請求項10】 還元が、触媒存在下での水素添加反応
    であることを特徴とする請求項9に記載の3−メトキシ
    −1−プロパノール類の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10のいずれかに記載
    の製造方法により製造されたことを特徴とする3−メト
    キシ−1−プロパノール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001294544A (ja) * 2000-04-11 2001-10-23 Tosoh Corp ω−メトキシ−1−アルカノールの製造方法
CN101445438B (zh) * 2008-12-23 2012-06-27 浙江工业大学 一种3-甲氧基丙醛的合成方法

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