JP2001293958A - 感熱磁気記録紙 - Google Patents

感熱磁気記録紙

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JP2001293958A
JP2001293958A JP2000114709A JP2000114709A JP2001293958A JP 2001293958 A JP2001293958 A JP 2001293958A JP 2000114709 A JP2000114709 A JP 2000114709A JP 2000114709 A JP2000114709 A JP 2000114709A JP 2001293958 A JP2001293958 A JP 2001293958A
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JP2000114709A
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Hajime Taira
元 平
Tsuyoshi Kano
剛志 鹿野
Hidenori Sengoku
秀紀 仙石
Katsumi Moronuki
克己 諸貫
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ボコツキが少なく、磁気記録性能に優れ、しか
も環境面からの生産性に優れた感熱磁気記録紙を提供こ
とにある。 【解決手段】 紙支持体のおもて面に、電子供与性化合
物、電子受容性化合物および接着剤を含有する感熱記録
層、並びに感熱記録層上に強磁性体化合物および接着剤
を含有する磁気記録層を部分的に設けた感熱磁気記録紙
において、上記の課題を解決するための一つの手段とし
て、本発明は、感熱記録層および記録層中の接着剤とし
て水性接着剤を用い、少なくとも感熱磁気記録紙の裏面
側または感熱記録層面側からのコッブ法による吸水度
(JIS P 8140:1998)が5〜20(g/m2
となるようにするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーによ
り電子供与性化合物と電子受容性化合物との発色反応、
並びに強磁性体による磁気作用とを利用した感熱磁気記
録紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗車券、回数券、定期券、駐車券などに
用いられているチケット類には、支持体の一方の面に感
熱記録層、および磁気記録層を順次設けたものが広く使
用されており、かかる感熱磁気記録体は、例えば特開昭
48−25503号、特開昭51−65606号、特開
昭52−123604号公報に記載されている。
【0003】磁気記録層を感熱記録層上設ける方法とし
ては、塗布方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、
気相反応方式などがある。チケット用として使用されて
いる磁気記録層は、それほど高性能の記録を行わないこ
と及び経済性の点から一般に印刷機または塗工機による
塗布方式が用いられる。
【0004】塗布方式に用いられる磁気記録層用塗液を
溶媒別に分類すると、一般的には、水系、トルエン、キ
シレン、メチルエチルケトンなどに代表される有機溶剤
系、および溶剤を用いないで紫外線、電子線などの電離
放射線により硬化することができるモノマー或いはオリ
ゴマーを用いる無溶剤系などの3種類に大別される。
【0005】近年、環境問題や経済性の点から水系の磁
気記録層用塗液で塗布することが求められている。特
に、チケット類用途の場合には、それほど高性能の記録
を行わないため水系塗液での塗工が試みられているが、
感熱記録層上に磁気記録層が部分的に形成されているこ
とによる、感熱磁気記録紙にボコツキが発生し易い問題
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ボコ
ツキが少なく、磁気記録性能に優れ、しかも環境面から
の生産性に優れた感熱磁気記録紙を提供ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】紙支持体のおもて面に、
電子供与性化合物、電子受容性化合物および接着剤を含
有する感熱記録層、並びに感熱記録層上に強磁性体化合
物および接着剤を含有する磁気記録層を部分的に設けた
感熱磁気記録紙において、上記の課題を解決するための
一つの手段として、本発明は、感熱記録層および記録層
中の接着剤として水性接着剤を用い、少なくとも感熱磁
気記録紙の裏面側または感熱記録層面側からのコッブ法
による吸水度(JIS P 8140:1998)が5〜2
0(g/m2)となるようにするものである。
【0008】また、他の手段として、上記の手段に感熱
記録層と磁気記録層との間に水性接着剤を含有する保護
層を設けるものであり、さらに保護層面側からのコッブ
法による吸水度(JIS P 8140:1998)が5〜
20(g/m2)、1〜10(g/m2)となるようにす
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】感熱磁気記録紙において、感熱磁
気記録紙の裏面側、感熱記録層面側、或いは保護層面側
から測定されるコッブ法による吸水度は、JIS P
8140:1998に記載されている方法により、接触時間
60秒(水を捨てるまでの時間45秒)、水温25℃の
条件下での値です。
【0010】本発明は、感熱記録層および磁気記録層中
の接着剤が水性接着剤であり、かつ感熱磁気記録紙の裏
面側または感熱記録層面側からのコッブ法による吸水度
が5〜20(g/m2)であることを特徴とし、いずれ
か一方の面側から測定される吸水度が5(g/m2)未
満になると感熱記録層に塗工ムラ発生する恐れがあり、
また20(g/m2)を超えると磁気記録層を設けた
後、感熱磁気記録紙にボコツキが強く発生する恐れがあ
る。
【0011】感熱記録層、保護層および磁気記録層中の
接着剤が水性接着剤であるので、かかる各層を設けるた
めの塗液は水系となる。
【0012】感熱磁気記録紙の裏面側および感熱記録層
面側からのコッブ法による吸水度を共に5〜20(g/
2)とすることにより、よりボコツキの少ない感熱磁
気記録紙が得られ、かつ均一な磁気記録層が得られる。
更に、感熱記録層上に水性接着剤を含有する保護層を設
け、かつ保護層面側からのコッブ法による吸水度を1〜
10(g/m2)とすることにより、ボコツキが極めて
少なくなる効果が得られる。
【0013】感熱磁気記録紙の裏面側からのコッブ法に
よる吸水度が5〜20(g/m2)とするための手段と
しては、例えば紙支持体の吸水度を5〜20(g/
2)とするものであり、即ち紙支持体を構成するパル
プの種類、填料量、サイズ剤、撥水剤等を適宜選択する
ことにより得られる。なお、紙支持体の坪量としては7
0〜250g/m2程度が好ましい。
【0014】感熱記録層面および保護層面側のコッブ法
による吸水度を5〜20(g/m2)となるようにする
には、例えば各層中に、1)オルガノシロキサン基を有
する水性接着剤、或いはパラフィンワックスや高級脂肪
酸多価金属塩等の撥水剤の添加剤を添加して、磁気記録
層用塗液中の水の浸入を抑える。2)水性接着剤に対す
る架橋剤を添加するして、各層の耐水性を高める。3)
各層の水性接着剤の比率を高めて磁気記録層用塗液中の
水の浸入を抑える等の方法がある。なかでも、特に、各
層中には水性接着剤に対する架橋剤を添加するのが好ま
しい。
【0015】電子供与性化合物と電子受容性化合物を有
する感熱記録方式としては、例えばロイコ染料と呈色剤
との組合せ、ジアゾニウム塩とカプラーとの組合せ、キ
レート化合物と鉄、コバルト、銅など遷移元素との組合
せ、イミノ化合物と芳香族イソシアネート化合物との組
合せ等が挙げられるが、ロイコ染料と呈色剤との組合せ
が発色濃度に優れるため、好ましく用いられる。以下、
電子供与性化合物であるロイコ染料と電子受容性化合物
である呈色剤との組合せからなる感熱記録体について詳
細に述べる。
【0016】感熱記録層に含有されるロイコ染料として
は特に限定されなが、例えば各種公知のものが使用可能
である。かかるロイコ染料の具体例としては、例えば
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−アニ
リノフルオラン3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフル
オラン、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム、
3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シ
クロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス
〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチル
アミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,
7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルア
ミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフル
オラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメ
チルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−
ジュメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。
【0017】呈色剤の具体例としては、例えば4,4’
−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4−ヒドロキシ
安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニル
スルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニ
ルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジル
オキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニ
ル−4’−メチルフェニルスルホン、2,4−ビス(フ
ェニルスルホニル)フェノール、ビス(p−ヒドロキシ
フェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−
メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベ
ンゼン、1,3−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒド
ロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、ジ(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオ
ビス(3−tert−オクチルフェノール)等のフェノール
性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレ
ア等のチオ尿素化合物、N−(p−トリルスルホニル)
カルバモイル酸−p−クミルフェニルエステル、N−
(p−トリルスルホニル)カルバモイル酸−p−ベンジ
ルオキシフェニルエステル、N−(p−トリルスルホニ
ル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−SO2
NH−結合を有するもの、p−クロロ安息香酸亜鉛、4
−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サ
リチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プ
ロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−
メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛
等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩等が挙げられる。
【0018】ロイコ染料と呈色剤との使用比率は、用い
るロイコ染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるも
のであり、特に限定するものではないが、一般にロイコ
染料1重量部に対して1〜10重量部、好ましくは2〜
6重量部程度の呈色剤が使用される。
【0019】感熱記録層には、記録部の保存安定性を高
めるために保存性改良剤、および記録感度を高めるため
に増感剤を含有させることもできる。かかる保存性改良
剤の具体例としては、例えば2,2’−エチリデンビス
(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−
チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−
トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキ
シルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダード
フェノール化合物、4−ベンジルオキシ−4’−(2−
メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフ
タル酸ジグリシジル、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化
合物等が挙げられる。
【0020】増感剤の具体例としては、例えばステアリ
ン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、p−ベ
ンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジル
エーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニ
ル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシ
フェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチル
フェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキ
シ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エ
タン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、
1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェ
ノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−
メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フ
ェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセ
トフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジ
ン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸
ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メ
チルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等
が挙げられる。
【0021】これらの保存性改良剤および増感剤の使用
量は特に限定されないが、一般に呈色剤1重量部に対し
てそれぞれ1〜4重量部程度が望ましい。
【0022】感熱記録層は、水を分散媒体とし、ロイコ
染料、呈色剤、および必要により増感剤、保存性改良剤
などを共に、或いは別々にボールミル、アトライター、
サンドミルなどの攪拌・粉砕機により平均粒子径が3μ
m以下、好ましくは2μm以下となるように微分散した
後、少なくとも水性接着剤を添加して調製された感熱記
録層用塗液を支持体の一方の面(表面)に塗布乾燥して
形成される。
【0023】感熱記録層用塗液中に添加される水性接着
剤の具体例としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケイ素
ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン
酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、
エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル
酸共重合体塩等の水溶性接着剤、およびウレタン樹脂系
ラテックス、アクリル樹脂系ラテックス、アクリルニト
リル・ブタジエン樹脂系ラテックス、スチレン・ブタジ
エン樹脂系ラテックス等の水分散性接着剤が挙げられ
る。接着剤の使用量としては、感熱記録層の全固形分に
対して5〜40重量%程度である。
【0024】更に、感熱記録層塗液中には必要に応じて
各種の助剤を添加することができ、例えばカオリン、ク
レー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸
化チタン、無定形シリカ、ナイロンパウダー、ポリエチ
レンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー等の顔
料、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸
エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワ
ックス、カルナウバロウ、パラフィンワックス、エステ
ルワックス等のワックス類、消泡剤、架橋剤、着色染料
等が挙げられる。
【0025】感熱記録層上に設けられる保護層は、水を
媒体とし、水性接着剤、および必要により感熱記録層用
塗液中に添加し得る助剤とを混合攪拌して調製される保
護層用塗液を感熱記録層上に塗布乾燥して形成される。
水性接着剤としては、例えば上記の感熱記録層用塗工液
中に添加されるものが使用される。水性接着剤の含有量
としては、保護層に対して25重量%以上が好ましい。
【0026】感熱記録層、或いは保護層上に設けられる
磁気記録層は、水を媒体とし、微粉砕された強磁性体化
合物、水性接着剤、および必要により感熱記録用塗液中
に添加し得る助剤とを混合攪拌して調製された磁気記録
層用塗液を感熱記録層上に部分的に塗布乾燥して形成さ
れる。
【0027】強磁性体化合物粉末としては、例えばγ−
酸化鉄、コバルト変性γ−酸化鉄、バリウムフェライ
ト、酸化クローム、ストロンチウムフェライト等があげ
られる。この中でも、磁気記録情報が通常の磁気で消去
されないためには、1500〜5000のエルステッド
のバリウムフェライト、ストロンチウムフェライトが好
ましい。
【0028】また、水性接着剤としては、上記の感熱記
録層中に含有されるものが使用できる。この中でも、ウ
レタン樹脂系ラテックス、アクリル樹脂系ラテックス、
アクリルニトリル・ブタジエン樹脂系ラテックス、スチ
レン・ブタジエン樹脂系ラテックス等の水分散性接着剤
が耐水性、耐摩耗性、柔軟性などの点で好ましい。磁気
記録層中の水性接着剤の含有量としては、磁気記録層に
対して10〜40重量%程度が好ましい。
【0029】感熱記録層用塗液、保護層用塗液および磁
気記録層用塗液は、例えばリバースコーター、バーコー
ター、ブレードコーター、グラビアコーター、リップコ
ーター、ダイコーター等を用いて乾燥後の塗布量がそれ
ぞれ2〜10g/m2、1〜5g/m2、20〜50g/
2程度となるように紙支持体上に順次塗布乾燥され
る。
【0030】磁気記録層をストライプ状に設ける場合の
塗布巾は、3mm〜50mm程度となるようにするのが
好ましい。3mmより細いと磁気記録適性に問題があ
り、また50mmよりも広いと実用上の問題がある。ま
た、感熱記録層の全面積に対しては1〜20%程度が好
ましい。
【0031】本発明の感熱磁気記録紙は、紙支持体の裏
面側に感熱記録層、インクジェット記録層、磁気記録
層、粘着剤層を設けたり、紙支持体と感熱記録層との間
に記録願度を高めるために中空有機粒子や吸油量が70
ml/100g以上の顔料を含有する下塗り層を設けた
り、各層形成後にスーパーキャレンダー処理したりする
などの各種公知の感熱記録体の製造技術を付加すること
もできる。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、勿論本発明の範囲は、これらに限定される
ものではない。なお、例中の『部』、『%』は、特に限
らない限りそれぞれ『重量部』、『重量%』を示すもの
である。
【0033】実施例1 (紙支持体の作製)カナダ標準濾水度が450mlに叩
解された広葉樹晒クラフトパルプ80部、針葉樹晒クラ
フトパルプ20部とからなる2%パルプスラリー中に、
紙支持体の灰分が12%ととなるように重質炭酸カルシ
ウムを添加し、更に全パルプ固形量に対してアルキルケ
テンダイマー系サイズ剤0.4%、ポリアクリルアミド
系凝集剤0.02%、および撥水剤としてジステアリル
ジメチルアンモニウムクロライド1.5%とを添加し
て、長網抄紙機にて坪量120g/m2となるように抄
紙し、次いでサイズプレス装置にて酸化デンプンの10
%水溶液を固形量で1g/m2となるようにプレスした
後、キャレンダー処理して紙支持体を得た。
【0034】(磁気記録層用塗液の調製)バリウムフェ
ライト(MC127、戸田工業(株)製)100部、ポリ
カルボン酸ナトリウム(アロンT−40、東亜合成
(株)製、40%水溶液)2部、スチレン・無水マレイ
ン酸共重合体塩(ポリマロン385、荒川化学工業
(株)製、25%水溶液)5部および水97部からなる
組成物をサンドミルで分散した後、軟質ウレタン樹脂系
ラテックス(アイゼラックスS−3020N、保土ケ谷
化学(株)製、37%水溶液)30部を加えて磁気記録
層用塗液を得た。
【0035】A液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン20部、スルホン変性ポリビニルアルコー
ル(ゴーセランL−3266、日本合成化学工業(株)
製)の20%水溶液10部および水20部からなる組成
物をサンドミルで平均粒子径が0.8μmとなるまで粉
砕してA液を得た。
【0036】B液調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン20部、スルホン変性ポリビニルアルコール(ゴー
セランL−3266、日本合成化学工業(株)製)の2
0%水溶液10部および水20部からなる組成物をサン
ドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してB
液を得た。
【0037】C液調製 m−ターフェニル20部、スルホン変性ポリビニルアル
コール(ゴーセランL−3266、日本合成化学工業
(株)製)の20%水溶液10部および水20部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmとなる
まで粉砕して、C液を得た。
【0038】(感熱記録層用塗液の調製)A液25部、
B液40部、C液25部、カルボキシ変性ポリビニルア
ルコール(KL−318、クラレ(株)製 )の10%
水溶液60部、架橋剤としてポリアミドエピクロルヒド
リンの20%水溶液10部、パラフィンワックスの30
%分散液20部、ステアリン酸亜鉛の30%分散液10
部および水50部とからなる組成物を混合攪拌して感熱
記録層用塗液を得た。
【0039】(感熱磁気記録紙の作製)上記の紙支持体
のおもて面に、バーコーターにて感熱記録層用塗液を乾
燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥した
後、スーパーキャレンダー処理して感熱記録層(感熱記
録層面側のベック平滑度500秒)を設け、次いで感熱
記録層上に、リップコーターにて磁気記録層用塗液を流
れ方向に6.5mmの塗巾で(磁気記録層間は100m
m)で乾燥後の塗布量が30g/m2となるように塗布
乾燥してストライプ状の磁気記録層を有する感熱磁気記
録紙を得た。
【0040】実施例2 実施例1の磁気記録紙の作製において、感熱記録層を設
けた後、感熱記録層上に下記の保護層用塗液を乾燥後の
塗布量が4g/m2となるように塗布乾燥した後、スー
パーキャレンダー処理して保護層(保護層面側のベック
平滑度1500秒)を設け、次いで保護層上に磁気記録
層を設けた以外は、実施例1と同様にして感熱磁気記録
紙を得た。
【0041】(保護層用塗液の調製)アセトアセチル変
性ポリビニルアルコール(ゴーセファイマーZ−20
0、日本合成化学工業(株)製)の10%水溶液300
部、平均粒子径1μmの水酸化アルミニウム50部、ス
テアリン酸亜鉛の30%分散液10部、グリオキザール
の10%水溶液3部および水100部からなる組成物を
混合攪拌して保護層用塗液を得た。
【0042】実施例3 実施例1の紙支持体の作製において、ジステアリルジメ
チルアンモニウムクロライドを添加しなかった以外は、
実施例1と同様にして感熱磁気記録紙を得た。
【0043】実施例4 実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、架橋剤と
してポリアミドエピクロルヒドリンの20%水溶液10
部、パラフィンワックスの30%分散液20部およびス
テアリン酸亜鉛の30%分散液10部の代わりに、平均
粒子径が2μmの炭酸カルシウムの30%分散液26部
を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱磁気記録紙
を得た。
【0044】実施例5 実施例2の保護層用塗液の調製において、ステアリン酸
亜鉛の30%分散液10部およびグリオキザールの10
%水溶液3部の代わりに平均粒子径が2μmの炭酸カル
シウムの30%分散液11部を用いた以外は、実施例2
と同様にして感熱磁気記録紙を得た。
【0045】比較例1 実施例4の感熱磁気記録紙に用いた支持体の代わりに実
施例3の支持体を用いた以外は、実施例4と同様にして
感熱磁気記録紙を得た。
【0046】比較例2 比較例1の感熱磁気記録紙において、感熱記録層を設け
た後、感熱記録層上に実施例5で用いた保護層用塗液を
乾燥後の塗布量が4g/m2となるように塗布乾燥した
後、スーパーキャレンダー処理して保護層(保護層面側
のベック平滑度1500秒)を設け、次いで保護層上に
磁気記録層を設けた以外は、比較例1と同様にして感熱
磁気記録紙を得た。
【0047】比較例3 実施例2の保護層用塗液の調製において、水酸化アルミ
ニウム50部の代わりにパラフィンワックスの30%分
散液100部、および平均粒子径が1μmのカオリン2
0部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱磁気記
録体を得た。
【0048】上記の感熱磁気記録紙について、以下の方
法で評価し、その結果を表1に示した。
【0049】(コッブ吸水度) コッブ吸水度については、JIS P 8140:1998
に記載されている方法により、接触時間60秒(水を捨
てるまでの時間45秒)、水温25℃の条件下での、感
熱磁気記録紙の裏面側、感熱記録層形成後の感熱記録層
面側または保護層形成後の保護層面側から測定された値
です。
【0050】(ボコツキの評価)上記サンプルを、磁気
記録層形成20分後、感熱磁気記録紙の流れ方向を長辺
として200mm×80mmの大きさにサンプルを図2
に示すようにカットし、水平な台上にサンプルを静置す
る。静置したサンプルの四辺の外観を6段階で評価し、
さらに台から最も浮かび上がったボコツキの箇所の高さ
を物差しで測定した。ボコツキによって感熱磁気記録紙
が浮かび上がることなく、数値が小さい方が良好であ
る。 (評価基準) ☆:フラット。 ◎:ほぼフラット。 ○:少し片方にボコツキ気味。 ●:少しボコツキがある。 △:ボコツキが強く片方の浮き上がりが目立つ。 ×:ボコツキが極めて強い状態。
【0051】(寸法安定性の評価)ボコツキの評価と同
様に調整したサンプルを10枚重ねて図3の寸法(85
mm×57.5mm)にダイカッターで打ち抜く。打ち
抜いた10枚のサンプルの中央の位置で紙端からストラ
イプ端までの長さを各々測定した。測定した10枚の紙
端からストライプ端までの券紙長さのばらつきを算出し
た。ボコツキが大きい券紙は紙端からストライプ端まで
の長さのバラツキが大きくなる。ばらつきの値の小さい
方が、寸法安定性が良好であることを示す。
【0052】(感熱記録層の均一性)感熱記録層の塗布
ムラの有無を目視判定した。 ○:塗布ムラがない。 ×:塗布ムラがある。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の感熱磁気記録紙は、ボコツキが
少なく、磁気記録性能に優れ、しかも環境面からの生産
性に優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 感熱磁気記録紙の磁気記録層を形成する方法
を示す概念図である。
【図2】 感熱記録紙のボコツキの評価サンプルの概念
図である。
【図3】 感熱記録紙の寸法安定性の評価サンプルの概
念図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/80 B41M 5/18 Z G06K 19/00 B F (72)発明者 諸貫 克己 静岡県庵原郡富士川町中之郷1157−1 王 子製紙株式会社岩淵工場内 Fターム(参考) 2C005 HA10 HA13 HA17 HA21 HB13 JA02 JA09 JA25 JC03 KA06 KA38 KA45 LA11 LA25 LA26 2H026 DD48 DD53 DD56 FF01 FF13 FF25 5B035 AA00 BA03 BA05 BB02 BC00 5D006 BA06 BA12 BA15 BA19 CA01 CA05 CA06 DA01 FA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙支持体のおもて面に、電子供与性化合
    物、電子受容性化合物および接着剤を含有する感熱記録
    層、並びに感熱記録層上に強磁性体化合物および接着剤
    を含有する磁気記録層を部分的に設けた感熱磁気記録紙
    において、感熱記録層および磁気記録層中の接着剤が水
    性接着剤であり、少なくとも感熱磁気記録紙の裏面側ま
    たは感熱記録層面側からのコッブ法による吸水度(JI
    S P8140:1998)が5〜20(g/m2)であるこ
    とを特徴とする感熱磁気記録紙。
  2. 【請求項2】 感熱記録層と磁気記録層との間に、水性
    接着剤を含有する保護層を設けた請求項1記載の感熱磁
    気記録紙。
  3. 【請求項3】 保護層を設けた後の保護層面側からのコ
    ッブ法による吸水度(JIS P 8140:1998)が
    1〜10(g/m2)である請求項2記載の感熱磁気記
    録紙。
  4. 【請求項4】 磁気記録層がストライプ状である請求項
    1〜4のいずれか一項に記載の感熱磁気記録紙。
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