JP2001293857A - 感光材料包装用段ボール箱およびマルチレベルバーコード印字方法 - Google Patents

感光材料包装用段ボール箱およびマルチレベルバーコード印字方法

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JP2001293857A
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Masahiro Hamazaki
昌弘 濱崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 読み取り誤認が起きず、印字精度が一定で、
且つ、包装資材等の無駄が出ないオンデマンドでマルチ
レベルバーコードを印字した感光材料段ボール箱および
該マルチレベルバーコード印字方法を提供する。 【解決手段】 熱溶融インクを用いたインクジェット方
式にてマルチレベルバーコードが印字された感光材料包
装用段ボール箱および該マルチレベルバーコード印字方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光材料包装用段
ボール箱およびマルチレベルバーコード印字方法に関
し、詳しくは、熱溶融インクを用いたインクジェット方
式にてマルチレベルバーコードを印字した感光材料包装
用段ボール箱および該マルチレベルバーコード印字方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】製品の流通上および保管上の管理のため
に段ボール箱にバーコードを付したものが多くなってい
る。段ボール箱は表面の凸凹が大きいため、どうしても
印字精度が劣りがちである。
【0003】NW−7/code39/ITF等バーの
太さが2種類のバイナリーレベルバーコードの印字で
は、印字精度が悪くてバーの太さが多少太くなったり細
くなったりしても、2値の判別であるため、読み取り誤
認はあまり起きない。
【0004】一方、マルチレベルバーコードは、JAN
/code128等バーの太さが3種類以上ある複雑な
バーコードであり、印字精度が悪いと、太さに明確な差
異を持って再現出来ず、読み取り誤認の原因となる問題
がある。
【0005】レントゲンフィルムやカラーフィルム等の
感光材料は、HIBC等規格上の要請から複雑なマルチ
レベルバーコードを包装用段ボールに印字しなければな
らないので、その印字精度は高いものが要求される。
【0006】段ボール箱上にマルチレベルバーコードを
印字する場合、従来、 直接フレキソ印刷等で印字を済ませた段ボール箱を用
意する マルチレベルバーコードを印刷したラベルを段ボール
箱に貼付するの2種類の方法がとられている。
【0007】しかし、上記の方法は、印刷を重ねるご
とに印刷版が摩耗劣化してくるため、常に一定の精度で
印字を行うことが難しく、また、もともと段ボール箱表
面の凸凹のせいで印字精度はあまり高くない。さらに、
バーコードが変わるたびに新しい印刷板を作成し、印刷
する必要があるが、感光材料では、その有効期限もバー
コード化せねばならないので、予め段ボール箱に印刷を
済ませておかなければならないの方法は実用的ではな
い。
【0008】上記の方法は、印字精度は高いが、ラベ
ルの作成・貼付の製造コストが高い。
【0009】また、上記およびに共通の問題とし
て、バーコード印刷済みの段ボールやラベルは予め生産
しておくものであるため、実際出荷される製品数に対し
て余剰が出ることが必然であり、どうしても段ボールや
ラベルが無駄になる。
【0010】このような無駄をなくすには、オンデマン
ド印字であるインクジェット方式による方法が考えられ
るが、従来汎用されているインクジェットプリンタの浸
透性インク(常温で液体)は、媒体である段ボールに吸
収され拡散してバーコードの太さが拡大してしまうの
で、バイナリーレベルバーコードならまだしも、複雑な
感光材料のマルチレベルバーコードでは採用出来なかっ
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、読み
取り誤認が起きず、印字精度が一定で、且つ、包装資材
等の無駄が出ないオンデマンドでマルチレベルバーコー
ドを印字した感光材料包装用段ボール箱および該マルチ
レベルバーコード印字方法を提供しようとするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成により達成された。
【0013】1.熱溶融インクを用いたインクジェット
方式にてマルチレベルバーコードが印字された感光材料
包装用段ボール箱。
【0014】2.前記熱溶融インクは、熱可塑性バイン
ダを含有することを特徴とする上記1に記載の感光材料
包装用段ボール箱。
【0015】3.前記印字されたバーコード上に表面保
護層を有することを特徴とする上記1または2に記載の
感光材料包装用段ボール箱。
【0016】4.前記表面保護層が、透明フィルムを貼
付することにより設けられたことを特徴とする上記3に
記載の感光材料包装用段ボール箱。
【0017】5.前記表面保護層が、紫外線硬化樹脂層
であることを特徴とする上記3に記載の感光材料包装用
段ボール箱。
【0018】6.前記熱溶融インクが、紫外線硬化性の
プレポリマーおよび重合開始剤を含有することを特徴と
する上記1〜5のいずれか1項に記載の感光材料包装用
段ボール箱。
【0019】7.感光材料包装用段ボール箱上に、熱溶
融インクを用いたインクジェット方式にてマルチレベル
バーコードを印字することを特徴とするマルチレベルバ
ーコード印字方法。
【0020】8.前記熱溶融インクは、熱可塑性バイン
ダを含有することを特徴とする上記7に記載のマルチレ
ベルバーコード印字方法。
【0021】9.前記印字されたバーコード上に表面保
護層を付設することを特徴とする上記7または8に記載
のマルチレベルバーコード印字方法。
【0022】10.前記表面保護層の付設が、透明フィ
ルムを貼付することである上記9に記載のマルチレベル
バーコード印字方法。
【0023】11.前記表面保護層の付設が、紫外線硬
化樹脂層を設けることである上記9に記載のマルチレベ
ルバーコード印字方法。
【0024】12.前記熱溶融インクが、紫外線硬化性
のプレポリマーおよび重合開始剤を含有することを特徴
とする上記7〜11のいずれか1項に記載のマルチレベ
ルバーコード印字方法。
【0025】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の感光材料包装用段ボール箱は、製品をまとめ梱包
するための通常汎用されている段ボール箱を用いること
が出来る。
【0026】段ボール箱は、段ボールシートを使用して
作った箱であり、A型・B型・C型の3種類に大別され
る。JIS Z1507(段ボール箱およびファイバー
箱の形式)では、さらにこの3種類を、 ・A型 5種類(A−1〜A−5) ・B型 6種類(B−1〜B−6) ・C型 3種類(C−1〜C−3)の合計14種類に分
類している。
【0027】感光材料包装用段ボール箱としては、上記
分類の適宜の型を用いることが可能であるが、図1に示
すA−1型(全フラップ同一長さ、外フラップ突き合わ
せ)であってもよい。
【0028】尚、図1において、参照符号の1は感光材
料包装用段ボール箱、1aは感光材料包装用段ボール箱
1の外フラップ、1bは内フラップ、2は例えばレント
ゲンフィルム等の感光材料個包装、3は印字されたマル
チレベルバーコードである。A−1型は特にRSC(レ
ギュラースロッテッドコンテナー)とも称され、みかん
箱に代表される形状である。段ボール箱は、段ボールシ
ートを作る貼合工程と、箱を作る製函工程とを経て製造
される。
【0029】感光材料としては、カラーフィルム、印刷
用フィルム、カラー印画紙、白黒印画紙、白黒フィルム
等種類は問わない。
【0030】段ボール箱を構成する段ボールシートは、
段(フルート)の高さと、その両側に貼られるライナ
ー、段を形成している中芯の厚さによって決まる。
【0031】図2は、段ボールシート(両面段ボール)
の断面図であるが、参照符号11aは外装用ライナー、
11bは内装用ライナー、12は中芯である。12d
は、中芯12の一山の段である。段の種類としては、3
0cm当たりの山数が34±2のAフルート、50±2
のBフルート、40±2のCフルート、90〜96のE
フルート等があり、それぞれ圧縮強さの違いにより使い
分けるが、感光材料包装用段ボール箱用の段ボールシー
トとしてはAフルートを用いることが多い。また、ライ
ナーの貼り型としては、片面段ボール、両面段ボール、
複両面段ボール、復々両面段ボールに大別されるが、感
光材料包装用段ボール箱用の段ボールシートとしては、
両面段ボールまたは複両面段ボールを用いることが多
い。
【0032】外装用ライナー11aをJISでは、強度
(破裂強さ・圧縮強さ)でAA、A、B、C級に分け、
さらに級ごとに秤量(g/m2)で規格化している。A
A、A級ライナーは、クラフトパルプをベースとしたク
ラフトライナーが主体であり、B、C級ライナーは表層
にクラフトパルプを用い、中・裏層には古紙を使用した
ジュートライナーが多い。感光材料包装用段ボール箱に
おいては、外装用ライナー11aはクラフトライナーで
あることが好ましい。
【0033】この外装用ライナー11aの表面に、マル
チレベルバーコードを印字することになるが、本発明に
おいて外装用ライナー11aのマルチレベルバーコード
を印字する部分は、表面に全面印刷を施した美粧段ボー
ルや、ワックスをコーティングした防水段ボールではな
く、クラフト紙がそのまま露出していることが好まし
い。なぜなら、熱溶融インクで印字したマルチレベルバ
ーコードは、撥水性のある外装用ライナー11a上で
は、乾燥後の摩擦耐性が、撥水性のないものに比べて劣
るからである。
【0034】本発明のマルチレベルバーコード印字方法
において用いられるインクジェットプリンタは、汎用さ
れている常温(25℃)で液体の浸透性インクを用いる
タイプではなく、常温(25℃)で固体の熱溶融インク
を用いるタイプである。このようなインクジェットプリ
ンタとしては、MARKEM社製のMDL5000を用
いることが出来る。常温で固体の熱溶融インクを加熱溶
融しつつインクジェット方式で印字するものである。
【0035】熱溶融インクは、熱安定性に優れた溶解性
染料、熱可塑性バインダを主体として、その他、熱溶融
インクに機能性を発現させるための表面処理剤、界面活
性剤、粘度低下剤、酸化防止剤、防腐剤等を混合するこ
とが出来る。熱溶融インクの実例については、特開平5
−186723号公報あるいは特開平7−70490号
公報の開示に詳しい。
【0036】熱溶融インクに含有される熱可塑性バイン
ダとしては、例えば石油ワックス類から選ばれたパラフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックスあるいは
カルナウバワックス等が挙げられ、これらを1種または
2種以上混合して用いてもよい。これら熱可塑性バイン
ダを含有することにより、熱溶融インクの、固体−液体
変位温度が60℃以上となることが好ましい。
【0037】本発明において、熱溶融インクを用いたイ
ンクジェット方式にて印字された感光材料包装用段ボー
ル箱上のマルチレベルバーコードには、その耐久性を向
上させる目的で、表面保護層を付設することが好まし
い。
【0038】表面保護層としては、透明フィルムを接着
剤にて貼着したり、紫外線硬化樹脂を塗布後、紫外線照
射で硬化したもの等が挙げられる。
【0039】透明フィルムとしては、透明性を有するも
のであれば特に限定はないが、ポリエチレンフィルム、
ポリプロピレンフィルム、ポリ弗化エチレン系フィル
ム、ポリ弗化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニルフィ
ルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、エチレン−ビニル
アルコールフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、
ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリエーテルスル
ホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、
ポリアミドフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステルフ
ィルム、ポリイミドフィルム等であり、膜厚としては2
μm〜200μm、好ましくは10μm〜50μmであ
る。
【0040】上記透明フィルムの片面に、透明の接着層
を付設し、貼着シールとして本発明の感光材料包装用段
ボール箱上の印字済みのマルチレベルバーコードの上に
貼着することが好ましい。
【0041】透明の接着層を形成する接着剤としては、
アクリル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、またはこれら
の共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、カゼイ
ン、ゼラチン、ロジンエステル、テルペン樹脂、フェノ
ール系樹脂、スチレン系樹脂、クロマンインデン樹脂、
ポリビニルエーテル、シリコーン樹脂等、またアルファ
−シアノアクリレート系、シリコーン系、マレイミド
系、スチロール系、ポリオレフィン系、レゾルシノール
系、ポリビニルエーテル系接着剤が挙げられ、その厚み
は2〜20μm程度である。
【0042】紫外線硬化樹脂層のコーティング剤として
は、紫外線硬化性のプレポリマーと重合開始剤とを主成
分とする組成物によって形成することができる。
【0043】紫外線硬化性のプレポリマーとしては、1
分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを
挙げることができる。このようなプレポリマーとして
は、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリ
グリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジ
ルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリ
グリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシ
ジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエ
ーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化
合物類およびエポキシ化ポリブタジエン類などが挙げら
れ、これらは単独で使用することも2種以上併用するこ
ともできる。又、コーティング剤中のこのプレポリマー
の含有量は70質量%以上であることが好ましい。
【0044】重合開始剤としては、カチオン重合開始剤
が好ましく、具体的には、芳香族オニウム塩を挙げるこ
とができる。この芳香族オニウム塩として、ホスホニウ
ム塩のような周期律表第Va族元素の塩(例えばヘキサ
フルオロリン酸トリフェニルフェナシルスルホニウムな
ど)、スルホニウム塩のような第VIa族元素の塩(例え
ばテトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、ヘ
キサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサ
フルオロリン酸トリス(4−チオメトキシフェニル)ス
ルホニウムおよびヘキサフルオロアンチモン酸トリフェ
ニルスルホニウムなど)、およびヨードニウム塩のよう
な第VIIa族元素の塩(例えば塩化ジフェニルヨードニ
ウムなど)を挙げることができ、スルホニウム塩、中で
も、紫外線硬化性と組成物の貯蔵安定性の点でヘキサフ
ルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムが好まし
い。これらのコーティング剤中の含有量は、3〜20質
量%が好ましく、特に5〜12質量%が好ましい。
【0045】紫外線硬化性の樹脂としては、前記エポキ
シ系硬化性樹脂に限られず、ラジカル重合性の樹脂、例
えば単官能性あるいは多官能性アクリレート化合物を挙
げることができる。
【0046】コーティング剤中には、更に油類(特にシ
リコーン油)、シリコーン−アルキレンオキシド共重合
体(例えばユニオンカーバイト社から市販されているL
−5410)のような界面活性剤、シリコーン油含有脂
肪族エポキシド類、3M社から市販されているFO−1
71および3M社から市販されているFO−430、大
日本インキ株式会社から市販されているMegafac
F−141のようなフルオロカーボン界面活性剤等を
含有させてもよい。
【0047】このコーティング剤中には、さらに、例え
ば、スチレン、パラメチルスチレン、メタクリル酸エス
テル、アクリル酸エステル等のビニル単量体やセルロー
ス系、熱可塑性ポリエステル、フェニルグリシジンエー
テル、ケイ素含有モノエポキシド、ブチルグリシジルエ
ーテル等のモノエポキシ等が、この発明の効果を阻害し
ない範囲で含有されていてもよい。
【0048】また、このコーティング剤中には、不活性
成分として、例えばタルク、炭酸カルシウム、アルミ
ナ、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウ
ム、ガラス等の充填剤、染料、顔料、増粘剤、可塑剤、
安定剤、レベリング剤、カップリング剤、粘着付与剤、
シリコーン基含有活性剤、フルオロカーボン基含有表面
活性剤等の濡れ向上剤、その他の各種添加剤、さらにコ
ーティング剤の塗布中における流動性を改良することを
目的として、前記カチオン重合開始剤とほとんど反応し
ないアセトン、メチルエチルケトン、メチルクロライド
等の少量の溶剤を含有させても良い。
【0049】前記コーティング剤の塗布は、場合により
溶剤等を加えるなどして適宜の粘度に調整されたコーテ
ィング剤を、ダブルロールコータ、スリットコータ、エ
アナイフコータ、ワイヤーバーコータ、スライドホッパ
ー、スプレーコーティング、グラビアロール、フェル
ト、布などの繊維状部材から染み出す方式(通称フェル
ト塗布)等の通常の方法にて基材表面に塗布することに
より、達成することができる。
【0050】これらの適宜の塗布方法により、前記コー
ティング剤による塗布層が、通常0.1〜30μm、好
ましくは1〜20μmの厚みになるように、塗布され
る。
【0051】塗布後に、前記コーティング剤による塗布
層に紫外線が照射され、コーティング剤中の紫外線硬化
性のプレポリマーの重合反応ないし硬化反応が進行す
る。
【0052】ここで、紫外線というとき、これは紫外領
域の光を意味し、また、紫外領域の光を含む光線をも含
む意味である。したがって、紫外線の照射として、太陽
光線の照射、低圧水銀灯の照射、高圧水銀灯の照射、超
高圧水銀灯の照射、カーボンアーク等の照射、メタルハ
ライドランプによる反射、キセノンランプの照射等を挙
げることができる。
【0053】紫外線を照射するときの雰囲気としては、
空気、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気が好ま
しい。
【0054】紫外線の照射時間としては、紫外線領域の
照射光源の種類によって相違するのであるが、通常0.
5秒〜5分、好ましくは3秒〜2分である。通常、照射
時間の短い場合には照射強度の大きい大型の光源を必要
とし、照射時間が長い場合には照射強度の小さい光源を
使用することもできる。もっとも、照射強度の小さな光
源では硬化作用時間が長くなり、製造工程上有利ではな
い。しかし、この発明では、200W以下の紫外線発生
ランプを用いて、3秒〜2分の照射によって、実用上十
分な強度を有する硬化被膜を形成することができる。
【0055】なお、硬化に際しては、紫外線の照射時ま
たは照射の前後において、コーティング剤の塗布膜を加
熱すると、硬化時間の短縮を図ることができる。ただ
し、印字後の場合においては、熱溶融インクが再溶解し
ない範囲で行うことが必要である。
【0056】本発明に用いることの出来る熱溶融インク
は、印字後の耐久性を向上させる目的で、紫外線硬化性
のプレポリマーおよび重合開始剤を含有してもよい。紫
外線硬化性のプレポリマーおよび重合開始剤としては、
上述の紫外線硬化樹脂層のコーティング剤と同様のもの
を使用することが出来る。この紫外線硬化性のプレポリ
マーおよび重合開始剤を含有する熱溶融インクにて印字
したのち、上述同様に紫外線を照射して硬化させること
で、印字後のマルチレベルバーコードの耐久性を向上さ
せることが出来る。
【0057】
【実施例】(実施例1)以下の要領で、感光材料包装用
段ボール箱上に、本発明として、熱溶融インクを用いた
インクジェット方式にてHIBCの規格によるマルチレ
ベルバーコードを印字した。
【0058】〈本発明〉 インクジェットプリンタ:MARKEM社製 MDL5
000 熱溶融インク:MARKEM社製 タッチドライインク
(可塑性バインダとしてパラフィンワックスを含有) 感光材料包装用段ボール箱:マルチレベルバーコード印
字部の外装用ライナーとしてクラフトライナーを用いた
A−1型段ボール箱 〈評価および結果〉上記本発明の方法にて印字されたマ
ルチレベルバーコードの試料につき、読み取り誤認が起
きるかどうかを調べたところ、読み取り誤認はほとんど
起こらなかった。
【0059】本発明の熱溶融インクを用いたインクジェ
ット方式にて感光材料包装用段ボール箱上に印字したマ
ルチレベルバーコードは、読み取り誤認が少なく、印字
精度が高いことがわかる。また、インクジェット方式に
よるオンデマンド印字であるため、印刷板によるバーコ
ード印刷が済んだ段ボール箱や、バーコードを印刷した
ラベルを用いた場合に比べて、余剰資材を削減でき、無
駄を省くことが出来た。
【0060】(実施例2)実施例1の本発明のマルチレ
ベルバーコード印字方法にて、マルチレベルバーコード
を印字した後、その上に透明フィルムを貼付したり、紫
外線硬化樹脂層等の表面保護層を設けた場合には、耐摩
耗性を含む耐久性がより優れることがわかった。また、
熱溶融インクに紫外線硬化性のプレポリマーおよび重合
開始剤を転化したものでマルチレベルバーコードを印字
し、その後、紫外線を照射して硬化させたものについて
も、耐摩耗性を含む耐久性がより優れることがわかっ
た。
【0061】
【発明の効果】読み取り誤認が起きず、印字精度が一定
で、且つ、包装資材等の無駄が出ないオンデマンドでマ
ルチレベルバーコードを印字した感光材料包装用段ボー
ル箱および該マルチレベルバーコード印字方法を提供す
ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料包装用段ボール箱の一形態を
示す斜視模式図である。
【図2】段ボールシート(両面段ボール)の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 感光材料包装用段ボール箱 1a 外フラップ 1b 内フラップ 2 感光材料個包装 3 マルチレベルバーコード 11a 外装用ライナー 11b 内装用ライナー 12 中芯 12d 段(フルート)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶融インクを用いたインクジェット方
    式にてマルチレベルバーコードが印字された感光材料包
    装用段ボール箱。
  2. 【請求項2】 前記熱溶融インクは、熱可塑性バインダ
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の感光材料
    包装用段ボール箱。
  3. 【請求項3】 前記印字されたバーコード上に表面保護
    層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    感光材料包装用段ボール箱。
  4. 【請求項4】 前記表面保護層が、透明フィルムを貼付
    することにより設けられたことを特徴とする請求項3に
    記載の感光材料包装用段ボール箱。
  5. 【請求項5】 前記表面保護層が、紫外線硬化樹脂層で
    あることを特徴とする請求項3に記載の感光材料包装用
    段ボール箱。
  6. 【請求項6】 前記熱溶融インクが、紫外線硬化性のプ
    レポリマーおよび重合開始剤を含有することを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光材料包装用
    段ボール箱。
  7. 【請求項7】 感光材料包装用段ボール箱上に、熱溶融
    インクを用いたインクジェット方式にてマルチレベルバ
    ーコードを印字することを特徴とするマルチレベルバー
    コード印字方法。
  8. 【請求項8】 前記熱溶融インクは、熱可塑性バインダ
    を含有することを特徴とする請求項7に記載のマルチレ
    ベルバーコード印字方法。
  9. 【請求項9】 前記印字されたバーコード上に表面保護
    層を付設することを特徴とする請求項7または8に記載
    のマルチレベルバーコード印字方法。
  10. 【請求項10】 前記表面保護層の付設が、透明フィル
    ムを貼付することである請求項9に記載のマルチレベル
    バーコード印字方法。
  11. 【請求項11】 前記表面保護層の付設が、紫外線硬化
    樹脂層を設けることである請求項9に記載のマルチレベ
    ルバーコード印字方法。
  12. 【請求項12】 前記熱溶融インクが、紫外線硬化性の
    プレポリマーおよび重合開始剤を含有することを特徴と
    する請求項7〜11のいずれか1項に記載のマルチレベ
    ルバーコード印字方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009220885A (ja) * 2008-02-22 2009-10-01 Central Kikai Shoji Kk インクジェットプリンタによる樹脂面への情報印刷方法
DE102011009455A1 (de) * 2011-01-26 2012-07-26 Anton Debatin GmbH Werk für werbende Verpackung Umverpackung nach Wunsch
JP2015151179A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 凸版印刷株式会社 包装体及びその製造方法

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