JP2001293097A - 低周波治療装置 - Google Patents

低周波治療装置

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JP2001293097A
JP2001293097A JP2000114935A JP2000114935A JP2001293097A JP 2001293097 A JP2001293097 A JP 2001293097A JP 2000114935 A JP2000114935 A JP 2000114935A JP 2000114935 A JP2000114935 A JP 2000114935A JP 2001293097 A JP2001293097 A JP 2001293097A
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frequency
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Seiji Nochida
政治 後田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鎮痛もしくは麻酔等の治療を受けている患者
によって反応差もしくは個人差があったとしても、さら
に、パルス波の周波数、形状によっても効果に差があっ
たとしても、どのようなパルス波が有効であるのか、患
者一人一人に対して事前に調査することなく、十分な治
療効果が得られる低周波治療装置を提供する。 【解決手段】 低周波治療装置100Aは、両極性の矩
形波からなる電気パルスとこのパルスの少なくとも1/
2サイクルの間歇時間を備えた25〜500Hzの電気
パルス群を発生するパルス発生手段1と、前記パルス発
生手段1の出力端に接続された出力側の電極部60と、
脳波を検出測定するための入力側の電極部70と、検出
された脳波に基づいて、投与されたパルスの効果を確認
するための効果確認手段20とを備えている。この低周
波治療装置において、前記電気パルス群は、5サイクル
以下の矩形波パルス列から構成され、前記パルス発生手
段は、パルスの継続時間と前記間歇時間を患者に対応し
て可変できるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鎮痛もしくは麻酔
等の治療や、特別養護老人ホーム等における痴呆性老人
対応、歩行促進、関節や筋肉痛を鎮める等のために用い
られる低周波治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、麻酔法とは、外科手術の際の痛み
を取り除くために、薬物(麻薬・笑気ガス)等によっ
て、一定時間無痛・反射喪失の状態を作り出す方法であ
った。
【0003】最近になって、TEBS(Transauricular
Electrical Brain StimulationまたはTranscutaneou
s)療法と呼ばれる経皮的に外耳を介して脳全体に低周
波の電気刺激を与える療法が知られている。この療法の
理論は、当時米国の脳研究の専門誌「プレーン・リサー
チ」に発表されており、この理論は、脳下垂体に直接矩
形低周波を以て、電気刺激を与えて、身体に痛みを感ず
る事が無くなる事、即ち末期癌の激痛を和らげ、または
激痛を取り去る事ができる臨床的理論である。
【0004】このTEBS療法に用いられる治療器具等
に、本発明者による特許第2649036号の特許公報
に開示されたヘッドフォンがある。このヘッドフォン
は、図22ならびに図23(a)および(b)に示すよ
うに、耳に当接できるように構成されたヘッドフォンに
おいて、中央部にスピーカとしてのスピーカ51cを設
け、このスピーカ51cの周囲に導電パッド部51dを
設け、この導電パッド部51dの少くとも人体に触れる
部分を導電性かつ密着性とし、このスピーカ51cを外
部音源に接続可能とし、導電パッド部51dの導電性部
分を外部の特殊波形のパルス発生源に接続可能としたも
のである。
【0005】このヘッドフォンは、従来の音声、即ち音
楽、テレビの音声、ニュース、スポーツ等の音による信
号を、鼓膜を通して脳に伝達する音の伝導器具である。
そして、併設された電極は、音の伝導と並行して、頭蓋
骨の貫通部位である耳朶から脳全体ならびに視床下部に
ある脳下垂体に、電気信号(パルス)を通電するために
設けられている。
【0006】このヘッドフォンによる療法は、在来の薬
物・ガス麻酔法と違い、全く副作用のない鎮痛法であり
その極限である麻酔としても役立つことが臨床的に確認
されている。
【0007】一方、従来から骨折等の治療装置に低周波
が効果を奏することはよく知られている。これらは、細
胞にパルス波を以て剌激することが、細胞活性化を招く
ものと考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の麻酔法
においては、薬物投与によるので、この薬物、例えば、
麻薬の投与・笑気ガス(亜酸化窒素の吸引)は、必ずと
いって良い程、嘔吐等の副作用があった。このような副
作用は、前述したTEBS療法においては殆ど見当たら
ないが、低周波の効果には、治療を受けている患者によ
る反応差もしくは個人差があることが、脳波の測定によ
って確認された。さらに、パルス波の周波数、形状によ
っても効果に差があることも、同様に脳波の測定によっ
て確かめられた。したがって、どのようなパルス波が有
効であるのか、低周波を投与される患者一人一人に対し
て、事前に調査しなければならず、決まった電気信号
(パルス波)を与える装置では、十分に治療効果が得ら
れないことがあった。
【0009】また、図22ならびに図23(a)および
(b)に示した例では、ヘッドフォンが比較的大型かつ
重いために、中には装着することに煩わしさや閉鎖感を
おぼえる患者も稀にいる。特に、音響用ヘッドフォンを
過去に一度も装着したことのない比較的高齢の患者にと
っては尚更である。
【0010】それ故、本発明の技術的課題は、患者の個
人差に応じて、適宜調整できるパルス発生源を備えた低
周波治療装置を提供することである。
【0011】また、本発明の他の技術的課題は、パルス
効果の確認手段を備えた低周波治療装置を提供すること
である。
【0012】さらに、本発明のさらに他の技術的課題
は、ヘッドホンのみでなく、他の部位の治療にも用いる
ことができる低周波治療装置を提供することである。
【0013】さらにまた、本発明の他の技術的課題は、
薬物投与によらなくても、痛みや苦痛を和らげることが
でき、薬物による副作用等の恐のない低周波治療装置を
提供することである。
【0014】また、本発明の他の技術的課題は、低周波
を投与される患者一人一人に対して、どのようなパルス
波が有効であるのか事前に調査することなく、十分に治
療効果が得られる低周波治療装置を提供することであ
る。
【0015】さらに、本発明の他の技術的課題は、薬物
投与によらなくても痛みや苦痛を和らげることができる
ことに加え、装着に際して患者が煩わしさを感ずること
のない低周波治療装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、低周波
治療装置として、以下に示す態様(1)〜(20)が得
られる。
【0017】(1) 予め定められた周波数を有する両
極性の矩形波からなる電気パルスを所定の間歇時間を介
したパルス群の形で発生すると共に、前記パルスの継続
時間と前記間歇時間とを投与される患者に応じて可変可
能なパルス発生源と、前記パルス発生源の出力端に接続
された出力側の電極部と、脳波を検出するために所望す
る部位に当接される入力側の電極部と、前記入力側の電
極部に接続された効果確認手段とを有し、前記効果確認
手段により検出された脳波のピークによって、前記パル
スの効果を確認できるように構成したことを特徴とする
低周波治療装置。
【0018】(2) 前記出力側の電極部は、ヘッドホ
ーンの音源近傍に設けられている態様(1)に記載の低
周波治療装置。
【0019】(3) 前記出力側の電極は、患者の患部
または適用部位に装着できるようなパッド部材に設けら
れている態様(1)または(2)に記載の低周波治療装
置。
【0020】(4) 前記出力側の電極部は、筋肉刺激
が可能なように、適用筋肉へ装着可能な装着部材に設け
られている態様(1)乃至(3)のいずれかに記載の低
周波治療装置。
【0021】(5) 前記出力側の電極部は、足部また
は脚部への刺激が可能なように、適用部位へ装着可能な
装着部材に設けられている態様(1)乃至(3)のいず
れかに記載の低周波治療装置。
【0022】(6) パルス発生源と該パルス発生源の
出力部に接続された電極部とを有する低周波治療装置に
おいて、前記パルス発生源は、オーディオ機器の筐体内
に組み込まれ、予め定められた周波数を有する両極性の
矩形波からなる電気パルスを所定の間歇時間を介したパ
ルス群の形で発生すると共に、前記パルスの継続時間と
前記間歇時間とが投与される患者に応じて可変可能であ
ることを特徴とする低周波治療装置。
【0023】(7) 前記パルス発生源の出力部と前記
電極部の入力部とを接続するための端子がオーディオ機
器の筐体表面に形成されている態様(6)に記載の低周
波治療装置。
【0024】(8) 前記オーディオ機器は、テレビ、
ラジカセ、またはコンポである態様(6)または(7)
に記載の低周波治療装置。
【0025】(9) 特殊波形を発生するパルス発生源
と、耳孔開口部に嵌合できるように構成されたイヤフォ
ンとを有し、前記イヤフォンは、その中央部に設けられ
たスピーカと、該スピーカの周囲に設けられ、かつ少く
とも人体に触れる部分が導電性を有する表面部とを備え
ており、前記スピーカは、音声源に接続可能であり、前
記表面部の導電性部分は、前記パルス発生源に接続可能
であることを特徴とする低周波治療装置。
【0026】(10) 前記表面部は、導電性高分子お
よび複合導電材料のうちの少くとも一方を含む材料から
成る態様(9)に記載の低周波治療装置。
【0027】(11) 前記イヤフォンは、マイクロフ
ォンを備えており、該イヤフォンの装着者側から通信網
を通して振動情報または音声情報を送信可能である態様
(9)または(10)に記載の低周波治療装置。
【0028】(12) 前記イヤフォンは、両耳のそれ
ぞれに装着するように構成されたステレオタイプである
態様(9)乃至(11)のいずれかに記載の低周波治療
装置。
【0029】(13) 前記パルス発生源は、予め定め
られた周波数を有する両極性の矩形波からなる電気パル
スを所定の間歇時間を介したパルス群の形で発生すると
共に、前記パルスの継続時間と前記間歇時間とを患者に
応じて可変可能である態様(9)に記載の低周波治療装
置。
【0030】(14) 予め定められた周波数を有する
両極性の矩形波からなる電気パルスを所定の間歇時間を
介したパルス群の形で発生すると共に、前記パルスの継
続時間と前記間歇時間とを投与される患者に応じて可変
可能なパルス発生源と、前記パルス発生源の出力端に接
続された出力側の電極部と、脳波を検出するために所望
する部位に当接される入力側の電極部と、前記入力側の
電極部に接続された効果確認手段とを有し、前記効果確
認手段により検出された脳波のピークによって、前記パ
ルスの効果を確認できるように構成した低周波治療装置
であって、前記パルス発生源は、音声源を備えたオーデ
ィオ機器の筐体内に組み込まれており、さらに、耳孔開
口部に嵌合できるように構成されたイヤフォンを有し、
前記イヤフォンは、その中央部に設けられたスピーカ
と、該スピーカの周囲に設けられ、かつ少くとも人体に
触れる部分が導電性を有する表面部とを備えており、前
記スピーカは、前記音声源に接続可能であり、前記表面
部の導電性部分は、前記出力側および前記入力側の電極
部のうちの少くとも該出力側の電極部として機能するこ
とを特徴とする低周波治療装置。
【0031】(15) 前記周波数は、25〜5000
Hzの範囲の周波数であり、前記間歇時間は、前記周波
数のパルスの少くとも1サイクルである態様(1)、
(6)、(9)、および(14)のいずれかに記載の低
周波治療装置。
【0032】(16) 前記電気パルス群は、5サイク
ル以下の矩形波パルス列から構成されている態様(1
5)に記載の低周波治療装置。
【0033】(17) 前記電気パルス群は、3〜5サ
イクル内の矩形波パルス列から構成されている態様(1
6)に記載の低周波治療装置。
【0034】(18) 前記パルス発生源は、前記矩形
波パルス列の各パルス幅およびパルス数もしくは該矩形
波パルス列の各パルス幅、パルス数、およびパルスの振
幅のどちらか一方を、所望する周期的なパターン波形と
なるよう調整するパルス調整回路を備えている態様(1
6)または(17)に記載の低周波治療装置。
【0035】(19) 前記パルス発生源は、前記パル
ス調整回路で調整された周期的なパターン波形をパルス
群の形で発生させるパルス発生器を備えている態様(1
8)に記載の低周波治療装置。
【0036】(20) 前記パルス発生源は、前記電気
パルス群を予め定められた減衰振動パターンとなるよう
に設定するパルスパターン設定手段を備えている態様
(15)に記載の低周波治療装置。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態による低周波治療装置について説明する。
【0038】まず、本発明の最大の特徴の一つについて
説明する。
【0039】継続的に同一波形を供与するような個人差
を考慮していない従来の低周波治療装置においては、所
謂“波形慣れ”や“刺激慣れ”といった状態が起こり、
この結果、刺激効果が減少することがしばしばあった。
【0040】これに対し、本発明による低周波治療装置
は、“波形慣れ”や“刺激慣れ”を生じさせないように
するものである。
【0041】例えば、15分おき、もしくは、30分お
きに任意の波形を自動的に供給し、“波形慣れ”や“刺
激慣れ”を防ぐことと、不応器と併用することで、効果
が相俟って、最良の刺激を継続することができる。ま
た、例えば、図2または図3に示した3サイクル波また
は5サイクル波を、15乃至30分間、通電刺激し、図
9等に示すようなモジュレーションスイープ波形を与え
ることによって、“波形慣れ”や“刺激慣れ”を完全に
防止できる。したがって、筋肉が、次に供給する刺激波
形をあたかも最初のときのように新鮮に受けとめること
になり、より一層刺激効果が高められる。このように時
間を区切って自動的に波形を変換することを、本発明で
はリフレッシュ刺激手段とする。そして、投与波形の選
択は、脳波による刺激反応測定器の完成を待って、“波
形慣れ”や“刺激慣れ”さらには個人差を完全に克服す
ることができる。
【0042】以上のように、波形、間隔、継続時間等の
刺激のパラメータを個人毎に最適な値で、自動的に供与
するシステムを、本発明では、オーダーメイド治療シス
テムと呼称する。
【0043】[実施の形態A1]図1は本発明の実施の
形態A1による低周波治療装置の構成を示すブロック図
である。図1を参照すると、低周波治療装置100A
は、パルス発生源10と、これに接続された出力用の電
極部60と、脳波を検出測定するための効果確認手段2
0と、脳波を測定する部位に設けられる入力用の電極部
と、入力装置を兼ね備えたパルスパターン設定手段40
と、表示手段30とを備えている。
【0044】表示手段30は、2つのオシロスコープを
備えており、1つのオシロスコープ31は、出力側の電
気パルス波形を観察するのに用いられ、もう一つのオシ
ロスコープ32は、脳波検出測定手段21によって検出
された脳波の波形を観察するのに用いられる。
【0045】パルスパターン設定手段40は、予め定め
られた約300種類のパルスパターンを設定するための
入力装置である。なお、このパルスパターンは予めパル
スパターン記憶手段18に格納されている。
【0046】パルスパターン設定手段40は、パルス発
生源10の制御部11に接続されている。
【0047】パルス発生源10は、周波数シンセサイザ
ーに代表されるように、パルス発生器3と、これに、互
いに並列接続された間歇時間調整手段13、パルス振幅
調整手段14、パルス振幅調整手段15、パルス数調整
手段16、パルスパターンを記憶するパルスパターン記
憶手段12、パルスパターン調整手段18、およびこれ
らを制御する制御部11を備えている。
【0048】間歇時間調整手段13は、25〜5000
Hzの電気パルスからなる複数のパルス列間の間歇時間
を、この電気パルスの半サイクル以上に設定および変化
させるように調整するために設けられている。
【0049】パルス振幅調整手段15は、25〜500
0Hzの電気パルスからなる複数のパルス列の夫々のパ
ルスの振幅を、各電気パルス毎、またはパルス列毎に調
整可能なように、設けられている。
【0050】パルス幅調整手段14は、25〜5000
Hzの電気パルスからなる複数のパルス列の夫々のパル
スのパルス幅を、各電気パルス毎、またはパルス列毎に
調整可能なように、設けられており、間歇時間調整手段
40およびパルス振幅調整手段5のうちの少くとも一つ
と協働するように構成することも可能である。
【0051】パルス数調整手段16は、25〜5000
Hzの電気パルスからなる複数のパルス列の夫々の1サ
イクルのパルス数を、多くとも5サイクルの範囲内で、
任意に設定または変化するように調整可能に設けられて
おり、簡単な構成のパルスは、パルス幅調整手段14に
よっても代用することができる。また、パルス数調整手
段16とパルス幅調整手段14とを設定することよっ
て、両極性の矩形パルスの継続時間を決定することがで
きる。
【0052】パルスパターン調整手段18は、上記間歇
時間調整手段13、パルス振幅調整手段15、パルス幅
調整手段14、およびパルス数調整手段16によって、
設定困難なパルスパターンを設定するために設けられて
おり、制御部11を介してパルスパターン記憶手段12
によって記憶された複雑なパルスパターンを読み取り、
それを用いて、パルス発生器17にパルスパターンの電
気波形を発生させる。
【0053】出力側の電極部60は、パッド等の装着可
能な部材に設られたパルス発生器3の出力端部に接続さ
れた少くとも2つの導電性の部材からなり、パルス発生
器3から発生した電気波形がこの導電性の部材間に流さ
れる。
【0054】尚、パルス発生器17から発生した電気波
形を観察するのにオシロスコープ31を出力側電極部6
0と併設またはパルス発生器17と出力側の電極部60
との間に挿入されている。
【0055】一方、効果確認手段20は、患者の頭部等
に接して設けられる入力側の電極部70に接続された脳
波検出測定手段21と、この脳波検出測定手段21によ
って検出された脳波にピークが発生することを確認する
ピーク値検出手段とを備えている。
【0056】脳波検出測定手段21によって、検出され
た脳波は、オシロスコープ32によって、その波形が表
示される。
【0057】この効果確認手段20は、パルスの投与に
よる患者の個体反応を、投与された患者の脳波を調査す
ることで容易に知る事ができるので、その患者固有の有
効なパルスを容易に知ることができる。具体的には、脳
波のピークが現れることによって、その投与されたパル
スが有効であることが分かる。このピークの出現は、ピ
ーク値検出手段22によって、検出され、制御部11を
介して、投与されたパルスパターンと、投与された個
人、個人の識別符号等と関連させて、パルスパターン記
憶手段12に記憶される。
【0058】したがって、同じ個人に二回目のパルス投
与からは、パルスパターン設定手段40に個人の識別番
号等を入力することによって、容易に効果的なパルスパ
ターンを投与することができる。
【0059】さらに、使用される低周波の電気パルス
は、最大20mA程度であり、かつ、2次電流であり、
また、間歇時間を設けているので、火傷の心配は全くな
い。
【0060】尚、本発明の実施の形態においては、パル
スパターン設定手段40と、表示手段30とを別体に構
成しているように、図示されているが、オシロスコープ
31、32は一つのディスプレイ装置であり、パルスパ
ターン設定手段40は、このディスプレイ装置を兼用す
るキーボード等の装置であっても良く、要するに、上記
説明と同様の機能を備えているものでああるならば、上
記装置には、限定されるものではない。また、電極部6
0、70以外は、マイクロコンピュータによっても代用
することができる。
【0061】本発明の実施の形態による低周波治療装置
を麻酔に用いる例について説明する。本麻酔法は、脳下
乗体に耳朶を通じて矩形低周間歇波を通電し、その電気
刺激により、患者を深い眠りに入れることができるもの
である。
【0062】さらに、継続通電によって、昏睡状態にな
る場合と、話掛けに応答するが、手術に耐え反射喪失の
状態とになる。この昏睡状態も、反射喪失状態のいずれ
も、完全に手術に対応できる「麻酔」状態となるのであ
る。ただし、手術に際し電気メスの使用を避けなければ
成らない。
【0063】また、本装置を用いた場合においては、話
かけに答えながら開頭手術に対応できる等、全く副作用
が皆無の方法であるにとどまらず、通電を停止すれば直
に麻酔が解けて会話は自由であり、食事も普通食が直に
食べられ、手術後の身体的負担損耗は、格段の相違があ
り、全く消耗は見られない。
【0064】したがって、術後の回復は格段に顕著であ
り、体力の消耗が極端に少ないため術後の合併症等の併
発が極めて低く理想的な麻酔法である。
【0065】次に、本発明の実施の形態A1による低周
波治療装置によって投与される電気パルスについて説明
する。
【0066】図4〜図12は、本発明の実施の形態A1
による低周波治療装置の投与低周波〔TEBS〕を示す
図である。
【0067】尚、図2および図3には、本発明による低
周波治療装置によって投与される電気パルスのうち、特
に効果の高い波形を示している。図中、符号Hは、Iサ
イクル群波を、Dは群通電期間(刺激タイム)を、Pは
群休止期間(休止タイム)を示している。
【0068】図2を参照して、1サイクル群波は、3サ
イクル方形間歇波で、周波数25〜5000Hzの範囲
にあり、間歇はいずれの周波数域にも過敏反応期15〜
30ミリ秒である。
【0069】図3を参照して、1サイクル群波は、5サ
イクル方形間歇波で、周波数25〜5000Hzの範囲
にあり、間歇はいずれの周波数域にも過敏反応期15〜
30ミリ秒である。
【0070】そして、群通電期間Dに対する群休止期間
Pを種々に変化させたオーダーメイド治療システムとし
て、例えば、D=1に対してP=1、D=1に対してP
=1.5、D=1に対してP=2、D=1に対してP=
3、D=1に対してP=4、D=1に対してP=5のよ
うに、設定してもよい。
【0071】オーダーメイド治療システムの要点を以下
に示す。
【0072】(1) 群通電期間Dが幾サイクルに変化
しても、群休止期間Pが15乃至30ミリ秒以上を保持
するように、マイクロコンピュータ等により制御する。 (2) Iサイクル群波Hが幾サイクルに変化しても、
群休止期間Pが15乃至30ミリ秒以上を保持するよう
に、マイクロコンピュータ等により制御する。 (3) Iサイクル群波Hが100サイクル以下の場合
には、群休止期間Pが50乃至100ミリ秒以上を保持
するように、マイクロコンピュータ等により制御する。 (4) スイープ波形に関しては、群通電期間D=3〜
5サイクル波を交流(正弦波)60サイクルに変調し、
スイープさせたり、スイープタイムを可変にする。 (5) また、各周波数群波に群休止期間Pをスイープ
タイムとする。群通電期間Dをスイープタイムとするよ
うに、マイクロコンピュータ等により制御する。 (6) 3〜5サイクル波の郡波を減衰波に変調する。
【0073】上記実施の形態では、治療態様としてパル
ス発生源10の出力部に接続された電極部を有するヘッ
ドフォン、イヤーホン等を用いて、その電極部から発生
する以下に詳細に述べるような低周波パルスの電気刺激
を患者の脳並びに脳下垂体に経皮的に外耳を介して脳全
体に与えることについて述べたが、低周波パルスの電気
刺激を患者の脳並びに脳下垂体に経皮的に外耳を介して
脳全体に与えること以外にも、例えば、パルス発生源1
0の出力部に接続された電極部を足底に付けて、両足の
つちふまずからパッド(電極部)により通電刺激する
(以下、通電治療法と呼ぶ。)ことによっても以下のよ
うな効果が得られる。(1)両足の血流が促進され、
(2)足腰の筋肉が興奮緊張し力がみなぎり、(3)泌
尿器および腸が刺激と血流と温度上昇による蛇動運動が
旺盛になり、健康な排泄を催すようになり、(4)ベッ
ドサイドの便器に自己排泄の意欲が盛り上がるという効
果が得られる。このような効果により、人間本来の自己
管理ができる状態となり、所謂介護不要となり、国家目
的である健康で長寿の老人によみがえるのである。さら
に、骨粗髭症には顕著な効果があるとして学会において
承認されている。
【0074】上記した通電治療法は、(a)寝たきり老
人の介護度軽減、(b)痴呆症の進行中止・ベッドに安
定就寝・逐次痴呆の改善、(c)足腰疼痛の解消、
(d)骨粗儲症の治療ならびに対応、(e)全身健康状
態の改善、(f)精神衛生の改善を図るものとして非常
に有用である。
【0075】これらの例には、次の図4〜図12の例も
含まれる。
【0076】図4は、本発明において使用されるパルス
波形の他の例を示す図である。
【0077】図4(a)に示された波形においては、2
5〜5000Hz内の所定周波数を有する両極性パルス
を1サイクル発生した後、当該両極性パルスを1.5サ
イクルの期間だけ停止させる。これによって、図示され
たような間歇波が得られる。
【0078】一方、図4(b)に示された波形に上記し
た両極性パルスを1サイクル発生した後、当該両極性パ
ルスを1.5サイクルの期間だけ停止させることによっ
て得られる間歇波である波と1サイクル波間歇とを1サ
イクルとする波形である。
【0079】同様に、図4(c)に示された波形は、両
極性パルスを1サイクル発生させた後、2サイクルの期
間停止させることによって得られる間歇波である。
【0080】図4(d)に示された波形は両極性のパル
スを1サイクル発生させた後、3サイクルの期間を停止
させることによって得られる間歇波である。
【0081】これらの間歇波は、直流の印加によってパ
ルス幅調整手段6によって規定された周波数の両極性を
有する矩形波を発振する発振器からなるパルス発生器
に、間歇時間調整手段40によって、前記直流に間歇時
間を挿入することによって、任意に設定することができ
る。
【0082】図5は本発明において使用されるパルス波
形の他の例を示す図である。図5(a)に示された波形
は、所定の周波数を有する両極性パルス波を、2サイク
ルだけ送出した後、当該パルスの1サイクルに相当する
期間だけ停止させることによって得られる間歇波であ
る。
【0083】一方、図5(b)の波形は、同様な両極性
パルスを3サイクルだけ発生させた後、1サイクルの期
間だけ停止させることによって得られる間歇波である。
【0084】また、図5(c)の波形は、両極性パルス
波を4サイクル発生させた後、1サイクルの期間を停止
させることによって得られた間歇波である。
【0085】これらの波形は、図1および図4に関連し
て述べた手法により、発生できることはいうまでもな
い。
【0086】図6を参照すると、所定の周波数を有する
両極性パルスを2サイクル分だけ発生させた後、両極性
パルスの停止期間を種々に変化させた場合が示されてい
る。具体的にいえば、図6(a)の波形は、両極性パル
スを2サイクル発生させた後、1サイクル停止させた場
合の波形であり、図5(a)と同様である。
【0087】一方、図6(b)の波形は、両極性のパル
スを2サイクル発生させた後、1.5サイクルだけ停止
することによって得られる間歇波である。さらに、図6
(c)の波形は、両極性パルスを2サイクル送出した
後、2サイクル停止させることによって得られる間歇波
である。
【0088】図7を参照すると、所定の周波数を有する
両極性パルスを3サイクル発生させた後、両極性パルス
の停止期間を種々に変化させた場合が示されている。
【0089】具体的にいえば、図7(a)の波形は、両
極性パルスを3サイクル発生させた後、3サイクル停止
することによって得られる間歇波である。
【0090】一方、図7(b)の波形は、両極性パルス
を3サイクル発生させた後、4.5サイクル停止するこ
とによって得られる間歇波である。さらに、図7(c)
は、両極性パルスを3サイクル発生させた後、6サイク
ル停止することによって得られる間歇波である。
【0091】図7に示す間歇波は、図4および図6に示
すものと同様に、直流の印加によってパルス幅調整手段
6によって規定された周波数の両極性矩形波を発振する
発振器からなるパルス発生器に、間歇時間調整手段40
によって、前記直流に間歇時間を挿入することによっ
て、任意に設定することができる。
【0092】図8を参照すると、所定の周波数を有する
両極性パルスのサイクル数を変化させて、その間に停止
時間をおいて混合した場合が示されている。
【0093】図8(a)の波形は、所定の周波数を有す
る両極性パルスを2サイクル発生させた後、3サイクル
分だけ停止した後、同じ周波数を有する両極性パルスを
3サイクル発生させた場合の間歇波である。一方、図8
(b)の波形は、所定の周波数を有する両極性パルスを
3サイクル発生させた後、1サイクル分だけ停止し、さ
らに、同じ周波数を有する両極性パルスを4サイクル発
生させた間歇波を示している。
【0094】これらの波形は、直流の印加によってパル
ス幅調整手段6によって規定された周波数の矩形波を発
振する発振器からなるパルス発生器に、パルス数調整手
段7によって、前記直流の継続時間を異なるサイクル数
だけ変化させることによって、調整することができる。
尚、間歇時間は、間歇時間調整手段40によって、前記
直流の1サイクル分に間歇時間を挿入することによって
変化させることができる。
【0095】また、図8(a)〜図8(b)に示す間歇
波からなる電気パルス群を繰り返し投与する場合におい
ても、最初の電気パルス群と次の電気パルス群との間
に、少くとも1サイクルの停止時間を置く事ができる。
【0096】図9は、3サイクルの減衰波形を示してい
る。即ち、両極パルスの周波数および振幅が次第に減少
する25〜5000Hzの範囲内の3サイクル波を発生
させた後、最大周波数の少くとも1サイクル分だけ停止
した後、続いて、同じ減衰3サイクル波を発生させた間
歇波を示している。この波形は、パルス振幅調整手段
5、パルス幅調整手段6、および間歇時間調整手段40
によって、間歇時間を一定にして減衰波を入力すると共
に、その大きさに比例して、段階的に振幅およびパルス
幅が大きくなるように調整することによって得られる。
【0097】図10は図9の間歇波の3サイクルの減衰
波形の間の停止時間を図9よりも大きくした間歇波を示
している。この波形は、パルス振幅調整手段5、パルス
幅調整手段6、および間歇時間調整手段40によって、
間歇時間を変化させた減衰波を入力すると共に、その大
きさに比例して、段階的に振幅およびパルス幅が大きく
なるように調整することによって得られる。
【0098】図11を参照して、スイープ波形を備えた
間歇波が示されている。図11(a)の波形は、2サイ
クルおよび3サイクルの両極パルス波が交互に加わって
いるが、そのパルス幅が一旦増加の後減少している形状
の間歇波である。この波形は、パルス数調整手段7によ
って、2サイクルおよび3サイクルの両極パルスの矩形
波が、間歇時間を置いて交互に繰り返されるように調整
すると共に、パルス幅調整手段6によって、そのパルス
幅を一定時間内において、増加し減少させることによっ
て調整可能である。
【0099】図11(b)の波形は、所定の周波数の両
極パルスを2サイクル毎にその振幅を増加させた後、減
少させた10サイクル発生後、4サイクル停止させ、そ
の後先のパルス群同様に、同周波数の両極パルスを2サ
イクル毎にその振幅を増加させた後、減少させた10サ
イクル発生させたモジュレーション波からなる間歇波で
ある。この波形は、パルス振幅調整手段5によって、単
調増加、単調減少を交互に繰り返すように調整すること
によって生成される。
【0100】図12を参照するとモジュレーション波を
種々の例が示されている。具体的に、図12(a)の波
形は、所定の周波数を有する両極性パルスの3サイク
ル、この3サイクルに続いて、この3サイクルよりも、
振幅の大きな両極性パルスの2サイクルを発生した後、
3サイクルの停止時間の後、振幅の大きな両極性パルス
の2サイクルを発生し、続いて両極性パルスの3サイク
ルを一つのモジュレーション波の電気パルス群とし、こ
の電気パルス群を発生した後、4サイクル分停止し、そ
の後、同様な電気パルス群を発生する間歇波が示されて
いる。
【0101】図12(b)の波形は、最も周波数の大き
な両極性パルスの少くとも1サイクル分の停止を関し
て、2サイクル分づつ振幅およびパルス幅が各パルス列
によって、一旦増加した後減少するモジュレーション波
形からなる間歇波を示している。この波形は、図10で
説明したのと同様に、パルス振幅調整手段5、パルス幅
調整手段6、および間歇時間調整手段40によって、間
歇時間を変化させた単調増加および単調減少波(所謂三
角波)を入力すると共に、その大きさに比例して、段階
的に振幅およびパルス幅が大きくなるようにパルス発信
器を調整することによって得られる。
【0102】図12(c)は、25〜5000Hzの間
の使用される最大の周波数を有する両極性パルスの少く
とも1サイクルの停止時間を介して、2サイクル、3サ
イクル、1サイクル、3サイクル、2サイクルの電気パ
ルス群とし、パルスの振幅およびパルス幅が2サイク
ル、3サイクル、1サイクル、と、一旦増加した後、3
サイクル、2サイクル減少するモジュレーション波形か
らなる間歇波を示している。この波形は、図12(b)
で説明したのと同様に、パルス振幅調整手段5、パルス
幅調整手段6、および間歇時間調整手段40によって、
間歇時間を変化させた単調増加および単調減少波(所謂
三角波)を入力すると共に、その大きさに比例して、段
階的に振幅およびパルス幅が大きくなるようにパルス発
信器を調整することに加えて、パルス数調整手段16に
よって、2サイクル波および3サイクル波が交互に発生
するように調整することによって、得られる。
【0103】図12(d)は、3サイクルの両極性パル
スからなる減衰波をILとして、このILタイムをさら
に変調して自由(アコーデオン的)に伸縮させるパルス
波形からなる間歇波を示している。
【0104】この波形は、図12(b)で説明したのと
同様に、パルス振幅調整手段5、パルス幅調整手段6に
よって、減衰振動波を入力すると共に、その大きさの絶
対値に比例して、段階的に振幅およびパルス幅が大きく
なるようにパルス発信器を調整することに加えて、パル
ス数調整手段7、および間歇時間調整手段40によっ
て、間歇時間を変化3サイクル波が交互に発生するよう
に調整することによって得られる。
【0105】また、設定時間のかかるときには、パルス
パターン設定手段40を介して、一旦パルスパターンと
して、パルスパターン記憶手段12に保存しておき、パ
ルスパターン設定手段8を介して再び読み出し、パルス
発生器17を動作させることができる。
【0106】ここで、本発明の実施の形態による低周波
治療装置の適用範囲を人体細胞の部位により、3群に分
類することができる。
【0107】したがって、実施の形態A1では、この群
のうちのヘッドホンによって、脳並びに脳下垂体にTE
BSする方法を行う場合について説明する。
【0108】このヘッドホンから、水琴窟、雨垂れ音、
谷川の流れ音、漣の音、オカリナ音、好みの音楽等、静
かな音を鼓膜から流すものである。
【0109】適用できる症例としては、末期癌の激痛
の軽減、並びに完全鎮痛、手術対応の麻酔術、無痛
分娩法対応機器、無痛歯科治療法対応機器、ぺイン
クリンック、特別養護老人ホーム等における、対応機
器、安眠機、ストレス解消法、その対応機器、など
である。
【0110】特に、特別養護老人ホーム等における、
対応機器においては、(1)痴呆性老人の対応機器(ボ
ケ予防、ボケ治療法)、(2)歩行促進対応機器とし
て、寝たきり症例者に対し、歩行意欲を起こさせて歩か
せること、(3)ホーム等において、手足の関節痛・筋
肉痛を鎮め集団生活を快適にする無意識下の治療法、そ
の対応機器、に用いることができる。
【0111】[実施の形態A2]図1に示す装置の一対
の出力側の電極部60を両足の土踏まずからパット(導
子)を介して、図2〜図3に示すパルスの通電刺激を行
う。
【0112】これには、次のような効果があることが判
明している。
【0113】(a)骨粗鬆症には、顕著な効果を示すこ
とが学会において承認されている。 (b)両足の血流が促進される。 (c)足腰の筋肉が興奮緊張し、力がみなぎる。 (d)泌尿器および腸が刺激と血流と温度上昇による蛇
動運動が旺盛になり、健康な排泄を促す。 (e)ベッドサイドの便器に自己排泄の意欲が盛り上が
る。そして、曲がりなりにも、自己の意思で排泄する。
人間尊厳の根拠は、自己排泄が最低の自己管理意識であ
るから、自信を取り戻し、自己管理の努力が満足とな
り、生存の喜びに変わって行く。 (f)ベッドサイドの自己排泄は、便所まで自己歩行の
意欲が芽生える。そして、2〜3ヶ月後には、介護度が
逐次軽減し、人間本来の自己管理ができる状態となる。
所謂、介護不要となり、国家目的である健康で長寿の老
人によみがえるものと思われる。
【0114】[実施の形態A3]実施の形態A3による
低周波治療装置も、実施の形態A1による低周波治療装
置の構成と同様である。実施の形態A3においては、細
胞活性化法と、その対応機器に適用する例について説明
する。
【0115】ヘッドホンによる脳細胞刺激と、患部に対
し専用バット(マスク)等による細刺激と併用する方法
であり、この場合もバックミュージックを鼓膜に流す。
【0116】実施の形態A3においては、適用できる症
例としては、ボケ予防法、その対応機器、骨折等、
細胞増殖対応機器、歯槽膿漏等に治療法、その対応機
器、眼科応用機器、生殖機能賦活法並びに対応機
器、顔面・ボデイ等の美容法と対応機器、歩行促進
法と対応機器などである。
【0117】[実施の形態A4]第4の実施の形態によ
る低周波治療装置も、実施の形態A1〜A3による低周
波治療装置の構成と同様である。実施の形態A4におい
ては、低周波振動とパルス波の筋肉刺激による、治療法
への適用例について説明する。
【0118】実施の形態A4においては、適用できる症
例としては、(1)専門のパットにより皮下並びに筋肉
内に粘度の高い薬物の注入の激痛を低周波振動によって
分散吸収させる装置、(2)ボデイソニック等の名に於
て、販売されている、音楽と音楽振動を増幅し胴体振動
装置によりボデーに振動を与えて脳にストレスの解消を
感じさせる機器、この機器に脳全体並びにボデーにTE
BSをする基本的改良機器、即ち、TEBSと嗜好音源
のモジュレーシヨン波増幅胴体振動装置、(3)キオー
クマンの名称で販売されている記憶増進機器に、テブス
を加えて、脳のリフレッシュをなし、鋭敏な脳細胞をも
って記憶力を増進させる機器、などである。
【0119】[実施の形態B]以下、図面を参照して、
本発明の低周波治療装置の実施の形態Bについて説明す
る。図13は、本発明の低周波治療装置をラジカセに組
み込んだ状態を示した図である。図15に示すような構
成、即ちパルス発生源10´および電極部60´を具備
した低周波治療装置100Bのうち、パルス発生源10
´のみをオーディオ機器であるラジカセ200の筐体内
に組み込んでいる。また、パルス発生源10´の出力部
と図示されていない電極部(図15の符号60´に相
当)の入力部とを接続するための接続端子201がラジ
カセ200の筐体表面に組み込まれている。尚、本実施
の形態では接続端子201を介してパルス発生源10´
の出力部と電極部の入力部とを接続する形態を例に採っ
たが、接続端子を用いず、直接パルス発生源10´の出
力部から電極部を引っ張ってきてもよい。ここで、実際
の治療態様としては前記パルス発生源10´の出力部に
接続された電極部を有するヘッドフォン、イヤーホン等
を用い、その電極部から発生する以下に詳細に述べるよ
うな低周波パルスの電気刺激を患者の脳並びに脳下垂体
に経皮的に外耳を介して脳全体に与える。このとき、ラ
ジカセ本来の音源とは独立しているため患者が望めば、
前記低周波パルスの電気刺激を受けると同時に、ヘッド
フォン等を介して、水琴窟、雨垂れ音、谷川の流れ音、
漣の音、オカリナ音、好みの音楽等、静かな音を鼓膜か
ら流すことも可能となり、患者の治療時の精神安定の向
上も図ることができる。
【0120】図14は、オーディオ機器としてテレビを
用いた場合の実施形態であるが、図13と同様にこの場
合もテレビ300の筐体内にパルス発生源10´のみを
組み込んでいる。また、パルス発生源10´の出力部と
図示されていない電極部(図15の符号60´に相当)
の入力部とを接続するための接続端子301がテレビ3
00の筐体表面に組み込まれている点で図13の場合と
同様である。治療態様もラジカセの説明と同様であるの
でここでは省略する。
【0121】尚、本実施の形態による低周波治療装置1
00Bの投与周波数(TEBS)については、実施の形
態Aにおいて図2〜図12を参照して詳述したので、こ
こでは省略する。
【0122】図15は、本発明の実施の形態による低周
波治療装置の構成を示すブロック図である。図15に示
すように、低周波治療装置100Bは、オーディオ機器
30に組み込んだパルス発生源10´と、パルス発生源
10´に接続された電極部60´とを有して構成されて
いる。
【0123】パルス発生源10´は、周波数シンセサイ
ザーに代表されるように、パルス発生器3と、これに並
列接続された間歇時間調整回路4、パルス振幅調整回路
5、パルス幅調整回路6、パルス数調整回路7、および
パルスパターン設定回路8を備えている。パルスパター
ン設定回路8は、パルスパターン記憶回路9に接続され
ている。
【0124】間歇時間調整回路4は、25〜5000H
zの電気パルスからなる複数のパルス列間の間歇時間
を、この電気パルスの半サイクル以上に設定および変化
させるように調整するために設けられている。
【0125】パルス振幅調整回路5は、25〜5000
Hzの電気パルスからなる複数のパルス列のそれぞれの
パルスの振幅を、各電気パルス毎、またはパルス列毎に
調整可能なように、設けられている。
【0126】パルス幅調整回路6は、25〜5000H
zの電気パルスからなる複数のパルス列のそれぞれのパ
ルスのパルス幅を、各電気パルス毎、またはパルス列毎
に調整可能なように、設けられており、間歇時間調整回
路4およびパルス振幅調整回路5のうちの少くとも一つ
と協働するように構成することも可能である。
【0127】パルス数調整回路7は、25〜5000H
zの電気パルスからなる複数のパルス列のそれぞれの1
サイクルのパルス数を、多くとも5サイクルの範囲内
で、任意に設定または変化するように調整可能に設けら
れており、簡単な構成のパルスは、パルス幅調整回路6
によっても代用することができる。また、パルス数調整
回路7とパルス幅調整回路6とを設定することよって、
両極性の矩形パルスの継続時間を決定することができ
る。
【0128】パルスパターン設定回路8は、上記間歇時
間調整回路4、パルス振幅調整回路5、パルス幅調整回
路6、およびパルス数調整回路7によって、設定困難な
パルスパターンを設定するために設けられており、パル
スパターン記憶回路によって記憶された複雑なパルスパ
ターンを用いて、パルス発生器3にパルスパターンの電
気波形を発生させる。
【0129】電極部60´は、表面等の装着可能な部材
に設られたパルス発生器3の出力端部に接続された少く
とも2つの導電性の部材からなり、パルス発生器3から
発生した電気波形がこの導電性の部材間に流される。
尚、パルス発生器3から発生した電気波形を観察するの
にオシロスコープを電極部60´と併設またはパルス発
生器3と電極部60´との間に挿入しても良い。
【0130】また、同時に、パルスの投与による患者の
個体反応を、投与された患者の脳波を調査することで容
易に知る事ができるので、その患者固有の有効なパルス
を容易に知ることができる。さらに、使用される低周波
の電気パルスは、最大20mA程度であり、かつ、2次
電流であり、また、間歇時間を設けているので、火傷の
心配は全くない。
【0131】本発明の実施の形態による低周波治療装置
を麻酔に用いる例について説明する。本麻酔法は、脳下
乗体に耳朶を通じて矩形低周間歇波を通電し、その電気
刺激により、患者を深い眠りに入れることができるもの
である。
【0132】さらに、継続通電によって、昏睡状態にな
る場合と、話掛けに応答するが、手術に耐え反射喪失の
状態とになる。この昏睡状態も、反射喪失状態のいずれ
も、完全に手術に対応できる「麻酔」状態となるのであ
る。ただし、手術に際し電気メスの使用を避けなければ
成らない。
【0133】また、本装置を用いた場合においては、話
かけに答えながら開頭手術に対応できる等、全く副作用
が皆無の方法であるにとどまらず、通電を停止すれば直
に麻酔が解けて会話は自由であり、食事も普通食が直に
食べられ、手術後の身体的負担損耗は、格段の相違があ
り、全く消耗は見られない。
【0134】したがって、術後の回復は格段に顕著であ
り、体力の消耗が極端に少いため術後の合併症等の併発
が極めて低く理想的な麻酔法である。
【0135】尚、本実施の形態においても、低周波治療
装置100Bによって投与される電気パルスのうち、特
に効果の高い波形は、図2および図3に示したものであ
る。
【0136】[実施の形態C]本発明の実施の形態Cに
よる低周波治療装置は、特殊波形を発生する後述するパ
ルス発生源と、耳孔開口部に嵌合できるように構成され
たイヤフォンとを有している。まず、イヤフォンについ
て説明する。
【0137】図16ならびに図17(a)および(b)
を参照して、本低周波治療装置におけるイヤフォンは、
外観的には、従来のステレオタイプの音楽鑑賞用イヤフ
ォンと殆ど変わるところがない。
【0138】本イヤフォンは、対のイヤフォン部121
および121と、ペンダント部122と、ケーブル12
3、124、および125とを有している。
【0139】イヤフォン部121は、円形の支持板12
1aと、その周縁に固着されたカバー121bとで形成
される空間内に音声器発生器としてのスピーカ121c
が内蔵され、支持板121aとカバー121bとの固着
部は導電パッド部121dにより覆われている。支持板
121aおよびカバー121bは合成樹脂であり、支持
板121aの中心付近には多数の小孔121fが形成さ
れている。
【0140】導電パッド部121dは、図2(a)から
分かるように、イヤホン装着時に耳孔開口部に接触する
断面ほぼ半円形の半円形部分Aと、耳孔開口部に殆ど接
触しない断面ほぼ半円形の半円形部分Bとから成ってい
る。
【0141】導電パッド部121dの半円形部分Aは、
導電性および可撓性を有し、耳孔開口部に密着し易い材
料から成っていることが好ましい。即ち、この材料は、
導電性高分子ならびに複合導電材料のうちの少くとも一
方を含む材料である。導電性高分子としては、合成方法
として白川触媒によるポリアセチレン、電解酸化重合に
よるポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポ
リイソチアナフテン、ポリアズレン、またはポリ−p−
フェニレン、化学酸化重合によるポリピロール、ポリチ
オフェン、ポリアニリン、またはポリ−p−フェニレ
ン、縮合重合によるポリフェニレン、ポリ−p−フェニ
ンビニレン、またはポリ−2、5−チエニレンビニレ
ン、開環重合によるポリアセチレン、可溶性中間体によ
るポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリ−p−
フェニレンビニレン、またはポリ−2、5−チエニレン
ビニレン、もしくは、熱分解によるポリアセンまたはポ
リペリナフタレン等がある。また、複合導電材料として
は、導電性ゴムや導電性プラスチックがある。導電性ゴ
ムは、例えば、シリコーンゴム、EPDM、またはSE
P等の高分子マトリクス中に、カーボンブラック、黒鉛
+カーボンブラック、Ag粉&Ag合金粉、またはNi
粉等の導電性フィラーを分散させてなる。導電性プラス
チックは、例えば、ABS、変成PPE、PC、PS、
PA−6、PA−66、PBT、PP、PE、AAS、
S−EB−S、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエス
テル、PVC、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、または
飽和共重合体ポリエステル等の高分子マトリクス中に、
黄銅繊維&黄銅フレーク、Al繊維&Alフレーク、ス
テンレス繊維、Cu繊維&Cuフレーク、Niフレー
ク、カーボン繊維、黒鉛+カーボンブラック、Niメッ
キマイカフレーク、金属コートガラス繊維、Ni粉&N
iフレーク、Cu粉&AgメッキCu粉、Ag粉、Ag
粉&Ag合金粉、Cu粉、またはAg粉+カーボンブラ
ック等の導電性フィラーを分散させてなる。
【0142】一方、導電パッド部121dの半円形部分
Bは、可撓性を有する材料から成っている。半円形部分
Bは、非導電性であってもよい。
【0143】導電パッド部121dの内部には、ビニー
ル製クッション、スポンジなどの弾性材121gが充填
されるか、液密または気密に密閉可能な場合には、水、
ゼリー状またはゲル状の粘度の高い物質または空気ある
いはガスなどが充填され、後者の充填物の場合には、後
述するパルス波形に共振するものが好ましい。
【0144】尚、耳孔開口部自体弾性を有しているた
め、本イヤフォンの表面部は、必ずしも可撓性を有して
いなくとも、導電性のみ有していればよい。したがっ
て、例えば、支持板121aおよびカバー121bの周
縁部に、音声を通すべく中央孔が形成され、かつ耳孔開
口部を傷付けぬように丸みを帯びた周縁形状の金属製キ
ャップを取り付けるか、このような金属製キャップを支
持板121aおよびカバー121bと共に異種材一体成
形してもよい。あるいは、支持板121aおよびカバー
121bの周縁部自体に耳孔開口部を傷付けぬように丸
みを帯びさせると共に、この周縁部上に金属、導電性高
分子、または複合導電材料を含む液を塗布後、乾燥させ
た構成でもよい。
【0145】また、本イヤフォンの表面部に含まれる金
属成分としては、可及的、金属アレルギを引き起こし難
いものが好ましい。
【0146】図17(a)から分かるように、本例にお
いては、スピーカ121cにはケーブル123が電気的
に接続されている一方、導電パッド部121dの半円形
部分Aには支持板121aに形成された孔を通しかつ導
電性の弾性材121gを介してケーブル124が電気的
に接続されている。尚、ケーブル123を1本として図
示しているが、実際には2芯線である。また、ケーブル
124は、本例のごとくイヤフォンがステレオタイプの
場合には1芯線でよいが、モノラルタイプの場合には、
1つのイヤフォン部に対の電極を設ける必要があるの
で、2芯線である必要がある。
【0147】対のイヤフォン部121からそれぞれ出た
ケーブル123および124は、本イヤフォンの装着
時、装着者の顎下または胸元程度まで延び、ペンダント
部122内にて合流している。
【0148】ペンダント部122は、その内部でケーブ
ル123および124の配線を行うことに加え、本イヤ
フォンの装着者が発する音声を集音可能なマイクロフォ
ン122a内蔵しており、さらに、装着者が押下可能
(ただし、誤って押下され難い程度の押圧力で押下可
能)な緊急呼び出しスイッチ122bを備えている。
尚、ペンダント部122の位置は、図示の例に限らず、
例えば、マイクロフォン122aが頬や顎に接触するよ
うな位置であってもよい。この場合には、装着者が発す
る音声は頭蓋骨等を伝搬して集音されるか、あるいは、
音声として集音されず、振動として検出される。
【0149】マイクロフォン122aおよび緊急呼び出
しスイッチ122bは、ペンダント部122内で多芯の
ケーブル125に電気的に接続されている。
【0150】ペンダント部122から出たケーブル12
3、124、および125は、図示しない音声源、後述
するパルス発生源、および図示しない通信網にそれぞれ
延びている。
【0151】音声源としては、例えば、テープレコー
ダ、CDプレーヤ、有線放送機、テレビション装置、あ
るいはパーソナルコンピュータ等を使用できる。また、
通信網としては、本低周波治療装置が病院等の管理され
た施設に設置される場合にはその施設内のLAN(ロー
カルエリアネットワーク)が使用され、本低周波治療装
置が各家庭に設置される場合には無線をも含む電話回線
網が使用され、あるいは、両通信網を併用することも可
能である。尚、ケーブル124は、実際上、接続される
通信網に応じた端末装置(LANアダプタやモデム装置
等)を介して接続されるが、この端末装置内に、上記音
声源と、後述するパルス発生源とを組み込んでもよい。
【0152】そして、ホンイヤフォンの装着者は、例え
ば、容態や気分が悪くなったときに、自ら、緊急呼び出
しスイッチ122bを押下して管理者側を呼び出すか、
前記端末装置あるいは管理者側の装置に音声または振動
検出回路を設けておき、声や振動を発するのみで管理者
側を呼び出すかする。もしくは、プライバシの許される
範囲で常時マイクロフォン122aを働かしておき、管
理者が音声または振動を聞きつけるようにするか、管理
者側の装置に音声または振動検出回路を設けておき、声
や振動が発っせられたことを管理者に報知するようにす
る。
【0153】尚、ペンダント部122から音声源、パル
ス発生源、および通信網にそれぞれ延びるケーブル12
3、124、および125を、それぞれ1本として図示
しているが、実際には、それぞれ必要芯数の多芯線であ
ることはいうまでもない。また、本発明の理解を助ける
都合上、ケーブル123、124、および125を平行
型ケーブルとして描いているが、これらケーブルは、実
際上、多芯ケーブル1本でよい。さらに、ケーブル12
3、124、および125の先端にプラグを設ける一
方、音声源、パルス発生源、および通信網側にジャック
を設け、接続/切断自在にしてもよい。ただし、不必要
な抜けが起こらないような構造とする。
【0154】図3は、本発明の実施の形態による低周波
治療装置のパルス発生源の構成を示すブロック図であ
る。図3を参照して、本低周波治療装置は、上述のイヤ
フォンに加え、パルス発生源10´を備えている。
【0155】パルス発生源10´は、周波数シンセサイ
ザーに代表されるように、パルス発生器3と、これに並
列接続された間歇時間調整回路4、パルス振幅調整回路
5、パルス幅調整回路6、パルス数調整回路7、および
パルスパターン設定回路8を備えている。パルスパター
ン設定回路8は、パルスパターン記憶回路9に接続され
ている。
【0156】間歇時間調整回路4は、25〜5000H
zの電気パルスからなる複数のパルス列間の間歇時間
を、この電気パルスの半サイクル以上に設定および変化
させるように調整するために設けられている。
【0157】パルス振幅調整回路5は、25〜5000
Hzの電気パルスからなる複数のパルス列のそれぞれの
パルスの振幅を、各電気パルス毎、またはパルス列毎に
調整可能なように、設けられている。
【0158】パルス幅調整回路6は、25〜5000H
zの電気パルスからなる複数のパルス列のそれぞれのパ
ルスのパルス幅を、各電気パルス毎、またはパルス列毎
に調整可能なように、設けられており、間歇時間調整回
路4およびパルス振幅調整回路5のうちの少くとも一つ
と協働するように構成することも可能である。
【0159】パルス数調整回路7は、25〜5000H
zの電気パルスからなる複数のパルス列のそれぞれの1
サイクルのパルス数を、多くとも5サイクルの範囲内
で、任意に設定または変化するように調整可能に設けら
れており、簡単な構成のパルスは、パルス幅調整回路6
によっても代用することができる。また、パルス数調整
回路7とパルス幅調整回路6とを設定することよって、
両極性の矩形パルスの継続時間を決定することができ
る。
【0160】パルスパターン設定回路8は、上記間歇時
間調整回路4、パルス振幅調整回路5、パルス幅調整回
路6、およびパルス数調整回路7によって、設定困難な
パルスパターンを設定するために設けられており、パル
スパターン記憶回路によって記憶された複雑なパルスパ
ターンを用いて、パルス発生器3にパルスパターンの電
気波形を発生させる。
【0161】パルス発生器3の出力端部は、ケーブル2
4を介して、図16ならびに図17(a)および(b)
に示したイヤフォンの導電パッド部121d(半円形部
分A)が電気的に接続される。つまり、半円形部分A
は、電極部として機能する。パルス発生器3から発生し
た電気波形は、対の半円形部分AおよびA間に流され
る。
【0162】尚、パルス発生器3から発生した電気波形
を観察するのにオシロスコープを電極部と併設またはパ
ルス発生器3と電極部との間に挿入しても良い。
【0163】また、同時に、パルスの投与による患者の
個体反応を、投与された患者の脳波を調査することで容
易に知る事ができるので、その患者固有の有効なパルス
を容易に知ることができる。さらに、使用される低周波
の電気パルスは、最大20mA程度であり、かつ、2次
電流であり、また、間歇時間を設けているので、火傷の
心配は全くない。
【0164】本発明の実施の形態による低周波治療装置
を麻酔に用いる例について説明する。本麻酔法は、脳下
乗体に耳朶を通じて矩形低周間歇波を通電し、その電気
刺激により、患者を深い眠りに入れることができるもの
である。
【0165】さらに、継続通電によって、昏睡状態にな
る場合と、話掛けに応答するが、手術に耐え反射喪失の
状態とになる。この昏睡状態も、反射喪失状態のいずれ
も、完全に手術に対応できる「麻酔」状態となるのであ
る。ただし、手術に際し電気メスの使用を避けなければ
成らない。
【0166】また、本装置を用いた場合においては、話
かけに答えながら開頭手術に対応できる等、全く副作用
が皆無の方法であるにとどまらず、通電を停止すれば直
に麻酔が解けて会話は自由であり、食事も普通食を直に
食べられ、手術後の身体的負担損耗は、格段の相違があ
り、全く消耗は見られない。
【0167】したがって、術後の回復は格段に顕著であ
り、体力の消耗が極端に少いため術後の合併症等の併発
が極めて低く理想的な麻酔法である。
【0168】尚、本実施の形態による低周波治療装置1
00Cの投与周波数(TEBS)については、実施の形
態Aにおいて図2〜図12を参照して詳述したので、こ
こでは省略する。
【0169】尚、本実施の形態においても、低周波治療
装置100Cによって投与される電気パルスのうち、特
に効果の高い波形は、図2および図3に示したものであ
る。
【0170】[イヤフォン部の変形例]本発明に夜低周
波治療装置のイヤフォンにおけるイヤフォン部は、図1
6および図17に示した構造に限定されるものではな
い。
【0171】例えば、図19(a)および(b)に示す
一般的なイヤフォン形状のイヤフォン部本体131aに
導電性合成ゴム等から成るスリーブ状の導電パッド13
1dを嵌め込んだ構造のイヤフォン部131、図20
(a)〜(c)に示す耳の外郭に嵌めるタイプのイヤフ
ォン部本体141aに導電性スポンジ等から成る導電パ
ッド141dを取り付けた構造のイヤフォン部141、
図21(a)〜(d)に示すイヤフォン部本体146a
に導電性スポンジ等から成る導電パッド146dを取り
付けた構造のイヤフォン部146であってもよい。尚、
図19〜図21ではそれぞれ、片方のイヤフォン部のみ
を図示したが、これらの実施例では、左右の耳に応じて
一対のイヤフォン部を有する構成である。
【0172】尚、本発明の実施の形態は、以上説明した
実施の形態A1〜A4、B、ならびにCに限らず、これ
らのうちの任意の2以上を組み合わせたものであっても
よい。
【0173】
【発明の効果】本発明による低周波治療装置は、患者の
個人差に応じて、適宜パルスの継続時間と停止時間とを
調整できるパルス発生源を備えているので、鎮痛もしく
は麻酔等の治療を受けている患者によって反応差もしく
は個人差があったとしても、さらに、パルス波の周波
数、形状によっても効果に差があったとしても、どのよ
うなパルス波が有効であるのか、患者一人一人に対して
事前に調査することなく、十分な治療効果が得られる。
【0174】また、本発明によれば、薬物投与によらな
くても、痛みや苦痛を和らげることができ、薬物による
副作用等の恐のないた低周波治療装置を提供することが
できる。
【0175】さらに、本発明によれば、オーディオ機器
の筐体内部にパルス発生源を組み込んでいるので、音
楽、映画等で気分をリラックスさせながら治療できると
いう効果が得られる。
【0176】本発明によればまた、薬物投与によらなく
ても痛みや苦痛を和らげることができ、薬物による副作
用等の恐れがないことに加え、装着に際して患者が煩わ
しさを感ずることもない。
【0177】また、イヤフォンの装着者からの緊急の訴
えをマイクロフォンによって送信するようにすれば、管
理者は、即座に対応できる。
【0178】さらに、パルス発生源を、予め定められた
周波数を有する両極性の矩形波からなる電気パルスを所
定の間歇時間を介したパルス群の形で発生すると共に、
パルスの継続時間と間歇時間とを患者に応じて可変可能
にすれば、患者の個人差に応じてパルスを適宜調整でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕のもう一つの例を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態A1による低周波治療装置
の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態A1による低周波治療装
置の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態A1による低周波治療装
置の投与低周波〔TEBS〕の他の例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態A1による低周波治療装
置の投与低周波〔TEBS〕の別の例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態Bによる低周波治療装置
として、ラジカセに組み込んだ状態を示した図である。
【図14】本発明の実施の形態Bによる低周波治療装置
として、テレビに組み込んだ状態を示した図である。
【図15】本発明の実施の形態Bによる低周波治療装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態Cによる低周波治療装置
のうちのイヤフォン部分を示す図である。
【図17】(a)および(b)は、図16に示すイヤフ
ォン部分の一部を拡大して示した部分破断側面図および
正面図である。
【図18】本発明の実施の形態Cによる低周波治療装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図19】(a)および(b)は、本発明の実施の形態
Cによる低周波治療装置のうちのイヤフォン部分の変形
例の一部を拡大して示した側面図および正面図である。
【図20】(a)、(b)、および(c)は、本発明の
実施の形態Cによる低周波治療装置のうちのイヤフォン
部分の変形例の一部を拡大して示した背面図、側面図、
および正面図である。
【図21】(a)、(b)、(c)、および(d)は、
本発明の実施の形態Cによる低周波治療装置のうちのイ
ヤフォン部分の変形例の一部を拡大して示した背面図、
側面図、正面図、および側面図である。
【図22】従来技術によるイヤフォンの全体構成を示す
正面図である。
【図23】(a)および(b)は、図22に示すヘッド
フォンの一部を拡大して示した断面図および正面図であ
る。
【符号の説明】
3、17 パルス発生器 4、13 間歇時間調整手段 5、15 パルス振幅調整手段 6、14 パルス幅調整手段 7、16 パルス数調整手段 8、40 パルスパターン設定手段 9、12 パルスパターン記憶手段 10、10´ パルス発生源 11 制御部 20 効果確認手段 21 脳波検出測定手段 22 ピーク値検出手段 30 表示手段 31、31´、32 オシロスコープ 60、60´、70 電極部 100A、100B、100C 低周波治療装置 121、131、141、146 イヤフォン部 121a 支持板 121b カバー 121c スピーカ 121d、131d、141d、146d 導電パッ
ド部 121f 小孔 121g 弾性材 122 ペンダント部 122a マイクロフォン 122b 緊急呼び出しスイッチ 200 ラジカセ 201、301 接続端子 300 テレビ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた周波数を有する両極性の
    矩形波からなる電気パルスを所定の間歇時間を介したパ
    ルス群の形で発生すると共に、前記パルスの継続時間と
    前記間歇時間とを投与される患者に応じて可変可能なパ
    ルス発生源と、前記パルス発生源の出力端に接続された
    出力側の電極部と、脳波を検出するために所望する部位
    に当接される入力側の電極部と、前記入力側の電極部に
    接続された効果確認手段とを有し、前記効果確認手段に
    より検出された脳波のピークによって、前記パルスの効
    果を確認できるように構成したことを特徴とする低周波
    治療装置。
  2. 【請求項2】 前記出力側の電極部は、ヘッドホーンの
    音源近傍に設けられている請求項1に記載の低周波治療
    装置。
  3. 【請求項3】 前記出力側の電極は、患者の患部または
    適用部位に装着できるようなパッド部材に設けられてい
    る請求項1または2に記載の低周波治療装置。
  4. 【請求項4】 前記出力側の電極部は、筋肉刺激が可能
    なように、適用筋肉へ装着可能な装着部材に設けられて
    いる請求項1乃至3のいずれかに記載の低周波治療装
    置。
  5. 【請求項5】 前記出力側の電極部は、足部または脚部
    への刺激が可能なように、適用部位へ装着可能な装着部
    材に設けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の
    低周波治療装置。
  6. 【請求項6】 パルス発生源と該パルス発生源の出力部
    に接続された電極部とを有する低周波治療装置におい
    て、前記パルス発生源は、オーディオ機器の筐体内に組
    み込まれ、予め定められた周波数を有する両極性の矩形
    波からなる電気パルスを所定の間歇時間を介したパルス
    群の形で発生すると共に、前記パルスの継続時間と前記
    間歇時間とが投与される患者に応じて可変可能であるこ
    とを特徴とする低周波治療装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス発生源の出力部と前記電極部
    の入力部とを接続するための端子がオーディオ機器の筐
    体表面に形成されている請求項6に記載の低周波治療装
    置。
  8. 【請求項8】 前記オーディオ機器は、テレビ、ラジカ
    セ、またはコンポである請求項6または7に記載の低周
    波治療装置。
  9. 【請求項9】 特殊波形を発生するパルス発生源と、耳
    孔開口部に嵌合できるように構成されたイヤフォンとを
    有し、前記イヤフォンは、その中央部に設けられたスピ
    ーカと、該スピーカの周囲に設けられ、かつ少くとも人
    体に触れる部分が導電性を有する表面部とを備えてお
    り、前記スピーカは、音声源に接続可能であり、前記表
    面部の導電性部分は、前記パルス発生源に接続可能であ
    ることを特徴とする低周波治療装置。
  10. 【請求項10】 前記表面部は、導電性高分子および複
    合導電材料のうちの少くとも一方を含む材料から成る請
    求項9に記載の低周波治療装置。
  11. 【請求項11】 前記イヤフォンは、マイクロフォンを
    備えており、該イヤフォンの装着者側から通信網を通し
    て振動情報または音声情報を送信可能である請求項9ま
    たは10に記載の低周波治療装置。
  12. 【請求項12】 前記イヤフォンは、両耳のそれぞれに
    装着するように構成されたステレオタイプである請求項
    9乃至11のいずれかに記載の低周波治療装置。
  13. 【請求項13】 前記パルス発生源は、予め定められた
    周波数を有する両極性の矩形波からなる電気パルスを所
    定の間歇時間を介したパルス群の形で発生すると共に、
    前記パルスの継続時間と前記間歇時間とを患者に応じて
    可変可能である請求項9に記載の低周波治療装置。
  14. 【請求項14】 予め定められた周波数を有する両極性
    の矩形波からなる電気パルスを所定の間歇時間を介した
    パルス群の形で発生すると共に、前記パルスの継続時間
    と前記間歇時間とを投与される患者に応じて可変可能な
    パルス発生源と、前記パルス発生源の出力端に接続され
    た出力側の電極部と、脳波を検出するために所望する部
    位に当接される入力側の電極部と、前記入力側の電極部
    に接続された効果確認手段とを有し、前記効果確認手段
    により検出された脳波のピークによって、前記パルスの
    効果を確認できるように構成した低周波治療装置であっ
    て、 前記パルス発生源は、音声源を備えたオーディオ機器の
    筐体内に組み込まれており、 さらに、耳孔開口部に嵌合できるように構成されたイヤ
    フォンを有し、前記イヤフォンは、その中央部に設けら
    れたスピーカと、該スピーカの周囲に設けられ、かつ少
    くとも人体に触れる部分が導電性を有する表面部とを備
    えており、前記スピーカは、前記音声源に接続可能であ
    り、前記表面部の導電性部分は、前記出力側および前記
    入力側の電極部のうちの少くとも該出力側の電極部とし
    て機能することを特徴とする低周波治療装置。
  15. 【請求項15】 前記周波数は、25〜5000Hzの
    範囲の周波数であり、前記間歇時間は、前記周波数のパ
    ルスの少くとも1サイクルである請求項1、6、9、お
    よび14のいずれかに記載の低周波治療装置。
  16. 【請求項16】 前記電気パルス群は、5サイクル以下
    の矩形波パルス列から構成されている請求項15に記載
    の低周波治療装置。
  17. 【請求項17】 前記電気パルス群は、3〜5サイクル
    内の矩形波パルス列から構成されている請求項16に記
    載の低周波治療装置。
  18. 【請求項18】 前記パルス発生源は、前記矩形波パル
    ス列の各パルス幅およびパルス数もしくは該矩形波パル
    ス列の各パルス幅、パルス数、およびパルスの振幅のど
    ちらか一方を、所望する周期的なパターン波形となるよ
    う調整するパルス調整回路を備えている請求項16また
    は17に記載の低周波治療装置。
  19. 【請求項19】 前記パルス発生源は、前記パルス調整
    回路で調整された周期的なパターン波形をパルス群の形
    で発生させるパルス発生器を備えている請求項18に記
    載の低周波治療装置。
  20. 【請求項20】 前記パルス発生源は、前記電気パルス
    群を予め定められた減衰振動パターンとなるように設定
    するパルスパターン設定手段を備えている請求項15に
    記載の低周波治療装置。
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