JP2001292667A - スピニングリール - Google Patents

スピニングリール

Info

Publication number
JP2001292667A
JP2001292667A JP2000106293A JP2000106293A JP2001292667A JP 2001292667 A JP2001292667 A JP 2001292667A JP 2000106293 A JP2000106293 A JP 2000106293A JP 2000106293 A JP2000106293 A JP 2000106293A JP 2001292667 A JP2001292667 A JP 2001292667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oscillating
pin
gear
spinning reel
flange portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000106293A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Takeuchi
収 武内
Kensuke Takahashi
賢助 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mamiya OP Co Ltd
Original Assignee
Mamiya OP Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mamiya OP Co Ltd filed Critical Mamiya OP Co Ltd
Priority to JP2000106293A priority Critical patent/JP2001292667A/ja
Publication of JP2001292667A publication Critical patent/JP2001292667A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガタ付きの発生を減少させたオシレートピン
32の取付構造を有するスピニングリールを提供するこ
と。 【解決手段】 回転駆動力を伝達するオシレーティング
ギヤ31と、このオシレーティングギヤ31に挿通され
るオシレートピン32と、スライド溝37が形成されこ
のスライド溝37にオシレートピン32の一端が嵌め込
まれるオシレートスライダ33と、オシレートスライダ
33に連結されるスプールシャフト16と、からなるオ
シレート機構30を本体部11内部に備えるスピニング
リール10において、オシレートピン32には第1の鍔
部38と第2の鍔部39が設けられていて、この第1の
鍔部38と第2の鍔部39とでオシレーティングギヤ3
1を挟持することとしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニングリール
のオシレート機構におけるガタ付き防止に関する。
【0002】
【従来の技術】スピニングリールにおいては、いわゆる
オシレーティング機構はスプールを前後方向に移動させ
るものであり、釣糸を巻き取る上で極めて重要である。
そして、ラインを極力均一に巻き取るための工夫が種々
なされている。例えば、特公平2−60295号のスピ
ニングリールでは、略楕円状に形成されたカム溝に沿っ
てオシレーティングギヤの案内長孔にも挿通されている
オシレートピンが摺動することによって、スプール軸を
前後方向に等速運動させて、釣糸をスプールの全体に等
しく巻き取ることを可能とした構成が開示されている。
【0003】本出願人が製造販売している従来のスピニ
ングリールの構成を図8に示し、またスピニングリール
におけるオシレーティング機構の一般的な構成を、図9
に示す。スピニングリール50の本体部51の内部に
は、ハンドル軸52によって回転駆動されるメインギヤ
53及び小径ギヤ54が設けられている。このうち、小
径ギヤ54にはオシレーティングギヤ55が噛合してい
る。このため、不図示のハンドルを回転駆動させると、
ハンドル軸52及び小径ギヤ54を介して、駆動力がオ
シレーティングギヤ55に伝達される。
【0004】図9に示すように、オシレーティングギヤ
55には、このオシレーティングギヤ55の径方向に向
かうように長孔56が形成されている。この長孔56に
は、ここを貫通するように、オシレートピン57が位置
する構成である。また、オシレートピン57の一端側
は、本体部51の壁面に形成されたカム溝58(図8参
照)に嵌め込まれる。カム溝58は、その形状が略楕円
形状となるように形成されており、オシレーティングギ
ヤ55が回転駆動された場合、オシレートピン57は長
孔56に沿って移動しながらこのカム溝58に倣うよう
に摺動しつつ全体として図8の左右方向の往復動作を行
う。なお、略楕円形状のカム溝58は、後述するスプー
ルシャフト63に沿う方向が長軸となるように形成され
ている。
【0005】また、オシレートピン57の他端側は、ス
ライド部材59に形成されたスライド溝60に嵌め込ま
れる。スライド溝60には、オシレートピン57が図9
に示すように嵌め込まれている。すなわち、スライド部
材59のスライド溝60にオシレートピン57の先端部
分を嵌め込んだ場合、オシレートピン57に形成されて
いる鍔部57aを受け止める受け止め部61がスライド
溝60の開放側に形成されている。そして、スライド部
材59にピン押さえ板62を取り付けて、このピン押さ
え板62と受け止め部61とで鍔部57aを挟持固定す
る構成である。
【0006】また、本体部51の内部には、スプールシ
ャフト63がスライド自在に設けられており、このスプ
ールシャフト63にはスライド部材59が連結されてい
る。それによって、オシレーティングギヤ54が回転駆
動された場合、カム溝58に倣ってオシレートピン57
が摺動し、これと共にオシレートピン57がスライド溝
60内部を摺動する。また、スライド部材59がカム溝
58の長軸方向に移動し、それによってスライド部材5
9がこの長手方向に駆動される。
【0007】スプールシャフト63は、一端側が本体部
51から突出してロータ64側に突出し、さらにスプー
ル65に連結されている。このため、スプールシャフト
63のスライド駆動を、スプール65に伝達可能として
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な構成のスピニングリールでは、オシレートピン57の
倒れによるガタ付きを防止できない、といった欠点を有
している。このガタ付きの原因となるオシレートピン5
7の倒れは、ピン押さえ板62のオシレートピン57を
挿通する挿通孔62aの部分を支点として発生するた
め、オシレーティングギヤ55、さらにはカム溝58側
といった挿通孔62aから離れた位置の部材側では、倒
れが大きくなりガタ付きが大きくなってしまう。
【0009】このようなガタ付きが発生してしまうと、
オシレート機構がスムーズに作動しなくなってしまい、
異音が発生したり、ハンドル軸を持つ手に違和感が発生
したりする。
【0010】本発明は、上記の事情に基づきなされたも
ので、その目的とするところは、ガタ付きの発生を減少
させたオシレートピンの取付構造を有するスピニングリ
ールを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、回転駆動力を伝達するオシレーティング
ギヤと、このオシレーティングギヤに挿通されるオシレ
ートピンと、スライド溝が形成されこのスライド溝にオ
シレートピンの一端が嵌め込まれるオシレートスライダ
と、オシレートスライダに連結されるスプールシャフト
と、からなるオシレート機構を本体部内部に備えるスピ
ニングリールにおいて、オシレートピンには第1の鍔部
と第2の鍔部が設けられていて、この第1の鍔部と第2
の鍔部とでオシレーティングギヤを挟み込むようにした
ものである。
【0012】このため、オシレーティングギヤを第1の
鍔部と第2の鍔部とで挟持する構成となり、オシレート
ピンに生じるガタ付きを低減させることが可能となる。
それによってオシレート機構がスムーズに作動し、ガタ
が発生することに伴う異音の発生を防止できる。また、
ガタ付きを低減させることにより、リール巻回時にダイ
レクト感が増すことで手の感触が良くなり、高級感を伴
わせることも可能となる。さらに、従来のスピニングリ
ールが備えていたピン押さえ板を省けるため、コストの
低減を図ることが可能となる。
【0013】また、他の発明は、本体部の内壁面には長
軸が前記スプールシャフトの前後方向と平行となるよう
に略楕円形状のカム溝が形成されてオシレートピンの他
端側を嵌め込んでいると共に、オシレーティングギヤに
は該オシレートピンを摺動させてカム溝に倣ったオシレ
ートピンの摺動を可能とする長孔が形成されることとし
たものである。
【0014】このため、釣糸を均一に巻回するためにカ
ム溝を設け、さらにカム溝に対応してオシレーティング
ギヤに長孔を形成した場合でも、オシレーティングギヤ
を第1の鍔部と第2の鍔部とで挟持することで、ガタ付
きを大幅に低減することができる。すなわち、オシレー
トピンが移動しやすくガタ付きが生じやすい長孔におい
て、ガタ付きの発生を大幅に低減することができる。
【0015】さらに、他の発明は、オシレーティングギ
ヤの他端面側には長孔周縁部に第2の鍔部の大きさに対
応した段差受け部が形成されることとしたものである。
【0016】このため、第1の鍔部の移動が段差受け部
の周壁面で規制されることになり、一層ガタ付きの発生
を低減することができる。また、第1の鍔部が段差受け
部内に配置されるため、薄型化が可能となる。
【0017】また、他の発明は、回転駆動力を伝達する
オシレーティングギヤと、このオシレーティングギヤに
挿通されるオシレートピンと、スライド溝が形成されこ
のスライド溝にオシレートピンの一端が嵌め込まれるオ
シレートスライダと、オシレートスライダに連結される
スプールシャフトと、からなるオシレート機構を本体部
内部に備えるスピニングリールにおいて、本体部の内壁
面には長軸がスプールシャフトの前後方向と平行となる
ように略楕円形状のカム溝が形成されて上記オシレート
ピンの他端側を嵌め込んでいると共に、オシレーティン
グギヤには該オシレートピンを摺動させてカム溝に倣っ
たオシレートピンの摺動を可能とする長孔が形成され、
オシレーティングギヤの他端面側には長孔周縁部にオシ
レートピンの倒れ防止用の鍔部に対応した段差受け部が
形成されることとしたものである。
【0018】このため、オシレートピンがカム溝側にお
いて倒れたり、ガタ付いたりするのを防止することが可
能となる。これと共に、倒れ防止用の鍔部が段差受け部
内に配置されるため、薄型化が可能となる。
【0019】さらに、他の発明は、回転駆動力を伝達す
るオシレーティングギヤと、このオシレーティングギヤ
に挿通されるオシレートピンと、スライド溝が形成され
このスライド溝にオシレートピンの一端が嵌め込まれる
オシレートスライダと、オシレートスライダに連結され
るスプールシャフトと、からなるオシレート機構を本体
部内部に備えるスピニングリールにおいて、オシレート
ピンは、2つの部材から構成され、この2つの部材でオ
シレーティングギヤを挟み込むようにしたものである。
【0020】このため、オシレーティングギヤを2つの
部材で挟み込む構成となり、オシレートピンに生じるガ
タ付きを低減させることが可能となる。それによってオ
シレート機構がスムーズに作動し、ガタが発生すること
に伴う異音の発生を防止できる。また、ガタ付きを低減
させることにより、リール巻回時にダイレクト感が増す
ことで手の感触が良くなり、高級感を伴わせることも可
能となる。さらに、従来のスピニングリールが備えてい
たピン押さえ板を省けるため、コストの低減を図ること
が可能となる。また、2つの部材で挟み込む構成にする
ことにより、オシレーティングギヤに対してオシレート
ピンを容易に取り付けることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図1から図7に基づいて説明する。図1は、アウ
トスプール型のスピニングリールの構成を示す側面図で
ある。また、図2は、このスピニングリールの構成を示
す平面図である。
【0022】これらの図において、スピニングリール1
0は所定の肉厚を有する壁面によって囲まれた本体部1
1を有している。本体部11の内部には、ハンドル12
に取り付けられるハンドル軸13が内蔵されており、ま
たハンドル軸13と同軸にメインギヤ14が設けられて
いる。このため、ハンドル12を回転駆動させると、メ
インギヤ14が同一回転で回転駆動される構成である。
【0023】また、メインギヤ14にはピニオンギヤ1
5が噛合している。このピニオンギヤ15は、内部にス
プールシャフト16を挿通させてこれを覆うような筒状
に形成されている。これらピニオンギヤ15及びスプー
ルシャフト16は、本体部11のロータ17側に形成さ
れた不図示の開口部から突出している。そして、スプー
ルシャフト16のうち、ピニオンギヤ15の突出側とロ
ータ17とが一体的に連結されている。それによって、
これらが一体的な回転を行う構成となっている。
【0024】ロータ17には、外周側に向かって突出す
る突出部19が一対形成されており、この突出部19か
らさらにスプール26の先端側に突出形成された一対の
ベールアーム取付部20を有している。このベールアー
ム取付部20にベールアーム機構21を構成するアーム
レバー22が回動自在に取り付けられており、さらにア
ームレバー22にはベール23が所定の角度を為して取
り付けられている。このベール23にはラインローラ2
4が設けられており、このラインローラ24に釣糸25
を位置させてロータ17を回転させることで、釣糸25
がスプール26の糸巻部26´全域に巻き付けられるよ
うになっている。
【0025】ロータ17の内部には、スプールシャフト
16が挿通して設けられている。このスプールシャフト
16は、後述するオシレーティングギヤ31やオシレー
トピン32、及びオシレートスライダ33と共にオシレ
ーティング機構30を構成するものである。このオシレ
ーティング機構30の存在により、スプール16は前後
方向への運動を可能としている。以下、このオシレーテ
ィング機構30の構成について説明する。
【0026】ハンドル軸13には、小径ギヤ34が取り
付けられている。この小径ギヤ34は、メインギヤ14
と共にハンドル軸13に取り付けられているものであ
り、スプールシャフト16を挟んでメインギヤ14の反
対側に取り付けられたものである。この小径ギヤ34に
は、オシレーティングギヤ31が噛合している。このよ
うな噛合を為して回転駆動するため、オシレーティング
ギヤ31の中心部には中心孔31aが形成されている。
この中心孔31aに軸受31bが差し込まれることによ
り、オシレーティングギヤ31は回転自在に軸支されて
いる。
【0027】図3に示すように、このオシレーティング
ギヤ31には、径方向に向かうように長孔35が形成さ
れている。この長孔35は、オシレーティングギヤ31
を貫通するように形成されている。また、オシレーティ
ングギヤ31の長孔35の周囲のうち、他端面側には、
段差受け部36が形成されている。この段差受け部36
は、後述するオシレートピン32に取り付けられている
第2の鍔部39をここで受け止めるものである。
【0028】オシレーティングギヤ31には、オシレー
トスライダ33が連動して設けられている。このオシレ
ートスライダ33には、スプールシャフト16の他端側
の先端部分が取付固定されている。また、オシレートス
ライダ33には、これに取り付けられるスプールシャフ
ト16の長手方向と直交してスライド溝37が形成され
ている。スライド溝37は、オシレートピン32の一端
側をスライド自在に嵌め込むものである。
【0029】スライド溝37にその一端側が嵌め込まれ
るオシレートピン32は、図3及び図4に示すようにオ
シレーティングギヤ31に設けられた長孔35を挿通す
るように設けられている。そして、長孔35を挿通して
いるオシレートピン32の一端側は、スライド溝37に
嵌め込まれるように突出しており、またオシレートピン
32の他端側は、後述するカム溝45に嵌め込まれるよ
うに突出している。
【0030】図4に示すように、オシレートピン32に
はオシレーティングギヤ31を挟み込むように、第1の
鍔部38及び第2の鍔部39が設けられている。このう
ち、第1の鍔部38は、オシレートスライダ33とこの
オシレートスライダ33に対向するオシレーティングギ
ヤ31の一端面の間に位置するように設けられている。
すなわち、第1の鍔部38は、スライド溝37の周縁部
と図6に示すような長孔35の周縁部にそれぞれ当接可
能な構成である。また、第2の鍔部39は、図7に示す
ように段差受け部36に入り込んで、長孔35に沿った
摺動を行うものである。
【0031】ここで、オシレートピン32は、その全長
が第1の鍔部38と第2の鍔部39とによって、略3等
分されるように構成されている。
【0032】このような第1の鍔部38及び第2の鍔部
39を有するオシレートピン32は、図5に示すよう
に、受け部材40と嵌め込み部材41とから構成される
ものである。受け部材40は、キャップ状の部材であ
り、このため、嵌め込み孔42が受け部材40には形成
されている。また、受け部材40には、嵌め込み部材4
1に嵌め込まれる側に第1の鍔部38が設けられてい
る。
【0033】また、嵌め込み部材41は、径の異なるロ
ッド状部材であり、受け部材40の嵌め込み孔42に差
し込まれる部分が小径の差込部43となっている。そし
て、この差込部43の大径部への付け根部分が段形状の
係止部44となっていて、受け部材40の嵌め込み深さ
を規制するように構成されている。なお、第1の鍔部3
8が係止部44まで達するように差し込めば、第1の鍔
部38と第2の鍔部39とでオシレーティングギヤ31
を挟み込むオシレートピン32が構成されるが、係止部
44に到達するよりも手前においてオシレーティングギ
ヤ31を第1の鍔部38と第2の鍔部39とで挟み込む
構成としても構わない。
【0034】オシレートピン32の他端側は、カム溝4
5(図1及び図2参照)に嵌め込まれる。カム溝45
は、本体部の内周壁にオシレートピン32他端側の径に
対応した幅を有するように形成されている。このカム溝
45は、その外観形状が例えば略楕円形状となるように
形成されていて、オシレーティングギヤ31の回転に伴
うオシレートピン32の摺動をガイドするものである。
また、カム溝45の略楕円形状は、その長軸がスプール
シャフト16の軸線方向と一致するように形成されてい
る。
【0035】以上のような構成を有するスピニングリー
ル10の作用について、以下に説明する。
【0036】ハンドルアーム12を把持して回転駆動さ
せると、本体部11内部のメインギヤ14及び小径ギヤ
34が回転駆動される。このうち、メインギヤ14の回
転駆動力は、ピニオンギヤ15を介してロータ17に伝
達される。それによって、ロータ17が回転駆動され、
釣糸25が巻回される。また、小径ギヤ34の回転駆動
力は、まずオシレーティングギヤ31に伝達され、それ
によって、オシレーティングギヤ31と共にオシレート
ピン32も回転駆動を行う。
【0037】オシレートピン32が回転駆動する場合、
カム溝45に嵌め込まれたオシレートピン32は、この
カム溝45に倣って楕円を描くように回転駆動される。
楕円形状のカム溝45に倣ってオシレートピン32が進
行すると、楕円形の長軸に対応する部分では、長孔35
の最も外径側端部にオシレートピン32が位置し、また
短軸に対応する部分では、長孔35の最も内径側端部に
オシレートピン32が位置するようになる。すなわち、
オシレーティングギヤ31が回転駆動されると、オシレ
ートピン32は、カム溝45に倣って進行すると共に長
孔35に沿って摺動するようになる。
【0038】そして、このようなオシレートピン32の
楕円を描く進行に対応して、オシレートスライダ33が
カム溝45の長軸に平行な方向(前後方向)に往復運動
する。この場合、オシレートピン32がカム溝45に倣
って進行すると、オシレートピン32がオシレートスラ
イダ33に形成されたスライド溝37に沿って摺動す
る。このスライド溝37に沿ったオシレートピン32の
摺動が、カム溝45の短軸方向の運動である。また、ス
ライド溝37に沿って摺動すると共に、オシレートピン
32はオシレートスライダ33をカム溝45の長軸方向
に駆動させる。それによって、オシレートスライダ33
に連結されたスプールシャフト16はカム溝45の長軸
方向に往復運動されることとなる。
【0039】ここで、オシレートピン32は、第1の鍔
部38と第2の鍔部39でオシレーティングギヤ31を
挟持している構成である。しかも、図4に示すように、
オシレートピン32がガタ付こうとしても、第2の鍔部
39が段差受け部36の周壁面にほぼ当接している状態
となっている。このため、回転駆動力がオシレートピン
32を倒す向きに伝達されても、オシレートピン32は
垂直状態を維持し、ガタ付きを低減してオシレートスラ
イダ33及びスプールシャフト16にスライド駆動力を
スムーズに伝達している。
【0040】このような構成のスピニングリール10に
よると、第1の鍔部38と第2の鍔部39とでオシレー
ティングギヤ31を挟持する構成としたことにより、オ
シレートピン32のガタ付きや倒れを大幅に低減するこ
とができる。すなわち、従来のスピニングリールではピ
ン押さえ板62がガタ発生の支点となっていたが、この
ピン押さえ板62を無くし、代わりにオシレートピン3
2に第1の鍔部38及び第2の鍔部39を設けたことに
より、両鍔部38,39が互いに相手側が支点となると
きのガタや倒れを防止する構成となる。
【0041】すなわち、オシレーティングギヤ31に形
成された長孔35は、通常の円形状の孔とは異なりオシ
レートピン32が移動可能なためガタ付きや倒れが生じ
やすいが、このような長孔35にオシレートピン32を
挿通させた場合でも、オシレートピン32に第1の鍔部
38及び第2の鍔部39を設けることで、ガタ付きや倒
れを効果的に低減可能となる。
【0042】また、オシレートピン32と一体的に設け
られた第1の鍔部38及び第2の鍔部39がオシレーテ
ィングギヤ31に所定の面積で接触することになる。こ
のため、オシレートピン32がガタ付こうとしても、第
1の鍔部38及び第2の鍔部39とオシレーティングギ
ヤ31との接触によってオシレートピン32のガタ付き
や倒れを大幅に低減させることができる。
【0043】さらに、第2の鍔部39は、段差受け部3
6に位置する構成であるため、オシレートピン32が倒
れようとしたりガタ付こうとしても、第2の鍔部39が
段差受け部36の周壁部に接触する。そのため、一層の
ガタ付きや倒れの低減が可能である。
【0044】また、ガタ付きを低減させることによって
オシレート機構30がスムーズに作動する。そして、ガ
タ付きを低減させることにより、リール巻回時にダイレ
クト感が増すことで手の感触が良くなり、高級感を伴わ
せることも可能となる。また、ガタ付きの際に生じてい
た異音も防止可能となる。
【0045】さらに、従来のスピニングリールが備えて
いたピン押さえ板62を省けるため、コストの低減を図
ることが可能となる。また、オシレートピン32の全長
を両鍔部38,39によって略3等分する構成となって
いるため、係合関係が安定すると共に、ガタ防止の点で
有利となっている。
【0046】以上、本発明の一実施の形態について述べ
たが、本発明はこれ以外にも種々変形可能である。以下
それについて述べる。
【0047】上述の実施の形態では、カム溝45が略楕
円形状に形成されている場合について述べたが、カム溝
45の形状は略楕円形状には限られず、例えば円形状で
あっても構わない。カム溝45を円形状に形成した場合
には、オシレーティングギヤ31には長孔35を形成す
る必要が無く、オシレートピン32を挿通させる孔を形
成するのみで足りるものとなる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、オシレーティングギヤ
を第1の鍔部と第2の鍔部とで挟持する構成となり、オ
シレートピンに生じるガタ付きや倒れを低減させること
が可能となる。それによってオシレート機構がスムーズ
に作動し、ガタ付きや倒れが発生することに伴う異音の
発生を防止できる。また、ガタ付きや倒れを低減させる
ことにより、リール巻回時にダイレクト感が増すことで
手の感触が良くなり、高級感を伴わせることも可能とな
る。さらに、従来のスピニングリールが備えていたピン
押さえ板を省けるため、コストの低減を図ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるスピニングリー
ルの形状を示す側面図であり、本体部内部を部分断面に
した状態を示す図である。
【図2】図1のスピニングリールの平面図であり、本体
部内部を部分断面にした状態を示す図である。
【図3】図1のスピニングリールにおけるオシレートピ
ンのオシレーティングギヤ及びオシレートスライダに対
する取り付けの状態を示す分解斜視図である。
【図4】図1のスピニングリールにおけるオシレートピ
ンのオシレーティングギヤ及びオシレートスライダに対
する取り付けの状態を示す側断面図である。
【図5】図1のスピニングリールにおいて、オシレート
ピンをオシレーティングギヤに挿通させる様子を示す図
である。
【図6】図1のスピニングリールにおけるオシレーティ
ングギヤに対する第1の鍔部の取り付け状態を示す図で
ある。
【図7】図1のスピニングリールにおけるオシレーティ
ングギヤに対する第2の鍔部の取り付け状態を示す図で
ある。
【図8】従来のスピニングリールの構成を示す図であ
る。
【図9】従来のスピニングリールにおけるオシレートピ
ンのオシレーティングギヤ及びオシレートスライダに対
する取り付けの状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
10…スピニングリール 11…本体部 16…スプールシャフト 17…ロータ 26…スプール 30…オシレーティング機構 31…オシレーティングギヤ 32…オシレートピン 33…オシレートスライダ 35…長孔 36…段差受け部 37…スライド溝 38…第1の鍔部 39…第2の鍔部 40…受け部材 41…嵌め込み部材 45…カム溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動力を伝達するオシレーティング
    ギヤと、このオシレーティングギヤに挿通されるオシレ
    ートピンと、スライド溝が形成されこのスライド溝に上
    記オシレートピンの一端が嵌め込まれるオシレートスラ
    イダと、上記オシレートスライダに連結されるスプール
    シャフトと、からなるオシレート機構を本体部内部に備
    えるスピニングリールにおいて、 上記オシレートピンには第1の鍔部と第2の鍔部が設け
    られていて、この第1の鍔部と第2の鍔部とで上記オシ
    レーティングギヤを挟み込むようにしたことを特徴とす
    るスピニングリール。
  2. 【請求項2】 前記本体部の内壁面には長軸が前記スプ
    ールシャフトの前後方向と平行となるように略楕円形状
    のカム溝が形成されて前記オシレートピンの他端側を嵌
    め込んでいると共に、前記オシレーティングギヤには該
    オシレートピンを摺動させてカム溝に倣ったオシレート
    ピンの摺動を可能とする長孔が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載のスピニングリール。
  3. 【請求項3】 前記オシレーティングギヤの他端面側に
    は前記長孔周縁部に前記第2の鍔部の大きさに対応した
    段差受け部が形成されていることを特徴とする請求項2
    記載のスピニングリール。
  4. 【請求項4】 回転駆動力を伝達するオシレーティング
    ギヤと、このオシレーティングギヤに挿通されるオシレ
    ートピンと、スライド溝が形成されこのスライド溝に上
    記オシレートピンの一端が嵌め込まれるオシレートスラ
    イダと、上記オシレートスライダに連結されるスプール
    シャフトと、からなるオシレート機構を本体部内部に備
    えるスピニングリールにおいて、 上記本体部の内壁面には長軸が上記スプールシャフトの
    前後方向と平行となるように略楕円形状のカム溝が形成
    されて上記オシレートピンの他端側を嵌め込んでいると
    共に、上記オシレーティングギヤには該オシレートピン
    を摺動させてカム溝に倣ったオシレートピンの摺動を可
    能とする長孔が形成され、上記オシレーティングギヤの
    他端面側には上記長孔周縁部に上記オシレートピンの倒
    れ防止用の鍔部に対応した段差受け部が形成されている
    ことを特徴とするスピニングリール。
  5. 【請求項5】 回転駆動力を伝達するオシレーティング
    ギヤと、このオシレーティングギヤに挿通されるオシレ
    ートピンと、スライド溝が形成されこのスライド溝に上
    記オシレートピンの一端が嵌め込まれるオシレートスラ
    イダと、上記オシレートスライダに連結されるスプール
    シャフトと、からなるオシレート機構を本体部内部に備
    えるスピニングリールにおいて、 上記オシレートピンは、2つの部材から構成され、この
    2つの部材で上記オシレーティングギヤを挟み込むよう
    にしたことを特徴とするスピニングリール。
JP2000106293A 2000-04-07 2000-04-07 スピニングリール Withdrawn JP2001292667A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000106293A JP2001292667A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 スピニングリール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000106293A JP2001292667A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 スピニングリール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001292667A true JP2001292667A (ja) 2001-10-23

Family

ID=18619488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000106293A Withdrawn JP2001292667A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 スピニングリール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001292667A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004225734A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Hitachi Home & Life Solutions Inc クラッチ切換機能付排水バルブとこれを有する洗濯機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004225734A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Hitachi Home & Life Solutions Inc クラッチ切換機能付排水バルブとこれを有する洗濯機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4994740B2 (ja) 切断機における切断刃の開閉カバー
TW200925453A (en) Roller clutch
TWI295153B (en) Spool for dual-bearing reel
WO2014084090A1 (ja) 魚釣用リール
JP6818083B2 (ja) 釣り用スピニングリール
JP2003079291A (ja) スピニングリールの往復移動機構
JPH1156180A (ja) 一方向クラッチベアリング
TWI623262B (zh) Reciprocating mechanism for fishing reel
JP2001292667A (ja) スピニングリール
JP4187911B2 (ja) 魚釣用リール
JP7133417B2 (ja) スピニングリールの発音機構及びスピニングリール
JP4012033B2 (ja) 魚釣用スピニングリール
JP5427166B2 (ja) 魚釣用リール
JP2004261077A (ja) 魚釣用リ−ル
JP2001095441A (ja) 釣り用両軸受形リールのスプール自由回転誘導構造
JP2919738B2 (ja) 魚釣用リールの逆転防止装置
JP2024083750A (ja) 魚釣用リール
JP2015128403A (ja) 釣用リールの往復移動機構
JP3529961B2 (ja) スピニングリールのレベルワインド装置
JPH09313079A (ja) リアドラグ型スピニングリールのレベルワインド機構
JP5775298B2 (ja) 魚釣用リール
TW202410799A (zh) 雙軸承型捲線器
JP2002233277A (ja) 魚釣用スピニングリール
JP2005192527A (ja) スピニングリールの往復移動装置
JPH08336347A (ja) スピニングリール

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070703