JP2001291714A - 絶縁膜の形成方法 - Google Patents
絶縁膜の形成方法Info
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Abstract
る。 【解決手段】III族窒化物薄膜52を成長させた後、ド
ーパントの分子線を停止させ、代わりに雰囲気中に炭化
水素ガスを導入し、炭素が添加されたIII族窒化物薄膜
から成る絶縁膜53を形成する。更に、炭化水素ガスの
導入を停止し、III族元素を含む分子線と共にドーパン
トとなる分子線を発生し、絶縁膜53表面にIII族窒化
物薄膜54を形成する。絶縁膜53がIII族窒化物薄膜
の構造であるので、絶縁膜53とIII族窒化物薄膜5
2、54の界面が乱れず、欠陥が生じない。
Description
ス、ハイパワーデバイスあるいはスピントンネル効果デ
バイス等のIII族窒化物を含むデバイスを作製する際
に、高品質な絶縁膜を形成する技術に関するものであ
る。
など、半導体と絶縁物の積層構造が用いられているデバ
イスの絶縁膜は、プラズマCVD法、熱酸化法、あるい
は反応性スパッタ法等によって形成されたSiOx膜やSiNx
膜などが用いられている。
に成長させる場合には、半導体の結晶方位と絶縁膜の結
晶方位との差によって、平滑な絶縁膜を得ることが困難
である。
体と絶縁膜の界面で十分に酸化が起こらなかったり、逆
に半導体中まで酸化が進行し、いずれの場合でも半導体
−絶縁膜の急峻な界面が得られないという問題がある。
率の違いにより、半導体−絶縁膜界面にストレスがかか
り、半導体基板中や絶縁膜中に結晶欠陥やクラックが生
じてしまう。このような結晶欠陥やクラックは、素子の
電気的特性を悪化させてしまう。
り、基板全体が反った場合には、素子の作製工程中のエ
ッチングや電極形成などの微細加工工程の精度を低下さ
せ、素子特性を悪くしたり、素子の劣化を引き起こした
りする。
耐環境デバイスとして注目されているIII族窒化物半導
体を構成要素とするIII族窒化物半導体デバイスにおい
ても同様に生じうるものである。
属不純物を添加することによって、希薄磁性半導体とな
ることが最近の研究で明らかとなり、MRAMなど、ス
ピントンネル効果素子材料として注目を集めているが、
このスピントンネル効果素子においても、磁性体薄膜と
絶縁層の間に上記のような問題が起こっている。
体デバイス、スピントンネル効果素子などにおける、窒
化物半導体薄膜と絶縁層の接合部の欠陥などが起こすこ
れらの問題を解決するもので、しかも、非常に容易に絶
縁層の形成を行うことを目的としている。
III族窒化物薄膜のエピタキシャル成長中の雰囲気に炭
化水素ガスを導入し、炭素が添加されたIII族窒化物薄
膜から成る絶縁膜を形成する絶縁膜の形成方法である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の絶縁膜の形成方
法であって、前記絶縁膜は、分子線エピタキシャル法に
よって成長させる絶縁膜の形成方法である。請求項3記
載の発明は、請求項1又は請求項2記載の絶縁膜の形成
方法であって、前記絶縁膜は、III族窒化物薄膜をエピ
タキシャル形成した後、前記エピタキシャル形成の雰囲
気中に前記炭化水素ガスを導入し、前記III族窒化物薄
膜上に成長させる絶縁膜の形成方法である。請求項4記
載の発明は、III族窒化物薄膜と、該III族窒化物薄膜表
面に、前記III族窒化物薄膜を構成するのと同じIII族元
素と窒素とを主成分とし、炭素が添加されて成る絶縁膜
が形成された二層構造の積層膜である。請求項5記載の
発明は、請求項4記載の絶縁膜表面に、前記絶縁膜を構
成するのと同じIII族元素と窒素とを主成分とするIII族
窒化物薄膜が形成された三層構造の積層膜である。請求
項6記載の発明は、請求項4又は請求項5のいずれか1
項記載の積層膜であって、前記III族元素はGaである
積層膜である。請求項7記載の発明は、請求項4又は請
求項5のいずれか1項記載の積層膜であって、前記III
族元素はGaとAlである積層膜である。
縁膜が、炭素が添加されたIII族窒化物薄膜で構成され
ている。この絶縁膜は、下層のIII族窒化物薄膜と同じ
結晶構造であるから界面における結晶の乱れがなく、絶
縁膜中に欠陥が生じることがない。
成長させる場合でも、そのIII族窒化物薄膜と絶縁膜の
界面にも乱れがないから、III族窒化物薄膜中に欠陥が
生じることがない。
シャル成長法で形成した後、ドーパントの分子線の照射
を停止し、代わりにエピタキシャル成長の雰囲気中に炭
化水素ガスを導入すると、III族窒化物薄膜中に炭素を
含有させることができる。導入した炭化水素ガスはプラ
ズマ化する場合も本発明に含まれる。
長させる場合、炭化水素ガスの導入を停止すると共に、
必要に応じてドーパントとなる分子線を照射すればよ
い。
せるIII族元素は、長周期型元素周期表のIIIb属に属す
る元素、即ち、Al、Ga、Inのいずれかの元素であ
る。
長させた窒化物半導体薄膜上に絶縁膜を形成する場合
に、絶縁層として炭化水素ガスを炭素源とし、プラズマ
を用いたMBE法により成長させた炭素添加III族窒化
物エピタキシャル膜を用いる。
InNあるいはこれらの混晶であるIII属窒化物薄膜
は、エピタキシャル法により、サファイア基板や炭化珪
素等の基板上に成長させている。この場合、たとえばM
gを添加しながらエピタキシャル成長をさせると、得ら
れるIII族窒化物薄膜はP型の半導体薄膜になり、Si
を添加するとN型の半導体薄膜になる。
させた後、半導体薄膜の材料ガスにメタンを添加し、エ
ピタキシャル成長を行うと、炭素添加III族窒化物薄膜
から成る絶縁膜が形成される。炭素添加III族窒化物薄
膜は比抵抗105(Ω・cm)以上の高抵抗膜であり、Ga
N系エピタキシャル膜から成る絶縁体/半導体積層構造
を形成することができる。
体積層構造においては、絶縁膜と半導体薄膜が同じ結晶
構造をもち、かつ格子定数が近いため、従来のSi
Nx、あるいはSiOxを用いた場合と比較して接合界面
は非常に良好なものとなる。
造の絶縁体薄膜上に、更にIII族窒化物薄膜をエピタキ
シャル成長させると、半導体/絶縁体/半導体積層構造
が得られる。
場合においては、GaN薄膜をエピタキシャル成長させ
る際に、Mn、Fe又はNiを導入し、強磁性のIII族
窒化物薄膜(半導体薄膜)を形成した後、このIII族窒化
物薄膜上に炭素添加AlxGa1-xN(X<0.1)エピタキシャル
膜を約3nm成長させて絶縁膜とし、さらにその絶縁膜
上に、強磁性半導体エピタキシャル膜から成るIII族窒
化物薄膜を成長させれば良い。この場合も、GaN系エ
ピタキシャル膜から成る半導体/絶縁体/半導体積層構
造であるため、良好な接合界面が得られ、約3nm程度
の高品質・極薄絶縁層を得ることができる。
をMBE法により作製する際の実施例を示す。図3の符
号6は、本発明に用いることができる分子線エピタキシ
ャル装置を示している。
室60を有している。成長室60の壁面には、第1〜第
3の分子線蒸発源61〜63と、プラズマ源65とが設
けられている。
は、それぞれ第1〜第3の半導体材料71〜73が配置
されている。また、プラズマ源65には、ガス導入系6
6が接続されており、所望のガスをプラズマ源65内に
導入できるように構成されている。
01)から成る絶縁基板であり、この絶縁基板10を分
子線エピタキシャル装置6内に搬入し、真空雰囲気中で
ヒータ69によって加熱する。
分子線を発生させると共に、アンモニアガスあるいはプ
ラズマ源65内からの窒素プラズマを用いて、650℃
〜800℃の成長温度で、絶縁基板10表面にGaN
(0001)バッファ層を約2μmエピタキシャル成長さ
せ、第1のIII族窒化物薄膜11を形成する(図1
(b))。
させ、第1のIII族窒化物薄膜11上に第2のIII族窒化
物薄膜12を形成する。この第2のIII族窒化物薄膜1
2はチャンネル層として機能する(図1(c))。
線を供給したまま、第2及び第3の分子線蒸発源62、
63からそれぞれAl分子線、Si分子線を発生させ、
第2のIII族窒化物薄膜12表面に、成長温度約800
℃で2×1018/cm3の濃度でSiドープされたAlxG
a1-xN(X<0.1)層を約3nmの膜厚に成長させる。このA
lxGa1-xN(X<0.1)から成る第3のIII族窒化物薄膜13
は電子供給層として機能する(図1(d))。
3からのAlおよびSiの分子線を停止すると共に、プ
ラズマ源65内に、窒素ガス共にメタンガス等の炭化水
素ガスを導入し、窒素ガスプラズマと炭化水素ガスプラ
ズマが混合されたプラズマを生成すると、第3のIII族
窒化物薄膜13表面に、炭素がドープされたGaNから
成る絶縁膜15が形成される(図1(e))。この絶縁膜1
5は約3nmの厚みに成長させる。
R、或いはRFのどちらを用いても良い。また、プラズ
マ源65内に導入するのではなく、成長室60に直結さ
れたガス導入系67から、成長室60内に直接炭化水素
ガスを導入し、炭素がドープされたGaNから成る絶縁
膜を形成してもよい。この場合、導入した炭化水素ガス
は、成長室60内でプラズマ化し、炭素ガスプラズマを
発生させてもよい。
部分的に露出させ、その表面にソース、ドレイン電極2
1、22を形成すると共に、絶縁膜15表面にドレイン
電極23を形成すると、MISFET構造の半導体素子
19ができあがる。
ndam Access Memory)は磁気効果素子を用いた不揮発性
固体磁気メモリであり、二層の強磁性体間に、絶縁体層
を挟み込んだ構造である。強磁性体間に電圧を印加し、
絶縁体層にトンネル電流を流すと、トンネル電流の大き
さが上下の強磁性層の磁化の向きによって変化する現
象、即ち、トンネル磁気抵抗(TMR)効果を利用する。
01)から成る絶縁基板であり、その上に、図3に示し
たような分子線エピタキシャル装置を用い、MBE法に
よってGaNから成る第1のIII族窒化物薄膜(GaNバ
ッファ層)51を成長させる(図2(b))。このときGa
は固体蒸発源から供給し、窒素源としては窒素プラズ
マ、あるいはアンモニアを用いる。窒素プラズマ源はE
CRでもRFでも良い。
m程度まで成長し、充分平滑な表面になったところで、
MnがドープされたGaNから成る第2のIII族窒化物
薄膜52(下部強磁性体膜GaN:Mn)を成長させる
(同図(c))。このとき、GaとMnは固体蒸発源から供
給し、窒素源としては窒素プラズマを用いる。
長したところで、その表面へのMnの供給を停止すると
ともにメタンの供給を開始すると、炭素がドープされた
GaN膜から成る絶縁膜53が成長する(同図(d))。メ
タンは、プラズマで励起して供給しても、た直接成長膜
上へ供給しても良い。
成長させた後、メタンの供給を停止し、再びMnの供給
を開始すると、MnがドープされたGaNから成る第3
のIII族窒化物薄膜54(上部強磁性体膜GaN:Mn)
が成長する(同図(e))。
成長したところで成長を終了させ、次に、第2のIII族
窒化物薄膜52を部分的に露出させ、この表面に下部電
極61を形成すると共に、第3のIII族窒化物薄膜54
表面に上部電極62を形成すると、MRAM素子59が
得られる(同図(f))。
導体素子19とMRAM素子59の製造は、1台の分子
線エピタキシャル装置6内で行ったが、製造途中の基板
を移動させ、各III族窒化物薄膜や絶縁膜は、異なる分
子線エピタキシャル装置内で形成してもよい。
を、同じ結晶構造をもち、かつ格子定数の近いGaN系
エピタキシャル膜で作製するため、従来のSiNx、S
iOxを用いた場合よりも界面順位密度の低い良好な接
合界面を持つ高品質・極薄絶縁膜を形成することを可能
とする。
製造工程を説明するための図
るための図
ャル装置の一例を説明するための図
Claims (7)
- 【請求項1】III族窒化物薄膜のエピタキシャル成長中
の雰囲気に炭化水素ガスを導入し、炭素が添加されたII
I族窒化物薄膜から成る絶縁膜を形成する絶縁膜の形成
方法。 - 【請求項2】前記絶縁膜は、分子線エピタキシャル法に
よって成長させる請求項1記載の絶縁膜の形成方法。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の絶縁膜の形成
方法であって、前記絶縁膜は、III族窒化物薄膜をエピ
タキシャル形成した後、前記エピタキシャル形成の雰囲
気中に前記炭化水素ガスを導入し、前記III族窒化物薄
膜上に成長させる絶縁膜の形成方法。 - 【請求項4】III族窒化物薄膜と、該III族窒化物薄膜表
面に、前記III族窒化物薄膜を構成するのと同じIII族元
素と窒素とを主成分とし、炭素が添加されて成る絶縁膜
が形成された二層構造の積層膜。 - 【請求項5】請求項4記載の絶縁膜表面に、前記絶縁膜
を構成するのと同じIII族元素と窒素とを主成分とするI
II族窒化物薄膜が形成された三層構造の積層膜。 - 【請求項6】前記III族元素はGaである請求項4又は
請求項5のいずれか1項記載の積層膜。 - 【請求項7】前記III族元素は、GaとAlである請求
項4又は請求項5のいずれか1項記載の積層膜。
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