JP2001288204A - アクリル系重合体組成物の製造方法および当該製造方法により得られるアクリル系重合体組成物 - Google Patents
アクリル系重合体組成物の製造方法および当該製造方法により得られるアクリル系重合体組成物Info
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Abstract
合体組成物を、重合阻害を殆ど受けることなく容易に製
造する方法および該方法により得られたアクリル系重合
体組成物を必須成分として含有するポリオレフィンに対
する接着性能が優れたアクリル系粘・接着剤組成物を提
供する。 【解決手段】 アクリル系単量体を重合してアクリル系
重合体を製造するにあたり、重合系内に、水酸基を有す
る水素化石油樹脂を存在させることを特徴とするアクリ
ル系重合体組成物の製造方法;前記製造方法により得ら
れるアクリル系重合体組成物;前記アクリル系重合体組
成物を含有してなる粘・接着剤組成物。。
Description
組成物の製造方法および当該製造方法により得られるア
クリル系重合体組成物に関する。かかる本発明のアクリ
ル系重合体組成物は、ラベル、シート、テープ等の各種
の粘・接着剤(粘着剤および接着剤を意味する)とし
て、またインキ、塗料等のバインダー等として利用でき
る。
ン樹脂は耐薬品性、機械的特性、成形性等の各種性能が
優れており、また、焼却時にダイオキシンが発生しない
等の理由により、最近、ポリオレフィン系製品が多く利
用されるようになってきている。これに伴い、これらポ
リオレフィン系製品に対する接着性が良好な粘・接着剤
の需要が増加している。
る接着性等の改善のため、アクリル系重合体を主成分と
する粘・接着剤に粘着付与樹脂を配合したアクリル系重
合体組成物が用いられている。当該粘着付与樹脂として
は、ポリオレフィンに対する接着性を向上させる効果が
大きいことから、ロジンやロジンエステル等のロジン誘
導体が好適に用いられている。
リル系重合体組成物は、アクリル系単量体を重合するこ
とによりアクリル系重合体を製造したのちに粘着付与樹
脂を添加すること(後添加法)により調製されている。
たとえば、溶剤型アクリル系重合体組成物は、通常、溶
剤中で重合された溶剤型アクリル系重合体に、予め粘着
付与樹脂を溶剤にて溶解しワニス化したものを配合する
ことにより調製される。また、エマルジョン型アクリル
系重合体組成物では、通常、エマルジョン型アクリル系
重合体に、予め粘着付与樹脂をエマルジョン化したもの
を配合することにより調製される。
合体組成物を調製する方法は、例えば溶剤型アクリル系
重合体組成物を調製する場合にはアクリル系重合体を重
合する工程とは別に、粘着付与樹脂をワニス化する工程
が必要となり、また、エマルジョン型アクリル系重合体
組成物を調製する場合には、アクリル系重合体の乳化重
合工程に加え、粘着付与樹脂のエマルジョン化工程が必
要となるため製造工程が煩雑になってくる。また、エマ
ルジョン型アクリル系重合体組成物では、粘着付与樹脂
をエマルジョン化するために乳化剤が必要となり、結果
としてアクリル系重合体組成物中の乳化剤量が増えるた
め、耐水性(耐水接着性や水との接触により組成物が白
化する現象)の低下という問題も生じる。
クリル系単量体を重合してアクリル系重合体を製造する
にあたり、予め重合系内に、粘着付与樹脂を存在させる
ことによりアクリル系重合体組成物を調製する方法(前
添加法)が提案されている。
またはその誘導体を用いる場合には、ロジン系物質が重
合反応の連鎖移動剤として作用するため、アクリル系単
量体の重合が阻害され、アクリル系重合体の高分子量化
ができなくなり、その結果、得られるアクリル系重合体
組成物は、凝集力等の粘接着性能が低いものとなる。か
かるロジン系物質の重合阻害性は、一般的に知られてい
る安定化された不均化ロジンエステル、水素化ロジンエ
ステル等にも認められるものである。
等を用いる場合には、アクリル系単量体の重合阻害性は
少ないものの、水素化石油樹脂等はアクリル系重合体と
の相溶性が低いため、得られるアクリル系重合体組成物
は、ポリオレフィンに対する接着性能を満足しうるもの
ではなかった。
より、水素化石油樹脂を配合してなるアクリル系重合体
組成物を、重合阻害を殆ど受けることなく製造する方法
を提供することを目的とする。更には、該方法により得
られたアクリル系重合体組成物を必須成分として含有す
るポリオレフィンに対する接着性能が優れたアクリル系
粘・接着剤組成物を提供することを目的とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水素化石油樹脂と
して、水酸基を有する水素化石油樹脂を用いることによ
り、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
重合してアクリル系重合体を製造するにあたり、重合系
内に、水酸基を有する水素化石油樹脂を存在させること
を特徴とするアクリル系重合体組成物の製造方法;前記
製造方法により得られるアクリル系重合体組成物;前記
アクリル系重合体組成物を含有してなる粘・接着剤組成
物、に関する。
の製造に用いられるアクリル系単量体は、アクリル系重
合体組成物が供される各種用途に応じて適宜にその組成
を決定できる。かかるアクリル系単量体としては、各種
のアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エス
テル(以下、(メタ)アクリル酸エステルと略す)があ
げられる。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等があげら
れる。また、架橋性のアクリル系単量体として(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド等を前記(メタ)アクリル酸エステ
ルに併用することができ、さらに所望により、(メタ)
アクリル酸エステル重合体の粘着特性を損なわない程度
において他の共重合可能な単量体、たとえば酢酸ビニ
ル、スチレン等を併用することができる。
させる際に、反応系内に存在させる水酸基を有する水素
化石油樹脂としては、特に制限されず各種公知の水酸基
を有する石油樹脂を水素化することにより得られた水素
化樹脂があげられるが、特に重合阻害性が少ないという
点から未水素化芳香族成分を含有しないアルコール変性
ジシクロペンタジエン(以下、ジシクロペンタジエンを
DCPDという)系樹脂を水素化することにより得られ
るアルコール変性DCPD樹脂水素化物が好ましい。該
アルコール変性DCPD樹脂は、DCPDとアリルアル
コールを熱重合させることにより得られる樹脂であり、
具体例としてはクイントン1700(日本ゼオン(株)
製)、ネオレジンNB−90(日本石油化学(株)製)
等のような市販品があげられる。
有量は、水酸基価(JIS K0070に準ずる)で表
される。本発明で用いられる水酸基を有する水素化石油
樹脂の水酸基価は特に制限されないが、水酸基価を10
以上程度とすることによりアクリル系重合体との相溶性
が向上し組成物のポリオレフィンに対する粘接着性能が
向上するため好ましく、20以上とするのがさらに好ま
しく、50以上とすることが特に好ましい。
(環球法、JIS K2548に準ずる)は特に制限さ
れないが、70〜160℃程度とするのが好ましく、よ
り好ましくは90〜150℃である。軟化点を70℃以
上にすることにより組成物のポリオレフィンに対する接
着性能および耐熱性のバランスが良好となる。軟化点を
160℃以下とすることで、樹脂の製造が容易になり、
製造コストの面でも有利になるため好ましい。
を有する石油樹脂を、公知の水素化触媒、例えば、パラ
ジウム、ニッケル、コバルト、白金、ルテニウム、ロジ
ウム、レニウム等の金属またはこれらの酸化物、硫化物
などの金属化合物等を用いて水素化することにより得る
ことが出来る。触媒の使用量は、原料樹脂100重量部
に対して、通常0.01〜10重量部程度とするのが好
ましい。触媒の使用量が0.01重量部以上とすること
により水素化時間を短縮できる。また、触媒の使用量が
10重量部を超える場合には、水素化時間は短縮される
ものの経済的に好ましくない。
ための水素化条件は特に制限されないが、水素分圧を
0.2〜30MPa程度(下限としては0.5MPa、
上限としては25MPaがより好ましい)、反応温度を
80〜350℃程度(下限としては120℃、上限とし
ては300℃がより好ましい)とすることが好ましい。
水素分圧を0.2MPa以上、反応温度を80℃以上と
することにより水素化反応が進行しやすくなり好まし
い。また、水素分圧が30MPa以下、反応温度が35
0℃以下とすることにより安全に作業をすることがで
き、同時に製造コストの面でも有利となる。さらに、反
応温度を350℃以下とすることにより、分解反応を抑
制することもできるため好ましい。
樹脂を溶融して、または溶剤に溶解した状態で行う。ア
ルコール変性DCPD樹脂を溶解する溶剤は特に限定さ
れないが、反応に不活性で原料や生成物が溶解しやすい
溶剤であればよい。たとえば、シクロヘキサン、n−ヘ
キサン、n−ヘプタン、デカリン、イソプロピルアルコ
ール、ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキシル
アルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレ
ングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、
エチレングリコールジエチルエーテル等を1種または2
種以上を組み合わせて使用できる。溶剤の使用量は特に
制限されないが、通常、原料樹脂に対して固形分が10
重量%以上であり、好ましくは10〜70重量%の範囲
である。
分式を採用した場合について説明したが、反応形式とし
ては流通式(固定床式、流動床式等)を採用することも
できる。
ン性二重結合の水素化率は、重合阻害性の点より50%
以上が好ましいが、上述の反応条件に従うと、実質的に
100%である。また、水酸基を有する水素化石油樹脂
の色調は、特に限定されないが、アクリル系重合体組成
物の色調の点より5ガードナー(JIS K5400)
以下、より好ましくは1ガードナー以下であるが、上述
の反応条件に従うと、通常、1ガードナー以下である。
樹脂の存在下で、アクリル系単量体を重合することによ
りアクリル系重合体組成物を製造するというものであ
る。
特に制限されず、塊状重合、溶液重合、分散重合、乳化
重合等の公知の方法を採用することができる。また、重
合の開始方法も過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、
アゾビスイソブチロニトリル過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム等の熱重合開始剤によるもの、ベンゾイン、
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾフェノンといった光
重合開始剤と紫外線照射によるもの、また電子線照射に
よる方法、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩と三級アミ
ン、チオ尿素などとの組み合わせによるレドックス開始
系等任意に選択することができる。溶液重合における溶
剤は特に制限されず、通常重合に用いられる公知の溶剤
を用いることができる。特に溶剤型アクリル系重合体の
場合には用途に応じて溶剤を選択できる。具体的にはト
ルエン、酢酸エチル等が挙げられる。分散重合における
分散剤は特に制限されず公知のものが使用できる。ま
た、乳化重合における乳化剤は特に制限されず、通常公
知のアニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤等の通常乳化
重合に用いられるものを使用することができる。
クリル系重合体を重合時に反応系内に存在していればよ
く、その添加方法は特に限定されない。たとえば、前記
水酸基を有する水素化石油樹脂を、アクリル系単量体に
溶解する方法、また、溶剤型アクリル系重合体を重合す
る際には重合に用いられる溶剤に溶解する方法等が挙げ
られる。
量は、アクリル系単量体100重量部に対して、2〜4
0重量部程度の範囲とすることが好ましい。特に、下限
5重量部、上限20重量部の範囲が好ましい。2重量部
に満たない場合には得られるアクリル系重合体組成物に
十分な接着力を付与することが困難となり、40重量部
を超える場合には接着力の低下するおそれがあり、また
アクリル系重合体組成物が固くなり、タックも低下する
傾向がある。
体の分子量は、アクリル系重合体組成物として十分な凝
集力があれば特に制限されないが、通常、溶剤型アクリ
ル系重合体の場合、充分な凝集力等を有するためには、
重量平均分子量が15万以上とすることが好ましい。
剤として、またインキ、塗料等のバインダー等として利
用できるが、当該重合体組成物を粘・接着剤に用いる場
合には、ポリイソシアネート化合物、ポリアミン化合
物、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等の架橋剤
を使用し、凝集力、耐熱性を向上させることができる。
また、各種公知の粘着付与樹脂を併用することもでき
る。
は、必要に応じて充填剤、可塑剤、増粘剤、消泡剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、耐水化剤、造膜助剤、防腐
剤、防錆剤、顔料、染料等の各種公知の添加剤を適宜含
有してもよい。
ことなく、水素化石油樹脂を配合してなるアクリル系重
合体組成物を前添加法により製造できる。そのため製造
設備および製造工程が簡略化でき、製造コストも低減で
きる。また本発明のアクリル系重合体組成物は、ポリオ
レフィンに対する接着性、およびその他の粘・接着性能
も良好であり、粘・接着剤組成物として有用である。さ
らに、エマルジョン型アクリル系重合体組成物の場合
は、乳化剤の使用量が少なくて済むため耐水性も良好で
ある。
発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。尚、各例中、部及び%は特
記しない限りすべて重量基準である。
D樹脂(「クイントン1700」、軟化点102℃、日
本ゼオン(株)製)500部、ニッケル/ケイソウ土触
媒(ニッケル担持量50%)10部を仕込み、260℃
に保温し、水素圧20MPaで5時間、水素化を行っ
た。次いで、得られたアルコール変性DCPD樹脂の水
素化物を取出し、トルエン500部に溶解し、該溶液を
ろ紙でろ過し、触媒を除去した後、200℃、2.5k
Paで30分間減圧下脱溶剤して、軟化点100℃、水
酸基価78、色調200ハーゼン、不飽和結合の水素化
率100%のアルコール変性DCPD樹脂の水素化物
を得た。
は以下の方法で測定した。 軟化点:環球法(JIS K2207)による。 色調:ハーゼンスタンダードカラー(H)による。 水酸基価:電位差滴定法による(JIS K007
0)。 水素化率:プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NM
R)を測定することにより算出。原料樹脂および得られ
た水素化物の同濃度の重水素置換クロロホルム(CDC
l3溶液を作成して、1H−NMRを測定し、5〜6p
pm付近に現れる不飽和二重結合のH−スペクトル面積
より以下の式に基づき算出した。水素化率={1−(得
られた水素化物のスペクトル面積/原料樹脂のスペクト
ル面積)}×100(%)。
D樹脂(「クイントン1700」、軟化点102℃、日
本ゼオン(株)製)500部、パラジウム/カーボン触
媒(「5C−50W」、エヌ・イー・ケムキャット
(株)製)5部および純水75部を仕込み、270℃に
保温し、水素圧20MPaで5時間、水素化を行った。
次いで、得られたアルコール変性DCPD樹脂の水素化
物を取出し、トルエン500部に溶解し、該溶液をろ紙
でろ過し、触媒を除去した後、200℃、2.5kPa
で30分間減圧下脱溶剤して、軟化点100℃、水酸基
価200、色調200ハーゼン、不飽和結合の水素化率
100%のアルコール変性DCPD樹脂の水素化物を
得た。
の製造) 撹拌装置、冷却管、2基の滴下ロートおよび窒素導入管
を備えた反応装置に酢酸エチル50部、トルエン30部
を仕込んだ後、窒素気流下に系内温度が約75℃となる
まで昇温した。次いで、あらかじめアクリル酸ブチル7
3部、アクリル酸2−エチルヘキシル25部、アクリル
酸2部に製造例1で得られたアルコール変性DCPD系
樹脂の水素化物10部を混合溶解して仕込んだ滴下ロ
ートと、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エ
チル10部に溶解させた溶液を仕込んだ滴下ロートから
約3時間を要して系内に滴下し、更に5時間同温度に保
って重合反応を完結させた。酢酸エチルを追加して固形
分を約50%に調整し、アクリル系重合体を含有する組
成物を得た。組成物中のアクリル系重合体のゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポ
リスチレン換算による重量平均分子量(以下、重量平均
分子量はGPCで測定したポリスチレン換算によるもの
を表す)は16万であった。
リル系重合体組成物の製造) 実施例1において、反応系内に添加する樹脂の種類を表
1に示す樹脂(但し、比較例4は樹脂を無添加)に代え
た他は実施例1と同様の操作を行い、アクリル系重合体
組成物を得た。組成物中のアクリル系重合体の重量平均
分子量を表1に示す。
イントン1700(日本ゼオン(株)製)、C9樹脂の
水素化物:アルコンP−100(荒川化学工業(株)
製)、不均化ロジンエステル:スーパーエステルA−1
00(荒川化学工業(株)製)、を示す。
体組成物の製造) (1)アクリル酸ブチル33.00部、アクリル酸2−
エチルヘキシル11.30部、アクリル酸0.96部、
製造例1で得られたアルコール変性DCPD樹脂の水素
化物4.5部 (2)触媒(過硫酸カリウム)0.23部、pH調整剤
(重ソウ)0.11部および水9.04部 撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備え
た四つ口フラスコ中、70℃の窒素ガス気流下で、水4
4.46部およびアニオン系乳化剤(商品名ハイテノー
ルS、固形分50%、第一工業製薬(株)製)0.90
部を溶解した後、撹拌下に上記(1)および(2)の合
計の1/10量を添加し70℃で窒素ガス気流下にて3
0分間予備反応を行ない、その後、(1)および(2)
の合計の9/10量を2時間かけて滴下し、滴下重合を
行なった。(1)および(2)の全量を滴下し終った
後、1時間完結反応を70℃で行ない室温に冷却後、ア
クリル系重合体組成物を得た。
ン型アクリル系重合体の製造) 実施例3において、反応系内に添加する樹脂の種類を表
2に示す樹脂(但し、比較例8は樹脂を無添加)に代え
た他は実施例3と同様の操作を行い、アクリル系重合体
組成物を得た。
剤型アクリル系粘接着剤組成物の調製) 表1に示すような溶剤型アクリル系重合体組成物100
部(固形分換算)に、架橋剤としてポリイソシアネート
系化合物(日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネ
ートL」)1.6部を添加し、溶剤型アクリル系粘接着
剤組成物を得た。得られた溶剤型アクリル系粘接着剤組
成物を厚さ38μmのポリエステルフィルムにサイコロ
型アプリケーターにて乾燥膜厚が25μm程度となるよ
うに塗布し、次いで該粘接着剤組成物中の溶剤を除去し
て試料テープを作成し、後述の性能評価方法にて各種試
験を行った。
組成物の調製) 比較例4で得られた溶剤型アクリル系重合体100部
(固形分換算)に、製造例1で得られたアルコール変性
DCPD樹脂の水素化物の50%トルエンワニスを2
0部添加した後、架橋剤としてポリイソシアネート系化
合物(日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネート
L」)1.6部を添加し、溶剤型アクリル系粘接着剤組
成物を得た。得られた溶剤型アクリル系粘接着剤組成物
を厚さ38μmのポリエステルフィルムにサイコロ型ア
プリケーターにて乾燥膜厚が25μm程度となるように
塗布し、次いで該粘接着剤組成物中の溶剤を除去して試
料テープを作成し、後述の性能評価方法にて各種試験を
行った。
マルジョン型アクリル系粘接着剤組成物の調製) 実施例3、4および比較例5〜8で得られたエマルジョ
ン型アクリル系重合体組成物100部(固形分換算)
に、さらにアクリル系の増粘剤としてプライマルASE
−60(日本アクリル社製)0.5部(固形分換算)を
添加しアンモニア水にて増粘させてエマルジョン型アク
リル系粘接着剤組成物を得た。得られたエマルジョン型
アクリル系粘接着剤組成物を厚さ38μmのポリエステ
ルフィルムにサイコロ型アプリケーターにて乾燥膜厚が
25μm程度となるように塗布し、次いで該粘接着剤組
成物中の水分を除去して試料テープを作成し、後述の性
能評価方法にて各種試験を行った。
脂水素化物のエマルジョンの調製) 製造例1で得られたアルコール変性DCPD樹脂の水素
化物100部をトルエン50部に100℃にて溶解し
た後、80℃まで冷却してアニオン系乳化剤(ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形分換算)
および水160部を添加し、75℃にて1時間攪拌し予
備乳化を行った。得られた予備乳化物を高圧乳化機(マ
ントンガウリン社製)により30MPaの圧力で高圧乳
化して乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化
物を仕込み、50℃、130hPaの条件下に6時間減
圧蒸留を行い、固形分50%のアルコール変性DCPD
樹脂水素化物のエマルジョンを得た。
系粘接着剤組成物の調製) 比較例8で得られたエマルジョン型アクリル系重合体1
00部(固形分換算)に、比較製造例1で得られたアル
コール変性DCPD樹脂の水素化物のエマルジョン1
0部(固形分換算)を混合した調製物に、さらにアクリ
ル系の増粘剤としてプライマルASE−60(日本アク
リル社製)0.5部(固形分換算)を添加しアンモニア
水にて増粘させてエマルジョン型アクリル系粘接着剤組
成物を得た。得られた水系のアクリル系粘接着剤組成物
を厚さ38μmのポリエステルフィルムにサイコロ型ア
プリケーターにて乾燥膜厚が25μm程度となるように
塗布し、次いで該粘接着剤組成物中の水分を除去して試
料テープを作成し、後述の性能評価方法にて各種試験を
行った。
熟成した後、以下の試験方法により粘着特性を評価し
た。評価結果は表3に示す。
ピレン板に貼り付け、PSTC−1に準じて20℃で、
剥離速度300mm/分で180゜剥離を行い、その時
の巾25mmあたりの接着力(g/25mm)を測定し
た。
り付け、40℃で1kg荷重し、1時間後のずれ(m
m)を測定した。
た。 ○:白化しない ×:白化する
Claims (5)
- 【請求項1】 アクリル系単量体を重合してアクリル系
重合体を製造するにあたり、重合系内に、水酸基を有す
る水素化石油樹脂を存在させることを特徴とするアクリ
ル系重合体組成物の製造方法。 - 【請求項2】 アクリル系単量体100重量部に対し
て、水酸基を有する水素化石油樹脂を2〜40重量部存
在させる請求項1記載のアクリル系重合体組成物の製造
方法。 - 【請求項3】 水酸基を有する水素化石油樹脂が、アル
コール変性ジシクロペンタジエン系樹脂の水素化物であ
る請求項1または2記載のアクリル系重合体組成物の製
造方法。 - 【請求項4】 請求項1、2または3の製造方法により
得られるアクリル系重合体組成物。 - 【請求項5】 請求項4記載のアクリル系重合体組成物
を含有してなる粘・接着剤組成物。
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Cited By (5)
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