JP2001287985A - 酸化亜鉛素子 - Google Patents

酸化亜鉛素子

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JP2001287985A
JP2001287985A JP2000100153A JP2000100153A JP2001287985A JP 2001287985 A JP2001287985 A JP 2001287985A JP 2000100153 A JP2000100153 A JP 2000100153A JP 2000100153 A JP2000100153 A JP 2000100153A JP 2001287985 A JP2001287985 A JP 2001287985A
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zinc oxide
granulated powder
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small
oxide element
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JP2000100153A
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English (en)
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Hideaki Ishizaka
英明 石坂
Masahiro Kobayashi
正洋 小林
Koji Shindo
紘二 進藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化亜鉛素子内の空孔によって、素子内に流
れる電流の電流集中が生じ、そのために放電耐量性能が
低下するという問題がある。本発明はこの問題を解決す
ることを目的とする。 【解決手段】 酸化亜鉛を主成分とする素子において、
所定の粒径範囲の大きい造粒粉と、この大きい造粒粉の
粒径範囲の最小値よりも25μm以上粒径が小さな小さ
い造粒粉とを混合して作製するもので、素子内部の大き
な粒径の酸化亜鉛粒子4同士の間に小さな粒径の酸化亜
鉛粒子4を混在させ、空孔5の直径を5μm以下にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、酸化亜鉛を主成
分とする焼結体からなり、例えば避雷器、サージアブソ
ーバなどに好適に使用し得る非直線抵抗特性を有する酸
化亜鉛素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の酸化亜鉛素子の構造を示
す斜視図である。図において、1は酸化亜鉛素子、2は
金属アルミニウムを溶射するなどによって形成した電
極、3は素子の側面に形成した側面高抵抗層である。酸
化亜鉛素子1は、主成分の酸化亜鉛微粉末、酸化ビスマ
ス等の金属酸化物の微粉末を原料とし、この原料に水お
よび分散剤等の有機バインダを加えて混合し、この混合
物をスプレードライヤで噴霧造粒するなどの方法で造粒
粉を形成し、この造粒粉を成形した後、焼結して製造す
る。通常、造粒粉には、直径が150μm以下のものを
用いる。
【0003】このような従来の酸化亜鉛素子1は、素子
内部に直径が5μmを越える空孔ができ、特に直径10
μm程度の大きさの空孔が多くできる。図2は、従来の
酸化亜鉛素子における素子の微細構造を模式的に示す結
晶組織図であり、図において、4は酸化亜鉛粒子、5は
空孔、6は電流の流れ、7は電流の集中である。図3に
示したように、素子に大電流が流れた場合、素子内部に
大きな空孔5があると空孔5を避けて電流が流れるため
に、電流の集中7が起こり、電流の集中7部分の温度が
上昇する。このように局所的に温度上昇した個所が多数
発生すると、それらを通って電流の流れ易い道ができ、
その結果、その道を通って大電流が流れ、閃絡に至ると
いう欠点があった。
【0004】この欠点を解消し放電耐量性能を向上させ
るために、特開平3−174702号公報には、造粒工
程の後で一定の粒径以下の造粒粉と一定の粒径を越える
造粒粉に分別し、一定の粒径を越えた造粒粉について粉
砕して一定の粒径以下の造粒粉と混合する方法が記載さ
れている。
【0005】また、特開平5−3105号公報には、平
均粒径が30〜120μmの造粒粉で、150μm以上
の造粒粉の割合が5%以下とし、かつ造粒粉の嵩密度の
値が1.10g/cm3以上になるようする方法が記載
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、素子内
部に大きな空孔が存在すると、電流集中のために局所的
な温度上昇部が多数発生し、大電流が流れた場合、局所
的な温度上昇部が起因して破壊に至るという問題があっ
た。
【0007】この問題を解決するために、上記各公報の
ように造粒粉の粒径を一定の粒径以下に調整する、ある
いは造粒粉の平均粒径を一定の範囲とし、大きな粒径の
造粒粉の割合を一定量以下にするという方法を採用して
も、なお十分な放電耐量性能が得られなかった。
【0008】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、素子内部の電流集中を緩和し、放電
耐量性能を向上した酸化亜鉛素子を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の酸化
亜鉛素子は、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子にお
いて、所定の粒径範囲の大きい造粒粉と、この大きい造
粒粉の粒径範囲の最小値よりも25μm以上粒径が小さ
な小さい造粒粉とを混合して作製したものである。
【0010】本発明に係る第2の酸化亜鉛素子は、上記
第1の酸化亜鉛素子において、小さな粒径の造粒粉の割
合が重量比で全体の5%以上、95%以下を占めるもの
である。
【0011】本発明に係る第3の酸化亜鉛素子は、酸化
亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子において、大きな粒径
の酸化亜鉛結晶粒子同士の間に小さな粒径の酸化亜鉛結
晶粒子が混在するものである。
【0012】本発明に係る第4の酸化亜鉛素子は、酸化
亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子において、この素子中
に存在する空孔の直径が5μm以下であるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の酸化亜鉛素子の製造方法
は、用いる造粒粉に特徴を有し、それ以外は酸化亜鉛
(ZnO)を主成分とする電圧非直線抵抗体の一般的な
製造方法による。即ち、平均粒径0.5μmのZnOを
90〜97mol%とする。添加物としては、酸化ビス
マス(Bi23)、酸化アンチモン(Sb23)、酸化
コバルト(Co34)、酸化マンガン(Mn34)、酸
化ニッケル(NiO)、酸化珪素(SiO2)などから
選び、合計3〜10mol%とする。これら添加物原料
の粒径は微細なものがよく、10μm以下が望ましい。
これら添加物とZnOの所定量の混合体に、水とバイン
ダ用ポリビニルアルコールを少量加えてよく混合しスラ
リーを作り、次にスプレードライヤで造粒する。このよ
うにして作製された造粒粉の粒径は150μm以下であ
る。
【0014】作製された造粒粉を所定の粒径の粉末毎に
篩い分けする。篩い分けした造粒粉を2種類組み合わせ
てよく混ぜ合わせた後、その粉末を成形する。直径の大
きい造粒粉同士の間にできる隙間を直径の小さな造粒粉
が埋めることで、緻密な成形体ができる。造粒粉を所定
の形に成形した後、焼成する。焼成工程の中には、バイ
ンダを分解除去するするために400〜950℃で処理
する工程、Bi、SbおよびSiの酸化物からなる側面
高抵抗層を塗布する処理、側面高抵抗層を塗布した成形
体を例えば1200℃の高温度で焼成し、焼き固める処
理が含まれる。焼成後、所定の厚さに研磨し洗浄した
後、アルミニウムなどの金属を用いたメタリコンによっ
て電極付けをして酸化亜鉛素子ができあがる。
【0015】造粒粉の篩い分けと2種類の造粒粉の組合
せは、以下のように行う。所定の粒径範囲に篩い分け
し、大きい造粒粉の粒径範囲に対して組み合わせる小さ
い造粒粉は、大きい造粒粉の粒径範囲の最小値よりも2
5μm以上粒径が小さな造粒粉を用いる。例えば、15
0〜125μm、125〜100μm、100μm以下
のように篩い分け、150〜125μmの造粒粉と、1
00μm以下の造粒粉とを組み合わせて混合する。
【0016】図1に示すように、焼成された酸化亜鉛素
子の結晶構造を観察すると、大きな酸化亜鉛結晶粒子同
士の間に、小さな酸化亜鉛結晶粒が混在する。
【0017】また、図1に示したように、酸化亜鉛結晶
構造中に存在する空孔5は、その直径が約5μm以下に
なる。
【0018】その結果、図1に示したように、素子中に
流れる電流6は電流集中部がなくなり、あるいは電流集
中の程度が小さくなり、放電耐量性能を向上することが
できる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例とともに示
す。 実施例1〜16.作製された造粒粉を篩い分けし、表1
に示すように造粒粉1〜10の10種類の造粒粉を得
た。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示した10種類の造粒粉の内の粒径
が大きい造粒粉と小さい造粒粉を混合し、成形、焼成、
電極の形成を行って得られた酸化亜鉛素子の方形波耐量
試験を行った。方形波耐量試験時の波形は、電流が2m
sの間一定である方形波を加えるものとし、エネルギー
は電流値を変えて調節し、相対的に100,120,1
40と変えて試験した。表2〜4は、方形波耐量試験結
果を比較例とともに示している。表2〜4には、各実施
例および比較例に対し各3個ずつの試料について試験し
た結果を示している。○は方形波試験後、素子に異常が
ないことを示し、×は方形波試験後、素子の一部が破壊
していることを示す。異常が認められない場合には同一
試料に対して5回試験を行った。なお、表に示した実施
例において、粒径の大きい造粒粉と粒径の小さい造粒粉
の重量比は1対1である。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】上記表2〜4から、本実施例1〜16は、
比較例1〜16より、方形波耐量エネルギー値が増大し
ていることが分かる。本発明のように、造粒粉を大きい
ものと小さいものに篩い分けして、再度組み合わせるこ
とは耐量性能向上に望ましい。
【0026】実施例17〜22.表5は、実施例1にお
いて、粒径の大きい造粒粉と小さい造粒粉の重量の割合
を変えて作製された酸化亜鉛素子の方形波耐量試験結果
を示している。粒径の小さい造粒粉の割合は、全体の
3,5,10,50,95,98wt%と変化させた。
【0027】
【表5】
【0028】上記表5から、本発明品は、粒径の小さい
造粒粉の割合が全体の5wt%以上、95wt%以下と
した場合に方形波耐量エネルギー値が大きくなることが
分かる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る第1および第2の酸化亜鉛
素子によれば、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子に
おいて、所定の粒径範囲の大きい造粒粉と、この大きい
造粒粉の粒径範囲の最小値よりも25μm以上粒径が小
さな小さい造粒粉とを混合して作製したものであるの
で、大きな造粒粉同士の間の空隙が小さな造粒粉で埋め
られ、焼成後の素子中の空孔の直径が小さくなり、電流
集中する部分がなくなり、あるいは電流集中の大きさが
小さくなり、放電耐量性能を著しく改善できる。
【0030】本発明に係る第3の酸化亜鉛素子によれ
ば、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子において、大
きな粒径の酸化亜鉛結晶粒子同士の間に小さな粒径の酸
化亜鉛結晶粒子が混在することによって、素子内部の空
孔の直径が小さくなり、電流集中する部分がなくなり、
あるいは電流集中の大きさが小さくなり、放電耐量性能
を著しく改善できる。
【0031】本発明に係る第4の酸化亜鉛素子によれ
ば、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子において、こ
の素子中に存在する空孔の直径が5μm以下であるの
で、電流集中する部分がなくなり、あるいは電流集中の
大きさが小さくなり、放電耐量性能を著しく改善でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態による酸化亜鉛素子の
微細構造を模式的に示す結晶組織図である。
【図2】 従来の酸化亜鉛素子の微細構造を模式的に示
す結晶組織図である。
【図3】 一般的な酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の構造を
模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 酸化亜鉛素子、2 電極、3 側面高抵抗層、4
酸化亜鉛粒子、5 空孔、6 電流、7 電流集中個
所。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 紘二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA25 AA28 AA29 AA32 AA37 AA42 AA43 BA04 GA09 5E034 CC05 DE04 EA07 EA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子に
    おいて、所定の粒径範囲の大きい造粒粉と、この大きい
    造粒粉の粒径範囲の最小値よりも25μm以上粒径が小
    さな小さい造粒粉とを混合して作製したことを特徴とす
    る酸化亜鉛素子。
  2. 【請求項2】 小さい造粒粉の割合が重量比で全体の5
    %以上、95%以下を占めることを特徴とする請求項1
    記載の酸化亜鉛素子。
  3. 【請求項3】 酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子に
    おいて、大きな粒径の酸化亜鉛結晶粒子同士の間に小さ
    な粒径の酸化亜鉛結晶粒子が混在することを特徴とする
    酸化亜鉛素子。
  4. 【請求項4】 酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子に
    おいて、この素子中に存在する空孔の直径が5μm以下
    であることを特徴とする酸化亜鉛素子。
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