JP2001287896A - 多段式ブーム装置 - Google Patents

多段式ブーム装置

Info

Publication number
JP2001287896A
JP2001287896A JP2000102171A JP2000102171A JP2001287896A JP 2001287896 A JP2001287896 A JP 2001287896A JP 2000102171 A JP2000102171 A JP 2000102171A JP 2000102171 A JP2000102171 A JP 2000102171A JP 2001287896 A JP2001287896 A JP 2001287896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boom
cylinder
tube
tip
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000102171A
Other languages
English (en)
Inventor
義則 ▲桑▼原
Yoshinori Kuwabara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Corp filed Critical Aichi Corp
Priority to JP2000102171A priority Critical patent/JP2001287896A/ja
Publication of JP2001287896A publication Critical patent/JP2001287896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
  • Electric Cable Installation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸縮ブームをコンパクトに構成する。 【解決手段】 基端ブームに対して中間ブーム4bを伸
縮作動させる伸縮シリンダ13は、シリンダチューブ1
3aのボトム側が先端ブーム4cの先端側に向けて突出
して配設されている。シリンダチューブ13aの側面に
はシリンダチューブと先端ブーム内面との当接による摩
耗損傷を防止するスライダ41が設けられている。先端
ブーム4cの先端部にはブームヘッド51が固着され、
このブームヘッドには垂直ポスト6が揺動軸52で垂直
面内に揺動自在に枢結されるとともに、ブームヘッド5
1の基端側と垂直ポスト6の下端部との間を結んでレベ
リングシリンダ14が配設されている。レベリングシリ
ンダ14はチューブエンドトラニオン型のシリンダが用
いられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮動自在なブー
ムを有するブーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】中空断面を有し入れ子式に嵌挿されて伸
縮動自在に構成された多段のブーム装置は広く用いられ
ており、その一例として高所作業車がある。高所作業車
は走行可能なトラック等の荷台上に、旋回、起伏、伸縮
等が自在なブーム装置を備え、ブームの先端部に作業者
が搭乗する作業台を備えて構成されている。高所作業車
は例えば建設現場における高所作業や電柱上の配線作業
等に用いられ、作業台に搭乗した作業者がブームを旋回
作動、起伏作動、伸縮作動等させて作業台を所望の高所
に移動させ、高所で作業を行うことができるように構成
されている。
【0003】高所作業車には電設系で用いられる高所作
業車のように、作業台や作業台上で作業する作業者が誤
って高電圧の活線に接触したときに、ブーム装置が破損
したり作業者が感電したりすることがないように、車体
側(基端ブーム)と作業台との間を電気的に絶縁した、
いわゆる絶縁型ブーム装置を備える高所作業車がある。
絶縁型ブーム装置は、作業台をGFRPなどの電気絶縁
性材料で形成するとともに、この作業台が取り付けられ
る先端ブームを作業台と同様の絶縁性材料で形成し、作
業台やブーム先端部が高圧活線に接触してもブームを通
して電流が流れ、地落するようなことがないように構成
されている。
【0004】これらのブーム装置を備える高所作業車
は、高所作業を行う作業現場への往復途上において一般
道を走行させることから、多段ブームを全縮させて車体
上に格納した格納姿勢において車両規格に適合した車体
寸法に納める必要があり、ブームの全縮長を極力コンパ
クトに納めることが求められる。また、絶縁型ブーム装
置においては、ブームを伸長させずに起伏作動のみによ
り作業台を上昇させて配線作業を行う場合があり、ブー
ムが全縮された状態において所定の電気絶縁性能を確保
する必要がある。
【0005】ここで、上記のような多段式のブーム装置
では、一般に先端ブームの先端部にブームの起伏角度の
如何に拘わらず作業台の床面を常時水平に維持するため
のレベリングシリンダが取り付けられており、ブームの
内部では基端ブームに対して中間ブームを伸縮作動させ
る伸縮シリンダにおけるシリンダチューブ(以下「チュ
ーブ」と表記する)のボトム側端部がブームの基端側か
ら先端部に向けて突出するように配設されて構成される
ものが多い。
【0006】このため、例えばレベリングシリンダが先
端ブームの内部に配設されるブーム装置では、伸縮ブー
ムが全縮されたときにレベリングシリンダのチューブ端
部と伸縮シリンダのチューブ端部とがブーム内部で背中
合わせで最も接近した状態となり、この位置関係におい
て相互に当接しないように、あるいは必要な絶縁距離が
確保されるようにブームの構成が決定されている。ま
た、レベリングシリンダが先端ブームの外部側方に配設
されるブーム装置では、伸縮ブームが全縮されたとき
に、レベリングシリンダのチューブ端部と先端ブームの
外周を覆う中間ブームの先端部との距離、または先端ブ
ーム先端部に取り付けられた作業台支持部材(ブームヘ
ッド)と伸縮シリンダのチューブ端部との距離が最も小
さくなり、この位置関係において相互に当接しないよう
に、あるいは必要な絶縁距離が確保されるようにブーム
の構成が決定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多段式ブーム装置では、図6にブーム内部の構成例を示
すように、レベリングシリンダとしてクレビス型の油圧
シリンダ114が用いられており、クレビスのフランジ
部分115がシリンダチューブのボトム側端面から先端
ブーム4cの基端側に向けて張り出していた。これに伴
ってレベリングシリンダを支持するブームヘッド151
もクレビスをピン接合するに充分な位置までブーム内部
に張り出して設けられていた。また、ブーム内で先端部
に向けて延びる伸縮シリンダ113のボトム側チューブ
端部には、ブームを伸縮作動させたときに先端ブーム4
cの内面と伸縮シリンダのチューブ側面とが当接して相
互に摩耗等を起こすことがないように、ガイドとなるガ
イドローラ142がチューブのボトム側端面からブーム
先端部に向け突出して取り付けられていた。
【0008】このため従来の多段式ブーム装置では、レ
ベリングシリンダにおけるクレビスのフランジ端部11
5aまたはブームヘッドの端面151aと、伸縮シリン
ダ113に取り付けられたガイドローラ142の端部1
42aとの間の距離A’が、ブームの構成を決定するう
えでの基準寸法となり、ブーム全縮時における上記間隔
A’が一定の間隔や必要な絶縁距離等のクリアランスを
有するようにブームが構成されていた。このことは、ブ
ームをコンパクトに構成しようとするときに一つの障害
となっていた。
【0009】本発明は上記のような課題に鑑みて成され
たものであり、従来と同一寸法構成のブームにおいては
絶縁距離を拡大させることができ、また、絶縁距離等を
同一としたときにはブームの全縮寸法を縮小させてコン
パクトなブームを構成することができる多段式ブーム装
置を提供すること目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では第1ブーム(例えば実施形態における中間ブー
ム4b)と、この第1ブームの先端側に伸縮動自在に取
り付けられた第2ブーム(例えば実施形態における先端
ブーム4c)と、第2ブームの先端部に揺動自在に取り
付けられた作業装置(例えば実施形態における垂直ポス
ト6を含む作業台8やウィンチ18)と、第2ブームの
先端部に枢結されて作業装置を揺動させる揺動シリンダ
(例えば実施形態におけるレベリングシリンダ14)と
を有する多段式のブーム装置において、揺動シリンダは
チューブエンドトラニオン型のシリンダであり、該トラ
ニオンにおけるピボット(枢結軸)部で第2ブームの先
端部に枢結されるように多段式ブーム装置を構成する。
【0011】このような構成によれば、揺動シリンダの
シリンダチューブを第2ブームの先端部に取り付ける枢
結軸(ピボット)がチューブのボトム部側面に配設され
ため、クレビス型シリンダのようにチューブのボトム側
端面から第2ブームの基端側に向けてシリンダ取り付け
用のフランジが突出することがなく、併せてシリンダの
枢結軸を固定する被取付部材(ブームヘッド)も小型化
することができる。従って、絶縁距離等のクリアランス
を確保してコンパクトな多段式ブーム装置を提供するこ
とができる。なお、作業装置としては上述の作業台の
他、例えば屈伸ブームや掘削装置、電柱把持装置、破砕
機などがあげられる。
【0012】本発明に係る他の多段式ブーム装置は、中
空断面を有する長尺状の第1ブーム(例えば実施形態に
おける基端ブーム4a)と、第1ブームの先端側に入れ
子式に伸縮動自在に嵌挿された第2ブーム(例えば実施
形態における中間ブーム4b)及び第3ブーム(例えば
実施形態における先端ブーム4c)と、全縮状態におい
て第3ブームの内部に配設され、第1ブームに対して第
2ブーム及び第3ブームを伸縮作動させる伸縮作動手段
(例えば実施形態における伸縮シリンダ13,伸シーブ
27,縮シーブ25,伸ワイヤー37,縮ワイヤー35
などから構成される伸縮機構)と、第3ブームの先端部
に取り付けられた作業装置とを有する多段式のブーム装
置において、伸縮作動手段は第1ブームの基端部と第2
ブームの基端部との間に取り付けられて、シリンダチュ
ーブの端部が第2ブームの先端部に向けて延びる伸縮シ
リンダを有し、この伸縮シリンダにおけるシリンダチュ
ーブの側面に、第3ブームの内部においてシリンダチュ
ーブをガイドするガイド部材(例えば実施形態における
スライダ41,ガイドローラ42)を有して構成され
る。
【0013】上記のような構成の多段式ブーム装置で
は、全縮状態において第3ブームの内部に配設される伸
縮シリンダは、そのチューブ端部が第2ブームの先端に
向けて延びて取り付けられており、全縮状態においてチ
ューブのボトム端部が第3ブームの先端部に接近した位
置関係になる。本発明の構成によれば、ブームを伸縮作
動させたときに第3ブーム内面と伸縮シリンダのチュー
ブ端部との摩耗等を防止するガイド部材が伸縮シリンダ
のチューブの側面に設けられており、従来の多段式ブー
ム装置のようにガイド部材がシリンダチューブのボトム
側端面からブーム先端側に突出することがない。従っ
て、絶縁距離等のクリアランスを確保してコンパクトな
多段式ブーム装置を提供することができる。なお、ガイ
ド部材は例えば従来同様のローラや、第3ブームの内面
と接触して摺動するスライダなどを例示することができ
る。また、これらのガイド部材が設けられるチューブの
側面はチューブの上下左右いずれの側面であっても良
い。
【0014】本発明に係るさらに他の多段式ブーム装置
は、中空断面を有する長尺状の第1ブーム(例えば実施
形態における基端ブーム4a)と、第1ブームの先端側
に入れ子式に伸縮動自在に嵌挿された第2ブーム(例え
ば実施形態における中間ブーム4b)及び第3ブーム
(例えば実施形態における先端ブーム4c)と、全縮状
態において第3ブームの内部に配設され、第1ブームに
対して第2ブーム及び第3ブームを伸縮作動させる伸縮
作動手段(例えば実施形態における伸縮シリンダ13,
伸シーブ27,縮シーブ25,伸ワイヤー37,縮ワイ
ヤー35などから構成される伸縮機構)と、第3ブーム
の先端部に取り付けられた作業装置とを有する多段式の
ブーム装置において、伸縮作動手段は第1ブームの基端
部と第2ブームの基端部との間に取り付けられて、シリ
ンダチューブの端部が第2ブームの先端部に向けて延び
る伸縮シリンダを有し、この伸縮シリンダにおけるシリ
ンダチューブの端部に、第3ブームの内部においてシリ
ンダチューブをガイドする電気絶縁材料からなるガイド
部材(例えば実施形態におけるスライダキャップ44)
を有して構成される。
【0015】このような構成の多段式ブーム装置では、
上述したブーム装置と同様に、全縮状態において第3ブ
ームの内部に配設される伸縮シリンダは、そのチューブ
端部が第2ブームの先端に向けて延びて取り付けられて
おり、全縮状態においてチューブのボトム端部が第3ブ
ームの先端部に接近した位置関係になる。本発明の構成
では、ブームを伸縮作動させたときに第3ブーム内面と
伸縮シリンダのチューブ端部との摩耗等を防止する電気
絶縁材料からなるガイド部材が伸縮シリンダのチューブ
端部に設けられており、導電性のガイド部材がシリンダ
チューブのボトム側端面よりもブーム先端側に突出する
ことがない。さらに、電気絶縁性のガイド部材でチュー
ブ端部を覆うことにより実質的な絶縁距離を拡大させる
ことができる。従って、絶縁距離を確保してコンパクト
な多段式ブーム装置を提供することができる。なお、ガ
イド部材は電気絶縁性のローラや、第3ブームの内面と
接触して摺動する電気絶縁材料のスライダなどを例示す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高所作業車の
作業台について図面を参照して説明を行う。図5には、
本発明の作業台を備える高所作業車1を示しており、こ
の高所作業車1は走行可能に構成された車体2上に、図
示しない旋回モータの作動により車体に対して水平方向
に旋回動自在に構成された旋回台3が配設されており、
この旋回台3の上端部には、起伏シリンダ12の伸縮作
動により車体2に対して起伏動自在に構成されたブーム
4が枢着されている。
【0017】ブーム4は旋回台3上端部に枢着される基
端ブーム4aと中間ブーム4b及び先端ブーム4cとか
らなり、それぞれテレスコープ状に緩挿されるととも
に、ブーム4内部に配設された伸縮シリンダ13の作動
により伸縮動自在に構成されている。先端ブーム4cの
先端部には、レベリングシリンダ(14)の作動によりブ
ーム4の起伏角によらず常時垂直を維持する垂直ポスト
6が配設され、図示しない首振りモータの作動により垂
直ポスト6を中心軸として水平旋回(首振り動)自在に
取り付けられた首振りアーム7を介して作業台8が配設
されている。
【0018】作業台8にはブーム操作装置10が配設さ
れており、作業台に搭乗する作業者が上部操作装置を操
作してブーム4を起伏動、旋回動、伸縮動等させること
により、作業台8を任意の高所に移動させて所望の高所
作業を行うことができるよう構成されている。垂直ポス
ト6には高所での重量物吊り上げ等を容易化するウィン
チ18が配設可能に構成されている。なお、この様にブ
ーム4を旋回動や伸長動等作動させたとき、あるいはウ
ィンチ18により重量物を吊り上げたときに、高所作業
車1を転倒させようとする方向に作用する転倒モーメン
トに抗して車体2を安定支持するため、車体2の前後左
右にはアウトリガジャッキ17が配設されている。
【0019】絶縁型高所作業車では、前述のように高所
作業中に作業台に搭乗する作業者がブーム操作を誤って
作業台8を架空の電線に接触させ、あるいは作業者自ら
が誤って活線に接触してしまったような場合であって
も、電流がブーム4を伝って地落し感電したり装置が破
損したりしないないように、先端ブーム4a及び作業台
8がGFRPなどの電気絶縁材料を用いて構成されると
ともに、ブーム操作装置10と車体側の制御装置等との
間は光ファイバーで接続され、光信号で信号通信が行わ
れている。
【0020】ブーム4の伸縮作動機構は、図4にブーム
内の概略構成を示すように、基端ブーム4a中間ブーム
4b、先端ブーム4cの内部に配設された伸縮シリンダ
13、ブーム内部に張り渡された伸ワイヤー37,縮ワ
イヤー35、これらのワイヤーを張り回す伸シーブ2
7,縮シーブ25などから構成されている。
【0021】伸縮シリンダ13は、シリンダチューブ1
3aのロッド側端部が枢結軸23を介して中間ブーム4
bの基端部に固定され、このチューブに対して伸縮作動
するロッド13bの先端部が基端ブーム4aの基端部に
固定されている。シリンダチューブ13aのボトム側は
ブーム4の先端部に延びて配設され、その端部近傍に回
転軸26を介して伸シーブ27が回転動自在に取り付け
られている。また、シリンダチューブ13aにおけるロ
ッド側の端部近傍の枢結軸23には縮シーブ25が回転
動自在に取り付けられている。
【0022】伸ワイヤー37は、その一端37aがワイ
ヤー接続部31において先端ブーム4cの基端部に固定
され、他端37bは伸シーブ27に巻き掛けられて折り
返され、基端ブーム4aの基端部に固定されている。縮
ワイヤー35は一端35aがワイヤー接続部31におい
て先端ブーム4cの基端部に固定され、他端35bは縮
シーブ25に巻き掛けられて折り返され、基端ブーム4
aの先端部に形成された貫通穴38からブーム外部に導
かれて基端ブーム外側の固定ブラケットに32に固定さ
れる。
【0023】このように構成されたブーム4の作用につ
いて簡単に説明すると、まず伸縮シリンダ13を伸長作
動させると中間ブーム4bはシリンダチューブの固定軸
23により接続されているため、この伸長作動により基
端ブーム4aに対して直接伸長作動(図において左動さ
れる)される。また、これと同時にシリンダチューブ1
3aのボトム端に取り付けられた伸シーブ27が左方に
移動するため、先端ブーム4cはワイヤー接続部31に
作用する伸ワイヤー37の張力により図中左方に引き出
される。従って、伸縮シリンダ13の伸長作動により、
このシリンダの伸長作動量と同一比率で基端ブーム4a
に対して中間ブーム4b及び先端ブーム4cを伸長作動
させることができる。
【0024】ブーム4を縮長作動させるときには、伸縮
シリンダ13を縮長作動させる。中間ブーム4bは上記
同様にしてシリンダチューブ13aが縮長作動すること
により、固定軸23を介して直接右動される。このとき
固定軸23に取り付けられた縮シーブ25が右動するた
め、先端ブーム4cはワイヤー接続部31に作用する縮
ワイヤー35の張力により図中右方に引き戻される。従
って、伸縮シリンダ13の縮長作動により、このシリン
ダの縮長作動量と同一比率で、基端ブーム4aに対して
中間ブーム4b及び先端ブーム4cを縮長作動させるこ
とができる。
【0025】このようにブームを伸縮作動させる伸縮シ
リンダ13におけるシリンダチューブ13aのボトム側
端部近傍には、ブームを伸縮作動させたときにシリンダ
チューブ13aや伸シーブ27等が先端ブーム4cの内
面と当接して摩耗や損傷等を受けることがないようにガ
イド部材40(図4ではスライダ41を示す)が設けら
れている。
【0026】スライダ41は、例えば、超高分子ポリエ
チレンやポリアセタール等のような摩擦係数が低い高分
子材料や、含浸メタルのように自己潤滑性を有する金属
材料などを用いて形成され、シリンダチューブ13aの
ボトム側端面よりもブーム先端側に突出しない範囲のチ
ューブ側面に図示しない固定手段により固定されてい
る。
【0027】図1は、ブーム4を全縮させたときの先端
ブーム4c内部の状態を示しており、絶縁材料で構成さ
れる先端ブーム4cの先端部には、鋳鉄等の金属材料で
形成されたブームヘッド51がボルトなどの図示しない
締結手段により固定されている。ブームヘッド51に
は、垂直ポスト6が揺動軸52で垂直面内に揺動自在に
枢結されるとともに、ブームヘッド51の基端側と垂直
ポスト6の下端部との間を結んでレベリングシリンダ1
4が配設されており、このシリンダの伸縮作動により垂
直ポスト6が揺動軸52廻りに揺動作動される。なお、
図1では図4に示した伸シーブ27や伸ワイヤー37の
記載を省略している。
【0028】レベリングシリンダの作動は、高所作業車
1に搭載された図示しないレベリングシステムによって
行われ、ブーム4が起仰(倒伏)されたときに起仰角度
(倒伏角度)に応じてレベリングシリンダ14を縮長作動
(伸長作動)させ、ブームの起伏方向と反対方向に垂直ポ
スト6を枢結軸52廻りに揺動させて、作業台8が取り
付けられる垂直ポスト上部をブーム4の起伏角度によら
ず常時垂直に維持するように作動する。
【0029】レベリングシリンダ14はチューブエンド
トラニオン型の油圧シリンダが用いられおり、トラニオ
ンにおける揺動軸(ピボット)55が先端ブーム4c内
においてブームヘッド51に枢結され、伸縮ロッド14
bの先端部が垂直ポスト6にピン53で枢結されて取り
付けられている。先端ブーム4cの基端側からは伸縮シ
リンダ13のチューブ端部がブームの先端部に向けて延
びて配設されており、全縮状態におけるシリンダチュー
ブ13aの最先端部とブームヘッド側の最基端部との離
隔距離がブーム内における最小絶縁距離となる。
【0030】ここで、前述したように、シリンダチュー
ブ13aのボトム側端部近傍には、チューブ端面よりも
ブーム先端側に突出しない位置にスライダ41(ガイド
部材40)が設けられている。このため伸縮シリンダ1
3におけるブーム最先端部となるのはシリンダチューブ
13aのボトム側端面であり、図中に二点鎖線で付記す
る従来のブーム装置よりも最先端部の位置をブーム基端
側に移動させること、すなわち最小絶縁距離を図中δA
1で示す分だけ拡大させることができる。
【0031】また、レベリングシリンダ14はチューブ
エンドトラニオン型の油圧シリンダが用いられており、
ブームヘッド側における最基端部となるのはシリンダチ
ューブ14aのボトム側端部またはブームヘッド51の
最基端部であり、図中に二点鎖線で付記する従来のブー
ム装置よりも最基端部の位置をブーム先端側に移動させ
ること、すなわち最小絶縁距離を図中δA2で示す分だ
け拡大させることができる。
【0032】従って、以上のように構成されたブーム装
置によれば、伸縮シリンダのガイド部材をシリンダチュ
ーブの側面に配設することによってδA1、レベリング
シリンダとしてチューブエンドトラニオン型のシリンダ
を用いることによりδA2、ブーム内部の絶縁距離を拡
大させることができ、これにより従来と同一構成のブー
ムにおいては、従来のブーム装置における最小絶縁距離
をA’からA(=A’+δA1+δA2)まで拡大させて
絶縁性能を向上させることができる。また最小絶縁距離
を従来と同一としたときにはブームをδA1+δA2分コ
ンパクトに構成することができる。
【0033】図2は上記図1と同様のブーム構成におい
て、ガイド部材40としてガイドローラ42を用いた構
成例を示しており、シリンダチューブ13aの側面に取
り付けられたステー43の左右にガイドローラ42が回
転動自在に軸支されている。ガイドローラ42はシリン
ダチューブ13aのボトム側端面よりもブーム先端側に
突出しない範囲に取り付けられており、図1に示したと
同様にシリンダチューブ13aのボトム側端面が伸縮シ
リンダのブーム最先端位置となる。従って、図2に示し
た構成においても上記同様の効果を得ることができる。
さらに、ガイド部材としてローラを用いることにより摩
擦抵抗を低減し、ブーム内面及びスライダの当接面にお
ける摺動摩耗や摩耗粉の発生等を抑制することができ
る。
【0034】なお、以上説明した実施例においては、先
端ブーム4cが電気絶縁性を有する絶縁型ブーム装置を
例にとり説明したが、電気絶縁性を有しない一般のブー
ム装置においても同様に構成することができる。この場
合においては、図1及び図2中に示したブーム全縮時に
おける最小絶縁距離Aが設計上の最小クリアランスA’
となるようにブームを構成すれば良く、従ってブームを
δA1+δA2分コンパクトに構成することができる。
【0035】図3は上述した図1および図2と同様のブ
ーム構成において、ガイド部材40として、スライダキ
ャップ44を用いた構成例を示している。スライダキャ
ップ44は、例えば、超高分子ポリエチレンやポリアセ
タール等のような摩擦係数が低く電気絶縁性を有する高
分子材料を用いてシリンダチューブ13aの端部を覆う
ように形成されており、図示しない固定手段によりシリ
ンダチューブに取り付けられている。
【0036】このような構成によれば、ブーム先端部に
配設された部材と伸縮シリンダとの距離は、投影寸法上
はシリンダチューブの側面にガイド部材を設けた場合よ
りも小さくなるが、実質的な電気絶縁距離はシリンダチ
ューブ端面を露出させた場合よりも大きく取ることがで
きる。従って、最小絶縁距離をさらに拡大させて絶縁性
能を向上させることや、絶縁距離を同一としたときには
ブームをコンパクトに構成することなどができる。上記
実施例ではスライダキャップ44として当接面において
摺動するスライダ構成を開示したが、スライダキャップ
44は先端ブーム内面との当接部に電気絶縁性のローラ
を有するガイドローラ構成とすることも可能である。
【0037】なお、以上の各実施例ではレベリングシリ
ンダ14が先端ブーム4cの内部に配設される例につい
て説明したが、レベリングシリンダ14がブームの外部
(例えば先端ブームの左右側方)に配設されるものであ
っても良い。この場合には図1中にBで示すレベリング
シリンダのボトム側チューブ端部と中間ブーム(または
基端ブーム)との間における最小距離をδA2分拡大さ
せ、あるいはブームをコンパクトに構成することができ
る。
【0038】さらに、各実施例では基端ブーム、中間ブ
ーム、先端ブームからなる3段式の伸縮ブームを有する
ブーム装置について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、2段式のブーム装置や4段
以上のブーム装置においても同様に構成することにより
同様の効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、第1
ブームの先端側に伸縮動自在に取り付けられた第2ブー
ムと、第2ブームの先端部に揺動自在に取り付けられた
作業装置と、第2ブームの先端部に枢結されて作業装置
を揺動させる揺動シリンダとを有するブーム装置におい
て、揺動シリンダはチューブエンドトラニオン型のシリ
ンダであり、該トラニオンにおけるピボットで第2ブー
ム先端部に枢結されて多段式ブーム装置が構される。こ
のような構成によれば揺動シリンダを第2ブームの先端
部に取り付ける枢結軸や取付フランジ等がチューブエン
ドから第2ブームの基端側に突出することがなく、揺動
シリンダが枢結される被取付部材も小型化することがで
きる。従って、絶縁距離等のクリアランスを確保してコ
ンパクトな多段式ブーム装置を提供することができる。
【0040】本発明に係る他の多段式ブーム装置は、中
空断面を有する第1ブームの先端側に順次入れ子式に嵌
挿された第2ブーム及び第3ブームと、全縮状態におい
て第3ブームの内部に配設されて第1ブームに対して第
2、第3ブームを伸縮作動させる伸縮作動手段と、第3
ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを有するブ
ーム装置において、伸縮作動手段はシリンダチューブの
端部が第2ブームの先端部に向けて延びる伸縮シリンダ
を有し、この伸縮シリンダのチューブ側面に第3ブーム
内部においてシリンダチューブをガイドするガイド部材
を有して構成される。このため伸縮シリンダのボトム側
チューブ端面からガイド部材が突出することがなく、絶
縁距離等のクリアランスを確保してコンパクトな多段式
ブーム装置を提供することができる。
【0041】本発明に係るさらに他の多段式ブーム装置
は、中空断面を有する第1ブームの先端側に順次入れ子
式に嵌挿された第2ブーム及び第3ブームと、全縮状態
において第3ブームの内部に配設されて第1ブームに対
して第2、第3ブームを伸縮作動させる伸縮作動手段
と、第3ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを
有するブーム装置において、伸縮作動手段はシリンダチ
ューブの端部が第2ブームの先端部に向けて延びる伸縮
シリンダを有し、この伸縮シリンダにおけるシリンダチ
ューブの端部に、第3ブームの内部においてシリンダチ
ューブをガイドする電気絶縁材料からなるガイド部材を
有して構成される。このため導電性のガイド部材がシリ
ンダチューブのボトム側端面よりもブーム先端側に突出
することがなく、さらに電気絶縁性のガイド部材でチュ
ーブ端部を覆うことにより実質的な絶縁距離を拡大させ
ることができる。従って、絶縁距離を確保してコンパク
トな多段式ブーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブーム装置の好ましい実施例を示
すブーム先端部の部分断面図である。
【図2】本発明に係るブーム装置の他の好ましい実施例
を示すブーム先端部の部分断面図である。
【図3】本発明に係るブーム装置のさらに他の好ましい
実施例を示すブーム先端部の部分断面図である。
【図4】本発明に係るブーム装置におけるブームの伸縮
作動を説明するための説明図(ブームの断面図)であ
る。
【図5】本発明に係るブーム装置を備える高所作業車の
斜視図である。
【図6】従来のブーム装置におけるブーム先端部の構成
を示す部分断面図である。
【符号の説明】
4 ブーム 4a 基端ブーム(請求項2における第1ブーム) 4b 中間ブーム(請求項1における第1ブーム、請求
項2における第2ブーム) 4c 先端ブーム(請求項1における第2ブーム、請求
項2における第3ブーム) 8 作業台(作業装置) 13 伸縮シリンダ(13a シリンダチューブ) 14 レベリングシリンダ(揺動シリンダ) 18 ウィンチ(作業装置) 40 ガイド部材(41 スライダ、42 ガイドロー
ラ、44 スライダキャップ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ブームと、 前記第1ブームの先端側に伸縮動自在に取り付けられた
    第2ブームと、 前記第2ブームの先端部に揺動自在に取り付けられた作
    業装置と、 前記第2ブームの先端部に枢結されて前記作業装置を揺
    動させる揺動シリンダとを有する多段式ブーム装置にお
    いて、 前記揺動シリンダはチューブエンドトラニオン型のシリ
    ンダであり、該トラニオンにおけるピボットで前記第2
    ブームの先端部に枢結されることを特徴とする多段式ブ
    ーム装置。
  2. 【請求項2】 中空断面を有する長尺状の第1ブーム
    と、 前記第1ブームの先端側に入れ子式に伸縮動自在に嵌挿
    された第2ブーム及び第3ブームと、 全縮状態において前記第3ブームの内部に配設され、前
    記第1ブームに対して前記第2ブーム及び前記第3ブー
    ムを伸縮作動させる伸縮作動手段と、 前記第3ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを
    有する多段式ブーム装置において、 前記伸縮作動手段は前記第1ブームの基端部と前記第2
    ブームの基端部との間に取り付けられて、シリンダチュ
    ーブの端部が前記第2ブームの先端部に向けて延びる伸
    縮シリンダを有し、 前記伸縮シリンダにおける前記シリンダチューブの側面
    に、前記第3ブームの内部において前記シリンダチュー
    ブをガイドするガイド部材を有することを特徴とする多
    段式ブーム装置。
  3. 【請求項3】 中空断面を有する長尺状の第1ブーム
    と、 前記第1ブームの先端側に入れ子式に伸縮動自在に嵌挿
    された第2ブーム及び第3ブームと、 全縮状態において前記第3ブームの内部に配設され、前
    記第1ブームに対して前記第2ブーム及び前記第3ブー
    ムを伸縮作動させる伸縮作動手段と、 前記第3ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを
    有する多段式ブーム装置において、 前記伸縮作動手段は前記第1ブームの基端部と前記第2
    ブームの基端部との間に取り付けられて、シリンダチュ
    ーブの端部が前記第2ブームの先端部に向けて延びる伸
    縮シリンダを有し、 前記伸縮シリンダにおける前記シリンダチューブの端部
    に、前記第3ブームの内部において前記シリンダチュー
    ブをガイドする電気絶縁材料からなるガイド部材を有す
    ることを特徴とする多段式ブーム装置。
JP2000102171A 2000-04-04 2000-04-04 多段式ブーム装置 Pending JP2001287896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000102171A JP2001287896A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 多段式ブーム装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000102171A JP2001287896A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 多段式ブーム装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001287896A true JP2001287896A (ja) 2001-10-16

Family

ID=18616104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000102171A Pending JP2001287896A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 多段式ブーム装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001287896A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2216081C (en) Transportable crane
KR100442459B1 (ko) 리프팅 장치용 분절식 텔레스코픽 부움 조립체 및 다중 부품 텔레스코픽 부움용 너클 부움 기구
EP0978472A2 (en) Transportable crane
US4623067A (en) Compact foldable crane
JP2001287896A (ja) 多段式ブーム装置
JPH0114159B2 (ja)
JP3853149B2 (ja) 伸縮ブーム
JPH1111891A (ja) ブームの伸縮構造
JP2002128487A (ja) 伸縮ブーム
JP2630749B2 (ja) 移動式クレーンの伸縮シリンダ送油装置
JP3987786B2 (ja) 伸縮ブーム式高所作業車
JPH0247084Y2 (ja)
CN110049940B (zh) 液压起重机
JPH0718711Y2 (ja) 作業車のブーム受け
JP3392244B2 (ja) 高所作業車
JPH0340866Y2 (ja)
JPH0444546Y2 (ja)
JP2541687Y2 (ja) 高所作業用クレーン装置
JP2574937Y2 (ja) 多段伸縮ブーム
JPH09227073A (ja) 移動式クレーン
JP2541686Y2 (ja) 高所作業用クレーン装置
JP4098875B2 (ja) 自走式クレーン
JPH11301977A (ja) 伸縮ブーム
JP2004091188A (ja) アウトリガ装置
JPH10215510A (ja) 工事用変圧器付高所作業車およびこの高所作業車を用いた高所配電設備工事の無停電工法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050222