JP2001286804A - コーティング方法及びその装置 - Google Patents

コーティング方法及びその装置

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JP2001286804A
JP2001286804A JP2000104802A JP2000104802A JP2001286804A JP 2001286804 A JP2001286804 A JP 2001286804A JP 2000104802 A JP2000104802 A JP 2000104802A JP 2000104802 A JP2000104802 A JP 2000104802A JP 2001286804 A JP2001286804 A JP 2001286804A
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applicator roll
edge
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Yasusuke Nakanishi
庸介 中西
Akira Goto
陽 後藤
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行するプラスチックフィルムにコーティン
グ液を該フィルムの走行方向と逆方向に回転するアプリ
ケーターロールでコーティングする際、該ロールでフィ
ルムのエッジ部が削られるのを低減ないし防止し、且
つ、フィルムの蛇行や破れ等の発生を抑えて安定したコ
ーティング及び製膜を実現できるコーティング方法及び
装置を提供する。 【解決手段】 走行するプラスチックフィルムにコーテ
ィング液を該フィルムの走行方向と逆方向に回転するア
プリケーターロールでコーティングする方法において、
フリーロールでフィルムのエッジ部を持ち上げてアプリ
ケーターロール両端の非コーティング部分とフィルムと
が接しないようにするコーティング方法であって、該フ
リーロールをフィルムにコーティング液を塗布する前方
のみに設けることを特徴とするコーティング方法、及び
その装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーティング方法及
びその装置に関し、さらに詳しくは走行するプラスチッ
クフィルムにコーティング液を該フィルムの走行方向と
逆方向に回転するアプリケーターロールでコーティング
する際、該ロールでフィルムのエッジ部が削られるのを
低減ないし防止したコーティング方法及びその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムに機能性、例えば
易接着性、易滑性、ガス遮断性、防湿性、制電性、イン
ク受容性等を付与する目的で、該フィルムにコーティン
グ加工を施すことが広く行なわれている。この加工に用
いるコーターとしては、例えばリバースコーター、キス
ロールコーター等が知られている。これらのコーターの
アプリケーターロールは、コーティング部と共に非コー
ティング部も酸化クロム等の研磨剤で研磨して欠点のな
い表面に仕上げてある。また、アプリケーターロールの
非コーティング部は通常コーティング部よりも僅かに小
さい径からなる。
【0003】コーティング加工において、前記アプリケ
ーターロールのコーティング部と接触するフィルムはそ
のエッジ部が走行張力によって非コーティング部の形状
に沿った形に変形して、該非コーティング部に直接接す
るようになる。そして、該非コーティング部はコーティ
ング液がないことから該コーティング液の潤滑作用を享
受することができず、接触したフィルムエッジ部の表面
の一部特に突起部を削るようになり、またこれによって
非コーティング部の表面に欠点が生じ突起削れを促進す
る傾向にある。この傾向はアプリケーターロールがフィ
ルムの走行方向とは逆方向に回転するロール、いわゆる
リバースロールであると、またフィルムが厚くフィルム
張力が高い場合や、フィルムの走行速度が速くロールで
フィルムが削られる頻度が高い場合に顕著となる。フィ
ルムの削れ粉はフィルム製品ロールへの巻き込み異物の
増加へとつながり、さらに例えば磁気記録用途では磁性
塗料の塗布斑やドロップアウトの原因となり、また一般
用途でも加工工程でのクリーン度に支障をきたし、十分
な製品品質を得られない原因となる。
【0004】アプリケーターロールでフィルムのエッジ
部が削られるのを低減ないし防止するコーティング方法
や装置については、従来から種々提案されていて、例え
ば特開平8−131918号公報には、走行するプラス
チックフィルムにコーティング液をフィルムの走行方向
と逆方向に回転するアプリケーターロールでコーティン
グする際、アプリケーターロールの非コーティング部と
フィルムとが接しないようにするため、アプリケーター
ロールの非コーティング部の前後にフリーロールを設け
該フリーロールでフィルムのエッジ部を持ち上げてアプ
リケーターロールの非コーティング部とフィルムとが接
しないようにするコーティング方法やコーティング装置
が記載されている。
【0005】しかし、アプリケーターロールの非コーテ
ィング部の前後にフリーロールを設けた方法では、非コ
ーティング部におけるフィルムの削れを防止することが
できるが、その一方でフィルムが蛇行することによるト
ラブルが新たに発生してきた。
【0006】通常、フィルムの製膜工程では縦延伸後の
1軸延伸フィルムにコーターを用いて塗液を塗工し、続
く横延伸工程の予熱ゾーンでWET状態の塗膜を乾燥し
つつフィルムを横延伸する。この横延伸工程ではフィル
ムのエッジ部分の約10mm幅をクリップで把持して延
伸することが多い。しかし、アプリケーターロールの後
方に設けたフリーロールでフィルムエッジを持ち上げる
とクリップへ至るエッジ部の軌跡が変わり、上手くクリ
ップで把持できないことが頻繁に発生してきた。 特
に、生産の幅歩留まり稼ぐため未塗布幅を狭くした場
合、フリーロールで持ち上げ可能なフィルム部分が減少
し、無理に持ち上げるとエッジが蛇行してクリップから
フィルムが外れる頻度が高まった。このような状況が一
旦起きると、フィルムを所定の幅に延伸できなかった
り、延伸張力の不均一によってフィルムに破れが生じ、
生産の安定性が大きく損なわれることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、非コーティング部によるフィルムの削れを防止で
き、且つフィルムが蛇行せず破れ等の発生を抑えて安定
したコーティング及び製膜を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 1. 走行するプラスチックフィルムにコーティング液
を該フィルムの走行方向と逆方向に回転するアプリケー
ターロールでコーティングする方法において、フリーロ
ールでフィルムのエッジ部を持ち上げてアプリケーター
ロール両端の非コーティング部分とフィルムとが接しな
いようにするコーティング方法であって、該フリーロー
ルをフィルムにコーティング液を塗布する前方のみに設
けることを特徴とするコーティング方法、並びに 2. 走行するプラスチックフィルムにコーティング液
を該フィルムの走行方向と逆方向に回転するアプリケー
ターロールでコーティングする装置において、フリーロ
ールでフィルムのエッジ部を持ち上げてアプリケーター
ロール両端の非コーティング部分とフィルムとが接する
のを防止する手段を設けたコーティング装置であり、該
手段が該アプリケーターロールの前方のみに設けたフィ
ルムのエッジ部を持ち上げるフリーロールであることを
特徴とするコーティング装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を引用して本発明を説
明する。図1は、本発明の1つの実施態様で、コーター
のアプリケーターロールとフリーロールとフィルムの関
係を示す側面図である。図2は図1の部分正面図であ
る。
【0010】図1、2において、1はアプリケーターロ
ール、2はアプリケーターロールのコート部、3はアプ
リケーターロールの非コート部、4は走行フィルム、5
はロール1の前に設けたフリーロール、6は塗膜、7は
ピックアップロール、aはフィルムの走行方向、bはロ
ール1の回転方向、cはフィルム中央の軌跡、dはロー
ル1で持ち上げた時のフィルム端部の軌跡、eはロール
1で持ち上げない時のフィルム端部の軌跡である。
【0011】本発明でフリーロールを前方のみに設けた
理由としては、フィルム両端の未塗布部の幅に係らず十
分に差し込むことができ、フィルムエッジとフリーロー
ル間の接触面積を稼ぎ摩擦抵抗力をアップすることでフ
ィルムエッジが幅方向に蛇行しない状態で持ち上げられ
ることが挙げられる。もともとフィルムエッジを持ち上
げた時にフィルムエッジはセンターに寄ろうとするが、
縦延伸後の1軸フィルムは図4に示すようにエッジ部で
急激な厚み変化、即ち傾斜があるため、さらにセンター
に寄ろうとする。これらの作用とフィルム自身の走行張
力による復元力の相互効果で幅方向に蛇行しやすくな
る。この蛇行を防止し、フィルムを安定に走行させるた
めには、フリーロールをフィルムエッジから十分に差し
込み摩擦力を稼ぐことが有効であり、このフリーロール
とフィルムの接触長は60mm以上であるとフィルムを
安定に走行させることができる。また、フィルムの厚み
分布としては、フィルムの両端部の厚みt1(μm)と
中央部の厚みt2(μm)の比が、1.5≦t1/t2
≦20である場合に、フィルムを安定に走行させつつ削
れを防止する効果が特に大きい。
【0012】さらに、フリーロールは直径30〜100
mmのロールであるが、先端の角はフィルムが削れない
ように面取りを行い曲率をつける。その面取りの曲率半
径は5〜50mmで削れを軽減できるが、15〜40m
mつけることが好ましい。また、フリーロールの材質は
耐摩耗性を有するゴムや表面に粘着性を有する除塵ゴ
ム、あるいは金属を使用するが、軟鉄等の金属の表面を
研磨し、更にクロム等メッキを施し鏡面に仕上げること
が好ましい。
【0013】また、該フリーロールはアプリケーターロ
ールの非コーティング部の前方に設置するが、アプリケ
ーターロールの非コーティング部に接触しないように
し、上下、前後、左右、ロール角度が可変できる構造と
し、フリーロールとフィルムの位置関係を自由自在に調
整できる構造にする。また図示しないロールをフリーロ
ールのフィルムと対面する位置に設けニップしても良
い。
【0014】フリーロールでフィルムのエッジ部を持ち
上げる高さは、アプリケーターロール両端の非コーティ
ング部分の最高部に対して垂直距離で1〜20mmの範
囲であれば削れを低減でき、持ち上げ距離が1mm未満
であると削れによる巻込み異物の問題が顕在化する。
【0015】一方、アプリケーターロールの材質として
はSUS等の金属やネオプレン(登録商標)、ウレタン
等のゴムを使用できる。アプリケーターロール両端の非
コーティング部分のロール直径は図1に示した様にアプ
リケーターロール中央のコーティング部分のロール直径
に対して小さいことが好ましいが、直径が同じである場
合にはピックアップロール7の幅を塗布幅としフリーロ
ールでフィルムエッジを持ち上げれば良い。
【0016】本発明においてプラスチックフィルムとし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
の如きポリエステル系樹脂のフィルム、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン12等の如きポリアミド系樹脂の
フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン等の如きポリオレフィン系樹脂のフィルム、ま
たそれぞれの樹脂ブレンド物のフィルム等を例示でき
る。前記フィルムの中でもポリエステル系樹脂のフィル
ムを用いることが好ましい。
【0017】ポリエステル系樹脂はジカルボン酸成分と
グリコール成分とからなる結晶性線状ポリエステルであ
る。このジカルボン酸成分としてはテレフタル酸、イソ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等
を例示することができる。これらの中、特にテレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0018】またグリコール成分としてはエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,6ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール等を例示することができる。これらの中、特
にエチレングリコールが好ましい。
【0019】前記ポリエステル系樹脂は常法により製造
することができるが、この平均分子量は10,000以
上であることが好ましい。ポリエステル中に、滑剤とし
て、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシュウム、
酸化チタン、グラファイト、カーボンブラック、架橋シ
リコーン樹脂、メラミン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋
アクリル樹脂等の微粒子を含有させることが好ましい。
また所望により、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、顔
料、蛍光増白剤、可塑剤、架橋剤、潤滑剤、紫外線吸収
等を添加することもできる。
【0020】本発明においては、プラスチックフィルム
は従来から知られている方法、条件で、または当業界に
蓄積されている方法、条件で製造することができる。例
えば、前記ポリエステルを溶融押出し、急冷固化して未
延伸フィルムとし、該未延伸フィルムを延伸、熱固定処
理することで製造することができる。延伸処理は少なく
とも一軸方向に行うが、二軸方向に行うのが好ましい。
延伸は、通常ポリエステルの二次転移点以上の温度で、
各方向に2倍以上、好ましくは3倍以上の倍率で行う。
【0021】本発明では、かかるプラスチックフィル
ム、特にポリエステル系樹脂フィルムの製造過程におい
て、前記水性塗布液を塗布し、その後乾燥、延伸処理を
行うのが好ましい。更に好ましくは縦延伸フィルムに水
性塗布液を塗布し、乾燥後または乾燥しつつ横方向に延
伸する。必要なら更に縦方向や横方向に再延伸し、更に
熱処理して積層フィルムとする。プラスチックフィル
ム、特にポリエステルフィルムの製品部に相当する部分
の厚さとしては2〜300μmが好ましいが、特に5〜
75μmの薄物フィルムでフィルムのエッジとセンター
の厚みの差が大きくなるため、本発明の蛇行防止の効果
が大きい。
【0022】本発明においては、プラスチックフィルム
(ベースフィルム)の少なくとも片面に、前記水性塗布
液をコーター例えばリバースコーター、キスロールコー
ター、グラビアコーター等のフィルム進行方向とリバー
スに回転するアプリケーターロールを伴うコーターで塗
布すると削れ防止の効果が大きいが、フォワードロール
コーターのようなフィルム進行方向と周速が同方向に回
転するコーター、またはダイコーターのように回転体を
伴わないコーターでも効果は発現する。WET塗布量は
1〜20g/m2 、特に2〜12g/m2 が好ましい。
塗布した後、好ましくは乾燥しつつ横方向に延伸する
が、必要であれば更に縦方向及び/または横方向に再縦
延伸し、熱処理する。乾燥、延伸後の塗布層厚さは0.
005〜3μm、特に0.015〜1μmが好ましい。
塗布部でのフィルムスピードは5〜300m/分である
が、50〜250m/分の高速で削れを防止する効果が
大きい。
【0023】塗布剤としては、バインダー成分として、
例えばポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、アクリル変性ポリエ
ステル、ポリエーテル、水溶性樹脂等を使用した水性塗
液を使用することができる。該水性塗液には前記バイン
ダー以外に、例えばフィラー、界面活性剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、
架橋剤、潤滑剤、紫外線吸収剤等を添加することができ
る。
【0024】水性塗液の固形分濃度は通常、1〜30w
t%であるが、特に2〜20wt%が望ましい。水性塗
剤には少量の有機溶剤を含ませてもよい。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。
【0026】[実施例1]極限粘度0.61のポリエチレ
ンテレフタレート(滑剤含有、Tg=78℃)をダイか
ら280〜300℃の温度で溶融押出し、これを約30
℃に維持してある回転冷却ドラム上で静電印加しつつ急
冷して未延伸フィルムを得た。次いで該未延伸フィルム
を105℃にて長手方向に3.6倍延伸して製品部の厚
みが11μm、幅が470mmの一軸延伸フィルムを得
た。この150m/分で製膜されている一軸延伸フィル
ムの片面に、水溶性ポリエステル系のバインダー成分に
界面活性剤を添加した塗布剤をフィルムスピードのおよ
そ1.2倍の周速で逆回転するアプリケーターロールに
て塗布幅310mmの範囲にインラインコーティングし
た。その際、フリーロールをフィルムにコーティング液
を塗布する前方のみ設け、フリーロールをフィルムのエ
ッジ部から60mm中に入った位置で、アプリケーター
ロール両端の非コーティング部分の最高部に対して垂直
距離で7mm持ち上げて、アプリケーターロールの非コ
ーティング部とフィルムの接触を軽減した。次いで、塗
布剤を塗布した一軸延伸フィルムを120℃で幅方向に
3.8倍に延伸し220℃で固定長で緊張熱処理を行い
二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0027】上記フィルムの削れ対策により、連続24
時間の間、良好なコーティング状態で良好な削れ状態を
得ることができ、巻き込み異物の良好な製品を得ること
ができた。これらの結果を表1に示す。
【0028】また、1軸フィルムをサンプリングし幅方
向のフィルム厚みを測定した結果、図4のようにエッジ
部とフィルム中央の厚みの比が7.6であった。
【0029】尚、巻き込み異物の測定は、蛍光灯下で製
品ロール表面に発生した真上から見た状態で直径2mm
以上の突起をロール全周に渡って測定し、その製品ロー
ルの端面を除く表面積で割った値を使用した。
【0030】耐削れ状態評価 アプリケーターロール非コーティング部に黒色の長繊維
の布を1分間接触させ、粉の量を目視で判定した。 1 : 削れ粉付着が皆無 2 : 削れ粉付着が目視で見えないレベル 3 : 削れ粉付着が僅かに見られるが問題ないレベル 4 : 削れ粉付着がみられ問題になるレベル 5 : 削れ粉付着が大量にみられ問題になるレベル
【0031】[実施例2〜4]フリーロールでフィルムの
エッジ部をアプリケーターロール両端の非コーティング
部分の最高部に対して垂直距離を表1に示すだけ持ち上
げた以外は実施例1と同様に二軸配向ポリエステルフィ
ルムを得た。これらの結果を表1に示す。
【0032】[比較例1]実施例1に用いたフリーロール
をフィルムにコーティング液を塗布する前方と後方の2
個所に設け、後方のフリーロールを塗布部にかからない
エッジから50mmの位置まで差込み、それぞれ10m
m持ち上げた。これ以外の条件は実施例1と同様にし生
産を開始した。生産開始後、1時間経過した時点でフィ
ルムエッジがテンター前方のクリップから外れたのでコ
ーターをリタイアし、降速した。再度、同様の条件で生
産を開始したが、30分後に再度クリップ外れが発生
し、フィルムがテンター内で破れ出したのでここで生産
を断念した。これらの結果を表1に示す。
【0033】[比較例2]実施例1に用いたフリーロール
を取り外した以外は実施例1と同様に二軸配向ポリエス
テルフィルムを得た。これらの結果を表1に示す。巻込
み異物の個数と大きさが製品規格範囲を超えた。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のコーティング方法及びコーティ
ング装置によれば、非コーティング部でのフィルム削れ
が軽減されて、フィルム製品への巻き込み異物が減少し
ており、且つ、フィルムが蛇行せず、破れ等の発生を抑
えて安定したコーティング及び製膜を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】削れ防止用リフティングロール装置の一例を示
す概略側面図である。
【図2】図1の部分正面図である。
【図3】従来技術のフリーロールの配置を示す部分正面
図である。
【図4】1軸延伸フィルムの厚みパターンを示す図。
【符号の説明】 1 アプリケーターロール 2 アプリケーターロールのコート部 3 アプリケーターロールの非コート部 4 走行フィルム 5 ロール1の前方に設けたフリーロール 6 塗膜 7 ピックアップロール a フィルムの走行方向 b ロール1の回転方向 c フィルム中央の軌跡 d ロール1で持ち上げた時のフィルム端部の軌跡 e ロール1で持ち上げない時のフィルム端部の軌跡で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC26 AC72 AC88 AC93 CA47 DA04 DB36 DB48 DB53 EA06 EB15 EB22 EB33 EB35 EB37 EB38 4F040 AA22 AB04 AC01 BA28 BA36 CB14 4F042 AA10 AA22 DD17 DD46

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行するプラスチックフィルムにコーテ
    ィング液を該フィルムの走行方向と逆方向に回転するア
    プリケーターロールでコーティングする方法において、
    フリーロールでフィルムのエッジ部を持ち上げてアプリ
    ケーターロール両端の非コーティング部分とフィルムと
    が接しないようにするコーティング方法であって、該フ
    リーロールをフィルムにコーティング液を塗布する前方
    のみに設けることを特徴とするコーティング方法。
  2. 【請求項2】 コーティングされない部分をフィルムの
    両端に設け、フィルム上の非コーティング部の幅がそれ
    ぞれ20〜80mmであることを特徴とする請求項1に
    記載のコーティング方法。
  3. 【請求項3】 フリーロールとフィルムの接触長が60
    mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記
    載のコーティング方法。
  4. 【請求項4】 フリーロールでフィルムのエッジ部を持
    ち上げる高さが、アプリケーターロール両端の非コーテ
    ィング部分の最高部に対して垂直距離で1〜20mmの
    範囲である請求項1〜3のいずれかに記載のコーティン
    グ方法。
  5. 【請求項5】 フィルムの両端部の厚みt1(μm)と
    中央部の厚みt2(μm)の比が、1.5≦t1/t2
    ≦20であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載のコーティング方法。
  6. 【請求項6】 製膜ライン中でコーティングすることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコーティン
    グ方法。
  7. 【請求項7】 走行するプラスチックフィルムにコーテ
    ィング液を該フィルムの走行方向と逆方向に回転するア
    プリケーターロールでコーティングする装置において、
    フリーロールでフィルムのエッジ部を持ち上げてアプリ
    ケーターロール両端の非コーティング部分とフィルムと
    が接するのを防止する手段を設けたコーティング装置で
    あり、該手段が該アプリケーターロールの前方のみに設
    けたフィルムのエッジ部を持ち上げるフリーロールであ
    ることを特徴とするコーティング装置。
  8. 【請求項8】 コーティングされない部分をフィルムの
    両端に設け、フィルム上の非コーティング部の幅がそれ
    ぞれ20〜80mmであることを特徴とする請求項7に
    記載のコーティング装置。
  9. 【請求項9】 フリーロールとフィルムの接触長が60
    mm以上であることを特徴とする請求項7または8に記
    載のコーティング装置。
  10. 【請求項10】 フリーロールでフィルムのエッジ部を
    持ち上げる高さが、アプリケーターロール両端の非コー
    ティング部分の最高部に対して垂直距離で1〜20mm
    の範囲である請求項7〜9のいずれかに記載のコーティ
    ング装置。
  11. 【請求項11】 フィルムの両端部の厚みt1(μm)
    と中央部の厚みt2(μm)の比が、1.5≦t1/t
    2≦20であることを特徴とする請求項7〜10のいず
    れかに記載のコーティング装置。
  12. 【請求項12】 製膜ライン中でコーティングすること
    を特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載のコーテ
    ィング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196098A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Mitsubishi Paper Mills Ltd 多層塗布方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196098A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Mitsubishi Paper Mills Ltd 多層塗布方法

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