JP2001285017A - 圧電振動素子の電極構造及び製造方法 - Google Patents

圧電振動素子の電極構造及び製造方法

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JP2001285017A
JP2001285017A JP2000099748A JP2000099748A JP2001285017A JP 2001285017 A JP2001285017 A JP 2001285017A JP 2000099748 A JP2000099748 A JP 2000099748A JP 2000099748 A JP2000099748 A JP 2000099748A JP 2001285017 A JP2001285017 A JP 2001285017A
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piezoelectric
electrode
vibration
piezoelectric element
edge
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JP2000099748A
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Yuichiro Kawaguchi
雄一郎 川口
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素板の主面上に励振電極を形成して成る
圧電振動素子を大面積の圧電母材からバッチ処理により
量産する場合に、蒸着による電極形成工程に続いて行わ
れるダイシングソーを用いた個片への切断分割におい
て、圧電素板周縁の切断部に形成されるチッピングに起
因して発生する不要波を有効に解消することができる。 【解決手段】 周縁にチッピングを有した圧電素板12
と、該圧電素板の両主面上に夫々対向配置した励振電極
13、14と、からなる圧電振動素子11において、両
主面の周縁の少なくとも一部に沿って不要振動の異常反
射を防止する為の抑圧電極15を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動素子の電極
構造及び製造方法に関し、特に圧電素板の主面上に励振
電極を形成して成る圧電振動素子を大面積の圧電母材か
らバッチ処理により量産する場合に行われる個片への分
割に際して、圧電素板周縁の切断部に形成されるチッピ
ングに起因して発生する不要波を有効に解消することが
できる圧電振動素子の電極構造及び製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】水晶振動素子等の圧電振動素子は、圧電
振動子、圧電発振器等に組み込まれて使用される。圧電
振動子は目標とする共振周波数を得る為に好適な肉厚の
振動部を有した圧電素板の振動部に励振電極やリード端
子等を蒸着等により形成した構成を有する。図3(a)
(b) (c) に示すように、圧電振動素子を製造する場合に
は通常大面積の圧電母材1を複数の区画に分け、各区画
の表裏両面に添設したマスクの開口から蒸着金属を各区
画上に付着させて励振電極2、リード電極3等を形成し
てから、各区画の境界線に沿ってダイシングソー等によ
って個片に分割するバッチ処理が行われる。このように
して得られた個片、即ち個々の圧電振動素子5には、ダ
イシングソーによって切断された端縁6が不定形なギザ
ギザ状になるチッピングが発生する。圧電振動素子5
は、圧電素板1a上に形成した励振電極2に所要の交番
電流を通電した時に表裏の励振電極2により挟まれた圧
電素板部分(主振動部)1a’が厚み滑りを起こすとと
もにエネルギー閉込め現象を起こして、該励振電極付着
部分に主振動が励起されるが、その周囲1a”には副振
動が発生し外径方向へ伝播する。圧電振動素子周縁の切
断部にギザギザが存在しない場合には、主振動を励起す
る励振電極付着部分から周囲に伝播する副振動は主振動
部に影響を及ぼすことがない。即ち、この場合副振動は
平坦な鏡面状の圧電素板端縁にて全反射を起こし励振電
極2に戻ってくるが、全反射して励振電極により挟まれ
た圧電素板部分に戻ってくる副振動に対しては、圧電素
板端縁と励振電極2の端縁との間隔を所定の幅に設定す
ることにより、主振動に悪影響が及ぶことがないように
対応することができる。
【0003】これに対して、圧電振動素子周縁の切断部
にギザギザが存する場合には励振電極付着部分から周囲
に伝播した副振動7がギザギザな切断部にて乱反射(異
常反射)し、主振動の範囲に到達し不要波(スプリア
ス)を発生させる原因となる。つまり、副振動が鏡面状
の素板端縁にて全反射する場合には、素板端縁と励振電
極2の端縁との間の間隔を所定の幅に設定しておくこと
により対応が可能であるが、素板端縁にギザギザがある
場合には素板端縁と励振電極2のギザギザの端縁との間
の間隔が一定化しなくなるため、素板端縁にて反射して
きた副振動が主振動に及ぼす悪影響を解消することがで
きなくなる。このような不具合を解消する為に、個片に
分割した後の圧電振動素子5をエッチング液に浸漬する
ことにより切断部のギザギザを平坦化することも考えら
れるが、水晶等の圧電素板をエッチングするために使用
する液は強い酸性を呈する為、電極まで解けてしまう虞
れがある。このため、圧電母材1に金属を蒸着する前に
分割して個片にしてからエッチングにより切断部を平坦
化し、エッチング終了後に各個片について蒸着を行うこ
とが必要となる。しかし、個片に対してマスクを用いた
蒸着を行う作業は極めて煩雑で効率が悪いため、生産効
率、コストの点で実用性が低かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、圧電素板の主面上に励振電極を形成して成
る圧電振動素子を大面積の圧電母材からバッチ処理によ
り量産する場合に、蒸着による電極形成工程に続いて行
われるダイシングソーを用いた個片への切断分割におい
て、圧電素板周縁の切断部に形成されるチッピングに起
因して発生する不要波を有効に解消することができる圧
電振動素子の電極構造及び製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1の発明は、周縁にチッピングを有した圧電
素板と、該圧電素板の両主面上に夫々対向配置した励振
電極と、からなる圧電振動素子において、前記両主面の
周縁の少なくとも一部に沿って不要振動の異常反射を防
止する為の抑圧電極を形成したことを特徴とする。請求
項2の発明は、複数の圧電素板を一体化して成る大面積
の圧電母材上の各圧電素板区画上に蒸着金属膜を形成す
る蒸着工程と、各圧電素板区画を境界線に沿って切断す
る切断工程と、から成る圧電振動素子の製造方法におい
て、前記蒸着工程において、各圧電素板区画の境界線に
沿った位置に不要振動の異常反射を防止する為の抑圧電
極を形成することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態例により詳細に説明する。図1(a) 及び(b) は本
発明の一実施形態に係る圧電振動素子の平面図、及び正
面図である。この圧電振動素子11は、水晶素板等の圧
電素板12の両主面に夫々均一厚の金属材料からなる励
振電極13、14と、各励振電極13、14から引き出
されたリード電極13a,14aと、リード電極13
a、14aが引き出された端縁12aを除いた他の端縁
12bに沿って形成された抑圧電極15とを蒸着等によ
り形成した構成を備えている。なお、端縁12aに対し
ても、各リード電極13a、14aと離間した状態で抑
圧電極15を形成することは差し支えない(図1(a) 点
線で示す符号15A)。なお、図1(a) に示した圧電素
板の素板面積に対する、各電極13、14、13a,1
4a,15の寸法、形状の関係は、一例であり、これに
限定される訳ではない。また、図1(b) に示した圧電素
板の肉厚と各電極の肉厚との関係は、図示説明の都合
上、各電極の肉厚を誇張して厚めに描いている。この圧
電振動素子を構成する圧電素板12の周縁にはダイシン
グソーにより圧電母材から切断する際に形成されたギザ
ギザのチッピングが残存してはいるが、チッピングが形
成された端縁12bに沿った上下両面には夫々細幅の抑
圧電極15が線状に形成されている。前述のように各励
振電極13、14に交番電流を通電したときに各励振電
極13、14により挟まれた素板部分(主振動部)に励
起される厚み滑り振動による主振動は該素板部分に閉じ
込められるが、副振動は外径方向へ伝播する。本発明に
おいてはチッピングがある素板端縁に沿って抑圧電極1
5が配置されているため、圧電素板の外周縁は質量効果
によるエネルギー閉じ込め効果を有する。従って、表裏
の抑圧電極15により挟まれた圧電素板部分(端縁)に
伝播した副振動のエネルギーはこの圧電素板部分に閉じ
込められて蓄積し、その後減衰してゆくものと考えられ
る。つまり、副振動のエネルギーを蓄積した圧電素板部
分は励振しないので、閉じ込められた副振動のエネルギ
ーは減衰するのみであり、端縁のギザギザによって乱反
射(異常反射)することがなくなり、乱反射した副振動
が主振動に影響して不要波を生成することがなくなると
推測される。
【0007】次に、上記構成を備えた圧電振動素子の製
造手順の一例を図2に基づいて説明する。まず、図2
(a) は製造対象物となる圧電振動素子の素板肉厚と同等
の肉厚を備えた大面積の平板状圧電母材21(例えば、
ATカット水晶から成る母材)の要部を示しており、鎖
線で示した縦横の境界線(切断線)L1、L2のように
この圧電母材21は複数の区画22を有し、各区画は一
つの圧電振動素子11に相当する。図2(b) はこの圧電
母材21を構成する各区画22内に図示しないマスクを
用いた金属蒸着により、一括して励振電極13、14、
リード電極13a,14a,更には抑圧電極15を形成
した状態を示している。鎖線で示した縦方向境界線L1
は横方向に隣接し合う各圧電素板12の対向し合う左右
の辺に夫々沿っているため、この縦方向境界線L1に沿
って形成する抑圧電極15aは他の辺に沿って形成され
る抑圧電極15bの2倍の幅を有する。また、図1にお
いて説明したようにリード電極13a、14aが引き出
された端縁12aについては、抑圧電極15を形成しな
いので、横方向境界線L2に沿って形成される細幅の抑
圧電極15bは横方向境界線L2をまたいで隣接し合う
2つの区画内に位置することなく、境界線L2よりも下
側の区画22内にのみ位置する。従って、各境界線L
1、L2に沿って圧電母材21をダイシングソー等によ
り切断した場合には、幅広の抑圧電極15aはその幅の
中間位置にて切断されることとなる。一方、細幅の抑圧
電極15bは下側の区画内に位置する圧電素板の上辺に
沿って位置することとなる。換言すれば、横方向境界線
L2に沿って形成される切断線は、細幅の抑圧電極15
bを切断することなく、その直上に位置する素板部分
(被抑圧電極部分)を切断する線である為、横方向境界
線L2を切断した場合にその下側の区画内の圧電素板側
にのみ細幅の抑圧電極15bが残留することとなり、上
側に位置する区画内の圧電素板の下側端縁12aには抑
圧電極は残留しない。このようにして個片に分割された
圧電振動素子11は、図1(a) に示した如く切断した端
縁にギザギザのチッピングを備えているが、下側端縁1
2aを除いた全ての端縁12bの表裏両面には夫々抑圧
電極15が形成されている。このため、各励振電極1
3、14に交番電流を通電したときに各励振電極13、
14により挟まれた素板部分に励起される厚み滑り振動
により発生した副振動が外径方向へ伝播したときに、チ
ッピングがある素板端縁に沿って形成した抑圧電極15
による質量効果によるエネルギー閉じ込め効果が発揮さ
れる。従って、表裏の抑圧電極15により挟まれた圧電
素板部分(端縁)に伝播した副振動のエネルギーはこの
圧電素板部分に閉じ込められて蓄積し、その後減衰して
ゆく。つまり、副振動のエネルギーを蓄積した圧電素板
部分は励振しないので、閉じ込められた副振動のエネル
ギーは減衰し、チッピング部のギザギザによって乱反射
することはない。従って、乱反射した副振動が主振動に
影響して不要波を生成することがなくなる。
【0008】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧電素板
の主面上に励振電極を形成して成る圧電振動素子を大面
積の圧電母材からバッチ処理により量産する場合に、蒸
着による電極形成工程に続いて行われるダイシングソー
を用いた個片への切断分割において、圧電素板周縁の切
断部に形成されるチッピングに起因して発生する不要波
を有効に解消することができる。具体的には、略矩形の
圧電振動素子の4つの端縁のうち、リード電極の端部が
位置する端縁を除いた3つの端縁に抑圧電極を配置した
ので、チッピング部にて乱反射せんとする不要波を減衰
させ、主振動部に悪影響を及ぼす不具合をなくすること
ができる。また、圧電母材上に想定される縦横の切断線
に沿った位置に抑圧電極を励振電極膜蒸着時に同時形成
することにより、個片に分割した後の圧電振動素子の所
要端縁の表裏両面に上記構造の抑圧電極を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 及び(b) は本発明の一実施形態に係る圧電
振動素子の平面図、及び正面図。
【図2】(a) 及び(b) は本発明の一実施形態に係る製造
方法を示す図。
【図3】(a) (b) 及び(c) は従来例の説明図。
【符号の説明】
11 圧電振動素子、12 圧電素板、12a,12b
端縁、13、14 励振電極、13a,14a リー
ド電極,15、15a,15b 抑圧電極、21 圧電
母材、22 区画。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周縁にチッピングを有した圧電素板と、
    該圧電素板の両主面上に夫々対向配置した励振電極と、
    からなる圧電振動素子において、 前記両主面の周縁の少なくとも一部に沿って不要振動の
    異常反射を防止する為の抑圧電極を形成したことを特徴
    とする圧電振動素子の電極構造。
  2. 【請求項2】 複数の圧電素板を一体化して成る大面積
    の圧電母材上の各圧電素板区画上に蒸着金属膜を形成す
    る蒸着工程と、各圧電素板区画を境界線に沿って切断す
    る切断工程と、から成る圧電振動素子の製造方法におい
    て、 前記蒸着工程において、各圧電素板区画の境界線に沿っ
    た位置に不要振動の異常反射を防止する為の抑圧電極を
    形成することを特徴とする圧電振動素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004096071A (ja) * 2002-03-18 2004-03-25 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータの製造方法、液体噴射ヘッドの製造方法、及び、アクチュエータ母部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004096071A (ja) * 2002-03-18 2004-03-25 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータの製造方法、液体噴射ヘッドの製造方法、及び、アクチュエータ母部材

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