JP2001284541A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2001284541A
JP2001284541A JP2000094891A JP2000094891A JP2001284541A JP 2001284541 A JP2001284541 A JP 2001284541A JP 2000094891 A JP2000094891 A JP 2000094891A JP 2000094891 A JP2000094891 A JP 2000094891A JP 2001284541 A JP2001284541 A JP 2001284541A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャパシタ電極としてSROを電極の少なく
とも一方に用い、SRO中のアモルファス層の成分を減
らすことにより強誘電体膜の結晶性を向上させて高い誘
電特性のキャパシタを有する半導体装置を提供する。 【解決手段】本発明は、強誘電体キャパシタCの電極1
0、12の少なくとも一部にSrRuO3 (SRO)を
用い、このSROのRu/Sr比(原子)を1.01〜
1.10の範囲にする。このような構成のSROを用い
ることによりその結晶性を向上させることが可能にな
り、その結果誘電特性の優れた強誘電体膜11が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PZT、SBT等
の強誘電体を用いた半導体記憶装置に係り、特に不揮発
性メモリのキャパシタ電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリの高集積化に伴って、その
中で電荷を蓄積する役割を果たすキャパシタの微細化が
進んできている。例えば、DRAM(Dynamic
Random Access Memory)の高集積
化においては、メモリ容量が3年で4倍のスピードで高
密度化しており、ギガビットの容量のものが開発されて
いる。半導体メモリの高集積化と共にそこに組み込まれ
ているキャパシタの安定した特性が必要である。
【0003】近年、強誘電体膜をキャパシタ誘電体とし
て利用した不揮発性メモリである強誘電体メモリ(FR
AM:Ferroelectric Random A
ccess Memory)の開発が進んでいる。FR
AMは、DRAMのキャパシタ部分を強誘電体で置き換
えたもので、以下のような特徴を持ち、次世代メモリと
して期待されている。書き込み、消去が高速であり、
セルを小型化することでDRAMなみの100ns以下
の書き込み時間が可能、不揮発性メモリであり、SR
AMと異なり電源が不必要、書き換え可能回数が大き
く、強誘電体材料(PZT、SBT等)、電極材料(I
rOX 、RuOX 、SrRuO3 等)を工夫することに
より1012回以上が可能、高密度高集積化ができ、D
RAMと同等の集積度が得られる、内部の書き込み電
圧を2V程度とすることができ、低消費電力、フラッ
シュメモリと異なりビット書き換え、ランダムアクセス
が可能、などの特徴を有している。これらの利点を利用
して、電子機器の製造プロセスのモニタ用TAG、RF
ID(Radio Frequency Identi
fication)システム、携帯端末機器等の多分野
の応用が実用化や検討がされている。
【0004】FRAMではキャパシタ部分にPZT(P
b(Zrx Ti1-x )O3 )、BIT(Bi4 Ti3
12)、SBT(SrBi2 Ta2 9 )などの強誘電体
膜を使用する。いずれも酸素八面体を基本構造とするペ
ロブスカイト構造を基本とした結晶構造を持っている。
現在DRAM用キャパシタ材料として検討されている常
誘電体BSTも同様である。次に、強誘電体キャパシタ
の構造及びその作成方法を説明する。強誘電体は、自発
分極をもち、その自発分極が電界により向きを反転する
ことが可能である。自発分極は、電界を印加しない状態
でも分極値を有し(残留分極、その値(分極の向き)が
電界を0とする前の状態に依存する。ヒステリシス曲線
において、分極0となるときの電界値を抗電界という。
印加する電界の向きで+、−の電荷を結晶表面に誘起さ
せることができ、この状態をメモリ素子の0、1に対応
させている。FRAMは、DRAMと同じ1T/1C
(1トランジスタ/1キャパシタ)の構造をとることが
できるが、現状では信頼性を向上させるために2T/2
C構造のものが採用されている。
【0005】電子部品に使用する強誘電体膜を形成する
プロセスをPZT強誘電体膜を用いたFRAMを例にし
て説明する。トランジスタを形成するプロセスを経たシ
リコン半導体基板に絶縁膜を形成し、下地電極として1
50nm厚のPt電極をDCマグネトロンスパッタによ
り形成する。Ptは、酸化膜と密着性が良好ではないた
め、接合層としてTi(20nm厚)をPt成膜前に連
続スパッタリングにて形成する。次に、下地電極上にP
ZT膜をRFマグネトロンスパッタにより形成する。基
板温度は室温で成膜する。12インチ径のセラミックP
ZTターゲットに対して、1.0−1.5kWでスパッ
タリングを行う。スパッタリングガスは、Arで0.5
−2.0Paの圧力範囲で成膜する。約5分間のスパッ
タリング時間で250−300nmの膜厚のPZTアル
モファス膜が得られる。PZT成膜前に約1時間のプレ
スパッタリングを成膜するスパッタリング条件で行う。
アモルファス状態のPZT膜は、RTA(Rapid
Thermal Anneal)プロセスによりペロブ
スカイト相に結晶化する。600℃以上、数秒で結晶化
が可能である。管状炉などでも結晶化できるが、RTA
の方がサーマルバジェットが小さく下地電極、電極とP
ZT膜の拡散、反応を抑えることができるので界面の平
滑性には適する。
【0006】また、PZTの結晶化には異相として非強
誘電相のパイロクロア型酸化物があるが、この相は結晶
化の昇温速度を小さくした場合やZr/Ti比が大きい
場合に形成され易い。パイロクロア相が第2相としてで
きた場合には、分極量が小さくなるだけでなく、PZT
膜の信頼性にも影響を及ぼす可能性がある。結晶化した
PZT膜に関して、さらに上部電極であるPt膜をDC
マグネトロンスパッタにより形成してキャパシタ構造を
形成する。上部電極パターンは、RIE(Reacti
ve Ion Etching)装置を用いて、Arと
弗化炭素系のガス中でエッチングを行い微細パターンを
形成する。電極との密着性を向上させるために600℃
で酸素中1時間のアニール処理を行う。このようにして
形成されたPZT膜は、Pb1.15-1.20 La0.05(Zr
0.4 Ti0.6 )O3 の膜組成を持ち、スパッタリング時
のスパッタリング電力とガス圧を変えることによってP
b量を10%以内の範囲で変化させることができる。上
部電極もしくは下部電極を構成する材料には、電極の少
なくとも一部にSrRuO3 (SROと略称される)を
用いることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、電極の少なくと
も一部にSROを用いるPZT等の強誘電体キャパシタ
を作成する場合、SROを加熱スパッタリング(500
℃)で形成するかもしくは室温成膜を行ってからRTA
による結晶化処理を施すことにより電極を形成してい
る。この電極のSRO中には多くのアモルファス相を含
んでいる。このアモルファス相は、PZTが相互拡散を
起こしてリークの原因になったり、SRO上に形成され
たPZTの結晶化を阻害したりするためにPZT本来の
特性が得られず高い残留分極が得られないという問題が
あった。本発明は、このような事情によりなされたもの
であり、キャパシタ電極としてSROを電極の少なくと
も一方に用い、SRO中のアモルファス層の成分を減ら
すことにより強誘電体膜の結晶性を向上させて高い誘電
特性を示すキャパシタを有する半導体装置及びその製造
方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、強誘電体キャ
パシタの電極の少なくとも一部にSrRuO3 (SR
O)を用い、このSROのRu/Sr比(原子)を1.
01〜1.10の範囲にすることを特徴としている。こ
のような構成のSROを用いることによりその結晶性を
向上させることが可能になり、その結果誘電特性の優れ
た強誘電体キャパシタが得られる。すなわち、本発明の
半導体装置は、トランジスタが形成された半導体基板
と、前記半導体基板上に絶縁膜を介して形成され、下部
電極、誘電体膜及び上部電極から構成されたキャパシタ
とを具備し、前記キャパシタを構成する電極の内少なく
とも前記下部電極は、SrRuO3 から構成され、Ru
/Sr比が1.01〜1.10の範囲にあることを特徴
としている。前記誘電体膜は、Pb又はBiを含んでい
るようにしても良い。前記誘電体膜は、Ti又はTaを
含んでいるようにしても良い。前記誘電体膜は、Pb
(Tix ,Zr1-x )O3 もしくはSBTからなる強誘
電体膜であるようにしても良い。
【0009】本発明の半導体装置の製造方法は、トラン
ジスタが形成された半導体基板上の絶縁膜の上に下部電
極をスパッタリングにより形成する工程と、前記下部電
極上にアモルファス状の強誘電体膜を堆積させる工程
と、前記強誘電体膜を加熱処理して結晶化する工程と、
前記結晶化された強誘電体膜上に上部電極を形成する工
程とを具備し、前記下部電極のスパッタリング時におい
て、前記半導体基板温度及び雰囲気ガスのAr/O2
を調整して、前記下部電極を構成するSrRuO 3 のR
u/Sr比が1.01〜1.10の範囲にあるようにす
ることを特徴としている。前記SrRuO3 は、成膜
後、前記強誘電体膜を堆積させる前に、結晶化処理を施
すようにしても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して発明の実施
の形態を説明する。まず、図1乃至図3、図6を参照し
て第1の実施例を説明する。スパッタリング法でSRO
の成膜を行うと、スパッタリング時の基板温度及びAr
/O2 の流量比によりRu/Sr比が1.5から0.5
の範囲で変化する。これらの所定のRu/Sr比を有す
る膜を600℃、N2 中、5分の条件で熱処理を行い結
晶化する。この結晶化したSRO膜のRu/Sr比とS
RO(110)強度の関係を図1に示す。縦軸は、XR
D強度(CPS)、横軸は、Ru/Sr比である。Ru
/Sr比が1.01を超えるとXRD強度が強くなるこ
とが示されている。XRD強度はRu/Sr比が1.1
がピークでそこから次第に低下していく。XRD強度が
強い部分は、SRO中の過剰なSrOがSROの結晶化
を阻害して膜中のアモルファス層が多い所であることを
示している。
【0011】次に、これらのSROを下部電極とし、こ
の上にPZT膜を150nm成膜し、さらに、上部電極
としてSROを50nm成膜したキャパシタ構造でのR
u/Sr比とSRO上に成膜したPZT膜の残留分極と
の関係を図2に示す。縦軸は、残留分極(μC/c
2 )、横軸は、Ru/Sr比である。この関係におい
てもRu/Sr比が1.0を超えると残留分極が大きく
なっているが、これはSROの結晶性がPZT膜の結晶
性に大きく影響するためと考えられる。次に、この構造
でRu/Sr比とPZT膜のリーク電流密度との関係を
図3に示す。縦軸は、リーク電流密度(A/cm2 )、
横軸は、Ru/Sr比である。Ru/Sr比が1.1を
超えるとPZT膜中のPbとSRO中の過剰なRuが反
応することによりリーク電流が大きくなることがわか
る。以上をまとめると、下部電極としてSROを用いる
PZTキャパシタではRu/Sr比を1.01〜1.1
0の範囲にすることによりリーク電流が低く高い残留分
極が得られることがわかる。この現象はPZT以外のS
BT等の酸化物強誘電体膜又はBST、Ta2 5 等の
誘電体膜に対して起こることが確認されている。図6
は、所定のRu/Sr比を得るための成膜条件を説明す
る特性図である。縦軸は、Ru/Sr比であり、横軸
は、成膜時の雰囲気ガス組成の内酸素(O2)の組成比
(O2 /(Ar+O2 ))を表わしている。曲線A(−
◆−)は、成膜温度が400℃の時の特性曲線を示し、
曲線B(−■−)は、成膜温度が500℃の時の特性曲
線を示し、曲線C(−▲−)は、成膜温度が600℃の
時の特性曲線を示している。この図で示されるようにR
u/Sr比は、酸素の量及び成膜温度を変化させれば、
0.7〜1.2の範囲で所望の値が得られる。さらに条
件を変えると、0.5〜1.5の範囲の値を選択するこ
とが可能である。
【0012】次に、図4及び図5を参照して第2の実施
例を説明する。図4は、本発明に係るFRAMが形成さ
れた半導体基板の断面図、図5は、FRAMセルの回路
構成図である。図5は、1トランジスタ・1キャパシタ
構成の強誘電体メモリセルの等価回路を示しており、こ
れはDRAMセルの等価回路と同じ回路接続を有する。
Cは、ペロブスカイト構造を有する強誘電体を電極間絶
縁膜に用いた情報記録用のキャパシタ、Qは、このキャ
パシタに直列に接続されている電荷転送用MOSトラン
ジスタ、WLは、このMOSトランジスタのゲートに接
続されているワード線、BLは、MOSトランジスタの
ソース/ドレイン領域の一方に接続されているビット
線、PLは、上記キャパシタの一端(プレート)に接続
されているプレート線、VPLは、プレート線電圧であ
る。
【0013】シリコンなどの半導体基板1にSTI(Sha
llow Trench Isolation)などの素子分離領域2を形成す
る。次に、p型半導体基板1の素子分離領域2に囲まれ
た素子領域に通常プロセスにより周辺回路やメモリセル
を構成するMOSトランジスタTrを形成する。MOS
トランジスタTrは、n型ソース/ドレイン領域3と、
ソース/ドレイン領域3間の上に形成されたシリコン酸
化膜などのゲート絶縁膜4と、ゲート絶縁膜4上のポリ
シリコンなどから構成されたゲート電極5から構成され
ている。このゲート電極5にはシリコン窒化膜などの側
壁絶縁膜6により保護されている。トランジスタ領域上
にPSG(Phospho-Silicate Glass)、BPSG(Boron-d
oped Phospho-Silicate Glass)などを材料とする絶縁膜
7をCVD(Chemical Vapour Deposition)法などにより
形成する。キャパシタとMOSトランジスタのソース/
ドレイン領域3の一方との接続を絶縁膜7に形成された
コンタクト孔に埋め込まれたタングステン(W)や多結
晶シリコンからなる接続プラグ8を用いて行う。接続プ
ラグ8の形成には、ブランケットCVD法によりコンタ
クト孔に接続プラグ材料を埋め込み、その後絶縁膜7表
面をCPMによりポリッシングして表面を平坦化させ
る。
【0014】後工程で行われる強誘電体膜の形成あるい
はその後のキャパシタ特性確保のための酸素中アニール
を行って、接続プラグ8の表面が酸化することを防止す
るためのTiNバリアメタル層9を形成する。バリアメ
タル9の厚さは約50nmである。バリアメタル層9の
上にキャパシタCが形成される。キャパシタCの下部電
極下全面にバリアメタル層を形成する必要はなく、接続
プラグ3をリセスした状態でその上にのみバリアメタル
層を形成するようにしても良い。さらに、その上にTE
OSなどの材料を用いたCVD法によりシリコン酸化膜
などの層間絶縁膜13、その上に、シリコン酸化膜とP
ZT強誘電体膜との反応を抑えるために介在されるシリ
コン窒化膜(SiN)からなる中間絶縁膜14を形成す
る。次に、中間絶縁膜14からバリアメタル層9を露出
させ、その上にスパッタリング法よりRu/Sr比(原
子)が1.01〜1.10のSROからなる下部電極1
0を成膜させる。この際、ステップカバレッジをあげる
ために、例えば、ロングスロースパッタなどの方式を用
いる。厚さ約50nmのSRO下部電極10を形成した
後にキャパシタCを形成するエリア、すなわちバリアメ
タル層9上に配置されるように下部電極10を加工す
る。
【0015】次に、下部電極10を加工した中間絶縁膜
14上にスパッタリング法を用いてPZT膜からなる強
誘電体膜11を形成する。成膜方法としては、RFマグ
ネトロンスパッタリング法を採用する。ここの場合、P
b量を10%程度多くしたPZTセラミックターゲット
を使用する。ターゲットの組成は、Pb1.10La0.05
0.4 Ti0.6 3 である。PZTセラミックターゲッ
トは、密度の高いものがスパッタリング速度が大きく水
分などに対する耐環境性も良好であるため、理論密度9
8%のセラミック焼給体を使用する。スパッタリング時
にはプラズマにより基板温度の上昇や飛来粒子によるボ
ンバードメントがあるために、シリコン半導体基板から
のPbの蒸発やSiスパッタリングが起こり、膜中のP
b量の欠損が生じ易い。ターゲット中の過剰Pbは、そ
れを補償するために加えてある。Zr、Ti、Laなど
の元素は、ターゲット組成とほぼ同じ量で膜に取り込ま
れるため、望むような組成比のものを用いればよい。電
気特性がPZT強誘電体膜の組成などで不安定な場合に
はシード層を形成し、その上にPZT強誘電体膜を成膜
することができる。
【0016】ここでは結晶化するPZT強誘電体膜の構
造・電気特性を改良するために、酸素を導入したスパッ
タリング法を利用している。スパッタリング条件は、タ
ーゲット−基板間距離が60nm、回転式のマグネット
を用いて、12インチのセラミックPZTターゲットに
対し1.0−1.5kWであり、この条件でスパッタリ
ングを行なう。最初の段階ではガス圧0.5−2.0P
aでArに酸素を20%導入した条件で15−30秒成
膜し2−5nm厚さのPZT強誘電体アモルファス膜を
形成する。このPZT強誘電体アモルファス膜の上に再
度Arガスのみを使用してガス圧0.5−2.0Pa、
1.0−1.5kWの電力にて約5分間のRFマグネト
ロンスパッタを行なう。膜厚は約100nmである。P
ZT強誘電体成膜前にターゲット表面の状態、温度、チ
ャンバー内環境を一定とするため約1時間のプレスパッ
タリングを同じスパッタリング条件で行なう。次に、R
TAを用いて酸素気流中650℃、5秒の加熱によりペ
ロブスカイト相を結晶化させる。PZT強誘電体膜をウ
ェハ全面に残さないので、この段階でキャパシタ以外の
部分のPZT強誘電体膜を除去する。
【0017】次に、結晶化されたPZT強誘電体膜11
上に上部電極12であるRu/Sr比(原子)が1.0
1〜1.10のSRO膜をDCマグネトロンスパッタに
より形成してキャパシタ構造を形成する。上部電極パタ
ーンは、RIEを用いて、酸素、塩素の混合ガス中でエ
ッチングを行なって微細パターンを形成する。上部電極
との密着性、結晶の整合性を向上させるために500℃
で窒素中30秒のアニール処理を施して所要の強誘電体
特性を得ることができた。強誘電性を電荷量Q−印可電
圧Vのヒステリシス特性にて調べた結果 、分極量2P
r(残留分極×2)で約40μC/cm2 を示し、8イ
ンチシリコンウェハの全面に同程度の分極量と抗電界を
有するPZT強誘電体膜であることが判った。抗電圧も
1V程度と低い値が得られた。この試料の疲労特性を評
価した結果、疲労特性評価は、50μm×50μmの面
積に相当するアレイで評価したところ、1E12サイク
ルまで分極量の変化がなく、リーク電流も5V印加時で
10-8A/cm2 オーダーと低い値であった。
【0018】次に、キャパシタCを被覆するようにシリ
コン酸化膜などの層間絶縁膜15を形成する。層間絶縁
膜15は、TEOS膜(SiO2 膜)などからなる。層
間絶縁膜15は、CMPなどにより平坦化される。層間
絶縁膜15上にはアルミニウムなどの金属配線16が形
成され、金属配線16の一部は、層間絶縁膜15に形成
されたコンタクト孔に埋め込まれたTiN接続プラグ1
7により上部電極12と電気的に接続されている。ま
た、金属配線16の他の一部は、絶縁膜7、層間絶縁膜
13、中間絶縁膜14、層間絶縁膜15に形成されたコ
ンタクト孔に埋め込まれたW接続プラグ18によりトラ
ンジスタTrのソース/ドレイン領域3の他方と電気的
に接続されている。次に、アルミニウム金属配線16を
被覆するようにシリコン酸化膜などの層間絶縁膜19を
形成する。層間絶縁膜19は、TEOS膜(SiO
2 膜)などからなる。層間絶縁膜19は、CMPなどに
より平坦化される。層間絶縁膜19上にはアルミニウム
などの金属配線21が形成され、金属配線21は、層間
絶縁膜19に形成されたコンタクト孔に埋め込まれたW
接続プラグ120により金属配線16と電気的に接続さ
れている。
【0019】SRO下部電極10のRu/Sr比は、こ
の実施例では1.03であるが、SRO上部電極12の
Ru/Sr比と同じでも良いし、異なっていても良い。
また、上部電極は、Ru膜など他の材料でも良い。ま
た、この実施例ではキャパシタの上下電極としてはSR
Oのみで構成しているが、Pt、Ru、Ir等との積層
膜の場合についても効果があることが確認されている。
また、接続プラグとしてはWの例を述べたが、ポリシリ
コンでもよいし、キャパシタが必ずしも接続プラグ上に
ある必要はない。キャパシタに必要とされる容量として
は30fC程度である。したがって、PZT強誘電体膜
を使用したFRAMの場合では、仮に残留分極量を10
μC/cm2 とすると0.5×0.5μmの平面キャパ
シタで25fCなので、これより小さいサイズのキャパ
シタでは立体化が必要となってくる。
【0020】
【発明の効果】本発明は、キャパシタ電極としてRu/
Sr比が1.01〜1.10のSROを用いることによ
りSRO中のアモルファス層の成分を減らすことが可能
となり、その結果、強誘電体膜の結晶性が向上し、高い
誘電特性を示す膜を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ru/Sr比とSRO(110)強度の関係を
示す特性図。
【図2】Ru/Sr比とSRO膜上に成膜したPZT強
誘電体膜の残留分極との関係を示す特性図。
【図3】Ru/Sr比とPZT強誘電体膜のリーク電流
密度との関係を示す特性図。
【図4】本発明に係るFRAMが形成された半導体基板
断面図。
【図5】FRAMセルの回路構成図。
【図6】所定のRu/Sr比を得るための成膜条件を説
明する特性図。
【符号の説明】
1・・・半導体基板、 2・・・素子分離領域(ST
I)、3・・・ソース/ドレイン領域、 4・・・ゲ
ート絶縁膜、5・・・ゲート電極、 6・・・ゲート側
壁絶縁膜、 7・・・絶縁膜、8、17、18、20・
・・接続プラグ、 9・・・バリアメタル層、10・
・・下部電極、 11・・・強誘電体膜、 12・・・
上部電極、13、15、19・・・層間絶縁膜、 1
4・・・中間絶縁膜、16、21・・・金属配線。
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月24日(2000.5.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F083 FR02 GA21 JA15 JA16 JA17 JA36 JA38 JA39 JA40 JA43 MA06 MA16 MA17 MA18 NA01 NA08 PR22 PR34 PR40

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタが形成された半導体基板
    と、 前記半導体基板上に絶縁膜を介して形成され、下部電
    極、誘電体膜及び上部電極から構成されたキャパシタと
    を具備し、 前記キャパシタを構成する電極の内少なくとも前記下部
    電極は、SrRuO3から構成され、Ru/Sr比が
    1.01〜1.10の範囲にあることを特徴とする半導
    体装置。
  2. 【請求項2】 前記誘電体膜は、Pb又はBiを含んで
    いることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記誘電体膜は、Ti又はTaを含んで
    いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半
    導体装置。
  4. 【請求項4】 前記誘電体膜は、Pb(Tix ,Zr
    1-x )O3 もしくはSBTからなる強誘電体膜であるこ
    とを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 トランジスタが形成された半導体基板上
    の絶縁膜の上に下部電極をスパッタリングにより形成す
    る工程と、 前記下部電極上にアモルファス状の強誘電体膜を堆積さ
    せる工程と、 前記強誘電体膜を加熱処理して結晶化する工程と、 前記結晶化された強誘電体膜上に上部電極を形成する工
    程とを具備し、 前記下部電極のスパッタリング時において、前記半導体
    基板温度及び雰囲気ガスのAr/O2 比を調整して、前
    記下部電極を構成するSrRuO3 のRu/Sr比が
    1.01〜1.10の範囲にあるようにすることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記SrRuO3 は、成膜後、前記強誘
    電体膜を堆積させる前に、結晶化処理を施すことを特徴
    とする請求項5に記載された半導体装置の製造方法。
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