JP2001283906A - 非水電解質電池 - Google Patents
非水電解質電池Info
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Abstract
をドープ/脱ドープすることが可能である負極活物質を
含有する負極4と、非水電解質とを備える非水電解質電
池において、非水電解質に、酸化防止剤が含有されてい
る。
Description
る正極と、リチウムをドープ/脱ドープすることが可能
である負極活物質を含有する負極と、非水電解質とを備
える非水電解質電池に関する。
高性能化、小型化、ポータブル化が進行している。これ
に伴い、電子機器を駆動させる電源となる電池に対して
も、軽量且つ高容量であることが求められており、更な
るエネルギー密度の向上が求められている。
ル・カドミウム電池や鉛電池等の二次電池が用いられて
いる。しかし、ニッケル・カドミウム電池や鉛電池は放
電電圧が低く、所望のエネルギー密度を達成することが
できなかった。そこで、リチウムをドープ/脱ドープす
ることが可能である負極活物質を使用した非水電解質電
池、いわゆるリチウムイオン二次電池が注目されてい
る。
く、自己放電が少なく、且つサイクル特性が良好で、高
エネルギー密度であるという優れた特長を有している。
このような理由から、リチウムイオン二次電池は様々な
分野で使用される機会が増加しており、例えば、屋外で
使用されることの多い電子機器である携帯電話やノート
型パソコン等の電源として使用されることが増えてい
る。これらの電子機器は、例えば車のダッシュボード上
に放置されることがある。車のダッシュボードは夏場で
は温度が80℃以上になることがあるので、電子機器の
電源となるリチウムイオン二次電池には、このような高
温環境下に長時間放置されても電池特性が劣化しないこ
と、即ち高温保存特性の向上が強く求められている。
ムイオン二次電池は、高温環境下に長時間放置された場
合、電池内部に酸素ラジカルが発生し、この酸素ラジカ
ルにより非水電解質が分解されてしまう。このため、リ
チウムイオン二次電池は、高温環境下に長時間放置され
た場合、電池特性が著しく劣化していた。
されたものであり、高温保存特性に優れる非水電解質電
池を提供することを目的とする。
めに、本発明に係る非水電解質電池は、正極活物質を有
する正極と、リチウムをドープ/脱ドープすることが可
能である負極活物質を含有する負極と、非水電解質とを
備える非水電解質電池において、非水電解質に、酸化防
止剤が含有されていることを特徴とする。
電解質電池は、非水電解質中に含有される酸化防止剤
が、高温環境下に保存された電池の内部に発生する酸素
ラジカルを捕捉するので、酸素ラジカルが非水電解質を
分解する分解反応の進行が抑制されている。従って、非
水電解質電池は、高温環境下に保存されても非水電解質
の分解が防止されているので、電池特性が劣化しない。
池について、詳細に説明する。
わゆるリチウムイオン二次電池であり、基本的な構成要
素として、正極、負極、非水電解質を備える。
含有されている。ここで酸化防止剤とは、種々の自動酸
化性物質に対し、光や熱などの条件下における酸素の作
用を防止又は抑制する性質を備える化合物である。
香族アミン類、フェノール類、ビタミンE、ビタミン
C、セサモール、クェルセチン等の有機化合物が挙げら
れる。
て、非水電解質と酸素ラジカルとが反応することを抑制
する。従って、非水電解質電池は、高温環境下において
非水電解質が酸素ラジカルにより分解されることが抑制
されているので、電池特性が劣化せず、高温保存特性に
優れる。
れる含有量は、非水電解質100重量部に対して1.0
×10-3重量部以上、10重量部以下の範囲であること
が好ましく、5.0×10-3重量部以上、6重量部以下
の範囲であることがより好ましい。酸化防止剤の含有量
が1.0×10-3重量部未満である場合、酸化防止剤が
酸素ラジカルを捕捉する作用が得られない虞がある。一
方、酸化防止剤の含有量が10重量部を越える場合、電
池内部のイオン伝導を妨げる虞があり、非水電解質電池
は電池容量が低下する可能性がある。従って、非水電解
質電池は、非水電解質に酸化防止剤が上記範囲で含有さ
れていることにより、高温保存特性がより確実に向上
し、高容量で電池特性に優れる。
する負極活物質層が形成されている。負極集電体として
は、例えばニッケル箔等が用いられる。
脱ドープが可能な炭素材料、結晶質、非結晶質金属酸化
物等が挙げられる。炭素材料としては、例えば熱分解炭
素類、コークス類、(ピッチコークス、ニードルコーク
ス、石油コークス等)、グラファイト、ガラス状炭素
類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン
樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊
維、及び活性炭等が挙げられる。特に、負極活物質とし
て炭素材料であるグラファイトを用いることが好まし
い。
する正極活物質層が形成されている。正極集電体として
は、例えばアルミニウム箔等の金属箔が用いられる。
属酸化物、Liを含有する層間化合物等が使用可能であ
り、具体的には、一般式LiMxOy(式中、MはCo、
Ni、Mn、Fe、Al、V、Tiのうち少なくとも1
種類以上を含有する。)で表されるリチウム遷移金属複
合酸化物を用いることが好ましい。
に溶解して調製される液状のいわゆる電解液であっても
良いし、電解質塩を非水溶媒に溶解した溶液を高分子マ
トリックス中に保持させたポリマーゲル電解質であって
もよい。非水電解質としてポリマーゲル電解質を用いる
場合、使用する高分子材料としては、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。
チウム塩であれば特に限定されることはなく、例えばL
iClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、Li
B(C6H5)4、LiCl、LiBr、CH3SO3L
i、CF3SO3Li等が挙げられる。これらの電解質塩
は、1種類を単独で用いても良く、2種類以上を混合し
て用いることも可能である。
い低粘度溶媒と、電解質塩の溶解能力の高い高誘電率溶
媒とを混合した溶液である。低粘度溶媒としては、メチ
ルエチルカーボネート(MEC)、1,2−ジメトキシ
エタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン、ジエチ
ルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(D
MC)等が挙げられる。高誘電率溶媒としては、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカ
ーボネート等があげられる。
溶媒としては、2−メチルテトラヒドロフラン(2−M
eTHF)、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラ
ン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオ
キソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスル
ホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げら
れる。なお、これらの非水溶媒は、1種類を単独で用い
ても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
テル類、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート
等の鎖状エステル類を用いることが好ましい。プロピレ
ンカーボネート(以下、PCと称する)を高誘電率溶媒
とするPC系電解液は、高い導電率が得られ、電池のサ
イクル特性を向上できるという特長を有する。しかし、
負極活物質として、結晶性が高く、電池のエネルギー密
度の向上効果が期待されるグラファイトと組み合わせて
使用した場合、PCはグラファイトにより分解される虞
があり、リチウムイオン二次電池としては電池容量が減
少する可能性がある。
を用いる場合には、高誘電率溶媒として、グラファイト
により分解されにくいエチレンカーボネート(以下、E
Cと称する。)等を用いる。
うな低温環境下で使用される電子機器の電源として非水
電解質電池を使用する場合、この非水電解質電池の非水
溶媒としては、ビニレンカーボネート(以下、VCと称
する)を用いることが好ましい。VCは凝固点が22℃
付近であるので、VCを含有する非水電解質は低温環境
下であってもイオン伝導性が良好であり、非水電解質電
池としては、低温環境下で使用されても電池特性が劣化
しない。
て用いたリチウムイオン二次電池は低温特性は向上する
が高温保存特性は非常に悪く、高温環境下に長時間放置
した場合、電池容量の劣化が著しいことが本発明者らの
検討により確認された。つまり、VCを含有する非水電
解質は、高温環境下に保存された電池の内部に発生する
酸素ラジカルによって、非常に分解されやすかった。
質中に酸化防止剤が含有されており、この酸化防止剤が
酸素ラジカルを捕捉して、非水電解質、特にVCと酸素
ラジカルとが反応することを抑制している。従って、本
発明に係る非水電解質電池は、非水溶媒としてVCを用
いた場合に高温環境下に保存されたとしても、非水電解
質が分解することが防止されているので、電池特性が劣
化しない。
る非水電解質電池は、高温保存特性及び低温特性の両方
に優れる。
し、酸化防止剤の重量をbとするときに、VCと上記酸
化防止剤との混合比a/bが1以上、12000以下の
範囲であることが好ましく、2以上、2400以下の範
囲であることがより好ましい。 a/bが1未満である
場合、低温環境下における非水電解質のイオン伝導性が
不十分となる虞がある。一方、a/bが12000を越
える場合、高温環境下において酸化防止剤が酸素ラジカ
ルを捕捉する作用が不十分となり、VCが酸素ラジカル
により分解される虞がある。従って、この非水電解質電
池は、a/bが1以上、12000以下の範囲であるこ
とにより、高温保存特性及び低温特性がより確実に向上
する。
て、具体的な実験結果に基づいて説明する。なお、ここ
では実施例及び比較例として、図1に示すように、負極
集電体1上に負極活物質を含有する負極活物質層が形成
されている帯状の負極2と、正極集電体3上に正極活物
質を含有する正極活物質層が形成されている帯状の正極
4とがセパレータ5を介して積層され、長手方向に巻回
されてなる渦巻型の電極体が電池缶6に装填され、非水
電解液が電池缶6に注入されてなる非水電解液二次電
池、いわゆるリチウムイオン二次電池を複数作製した。
た電解液を含有するリチウムイオン二次電池を実施例と
して作製した。
体粉末を作製した。はじめに、フィラーとなる石炭系コ
ークス100重量部に対し、バインダとなるコールター
ル系ピッチを30重量部加え、これを約100℃にて混
合した後、プレスを用いて圧縮成型して炭素成型体の前
駆体を得た。次に、この前駆体を1000℃以下で熱処
理して炭素成型体を得た。そして、この炭素成型体に2
00℃以下で溶融させたバインダーピッチを含浸し、更
に1000℃以下で熱処理するという、ピッチ含浸/焼
成工程を数回繰り返した。更に、この炭素成型体を不活
性雰囲気中、2800℃にて熱処理することで黒鉛化成
型体を得た。そして、粉砕分級することで、黒鉛化成型
体粉末とした。
回折測定を行った結果、(002)面の面間隔は0.3
37nmであり、(002)回折線から計算されるC軸
結晶子厚みは50.0nmであった。また、ピクノメー
タ法による真密度は2.23g/cm3であり、ブルナ
ウアーエメットテラー法による比表面積は1.6m2/
gであった。また、レーザ回折法による粒度分布の平均
粒径は33.0μmであり、累積10%粒径が13.3
μmであり、累積50%粒径が30.6μmであり、累
積90%粒径が55.7μmであり、黒鉛粒子の破壊強
度の平均値は7.1kgf/mm2であった。また、J
ISK−1469に記載される測定方法により求めた嵩
密度は0.98g/cm3であった。
する。先ず、予め質量を測定した容量100g/cm3
であるメスシリンダに、粉末状の黒鉛化成型体粉末を入
れた。この黒鉛化成型体粉末が投入されたメスシリンダ
の質量を秤量し、その質量からメスシリンダ本体の質量
を差し引くことで、投入した黒鉛化成型体粉末の質量
(W)を測定した。次に、黒鉛化成型体粉末が入れられ
たメスシリンダにコルク栓をし、このメスシリンダをゴ
ム板に対して約5cmの高さから50回落下させて、黒
鉛化成型体粉末を圧縮した。そして、圧縮された黒鉛化
成型体粉末の容積(V)を測定した。以上のようにして
測定した黒鉛化成型体粉末の質量(W)及び黒鉛化成型
体粉末の容積(V)から、下記に示す式(1)により嵩
密度を求めた。
90重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン10
重量部とを混合して負極合剤を調製した後に、N−メチ
ルピロリドン中に分散させて負極合剤スラリーとした。
そして、負極集電体1となる厚さが10μmである帯状
の銅箔の両面に、負極合剤スラリーを均一に塗布して乾
燥させ、一定圧力で圧縮成型した後にスリットすること
で、帯状の負極2を作製した。
0.5モルと炭酸コバルト1モルとを混合した混合物
を、空気中、900℃で5時間焼成することにより、正
極活物質としてLiCoO2を合成した。なお、得られ
た物質についてX線回折測定を行い、測定結果がJCP
DSファイルに登録されたLiCoO2のデータと一致
していることを確認した。次に、LiCoO2を粉砕し
てLiCoO2粉末とした。なお、LiCoO2粉末は、
レーザ回折法により測定した粒度分布の平均粒径は累積
50%粒径が15μmとなるように、粉砕された。
リチウム粉末5重量部とを混合して混合粉末とした。そ
して、混合粉末91重量部と、導電剤として鱗片状黒鉛
6重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3重量
部とを混合して正極合剤を調製した後に、N−メチルピ
ロリドン中に分散させて正極合剤スラリーとした。そし
て、正極集電体3となる厚さが20μmである帯状のア
ルミニウム箔の両面に、この正極合剤スラリーを均一に
塗布して乾燥させ、一定圧力で圧縮成型した後にスリッ
トすることで、帯状の正極4を作製した。
6:EC:PC:DMCが12:30:7:51として
混合し、電解液を作製した。次に、この電解液100重
量部に対して、酸化防止剤としてフェニル−β−ナフチ
ルアミンを0.2重量部添加してなる電解液を調製し
た。
帯状の正極4とを、厚さが25μmであり微孔性ポリエ
チレンフィルムからなるセパレータ5を介して、負極
2、セパレータ5、正極4、セパレータ5の順に積層し
た後に多数回巻き回すことで、外径18mmである渦巻
型の電極体を作製した。
した鉄製の電池缶6に収納した。そして、電極体上下両
面に絶縁板7を配設し、ニッケル製の負極リード8を負
極集電体1から導出して電池缶6に溶接した。なお、電
池缶6は負極2と導通をもつこととなり、リチウムイオ
ン二次電池の外部負極となる。また、アルミニウム製の
正極リード9を正極集電体3から導出し、電池内圧に応
じて電流を遮断する電流遮断用薄板を介して電池蓋10
に溶接した。なお、電池蓋10は正極4と導通をもつこ
ととなり、リチウムイオン二次電池の外部正極となる。
調製した非水電解液を注入した後に、アスファルトを塗
布した封口ガスケット11を介して電池缶6をかしめる
ことにより電池蓋10を固定する。
は、負極リード8および正極リード9に接続するセンタ
ーピン12が設けられているとともに、電池内部の圧力
が所定値よりも高くなったときに内部の気体を抜くため
の安全弁装置13及び電池内部の温度上昇を防止するた
めのPTC素子14が設けられている。
が65mmである円筒型の非水電解液二次電池を作製し
た。
に添加すること以外は実施例1と同様にしてリチウムイ
オン二次電池を作製した。
同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
例9及び比較例1のリチウムイオン二次電池に対して、
初期容量を測定し、低温特性及び高温保存特性を評価し
た。
おいて、充電電流を0.5Aとして終止電圧が4.2V
まで、7時間の定電流定電圧充電を行った。次に、23
℃環境下において、放電電流を0.2Aとして終止電圧
が2.75Vまでの定電流放電させて初期の電池容量を
測定し、これを初期容量とした。
初期容量を測定した後に、23℃環境下に3時間保存
後、23℃環境下において充電電流を0.5Aとして終
止電圧が4.2Vまで、7時間の定電流定電圧充電を行
った。その後、85℃環境下で330時間保存した後、
23℃環境下で放電電流を0.2Aとして終止電圧が
2.75Vまでの定電流放電を行った。
を0.5Aとして終止電圧が4.2Vまで、7時間の定
電流定電圧充電を行った。その後、23℃環境下におい
て、放電電流を0.2Aとして終止電圧が2.75Vま
で放電させて電池容量を測定し、これを回復容量とし
た。そして、回復容量値から高温保存特性を評価した。
おいて、充電電流を0.5Aとして終止電圧が4.2V
まで、7時間の定電流定電圧充電を行った。次に、−2
0℃の低温環境下において、放電電流を0.5Aとして
終止電圧が2.75Vまでの定電流放電させて、−20
℃での電池容量を測定した。そして、−20℃での電池
容量値から、低温特性を評価した。
を合わせて表1に示す。
止剤が含有されている実施例1〜実施例9のリチウムイ
オン二次電池は、85℃環境下に330時間保存後であ
っても回復容量が高く、1200mAh以上の容量を備
えることがわかった。一方、電解液に酸化防止剤が含有
されていない比較例1は、回復容量が1100mAhと
小さいことがわかった。
電解質中に酸化防止剤が含有されることにより、高温保
存特性に優れることがわかった。
チルアミンの含有量を、下記に示す表2の通りに変化さ
せたこと以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二
次電池を作製した。そして、これら実施例10〜実施例
19における初期容量、−20℃での電池容量、回復容
量を上述した方法と同様にして測定し、低温特性及び高
温保存特性を評価した。以上の測定結果及び酸化防止剤
(フェニル−β−ナフチルアミン)の含有量を表2に示
す。
9の測定結果から、初期容量及び回復容量と、酸化防止
剤(フェニル−β−ナフチルアミン)の含有量との関係
を示す特性図を図2に示す。
すると、酸化防止剤としてフェニル−β−ナフチルアミ
ンの含有量が1.0×10-4重量部である実施例10
と、フェニル−β−ナフチルアミンの含有量が5.0×
10-4重量部である実施例11とでは、回復容量がほぼ
同じであるが、実施例11及び実施例12を比較する
と、フェニル−β−ナフチルアミンの含有量が1.0×
10-3重量部である実施例12は、フェニル−β−ナフ
チルアミンの含有量が1.0×10-3重量部未満である
実施例11よりも回復容量がより高いことがわかった。
ると、フェニル−β−ナフチルアミンの含有量が10重
量部である実施例17は、フェニル−β−ナフチルアミ
ンの含有量が10重量部を越える実施例11よりも回復
容量がより高く、初期容量がより高いことがわかった。
防止剤が電解液中に含有される含有量が1.0×10-3
重量部以上、10重量部以下の範囲であることにより、
高温保存特性がより確実に向上し、高容量で電池特性に
優れることがわかった。
レンカーボネートを添加した電解液を含有するリチウム
イオン二次電池を実施例として作製した。
が12:30:7:39:12となるように混合し、こ
れに酸化防止剤としてフェニル−β−ナフチルアミンを
添加して、フェニル−β−ナフチルアミンの含有量が
0.2重量部である電解液を調製すること以外は実施例
1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
ールの含有量が0.2重量部である電解液を調製するこ
と以外は実施例20と同様にしてリチウムイオン二次電
池を作製した。
してリチウムイオン二次電池を作製した。
比較例2に対して、初期容量、−20℃での電池容量、
回復容量を上述した方法を同様にして測定し、低温特性
及び高温保存特性を評価した。以上の測定結果と、酸化
防止剤の含有量、VCの含有量とを合わせて表3に示
す。また、VCの重量をaとし、酸化防止剤の重量をb
とするとき、VCと上記酸化防止剤との混合比a/bを
表3に示す。
VCが含有されている電解液を含有する実施例20及び
実施例21は、回復容量が1000mAhを越えるほど
高く、且つ、−20℃での電池容量が非常に高いことが
わかった。
ない電解液を含有する比較例2は、−20℃での電池容
量が高いものの、回復容量が悪いことがわかった。
防止剤及びVCが含有されている電解液を含有すること
により、低温特性及び高温保存特性に優れることがわか
った。
VCの重量をaとし、酸化防止剤(フェニル−β−ナフ
チルアミン)の重量をbとするときに、a/bが表4に
示す値である電解液を備えること以外は実施例20と同
様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
して、初期容量、−20℃での電池容量、高温保存特性
を上述した方法と同様にして測定し、低温特性及び高温
保存特性を評価した。以上の測定結果と、酸化防止剤
(フェニル−β−ナフチルアミン)の含有量、VCの含
有量、VCと酸化防止剤との混合比であるa/bとを合
わせて表4に示す。
30の測定結果から、初期容量、低温環境下での電池容
量及び回復容量と、a/bとの関係を示す特性図を図3
に示す。
すると、a/bが1である実施例23は、a/bが1未
満である実施例22よりも−20℃での電池容量がより
向上し、初期容量、回復容量も向上することがわかっ
た。また、実施例28及び実施例29を比較すると、a
/bが12000である実施例28は、a/bが120
00を越える実施例29よりも回復容量が大きいことが
わかった。
と酸化防止剤との混合比、即ちa/bが1以上、120
00以下の範囲であることにより、低温特性及び高温保
存特性に確実に優れることがわかった。
明に係る非水電解質電池は、非水電解質に酸化防止剤が
含有されていることにより、高温保存特性に優れる。
ル−β−ナフチルアミン)の含有量との関係を示す特性
図である。
量と、ビニレンカーボネートと酸化防止剤との混合比a
/bとの関係示す特性図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 正極活物質を有する正極と、リチウムを
ドープ/脱ドープすることが可能である負極活物質を含
有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池に
おいて、 当該非水電解質に、酸化防止剤が含有されていることを
特徴とする非水電解質電池。 - 【請求項2】 上記酸化防止剤の含有量は、非水電解質
100重量部に対して1.0×10-3重量部以上、10
重量部以下の範囲であることを特徴とする請求項1記載
の非水電解質電池。 - 【請求項3】 上記非水電解質に、ビニレンカーボネー
トが含有されていることを特徴とする請求項1記載の非
水電解質電池。 - 【請求項4】 上記ビニレンカーボネートと上記酸化防
止剤との混合比(ビニレンカーボネートの重量)/(酸
化防止剤の重量)は、1以上、12000以下の範囲で
あることを特徴とする請求項3記載の非水電解質電池。
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