JP2001281999A - 現像方法、現像ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

現像方法、現像ユニット及び画像形成装置

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JP2001281999A
JP2001281999A JP2000099391A JP2000099391A JP2001281999A JP 2001281999 A JP2001281999 A JP 2001281999A JP 2000099391 A JP2000099391 A JP 2000099391A JP 2000099391 A JP2000099391 A JP 2000099391A JP 2001281999 A JP2001281999 A JP 2001281999A
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Makoto Kobu
真 小夫
So Kai
創 甲斐
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ギャップを広げることなく、線速比を上
げることで1本の現像スリーブでも十分な画像濃度を得
ながら、後端白抜けを防ぐことができ、横線及びドット
の再現性が良好で、エッジ効果のない画質を得ることが
できるようにする。 【解決手段】 現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、
潜像担持体に現像剤を摺擦させて潜像を可視像化する現
像方法において、可視像化された像の後端乃至先端の濃
度が高くなるように現像ニップの幅を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像剤担持体表面
の所謂現像領域部分に現像剤を穂立ちさせて現像処理す
る様式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真式や静電記録式の画像形成装置におい
ては、感光体ドラムや感光体ベルトなどからなる像担持
体(潜像担持体)上に画像情報に対応した静電潜像が形
成され、現像装置によって現像動作が実行され、可視像
が得られるようになっている。このように現像動作を実
行するにあたり、転写性、ハーフトーンの再現性、温度
・湿度に対する現像特性の安定性などの観点から、トナ
ーとキャリアからなる2成分現像剤を用いた磁気ブラシ
現像方式が主流になってきている。つまり、現像剤担持
体上に2成分現像剤がブラシチェーン状に穂立ちされて
保持されながら、像担持体に対向する現像領域に搬送さ
れて、現像剤中のトナーを像担持体上の潜像部分に供給
して現像するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から、潜像が形成
された像担持体と現像スリーブ上に形成される磁気ブラ
シが潜像を形成担持する像担持体と摺擦する現像ニップ
が広がると、像担持体に現像剤が接触する範囲が長く
(広く)なり、ベタラインのクロス部や黒ベタ、ハーフ
トーンベタ画像の後端部に白抜けを生じる所謂「後端白
抜け」と称される現象が起こったり、同じ幅で形成した
格子画像の横線が縦線よりも細くなるような横ライン再
現性の悪化が生じることが知られている。
【0004】これらの現象のメカニズムを、磁気ブラシ
の穂立ち・穂倒れと静電潜像の位置関係を示す図12に
おいて、キャリアに付着するトナーの挙動として、考察
する。図12a,bは、静電潜像の表面電位と現像バイ
アスの関係、現像ニップでの静電潜像位置、及び現像ニ
ップ前後での磁気ブラシの動きを示している。現像スリ
ーブは通常円筒状に形成されるが、ここでは説明の便宜
上、平坦なものとして示す。なお、「後端白抜け」現象
は像担持体と現像スリーブとが対向する領域で両者が同
一方向に移動する場合の症状であり、これら両者が相互
に逆方向に移動する場合には「先端白抜け」である。
【0005】図12aでは静電潜像の地肌部と画像部の
境がニップのほぼ中央に位置している。現像スリーブと
像担持体が共に同一方向に移動し、像担持体移動速度V
p<現像スリーブ移動速度Vsの関係において、磁気ブ
ラシはH1の位置で穂立ちし、像担持体と磁気ブラシ先
端のキャリアとが接触を開始する。H2の位置では磁気
ブラシは地肌部を擦って移動し、H3の位置では磁気ブ
ラシは画像部を通過し、H4の位置では穂倒れになり、
磁気ブラシ先端のキャリアが像担持体と離間する。これ
らH1〜H4間で像担持体と接触する磁気ブラシ先端の
キャリアは、ほとんどその高さ位置を変えることなく、
但しローリングしながら、ニップ内を通過する。
【0006】図12aでのH1〜H4間の磁気ブラシに
おける先端キャリアとトナーの付着状態をモデル図で示
したものが図13a〜dであり、磁気ブラシ位置H1が
図13aに相当し、以下H2〜H4が図13b〜図13
dに相当する。磁気ブラシ位置H1はニップに入ってか
ら間もないので、比較的均一にキャリアの周囲にトナー
が付着している(図13a)。磁気ブラシ位置H2で
は、現像バイアスVbの電圧と像担持体の地肌部の静電
電位で形成される電界が像担持体側から現像スリーブに
向かう方向性を有する領域であるため、トナーは像担持
体から遠ざかるように移動し、図13bのように像担持
体近傍でのトナーが減少する。この状態はニップ内をキ
ャリアがローリングしながら移動するため、ニップ幅が
広くなるのに伴い、像担持体近傍のキャリア表面の、ト
ナーが少なくなる表面積が増加することとなる。
【0007】磁気ブラシ位置H3では、現像バイアスV
bの電圧と像担持体の画像部の静電電位で形成される電
界が、現像スリーブ側から像担持体に向かう方向性を有
する領域になるが、下方に移動していたトナーが瞬時に
像担持体の静電画像に付着することはできない。そして
その間に像担持体の当該画像部を先に通過した現像剤部
分によって像担持体に付着した当該像担持体上のトナー
が磁気ブラシ側キャリアのカウンターチャージのために
キャリア側に移るトナー逆移動が生じる。磁気ブラシ先
端のキャリア表面のトナーが増えて、像担持体画像部後
端のトナー付着が減っている状態が図13cである。
【0008】トナー逆移動によってトナー量が増えると
カウンターチャージも減じ、下方に移動していたトナー
が再び磁気ブラシ先端に移動しやすくなり、現像スリー
ブ側から像担持体に向いた電界でキャリア上のトナーが
像担持体に向かう正規な現像領域になり、逆移動してい
たトナーも再度像担持体に付着することができる。この
状態を図13dに示した。
【0009】時間の経過に伴い像担持体と現像スリーブ
とが相対移動し、図12bに示したように画像部後端が
磁気ブラシ位置H4になると、図13cに示した状態で
像担持体/現像スリーブがニップを通過する。即ち、か
なりの像担持体上のトナーが磁気ブラシ先端のキャリア
側に逆移動して、画像部のトナー付着が少なくなった状
態になる。これが「後端白抜け」で、ハーフトーンでは
一層顕著に現れる。後端白抜けが顕著な現像条件では、
横線及びドットの再現性も悪い。上記現像ニップ内が全
て画像部になった場合、キャリア表面のトナー画像担持
体側に移動したり、像担持体側に付着したトナーがキャ
リア側に移動したりを繰り返しながらキャリアは現像ニ
ップ内を通過することとなる。
【0010】以上のような現象を図14に示したよう
に、数cm角のベタ画像後端において2〜5mmφ又は
□程度の後端にかかる状態での面積濃度を測定すると、
図15の条件曲線1のような濃度特性が得られる。図1
5のグラフは縦軸に図14に示したベタ画像後端の濃度
で、横軸は現像スリーブの移動速度Vsと像担持体の移
動速度Vpとの速度比Vs/Vpである。
【0011】図15の条件曲線1の濃度特性は、従来の
装置構成として一般的に設定される現像ニップ幅が4乃
至5mm程度、現像ギャップが0.65乃至0.8mm
程度の場合についてのものであって、線速比1以下では
像担持体へのトナー供給が少なく、ベタ画像全体の濃度
が低いという問題がある。線速比が1より大きくなると
像担持体へのトナー供給が多くなり、次第に濃度が上が
る。また線速比が1〜1.15程度であると、キャリア
の画像部後端への進入距離が少ないため、図13cに関
して述べた状態が著しく現れない状態である。線速比が
1.15以上になると、後端白抜け部分以外の濃度は上
がるが、図13cに関し述べた状態が著しく現れる状態
になり、後端白抜け幅も次第に広がるため、図14に示
された測定位置での測定濃度が低下する。なお、条件曲
線2は曲線1の条件より現像ギャップを2倍程度に離し
て、現像ニップ幅を2mm程度にした場合の状態を示し
ている。この条件2では、現像ニップが2mm程度であ
るため白抜けの割合は条件1に比べて良い結果を示して
いるが、画像濃度は低い値となっている。曲線2の濃度
が低くなるのは、現像ギャップを広げることで現像電界
が弱まり、像担持体へのトナー付着が少なくなるからで
ある。
【0012】以上のような従来構成での状況にあって
は、線速比を1.1〜1.2程度に設定して現像が行わ
れている。しかしながら線速比1.2でも十分満足でき
る濃度を確保しているとは言い難く、そのために2本の
現像スリーブを用いて、言い換えれば、線速比1〜1.
2の範囲内で同じ潜像に対して2度の現像を行うことで
必要濃度を確保することが提案されている。けれども、
2本の現像スリーブを設けた現像装置では、装置の大型
化とコストアップの問題がある。
【0013】そこで、1本の現像スリーブのみで、特に
低コントラスト画像の後端白抜けを回避しながら、所望
の画像濃度を出し、しかもドット画像の均一性も向上さ
せ、ザラツキ感をなくし、縦横細線の均質化の高い画質
を確保することが望まれる。
【0014】図13b,cに関して説明したような考え
方から、像担持体に対向し表面上からトナーが希薄にな
ったキャリアが、できるだけ像担持体に付着したトナー
像にネガティブに影響を与えないようにするため、言い
換えれば、トナードリフトやカウンターチャージを減少
させるには、現像ニップの幅を狭く設定する構成が必然
的に抽出される。ニップ幅を狭くする一つのやり方とし
て現像ギャップを広げることが考えられるが、単にギャ
ップを広げるだけでは、現像電界が弱まるために画像濃
度を上げることができない。また摺擦する磁気ブラシの
穂部分が疎の状態になるため、ベタ画像の均一性も損な
われる。
【0015】したがって、本発明は、現像ギャップを広
げることなく、線速比を上げることで1本の現像スリー
ブでも十分な画像濃度を得ながら、後端白抜けを防ぐこ
とができ、横線及びドットの再現性が良好で、エッジ効
果のない画質を得ることができるようにすることを課題
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にし
たがって、現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、潜像
担持体に現像剤を摺擦させて潜像を可視像化する現像方
法において、可視像化された像の後端乃至先端の濃度が
高くなるように現像ニップの幅を設定することによっ
て、解決される。上記可視像化された像がベタ画像であ
る場合、その濃度の均一性を維持した状態でベタ部後端
又は先端の濃度が高くなるように現像ニップの幅を設定
するのが良い。
【0017】上記現像ニップの幅を設定するにあたり、
エッジ効果のない画像となる現像電界が働く現像剤担持
体と潜像担持体の最近接距離(現像ギャップ)を基準と
するのが好適である。当該最近接距離を400μm以
下、好ましくは300μmであるのが良い。
【0018】同一方向に移動する現像剤担持体と潜像担
持体とが対向する範囲でのそれぞれの線速をVs,Vp
とする場合、1.2<(Vs/Vp)の条件下、とりわ
け1.2<(Vs/Vp)<3の条件下でのベタ部後端
の画像濃度が、Vs/Vp=1の条件でのものと比較し
て、高い状態で維持されるように、現像ニップの幅を設
定するのが、好都合である。現像主磁極の磁束密度の最
高値が潜像担持体の中心軸に向かうように設定されれ
ば、一層好ましい。
【0019】上記現像剤担持体が内側に磁石を固定配置
する現像ベルトを備えて構成された現像ユニット或いは
画像形成装置において、当該現像ベルトの巻回で形成さ
れる形状が潜像担持体に近づくにしたがって狭くなって
おり、その尖端が潜像担持体の中心に向いていて、現像
ベルト内に配置された現像主極形成のための磁石が幅よ
りも長い長さを有していれば、装置的に好適である。現
像剤担持体が内側に磁石を固定配置する現像ローラを備
えて構成された現像ユニット或いは画像形成装置におい
て、現像ニップでの現像剤穂立ちのための現像主磁極の
磁力形成を補助する補助磁石が主磁極磁石の現像剤搬送
方向上流側及び/又は下流側に配置されていれば、同じ
く装置的に好適である。これらの構成とすることで、潜
像担持体と現像剤担持体の間の現像ギャップを狭くする
ことができ、そのために画像濃度をあげることができ、
更にベタ画像については、これらの構成で主磁極の法線
方向磁束密度の減衰率が上がり、磁気ブラシの密度が増
大し、ベタ画像の均一性が向上する。そして現像主磁極
の磁束密度の最高値が潜像担持体の中心軸に向かうよう
に設定されていれば、一層好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面に基づいて説
明する。ベタ部後端または先端の画像濃度の状態を現像
ニップの幅を変えて調べるために、図1に示した装置構
成を用いる。特に図1aにおいて、静電潜像担持体であ
る感光体ドラム1に近接対向して現像装置の現像スリー
ブ48が配設される。これらの間で感光体ドラムと磁気
ブラシが接触する現像領域が形成される。現像剤担持体
をなす現像スリーブ48は可撓性のあるベルト形状をし
ており(以下、現像ベルトという)、その内側に、現像
剤を受け渡しできる磁極、磁力配置とした現像剤搬送磁
石と現像主極磁石P1、並びに現像ベルト48を回動さ
せる駆動ローラ49が設けられる。現像ベルト48は延
びの少ない樹脂シートを無端にし表面を導電性処理した
もので、バイアス電圧を表面の導電性層に印加する。ま
た、駆動ローラ49の表面は現像ベルト48の内周面と
スリップしないような摩擦係数を有した材料で形成さ
れ、この駆動ローラ内にも従来の現像ローラのように磁
石が配置可能な構成とする。
【0021】現像ニップの幅を変えるにあたっては主極
磁石P1を取り替えて、その幅を変更することでニップ
幅を変える。主極磁石の幅よりも更に現像ニップ幅を狭
くする場合は、主極磁石P1の現像ベルト48が接する
面に曲率を持たせる(図2)。現像ベルト48は可撓性
を有するので、小径な現像ローラと同様な現像ニップ幅
を形成できるのである。現像ベルト形状は、小径ローラ
の場合に比べて、現像ベルトにより頂角的な構成をとる
ことができベルト内側の容積を広くすることができ、更
に主極磁石の磁石高さを高めにとることもできるので、
必要な磁力の確保が容易である。
【0022】また感光体ドラム1の線速は240mm/
秒に設定され、現像ベルト48のベルト線速は線速比に
応じて変更する。即ち、ドラム線速に対するベルト線速
の比を2とする場合にはベルト線速を480mm/秒と
設定する。また感光体ドラム1と現像ベルト48との間
隔(最近接距離)である現像ギャップは400μmに設
定されているが、実験によれば、300μmがより好ま
しいことが確認されている。現像剤の搬送方向(図で見
て反時計回り方向)における現像領域の上流側部分に
は、現像剤チェーン穂の穂高さ、即ち、現像ベルト上の
現像剤量を規制するドクタブレード45が設置されてい
る。
【0023】現像ベルト48内に固定して配置された各
磁石から発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像
剤のキャリアが現像ベルト48の周表面上にチェーン状
に穂立ちを起こし、このチェーン状に穂立ちを生じたキ
ャリアに帯電トナーが付着されて、磁気ブラシが構成さ
れる。当該磁気ブラシは現像ベルト48の回転によって
現像ベルト48と同方向(図で見て反時計回り方向)に
移送されることとなる。特に現像主極磁石P1は、従来
の通常フェライト磁石やフェライトボンド磁石を用い
て、ドラム側に向いた磁石先端を細く形成している。こ
のように磁石先端を細く形成することで磁界形成による
現像剤穂の立ち上げ幅を狭くすることができ、穂と感光
体ドラムとの接触幅=現像ニップを狭くすることが可能
である。例えば磁石幅が10mmで長さが15mm程度
の断面長方形の主極磁石であると、図2のような、磁石
幅を10Rに整形した形状(カット1)や、先端を5R
にしてカット面をカット1に比べて急斜面として形状
(カット2)とすることができる。これらの磁石形状
は、製造時の着磁力での磁力特性に照らして、現像穂立
ちが短く且つ緻密になるように調整される。特に十分な
磁力を確保するには磁石の長さを長めにとるのが良い。
また形状によって現像穂が感光体ドラムと近接する状態
も調整することが可能となる。なお、磁石P1は、最大
エネルギー積が大きな希土類金属合金(鉄ネオジウムボ
ロン合金や鉄ネオジウムボロン合金ボンド)やサマリウ
ム合金系磁石などを用いることもできる。
【0024】以上のような構成の装置で現像ニップ幅を
変えた場合の画質サンプルが採取できる。現像ニップ幅
の大まかな確認は、感光体の形状に一致する透明体を現
像ベルトに対する感光体と同位置に配置し、現像剤が主
極磁石P1によって穂立ちされ透明体と接触した状態
を、透明体の内側から計測して行う。このようなやり方
の代わりに、感光体の形状に一致する導電体を現像ベル
トに対する感光体と同位置に配置し、現像剤が主極磁石
P1によって穂立ちされ導電体と接触した状態で固定
し、その状態で導電体と現像ベルトに、導電体側にトナ
ーが移動する電圧を印加し、電圧を切断した後、導電体
側にトナーが付着した幅を計測することで現像ニップ幅
を確認するやり方もある。これらの確認方法は境界の曖
昧さがあり厳密な数値規定は難しいが、主極磁石幅を変
更して、現像ニップ幅が変わるかを大まかに知るやり方
としては容易な方法である。また使用することができる
現像剤のキャリアとしては、従来より公知のものが使用
できる。例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネ
タイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn-Zn系
フェライト、Cu-Zn系フェライト、Ni-Znフェラ
イト、Baフェライトなどが挙げられる。キャリア径は
重量平均粒径が80μmから30μmであって、飽和磁
気モーメント(1KOeの値)が60emu/g以上で
シリコーン樹脂で被覆したものが使用できる。またトナ
ーとしては、バインダー樹脂としての熱可塑性樹脂を主
成分とし、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤
などを含むものである。そして、一般公知の粉砕法、重
合法、造粒法などの各種のトナー製法によて作成された
不定形又は球形のトナーを用いることができ、磁性トナ
ー、非磁性トナーのいずれも使用可能である。バインダ
ー樹脂としては次のものを単独あるいは混合して使用で
きる。アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂がある。ポリエステル樹脂はアクリル系樹脂に比べ
て、トナー保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度
を低下させることが可能であり、好ましい。
【0025】上記第1の容易な方法で現像ニップ幅を設
定した上で、トナー像の画像特性に基づく判定を行う。
図1に示された構成では、主極磁極幅を変えるにあたり
感光体と対向する主極磁石の形状を変えることで磁束分
布を調整することができ、磁束分布により形成される現
像剤の穂立ち形状を設計できる。つまり、主極磁石の幅
を変えながら現像ニップを一つの条件に設定することが
できる。現像バイアス:−600KVのDCバイアスの
みを印加、明電位(露光電位):−100KV、暗電位
(帯電電位):−800KVの画像形成条件として、図
14及び15に関して既述したと同様にして、感光体の
静電潜像に5cm□のパターンを形成し、地肌汚れのな
いバイアスで現像する。感光体の回転速度Vpは既述の
ように240mm/秒の一定のものとして、現像ベルト
の移動速度Vsを変え、Vs/Vpを変更する。現像ベ
ルトの移動速度Vsを変える毎にプリント用紙にトナー
像を転写、定着した画像を得る。プリント用紙上のトナ
ー像の、図14に示したベタ部分濃度を計測する。 そ
の計測濃度に関して、最高値を正規化した値を縦軸、V
s/Vpを横軸にとると図3の特性曲線が得られた(濃
度正規化値:線速比が1の場合(Vs/Vp=1)の画
像後端部又は先端部の濃度に比較したときの、それぞれ
の線速比での画像後端部又は先端部の濃度の比)。
【0026】主極磁石幅を変えながら現像ニップを一つ
の条件に設定するのは、現像ベルトと感光体の間隔を一
定に保ったままエッジ効果のない画像を得て、特性を測
定できるようにするためである。エッジ効果は現像ギャ
ップによるベタ画像周囲の電界の強調により生じるもの
で、現像ギャップが狭くなることで電界の強調が弱まり
エッジ効果が緩和される傾向にある。このため現像ギャ
ップを0.5mm以下とすることでエッジ効果を目立た
なくすることができる。したがって、現像ギャップを広
げて現像ニップ幅を狭くする条件にすると、現像穂が充
分に感光体に接触しなくなるので、主極磁石を感光体の
軸中心に向け、その幅の中心を感光体軸中心を通る軸線
と重ね、あるいは主極磁極の磁束分布の最高磁束が感光
体軸中心に向かうようにして、現像穂が感光体にできる
だけ確実に接触するようにする。図1aは、主極磁石の
左右対称に搬送磁石が配置され、主極磁石の磁束密度が
磁石の中心対称である例であり、図1bは、搬送磁石が
主極磁石を中心に見た場合に左右非対称に配置されたと
き、主極磁石の磁束密度が磁石の中心対称でなくなり、
主極磁石の磁束密度の最高磁束部分が感光体中心軸に向
いた例である。またこれらの構成より強い主極磁石磁束
が得られる例を図1cに示す。これは主極磁石を扇形に
するものである。なお、用いるキャリアに関しては、低
抵抗キャリアであるとエッジ効果や後端白抜けの発生が
顕著でないので、キャリア抵抗値を中抵抗から高抵抗の
ものに限定する。例えば、フェライトキャリアで、その
表層に樹脂コーティングを施したキャリアであり、中抵
抗から高抵抗の抵抗値のものを用いる。
【0027】計測の結果得られた図3の特性曲線は、現
像ニップ幅を変えた際、後端乃至先端の濃度変化、即
ち、白抜け状態が2タイプに分類されることを示してい
る。実線の特性曲線1は従来の4乃至5mmの現像ニッ
プ幅条件のものである。点線の特性曲線2は1〜3mm
の現像ニップ幅条件のものである。
【0028】図3における特性曲線1では、図12,1
3に関して説明したような現象が起きていると考えら
れ、Vs/Vpが大きくなるとベタ後端に地肌部を通過
したキャリアが数多く進入して白抜け幅が広くなる。V
s/Vp=1.15あたりにピークがあるのは、まだ地
肌部を通過したキャリアの進入が少なく、ベタ後端の白
抜け幅が少なく、ベタ部へのトナー付着が増加するため
に画像濃度が上昇するからである。特性曲線2は、Vs
/Vpを高めてもベタ後端の白抜けの発生がないか白抜
けの発生する幅が少ないためにベタ部へのトナー付着が
変わらない状態を示している。
【0029】Vs/Vpを大きくするのは、現像ニップ
幅が狭くトナー供給が稀薄で、画質的にはベタ均一性が
損なわれる場合である。Vs/Vpは4乃至5程度でも
可能であるが、高速回転に伴う振動や駆動モータの大型
化の問題が生じ実用的でない。 Vs/Vp=3程度が
振動やモータ大型化が避けられ、現像剤のキャリア飛散
も軽微で、実機使用に耐える条件である。なおベタ画像
の均一性に関しては、ブラシ密度が低い場合に画像部に
ブラシの穂跡が生じてしまう問題と、現像ギャップが大
きな場合にエッジ効果が生じてしまう問題とがある。図
4a〜4cに現像穂状態を模式的断面で示した。図4a
は現像穂の先端が感光体に接触して現像ニップは狭いが
現像ギャップが広いためにエッジ効果が発生し易い条件
でのものである。図4bはエッジ効果を軽減するため、
現像ギャップを狭く且つ現像ニップも狭くするため現像
主極磁束密度を小さくした条件でのもので、画質として
はエッジ効果が少ないが現像穂が疎のために穂跡が発生
し濃度が高まらない。図4cは現像穂を密にして穂跡を
なくすと共にエッジ効果をなくす現像穂の状態である。
【0030】後端白抜けが改良されると、細線の再現
性、特に縦横比、ドットの再現性、トナー付着の均一
性、地汚れなしの画質が同じく確保、改良される効果が
ある。図2の特性曲線2を備えるような装置を実現する
ために、図1に関して説明したような主極磁石の形状に
沿って、現像剤を搬送すべき現像ベルトを張力し、適正
な主極磁石の幅、或いは当該磁石の先端形状を適正なR
形状に設定することで、現像ニップ幅が適切に狭くなる
条件を見出すことができる。
【0031】また、現像ギャップを広げることなく現像
ニップ幅を狭くする別の構成として、主極磁石の近傍に
主極磁石の磁界を抑制し磁界幅を狭める補助磁石を配置
させ、それにより現像穂形成幅を狭くするやり方があ
る。それを以下に説明する。
【0032】当該別の構成を図5に基づいて説明する。
現像装置4内には、現像ローラ42が感光体ドラム1に
近接するように配置されていて、双方の対向部分には、
感光体ドラムと磁気ブラシが接触する現像領域が形成さ
れている。現像ローラ42では、アルミニウム、真鍮、
ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成
してなる現像スリーブ43が不図示の回転駆動機構によ
って時計回り方向に回転されるようになっている。本実
施例においては、感光体ドラム1のドラム径が60mm
で、ドラム線速が240mm/秒に設定され、現像スリ
ーブ43のスリーブ径が20mmで、スリーブ線速が6
00mm/秒に設定されている。したがって、ドラム線
速に対するスリーブ線速の比は2.5である。また感光
体ドラム1と現像スリーブ43との間隔である現像ギャ
ップは0.4mmに設定されている。
【0033】現像剤の搬送方向(図で見て時計回り方
向)における現像領域の上流側部分には、現像剤チェー
ン穂の穂高さ、即ち、現像スリーブ上の現像剤量を規制
するドクタブレード45が設置されている。このドクタ
ブレード45と現像スリーブ43との間隔であるドクタ
ギャップも0.4mmに設定されている。更に現像ロー
ラの感光体ドラムとは反対側領域には、現像ケーシング
46内の現像剤を攪拌しながら現像ローラ42へ汲み上
げるためのスクリュー47が設置されている。
【0034】上記現像スリーブ43内には、当該現像ス
リーブ43の周表面に現像剤の穂立ちを生じるように磁
界を形成する磁石ローラ体(磁石ローラ)44が固定状
態で備えられている。この磁石ローラ体から発せられる
法線方向磁力線に沿うように、現像剤のキャリアが現像
スリーブ43上にチェーン状に穂立ちを起こし、このチ
ェーン状に穂立ちを生じたキャリアに帯電トナーが付着
されて、磁気ブラシが構成されるのである。当該磁気ブ
ラシは現像スリーブ43の回転によって現像スリーブ4
3と同方向(図で見て時計回り方向)に移送されること
となる。上記磁石ローラ体44は、複数の磁極(磁石)
を備えている。具体的には、現像領域部分に現像剤の穂
立ちを生じる現像主磁石P1b、主磁極の磁力形成を補
助する主磁極磁力形成補助磁石P1a,P1c、現像ス
リーブ43上に現像剤を汲み上げるための磁石P4、汲
み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁石P5,
P6、現像後の領域で現像剤を搬送する磁極P2,P3
を備えている。これら各磁石P1b,P1a,P1c,
P4,P5,P2及びP3は、現像スリーブ43の半径
方向に向けて配置されている。本例では、磁石ローラ体
44を8極の磁石によって構成しているが、汲み上げ
性、黒ベタ画像追従性を向上させるためにP3極からド
クタブレード45の間に磁石(磁極)を更に増やして1
0極や12極で構成してもよい。
【0035】上記現像主極群P1は、P1a,P1b,
P1cの順で上流側から並ぶ横断面の小さな磁石から構
成されている。横断面の小さいこれら磁石は希土類金属
合金により作製されているが、サマリウム合金系磁石、
特にサマリウムコバルト合金系磁石などを用いることも
できる。希土類金属合金磁石のうち代表的な鉄ネオジウ
ムボロン合金磁石では最大エネルギー積が358kJ/
であり、鉄ネオジウムボロン合金ボンド磁石では最
大エネルギー積が80kJ/m前後である。このよう
な磁石によって従来の磁石と異なり、相当に小サイズ化
しても必要な現像ローラ表面磁力を確保できる。従来の
通常フェライト磁石やフェライトボンド磁石では最大エ
ネルギー積がそれぞれ36kJ/m前後、20kJ/
前後である。スリーブ径を大きくすることが許容さ
れる場合には、フェライト磁石やフェライトボンド磁石
を用いて形状を大きくとり、スリーブ側に向いた磁石先
端を細く形成すること、即ち、図2に示したような形状
としてもよい。また、本実施例では横断面の小さな磁石
により構成しているが、一体成形で形成される磁石ロー
ラにより成形して良く、更に、P1極群以外の磁石を一
体成形しP1極群を個別に形成し一体化若しくは同時に
形成しても良い。扇状に形成した磁石を磁石ローラ軸に
貼り合わせによって成形しても良い。なお実験によれ
ば、補助磁極P1a,1cのいずれが欠けても、主磁極
(P1b部分)の磁力の低下は数%にとどまり、主磁極
の半値幅を従来よりも狭くするという目的はおおむね達
成できることが確認されている。
【0036】以上のような構成を有しVs/Vpに対す
る先端乃至後端濃度を均一化できる現像装置を、以下に
説明するカラー作像装置や作像ケースに格納した作像装
置に展開することができる。作像装置を作像ケースに格
納するようにすれば、小型で操作性が向上した画像形成
装置を提供可能である。以下にそれらの構成例を示す。
【0037】プロセスカラー作像方式でカラー画像を得
るための作像装置において用いられる転写方式には、記
録紙を直接感光体に接触させてトナー像を転写する直接
転写法と、感光体上のトナー像を一旦中間転写体上に転
写し、その後に当該中間転写体上からトナー像を記録紙
に転写する中間転写法とがある。
【0038】また感光体構成としては、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B
k)の4色で作像するプロセスカラーで、4色毎を個々
に4本の感光体を保有する所謂4ドラ構成と、1本の感
光体のみで作像装置を構成する所謂1ドラ構成とがあ
る。
【0039】以上のような転写法とドラム構成の組み合
わせで各種の作像装置が存在する。代表的な構成例とし
て4例を図6〜9に示す。図6は4ドラ直接転写法での
作像装置例である。各感光体3〜3'''の周囲には現像
装置10、クリーニング装置20、帯電ローラ30、書
込み光の照射40が配設され(図示の簡略化のために第
1作像部についてのみ符号を記す)、各1色の作像部を
構成している。紙搬送ベルト50に沿って第1作像部か
ら第4作像部が配置される。記録紙は給紙方向から搬送
され、紙搬送ベルト50表面に密着し、各作像部の転写
ローラ60と感光体とに狭持された転写部を通過し、各
色のトナー像を1枚の記録紙上に転写する。第4作像部
の転写部を記録紙が通過後、定着装置70を通過して排
紙される。
【0040】図7は1ドラ直接転写法での作像装置例で
ある。感光体3の周囲にはリボルバー現像装置11、ク
リーニング装置21、帯電ローラ31、書込み光の照射
41で構成される。記録紙は給紙側から搬送され紙搬送
ドラム51に密着巻き付けられる。リボルバー現像装置
11は回転により1色毎の現像部材が感光体3に対向
し、1色ずつ感光体3にトナー像が形成され、紙搬送ド
ラム51に密着巻き付けられた記録紙に1色毎に転写ロ
ーラ61の転写部で転写される。4色の転写が終了する
と紙搬送ドラム51から記録紙が離され、定着装置71
を通過して排紙される。上記図6、7での紙搬送ベルト
50、紙搬送ドラム51は可撓性のあるフィルム材料で
構成されている。
【0041】図8は4ドラ中間転写法の作像装置例であ
る。各作像部における配置構成は図6のものと同じであ
るので、配置構成に関する説明は省略して符号のみを示
す。中間転写ベルト80は感光体と直接接触し、感光体
上のトナー像を転写ローラ60により転写ベルト80上
に転写する。転写ベルト上へ4色のトナー像が順次転写
されて中間転写が終了した後、中間転写ベルト80と転
写ローラ62に狭持された転写部に記録紙を通過させ、
中間転写ベルト上の合成トナー像を記録紙上に転写し、
定着装置72を通過して排紙する。転写ローラ62通過
後、中間転写ベルト上に残留したトナーをベルトクリー
ニング装置90でクリーニングして、次の作像に備え
る。
【0042】図9は1ドラ中間転写法の作像装置例であ
る。作像部の配置構成は図7のものと同じであるので、
配置構成に関する説明は省略して符号のみを示す。中間
転写ドラム81は感光体3と直接接触し、感光体上のト
ナー像を転写ローラ61により転写ドラム81上に転写
する。リボルバー現像装置11は回転により1色毎の現
像部材が感光体3に対向し、1色ずつ感光体3にトナー
像が形成され、中間転写ドラム81に1色毎トナー像が
重ね転写される。4色の転写が終了すると中間転写ドラ
ム81に接触するように記録紙が搬送され、転写ローラ
63により中間転写ドラム上のトナー像が記録紙に転写
され、定着装置73を通過して排紙される。転写ローラ
63通過後、中間転写ドラム上に残留したトナーをドラ
ムクリーニング装置91でクリーニングして、次の作像
に備える。
【0043】図8、9の中間転写ベルト80及び中間転
写ドラム81は表面に弾性層を有することで、トナー像
のトナーを記録紙の繊維中までも押し込めることができ
るようになり、普通紙と称される記録紙に対する高画質
化の重要な部品となっている。
【0044】上記図6〜9は代表的な構成例を示したも
ので、図6、図8の構成では、紙搬送ベルトや中間転写
ベルトがドラム形状をなし、そのドラム周囲に第1作像
部から第4作像部まで配置される構成もある。図7、図
9の構成では、リボルバー現像装置が感光体周囲に配置
される併置現像装置(固定式ユニット)としても構成さ
れ得る。4ドラ構成はプリント速度を高速にできるとい
うメリットがあり、1ドラ構成は装置を小型化で、した
がって設置面積を減らすことができるというメリットが
ある。また中間転写方式は、直線搬送のために紙種対応
を広げることができ、普通紙での高画質化を実現できる
というメリットがある。これらのカラー作像装置におけ
る現像装置中に、上記構成の現像スリーブを装着するこ
とで、カラー画像においても、後端色抜けの抑制、横線
及びドット再現性の改善が実現する。
【0045】また電子写真装置の操作性を向上させるた
めに感光体の周辺に配置されるべきユニット及び部品類
を1つ若しくは複数の作像ケースに格納して電子写真装
置本体内に収めるようにした構成が知られている。図1
0、11がその構成概略図である。
【0046】図10は、感光体周辺に配されるべきクリ
ーニング装置22、帯電ローラ32、現像装置12を感
光体3と共に1つの作像ケース100にまとめた構成を
示す。作像ケースの上方には、感光体表面に潜像を形成
するため、走査するレーザ光をケース内に取り入れるた
めの書込み光照射口110が設けられている。光源がL
EDのような小型であって作像ケース内に組み込まれる
構造になるならば、この書込み光照射口は不要である。
作像ケース100は電子写真装置本体120の上面又は
側面に形成された作像ケース開口部を介して出し入れが
できる。なお、現像装置12にトナーを供給するトナー
タンクは、作像ケースとは別体で構成するようにしても
良い。
【0047】図11は、感光体周辺に配されるべきユニ
ット及び部品類を複数のケースに格納した例を示す。図
11では、感光体周辺のクリーニング装置22、帯電ロ
ーラ32、感光体3を第1作像ケース101に格納し、
現像装置12を第1作像ケース101と切り離した第2
作像ケース102に格納している。第1作像ケース10
1には、感光体表面に潜像を形成するため、走査するレ
ーザ光をケース内に取り入れるための書込み光照射口1
11が設けられている。このような作像ケースへの格納
部品、ユニットについては、現像装置とクリーニング装
置を一方の作像ケースに、感光体、帯電ローラを他の作
像ケースに収めるような組み合わせ構成も考えられる。
複数の作像ケースでの構成においても、電子写真装置本
体の上面又は側面に形成された作像ケース開口部を介し
て個別に出し入れ可能である。
【0048】上記のような作像ユニット類は、1ドラ乃
至4ドラ直接転写法、中間転写法のカラー作像装置の各
色毎の作像装置として活用することができる。4ドラ構
成であれば、図10、11のいずれの作像ケースも活用
可能である。1ドラ構成であれば図11の作像ケースが
活用可能である。そして、作像ケースに格納された現像
装置中に、上記構成の現像スリーブを装着するのであ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、現像剤担持体上に磁気
ブラシを形成し、潜像担持体に現像剤を摺擦させて潜像
を可視像化する現像方法において、可視像化された像の
後端乃至先端の濃度が高くなるように、とりわけ当該可
視像化された像がベタ画像である場合、その濃度の均一
性を維持した状態でベタ部後端又は先端の濃度が高くな
るように現像ニップの幅を設定するので、現像ギャップ
を広げることなく、線速比を上げることで1本の現像ス
リーブでも十分な画像濃度を得ながら、後端白抜けを防
ぐことができ、横線及びドットの再現性が良好で、エッ
ジ効果のない画質を得ることができる。
【0050】同一方向に移動する現像剤担持体と潜像担
持体とが対向する範囲でのそれぞれの線速をVs,Vp
とする場合、1.2<(Vs/Vp)の条件下、とりわ
け1.2<(Vs/Vp)<3の条件下でのベタ部後端
の画像濃度が、Vs/Vp=1の条件でのものと比較し
て、高い状態で維持されるように、現像ニップの幅を設
定すれば、低コントラスト画像の後端白抜けを改良で
き、画像濃度及びドット画像の均一性が向上し、ザラツ
キ感がなくなり、縦横細線幅の均質化の高い画質を確保
できる。
【0051】上記現像剤担持体が内側に磁石を固定配置
する現像ベルトを備えて構成された現像ユニット或いは
画像形成装置において、当該現像ベルトの巻回で形成さ
れる形状が潜像担持体に近づくにしたがって狭くなって
おり、その尖端が潜像担持体の中心に向いていて、現像
ベルト内に配置された現像主極形成のための磁石が幅よ
りも長い長さを有しているか、現像剤担持体が内側に磁
石を固定配置する現像ローラを備えて構成された現像ユ
ニット或いは画像形成装置において、現像ニップでの現
像剤穂立ちのための現像主磁極の磁力形成を補助する補
助磁石が主磁極磁石の現像剤搬送方向上流側及び/又は
下流側に配置されていれば、現像ギャップを狭くでき、
画像濃度を上げることができ、ベタ画像については、主
磁極の法線方向磁束密度の減衰率が上がり、磁気ブラシ
の密度が増大して、ベタ画像の均一性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像ユニットにおける、現像ベル
トと感光体の接触近傍を概略的に示す図であり、(a)
は主極磁石の左右対称に搬送磁石が配置され、主極磁石
の磁束密度が磁石の中心対称に形成されている例で、
(b)は搬送磁石が主極磁石を中心に見た場合に左右非
対称に配置され、主極磁石の磁束密度が磁石の中心対称
でなく、主極磁石の磁束密度の最高磁束部分が感光体中
心軸に向いた例で、(c)は、主極磁石を扇形にする例
である。
【図2】主極磁石の感光体に向いた先端側を細くする例
を示す概念図である。
【図3】感光体移動速度Vpに対する現像スリーブ移動
速度Vsの比率と濃度正規化値の関係を示すグラフであ
り、特性曲線1が従来の4乃至5mmの現像ニップ幅条
件のもので、特性曲線2が1〜3mmの現像ニップ幅条
件のものである。
【図4】磁気ブラシが感光体に摺擦する際の現像穂状態
を模式的に示す図であり、(a)現像ニップは狭いが現
像ギャップが広い場合、(b)現像ニップ、現像ギャッ
プとも狭く且つ現像穂が疎である場合、(c)現像ニッ
プ、現像ギャップとも狭く且つ現像穂が密である場合を
表している。
【図5】本発明に係る第2例の現像ユニットの詳細構成
図である。
【図6】4ドラ直接転写法での作像装置の一例を示す概
略図である。
【図7】1ドラ直接転写法での作像装置の一例を示す概
略図である。
【図8】4ドラ中間転写法での作像装置の一例を示す概
略図である。
【図9】1ドラ中間転写法での作像装置の一例を示す概
略図である。
【図10】1つの作像ケースにクリーニングユニットや
現像ユニットを感光体に格納した例の構成概略図であ
る。
【図11】作像ユニットを感光体格納ケースとは異なる
作像ケースに収容した例の構成概略図である。
【図12】現像ニップ内での磁気ブラシにおけるキャリ
アに付着しているトナーの振る舞いを静電潜像との位置
関係で示すもので、静電潜像の表面電位とニップでの静
電潜像位置の状態及びニップ内での磁気ブラシの動きを
夫々a,bで示す。
【図13】図12aでの磁気ブラシの先端キャリアとト
ナーの付着状態をモデル図として表したもので、a〜d
がそれぞれ磁気ブラシ位置H1,H2,H3,H4に相
当する。
【図14】後端白抜けの観察のために用いたベタ画像を
示す図である。
【図15】感光体移動速度Vpに対する現像スリーブ移
動速度Vsの比率とベタ画像後端の濃度の関係を示すグ
ラフであり、条件曲線1は現像ニップ幅が4乃至5mm
程度、現像ギャップが0.65乃至0.8mm程度の場
合のもの、条件曲線2は曲線1の条件より現像ギャップ
を2倍程度に離して、現像ニップ幅を2mm程度にした
場合のものである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 45 現像剤規制板 48 現像ベルト P1 主極磁石

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、
    潜像担持体に現像剤を摺擦させて潜像を可視像化する現
    像方法において、 可視像化された像の後端乃至先端の濃度が高くなるよう
    に現像ニップの幅を設定することを特徴とする現像方
    法。
  2. 【請求項2】 上記可視像化された像がベタ画像である
    場合のその濃度の均一性を維持した状態でベタ部後端又
    は先端の濃度が高くなるように現像ニップの幅を設定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 上記現像ニップの幅を設定するにあた
    り、エッジ効果のない画像となる現像電界が働く現像剤
    担持体と潜像担持体の最近接距離を基準とすることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の現像方法。
  4. 【請求項4】 上記最近接距離を400μm以下、好ま
    しくは300μmにすることを特徴とする請求項3に記
    載の現像方法。
  5. 【請求項5】 同一方向に移動する現像剤担持体と潜像
    担持体とが対向する範囲でのそれぞれの線速をVs,V
    pとする場合、1.2<(Vs/Vp)の条件下でのベ
    タ部後端の画像濃度が、Vs/Vp=1の条件でのもの
    と比較して、高い状態で維持されるように、現像ニップ
    の幅を設定することを特徴とする請求項2〜4のいずれ
    か一項に記載の現像方法。
  6. 【請求項6】 同一方向に移動する現像剤担持体と潜像
    担持体とが対向する範囲でのそれぞれの線速をVs,V
    pとする場合、1.2<(Vs/Vp)<3の条件下で
    のベタ部後端の画像濃度が、Vs/Vp=1の条件での
    ものと比較して、高い状態で維持されるように、現像ニ
    ップの幅を設定することを特徴とする請求項2〜4のい
    ずれか一項に記載の現像方法。
  7. 【請求項7】 現像主磁極の磁束密度の最高値が潜像担
    持体の中心軸に向かうように設定されることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれか一項に記載の現像方法。
  8. 【請求項8】 現像剤担持体と潜像担持体とを備えて構
    成され、現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、潜像担
    持体に現像剤を摺擦させて潜像を可視像化する現像ユニ
    ットにおいて、 可視像化された像の後端乃至先端の濃度が高くなるよう
    に現像ニップの幅が設定されることを特徴とする現像ユ
    ニット。
  9. 【請求項9】 上記可視像化された像がベタ画像である
    場合のその濃度の均一性を維持した状態でベタ部後端又
    は先端の濃度が高くなるように現像ニップの幅が設定さ
    れることを特徴とする請求項8に記載の現像ユニット。
  10. 【請求項10】 上記現像ニップの幅を設定するにあた
    り、エッジ効果のない画像となる現像電界が働く現像剤
    担持体と潜像担持体の最近接距離を基準とすることを特
    徴とする請求項8又は9に記載の現像ユニット。
  11. 【請求項11】 上記最近接距離を400μm以下、好
    ましくは300μmにすることを特徴とする請求項10
    に記載の現像ユニット。
  12. 【請求項12】 同一方向に移動する現像剤担持体と潜
    像担持体とが対向する範囲でのそれぞれの線速をVs,
    Vpとする場合、1.2<(Vs/Vp)の条件下での
    ベタ部後端の画像濃度が、Vs/Vp=1の条件でのも
    のと比較して、高い状態で維持されるように、現像ニッ
    プの幅が設定されることを特徴とする請求項9〜11の
    いずれか一項に記載の現像ユニット。
  13. 【請求項13】 同一方向に移動する現像剤担持体と潜
    像担持体とが対向する範囲でのそれぞれの線速をVs,
    Vpとする場合、1.2<(Vs/Vp)<3の条件下
    でのベタ部後端の画像濃度が、Vs/Vp=1の条件で
    のものと比較して、高い状態で維持されるように、現像
    ニップの幅が設定されることを特徴とする請求項9〜1
    1のいずれか一項に記載の現像ユニット。
  14. 【請求項14】 上記現像剤担持体が、内側に磁石を固
    定配置する現像ベルトを備えて構成されており、当該現
    像ベルトの巻回で形成される形状が潜像担持体に近づく
    にしたがって狭くなっており、その尖端が潜像担持体の
    中心に向いていて、現像ベルト内に配置された現像主極
    形成のための磁石が幅よりも長い長さを有していること
    を特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の現
    像ユニット。
  15. 【請求項15】 上記現像剤担持体が、内側に磁石を固
    定配置する現像ローラを備えて構成されており、現像ニ
    ップでの現像剤穂立ちのための現像主磁極の磁力形成を
    補助する補助磁石が主磁極磁石の現像剤搬送方向上流側
    及び/又は下流側に配置されることを特徴とする請求項
    8〜12のいずれか一項に記載の現像ユニット。
  16. 【請求項16】 現像主磁極の磁束密度の最高値が潜像
    担持体の中心軸に向かうように設定されることを特徴と
    する請求項8〜15のいずれか一項に記載の現像ユニッ
    ト。
  17. 【請求項17】 上記請求項8〜15のいずれか一項に
    係る現像ユニットを備えた画像形成装置。
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