JP2001281730A - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

カメラ用フォーカルプレンシャッタ

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JP2001281730A
JP2001281730A JP2000101369A JP2000101369A JP2001281730A JP 2001281730 A JP2001281730 A JP 2001281730A JP 2000101369 A JP2000101369 A JP 2000101369A JP 2000101369 A JP2000101369 A JP 2000101369A JP 2001281730 A JP2001281730 A JP 2001281730A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動部材を回動させるためのモータの制御系や
羽根開閉駆動機構を簡単化することができるカメラ用フ
ォーカルプレンシャッタを提供する。 【解決手段】モータ19Cにより係止部材20Cを一方
向に回転させると、伝動部21Cが駆動部材10Cの被
伝動部13Cと係合することで、駆動部材10Cがばね
部材11Cの付勢力に抗して回動し、羽根3Cがアパー
チャ2aを開放する。そして、係止部材20Cは、駆動
部材10Cを、ばね部材11Cの付勢力に抗して係止す
る。その後、更に係止部材20Cを同方向に回転させる
と、カム面24Aが歯面14Cに達した直後に、係止部
材20Cによる駆動部10Cの係止が解除され、駆動部
材10Cは、ばね部材11Cの付勢力により回動し、羽
根3Cが、アパーチャ2aを閉鎖する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャッタ地板のア
パーチャを開閉する羽根を有するカメラ用フォーカルプ
レンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラ用フォーカルプレンシャッ
タとしては、例えば特開平8─88986号公報に記載
されているものが知られている。この公報に記載のフォ
ーカルプレンシャッタは、シャッタ地板の露光窓(アパ
ーチャ)を開閉する幕群(羽根群)を有し、この幕群に
はクラッチ機構を介して超音波モータにより回動される
駆動レバーが連結されており、さらに、この駆動レバー
には、幕群を露光走行させる方向に駆動ばねの付勢力が
与えられている。そして、チャージ動作(セット作動)
完了状態ではクラッチ機構が連結され、超音波モータの
停止トルクにより駆動レバーはその状態を保持されてお
り、レリーズ動作(露光作動)時には、超音波モータの
ロータが時計回りに回転することによりクラッチ機構の
連結を解除し、駆動レバーを駆動ばねの付勢力によって
駆動させる。また、チャージ動作においては、超音波モ
ータのロータが反時計回りに回転することによりクラッ
チ機構を連結し、駆動レバーを駆動ばねの付勢力に抗し
て作動させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、超音波モータのロータの回転方向に
よってクラッチの継脱を行い、駆動レバーのチャージお
よびレリーズを行う構成となっている。そのため、超音
波モータのロータの回転方向や定在波の制御等に必要と
なる、モータの制御系やクラッチ機構が複雑になってし
まう結果、シャッタユニットのコスト上昇を招いてしま
うといった欠点があった。
【0004】本発明の目的は、駆動部材を回動させるた
めのモータの制御系ばかりでなく、その機構をも簡単化
することにより、低コスト化と小型化に適したカメラ用
フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、ア
パーチャを有するシャッタ地板と、アパーチャを開閉す
る羽根と、一端部がアパーチャに枢着され他端部に向け
て羽根を枢支させたアームと、シャッタ地板に回動自在
に取り付けられていていると共にアームに連結され羽根
を開閉させる駆動部材と、駆動部材を露光作動方向に付
勢するばね部材と、駆動部材を係止および係止解除させ
る係止部材と、係止部材を一方向へ回転させるモータと
を備え、係止部材は、一方向に回転されることでばね部
材の付勢力に抗して駆動部材をセット状態に作動させる
と共にセット位置に係止し、更に同方向に回転されるこ
とで駆動部材の係止を解除してばね部材の付勢力により
駆動部材に露光作動をさせることを特徴とするものであ
る。
【0006】このように構成された本発明においては、
モータの一方向の回転により係止部材を回転させると、
係止部材が駆動部材に係合して、ばね部材の付勢力に抗
して駆動部材が回動すると共に、駆動部材がばね部材の
付勢力に抗して係止される。そして、モータが更に一方
向に回転することにより、係止部材を更に同方向に回転
させると、係止部材による駆動部材の係止が解除され、
駆動部材がばね部材の付勢力で回動する。このように係
止部材による駆動部材の係止および係止解除が、モータ
の一方向のみの回転で行えるので、モータを通電するた
めの制御のみならず駆動機構や係止機構をも簡単になる
ので、コストの低減と小型化が可能になる。
【0007】例えばモータとして直流モータを使用した
場合には、超音波モータを用いた場合のように、回転方
向や定在波の制御等は必要なくなる。さらに、モータを
一方向のみに回転させるようにしているので、セット作
動と露光作動との切換時において、上記した各機構系の
慣性の影響が少なくなるので、モータの作動負荷が小さ
くなり、モータの消費電力を抑えながらスムーズに回転
駆動できるようになる。特に、セット作動と露光作動と
の切換が何度も連続的に行われる連続撮影においては、
露光作動を正確に維持出来るようになる。
【0008】好ましくは、係止部材の外周面には、係止
部材の一方向への回転により駆動部材をセット状態に作
動させる伝動部と、伝動部から係止部材の回転方向とは
反対方向に延在して係止部材の更に同方向への回転によ
り駆動部材をセット位置に係止させる係止部と、係止部
から係止部材の回転方向とは反対方向に延在して係止部
の更に同方向への回転により駆動部材の係止を解除して
駆動部材に露光作動させる係止解除部とが設けられてお
り、駆動部材の外周には、伝動部と係合する被伝動部
と、係止部と係合する被係止部とが設けられているよう
にする。これにより、係止部材が一方向に一回転する間
に、駆動部材の係止および駆動部材の係止解除が確実に
行われる。
【0009】このとき、伝動部は第1ギア部であり、係
止部は第1ギア部の一端の歯面から延在する歯先円の一
部であり、係止解除部は第1ギア部の他端の歯面から延
在する歯底円の一部であって係止部との間を連続させる
ようにしたカム面を有しており、被伝動部は第1ギア部
と噛み合う第2ギア部であり、被係止部は第2ギアの終
端の歯面からこの歯面の歯底円として少なくとも係止解
除部により係止解除がされる範囲内に延在するようにす
ることが好ましい。この場合には、係止部材の一方向へ
の回転による駆動部材の係止及び駆動部材の係止解除
を、簡単な構成で実現できる。
【0010】また、好ましくは、モータの回転位置を検
出する検出手段を更に備えるようにする。この場合に
は、モータとして例えば直流モータを用いたときでも、
駆動部材を係止状態にする位置に対応する回転位置およ
び駆動部材を係止解除状態にする位置に対応する回転位
置でモータを確実に停止させることができると共に、モ
ータの通電制御が容易になる。
【0011】このとき、検出手段は、係止部材の一部を
挟み込むように設けられたフォトセンサであり、係止部
材において駆動部材を係止状態にする部位および駆動部
材を係止解除状態にする部位の各々には、フォトセンサ
の光を通すためのスリットが設けられているのが好まし
い。この場合には、係止部材を挟んでフォトセンサの光
送信部と光受信部を対向配置したときに、フォトセンサ
の光送信部からの光を光受信部で受信できるか否かによ
って、係止部材が駆動部材を係止状態にする部位および
駆動部材を係止解除状態にする部位にあるかどうかを検
出できる。
【0012】また、羽根を枢支したアームを二組とし、
二組のアームに対応して各々、駆動部材、ばね部材、係
止部材およびモータを設けたことにより、二組の羽根の
両方によってアパーチャを覆うことで二重遮光状態を作
りだすようする。この場合には、両方の羽根によりアパ
ーチャを覆うことになるので遮光性が良くなり、シャッ
タの信頼性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカメラ用フォ
ーカルプレンシャッタの二つの好適な実施形態について
図面を参照して説明する。尚、図1から図5は、第1実
施形態を示したものであり、図6と図7は第2実施形態
を示したものである。また、図2を除き、何れも被写体
側から視た平面図であり、説明に際しては、被写体側を
表面側と称し、フィルム面等の撮像面側を背面側と称す
ることにする。
【0014】[第1実施形態]先ず、第1実施形態の構
成を、主に図1,図2を用いて説明する。図1は、露光
作動が終了した直後の状態を示したものであり、図2
は、図1に示した先羽根用開閉駆動機構を中心に理解し
易いようにして示した断面図である。また、図3は、セ
ット作動の完了状態を示したものであり、図4は、露光
作動中の状態を示したものである。更に、図5は、二重
遮光状態にした状態を示したものである。尚、説明にあ
たっては、後羽根用開閉駆動機構7Bの構成は、先羽根
用開閉駆動機構7Aと実質的に同じなので、後羽根用開
閉駆動機構7Bに関する部材,部位についての説明は簡
略化する。
【0015】カメラ用フォーカルプレンシャッタ1は、
カメラに取り付けられるシャッタ地板2を有しており、
このシャッタ地板2の略中央部には、長方形をしたアパ
ーチャ2aが設けられている。また、周知であるため図
示を省略しているが、シャッタ地板2の背面側には、所
定の間隔を設けて中間板と補助地板が取り付けられてお
り、それらの地板には、各々、アパーチャ2aと同様な
開口部が形成されており、アパーチャ2aを、それら開
口部と重ね合わせることによって、長方形の露光開口が
形成されるようになっている。そして、シャッタ地板2
と中間板との間に先羽根群3Aの羽根室を形成し、中間
板と補助地板との間に後羽根群3Bの羽根室を形成して
いる。そして、フィルム面は、図示を省略した補助地板
の背面側に配置されていることになる。
【0016】シャッタ地板2には、円弧状をした二つの
長孔4A,4Bが形成されており、それらの下方端部に
は平面形状が略C字状をした緩衝部材が取り付けられて
いるが、本実施形態においてはそれらの図示を省略して
ある。また、シャッタ地板2には、支軸8A,8Bが表
面側と背面側とに同心的に立設されており、支軸9A,
9Bが背面側にのみ立設されている。また、シャッタ地
板2の表面側で支軸8A,8Bの先端には、図2に示さ
れた支持板17が取り付けられている。その取り付け方
は、支軸8A,8Bの先端の小径部に形成されたねじ孔
に、ビスを螺合させているだけである。更に、支持板1
7のシャッタ地板2側には、ばね掛け部17A,17B
が設けられている。
【0017】支軸8Aには、合成樹脂製の先羽根用駆動
部材10Aが回転可能に取り付けられている。この先羽
根用駆動部材10Aの外周面には、歯面12Aを含む複
数の歯部とからなる被伝動部13A(第2ギア部)が形
成されていて、先羽根用駆動部材10Aの外形は、被伝
動部13Aの歯先円によって規制されるようになってい
る。更に、この被伝動部13Aの時計回り側には、歯面
14Aとこの歯面14Aの歯底円とで形成された、切欠
形状の被係止部15Aが形成されている。
【0018】また、先羽根用駆動部材10Aには、ばね
部材11Aが嵌装されており、その一端を先羽根駆動部
材10Aに形成されたばね掛け部16Aに保持され、他
端を支持板17に設けられたばね掛け部17Aに保持さ
れている。そのため、先羽根用駆動部材10Aは、ばね
部材11Aによって、時計回り方向(図1のR方向)に
回転するように付勢されている。また、先羽根用駆動部
材10Aの背面側には、駆動ピン18Aが立設されてい
て、シャッタ地板2の長孔4Aを貫通しており、後述す
るアーム5Aの長孔に嵌合している。
【0019】支軸8Bには、先羽根用駆動部材10Aと
実質的に同じである後羽根用駆動部材10Bが、回転可
能に取り付けられている。この後羽根用駆動部材10B
の外周面には、歯面12Bを含む複数の歯部とからなる
被伝動部13B(第2ギア部)が形成されていて、さら
に、この被伝動部13Bの時計回り側には、歯面14B
を含む切欠形状の被係止部15Bが形成されている。
【0020】また、後羽根用駆動部材10Bには、ばね
部材11Bが嵌装されており、その一端を後羽根駆動部
材10Bに形成されたばね掛け部16Bに保持され、他
端を支持板17に設けられたばね掛け部17Bに保持さ
れている。そのため、後羽根用駆動部材10Bは、ばね
部材11Bによって、時計回り方向(図1のR方向)に
回転するように付勢されている。また、後羽根用駆動部
材10Bの背面側には、駆動ピン18Bが立設されてい
て、シャッタ地板2の長孔4Bを貫通しており、後述す
るアーム5Bの長孔に嵌合している。尚、ばね部材11
A,11Bは、具体的には、ねじりコイルばねである。
【0021】先羽根群3Aは、二つのアーム5A,6A
と、それらの長手方向に向けて順に枢支された4枚の羽
根で構成されており、シャッタ地板2の背面側におい
て、アーム5Aは支軸8Aに、アーム6Aは支軸9A
に、夫々、回転可能に取り付けられている。そして、そ
れらアームの最先端に枢支された羽根が先羽根群のスリ
ット形成羽根となっている。また、後羽根群の構成は、
実質的に先羽根群を裏返しにして配置した構成をしてお
り、アーム5B,6Bと、それらの長手方向に順に枢支
された4枚の羽根で構成されており、アーム5Bは支軸
8Bに、アーム6Bは支軸9Bに、各々、回転可能に取
り付けられている。また、アーム5A,5Bには長孔が
形成されていて、上記した駆動ピン18A,18Bが、
各々、嵌合している。図1の状態では、先羽根群3Aの
4枚の羽根が重畳状態となってアパーチャ2aを開放し
ており、後羽根群3Bは、4枚の羽根が展開状態となっ
て、アパーチャ2aを閉鎖している。
【0022】支持板17のシャッタ地板2側にはモータ
19A,19Bが、ビスで支持板17に取り付けられて
いる。このモータ19A,19Bは、例えば直流モータ
であり、図示していないカメラ側の制御部からの電気信
号により通電されて、時計回り方向(図1のS方向)に
のみ回転されるようになっている。そして、その出力軸
には、各々、先羽根用係止部材20Aと、この先羽根用
係止部材20Aと実質的に同じである後羽根用係止部材
20Bとが連結されている。
【0023】先羽根用係止部材20Aの外周面には、歯
面22Aを含む複数の歯部とからなる伝動部21A(第
1ギア部)が形成されている。この先羽根用係止部材2
0Aの外形は、伝動部21Aの歯先円によって規制され
るようになっていて、更に、先羽根用駆動部材10Aと
は、所定の中心間距離を設けて配置されているので、伝
動部21A(第1ギア部)は、先羽根用駆動部材10A
の被伝動部13A(第2ギア部)と滑らかに噛み合うよ
うになっている。そのため、先羽根用係止部材20Aの
時計回り方向への回転に伴って、先羽根用駆動部材10
Aを、ばね部材11Aの付勢力に抗して反時計回り方向
に回転させるようになっている。
【0024】また、歯面22Aから反時計回り側には、
約半周分の範囲に延在している歯面22Aの歯先円の形
状をした係止部25Aが設けられている。この係止部2
5Aは、伝動部21Aと被伝動部13Aとが噛み合って
係合した後、さらに先羽根用係止部材20Aが時計回り
方向へ回転することによって、被係止部15Aの歯面1
4Aと慴接して係合することにより、先羽根用駆動部材
10Aをばね部材11Aの付勢力に抗して係止させるも
のである。
【0025】さらに、伝動部21Aから時計回り側に
は、約半周分の範囲に延在している伝動部21Aの歯底
円の形状をした係止解除部23Aが形成さられている。
また、この係止解除部23Aには、係止部25Aとの間
を連続させるようにしたカム面24Aが形成されてい
る。そして、係止解除部23Aは、上記したように先羽
根用係止部材20Aが先羽根用駆動部材10Aを係止す
るようになった後、さらに先羽根用係止部材20Aが時
計回り方向へ回転していくと、被係止部の歯面14Aが
係止解除部23Aのカム面24Aを通過した直後に、先
羽根用駆動部材10Aとの係合関係を解くことで係止を
解除し、先羽根用駆動部材10Aを、ばね部材11Aの
付勢力によって時計回り方向に回転させるようにするも
のである。
【0026】後羽根用係止部材20Bの外周面には、歯
面22Bを含む複数の歯部とからなる伝動部21B(第
1ギア部)が形成されている。この後羽根用係止部材2
0Bの外形は、伝動部21Bの歯先円によって規制され
るようになっている。そのため、後羽根用係止部材20
Bの時計回り方向への回転に伴って、後羽根用駆動部材
10Bを、ばね部材11Bの付勢力に抗して反時計回り
方向に回転させるようになっている。また、伝動部21
Bから反時計回り側には、約半周分の範囲に延在してい
る歯面22Bの歯先円の形状をした係止部25Bが設け
られている。この係止部25Bは、後羽根用係止部材2
0Bが時計回り方向へ回転することによって、後羽根用
駆動部材10Bを、ばね部材11Bの付勢力に抗して係
止させるものである。
【0027】さらに、伝動部21Bから時計回り側に
は、約半周分の範囲に延在している係止解除部23Bが
形成されていて、この係止解除部23Bには、係止部2
5Bとの間を連続させるようにしたカム面24Bが形成
されている。そして、係止解除部23Bは、上記したよ
うに後羽根用係止部材20Bが後羽根用駆動部材10B
を係止するようになった後、さらに後羽根用係止部材2
0Bが時計回り方向へ回転することによって、後羽根用
駆動部材10Bとの係合関係を解くことで係止を解除
し、後羽根用駆動部材10Bを、ばね部材11Bの付勢
力によって時計回り方向に回転させるようにするもので
ある。
【0028】シャッタ地板2には、モータ19Aの回転
位置を検出する手段であるフォトセンサ26Aが接着等
により取り付けられている。このフォトセンサ26A
は、先羽根用係止部材20Aの一部をシャッタ地板2に
対して上下方向に挟み込むようにして設けられており、
先羽根用係止部材20Aの一部を挟んだ対向位置には、
光送信部TFおよび光受信部RFが設けられている。ま
た、先羽根用係止部材20Aには、位置検出用のスリッ
ト27A,28Aが、先羽根用係止部材20Aの中心を
挟んで略対向して形成されている。尚、シャッタ地板2
には、モータ19Bの回転位置を検出する手段である、
フォトセンサ26Bやスリット27B,28Bも設けら
れているが、後羽根用開閉駆動機構7Bの構成は、先羽
根用開閉駆動機構7Aの構成と実質的に同等なので、そ
れらの符号の「A」を、「B」と読み換えることで、そ
の説明は省略する。
【0029】このようなフォトセンサ26A,26Bに
おいて、各々、光送信部TFからの光がスリット27
A,27Bを通過するときは、駆動部材10A,10B
が、係止部材20A,20Bの係止解除部23A,23
Bのカム面24A,24Bによって係止解除される直前
の位置にある。また、光送信部TFからの光が、スリッ
ト28A,28Bを通過するときは、駆動部材10A,
10Bの被伝動部13A,13Bが、係止部材20A,
20Bの伝動部21A,21Bによって係合される直前
の位置にある。さらに、スリット28A,28Bは、ス
リット27A,27Bよりも開口面積が大きくなってお
り、スリット28A,28Bを通過する光量が、スリッ
ト27A,27Bを通過する光量よりも多くなるように
している。
【0030】従って、光受信部RFで受ける光量の違い
で、係止部材20A,20Bが駆動部材10A,10B
を係合直前状態にあるか、または係止解除直前状態にあ
るのかを検出できるようになっている。尚、モータ19
A,19Bの回転位置を検出する手段としては、上記の
フォトセンサに限らず、赤外線センセ等であっても差し
支えない。また、係合状態や係止解除状態を検出するス
リットの位置は、上記の位置に限定されず、各状態を検
出するタイミングを勘案して適宜変更してもよいことは
言うまでもない。さらに、各羽根駆動機構に設けるフォ
トセンサやスリットの数についても、限定されるもので
はない。
【0031】このような構成のカメラ用フォーカルプレ
ンシャッタ1は、駆動部材10A,10Bの係止および
係止解除を、係止部材20A,20Bの時計回り方向へ
の回転だけで行うことができるので、モータ19A,1
9Bを時計回り方向にのみ回転させればよく、正逆転通
電させる必要がない。また、モータ19A,19Bを直
流モータとしたので、超音波モータのように回転方向や
定在波の制御等が不要になるので、モータの制御系が簡
略化できる。また、駆動部材10A,10Bの係止およ
び係止解除を、係止部材20A,20Bによって行うの
で、フォーカルプレンシャッタ1の構成を簡単に出来る
ので、低コスト化と小型化が可能になる。
【0032】次に、以上のように構成したカメラ用フォ
ーカルプレンシャッタ1は、その構成を変更せずに、フ
ィルムを使用するカメラにも、CCD等の撮像素子を使
用するデジタルカメラにも、採用することが可能であ
る。そこで、次の作動説明においては、フィルムを使用
したカメラに採用した場合で説明することにする。
【0033】先ず、図1は、露光作動が終了した直後の
状態を示している。従って、先羽根用駆動部材10A
は、先羽根用係止部材20Aに係止を解除されており、
ばね部材11Aの付勢力により時計回転方向に回転し
て、先羽根用駆動部材10Aの駆動ピン18Aを、図示
を省略した長孔4Aの下端の緩衝部材に当接させて停止
している。そして、先羽根群3Aは、駆動ピン18Aの
時計回転方向の回転に伴って複数枚の羽根を重畳させて
アパーチャ2aを開放し、その下方位置に格納されてい
る。また、後羽根用駆動部材10Bも後羽根用係止部材
20Bに係止を解除されており、後羽根用駆動部材10
Bの駆動ピン18Bは、ばね部材11Bの付勢力によ
り、図示を省略された長孔4Bの下端の緩衝部材に当接
させて停止している。そして、後羽根群3Bの複数枚の
羽根は駆動ピン18Bの時計方向の回転に伴って展開さ
れ、アパーチャ2aを閉鎖している。
【0034】また、フォトセンサ26A,26Bの光送
信部TFからの光が、夫々、スリット28A,28Bを
通過する位置に達しているので、フォトセンサ26A,
26Bの光受信部RFからの検出信号により、図示して
いないカメラ側の制御部は、モータ19A,19Bへの
通電を停止している。このような駆動部材10A,10
Bと、係止部材20A,20Bの位置を初期位置とす
る。
【0035】次に、図1に示した状態においてセット作
動が行われると、先ず、図示していないカメラ側の制御
部からの電気信号によりモータ19Aに通電が行われ、
先羽根用係止部材20Aが時計回りの方向(S方向)に
回転する。そして伝動部21Aと被伝動部13Aとが歯
面12Aから順に噛み合うことによって、先羽根用駆動
部材10Aを、ばね部材11Aの付勢力に抗して反時計
回り方向(R方向とは反対の方向)に回転させる。その
ため、先羽根群3Aは駆動ピン18Aによって作動さ
れ、4枚の羽根は上方へ展開されていく。
【0036】そして、先羽根群3Aのスリット形成羽根
と後羽根群3Bのスリット形成羽根との重なりが所定量
になった段階で、次に、先羽根群3Aの場合と同様に、
図示していないカメラ側の制御部からの電気信号により
モータ19Bに通電が行われ、後羽根用係止部材20B
が時計回りの方向(S方向)に回転する。そして伝動部
21Bと被伝動部13Bとが歯面12Bから順に噛み合
うことによって、後羽根用駆動部材10Bを、ばね部材
11Bの付勢力に抗して反時計回り方向(R方向とは反
対の方向)に回転させ始める。そのため、後羽根群3B
は駆動ピン18Bによって作動され、4枚の羽根は、上
方へ重畳されていく。
【0037】このようにして、係止部材20A,20B
は、さらに時計回り方向に回転し続けると、先羽根用係
止部材20Aと先羽根用駆動部材10Aとは、伝動部2
1Aの歯面22Aと、被係止部15Aの歯面14Aとの
噛み合いを最後に係合関係が解除される。同時に、先羽
根用係止部材20Aの係止部25Aは、先羽根用駆動部
材10Aの被係止部15Aに入り込んだ状態で、歯面1
4Aと慴接することによって先羽根用駆動部材10Aを
係止するが、この時、先羽根群3Aはアパーチャ2aを
十分に閉鎖する位置まで展開されている。
【0038】その後、後羽根用係止部材20Bと後羽根
用駆動部材10Bも同様にして、後羽根用係止部材20
Bの時計方向への回転に伴い、伝動部21Bが被伝動部
13Bの歯面12Bから順に係合し、伝動部21Bの歯
面22Bと、被係止部15Bの歯面14Bとの噛み合い
を最後に係合関係が解除される。同時に、後羽根用係止
部材20Bの係止部25Bは、後羽根用駆動部材10B
の被係止部15Bに入り込んだ状態で、歯面14Bと慴
接することによって先羽根用駆動部材10Bを係止する
が、この時、後羽根群3Bはアパーチャ2aを開放する
位置まで重畳されている。
【0039】このようにして先羽根群3Aと後羽根群3
Bとが、各々、セット作動された後も係止部材20A,
20Bは、さらに時計回り方向に回転を続づけるが、フ
ォトセンサ26A,26Bの光送信部TFからの光が、
相前後してスリット27A,27Bを通過すると、各フ
ォトセンサの光受信部RFは、受信した光量に応じた検
出信号を、図示していないカメラ側の制御部に送出し、
その制御部はモータ19A,19Bへの通電を断つこと
になる。この時、係止部25A,25Bがばね部材11
A,11Bの付勢力によって歯面14A,14Bから受
ける力は、係止部25A,25Bの円周方向には作用し
ないので、係止部材20A,20Bは逆回転することな
く回転を停止したまま保持されて、羽根群3A,3Bの
セット作動が完了する。このセット作動が完了した状態
が図3に示されており、次の撮影が行われるまで、駆動
部材10A,10Bは、このセット完了位置に保持され
ることになる。
【0040】次に、このようなセット完了位置から、カ
メラのレリーズボタンが押されると、図示していないカ
メラ側の制御部から再びモータ19Aに通電され、時計
回り方向に回転する。そして、歯面14Aがカム面24
Aを通過した直後に、先羽根用係止部材20Aは、先羽
根用駆動部材10Aの係止を解除して先羽根用駆動部材
10Aを、ばね部材11Aの付勢力によって急速に時計
回り方向(R方向)に回転する。そのため、先羽根群3
Aが駆動ピン18Aによって作動される結果、4枚の羽
根は、アパーチャ2aを覆っていた展開状態から下方へ
作動され、隣接する羽根との相互の重なり量を大きくし
つつ、アパーチャ2aを開放していく。そして、先羽根
群3Aの各羽根が重畳状態となってアパーチャ2aから
完全に退いた後、駆動ピン18Aが図示していない長孔
4Aの下端の緩衝部材に当接し、衝撃を吸収されて停止
する。そのようにして停止した状態が、図4に示されて
いる。
【0041】先羽根群の作動が開始されてから所定の露
光秒時が経過すると、今度は図示していないカメラ側の
制御部から再びモータ19Bに通電され、先羽根用開閉
機構7Aの場合と同様に、時計回り方向に回転する。そ
して歯面14Bがカム面24Bを通過した直後に、後羽
根用係止部材20Bは、後羽根用駆動部材10Bの係止
を解除する。そのため、後羽根用駆動部材10Bは、ば
ね部材11Bの付勢力によって急速に時計回り方向(R
方向)へ回転され、駆動ピン18Bによって後羽根群3
Bを作動させる。
【0042】このような作動によって、後羽根群の4枚
の羽根は、アパーチャ2aの上方位置に重畳して格納さ
れていた状態から下方へ作動され、隣接する羽根との相
互の重なり量を小さくしながら展開し、アパーチャ2a
を閉鎖していく。そして先羽根群3Aと後羽根群3Bの
夫々のスリット形成羽根によって形成されたスリットに
より、フィルム面を露光させていくことになる。その
後、後羽根群3Bはアパーチャ2aを完全に閉鎖した段
階において、駆動ピン18Bが図示していない長孔4B
の下端の緩衝部材に当接し、衝撃を吸収されて停止す
る。
【0043】上記のようにして露光作動が行われるが、
係止部材20A,20Bは、駆動部材10A,10Bの
係止を解除した後も、更に時計回り方向へ回転を続け
る。しかし、駆動部材10A,10Bは、係止部材20
A,20Bの係止解除部23A,23Bに対向している
間は、ばね部材11A,11Bに抗して反時計回り方向
へ回転されることはない。その後、フォトセンサ26
A,26Bの光送信部TFからの光が、夫々、スリット
28A,28Bを通過する位置に達すると、フォトセン
サ26A,26Bの光受信部RFからの検出信号によ
り、図示していない制御部はモータ19A,19Bへの
通電を停止する。このようにして停止して、駆動部材1
0A,10Bと係止部材20A,20Bが図1の初期位
置へ復帰し、一連の作動が終了する。
【0044】尚、セット作動時に、図1の露光作動終了
後の状態からモータ19Aのみに通電すると、先羽根群
3Aが展開してアパーチャ2aを覆うようになり、さら
に、フォトセンサ26Aの光送信部TFからの光がスリ
ット27Aを通過するまで回転された後、モータ19A
への通電を断つようにすると、先羽根用駆動部材10A
が先羽根用係止部材20Aに係止されて停止することに
なる。そのため、アパーチャ2aは、先羽根群3Aと、
未だアパーチャ2aを閉鎖している後羽根群3Bの両方
の羽根群で覆われることになる。そのようにして覆われ
た二重遮光状態が図5に示されており、次の撮影が行わ
れるまでは、これら両方の羽根群3A,3Bによって二
重に覆われている状態が維持されるので、フィルム面へ
の漏光対策上、極めて有効である。
【0045】また、そのような二重遮光状態において、
カメラのレリーズボタンが押されると、露光作動の初期
段階において、先ず、図示していない制御部からモータ
19Bに通電されるので、上記の後羽根群3Bが作動さ
れることになる。そのため、先羽根群3Aと後羽根群3
Bが、展開状態のままアパーチャ2aを閉鎖している状
態から、後羽根群3Bは、モータ19Bの回転に伴って
上方へ作動されて重畳し、アパーチャ2aを開放してい
く。その後、フォトセンサ26Bの光送信部TFからの
光がスリット27Bを通過することにより出力される信
号によりモータ19Bは通電を断たれて停止する。その
ような、先羽根群3Aと後羽根群3Bの状態は図3に示
されていて、上記のセット状態と同じ状態になってい
る。しかし、レリーズボタンは既に押されているので、
図示しない制御部は、フォトセンサ26Bからの信号を
受けて、今度はモータ19Aに通電を行うことになる。
【0046】そのため先羽根用係止部材20Aは、時計
廻り方向へ回転することにより、先羽根用駆動部材10
Aの係止を解除する。また、後羽根用係止部材20B
は、先羽根用係止部材20Aが係止を解除してから所定
の露光秒時経過後、後羽根用駆動部材10Aの係止を解
除する。そのため、先羽根群3Aと後羽根群3Bは露光
作動を行うことになるが、そのような露光作動中の状態
が図4に示されており、その後、さらに両羽根群が露光
作動を行い、図1の露光作動終了後の状態に復帰して一
連の露光作動を終了する。尚、上記の説明においては、
フォトセンサ26A,26Bからの光が、夫々、スリッ
ト27A,27B,28A,28Bを通過する位置で、
モータ19A,19Bを停止させるようにしたが、セッ
ト作動と露光作動との切り換えが何度も連続して行われ
る連続撮影の場合には、各状態を検知するだけで停止さ
せないようにしても差し支えない。
【0047】上記したようなサイクルのシャッタ動作に
おいては、モータ19A,19Bの一方向のみの回転に
より、駆動部材10A,10Bの係止及びその解除が、
夫々、係止部材20A,20Bによって行われるので、
モータ19A,19Bの制御系が簡単になる。さらに、
セット作動から露光作動に切り替わる時や、その逆の作
動の切り換え時に、各構成部品の慣性の影響が少なくな
るのでモータの作動負荷が小さくなり、モータの消費電
力を抑えながらスムーズに回転駆動できるようになる。
特に、連続撮影を行う場合には、露光秒時を正確に維持
できるので、適正な露光作動を効率よく実現できるもの
である。
【0048】[第2実施形態]次に、第2実施形態を、
図6,図7を用いて説明する。図6は、セット作動が完
了してアパーチャを開放している状態を示したものであ
り、図7は、露光作動が終了してアパーチャを閉鎖して
いる状態を示したものである。尚、本実施形態は、デジ
タルカメラに採用した場合のものであり、その構成は、
第1実施形態における二つの開閉駆動駆動機構の内の一
つによって、一枚の羽根を作動させるようにしたもので
ある。したがって、第1実施形態と実質的に同じ部材,
部位には、「A/B」の代わりに「C」を付すことによ
って、その構成の説明を省略し、また第1実施形態と重
複する作動の説明は簡略化する。
【0049】デジタルカメラに採用されるフォーカルプ
レンシャッタの場合には、カメラの仕様によって幾つか
のタイプが知られているが、その一つとして、撮影が行
われるとき以外は、アパーチャを開放してCCD等の撮
像素子の撮像面全体を被写体光に露呈することにより、
液晶モニタ等の画像表示手段に対して表示できるように
している。そして、撮影に際しては、レリーズボンタン
が押されると、撮影開始信号が出力されて撮像素子を電
気的に制御するとともに、撮影開始信号から所定の露光
秒時経過後、アパーチャを羽根によって閉鎖させるよう
にする。その後、被写体像の記憶媒体への記録が完了す
ると、羽根はアパーチャを開放して次の撮影に備えるよ
うにすると共に、表示手段に対して表示を可能にしてい
るものがある。そこで、そのようなデジタルカメラに採
用した場合について説明する。
【0050】先ず、図6は、セット作動が完了した状態
を示している。即ち、駆動部材10Cは係止部材20C
によって係止され、羽根3Cはアパーチャ2aの上方に
作動されているので、アパーチャ2aは開放されてい
る。また、図示していない制御部は、フォトセンサ26
Cの光受信部RFからの検出信号により、モータ19A
の通電を断って停止させた状態になっている。そのた
め、このセット状態においては、撮像素子が露光されて
いるので、液晶モニタ等の画像表示手段による表示が可
能になっている。
【0051】次に、このようなセット状態において、カ
メラのレリーズボタンが押されると、図示していないカ
メラ側の制御回路は、上記の表示手段に対する表示モー
ドから撮影モードに自動的に切り換えられると同時に、
静止画像の撮像が開始され、その開始信号をトリガー信
号として露光秒時のカウントが開始され始める。そし
て、カウントが終了して所定の露光秒時が経過した後、
そのカウント終了信号によってモータ19Cに通電され
る。そのため第1実施形態における、先羽根用開閉駆動
機構7Aの場合と同じようにして、駆動部材10Cは係
止部材20Cによって係止を解除され、ばね部材11C
により羽根3Cがアパーチャ2aを閉鎖していく。その
後、駆動ピン18Cが長孔4Cの下端の図示していない
緩衝部材に当接して衝撃を吸収されて停止する。そのよ
うにして、羽根3Cがアパーチャ2aを閉鎖し、モータ
19Cを停止させた状態が図7に示されている。
【0052】そして、この状態において、被写体像が記
憶媒体に記録されると露光作動が終了する。そのため、
上記した図示していないカメラ側の制御回路は、撮影モ
ードから表示モードに切り換えると同時に、セット作動
が行われる。即ち、このような状態からセット状態への
作動は、第1実施態様における先羽根用開閉駆動機構7
Aの場合と同じように羽根開閉駆動機構7Cをセット作
動させ、羽根3Cをアパーチャ2aを開放する位置まで
作動させていくことになる。そして係止部材20Cが駆
動部材10Cを係止し、フォトセンサ26Cが係止状態
を検出した段階でモータ19Cを停止させ、セット位置
に保持したまま次の撮影に備えることになる。このよう
にして一連の露光作動が終了することになり、セット位
置に復帰した状態を示したものが図6である。
【0053】この時、アパーチャ2aは開放されている
ので、液晶モニタ等の画像表示手段に対する表示を可能
にさせている。尚、本実施形態においては、露光作動終
了後に、フォトセンサ26Cの検出信号によって、制御
回路がモータ19Cを停止させていないが、被写体像が
記憶媒体に記録されるために要する時間や露光秒時が長
い場合には、モータ19Cを停止させるようにしてもよ
い。
【0054】以上、本発明に係わるカメラ用フォーカル
プレンシャッタの好適な二つの実施形態について説明し
てきたが、本発明は上記各実施形態に限定されないこと
は、言うまでもない。例えば、上記実施形態では、駆動
部材及び係止部材に互いに噛み合うギア部を形成し、モ
ータの回転を係止部材を介して駆動部材に伝えるように
したが、係止部材の一方向の回転で駆動部材の係止及び
その解除が出来るのであれば、特にそのような構成に限
られず、例えば、駆動部材に突起片を設けると共に、係
止部材にその突起片と係合する係止部をもうけたもので
あってもよい。
【0055】また、駆動部材の被係止部を切欠形状とし
たが、そのような形状に限定されるものではない。即
ち、被係止部の形状を、駆動部材の被伝動部の歯底円と
したものであってもよい。
【0056】また、上記各実施形態では、係止部材を一
方向に回転させるモータとして直流モータを使用した
が、モータは特にこれに限定されず、交流モータやパル
スモータ等であってもよい。さらに、パルスモータを用
いた場合には、モータの回転位置を検出する手段は上記
のフォトセンサのようにモータとは別に設けなくてもよ
いので、部品点数をさらに少なくすることができるとと
もに、シャッタの小型化に有効である。
【0057】更に、第1実施形態では、各羽根群を複数
枚の羽根で構成するようにしたが、羽根の枚数はこれに
限定されず、1枚の羽根で構成するようにしてもよい。
さらに、第2の実施形態では、1枚の羽根で構成するよ
うにしたが、これを第1の実施形態のように複数枚の羽
根で構成するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、係止部材を一方向のみ
に回転させることによって、駆動部材の係止及びその解
除が行われるようにしたので、モータの制御系や羽根開
閉駆動機構が簡単化できる。そのため、部品点数の削減
による低コスト化やシャッタの小型化が可能になる。さ
らに、セット作動と露光作動の切り換え時において、モ
ータの作動負荷が小さくなるので、モータの消費電力の
低減に有利である。特に、連続撮影の場合には、露光秒
時を正確に維持できるので、適正な露光制御が効率よく
行えるといった面で極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるカメラ用フォーカルプレンシャ
ッタの第1実施形態を示した平面図であって、被写体側
から視た露光作動終了後の状態を示したものである。
【図2】図1に示した先羽根用開閉駆動機構の主要な部
材の重なり関係を示した断面図である。
【図3】図1に示した状態からセット作動完了させた状
態を示した平面図である。
【図4】図3に示した状態から、露光作動を開始させた
途中の状態を示した平面図である。
【図5】図1に示した状態から、先羽根群と後羽根群で
アパーチャを二重遮光にした状態を示した平面図であ
る。
【図6】本発明に係わるカメラ用フォーカルプレンシャ
ッタの第2実施形態を示し、セット作動完了後であって
アパーチャを開放させた状態を示した平面図である。
【図7】図6と同様にして視た露光作動終了直後であっ
てアパーチャを閉鎖させた状態を示した平面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・カメラ用フォーカル
プレンシャッタ 2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シャッタ地
板 2a・・・・・・・・・・・・・・・・・・アパーチャ 3A・・・・・・・・・・・・・・・・・・先羽根群 3B・・・・・・・・・・・・・・・・・・後羽根群 4A,4B・・・・・・・・・・・・・・・長孔 5A,5B,6A,6B・・・・・・・・・羽根アーム 7A・・・・・・・・・・・・・・・・・・先羽根用開
閉駆動機構 7B・・・・・・・・・・・・・・・・・・後羽根用開
閉駆動機構 8A,8B,9A,9B・・・・・・・・・支軸 10A・・・・・・・・・・・・・・・・・先羽根用駆
動部材 10B・・・・・・・・・・・・・・・・・後羽根用駆
動部材 11A,11B・・・・・・・・・・・・・ばね部材 12A,12B,14A,14B,22A,22B・・
・・・歯面 13A,13B・・・・・・・・・・・・・被伝動部
(第2ギア部) 15A,15B・・・・・・・・・・・・・被係止部 17・・・・・・・・・・・・・・・・・・支持板 16A,16B,17A,17B・・・・・ばね掛け部 18A,18B・・・・・・・・・・・・・駆動ピン 19A,19B・・・・・・・・・・・・・モータ 20A・・・・・・・・・・・・・・・・・先羽根用係
止部材 20B・・・・・・・・・・・・・・・・・後羽根用係
止部材 21A,21B・・・・・・・・・・・・・伝動部(第
1ギア部) 23A,23B・・・・・・・・・・・・・係止解除部 24A,24B・・・・・・・・・・・・・カム面 25A,25B・・・・・・・・・・・・・係止部 26A,26B・・・・・・・・・・・・・フォトセン
サ 27A,27B,28A,28B・・・・・スリット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アパーチャを有するシャッタ地板と、 前記アパーチャを開閉する羽根と、 一端部が前記アパーチャに枢着され他端部に向けて前記
    羽根を枢支させたアームと、 前記シャッタ地板に回動自在に取り付けられていている
    と共に前記アームに連結され前記羽根を開閉させる駆動
    部材と、 該駆動部材を露光作動方向に付勢するばね部材と、 前記駆動部材を係止および係止解除させる係止部材と、 該係止部材を一方向へ回転させるモータとを備え、 前記係止部材は、一方向に回転されることで前記ばね部
    材の付勢力に抗して前記駆動部材をセット状態に作動さ
    せると共にセット位置に係止し、更に同方向に回転され
    ることで前記駆動部材の係止を解除して前記ばね部材の
    付勢力により前記駆動部材に露光作動をさせることを特
    徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 【請求項2】 前記係止部材の外周面には、 前記係止部材の一方向への回転により前記駆動部材をセ
    ット状態に作動させる伝動部と、 該伝動部から前記係止部材の回転方向とは反対方向に延
    在して前記係止部材の更に同方向への回転により前記駆
    動部材をセット位置に係止させる係止部と、 該係止部から前記係止部材の回転方向とは反対方向に延
    在して前記係止部の更に同方向への回転により前記駆動
    部材の係止を解除して該駆動部材に露光作動させる係止
    解除部とが設けられており、 前記駆動部材の外周面には、 前記伝動部と係合する被伝動部と、 前記係止部と係合する被係止部とが設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレ
    ンシャッタ。
  3. 【請求項3】 前記伝動部は第1ギア部であり、 前記係止部は前記第1ギア部の一端の歯面から延在する
    歯先円の一部であり、 前記係止解除部は前記第1ギア部の他端の歯面から延在
    する歯底円の一部であって前記係止部との間を連続させ
    るようにしたカム面を有しており、 前記被伝動部は前記第1ギア部と噛み合う第2ギア部で
    あり、 前記被係止部は前記第2ギアの終端の歯面から該歯面の
    歯底円として少なくとも前記係止解除部により係止解除
    がされる範囲内に延在することを特徴とする請求項2記
    載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  4. 【請求項4】前記モータの回転位置を検出する検出手段
    を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    一項記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記係止部材の一部を
    挟み込むように設けられたフォトセンサであり、前記係
    止部材において前記駆動部材を係止状態にする部位およ
    び前記駆動部材を係止解除状態にする部位の各々には、
    前記フォトセンサからの光を通すためのスリットが設け
    られていることを特徴とする請求項4記載のカメラ用フ
    ォーカルプレンシャッタ。
  6. 【請求項6】 前記羽根を枢支したアームを二組とし、
    該二組のアームに対応して各々、前記駆動部材、前記ば
    ね部材、前記係止部材および前記モータを設けたことに
    より、前記二組の羽根の両方によって前記アパーチャを
    覆うことで二重遮光状態を作りだすようにしたことを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のカメラ用
    フォーカルプレンシャッタ。
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