JP4474022B2 - レンズバリヤの駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズバリヤの駆動制御装置に係り、特に、コンパクトカメラなどのように小型化されたカメラのレンズバリヤの駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラやコンパクトカメラなどでは、持ち運び時に撮影レンズが傷つかないように、電源がオフのときに撮影レンズの前面を覆ってレンズを保護するレンズバリヤが設けられている。このレンズバリヤは、デジタルカメラの電源がオンとされると、カメラの内部に設けられたバリヤモータにより回転移動されてレンズ前面から退避するように構成されている。
【0003】
一般に、バリヤモータの出力軸とレンズバリヤの回転軸との間には、複数の平歯車などから構成された減速ギヤが設けられている。バリヤモータからのトルクは、この減速ギアによりレンズバリヤの回転に適したトルクに調整されてレンズバリヤの回転軸に伝達され、レンズバリヤが閉位置から開位置に移動するように構成されている。
【0004】
また、レンズバリヤとレンズバリヤの回転軸とはバネなどの弾性部材を介して連結されている。この弾性部材は、レンズバリヤが無理にこじ開けられたとき等のように、レンズバリヤの回転軸に余分に掛かる回転力を吸収する。
【0005】
また、レンズバリヤの回転可能角度よりも減速ギアの出力軸の回転可能角度のほうが大きくなるように構成されており、レンズバリヤを閉位置から開位置に移動または閉位置から開位置に移動させたときに、レンズバリヤが回転限界の位置に達してから暫くの間は減速ギアの出力軸が回転するように構成されている。
【0006】
これにより、モータからの回転トルクが弾性部材に吸収され(オーバーチャージ)、レンズバリヤの回転角が限界の位置に達して生じた反力が、モータをオフにしたときに弾性部材にチャージされた回転力によって打ち消されてレンズバリヤが移動しないように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年デジタルカメラの小型化の要望が高まってきており、デジタルカメラを小型化するのに有効な方法の1つとして、レンズバリヤの回転角度範囲と減速ギアの出力軸の回転角度範囲との差を小さくして必要な駆動力を小さく押さえて小型なモータを組み込む構成とすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、レンズバリヤの回転軸の回転角度範囲とモータの出力軸の回転角度範囲との差を小さくすると、レンズバリヤが回転限界の位置に達してからの回転力のチャージ量が少なくなってしまうため、反力を十分に押さえ込むことができず、レンズバリヤがリバウンドして戻り半開きになってしまうという問題がある。
【0009】
以上のことから、本発明では、レンズバリヤの回転角度範囲と減速ギヤの出力軸の回転角度範囲との差を小さくして小型なモータを組み込んだ場合に、レンズバリヤの開閉動作後にレンズバリヤがリバウンドして半開きになるのを防止できるレンズバリヤの駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、請求項1に記載のレンズバリヤの駆動制御装置は、レンズバリヤが連結されると共に、減速ギアを介してモータに連結されて、通電により前記モータが駆動されることによって回転される回転軸と、前記回転軸の回転によって回転移動する前記レンズバリヤを開位置及び閉位置に停止させる第1のストッパと、回転移動している前記レンズバリヤが前記開位置に停止された直後及び回転移動している前記レンズバリヤが前記閉位置に停止された直後に、前記回転軸を停止させる第2のストッパと、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことを検出する検出手段と、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから、前記回転軸が前記第2のストッパによって停止された時点を超えるまで継続して前記モータが駆動されるように通電を行う通電手段と、を備えている。
【0011】
レンズバリヤが開位置及び閉位置で停止したときに、リバウンドして戻る現象が起こるのは、以下の2つの理由による。即ち、モータの出力軸とレンズバリヤの回転軸との間に設けられる減速ギヤが完全な剛体ではないために、レンズバリヤの回転軸が止まった状態でモータの出力軸が少しの間だけ回転することによって減速ギヤに捩れが生じる。この捩れが、モータがオフにされて自由に回転するようになったレンズバリヤの回転軸に反力として伝わるためである。
【0012】
また、もう1つの理由として、図8に示すように、レンズバリヤの回転軸が止まったときに、モータのイナーシャにより一時的に起動トルク以上のトルクが減速歯車に加わるが、レンズバリヤの回転軸の回転角度範囲とモータの出力軸の回転角度範囲との差が小さく、レンズバリヤが開位置に停止された直後及びレンズバリヤが閉位置に停止された直後に回転軸が停止されると、イナーシャにより起動トルク以上のトルクになったタイミングでモータがオフにされてしまう。モータがオフにされると回転軸に掛かる力が消失して自由に回転するようになるので、起動トルク以上になったトルクがレンズバリヤの回転軸に伝わってレンズバリヤの回転軸が逆回転するためである。
【0013】
以上のことから、本発明のレンズバリヤの駆動制御装置では、前記回転軸の回転によって回転移動するレンズバリヤを前記第1のストッパが開位置及び閉位置に停止させた直後 (例えば、図8のレンズバリヤの回転停止時)に、前記第2のストッパが回転軸を停止させ(例えば、図8の出力軸の回転停止時)、さらに前記制御手段が予め定めた所定時間(例えば、図8のレンズバリヤの回転停止時から電源オフ時までの間)モータを通電状態とする。
【0014】
これにより、レンズバリヤが開位置で停止した直後及びレンズバリヤが閉位置で停止した直後に回転軸が停止するように構成しても、モータの回転軸が動かないので、レンズバリヤとモータとの間で生じた捩れが減速ギア部分で開放されることになる。そのため、予め定めた所定時間経過後に、モータの通電を切っても回転軸は逆回転せず、レンズバリヤが移動するのを防ぐことができる。なお、予め定めた所定時間は、捩れが減速ギア部分で開放されるのに必要な時間であり、モータの駆動力に応じて適宜調整される。
【0015】
また、請求項1記載のレンズバリヤの駆動制御装置は、請求項2記載の発明のように、前記通電手段が、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから、前記レンズバリヤが前記開位置及び前記閉位置に停止されてから前記モータの駆動力によって前記減速ギアに生じる捩れを解消させるために予め定められた時間が経過するまで前記モータに対して通電を行うものとしてもよい。
また、請求項1または請求項2記載のレンズバリヤの駆動制御装置は、請求項3記載の発明のように、前記通電手段が、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから前記予め定められた時間が経過したときに、前記モータをショートさせてブレーキをかけるものとしてもよい。これにより、予め定めた所定時間経過後に、モータに対する通電を切ってもショートによりモータの回転軸にブレーキが掛かり、モータの回転軸が動かなくなるので、大きな起動トルクがレンズバリヤとモータとの間にかかって捩れが生じても、捩れが減速ギア部分で開放されることになる。
【0016】
そのため、レンズバリヤの回転角度範囲と減速ギヤの出力軸の回転角度範囲との差を小さくして小型なモータを組み込んでも、レンズバリヤの開閉動作後にレンズバリヤの回転軸に逆回転の力が掛かってレンズバリヤが半開きになることなく、レンズバリヤを常に所定の位置に停止させることができる。
また、請求項2に記載のレンズバリヤの駆動制御装置は、請求項4記載の発明のように、前記通電手段が、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから前記予め定められた時間が経過したときに、前記モータに対する通電を停止するものとしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のレンズバリヤの駆動制御装置をデジタルカメラ10のレンズバリヤに適用した実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1に、本実施の形態のデジタルカメラ10の外観を示す。図1に示すように本実施の形態のデジタルカメラ10は、大別して、シャッタボタン12、撮影レンズ14、レンズバリヤ18、ストロボ16等から構成され、筐体内部には、例えば、CCD等の撮像素子を含んで構成される撮像デバイス48(図5参照)、デジタルカメラを構成する各種部品を制御する制御部40(図5参照)及びメモリーカードドライブ60(図5参照)等の各種部品が格納されている。なお、レンズバリヤ18は本発明のレンズバリヤに相当し、制御部40の一部は本発明の制御手段に相当する。
【0019】
撮影レンズ14を保護するためのレンズバリヤ18は、図1に破線で示すように、撮影時はカメラの筐体内に退避しているが、撮影時以外のときは撮影レンズ14の前面を覆うように配置される。また、カメラの筐体には図示はしないが、レンズバリヤ18の開位置及び閉位置を規定するストッパが設けられている。このストッパは、本発明の第1のストッパに相当する。
【0020】
レンズバリヤ18には、図2に示すように、撮影レンズ14の光軸(図示せず)と直交する方向に延在する柄部18bが形成されている。柄部18bには、貫通孔18aが形成され、この貫通孔18aが減速ギア機構22(後述)の出力軸24と嵌合されてレンズバリヤ18が減速ギア機構22に連結される。なお、出力軸24は、本発明の回転軸に相当する。
【0021】
これにより、バリヤモータ20からの駆動トルクが減速ギア機構22を介してレンズバリヤ18に伝達され、レンズバリヤ18が減速ギア機構22の出力軸24を中心に回転するように構成されている。なお、本実施の形態では、図3に示すように、レンズバリヤ18は0度から60度程度の角度範囲αで回転可能に構成されている。
【0022】
また、レンズバリヤ18の柄部18bの端部はモータ側に向かう方向に折り曲げられている。この折り曲げられた部分には切欠き18cが形成されている。この切欠き18cは、柄部18bの折り曲げられた部分がツル巻きバネ26(後述)の両端部間の領域に挿入されて、貫通孔18aが出力軸24に嵌合されたときに、ツル巻きバネ26の一端部26aに係合するように構成されている。
【0023】
減速ギア機構22は、図4に模擬的に示すように、複数の樹脂製の平歯車22a〜22dを備えており、バリヤモータ20からの駆動トルクを複数の平歯車によりレンズバリヤ18の回転に適切なトルクに調整して出力軸24から出力する。
【0024】
出力軸24は、図3に示すように、レンズバリヤ18の回転角度範囲αを含み、レンズバリヤ18の回転角度範囲αよりも若干広い回転角度範囲β(例えば、0度から70度)で回転可能に構成されている。この回転角度範囲βは、減速ギア機構22の筐体内に設けられた略扇状の溝30内を、出力軸24から垂直に伸びた突起24aが移動することにより規定されている。なお、略扇状の溝30は、本発明の第2のストッパに相当する。
【0025】
出力軸24の回転角度範囲βを規定する略扇状の溝30は、レンズバリヤ18が閉状態となる閉側端部Aに対して、例えば、−5度ずれた位置Cが閉側限界部、レンズバリヤ18が開状態となる開側端部Bに対して、例えば、+5度ずれた位置Dが開側限界部となるように形状が決定されている。
【0026】
また、出力軸24には、外周にツル巻きバネ26が巻回された筒状部材28が嵌め合わされている。筒状部材28の外周に巻回されたツル巻きバネ26は、巻き線の両端が出力軸24に対して垂直な向きに突出するように形成され、この突出する両端の間に後述する筒状部材28の第2突状部28bとレンズバリヤ18の折り曲げられた部分が入り込むようになっている。
【0027】
筒状部材28には、出力軸24と垂直な方向に延在する第1突状部28a及び後述するツル巻きバネ26の両端の間に入り込むように略L状に突出する第2突状部28bが形成されている。
【0028】
第1突状部28aは、出力軸24の回転角度を検出するために形成されており、フォトインターラプター(以下、PIと称する。)などの検出部32により電気的に位置が検出され、後述する制御部40に出力される。なお、検出部32は、突状部28aが出力軸24の閉側限界部Cに達する直前及び開側限界部Dに達する直前に、突状部28aを検出して検出信号を制御部40に出力する。第2突状部28bは、ツル巻きバネ26の両端の間に入り込んで筒状部材28に対するツル巻きバネ26の位置を固定する。
【0029】
レンズバリヤ18の折り曲げられた部分は、ツル巻きバネ26の両端の間に入り込んで切欠き18cが巻き線の一端と係合される。これにより、出力軸24が固定された状態のときにレンズバリヤ18が無理にこじ開けられるなどの負荷がかかった場合に、この負荷をツル巻きバネ26の一端からツル巻きバネ26に吸収させる(オーバーチャージ構造)。このような構造とすることにより、柄部18aに負荷が掛からず、破損を防止することができる。
【0030】
このレンズバリヤ18は、バリヤモータ20により開閉状態が決定され、バリヤモータ20は制御部40によって駆動が制御されている。バリヤモータ20は、撮影モードが選択されているとレンズバリヤ18が開状態となるように制御部40によって駆動され、撮影モードが解除されると、レンズバリヤ18が閉状態となるように制御部40によって駆動される。
【0031】
図5には、本実施の形態のデジタルカメラの要部のブロック図が示されており、図5に示すように、本実施の形態のデジタルカメラは、シャッタボタン12、操作ボタン13、モードダイヤル17、ディスプレイ19、検出部32、制御部40、駆動回路42、メモリ56、圧縮伸張部58、メモリーカードドライブ60、及び電源62がバス70を介して接続された構成である。
【0032】
モードダイヤル17は、デジタルカメラの動作モードを選択するダイヤルであり、例えば、写真撮影モード、動画モード、再生モード等をのうちのいずれか1つを選択する。また、本体の背面の下方側には、図示はしないがLCDから成るカラーのディスプレイ19が取付けられており、ディスプレイ19の上方側には表示ボタン、実行ボタン、キャンセルボタン、ズーム調整ボタン等の操作ボタン13が設けられている。
【0033】
ディスプレイ19は、画像表示指示がある場合に、メモリ56に保存された画像データやメモリーカードから読み込んだ画像データに基づいて画像を画面全体に表示したり、複数の縮小画像を並べて表示したり、各種機能選択画面を表示する。また、本体の側面には、スマートメディアなどの情報記憶媒体としてのメモリーカードが装着可能なスロットが設けられている。
【0034】
制御部40は、CPU42a、ROM42b及びRAM42cとから構成され、バス70を介してシャッタボタン12、操作ボタン13、モードダイヤル17、ディスプレイ19、検出部32、駆動回路42、メモリ56、圧縮伸張部58、メモリーカードドライブ60、及び電源32等の各種構成要素が接続されている。
【0035】
ROM42bには、制御部40に接続された上述の各種構成要素を制御するプログラム、及び、バリヤモータ駆動制御プログラムが記憶されている。なお、バリヤモータ駆動制御プログラムについては後述する。また、RAM42cには、バス70を介して入力される前記各プログラムに必要な各種データが記憶される。
【0036】
また、バス70を介して制御部40と接続する駆動回路42には、ストロボ16、バリヤモータ20、フォーカスレンズ15を移動させるためのステッピングモータ21、シャッタ44、絞り46、撮像デバイス48が接続されており、駆動回路42は、制御部40からの制御信号に基づいてそれぞれを駆動制御する。
【0037】
電源94がオフからオンになると、CPU42aは、ROM42bから各種制御プログラムおよびバリヤモータ駆動制御プログラムを読み出して、各種構成要素の初期設定処理を行う。
【0038】
撮影待機状態では、例えば、CPU42aは、測距部(図示せず)により測定された被写体との距離に基づいてオートフォーカス(AF)制御値を定めて駆動回路42に出力する。駆動回路42は、AF制御値に基づいてステッピングモータ21を駆動して、フォーカスレンズ15を移動させ、自動的に焦点調整を行う。
【0039】
また、CPU42aは、図示しない測光部で測定された測光値に基づいて露光制御値、例えば、絞り値(絞りの開口量)やシャッタスピード、ストロボ16により発光させるか否か等を定めて駆動回路42へ出力する。そして、シャッタボタン12が押下されると、駆動回路42は、露光制御値に基づいてストロボ16、ステッピングモータ21、シャッタ44、絞り46及び撮像デバイス48を駆動させ、撮影レンズ14を透過した被写体像を撮影する。
【0040】
撮像デバイス48には、露光制御値に応じて入射する光の光量に対応した電荷が蓄積される。蓄積された電荷、すなわち画像信号は、アナログ信号処理部50に出力される。
【0041】
アナログ信号処理部50では、入力された画像信号に所定のアナログ信号処理(例えばノイズ低減処理)を施し、A/D変換部52へ出力する。A/D変換部52では、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してデジタル信号処理部54に出力する。デジタル信号処理部54では、入力されたデジタル信号に所定のデジタル信号処理(例えばシェーディング補正処理)を施し、画像データとしてメモリ56に出力する。また、メモリ56に出力された画像データの画像は液晶などで構成されたディスプレイ19により表示される。
【0042】
デジタルカメラ10では、操作ボタン13により所定の操作を行うことにより撮影した画像をメモリカードドライブを介して、例えば、スマートメディアやHiFD等のメモリカードに記憶させることができる。この場合、メモリ56に記憶された画像データは圧縮伸張部58に出力され、該圧縮伸張部58において所定の画像圧縮処理(例えばJPEG処理)が行われる。圧縮された画像データはメモリーカードドライブ60に出力され、メモリカードに書き込まれる。
【0043】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリカードに記憶された圧縮画像データを読み出すこともできる。この場合、メモリカードから読み出された圧縮画像データは圧縮伸張部58へ出力され、この圧縮伸張部58において伸張処理が施される。これにより、圧縮画像から元の画像に戻される。伸張処理された画像は、ディスプレイ19に表示される。
【0044】
ここで、CPU42aがROM42bから読み出したバリヤモータ駆動制御プログラムに基づいて行う処理について、図6のフローチャート及び図7の各部の状態を示す説明図を参照して説明する。
【0045】
図6のステップ100では、モードダイヤル17により撮影モードが選択されているかを判断する。撮影モードが選択されていない場合は本ルーチンを終了し、撮影モードが選択されている場合、ステップ102に移行してバリヤモータ20に通電を開始して、バリヤモータ20を駆動開始させる。バリヤモータ20の駆動開始により減速ギア機構22の出力軸24が回転を開始してレンズバリヤ18が回転移動し始める。
【0046】
図7に示すように、レンズバリヤ18を閉位置から開位置に回転移動させる場合、バリヤモータ20に通電し始めた直後は十分な回転力が得られないため、減速ギア機構22の出力軸24は停止しており、バリヤモータ20に通電し始めて所定時間経過後に、減速ギア機構22の出力軸24が回転し始める。また、レンズバリヤ18は減速ギア機構22の出力軸24との回転角度範囲差分に対応する所定時間経過後に回転移動し始める。
【0047】
検出部32を構成するPIは、減速ギア機構22の出力軸24が回転し始めてから少しの間を置いてLoの信号からHiの信号を出力し、減速ギア機構22の出力軸24が回転停止する少し前にHiの信号からLoの信号を出力する。
【0048】
そのため、次のステップ104ではPIの出力がHiの信号になったかを判断し、Hiの信号になったと判断されるとステップ106に移行してPIの出力がLoの信号になったかを判断する。Loの信号になったと判断されると、ステップ108に移行してLoの信号になってから所定時間経過したかを判断する。
【0049】
Hiの信号からLoの信号になった時点は、レンズバリヤ18が閉位置に達しているが出力軸24は回転停止する直前の状態である。この時点から出力軸24が回転停止してさらに、少しの間バリヤモータ20を通電状態にする。これにより、バリヤモータ20の回転軸が固定されるので減速ギアの出力軸も固定され、減速ギア機構22に生じる捩れが開放されてレンズバリヤ18がリバウンドするのを抑え込むことができる。
【0050】
さらに、所定時間経過後に、ステップ110に移行して、バリヤモータ20をショートさせてバリヤモータ20に対する通電を切ると同時にバリヤモータ20の回転軸にブレーキをかける(ショートブレーキ)。
【0051】
これにより、上述した図8に示す一時的に大きくなったトルクがレンズバリヤの回転軸に伝わってもバリヤモータ20の回転軸がそれ以上動かないため、このトルクはバリヤモータ20の回転軸と減速ギア機構22の出力軸24との間で徐々に開放されることとなる。そのため、一時的に回転トルクが大きくなったタイミングで通電を切っても、レンズバリヤの回転軸が逆回転することがなく、よってレンズバリヤ18を開位置に停止させたときに、リバウンドして戻る現象が起こるのを防止できる。
【0052】
従って、レンズバリア18は、閉位置から開位置に移動し、かつ、移動した後もリバウンドすることなくデジタルカメラの筐体内に配置されることになる。
【0053】
次のステップ112では、モードダイヤル17により撮影モードが解除されたかを判断する。撮影モードが解除されたと判断すると、レンズバリヤ18を開位置から閉位置に移動させるために、次のステップに移行する。なお、ステップ112よりも後のステップは、レンズバリヤ18が開位置から閉位置に移動する以外は、前述したステップ102からステップ110と同様の制御を行うため、同様の符号を付して説明は省略する。なお、ここでのステップ110において、ショートブレーキをかけた後は本ルーチンを終了する。
【0054】
このように、本実施の形態のデジタルカメラでは、減速ギア機構22の出力軸24の回転によって回転移動するレンズバリヤが開位置及び閉位置で停止した直後に、減速ギア機構22の出力軸24の回転が停止する構成としても、出力軸24の回転が停止してから所定時間バリヤモータ20を通電状態としているため、レンズバリヤが開位置に停止された直後及びレンズバリヤ18が閉位置に停止された直後に減速ギア機構22の出力軸24が停止しても、バリヤモータ20の回転軸が動かないので、減速ギア機構22に生じる捩れを減速ギア機構22部分で開放できる。また、所定時間経過後にバリヤモータ20をショートさせてブレーキをかけているため、通電を切った状態でもモータの回転軸が動かないので、一時的に大きくなったトルクがレンズバリヤ18とバリヤモータ20との間にかかって捩れが生じても、捩れが減速ギア22部分で開放される。
【0055】
そのため、レンズバリヤ18の回転角度範囲αと減速ギヤ機構22の出力軸の回転角度範囲βとの差を小さくして小型なモータを組み込んでも、レンズバリヤ18の開閉動作後にレンズバリヤ18が半開きになることなく、レンズバリヤ18を常に所定の位置に配置できる。
【0056】
なお、本実施の形態では、一枚で撮影レンズ14全面を覆う形状のレンズバリヤ18について説明したが、本発明は一枚に限らず、二枚以上で撮影レンズ14全面を覆う形状のレンズバリヤにも適用できる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、レンズバリヤの回転角度範囲と減速ギヤの出力軸の回転角度範囲との差を小さくても、レンズバリヤの開閉動作後にレンズバリヤがリバウンドして半開きになるのを防止できる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズバリヤの駆動制御装置が適用されたデジタルカメラの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示したレンズバリヤの駆動機構の概略を示す斜視図である。
【図3】出力軸の回転角度範囲と、レンズバリヤの回転角度範囲とを説明する説明図である。
【図4】図1に示したレンズバリヤの駆動機構を構成する減速ギア機構の構造を模擬的に示す説明図である。
【図5】図1に示したデジタルカメラの要部のブロック図である。
【図6】バリヤモータ駆動制御プログラムに基づいて行う処理を示すフローチャートである。
【図7】バリヤモータ駆動制御プログラムに基づいて行う処理における各部の状態を示す説明図である。
【図8】レンズバリヤの回転移動が停止したときのモータの起動トルクの変化を説明するグラフである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
12 シャッタボタン
13 操作ボタン
14 撮影レンズ
15 フォーカスレンズ
16 ストロボ
17 モードダイヤル
18 レンズバリヤ
18a 貫通孔
18b 柄部
18c 切欠き
19 ディスプレイ
20 バリヤモータ
21 ステッピングモータ
22 減速ギヤ
22a〜22d 平歯車
24 出力軸(回転軸)
24a 突起
26 ツル巻きバネ
26a ツル巻きバネの一端部
28 筒状部材
28a、28b 突状部
30 溝(第2のストッパ)
32 検出部
40 制御部(制御手段)
40a CPU
40b ROM
40c RAM
42 駆動回路
44 シャッタ
46 絞り
48 撮像デバイス
50 アナログ信号処理部
52 A/D変換部
54 デジタル信号処理部
56 メモリ
58 圧縮伸張部
60 メモリーカードドライブ
70 バス
Claims (4)
- レンズバリヤが連結されると共に、減速ギアを介してモータに連結されて、通電により前記モータが駆動されることによって回転される回転軸と、
前記回転軸の回転によって回転移動する前記レンズバリヤを開位置及び閉位置に停止させる第1のストッパと、
回転移動している前記レンズバリヤが前記開位置に停止された直後及び回転移動している前記レンズバリヤが前記閉位置に停止された直後に、前記回転軸を停止させる第2のストッパと、
前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことを検出する検出手段と、
前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから、前記回転軸が前記第2のストッパによって停止された時点を超えるまで継続して前記モータが駆動されるように通電を行う通電手段と、
を備えたレンズバリヤの駆動制御装置。 - 前記通電手段は、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから、前記レンズバリヤが前記開位置及び前記閉位置に停止されてから前記モータの駆動力によって前記減速ギアに生じる捩れを解消させるために予め定められた時間が経過するまで前記モータに対して通電を行う請求項1記載のレンズバリヤの駆動制御装置。
- 前記通電手段は、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから前記予め定められた時間が経過したときに、前記モータをショートさせてブレーキをかける請求項1または請求項2に記載のレンズバリヤの駆動制御装置。
- 前記通電手段は、前記レンズバリヤが前記開位置に停止されたこと及び前記レンズバリヤが前記閉位置に停止されたことが前記検出手段によって検出されてから前記予め定められた時間が経過したときに、前記モータに対する通電を停止する請求項2に記載のレンズバリヤの駆動制御装置。
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