JP2001280514A - バタフライ弁 - Google Patents

バタフライ弁

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JP2001280514A
JP2001280514A JP2000099812A JP2000099812A JP2001280514A JP 2001280514 A JP2001280514 A JP 2001280514A JP 2000099812 A JP2000099812 A JP 2000099812A JP 2000099812 A JP2000099812 A JP 2000099812A JP 2001280514 A JP2001280514 A JP 2001280514A
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Shigeharu Matsubayashi
重治 松林
Tetsuo Nose
哲郎 野瀬
Akira Tsuyuki
明 露木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、従来のセラミックス製バタフライ
弁の問題点を解決し、物理・化学的安定性、熱的安定
性、機械的安定性に優れ、長期耐久性を有するバタフラ
イ弁を提供することを目的とする。 【解決手段】 Ti-Zr-B固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固
溶体粒子を分散した炭化珪素を焼結した粒子分散炭化珪
素質焼結体を成形加工してなることを特徴とするバタフ
ライ弁である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温の熱風の流量
を制御するためのバタフライ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、1200℃以上の高温に熱せられ
た製鉄用高炉の羽口から吹き込む熱風ガスの流量調整等
の弁として、バタフライ弁が使用されている。このバタ
フライ弁は、一般的には円板状の弁板とこの円周部に対
向するように配置された2 本の回転軸からなる弁体であ
り、耐火断熱材で構成されるケーシングの流体流路内に
おいて弁板を回転軸により回動自在に支持し、弁板の回
動により流路の開放度を調節して流量制御を行うもので
ある。このような構造となっているため、バタフライ弁
は、高温に加え、高圧・高速のガス流体に常時曝される
と共に、風量調整のために弁体を回転させる際には大き
な負荷が掛かり、さらには熱風の流路と回転軸の軸受部
との温度差が大きい上に、不規則な振動を常時受けると
いう静的疲労に長時間曝されるなど、その使用環境は極
めて厳しいものである。このため、バタフライ弁の材質
としては、金属では実用に耐えないため、セラミックス
の適用が検討されている。
【0003】実公平2-32944 号公報には、炭化珪素質、
窒化珪素質、サイアロン質、ジルコニア質、アルミナ質
又はムライト質のセラミックスで弁板と軸とを一体に成
形したバタフライ弁の弁体が提案されている。また、特
開平9-42472 号公報には、1200℃における曲げ強度が30
kg/mm2以上のセラミックスで弁板と軸部を一体的に形成
し、軸部の端部に金属軸を焼き嵌めにより嵌着したバタ
フライ弁が提案され、セラミックスとして炭化珪素系又
は窒化珪素系の緻密質セラミックスが開示されている。
このように耐熱性、抗折強度に優れたセラミックスを適
用することが試みられているが、実際に製鉄用高炉の羽
口のバタフライ弁に使用したところ、寿命が短く、短期
間の内に破損するという耐久性に関して基本的な問題が
解決されていないことが判明した。
【0004】これまで、炭化珪素質焼結体は、大気雰囲
気下での高温強度や硬度には優れた特性を有するもの
の、破壊靭性、熱疲労特性等が劣り、実用的な材料とは
いい難かった。そこで、炭化珪素質焼結体の高靭性化を
図るために、各種粒子、ウィスカーを分散させる粒子分
散炭化珪素質焼結体の研究開発が進められている。しか
しながら、耐酸化性、耐熱衝撃性を維持できる材料系が
殆ど無く、実用化を阻害している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように実際のバタ
フライ弁の使用環境では、単なる耐熱性や高温強度のみ
ならず、ガス流体中に含まれる塵埃や耐火物の剥離粒子
等の粉粒体による粒子衝突損傷や耐酸化性、熱的疲労特
性、回転駆動時の捻りや風量変動時の振動に対する機械
的耐久性、ハンドリング時の耐欠損性等の物理・化学的
安定性、熱疲労的安定性や機械的安定性にも優れている
必要があり、このような特性にも優れている材質を有す
るバタフライ弁の提供が望まれていた。
【0006】そこで、本発明は、上述の従来のセラミッ
クス製バタフライ弁の問題点を解決し、物理・化学的安
定性、熱的安定性、機械的安定性に優れ、長期耐久性を
有するバタフライ弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決するために、セラミックス焼結体への分散粒子
を鋭意検討した結果、特定の分散粒子を用いた場合にバ
タフライ弁として優れた特性を有する焼結体が得られる
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。即ち、本
発明は、(1) Ti-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固
溶体粒子を分散した炭化珪素を焼結した粒子分散炭化珪
素質焼結体を成形加工してなることを特徴とするバタフ
ライ弁、(2) 前記Ti-Zr-B 固溶体粒子の組成が、Ti1-x
Zrx B2 (ここで0.02≦x ≦0.25) である(1) 記載のバタ
フライ弁、(3) 前記Ti-Hf-B 固溶体粒子の組成が、Ti
1-x Hfx B2 (ここで0.02≦x ≦0.25) である(1) 又は
(2) 記載のバタフライ弁、(4) 前記固溶体粒子の平均粒
径が1 〜10μm である(1) から(3) のいずれかに記載の
バタフライ弁、(5) 前記固溶体粒子の体積分率が20〜70
% である(1) から(4) のいずれかに記載のバタフライ
弁、(6) 前記粒子分散炭化珪素質焼結体の相対密度が9
9.5% 以上である(1) から(5) のいずれかに記載のバタ
フライ弁、である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明者等は、従来使用されていたセラミックス製
バタフライ弁について、その損耗状況を鋭意解析した結
果、高温高圧のガス流体が高速で流通される場合、耐酸
化性に劣る材料では、表面に耐摩耗性に劣る酸化層を形
成し、その酸化層が容易に摩耗し、消耗していくことを
見出した。また、摩耗部周囲には、チッピングや割れ等
の欠損が認められることが多く、この欠損は熱疲労や流
体中の粒子の衝突に伴う機械的衝撃により生成、進展
し、バタフライ弁の破損に至ることも見出した。これら
の摩耗と欠損は、バタフライ弁の材質が耐酸化性に劣
り、靭性や耐熱衝撃性の特性が低い場合に特に顕著に認
められた。したがって、バタフライ弁を長期間安定して
使用するためには、耐摩耗性と耐欠損性を同時に向上さ
せることが必要で、そのためには耐酸化性や耐熱衝撃性
に優れ、高靭性な材質のセラミックスを用いることが必
要不可欠である。
【0009】そこで、これらの特性を同時に向上させる
ために、各種粒子分散セラミックス焼結体を作製し、そ
の特性を評価した結果、硬質で耐酸化性に優れた粒子を
分散させた緻密なセラミックス焼結体が優れた特性を有
することを見出した。特に、特定の固溶体粒子を分散し
た炭化珪素を焼結した粒子分散炭化珪素質焼結体を成形
加工したバタフライ弁は、従来のモノリシック炭化珪素
製バタフライ弁に比べて、破壊靭性、耐摩耗性や温度勾
配に起因する静疲労特性を高めつつ、かつチッピングや
割れ等の耐欠損性を著しく改善できる。
【0010】炭化珪素質焼結体は、アルミナやジルコニ
ア等を主成分とするセラミックス焼結体と異なり、耐熱
性に優れると共に、高温下における機械強度も保持でき
ることから、高温高圧環境下で使用されるバタフライ弁
の材質として最適である。ところで、炭化珪素単体で
は、高温下における耐酸化性に劣るため、炭化珪素に耐
酸化性の優れた粒子を分散させることが有効である。特
に、硬質で酸素含有雰囲気下1200〜1400℃での耐酸化性
に優れたTi-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固溶体
粒子は、炭化珪素質焼結体に物理・化学的安定性、熱的
安定性、機械的安定性に優れ、長期耐久性を付与するこ
とができる。特に、炭化珪素とこれら固溶体粒子との熱
膨張差やヤング率の相違等により、分散したTi-Zr-B 固
溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固溶体粒子の近傍に残留応
力が発生し、焼結体の破壊に際して破壊エネルギーを分
散させる作用を有し、靭性を著しく向上させつつ、耐熱
衝撃性も向上させる作用もある。
【0011】このTi-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-
B 固溶体粒子は、硬質かつ耐酸化性のあるhcp 構造の高
融点化合物であり、焼結後に炭化珪素質焼結体中に分散
粒子として残留し、焼結体全体の硬度を向上させる作用
を有する。Ti-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固溶
体粒子の組成は、それぞれTi1-xZrx B2、Ti1-x Hfx B2
で表され、x の範囲は0.02〜0.25が好ましく、より好ま
しくは0.02〜0.05である。TiB2にZrB2やHfB2を固溶させ
ると、TiB2単体に比べ、硬度が上昇し、かつ1000℃以上
での高温強度が著しく改善される。しかしながら、x が
0.02より小さい場合には、Zr、HfのTiB2への固溶効果が
乏しくなり、十分な高硬度化が図れない恐れがあり、一
方、x が0.25を越える場合には、マトリックスの炭化珪
素との熱膨張係数が掛け離れてしまうため、焼結時に緻
密化し難くなり、相対密度の低い焼結体となり易く、ま
た破壊靭性も低下する恐れが高くなる。
【0012】また、前記固溶体粒子の平均粒径は1 〜10
μm であることが望ましい。より好ましくは3 〜5 μm
である。平均粒径が1 μm より小さいと、靭性への寄与
が得られ難く、一方、10μm より大きいと、硬さや耐熱
衝撃性の低下を招き易くなる。また、前記Ti-Zr-B 固溶
体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固溶体粒子の体積分率は20〜
70% であることが望ましい。体積分率が20% より少ない
と、硬さ、靭性、耐熱衝撃性の向上に対する寄与が得ら
れ難く、一方、70% を越えると、粒子分散による残留応
力が過大となり易く靭性の低下と共に耐欠損性が低下し
易くなる。
【0013】さらに、前記Ti-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又
はTi-Hf-B 固溶体粒子分散炭化珪素質焼結体の相対密度
は理論密度に対して99.5% 以上であることが望ましい。
相対密度が99.5% 未満では、粒子分散による焼結体への
残留応力の付与が不充分になり易く、破壊靭性の向上効
果が見られない恐れが高くなる。本発明のバタフライ弁
の製造方法は、特に限定するものではなく、炭化珪素粉
末にTi-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固溶体粒子
と必要に応じて焼結助剤を所定量添加、混合した後、焼
結したものを成形加工することにより製造できる。ここ
で、Ti-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B 固溶体粒子
は、複合硼化物粒子として添加する以外に、例えばTiB2
とZrB2、ZrC 、HfB2、HfC の所定量を炭化珪素に混合
し、焼結時の反応により複合硼化物を形成しても良い。
また、炭化珪素は共有結合性の強い物質であり、単独で
は焼結が困難であることが多いため、緻密化するために
焼結助剤を添加することが望ましい。焼結助剤として
は、炭化硼素、金属硼素、カーボンブラックや有機質炭
素等の各種炭素材料、窒化アルミニウム、酸化アルミニ
ウム、希土類酸化物、等を用いることができる。焼結助
剤の添加量は、炭化珪素粉末の純度や粒径によって変動
する必要があるが、炭化珪素100 質量部に対し、炭化硼
素が1.5 〜2.5 質量部、炭素が0.5 〜2.5 質量部などが
好ましい。
【0014】焼結方法としては、特に限定するものでは
なく、例えば無加圧焼結法、ガス圧焼結法、熱間静水圧
プレス焼結法、ホットプレス焼結法、等の各種焼結法を
用いることができ、さらにこれらの焼結法を複数組み合
せても良い。無加圧焼結法は、真空中又は不活性ガス流
通中で行なうと緻密な焼結体が得られ易い。また、大型
厚肉形状のバタフライ弁を製造する場合には、十分な緻
密化を図るために、無加圧焼結後に、さらに不活性ガス
雰囲気中での熱間静水圧プレス焼結を行なうことが好ま
しい。焼結条件としては、焼結温度が1850〜2200℃、保
持時間が3 時間以上であることが望ましい。1850℃未満
では、緻密な焼結体が得られず、固溶体粒子近傍に残留
応力を十分に発生させることが困難となり、高靭性の焼
結体とすることができない。一方、2200℃を越える高温
では、マトリックスの炭化珪素が昇華、分解するため、
焼結体が得られない。また、保持時間が3 時間未満で
は、焼結反応による複合硼化物粒子生成が十分には起こ
らないため、焼結体の粒子分散の効果が得られない。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。 ( 実施例1 〜5)炭化珪素(SiC) 粉末( α型、純度99% 、
平均粒径0.7 μm)に硼化チタン(TiB2)粉末( 平均粒径3.
2 μm)、硼化ジルコニウム(ZrB2)粉末( 平均粒径3 μ
m)、炭化ジルコニウム(ZrC) 粉末( 平均粒径2.5 μm)、
硼化ハフニウム(HfB2)粉末( 平均粒径4 μm)、炭化ハフ
ニウム(HfC) 粉末( 平均粒径4.5 μm)、炭化硼素(B4C)
粉末( 平均粒径0.6 μm)、及び炭素(C) 粉末( 平均粒径
0.02μm)を表1に示す所定量( 質量%)添加し、分散媒と
して精製水またはアセトンを用い、炭化珪素セラミック
スを内貼りしたボールミルで48時間混練した。精製水ま
たはアセトンの添加量は、セラミックス全粉末原料100g
に対し80g とした。
【0016】次いで、得られた混合粉末を成形後、焼結
した。成形条件としては冷間静水圧による加圧150MPaと
し、250mm ×700mm ×厚さ65mmの平板を成形した。これ
を素地加工し、弁体として径φ220mm ×厚さ28mmの外周
部に対向するように配置された2 本の等長軸部として径
φ55mm×長さ220mm の形状を有する成形体を得た。焼結
条件としては、Arガス流通中にて、表1中に示す温度で
12時間保持の無加圧焼結後、同じく表1中に示す温度、
高圧Arガス雰囲気中にて6 時間保持の熱間静水圧プレス
(HIP) 焼結を行った。得られた焼結体から、弁体として
径φ160mm ×厚さ20mmの外周部に対向するように配置さ
れた2 本の等長軸部として径φ40mm×長さ170mm を研削
加工し、熱風ガスの通風中での耐久試験に供した。
【0017】得られた焼結体から各種形状の試験片を切
り出し、機械的特性を評価した。硬さは、押込荷重10kg
にてビッカース硬さとして測定した。靭性についてはJI
S R1607 のSEPB法により室温にて破壊靭性値 KICを測定
した。また、耐熱衝撃性としては、曲げ試験片を大気中
にて所定の温度に加熱後、水中急冷し、抗折強さの劣化
が始まる急冷温度差ΔT で評価した。焼結体密度は、ア
ルキメデス法により相対密度として測定した。Ti-Zr-B
固溶体粒子、Ti-Hf-B 固溶体粒子の粒径および体積分率
は、焼結体の鏡面研磨面を撮影した光学顕微鏡像( 拡大
率500 倍) により30個以上の粒子径および撮影面中の粒
子面積分率として測定し、その平均値として表した。ま
た、X 線回折法を用いて、混合前の原料粉末段階でのTi
B2、ZrC、ZrB2、HfC 及びHfB2の各粉末のX 線回折ピー
クをそれぞれ測定し、混合・成形し焼結後の焼結体のX
線回折ピークと照合し、TiB2中にZrが固溶していること
を確認した。
【0018】得られた各焼結体の諸特性をTi-Zr-B 固溶
体、 Ti-Hf-B固溶体の粒径、体積分率、x 値、焼結体密
度と共に表2に示す。熱風ガス用のオフライン通風試験
としては、ガス成分を空気+ 酸素3%、ガス圧力0.3MPa、
ガス温度1200℃、通風速度120m/ 秒の条件にて行った。
弁体は、通風方向に対して45°になるような向き( 弁が
半開状態) に固定し、2 ヶ月の通風後、弁体の外周部に
発生した摩耗痕跡の深さh を投影型顕微鏡にて測定し
た。また、摩耗痕跡周囲の損傷有無、チッピング深さ、
および割れ深さを蛍光探傷法および断面研磨面の光学顕
微鏡観察により評価した。これらの結果も表2に示す。
【0019】( 比較例6 〜9)比較例6 〜8 は、実施例1
〜5 と同一原料を用い、同じく精製水またはアセトンで
調製したが、それぞれTiB2のみを添加した場合( 比較例
6)、ZrB2のみを添加した場合( 比較例7)、HfB2のみを添
加した場合( 比較例8)の各比較例である。また、比較例
9 は粒子分散を行っていない炭化珪素焼結体である。こ
れらを併せて表1に示す。また、これら比較例の材料も
実施例1 〜5 と同様の条件で、材質特性評価及び通風試
験を行い、その結果を表2に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、本発明の実施例による
ものは、摩耗痕跡深さが10μm 以下と非常に少なく、か
つ摩耗痕跡周囲には割れ・チッピングの欠損が何れの場
合も認められず、耐摩耗性、耐欠損性共に優れるが、比
較例の各弁体は本発明の実施例に比べて、破損や破断が
発生するまでの短期間の摩耗痕跡深さが50μm 以上と大
きく、その上、ヒビ等の欠損が発生しており、耐摩耗
性、耐欠損性が不充分であることが確認された。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の固溶体粒子
を分散した炭化珪素を焼結した粒子分散炭化珪素質焼結
体を成形加工してなるバタフライ弁は、物理・化学的安
定性、熱的安定性、機械的安定性に優れ、長期耐久性を
有することから、高温高圧環境下での長期信頼性の非常
に優れたバタフライ弁である。そして、例えば製鉄用高
炉の羽口から吹き込む熱風ガスの流量調整等の弁とし
て、本発明のバタフライ弁を使用すれば、長期間熱風流
量調整に供することができ、高炉等の安定操業による生
産性向上と共に製造コスト低減に寄与すること大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の高炉熱風ガスの支管風量調節用バタフ
ライ弁の模式図。
【図2】実施例におけるバタフライ弁の設置状況を示す
もので、通風試験時の弁体の向きが通風方向に対して45
°である設置状況を示す模式図。
【符号の説明】
1…バタフライ弁の軸部 2…バタフライ弁の弁板 3…バタフライ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 露木 明 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 Fターム(参考) 3H052 AA02 BA22 BA23 BA24 BA31 CA16 EA03 EA12 4G001 BA21 BA22 BA41 BA60 BB22 BB41 BB60 BC43 BD04 BD12 BE22 BE33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ti-Zr-B 固溶体粒子及び/ 又はTi-Hf-B
    固溶体粒子を分散した炭化珪素を焼結した粒子分散炭化
    珪素質焼結体を成形加工してなることを特徴とするバタ
    フライ弁。
  2. 【請求項2】 前記Ti-Zr-B 固溶体粒子の組成が、Ti
    1-x Zrx B2 (ここで0.02≦x ≦0.25) である請求項1記
    載のバタフライ弁。
  3. 【請求項3】 前記Ti-Hf-B 固溶体粒子の組成が、Ti
    1-x Hfx B2 (ここで0.02≦x ≦0.25) である請求項1又
    は2記載のバタフライ弁。
  4. 【請求項4】 前記固溶体粒子の平均粒径が1 〜10μm
    である請求項1 から3のいずれか1項記載のバタフライ
    弁。
  5. 【請求項5】 前記固溶体粒子の体積分率が20〜70% で
    ある請求項1 から4のいずれか1項記載のバタフライ
    弁。
  6. 【請求項6】 前記粒子分散炭化珪素質焼結体の相対密
    度が99.5% 以上である請求項1 から5のいずれか1項記
    載のバタフライ弁。
JP2000099812A 2000-03-31 2000-03-31 バタフライ弁 Withdrawn JP2001280514A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016132607A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 新日鐵住金株式会社 セラミックス複合材料およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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