JP3045367B2 - 高強度高靱性セラミックス複合材料及びセラミックス複合粉末並びにそれらの製造方法 - Google Patents

高強度高靱性セラミックス複合材料及びセラミックス複合粉末並びにそれらの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、約1000℃以下の温
度域で構造材料部材として安定的に使用される高強度高
靱性セラミックス複合材料及びその焼結用原料粉末並び
にそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】アルミナ等の酸化物系セラ
ミックスはこれまでエンジニアリングセラミックスとし
て切削工具等で実用化が進められている。しかし、強度
及び靱性が十分でないことから、その構造部材ヘの利用
が阻害されている。このため、機械的特性、特に靱性や
強度の向上を目的とした複合化が検討されてきている。
一般には、異種のセラミックスのウイスカーや粒子など
で複合化が行われている。ウイスカーは粒子より、靱性
向上に効果があり、粉末冶金法で成形可能なため、多く
の研究が行われてきているが、ウイスカー添加により焼
結はしにくくなるという欠点がある。ウイスカー強化以
外の強化法としては、酸化物として工業的に最も一般的
なアルミナを例にとると、例えば、B4CとTi、V、
Cr等のIVa、Va、VIa族元素の炭化物、窒化物、ほ
う化物の粒子で強化されたアルミナの複合体が開示され
ている(特開平2−255561号)。また、SiCウ
イスカとZrO2粒子を添加しSiCウイスカで主に強
度をZrO2粒子で靱性を向上させたアルミナ複合体が
開示されている(特開昭61−270266号)。さら
に0.5μmのSiCや2.0μm以下のTiNあるい
はTiC粒子をアルミナの粒内に分散させたナノ複合体
(特開平1−87552号、同2−229756号、同
2−229757号)や粒子内に融点が焼結温度以上の
高融点金属を分散させたナノ複合体が開示されている
(特開平5−39535号)。
【0003】上述した技術によれば、いずれにおいても
強度と硬度は大きく向上し、実際に文献で報告されてい
る結果を示すと、アルミナマトリックスでは、Al23
/40wt%SiCウイスカーで、曲げ強度70kg/m
m2、破壊靱性8.1MPam1/2の値(J.Am.Ceram.Soc.,7
2(1989),1880)が報告されている。ムライトマトリック
スでは、ムライト/20vol%SiCウイスカーでは、
破壊靱性4.7MPam1/2の値(Fracture Mechanics of
Ceramics, ed. by R.C.Bradt et al.,vol 7,(1986),6
1)が報告されている。このように、破壊靱性値はアル
ミナ複合体では8.5MPam1/2以下であり、ムライト
複合体では5MPam1/2以下であり、構造部材として使
用するには不十分である。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、前記問題点を解決し、
構造部材に適した高強度高靱性のセラミックス複合材料
及びその焼結用原料粉末並びにそれらの製造方法を提供
するものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、酸化
物系セラミックスをマトリックスとし、偏平状の延性金
粒子及び粒状金属粒子を強化相とすることにより高強
度高靭性セラミックス複合材料が提供される。また、ア
ルミナをマトリックスとし、金属を強化相とするアルミ
ナ基複合材料であって、曲げ強度が70kg/mm2
上、好ましくは85kg/mm2以上、破壊靭性値が
8.5MPam1/2以上、好ましくは10MPam1/2
上である高強度高靭性アルミナ基複合材料が提供され
る。このような高強度高靭性セラミックス複合材料は、
偏平な延性金属粉末表面に酸化物系セラミックス粉末及
び粒状金属粉末が付着しているセラミックス複合粉末を
出発原料とし、この混合粉末を成形後、900〜180
0℃で焼結することにより得られる。また、本発明によ
れば、偏平な延性金属粉末表面に酸化物系セラミックス
粉末が付着していることを特徴とするセラミックス複合
粉末が提供される。このようなセラミックス複合粉末
は、延性金属粉末、酸化物系セラミックス粉末及び粒状
金属粉末を混合することにより、該延性金属粉末を塑性
変形させて偏平化させることにより得られる。
【0006】本発明のセラミックス複合材料のマトリッ
クスを構成する酸化物系セラミックスとしては、Al2
3、ZrO2、MgO、ムライト、MgOAl23、A
2323が挙げられる。強化相を構成する扁平状の
延性金属及び粒状金属としては、Ti、V、Cr、Z
r、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Fe、Ni、Co、
Cu及びそれらの合金、ステンレス鋼及び超耐熱合金か
ら選ばれる少なくとも一種の金属が用いられる。また、
扁平状の延性金属と粒状金属は、同一でも異なっていて
もよい。マトリックスと金属の組み合わせは、焼結時に
扁平な延性金属の形状が保持されるように、マトリック
スの焼結温度より延性金属の融点が高い組み合わせを選
択することが必要である。例えば、マトリックスがAl
23の場合には、一般的な粉末では焼結温度が1600
℃以上であるため、それより高い融点を持つ金属である
V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wを用いる
ことが好ましい。また、低温度焼結タイプ(例えば、タ
イミクロンTM−DAR;大明化学工業株式会社製)で
は、焼結温度が1200℃以上となるため、さらにT
i、Fe、Ni、Co、ステンレス鋼、超耐熱合金も使
用することができる。さらに、Al23にガラス相を加
えていくと焼結温度を約900℃まで下げることができ
るので、上記の他にCuも使用することができる。ま
た、ZrO2(焼結温度>1300℃)とMgO(焼結
温度>1400℃)の場合には、Ti、V、Cr、Z
r、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Fe、Ni、Co、
ステンレス鋼、超耐熱合金を用いることができる。ムラ
イト(焼結温度>1500℃)の場合には、V、Cr、
Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Feを用いること
ができる。
【0007】本発明においては、強化相として扁平状の
延性金属を用いることにより高靱性が達成できる。特
に、扁平面の最小径をd、厚さをtとしたときにd/t
≧3であることが好ましい。d/tが3未満の場合に
は、クラックが金属粒子とマトリックスとの界面を進行
しやすくなるため金属相の塑性変形を十分に利用できな
くなるので好ましくない。厚さtは0.5μm以上であ
ることが望ましい。これより小さくなると塑性変形によ
る効果が発揮されない。dの範囲としては特に制限はな
く、d/t≧3の関係を満足していれば、発明の効果が
得られる。また、強化相として粒状金属を用いることに
より、酸化物系セラミックスの粒径が微細化するので高
強度が達成できる。特に、粒状金属の粒径は2μm以
下、好ましくは、1μm以下であることが望ましい。粒
径が2μmよりも大きくなると酸化物系セラミックスの
粒径を微細化する効果が得られないので好ましくない。
セラミックス複合材料における強化相の扁平状の延性金
属の体積率は、2〜60%、特に10〜50%であるこ
とが好ましい。体積率が2%よりも少ない場合には、金
属の塑性変形量が相対的に小さすぎるために靱性の向上
が十分でなく、また、体積率が50%よりも多くなる
と、複合体の硬度が下がり、耐熱性も低下するため実用
的でない。また、強化相の粒状金属の体積率は、2〜3
0%、特に3〜20%であることが好ましい。体積率が
2%よりも少ない場合には、酸化物系セラミックスの粒
径を微細化する効果が得られない。また、体積率が30
%よりも多くなってもそれ以上強度は向上しない。
【0008】本発明の高強度高靱性セラミックス複合材
料は、以下の方法で製造される。まず、扁平な延性金属
粉末表面に酸化物系セラミックス粉末及び粒状金属粉末
が付着しているセラミックス複合粉末を製造する。この
ような複合粉末は、延性金属粉末、酸化物系セラミック
ス粉末及び粒状金属粉末を混合することにより、該延性
金属粉末を塑性変形させて扁平化させることにより製造
できる。酸化物系セラミックス粉末の粒度は、特に制限
はないが、焼結性のよい平均粒径1μm以下のものが望
ましい。また、延性金属粉末の粒子径は、扁平化を容易
に促進するために1〜200μm、特に3〜100μm
の範囲が好ましい。延性金属粉末の粒子径が1μmより
も小さいと、微粒のため扁平化させることができない。
また、200μmよりも大きくなると、粗粒のため焼結
を困難にし、またセラミックス粉末との分離が激しくな
るため、均一混合が困難となる。粒状金属粉末の粒子径
は、2μm以下、特に1μm以下が好ましい。粒状金属
粉末の粒子径が2μmよりも大きくなると、酸化物系セ
ラミックスの粒径を微細化する効果が得られない。酸化
物系セラミックス粉末、延性金属粉末及び粒状金属粉末
の混合割合は、混合粉末における延性金属粉末の体積率
が2〜50%、特に10〜40%、粒状金属の体積率
が、2〜30%、特に3〜20%であることが好まし
い。なお、前記混合粉末に必要に応じて公知の酸化物系
焼結助剤を添加することができる。
【0009】酸化物系セラミックス粉末、延性金属粉末
及び粒状金属粉末の混合方法については、特に制限はな
く湿式及び乾式のいずれも採用できる。湿式混合の場合
の溶媒としてはエ夕ノール、メ夕ノール等が一般に使用
される。混合装置については、ボールミル、振動ミル、
アトライター、遊星型ボールミル等を用いることができ
る。延性金属粉末は、混合時のボール等の混合媒体によ
る機械的混合により球状から扁平状へと変形が進む。し
たがって、混合条件の制御により扁平化の程度を制御す
ることができる。一般に、混合時間、回転数等の条件に
より変形量は変わってくるので、扁平化の形状がd/t
≧3を満足するように混合条件を制御することが望まし
い。また、粒状金属粉末は、混合過程で一部は粉砕され
て酸化物系セラミックス粉末の粒内に取り込まれながら
均一混合が進行する。さらに、この混合過程で、扁平化
した延性金属粉末の表面に酸化物系セラミックス粉末及
び粒状金属粉末が付着するため、焼結過程で延性金属同
士が接触、造粒することを防止することができる。な
お、延性金属粉末と酸化物系セラミックス粉末及び粒状
金属粉末の混合割合によっては、金属表面に付着しない
セラミックス粉末及び粒状金属粉末も共存することは言
うまでもない。また、使用する延性金属粉末の粒度によ
っては、混合後も未変形の粒子が残るが、扁平化した粒
子が適当量あれば、靱性は向上する。また、上記の扁平
な延性金属粉末表面に酸化物系セラミックス粉末及び粒
状金属粉末が付着しているセラミックス複合粉末は、予
め延性金属粉末を圧延加工等により扁平化させ、これと
酸化物系セラミックス粉末及び粒状金属粉末を混合する
ことによっても製造することができるが、混合と扁平化
を同時に行う前述の方法が工程の簡略化と均−混合の面
で有利である。
【0010】次に、得られた混合粉末を所望の形状に成
形した後、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下また
は真空中で900〜1800℃で焼結する。焼結方法と
しては、公知の焼結方法を用いることができる。例え
ば、CIP成形した成形体を常圧焼結や真空焼結さらに
HIPで高密度化するプロセスでは、扁平化した粒子は
3次元にランダムに配向するが、ホットプレス等の一軸
加圧方法により成形を行うと、扁平化した粒子はプレス
方向と垂直方向に2次元に配向するので、焼結体の特牲
(特に靱性)に異方性を持たせることもできる。また、
焼結は、900〜1800℃の温度範囲で行うことがで
きるが、扁平な延性金属の形状が保持されるように延性
金属の融点より低い温度で行う。例えば、酸化物系セラ
ミックス粉末としてアルミナを用いる場合、延性金属が
1800℃以上の高融点金属であれば、通常のアルミナ
で行われている1500〜1800℃で特に問題はない
が、延性金属がNi(融点;1453℃)、Fe(融
点;1536℃)、Co(融点;1492℃)等の低融
点(1550℃以下)金属であれば、1200〜135
0℃で焼結できる粉末(例えば、タイミクロンTM−D
AR;大明化学工業株式会社製)を用いて焼結すること
が望ましい。
【0011】
【作用】本発明によれば、強化相に扁平状の金属粒子を
用いているので、球状粒子のみを用いた場合に発生する
クラックが粒子とマトリックスの界面を進行する現象を
抑制することができ、したがって金属粒子の塑性変形に
よる靱性向上を十分に利用することができる。また、ク
ラックが粒子とマトリックスの界面を進行する場合でも
異形であるため、クラックは偏向し、高靱性化に寄与で
きる。また、強化相に粒状金属を用いているので、焼結
時のセラミックス粒子の粒成長を抑制し、セラミックス
マトリックスの高強度化が図れる。さらにセラミックス
と熱膨張係数の大きく異なる粒子を選択すれば、焼結過
程で発生する熱応力による残留応力により、さらに高強
度化が可能となり、高強度、高靱性の構造部材に適用で
きるセラミックス複合材料が提供できる。また、前述し
たように強化相を2次元に配向させれば、配向方向と垂
直方向の靱性をさらに向上させることができる。さら
に、強化相の形態は、原料粉末である延性金属粉末と酸
化物系セラミックス粉末及び粒状金属粉末の混合中の変
形を利用して扁平化が達成できるため、強化相の形状の
制御が容易であり、追加の製造プロセスを必要とせず、
複合化によるコスト増を抑えることができる。
【0012】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。 実施例1 純度99.99%のアルミナ粉末(AKP−30;住友
化学製)と平均粒径0.7μmのMo粉末(Mo−H−
D;日本新金属製)及び粒径53〜10μmのMo粉末
(M−60;昭和電工製)を体積率が70:10:20
となるように秤量し、さらに焼結助剤としてMgOをア
ルミナに対して0.05重量%添加した。これらの混合
粉末をエ夕ノール溶媒中、窒化珪素ボールを用いてボー
ルミル混合を行った。図1及び図2にボールミル後の混
合粉末の外観の走査型電子顕微鏡像と断面組織の光学顕
微鏡像を示す。これらより、添加した粒径53〜10μ
mのMo粉末がボールミル混合により扁平化し、さらに
アルミナ粉末と平均粒径0.7μmのMo粉末が表面に
付着していることがわかる。
【0013】この混合粉末を黒鉛のモールドにいれ、ホ
ットプレスにより、1600℃、300kg/cm2の圧力
でアルゴン中、1時間保持して焼結を行った。図3に得
られた複合材料のプレス方向と平行方向の断面組織の光
学顕微鏡像を示す。粒径53〜10μmのMo粉末から
形成された金属相は2次元に配向し、d/t≧3を満た
して扁平化していおり、平均粒径0.7μmのMo粉末
から形成された金属相はマトリックス中に粒状に均一分
散していることがわかる。この複合材料から3×4×4
0の試験片を加工し、3点曲げ試験により曲げ強度を、
SEVNB法により破壊靱性を測定したところ、曲げ強
度90kg/mm2、破壊靱性12MPam1/2という高い値が
得られた。
【0014】比較例1 純度99.99%のアルミナ粉末(AKP−30;住友
化学製)のみを実施例1と同様の方法で焼結した。得ら
れたアルミナ単相の焼結体は、曲げ強度35kg/mm2
破壊靱性3.5MPam1/2であり、本発明の効果が顕著
であることがわかる。
【0015】比較例2 純度99.99%のアルミナ粉末(AKP−30;住友
化学製)及び粒径53〜10μmのMo粉末(M−6
0;昭和電工製)の体積率が80:20の粉末を用いて
実施例1と同様の方法で焼結した。得られた複合材料
は、曲げ強度50kg/mm2、破壊靱性11MPam1/2であ
った。以上の結果から、扁平粒子により靱性が大きく上
昇し、粒状粒子によりさらに強度が大きく上昇している
ことが明らかであり、本発明の効果が顕著であることが
わかる。
【0016】実施例2 実施例1と同じ組成の混合粉末で、混合条件を変え、d
/tを変化させたものを用い、実施例1と同じ条件で焼
結を行った。得られた複合材料の破壊靱性を測定した結
果を図4に示す。これより破壊靱性はd/t≧3で大き
な値を示しており、d/tが1.5以下では破壊靱性
6.7MPam1/2と靱性の向上効果は小さいことがわか
る。
【0017】実施例3 純度99.99%のアルミナ粉末(AKP−30;住友
化学製)と平均粒径0.6μmのW粉末(WWE09P
A;高純度化学研究所製)及び粒径45〜5μmのTa
粉末(M−40;昭和電工製)を体積率が70:10:
20となるように秤量し、実施例1と同様にして複合材
料を製造した。得られた複合材料の曲げ強度と破壊靱性
を測定したところ、曲げ強度87kg/mm2、破壊靱性1
2.5MPam1/2という高い値が得られた。
【0018】実施例4 低温焼結タイプのアルミナ粉末(TM−DAR;大明化
学工業製)と平均粒径0.7μmのMo粉末(Mo−H
−D;日本新金属製)及び粒径45〜10μmのNi合
金(Ni17Cr6Al10.6Y、MA−90;昭和
電工製)を体積率が68:7:25となるように秤量
し、これらの混合粉末をエ夕ノール溶媒中、窒化珪素ボ
ールを用いてボールミル混合を行った。この混合粉末を
黒鉛のモールドにいれ、ホットプレスにより、1300
℃、300kg/cm2の圧力でアルゴン中、1時間保持し
て焼結を行った。得られた複合材料の曲げ強度と破壊靱
性を測定したところ、曲げ強度95kg/mm2、破壊靱性
12MPam1/2という高い値が得られた。
【0019】実施例5 ムライト粉末(MP−20;サイマレック製)と平均粒
径0.6μmのW粉末(WWE09PA;高純度化学研
究所製)及び粒径53〜10μmのMo粉末(M−6
0;昭和電工製)を体積率が70:10:20となるよ
うに秤量し、これらの混合粉末をエ夕ノール溶媒中、窒
化珪素ボールを用いてボールミル混合を行った。この混
合粉末を黒鉛のモールドにいれ、ホットプレスにより、
1650℃、300kg/cm2の圧力でアルゴン中、1時
間保持して焼結を行った。得られた複合材料の曲げ強度
と破壊靱性を測定したところ、曲げ強度80kg/mm2
破壊靱性10MPam1/2という高い値が得られた。
【0020】実施例6 MgO粉末(500A;宇部興産製)と平均粒径0.7
μmのMo粉末(Mo−H−D;日本新金属製)及び粒
径45〜5μmのTi粉末(M−20;昭和電工製)を
体積率が70:10:20となるように秤量し、これら
の混合粉末をエ夕ノール溶媒中、窒化珪素ボールを用い
てボールミル混合を行った。この混合粉末を黒鉛のモー
ルドにいれ、ホットプレスにより、1500℃、300
kg/cm2の圧力でアルゴン中、1時間保持して焼結を行
った。得られた複合材料の曲げ強度と破壊靱性を測定し
たところ、曲げ強度85kg/mm2、破壊靱性9.5MPa
1/2という高い値が得られた。
【0021】実施例7 ZrO2粉末(3Y;東ソー製)と平均粒径0.6μm
のW粉末(WWE09PA;高純度化学研究所製)及び
粒径45μm以下のNb粉末(石津製薬製)を体積率が
70:10:20となるように秤量し、これらの混合粉
末をエ夕ノール溶媒中、窒化珪素ボールを用いてボール
ミル混合を行った。この混合粉末を黒鉛のモールドにい
れ、ホットプレスにより、1400℃、300kg/cm2
の圧力でアルゴン中、1時間保持して焼結を行った。得
られた複合材料の曲げ強度と破壊靱性を測定したとこ
ろ、曲げ強度100kg/mm2、破壊靱性12.5MPam
1/2という高い値が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例1のボールミル後の
混合粉末の粒子構造を表す図面に代える走査型電子顕微
鏡写真である。
【図2】 図2は、本発明の実施例1のボールミル後の
混合粉末の粒子構造を表す図面に代える光学顕微鏡写真
である。
【図3】 図3は、本発明の実施例1で得られた複合材
料のセラミックス材料の組織を表す図面に代える光学顕
微鏡写真である。
【図4】 図4は、本発明の実施例2で得られた複合材
料の破壊靱性を測定した結果を表す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−163502(JP,A) 特開 昭61−215269(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/71 - 35/76

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物系セラミックスをマトリックスと
    し、偏平状の延性金属粒子及び粒状金属粒子を強化相と
    することを特徴とする高強度高靭性セラミックス複合材
    料。
  2. 【請求項2】 扁平な延性金属粉末表面に酸化物系セラ
    ミックス粉末及び粒状金属粉末が付着しているセラミッ
    クス複合粉末を出発原料とし、この混合粉末を成形後、
    900〜1800℃で焼結することを特徴とする請求項
    1記載の高強度高靱性セラミックス複合材料の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 扁平な延性金属粉末表面に酸化物系セラ
    ミックス粉末及び粒状金属粉末が付着していることを特
    徴とするセラミックス複合粉末。
  4. 【請求項4】 延性金属粉末、酸化物系セラミックス粉
    末及び粒状金属粉末を混合することにより、該延性金属
    粉末を塑性変形させて扁平化させることを特徴とする請
    求項3記載のセラミックス複合粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 アルミナをマトリックスとし、金属を強
    化相とするアルミナ基複合材料であって、曲げ強度が7
    0kg/mm2以上、破壊靱性値が8.5MPam1 /2以上であ
    ることを特徴とする高強度高靱性アルミナ基複合材料。
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