JP2001280512A - スピンドルのシール装置 - Google Patents

スピンドルのシール装置

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JP2001280512A
JP2001280512A JP2000092123A JP2000092123A JP2001280512A JP 2001280512 A JP2001280512 A JP 2001280512A JP 2000092123 A JP2000092123 A JP 2000092123A JP 2000092123 A JP2000092123 A JP 2000092123A JP 2001280512 A JP2001280512 A JP 2001280512A
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JP
Japan
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lubricant
oil seal
spindle
lip
seal
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JP2000092123A
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Hitoshi Nakajima
均 中島
Osamu Iwasaki
修 岩崎
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オイルシールのゴムリップ先端への潤滑剤供給
が、極めて簡単な構造で長期にわたり自動的に行えるス
ピンドルのシール装置を提供する。 【解決手段】ハウジングHに軸受Bを介して支持された
軸Sに、オイルシール1を介装してなるスピンドルのシ
ール装置において、オイルシール1のリップL側に潤滑
剤含有部材10を配設した。その潤滑剤含有部材10か
ら潤滑剤が経時的に徐々にしみ出してオイルシール1の
リップ先端4に自動的に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピンドルのシー
ル装置に係り、特に、例えば工作機械の主軸等に装着さ
れているオイルシールに対して長期にわたり潤滑剤を自
動的に供給することを可能とした潤滑剤含有部材による
潤滑方式のスピンドルのシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスピンドルのシール装置として
は、例えば図4に示すようなオイルシール1がある。オ
イルシールは周知のとおり、主に回転軸用密封装置とし
て軸SとハウジングHとの間に組み込まれ、半径方向か
らの締めつけ力により機器内の油の流出を防ぐ一方、外
部からの異物の侵入を防ぐために使用される。
【0003】図示のオイルシール1は、バネ2を有する
と共に外周がゴムとされたバネ入り外周ゴム(JIS
2402のSタイプ)オイルシールで、金属製の補強環
3とゴムとを一体に加硫接着して形成されており、内周
のゴムリップ先端4が軸Sの外周面に弾性接触して密封
機能を発揮し、外部の大気側からの異物が軸受Bの方へ
侵入するのを防止している。その密封機能を十分に発揮
させるには、オイルシール装着部をなすハウジング部材
6のシール取付け凹部7に取り付けた状態における寸法
許容差(例えばリップ内径と軸径との差であるシール締
め代など)を順守することは勿論であるが、シールのリ
ップ先端4が接触する軸表面の粗さや潤滑状態も重要で
ある。潤滑を行わないと、ゴムリップ先端4と接触する
部分の軸表面に摩耗が生じてシール寿命が低下したり、
発熱が大きくなるという不具合が発生する。これを防止
するため、従来はオイルシールのゴムリップ先端4にグ
リースや潤滑油などの潤滑剤を供給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに潤滑剤をそのまま直接に供給する潤滑方式では、軸
の高速回転で温度が上昇するような場合にこれらの潤滑
剤が流動して外部に流出して消耗し易く、短期間に度々
補給を繰り返さねばならないから、メインテナンスが容
易でない。一方、潤滑剤の補給を自動化しようとすると
シール装置の全体構造が複雑にならざるを得ないという
問題点がある。
【0005】そこで本発明は、このような従来技術の問
題点に着目してなされたものであり、オイルシールのゴ
ムリップ先端への潤滑剤供給が、極めて簡単な構造で長
期にわたり自動的に行えるスピンドルのシール装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ハウジングに軸受を介して支持された
軸にオイルシールを介装してなるスピンドルのシール装
置に係り、当該オイルシールのリップ側に潤滑剤含有部
材を配設したことを特徴とする。ここに、前記潤滑剤含
有部材は、ポリオレフィン系ポリマ及び潤滑剤からなる
潤滑剤含有ポリマとすることができ、さらにはこの潤滑
剤含有ポリマとポリオレフィン系合成樹脂とからなる補
強材とを一体に成形して接合したものとすることもでき
る。
【0007】そして、前記潤滑剤含有部材を、オイルシ
ールの内径部、すなわちリップの頭部とヒールとの間に
あるリップの腰の外周部、に接触させて配設したものと
することができる。また、前記潤滑剤含有部材を、オイ
ルシールのゴムリップ先端と軸外径面との間に、それぞ
れに接触させて配設したものとすることもできる。
【0008】本発明のスピンドルのシール装置によれ
ば、軸の回転に伴う温度上昇により潤滑剤含有部材から
潤滑油が徐々にしみ出して、オイルシールのリップ先端
と軸外径面との間に自動的に供給される。これにより、
簡単な構造でリップ先端への長期にわたる潤滑剤の自動
供給が可能となり、メインテナンスフリーが実現する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。なお、従来と同一ないし相当部
分には同一の符号を付してある。図1は、本発明のスピ
ンドルのシール装置における第1の実施形態の全体断面
図、図2はその要部拡大断面図である。
【0010】この第1の実施形態は、軸Sの一端側の、
オイルシール1が装着されるシール部外径面Saが、転
がり軸受Bが装着される軸受部外径面Sbより幾分大径
にされている。シール部外径面Saにはハウジング蓋部
材6が挿入されて、ハウジングHの端面にボルト止めし
て取り付けてある。そのハウジング蓋部材6に設けられ
ているシール取付け凹部7にオイルシール1が嵌入され
ることは従来と同様であるが、本実施の形態では、オイ
ルシール1と共に潤滑剤含有部材10を装着した点が従
来と異なる。
【0011】その潤滑剤含有部材10は、オイルシール
1の内径部、すなわちリップ頭部11とヒール12との
間にあるリップの腰13の外周部(以下、リップ頭部1
1,ヒール12,リップの腰13等を有する側をリップ
側Lとする)と軸Sのシール部外径面Saとの間の、従
来は環状の空間部8となっていた個所に配設されてお
り、リップの腰13の外周部と軸Sのシール部外径面S
aとの双方の面に接触している。
【0012】ここで、潤滑剤含有部材10について説明
すると、基本的にはポリオレフィン系ポリマ及び潤滑剤
からなる潤滑剤含有ポリマであり、さらにはこの潤滑剤
含有ポリマをポリオレフィン系合成樹脂からなる補強材
と一体成形して接合したものでも良い。より詳しくは、
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブチレン,ポリメ
チルペンテン等の基本的に同じ化学構造を有するポリα
−オレフィン系ポリマーの群から選定したポリマに、潤
滑剤としてポリα−オレフィン油のようなパラフィン系
炭化水素油、ナフテン系炭化水素油、鉱油、ジアルキル
ジフェニルエーテル油のようなエーテル油、フタル酸エ
ステル・トリメリット酸エステルのようなエステル油等
の何れかを混合して加熱溶融した後、所定の型に注入し
て加圧しながら冷却固化させて成形したものであり、予
め酸化防止剤,錆止め剤,摩耗防止剤,あわ消し剤,極
圧剤等の各種の添加剤を加えたものでもよい。
【0013】上記ポリマの群は、基本構造は同じでその
平均分子量が異なっており、1×103 〜5×106
範囲におよんでいる。その中で、平均分子量1×103
〜1×106 という比較的低分子量のものと、1×10
6 〜5×106 という超高分子量のものとを、単独もし
くは必要に応じて混合して用いる。本発明の潤滑剤含有
ポリマ部材の機械的強度を向上させるため、上述のポリ
α−オレフィン系ポリマーに、以下のような熱可塑性樹
脂および熱硬化性樹脂を添加したものでもよい。
【0014】熱可塑性樹脂としては、ポリアミド,ポリ
カーボネート,ポリブチレンテレフタレート,ポリフェ
ニレンサルファイド,ポリエーテルスルホン,ポリエー
テルエーテルケトン,ポリアミドイミド,ポリスチレ
ン,ABS樹脂等の各樹脂を使用することができる。熱
硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂,尿素樹
脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,
エポキシ樹脂等の各樹脂を使用することができる。
【0015】これらの樹脂は、単独または混合して用い
ても良い。更に、ポリオレフィン系ポリマーとそれ以外
の樹脂とを、より均一な状態で分散させるために、必要
に応じて適当な相溶化剤を加えてあっても良い。また、
本発明のスピンドルのシール装置における潤滑剤含有ポ
リマ部材の補強材としては、鋼,アルミニウム等の芯部
にポリオレフィン系プラスチックを被覆したもの、又は
同様の芯部にポリオレフィン系プラスチック製部材を接
着材等で接着したもの、又はポリオレフィン系プラスチ
ックからなる板のみからなるものを用いる。それらのポ
リオレフィン系プラスチックとしては、ポリエチレン,
ポリプロピレン,ポリメチルペンテン等が用いられる。
【0016】本実施形態の潤滑剤含有部材10を構成す
る潤滑剤含有ポリマの組成の具体例として、例えばパラ
フィン系鉱油(日本石油(株)製FBKRO100)70
wt%、低分子量ポリエチレン(三菱油化(株)製PZ5
0U)21wt%、超高分子量ポリエチレン(三井石油
化学(株)ミペロンXM220)9wt%としたものを例
示できる。
【0017】次に、上記第1の実施形態の動作を説明す
る。背面組合わせされた2個1組の玉軸受Bを2組用い
て支承されている軸Sが回転すると、当該玉軸受Bや軸
Sの温度が次第に上昇するにつれて、オイルシール1の
リップ側Lに配設されている潤滑剤含有部材10から経
時的に徐々に潤滑剤がしみ出して、オイルシール1のリ
ップ先端4に供給され、軸Sのシール外径面Saとの間
に油膜が形成される。これにより、長期間にわたり安定
した潤滑が自動的に行われる。したがって、外部から潤
滑剤をリップ先端4に供給する必要がなくなり、メイン
テナンスフリーで良好なシール機能を維持することがで
きる。
【0018】続いて、本発明のスピンドルのシール装置
における第2の実施形態を説明する。図3はその要部の
拡大断面図である。この第2の実施形態は、軸Sの一端
側のシール部外径面Saが、ハウジング部材6のシール
取付け凹部7に対応する部分のみ上記第1の実施形態の
ものより小径となるように削り取られて段差が形成され
ている。その段差面が、潤滑剤含有部材取付け面20に
なっている。そして、この潤滑剤含有部材取付け面20
に、円環状の潤滑剤含有部材21が嵌合されて軸Sと一
体に固定されている。この潤滑剤含有部材21の外径面
21gは、軸Sの残されたシール部外径面Saと同径に
なっている。この状態の軸Sにハウジング蓋部材6が挿
入されて、ハウジングHの端面にボルト止めして取り付
けられる。ハウジング蓋部材6のシール取付け凹部7内
に、オイルシール1が挿入嵌着される(すなわち、潤滑
剤含有部材21はオイルシール1のリップ側Lに配設さ
れている)。
【0019】かくして、上記第1の実施形態では、オイ
ルシール1の内径側にあるリップ先端4が直接に軸Sの
シール部外径面Saに接触しているのに対して、この第
2の実施形態の場合は、リップ先端4が潤滑剤含有部材
21の外径面21gに接触する点で、両者は相違してい
る。潤滑剤含有部材21の構成は上記第1の実施形態の
場合と同様である。
【0020】軸Sが回転すると、玉軸受Bや軸Sの温度
が次第に上昇するにつれて、潤滑剤含有部材21の外径
面21gから経時的に徐々に潤滑剤がしみ出して、オイ
ルシール1のリップ先端4に供給されて油膜が形成され
る。これにより、長期間にわたり安定した潤滑が自動的
に行われる。したがって、外部から潤滑剤をリップ先端
4に供給する必要がなくなり、メインテナンスフリーで
良好なシール機能を維持することができる。
【0021】なお、上記各実施の形態では、潤滑剤含有
部材10,21を個別に適用した場合を説明したが、こ
れらを組み合わせて用いてもよく、その場合にはより長
期間にわたり安定した潤滑を行うことができる。また、
本発明を適用しうるスピンドルのシール装置は、上記実
施の形態のタイプに限定されるものではない。例えばオ
イルシールはバネ入り外周ゴムのSタイプオイルシール
以外のものでも一向差し支えない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スピンドルのシール装置におけるオイルシールのリップ
側に潤滑剤含有部材を配設したため、その潤滑剤含有部
材から潤滑剤が経時的に徐々にしみ出してオイルシール
のリップ先端に自動的に供給され、その結果、長期間に
わたり良好な潤滑が可能となりメインテナンスフリーで
長寿命のスピンドルのシール装置が提供できるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピンドルのシール装置における第1
の実施形態の全体断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明における第2の実施形態の要部拡大断面
図である。
【図4】従来のスピンドルのシール装置における要部拡
大断面図である。
【符号の説明】
H ハウジング S 軸 B 軸受 1 オイルシール 4 リップ先端 10 潤滑剤含有部材 21 潤滑剤含有部材 L リップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに軸受を介して支持された軸
    にオイルシールを介装してなるスピンドルのシール装置
    であって、当該オイルシールのリップ側に潤滑剤含有部
    材を配設したことを特徴とするスピンドルのシール装
    置。
JP2000092123A 2000-03-29 2000-03-29 スピンドルのシール装置 Pending JP2001280512A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005121230A (ja) * 2003-10-11 2005-05-12 Fag Kugelfischer Ag ころがり軸受を軸線方向に固定するシステム
JP2009138787A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Nok Corp 密封装置

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