JP2001279737A - 貯水工法及び貯水構造 - Google Patents

貯水工法及び貯水構造

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JP2001279737A
JP2001279737A JP2000053773A JP2000053773A JP2001279737A JP 2001279737 A JP2001279737 A JP 2001279737A JP 2000053773 A JP2000053773 A JP 2000053773A JP 2000053773 A JP2000053773 A JP 2000053773A JP 2001279737 A JP2001279737 A JP 2001279737A
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JP2000053773A
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Kenzo Iwamoto
憲三 岩本
Yoshitaka Higashida
義孝 東田
Yoji Yuge
陽治 弓削
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便に貯水槽を形成することができるととも
に、出来栄えが作業者の熟練度に左右されることなく漏
水、外観不良などの心配のない貯水工法を提供する。 【解決手段】 貯水スペース4に中詰材5を配置した貯
水槽1を形成する貯水工法であり、遮水シートを予め槽
形状に形成した遮水成形体3を配置して、その遮水成形
体3内に中詰材5を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば地上を駐車
場や庭など別用途に利用しながら地下に雨水を貯めてお
くための貯水槽や貯水池などを設ける貯水工法及び貯水
構造に関るものであり、詳しくは、より簡便に貯水槽を
形成することができ、人件費の節約や工期の短縮ができ
るとともに人的な施工ミスを防止することができる貯水
工法及び貯水構造を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水資源の乏しいところでは、降雨
水を有効に利用するためにいろいろな方法が取られてい
る。
【0003】例えば、特公昭56−44976号公報に
開示されているように、地表から風化岩盤にモルタル杭
を互いに連接させた連続地中壁を造成した後、モルタル
杭を貫通して風化岩盤層に多数のボーリング孔を穿設
し、ボーリング孔より薬液を注入することによって不透
水層を形成したものや、特開昭60−184111号公
報に開示されているように、難透水層または不透水層の
表面側に設けた多数の枝上溝により流出する降雨水を平
面的に集めて透水溝に導き、その透水溝を縦透水層に達
するように形成しているものがある。
【0004】しかし、一般的に地下に帯水層がない土地
や地下に自然の帯水層があっても帯水層を仕切るのが地
質上、困難な場所など水資源の乏しい土地では、地下に
人工的な貯水槽を形成して水資源を確保することが行わ
れている。
【0005】その他にも都市部で防火用水や工業用水を
確保するために建物の地下や公園・駐車場の地下などに
人工的な貯水スペースを有する貯水槽を設けて雨水が効
率よく貯水槽に流れ込むようなシステムを作り上げてい
る。
【0006】例えば、特公平7−30532号公報に開
示されているようにコンクリートなどの不透水層で形成
された凹所に砂利などの中詰材を人工的に充填して人工
の貯水スペースを形成し、該貯水スペースの表面側に形
成した不透水層に溜まった水を貯水スペース側に流し込
むことによって貯水スペースに水を供給し貯水槽とした
ものなどが挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような貯水槽の
貯水スペースの上を駐車場や公園などに利用することか
ら、上からの圧力に対して十分に耐えるものでなければ
ならない。そのため貯水スペース内に中詰材を配置充填
しており、中詰材としては、通常砂利や砕石がよく用い
られている。
【0008】しかし、これらの砂利や砕石は土地によっ
ては十分な量を入手するのが困難なところもあり、価格
的にも高価となるケースが多い。
【0009】また、貯水するための広大な凹所があった
としても砕石や砂利を用いる場合少なくとも、砕石や砂
利の体積分は貯水量が減ってしまうことになる。通常砕
石を中詰材として用いた場合、凹所全体の容積に比して
貯水率が40%程度となってしまい、残りの60%は砕
石に取られてしまう。
【0010】そこで、中詰材として、樹脂などの素材か
らなる成形品であるブロック体の中詰材を用いることに
よって、上からの圧力に耐えるとともに貯水率を90%
以上にすることが可能である。
【0011】このようなブロック体の中詰材を用いた貯
水槽の場合、下地を掘削して遮水シートを仮敷設した上
にブロック体の中詰材を必要な数だけ積み上げて、仮敷
設した遮水シートを積み上げたブロック体の中詰材の側
壁および上面に固定して、遮水シートで積み上げたブロ
ック体の中詰材を包むようにした後、残りのスペースを
土で埋め戻すという方法を採っていた。しかし、このよ
うな方法では次ぎのような問題がある。
【0012】積み上げたブロック体の中詰材を遮水シ
ートで包もうとする際に、コーナー部において遮水シー
トを納めるためにシートを折り曲げたり不用部分を切り
取ったりすることがあり、手間がかかっていた。また、
切り取ることによる漏水の可能性が増えるという問題が
ある。
【0013】遮水シートで積み上げたブロック体の中
詰材を完全に包んでしまうために、場合によって別途増
貼りする必要がある箇所も出てくるが、遮水シートの上
にブロック体の中詰材を載せた状態での作業となるため
困難であるという問題がある。
【0014】遮水シートを下地に配置する際にいずれ
か一方にずれた状態で配置してしまうと、積み上げた中
詰材全体を包めなくなるが、中詰材を配置した後は遮水
シートの位置を調整することができず、中詰材をいった
ん取り除いてから行わなければならなくなる。そういっ
たことを防止するために、遮水シートの下地への配置
は、かなり気を使って行われ、位置決めに時間と手間を
要していた。
【0015】積み上げたブロック体の中詰材の高さが
高いときには、仮敷設した遮水シートを持ち上げてブロ
ック体の中詰材側に被せる作業が困難である。
【0016】ブロック体の中詰材を積み上げたもの
は、側壁面や上面が平坦な面ではないので増貼り等の場
合、シート同士の接着するときの転圧が困難で接着しに
くいという問題がある。
【0017】積み上げたブロック体の中詰材の側面に
遮水シートを被覆貼り付けているので、増貼りを必要と
するような場合、貯水槽の外側から増貼りシートを貼る
ことになり、水圧が増貼りシートの剥がれる方向にかか
ることになるので漏水の心配がある。
【0018】前記〜のような作業は、熟練した作
業者を必要とするので施工の際には熟練作業者を現場に
送り込み、工事を行わなければならないため、人件費な
どの費用がかさんでしまうといったことがあった。
【0019】以上のような問題があり、遮水シート設置
時の作業の困難さや作業者によって出来栄えが左右され
やすいこと、また、人件費がかさんでしまうことが大き
な問題として挙げられる。
【0020】そこで、本発明は貯水槽を設置する作業が
より簡便であり、作業者の熟練度によって出来栄えが左
右されにくく、なおかつ人件費などのコストを少なくす
ることのできる貯水工法の提供を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために本発明の請求項1では、遮水シートにて囲わ
れた貯水スペースに、中詰材を配置した貯水槽を形成す
る貯水工法において、遮水シートを予め槽状に形成した
遮水成形体を凹所に配置し、その後遮水成形体内に中詰
材を配置することを特徴とする。
【0022】このように、貯水槽の周囲を囲う遮水シー
トとして、予め工場などにおいて槽形状に形成した遮水
成形体を現場に持ち込んで用いることによって、貯水槽
の現場において、遮水シートを細心の注意をもって位置
決め配置する作業、中詰材の設置後に遮水シートの端部
を中詰材の周囲を囲うように持ち上げて仮固定する作
業、出隅、入隅などにおける遮水シートの折り返し作
業、切り取り・増張り作業などを省略することができる
ので、簡便に貯水槽を形成することができるとともに、
出来栄えが作業者の熟練度に左右されることなく漏水、
外観不良などの心配のない貯水工法を施すことができ
る。
【0023】請求項2では、貯水槽には貯水を送り込む
流入管とオーバーフロー用の排水管が設置されており、
遮水成形体として流入管用ジョイント部と排水管用ジョ
イント部を予め設けたものを用いている。
【0024】遮水シートに、流入管と排水管を取りつけ
る作業も遮水シートを切り欠いてそれぞれの管との間の
シールを行うなどの、切り取り・増張り作業が伴うが、
遮水成形体にあらかじめ流入管ジョイント部と排水管用
ジョイント部を設けておくことによって、それぞれの間
との接続が簡便になり、出来栄えもよくなる。
【0025】請求項3では、貯水槽には、他の部分より
も深さの大なる取水区域が設けられており、遮水成形体
として該取水区域に相当する箇所に、他の部分よりも深
さの大なる取水部を設けたものを用いている。
【0026】貯水槽には、貯められた水を取り出すため
に、他の部分よりも若干深さの大なる取水区域が設けら
れており、そのような箇所においては出隅、入隅が存在
するため遮水シートの設置も手間のかかる部分であった
が、遮水成形体の取水区域に相当する箇所に予め深さを
大にして成形しておくことによって、作業がより簡便な
ものになる。
【0027】請求項4は、遮水シートにて囲われた貯水
スペースに、中詰材を配置した貯水槽を有する貯水構造
において、貯水槽内には槽状に形成した遮水成形体を配
置したことを特徴とする。
【0028】予め工場などにおいて槽の形状に形成した
遮水成形体を用いることによって、貯水槽の現場におい
て、遮水シートを細心の注意をもって位置決め配置する
作業、中詰材の設置後に遮水シートの端部を中詰材の周
囲を囲うように持ち上げて仮固定する作業、出隅、入隅
などにおける遮水シートの折り返し作業、切り取り・増
張り作業などを省略することができるので、簡便に貯水
槽を形成することができるとともに、出来栄えが作業者
の熟練度に左右されることなく漏水、外観不良などの心
配のない貯水構造を得ることができる。
【0029】請求項5では遮水成形体には貯水を送り込
む流入管に接続する流入管ジョイント部と、オーバーフ
ロー用の排水管に接続する排水管用ジョイント部を設け
てなるとしている。
【0030】遮水シートに、流入管と排水管を取りつけ
る作業も遮水シートを切り欠いてそれぞれの管との間の
シールを行うなどの、切り取り・増張り作業が伴うが、
遮水成形体にあらかじめ流入管ジョイント部と排水管用
ジョイント部を設けておくことによって、それぞれの間
との接続が簡便になり、出来栄えもよくなる。
【0031】請求項6では、貯水槽には、他の部分より
も深さの大なる種類区域を有しており、遮水成形体には
該取水区域に相当する箇所に、他の部分よりも深さの大
なる取水部を設けている。
【0032】貯水槽には、貯められた水を取り出すため
に、他の部分よりも若干深さの大なる取水区域が設けら
れており、そのような箇所においては出隅、入隅が存在
するため遮水シートの設置も手間のかかる部分であった
が、遮水成形体の取水区域に相当する箇所に予め深さを
大にして成形しておくことによって、作業がより簡便な
ものになる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1に示すのは本発明の貯水工法
及び遮水構造に用いる遮水成形体の一例を示す斜視図で
あり、図2は凹所の平面図、図3は凹所に遮水成形体を
配置したところの断面図、図4は中詰材を設置した後の
断面図、図5は遮水成形体のプレス加工部を示す拡大斜
視図である。図6は中詰材の一例を示す斜視図、図7は
中詰材の別の例を示す斜視図、図8は貯水槽内に設置す
る中詰材を積み上げたところの斜視図である。
【0034】本発明の遮水工法及び遮水構造は、駐車場
や公園などの地下に設けて使用するものであり、貯水槽
1の上の土地を他の目的で使用するために、貯水槽1の
貯水スペースには、例えば貯水槽1の上部を駐車場など
の別用途に使用するため、上からの圧力に耐えられるよ
う空隙を有する中詰材を配置するようなものである。
【0035】本発明の遮水工法及び遮水構造では、貯水
槽1は、下地に図2、図3に示すような凹所2が掘削形
成しており、そこに遮水シートからなる遮水成形体3を
設置し、該遮水成形体4で囲まれた貯水スペース4内に
中詰材5を設置して形成される。
【0036】まず、凹所2には図1に示すような、予め
貯水槽1の形状の合わせて成形した遮水成形体3を配置
する。遮水成形体3は、底面6と側面7を有する直方体
の槽形状で、側面7の一つには、貯水槽1に水を供給す
るための流入管と接続する流入管用ジョイント部8およ
びオーバーフローした水を排出するための排水管に接続
する排水管用ジョイント部9が形成されている。
【0037】流入管用ジョイント部8と排水管用ジョイ
ント部9は、遮水成形体3のひとつの側面7に貫通孔を
設けるとともに、外部に筒状物を突出させており、外部
から導入されている流入管や排水管と接続できるように
なっている。
【0038】また、凹所2の一部には、他の場所よりも
深さの大なる取水区域10が形成されている。取水区域
を他の所よりも深くしておくことによって、貯水槽1内
に貯めた水をほぼ全部くみ上げることができるようにな
る。その場合は、遮水成形体3の取水区域10に相当す
る箇所には、同様に底面7から突出しており、他の部分
よりも深さの大なる取水部11を設けている。
【0039】続いて、遮水成形体3の内部に中詰材5を
設置してゆく。中詰材5を設置することによって、貯水
槽1は上からの圧力にも耐えられるようになるので、貯
水槽を駐車場などの別の用途に使うことができる。
【0040】中詰材5を図5のように貯水スペース2の
高さまで積み上げたら、積み上げられた中詰材5の上を
遮水シートで覆う。この遮水シートは遮水成形体3とは
別体のシートを用いても構わないし、予め遮水成形体3
と一体に成形されたものでも構わない。
【0041】次いで、遮水成形体3の側面7と凹所2と
の間の隙間を埋め戻し、上にも土を被せて通常の下地と
同様に仕上げる。取水区域に相当するところは、別途、
マンホールを設置するなどして貯水槽1に貯めた水を外
部から取水できるようにしている。
【0042】遮水成形体3は、EPDMなどのゴムや、
ポリエチレン、塩化ビニルなどの樹脂、また、オレフィ
ン系の熱可塑性エラストマーなどの材質からなる不透水
性の素材からなっており、材質は限定されるものではな
いが、成形体とした状態で工場などから現場まで搬送す
るということを考えると軽量のシート素材で、出隅、入
隅などのコーナー部に沿わせて曲げ加工することから、
EPDMなどからなる0.5〜2.5mm程度の厚みの
ゴムで構成することが好ましい。また、簡単に破断しな
いよう強度を持たせるためにゴム中にポリエステル繊
維、綿、ポリアミド繊維などからなる基布を埋設したも
のを用いてもよい。
【0043】図1に示した遮水成形体3の場合は、一枚
のシートを折ることによって直方体形状の遮水成形体に
している。隣り合う側面7同士の間は図6に拡大図を示
すようにシートを折り返して、折り返したところをブチ
ルゴムなどの接着剤12を介在し、熱プレスすることに
よって接着している。
【0044】直方体形状を作る場合に、側面同士の間で
このようにシートを折り返しておさめる方法だけでな
く、切り欠きをつくって接合するという方法でも構わな
い。更に、遮水成形体の形状が直方体のみに限られるも
のではなく、凹所2の形態に合わせてさまざまな形状を
採ることが可能である。
【0045】中詰材5は砕石でもよいが、例えば図7や
図8に示すような多数の折り曲げ部20や支柱30を有
する形状のポリプロピレン、高密度ポリエチレン、硬質
塩化ビニル、不飽和ポリエステルなどの樹脂素材からな
る成形体やその他軽量な合金など、水によって腐食しに
くく軽量な素材からなり、形状は例えば直方体である場
合は平面形状が300〜4000mm、好ましくは50
0〜2000mm四方で厚みが100〜300mm程度
のブロックであり、図8の20のような折り曲げ部を設
けたり、図8の支柱30を設けることによって多くの空
隙部を確保した中空構造にしており、重ねて積み上げる
と80%以上、好ましくは90%以上の間隙を確保する
ことのできるものであり、また、上からの10tf/m
2以上の荷重に対して耐えうるものである。
【0046】図7に示すブロック体の中詰材5の場合
は、折り曲げ部20の方向を互い違いにして積み上げる
ことによって折り曲げ部20によって間隙が形成されて
貯水率を確保することができるものである。また、図8
のブロック体中詰材の場合は支柱30を上下隣り合うブ
ロック体の中詰材の板31に形成した座繰り32にあて
がうことによって、板31の間に支柱30の高さの間隙
を形成し、同様に貯水率を確保できるものである。
【0047】中詰材5の形状はこれらのものに限定され
るものではなく、上記のような80%以上、好ましくは
90%以上の間隙を確保することができるような中空構
造の物体であればよい。サイズの面では、貯水池のよう
な空間内に配置する際に、サイズが小さすぎても配置に
手間がかかり、大きすぎると搬入したり積み上げるのが
困難になるので、形状にこだわることなく上記に直方体
形状の場合に示したようなサイズに相当する程度の、外
寸で最も短いところが300mm以上、最も長いところ
でも4000mm以下、より好ましくは500mm以
上、2000mm未満になるような物体が好ましい。
【0048】ここで外寸で最も短いところというのは物
体の形状に係らず、その物体が空間に占める幅を測定し
たときに最も値が小さくなる箇所であり、外寸で最も長
いところというのは逆に最も値が大きくなる箇所を意味
する。
【0049】以上のように貯水槽1を囲う遮水層として
予め工場などで成形した遮水成形体3を用いることによ
って、簡便に施工することが可能であり、作業者の熟練
度にかかわらず漏水や外観不良などの問題が起きにく
く、出来栄えのよい貯水槽1を作ることができる。ま
た、作業者の人数を減らすこともできるのでコストの面
でもかなり有利な工法であるといえる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1では、遮
水シートにて囲われた貯水スペースに、中詰材を配置し
た貯水槽を形成する貯水工法において、遮水シートを予
め槽状に形成した遮水成形体を凹所に配置し、その後遮
水成形体内に中詰材を配置することを特徴とする。
【0051】このように、貯水槽の周囲を囲う遮水シー
トとして、予め工場などにおいて槽形状に形成した遮水
成形体を現場に持ち込んで用いることによって、貯水槽
の現場において、遮水シートを細心の注意をもって位置
決め配置する作業、中詰材の設置後に遮水シートの端部
を中詰材の周囲を囲うように持ち上げて仮固定する作
業、出隅、入隅などにおける遮水シートの折り返し作
業、切り取り・増張り作業などを省略することができる
ので、簡便に貯水槽を形成することができるとともに、
出来栄えが作業者の熟練度に左右されることなく漏水、
外観不良などの心配のない貯水工法を施すことができ
る。
【0052】請求項2では、貯水槽には貯水を送り込む
流入管とオーバーフロー用の排水管が設置されており、
遮水成形体として流入管用ジョイント部と排水管用ジョ
イント部を予め設けたものを用いている。
【0053】遮水シートに、流入管と排水管を取りつけ
る作業も遮水シートを切り欠いてそれぞれの管との間の
シールを行うなどの、切り取り・増張り作業が伴うが、
遮水成形体にあらかじめ流入管ジョイント部と排水管用
ジョイント部を設けておくことによって、それぞれの間
との接続が簡便になり、出来栄えもよくなる。
【0054】請求項3では、貯水槽には、他の部分より
も深さの大なる取水区域が設けられており、遮水成形体
として該取水区域に相当する箇所に、他の部分よりも深
さの大なる取水部を設けたものを用いている。
【0055】貯水槽には、貯められた水を取り出すため
に、他の部分よりも若干深さの大なる取水区域が設けら
れており、そのような箇所においては出隅、入隅が存在
するため遮水シートの設置も手間のかかる部分であった
が、遮水成形体の取水区域に相当する箇所に予め深さを
大にして成形しておくことによって、作業がより簡便な
ものになる。
【0056】請求項4は、遮水シートにて囲われた貯水
スペースに、中詰材を配置した貯水槽を有する貯水構造
において、貯水槽内には槽状に形成した遮水成形体を配
置したことを特徴とする。
【0057】予め工場などにおいて槽状に形成した遮水
成形体を用いることによって、貯水槽の現場において、
遮水シートを細心の注意をもって位置決め配置する作
業、中詰材の設置後に遮水シートの端部を中詰材の周囲
を囲うように持ち上げて仮固定する作業、出隅、入隅な
どにおける遮水シートの折り返し作業、切り取り・増張
り作業などを省略することができるので、簡便に貯水槽
を形成することができるとともに、出来栄えが作業者の
熟練度に左右されることなく漏水、外観不良などの心配
のない貯水構造を得ることができる。
【0058】請求項5では遮水成形体には貯水を送り込
む流入管に接続する流入管ジョイント部と、オーバーフ
ロー用の排水管に接続する排水管用ジョイント部を設け
てなるとしている。
【0059】遮水シートに、流入管と排水管を取りつけ
る作業も遮水シートを切り欠いてそれぞれの管との間の
シールを行うなどの、切り取り・増張り作業が伴うが、
遮水成形体にあらかじめ流入管ジョイント部と排水管用
ジョイント部を設けておくことによって、それぞれの間
との接続が簡便になり、出来栄えもよくなる。
【0060】請求項6では、貯水槽には、他の部分より
も深さの大なる種類区域を有しており、遮水成形体には
該取水区域に相当する箇所に、他の部分よりも深さの大
なる取水部を設けている。
【0061】貯水槽には、貯められた水を取り出すため
に、他の部分よりも若干深さの大なる取水区域が設けら
れており、そのような箇所においては出隅、入隅が存在
するため遮水シートの設置も手間のかかる部分であった
が、遮水成形体の取水区域に相当する箇所に予め深さを
大にして成形しておくことによって、作業がより簡便な
ものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮水構造及び貯水工法に用いる遮水成
形体の一例を示す斜視図である。
【図2】凹所の平面図である。
【図3】凹所に遮水成形体を配置したところの断面図で
ある。
【図4】中詰材を設置した後の断面図である。
【図5】中詰材を積み上げたところの斜視図である。
【図6】遮水成形体のプレス加工部を示す拡大斜視図で
ある。
【図7】中詰材の一例を示す斜視図である。
【図8】中詰材の別の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 貯水槽 2 凹所 3 遮水成形体 4 貯水スペース 5 中詰材 6 底面 7 側面 8 流入管用ジョイント部 9 排水管用ジョイント部 10 取水区域 11 取水部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮水シートにて囲われた貯水スペース
    に、中詰材を配置した貯水槽を形成する貯水工法におい
    て、遮水シートを予め槽状に形成した遮水成形体を凹所
    に配置し、その後遮水成形体内に中詰材を配置すること
    を特徴とする貯水工法。
  2. 【請求項2】 貯水槽には貯水を送り込む流入管とオー
    バーフロー用の排水管が設置されており、遮水成形体と
    して流入管用ジョイント部と排水管用ジョイント部を予
    め設けたものを用いた請求項1記載の貯水工法。
  3. 【請求項3】 貯水槽には、他の部分よりも深さの大な
    る取水区域が設けられており、遮水成形体として該取水
    区域に相当する箇所に、他の部分よりも深さの大なる取
    水部を設けたものを用いた請求項1または2記載の貯水
    工法。
  4. 【請求項4】 遮水シートにて囲われた貯水スペース
    に、中詰材を配置した貯水槽を有する貯水構造におい
    て、貯水槽内には槽状に形成した遮水成形体を配置した
    ことを特徴とする貯水構造。
  5. 【請求項5】 遮水成形体には貯水を送り込む流入管に
    接続する流入管ジョイント部と、オーバーフロー用の排
    水管に接続する排水管用ジョイント部を設けてなる請求
    項1記載の貯水構造。
  6. 【請求項6】 貯水槽には、他の部分よりも深さの大な
    る種類区域を有しており、遮水成形体には該取水区域に
    相当する箇所に、他の部分よりも深さの大なる取水部を
    設けた請求項1または2記載の貯水構造。
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