JP2001279472A - 鋳鉄管の防食方法 - Google Patents

鋳鉄管の防食方法

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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外での仮置きで発生する白錆や、蒸気養生
により発生する白錆の上にも塗装可能な塗料を用いた鋳
鉄管の防食方法を提供する。 【解決手段】(1)鋳鉄管の外面に、亜鉛、亜鉛−アル
ミニウム擬合金、又は亜鉛−アルミニウム合金を溶射
し、溶射被膜層を形成し、(2)前記鋳鉄管の外面に、
475〜1,800のエポキシ当量を有するエポキシ樹
脂からなる第1成分と、活性水素当量(固形分)160
〜600のアミン硬化剤からなる第2成分とを含有する
固形分5重量%以上の水性2液型エポキシエマルション
塗料を塗装し、エポキシ樹脂被膜を形成し、及び(3)
前記エポキシ樹脂被膜上に、固形分15重量%以上のア
クリルエマルション塗料を塗装し、アクリル樹脂被膜を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳鉄管の防食方法
に関し、屋外での仮置きで発生する白錆や、蒸気養生に
より発生する白錆の上にも塗装可能な塗料を用いた鋳鉄
管の防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄管は、上下水道等に広く用いられ、
その管内面には長期の通水に対する高耐食性及び高耐久
性が要求されるため、モルタルライニング又はエポキシ
樹脂粉体塗装が広く採用されてきている。また、鋳鉄管
は、地中等に埋没された環境で使用されることが多いた
め、管外面には防食層として、Zn系プライマーを用い
る場合が多い。Zn系プライマーとしては、ジンクリッ
チ塗料や、Zn(Zn−Al擬合金、Zn−Al合金を
含む)溶射があるが、最近は防食性能に優れたZn溶射
が広く用いられてきている。
【0003】鋳鉄管の製造工程において、管外面にZn
系プライマー層を形成させた後、管内面に、モルタルラ
イニング又はエポキシ樹脂粉体塗装までの間に、一般的
に保管スペース等の関係で屋外での仮置きが避けられ
ず、その間に白錆が発生し、それが原因で上塗り塗膜
(JWWA K139に適合する水性エマルション塗
料)との付着性が低下するといった問題点があった。ま
た、モルタルライニングの場合は、管外面にZn系プラ
イマー層を形成させた後に、モルタルを施工し、モルタ
ルの硬化を促進するための蒸気養生を行うため、更に白
錆が発生し、それが原因で上塗り塗膜(JWWA K1
39に適合する水性エマルション塗料)との付着性が低
下するといった問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、モルタルラ
イニング又はエポキシ樹脂粉体塗装による高耐食性、高
耐久性という優れた特長を生かしつつ、屋外での仮置き
で発生する白錆や、蒸気養生により発生する白錆の上に
も塗装可能な塗料を用いることにより、効率よく鋳鉄管
を製造することのできる塗装工程を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記要求
を満たす鋳鉄管の防食方法について、鋭意検討を行った
結果、特定の水性2液型エポキシエマルション塗料を、
プライマーとして用いることにより、屋外での仮置きで
発生する白錆や、蒸気養生により発生する白錆の上にも
塗装可能となり、効率よく鋳鉄管を製造することのでき
る塗装方法を見出し、本発明を完成したものである。即
ち、本発明は、以下の工程、(1)鋳鉄管の外面に、亜
鉛、亜鉛−アルミニウム擬合金、又は亜鉛−アルミニウ
ム合金を溶射し、溶射被膜層を形成する工程、(2)前
記鋳鉄管の外面の溶射被膜層に、475〜1,800の
エポキシ当量を有するエポキシ樹脂からなる第1成分
と、活性水素当量(固形分)160〜600のアミン硬
化剤からなる第2成分とを含有する固形分5重量%以上
の水性2液型エポキシエマルション塗料を塗装し、エポ
キシ樹脂被膜を形成する工程、及び(3)前記エポキシ
樹脂被膜上に、固形分15重量%以上のアクリルエマル
ション塗料を塗装し、アクリル樹脂被膜を形成させる工
程、を含むことを特徴とする鋳鉄管の防食方法に関する
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明で使用される鋳鉄管は、公知のものであ
り、特に、上下水道等に広く用いられている。本発明で
は、まず、鋳鉄管の管外面に、亜鉛、亜鉛−アルミニウ
ム擬合金、又は亜鉛−アルミニウム合金を溶射し、溶射
被膜層を形成する。この工程では、溶射被膜層形成前
に、予め、鋳鉄管外面を必要に応じて、ブラスト処理
や、清掃等の素地調整を行ってもよい。溶射は、例え
ば、ガス溶射法や、アーク溶射法、プラズマ溶射法等に
より、行うことができる。これらの方法自体は、公知で
ある。これらの方法によって、亜鉛、亜鉛−アルミニウ
ム擬合金、又は亜鉛−アルミニウム合金を溶射し、鋳鉄
管外面に亜鉛、亜鉛−アルミニウム擬合金、又は亜鉛−
アルミニウム合金の溶射被膜層を形成する。
【0007】亜鉛−アルミニウム合金における、亜鉛と
アルミニウムとの質量割合は、例えば、(95:5〜4
0:60)が防食性の観点から適当である。亜鉛とアル
ミニウムとからなる擬合金は、溶射された亜鉛とアルミ
ニウムとが不規則に重なり合い、外見的に亜鉛−アルミ
ニウム合金を形成している状態をいう。この場合も、亜
鉛とアルミニウムとの質量割合は、亜鉛−アルミニウム
合金の場合と同様である。溶射被膜層の厚さは、通常、
70〜300g/m2、好ましくは、100〜260g
/m2であることが、長期防食性や、密着性の観点から
適当である。
【0008】溶射方法としては、回転しながら管軸方向
に移送される鋳鉄管に、固定した溶射ガンにより、亜鉛
−アルミニウム擬合金、又は亜鉛−アルミニウム合金
(以下、亜鉛の場合を含み、単に「亜鉛」と総称す
る。)を溶射する方法や、回転させた鋳鉄管に、溶射ガ
ンを移動させながら亜鉛を溶射する方法が適当である
が、これらに限定されるものではなく、周知の各種方法
で亜鉛を溶射することも可能である。このような溶射工
程の後に、好ましい1態様においては、鋳鉄管内面に、
モルタルライニング層を形成する。モルタルライニング
としては、通常、鋳鉄管に用いられているセメントモル
タルライニングを施すことが適当である。
【0009】本発明においては、特に好ましい態様にお
いては、鋳鉄管の外面に形成された溶射被膜層の上に、
以下で詳述する水性2液型エポキシエマルション塗料を
塗装する前に、好ましくは、以下の工程が行われる。 (1)モルタルライニングした鋳鉄管を養生する工程。 (2)養生後、該養生工程により発生する白サビを除去
することなしに、該鋳鉄管を温水槽に入れ、鋳鉄管の温
度を、好ましくは、50〜80℃、更に好ましくは、6
0〜80℃に加温する工程。 (3)該鋳鉄管を温水槽から出し、水を切って乾燥させ
る工程。 養生は、例えば、35〜55℃の温度で、3時間以上の
条件で蒸気養生を行い、モルタルの品質安定化を図るた
めに行われる。この養生過程において、鋳鉄管の外面
に、白サビが生じ易い。鋳鉄管の加温は、以下で説明す
る水性2液型エポキシエマルション塗料を塗布した後の
乾燥又は硬化工程を促進するために行われる。本発明に
おいては、養生工程により亜鉛の白サビが発生しても、
そのまま、白サビを除去することなしに、該鋳鉄管を温
水槽に入れ、鋳鉄管の温度を加温することができる。
【0010】このようにして処理された鋳鉄管の外面に
は、可使時間や、作業性、乾燥性等の観点から、固形分
5質量%以上、好ましくは、10質量%以上(上限とし
ては、例えば、50質量%が適当である)の水性2液型
エポキシエマルジョン塗料を乾燥膜厚が、例えば、5〜
40μm、好ましくは、10〜20μmになるように塗
装する。本発明の水性2液型エポキシ樹脂塗料は、47
5〜1,800のエポキシ当量を有するエポキシ樹脂を
含有する第1成分と、活性水素当量(固形分)160〜
600のアミン硬化剤とを含有する第2成分を有し、使
用時において、水による希釈が可能で、溶剤系塗料に比
較して、引火性や有害性有機揮発分含有量が減量出来
る。
【0011】使用されるエポキシ樹脂としては、エポキ
シ当量が475〜1,800である限り、各種のエポキ
シ樹脂を使用することができる。このようなエポキシ樹
脂は、常温で半固形状、固形である。このようなエポキ
シ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAや、ビスフ
ェノールF等のビスフェノール化合物、レゾルシン、ハ
イドロキノン等の多価フェノール、フェノールノボラッ
ク、クレゾールノボラック等のポリフェノール化合物と
エピクロルヒドリンとから誘導されるもの:ブタンジオ
ール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリト
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等の多価アルコールとエピクロルヒドリンとから誘導
されるもの:
【0012】3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレー
ト、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサン)カ
ルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物:フタル酸、
テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸及び、オキ
シ安息香酸、オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン
酸とエピクロルヒドリンとから誘導されるもの:アニリ
ン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等
の多価アミノ化合物、及び、アミノフェノール、アミノ
クレゾール等のヒドロキシアミノ化合物とエピクロルヒ
ドリンとから誘導されるものが好適に挙げられる。ま
た、エポキシ樹脂は、ポリウレタン骨格や、ポリブタジ
エン骨格を有していてもよく、分子の一部に複数のエポ
キシ基を結合させた化合物、或いは、ヒダントイン環を
有するエポキシ化合物であってもよい。これらのエポキ
シ樹脂は、単独で、又は2種類以上を組合せて用いても
良い。
【0013】エポキシ当量が475以下であると、可使
時間が短くなり、1,800を超えると、塗膜表面の乾
燥が早く、割れを生じて厚膜塗装できない。エポキシ樹
脂は、可使時間、作業性、乾燥性の点から、好ましく
は、エポキシ当量が500〜1,600であるエポキシ
樹脂が好適である。
【0014】エポキシ樹脂の数平均分子量は、好ましく
は、900〜3600、特に好ましくは、950〜32
00である。数平均分子量が、900未満では、可使時
間が短かくなり、好ましくない。また、この数平均分子
量が3600を超えると、表面の乾燥が早くなり、塗膜
にワレを生じることとなり、好ましくない。本発明で使
用される第1成分は、上記で規定されるエポキシ樹脂を
含有する。エポキシ樹脂は、第1成分の質量に基づい
て、2.5〜40質量%、好ましくは、5〜15質量%
の量であることが適当である。このような第1成分は、
水性のエポキシエマルションとして市場において容易に
入手可能である。必要に応じて、水や、着色顔料、体質
顔料、防錆顔料等の顔料類、分散剤、消泡剤等の添加剤
を併用することが出来る。
【0015】体質顔料としては、通常のエポキシ樹脂組
成物に使用される公知の無機充填材が適宜使用される。
具体的に例示すれば、下記のものが挙げられる。炭酸カ
ルシウムや、硫酸バリウム、結晶シリカ、溶融シリカ、
無定形シリカ、アルミナ、水和アルミナ、マグネシア、
タルク、マイカ、クレー、セラミック粉末、ガラス繊維
粉末等。体質顔料は、単独で、又はこれらの2種類以上
の混合物として用いてもよい。着色顔料としては、例え
ば、カーボンブラックや、酸化チタン、ベンガラ等が挙
げられる。
【0016】アミン硬化剤としては、活性水素当量(固
形分)160〜600を有する限り、エポキシ基を含有
する化合物に対する硬化剤として公知のものを特に制限
なく使用することができる。アミン硬化剤の活性水素当
量(固形分)は、160〜600、好ましくは、160
〜500であることが適当である。活性水素当量が、こ
の範囲をはずれると、付着性が低下するため、好ましく
ない。このようなアミン硬化剤としては、例えば、フェ
ニレンジアミンや、トリレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族多
価アミン:ジアミノシクロヘキシルメタン、3,9−ビ
ス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン等の脂肪族多価アミ
ン:これらの多価アミン類と前記エポキシ樹脂及び/又
はモノエポキシ化合物との付加反応生成物:エチレンジ
アミン、キシリレンジアミン等のジアミン類とアジピン
酸、
【0017】ダイマー酸等のジカルボン酸とを縮合させ
たポリアミドアミン類:2−メチルイミダゾール、1−
ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メ
チルイミダゾールトリメリット酸塩等のイミダゾール系
化合物:前記イミダゾール系化合物と前記エポキシ樹脂
との付加反応生成物:2−メチルイミダゾリン等のイミ
ダゾリン化合物:ジシアンジアミド等のグアニジン化合
物:1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等
の第三級アミン化合物:1,8−ジアザビシクロ[5,
4,0]ウンデセン−7のノボラック塩等の化合物であ
る。
【0018】アミン硬化剤は、単独で、又は2種類以上
の混合物として用いても良い。アミン硬化剤の使用量
は、その硬化剤が通常使用される場合と同様であり、必
要に応じその使用量は加減してもよい。第2成分は、ア
ミン硬化剤を含有する。アミン硬化剤からなる第2成分
は、水性2液型エポキシエマルションの質量に基づい
て、通常、1〜25質量%、好ましくは、5〜10質量
%の量で配合することが適当である。必要に応じて、第
2成分には、水や、着色顔料、体質顔料、防錆顔料等の
顔料類、分散剤、消泡剤等の添加剤を併用することが出
来る。これらの添加剤の範囲は、第1成分との関連で説
明したものが好適に挙げられる。
【0019】本発明の水性2液型エポキシエマルション
塗料は、上記第1成分と、第2成分とを別々に有する塗
料組成物である。水性2液型エポキシエマルション塗料
は、塗装前に、第1成分及び第2成分を混合してから、
鋳鉄管外面上に塗装される。第1成分中のエポキシ樹脂
と、第2成分中のアミン硬化剤との使用割合としては、
例えば、エポキシ樹脂1当量に対し、アミン硬化剤の活
性水素の割合が0.5〜1.5当量、好ましくは、0.
7〜1.2当量となる割合が好適である。この当量が、
0.5当量より少ないと、十分な硬化塗膜が得られず、
一方、1.5当量より多いと、親水性が高くなり、耐食
性が低下し易い。
【0020】本発明で使用される第1成分及び第2成分
には、更に、通常のエポキシ樹脂塗料に使用される表面
調整剤や、消泡剤、分散剤(濡れ改良材)、カップリン
グ剤、可塑剤、溶剤、硬化触媒、染料、湿潤剤、レベリ
ング剤、チキソトロピック性付与剤等をそれぞれに、又
は第1成分及び第2成分の混合後に適宜添加してもよ
い。本発明で使用される水性2液型エポキシエマルショ
ン塗料は、塗装後、例えば、20〜60秒間、好ましく
は、30〜60秒間のセッティングタイムを置き、水性
2液型エポキシエマルション塗料を安定させる。エポキ
シ樹脂被膜は、通常、5〜40μm、好ましくは、10
〜20μmの厚みを有することが適当である。次いで、
このように形成されたエポキシ樹脂被膜の上に、好まし
くは、以下で説明するアクリルエマルション塗料を塗装
する。
【0021】アクリルエマルション塗料は、固形分15
質量%以上、好ましくは、50質量%以上(上限は、例
えば、70質量%が適当である)のを乾燥膜厚が、例え
ば、40〜120μm、好ましくは、60〜80μmに
なるように塗装し、乾燥させることが適当である。本発
明で使用するアクリルエマルション塗料は、水性アクリ
ル系樹脂、顔料及び界面活性剤、必要に応じて、顔料分
散剤や、消泡剤等の各種添加剤からなる。従来、溶射被
膜に白サビが発生した場合には、アクリルエマルション
塗料を塗装しても、白サビによって、密着性の良い防食
塗膜を得ることはできなかった。本発明では、溶射被膜
層に、特定の水性2液型エポキシエマルション塗料を塗
装することによって、その上にアクリルエマルション塗
料を塗装しても、密着性の優れた防食塗膜を得ることが
できることを見出したものである。
【0022】本発明で使用するアクリルエマルション塗
料は、アクリル樹脂を固形分換算で50重量%以上の比
率で含有するアクリル系樹脂からなる水性アクリル系樹
脂、顔料及び界面活性剤、顔料分散剤、消泡剤等の各種
添加剤からなる。アクリルエマルション塗料の主要成分
であるアクリル系樹脂としては、例えば、(メタ)アク
リル酸エステル類及びカルボキシル基含有のビニル系単
量体、更には必要に応じて、その他共重合可能なビニル
系単量体をラジカル重合開始刹を使用して重合すること
により得られる。重合方法としては、例えば、溶液重合
や、乳化重合、懸濁重合等の各種の公知慣用の手法が使
用できる。
【0023】(メタ)アクリル酸エステル類としては、
例えば、(メタ)アクリル酸メチルや、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。
これらのモノマーは、単独でも、またそれらの混合物と
して使用してもよい。カルボシル基含有のビニル単量体
としては、例えば、アクリル酸や、メタアクリル酸、ク
ロトン酸等の一塩基酸モノマー、イタコン酸や、マレイ
ン酸、フマル数等の二塩基酸モノマー、及びこれらのア
ルコールハーフエステル類が挙げられる。更に、その他
共重合可能な単畳体としては、スチレンや、ビニルトル
エン、d−メチルスチレン等の芳香族モノマーや、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等の、
水酸基や、グリシジル基、アミド基、アルコキシシリル
基、アミノ基、エチレンオキシド基、燐酸基、スルフォ
ニル基等の官能基を分子内に有する官能基モノマーが必
単に応じ選択、使用される。
【0024】厚膜性や、作業性の点から、アクリルエマ
ルション塗料は、固形分換算で上記した水性のアクリル
系樹脂が15重量%以上含有されている。樹脂分がアク
リルエマルション塗料中の固形分で15重量%未満の場
合には、得られる塗膜の基材付着性及び防食性が劣るよ
うになる。アクリルエマルション塗料は、鋳鉄管を回転
させながら、固定もしくは往復移動させるスプレーガン
により、スプレー塗装することが適当であるが、ハケ塗
装や、ローラ塗装等の周知の各種方法で塗装することも
可能である。
【0025】塗装されたアクリルエマルション塗料は、
前記温水槽で加温された熱あるいは自然乾燥により硬化
させる。得られるアクリル樹脂被膜の厚さは、例えば、
40〜120μm、好ましくは、60〜80μmが適当
である。このようにしてアクリルエマルション塗料から
のアクリル樹脂被膜を形成させた鋳鉄管は、保管スペー
スや製造ラインの関係で通常屋内外に仮置保管される。
更に、溶射被膜層、エポキシ樹脂被膜及びアクリル樹脂
被膜を施した鋳鉄管の外面に、上塗り塗膜を設けてもよ
い。上塗り塗膜は、アクリル樹脂被膜だけであれば、光
沢、耐久性に劣るので、必要に応じて、光沢のある美観
付与や耐候性、耐久性等を向上させる目的で形成させ
る。
【0026】上塗り塗膜用の上塗り塗料としては、従来
から鋳鉄管外面用上塗り塗料として使用されているもの
であれば、各種塗料が、使用可能であり、具体的には、
フッ素樹脂や、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アク
リル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、あるいは、シ
リコーン樹脂等を結合剤とする有機溶剤型もしくは、水
希釈型塗料が挙げられる。これら上塗り塗料は、前述の
アクリルエマルション塗料と同様に塗装することがで
き、自然乾燥や、強制乾燥させることにより硬化させる
ことができる。上塗り塗膜層の膜厚は、自然乾燥で、例
えば、10〜50μm、好ましくは、20〜30μmが
適当である。
【0027】別の態様としては、本発明の塗装方法は、
溶射被膜層を形成した後、鋳鉄管を、屋外で保存した
後、屋外での保存により発生する白サビを除去すること
なしに、鋳鉄管を予熱しながら、該鋳鉄管の内面に、エ
ポキシ樹脂系粉体塗料を塗装して、前記予熱により、前
記エポキシ樹脂系粉体塗料を硬化させ、粉体塗膜層を形
成した後、上記と同様にして、溶射被膜を形成した鋳鉄
管の外面に、水性2液型エポキシエマルション塗料を塗
装し、次いで、アクリルエマルション塗料を塗装し、更
に必要に応じて、上塗り塗膜を形成することが好まし
い。
【0028】屋外で長期に保存すると、白サビが発生し
易い。しかしながら、上記のように塗装することによっ
て、白サビを除去することなしに、鋳鉄管を予熱しなが
ら、鋳鉄管の内面に、エポキシ樹脂系粉体塗料を塗装
し、次いで、上記のように水性2液型エポキシエマルシ
ョン塗料、アクリルエマルション塗料等を鋳鉄管外面に
塗装することができる。屋外では、溶射被膜を形成した
鋳鉄管は、例えば、1日〜6ヵ月等の長期間保管される
ことが多い。
【0029】鋳鉄管を予熱するのは、鋳鉄管の内面に塗
装されるエポキシ樹脂系粉体塗料をその予熱により、硬
化させるためである。予熱温度は、使用するエポキシ樹
脂系粉体塗料の種類、硬化時間等により、任意に決定さ
れるが、通常、管体温度が(220℃±50℃)になる
程度が適当であり、この温度範囲でエポキシ樹脂系粉体
塗料が溶融するとともに、エポキシ樹脂と硬化剤との間
で架橋反応が起こる。予熱手段としては、例えば、ガス
炉や、電気炉等の周知の加熱炉による方法が挙げられる
が、予熱することができる限り、これら手段に限定され
るものではない。
【0030】なお、エポキシ樹脂系粉体塗料を塗装する
前に、管内面を、研磨や、清掃等の手段により、素地調
整を行うのが望ましい。管内面に塗布されるエポキシ樹
脂系粉体塗料は、鋳鉄管内面の防食性を付与させる。エ
ポキシ樹脂系粉体塗料は、鋳鉄管を予熱しながら、鋳鉄
管の内面に、塗装する。エポキシ樹脂系粉体塗料は、通
常、好ましくは、常温で固形のエポキシ樹脂、該エポキ
シ樹脂用の硬化剤、更に必要に応じて、各種顔料、添加
剤等を含有する。そのようなエポキシ樹脂としては、例
えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合
物に代表されるグリシジルエーテル型樹脂や、グリシジ
ルエステル型樹脂、グリシジルアミン型樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂などの常温で固形
の通常の粉体塗料用エポキシ樹脂が使用できる。ただ
し、エポキシ樹脂は、例えば、軟化点60〜150℃、
エポキシ当量400〜3000のものが適当である。軟
化点が60℃より低いもの、或いはエポキシ当量が40
0より小さいと、粉体塗料が貯蔵中固まり易くなり、一
方、軟化点が150℃より高いもの、或いはエポキシ当
量が3000より大きいと、溶融粘度が高くなり、それ
故、平滑な塗面が得難くなり、ピンホール等が発生しや
すくなる傾向にある。
【0031】エポキシ樹脂用の硬化剤としては、通常エ
ポキシ樹脂粉体塗料に用いられいる硬化剤であれば、特
に制限なく、各種の硬化剤を使用することができる。こ
のような硬化剤としては、例えば、酸無水物系や、ジシ
アンジアミド系、芳香族アミン系、有機酸ジヒドラジド
系、BF3−アミン錯塩系、イミダゾール系、多価フェ
ノール系等が代表的な硬化剤として挙げられる。エポキ
シ樹脂と硬化剤との配合割合は、各硬化剤の特性に応じ
て変動するが、エポキシ樹脂本来の塗膜性能を発揮する
ことができる公知の範囲内で決定される。例えば、多価
フェノール系硬化剤を使用する場合、硬化剤中の水酸基
対エポキシ樹脂中のエポキシ基の当量比は、(0.7〜
1.3:1)の範囲が適当である。
【0032】酸化チタンや、酸化鉄、カーボンブラッ
ク、フタロシアニンブルー、炭酸カルシウム、沈降性硫
酸バリウム、シリカ、タルク等の各種着色顔料、もしく
は体質顔料、ガラス繊維等の充填剤、更には分散剤、表
面調整剤等の各種添加剤を必要に応じて配合してもよ
い。前記顔料と充填剤との総量は、粉体塗料の質量に基
づいて、通常、20〜50質量%、好ましくは、30〜
45質量%の量で配合するのが、厚膜化できるので望ま
しい。粉体塗料は、従来から公知のドライブレンド法
や、熱溶融練合法等により製造することができる。
【0033】鋳鉄管内面のエポキシ樹脂系粉体塗料の塗
装方法としては、スプレーノズルを回転する鋳鉄管の内
部に挿入し、管軸方向に移動させながら、塗装する方法
や、粉体塗料を気体とともに回転する鋳鉄管の内部に大
過剰送入し、管内壁に融着させ、余剰の粉体塗料を除去
する方法等の周知の各種方法で粉体塗料を塗装すること
が可能である。形成される粉体塗料層の膜厚は、例え
ば、300μm以上、好ましくは、400〜700μm
が適当である。上記以外の外面に塗装される水性2液型
エポキシエマルション塗料、アクリルエマルション塗料
及び必要に応じて塗装される上塗り塗料は、上記と同様
である。
【0034】
【実施例】以下、本発明について、更に、実施例により
詳細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は質量
基準で示す。試験板の作成方法 試験板は、金属亜鉛量が135g/m2でアーク溶射さ
れた鋼板(150×70×2.3mm)を、サンシャイ
ンウエザオメーターに取り付け、連続散水条件下で、照
射を24時間行って、表面に亜鉛の白サビを発生させた
ものを用いる。この条件で生成する白サビは、全面に均
一に発生しており、セロテープ(登録商標)を圧着して
引き剥がすと、セロテープ面の全面にケシ粒状の亜鉛の
白サビが付着する。
【0035】実施例1〜4及び比較例1〜3 試験板を70℃±1℃に調節した恒温器中で加熱してお
き、以下の表1に示す組成のエポキシエマルション塗料
をエアースプレーで、乾燥膜厚が10〜15μmになる
ように塗装し、30秒間放置の後、アクリルエマルショ
ン塗料(アクリルエマルション塗料、商品名クリモトコ
ートWR、固形分62質量%)をエアースプレーで、乾
燥膜厚が60〜80μmになるように塗装した。塗装
後、50℃±1℃に保たれた恒温器中で、10分間乾燥
させた後、取り出して室内に放置する。評価方法として
は、50℃×10分間の乾燥を終了した後、室内に一週
間放置し、カッターナイフを用いて、素地に達する2×
2mmのマス目を作り、セロテープを圧着させ、瞬時に
剥離した時のマス目の状態を、JISK5400、8,
5,1の(5)評価に従って付着の良否を評価点数で示
す。結果を以下の表3に示す。
【0036】
【表1】 ※1:エピレッツ5520−WY55(油化シェルエポ
キシ(株)製、エポキシ当量625(固形分)、固形分
55%、ノボラックタイプエポキシ樹脂エマルション) ※2:エピレッツ3520−WY55(油化シェルエポ
キシ(株)製、エポキシ当量520(固形分)、固形分
55%、ビスフェノールAタイプエポキシ樹脂エマルシ
ョン) ※3:エピレッツ3540−WY55(油化シェルエポ
キシ(株)製、エポキシ当量1800(固形分)、固形
分55%、ビスフェノールA高分子タイプエポキシ樹脂
エマルション) ※4:エピコート#1001−70XL(油化シェルエ
ポキシ(株)製、エポキシ当量470(固形分)、固形
分70%、ビスフェノールAタイプエポキシ樹脂キシレ
ン溶液) ※5:ユカレジンE−1070−50(吉村油化学
(株)製、エポキシ当量475(固形分)、固形分50
%、ビスフェノールAタイプエポキシ強制乳化エマルシ
ョン)
【0037】※6:エピリンク700(エアープロダク
ツジャパン(株)製、活性水素当量165(固形分)、
固形分55%、変性ポリアミン樹脂エマルション) ※7:ポリメントCK−200((株)日本触媒製、活
性水素当量650(固形分)、固形分38%、アクリル
変性ポリアミン樹脂エマルション) ※8:エピキュアー8290Y−60(油化シェルエポ
キシ(株)製、活性水素当量163(固形分)、固形分
60%、変性ポリアミン樹脂溶液) ※9:エピキュアー8536MY−60(油化シェルエ
ポキシ(株)製、活性水素当量324(固形分)、固形
分60%、ポリアミドアミン樹脂溶液) ※10:トーマイドTXC−636A(富士化成工業
(株)製、活性水素当量257(固形分)、固形分70
%、変性ポリアミドアミンキシレン溶液) ※11:アクリルエマルジョン塗料(大日本塗料(株)
製、JWWA−K139規格品水系アクリル塗料(商品
名;クリモトコートWR)、固形分62%) ※12:エポキシシンナー(大日本塗料(株)製、エポ
ニックスシンナーA)
【0038】JDPA−Z2010−1997(水道用
ダクタイル鋳鉄管外面塗装)に基ずく性能試験 白サビを発生させた亜鉛溶射鋼板150×70×2.3
mm(白サビの発生方法は前述1試験板の項で記述した
方法による。)を70℃±1℃に保たれた恒温器で加温
し、同時に加温しておいた厚みが8mmの鋼板上に乗せ
て、実施例1の水性2液型エポキシエマルション塗料
を、乾燥膜厚が10〜15μmになるようにエアースプ
レー塗装する。30秒の間隔を置いてアクリルエマルシ
ョン塗料(商品名クリモトコートWR)を、乾燥膜厚が
80μmになるようにエアースプレー塗装した後、50
℃±1℃に保った恒温器中で10分間乾燥させる。しか
る後に恒温器より取り出して室内で7日間放置し、溶剤
型アクリル樹脂塗料(日本ペイント(株)製(商品名ク
リモトコートAC)を、乾燥膜厚が20〜30μmにな
るようにエアースプレー塗装を行い、室内で7日間放置
乾燥させる。このようにして得た試験片を用いて、JD
PA−Z2010−1997に規定された各性能試験を
行った結果、規格に合格する性能を発揮する事が確認出
来た。
【0039】実施例5 内径が100(mm)の鋳鉄管の外面に、亜鉛溶射を行
った後、内面にセメントモルタルライニングを施工し、
所定の蒸気養生を行って、外面の亜鉛溶射面に白サビを
発生させた。この管を30cmの長さに切り出して、7
0℃の恒温器に入れて管体温度を65℃に昇温させた。
恒温器から取り出して実施例1の水性2液型エポキシエ
マルション塗料をエアースプレーで乾燥膜厚が10〜2
0μmになるように塗装し、30秒間乾燥の後、アクリ
ルエマルション塗料(アクリルエマルション塗料、商品
名クリモトコートWR、固形分62質量%)をエアース
プレーで乾燥膜厚が60〜80μmになるように塗装し
た。この状態で屋外に1週間放置し、外面部の付着性を
2×2mmのゴバン目試験を行って評価した。結果を以
下の表3に示す。
【0040】実施例6 内径が100(mm)の鋳鉄管の外面に、亜鉛溶射を行
った後、長さ30cmに切り出し、屋外に1ヶ月放置し
て亜鉛面に白サビを発生させた後、300℃のオーブン
中で加温した後、内面にPWCが30〜45の範囲から
なるエポキシ粉体塗料(V−PET♯1600 大日本
塗料(株)社製商品名)を塗装した。この管をエアーブ
ローを行って表面の塵埃を除去した後、70℃の恒温器
に入れて、管体温度を65〜70℃に昇温させた。恒温
器から取り出して、実施例1の水性2液型エポキシエマ
ルション塗料をエアースプレーで乾燥膜厚が10〜20
μmになるように塗装し、30秒間乾燥の後、アクリル
エマルション塗料(アクリルエマルション塗料、商品名
クリモトコートWR固形分62質量%)をエアースプレ
ーで乾燥膜厚が60〜80μmになるように塗装した。
この状態で屋外に1週間放置し、外面部の付着性を2×
2mmのゴバン目試験を行って評価した。その結果を以
下の表3に示す。
【0041】付着性の評価結果 実施例5の結果:試験はランダムに選定した外面箇所の
天地左右の4カ所で行いその平均値で評価した。 実施例6の結果:試験はランダムに選定した外面箇所の
天地左右の4カ所で行いその平均値で評価した。
【0042】
【表2】表2評価点数
【0043】
【表3】表3
【0044】
【発明の効果】これまで、鋳鉄管の外面部防食塗膜は、
損傷を受けることが避けられず、設備と人員を配置し、
補修対応する事によって、その防食機能の低下を防いで
いる。しかしながら、本発明によれば、一定の水性2液
型エポキシエマルション塗料を塗装するにより、外面防
食塗装を最後の工程で行っても、塗装迄の各種工程を経
る間に管体に生成するサビ類を除去することなく、規定
の性能を発揮する事が可能となり、防食機能の向上のみ
ならず、省資源、省工程、省エネルギー、省廃棄物、更
に環境負荷の低減等に寄与する事が大である塗装工法を
見出した。また、比較例2から分かるように、比較例2
の溶剤型と同等の性能を水系で得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/08 C09D 5/08 133/06 133/06 163/00 163/00 C23C 4/08 C23C 4/08 26/00 26/00 A L F16L 58/04 F16L 58/04 (72)発明者 出口 隆亮 大阪府大阪狭山市半田2丁目329−1 508 号 (72)発明者 梶原 義久 大阪府高石市綾園6−21−45 ハイツアロ ッジオ 201号 (72)発明者 道浦 吉貞 大阪府泉佐野市南中岡本33 (72)発明者 山田 能生 大阪府和泉市青葉台1丁目12−3 (72)発明者 為 信一郎 大阪府大阪市鶴見区緑1丁目10番33−1002 号 Fターム(参考) 3H024 EA02 EC02 EC04 ED05 ED07 ED08 EE03 4D075 AE03 BB83X CA33 DA15 DA20 DB02 DC05 EA06 EB22 EB33 EB45 EC10 4J038 CG141 CH031 CH041 CH071 CH081 DB031 DB061 DB071 DB081 DB101 DB151 DB261 DB281 DB441 DB481 DH022 JB04 JB07 JB32 JC12 KA03 MA08 MA10 MA14 NA03 PA07 PA19 PB06 PC02 4K031 AA01 AB02 AB09 BA04 CB21 CB39 DA01 DA03 DA04 FA09 4K044 AA04 AB03 BA21 BB04 BC02 CA04 CA53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程、(1)鋳鉄管の外面に、亜
    鉛、亜鉛−アルミニウム擬合金、又は亜鉛−アルミニウ
    ム合金を溶射し、溶射被膜層を形成する工程、(2)前
    記鋳鉄管の外面の溶射被膜層に、475〜1,800の
    エポキシ当量を有するエポキシ樹脂からなる第1成分
    と、活性水素当量(固形分)160〜600のアミン硬
    化剤からなる第2成分とを含有する固形分5重量%以上
    の水性2液型エポキシエマルション塗料を塗装し、エポ
    キシ樹脂被膜を形成する工程、及び(3)前記エポキシ
    樹脂被膜上に、固形分15重量%以上のアクリルエマル
    ション塗料を塗装し、アクリル樹脂被膜を形成する工
    程、を含むことを特徴とする鋳鉄管の防食方法。
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