JP2001279328A - 耳割れの少ない方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

耳割れの少ない方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間仕上圧延時に多発する、鋼板先端部(L
E部)での耳割れをさらに効果的に軽減して、方向性電
磁鋼板を歩留り高く製造できる、方向性電磁鋼熱延鋼板
の製造方法を提案する。 【解決手段】 Si:2.5〜5.5 mass%を含有する方向性電
磁鋼スラブを加熱し、粗圧延によりシートバーとしたの
ち、仕上圧延を行うに際し、シートバーの先端部から長
さ方向に所定の位置までの両エッジ部のみを急冷し1080
℃以下の温度として、直ちに水平圧下を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、方向性電磁鋼熱
延鋼板の製造方法に係り、とくに方向性電磁鋼スラブを
熱間圧延した時に生じる耳割れを有効に防止して製品歩
留りを向上できる方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は、主として変圧器その
他の電気機器の鉄心として用いられ、かかる用途に適合
すべく磁束密度、鉄損値等の磁気特性に優れることが基
本的に重要である。そのため、方向性電磁鋼板の製造の
際に重要なことは、いわゆる仕上焼鈍工程により二次再
結晶させた結晶粒の方位を、{110 }<001> 方位、いわ
ゆるゴス方位に高度に集積させることである。
【0003】このような二次再結晶の集積を効果的に促
進させるためには、一次再結晶の成長を選択的に抑制
する、インヒビターと呼ばれる分散相を均一かつ適正
なサイズで形成する、ことが重要である。このようなイ
ンヒビターとしては、Cu2-xS 、Cu2-x Se、MnS 、MnS
e、AlN 、VN等のように硫化物、セレン化物、および窒
化物で、しかも鋼中への溶解度が極めて小さい物質が用
いられる。このため、従来から、熱間圧延前のスラブ加
熱においては高温加熱を行いインヒビターを完全に固溶
させ、熱間圧延以降二次再結晶までの過程でこのインヒ
ビターを微細に分散析出させる方法がとられている。な
お、Sb、Sn、As、Pb、P 、BiおよびMo等の粒界偏析型元
素もインヒビターとして利用されている。
【0004】従来、方向性電磁鋼板を製造するための一
般的な製造工程では、厚み100 〜300mm のスラブを1100
℃以上の温度で加熱してインヒビター成分を完全に固溶
させた後、熱延板とし、次いでこの熱延板を1回又は中
間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延によって、最終板厚の
冷延板とし、その後はこの冷延板に脱炭焼鈍を施し、焼
鈍分離剤を塗布してから二次再結晶および純化を目的と
して最終仕上焼鈍を施している。
【0005】近年は、省エネルギー化への要請が一層強
まり、方向性電磁鋼板に対する高磁束密度化、低鉄損化
へのニーズも一層増してきた。これらの要請に応えるた
めに、方向性電磁鋼板の製造方法においては、成品板厚
の低減、高Si化、さらには二次再結晶後の鋼板にレーザ
ー光やプラズマジェットを照射し溝を形成するなど物理
的方法により磁区を細分化し、低鉄損化を図る方法が採
られるようになった。また、2種以上のインヒビターを
複合して添加し、粒成長抑制力を高めることも行われ、
さらには冷間圧延工程にて板温を高めた、いわゆる温間
圧延が行われたりするようになった。これらの技術およ
びその進歩により、極めて良好な磁気特性を有する製品
が得られるようになった。
【0006】ところで、方向性電磁鋼板は、上記したよ
うな磁気特性の向上に加えて、製品を安価に供給するこ
とも強く望まれており、かかる高級品を歩留り良く製造
することが製造者サイドにおいて重要な課題となってい
る。このような歩留り向上という観点からは、熱延板エ
ッジ部の耳割れ発生を如何に防止するかが重要な課題と
なっている。
【0007】方向性電磁鋼板製造時の熱間圧延工程にお
ける耳割れを防止する技術については既に数多くの開示
がある。例えば、特開昭60−145204号公報、特開昭60−
200916号公報、特開昭61−71104 号公報、特開昭62−19
6328号公報、特開平5−138207号公報には、熱間圧延中
のシートバーの側面の形状を整えることで耳割れを防止
する方向性けい素鋼の熱間圧延方法が開示されている。
これらの技術は、側面の形状が悪い場合には粗大に成長
した結晶の粒界部でノッチ状の凹部が生じ、これが耳割
れの起点となることから、側面の形状を整えることによ
って耳割れ防止を図るものであり、多少の効果が認めら
れた。しかしながら、これらの技術において、特に熱間
仕上圧延1パス目の出側で幅圧下を行う場合には、耳割
れ防止効果は少なく十分満足できなかった。また、特開
昭60−145204号公報、特開昭61−71104 号公報、特開昭
62−196328号公報、特開平5−138207号公報に記載の技
術で、熱間仕上圧延の入り側で幅圧下を行う場合には、
熱間仕上圧延の出側で幅圧下を行う場合に比べると耳割
れ防止への効果は大きいが、未だ十分な耳割れ防止がで
きるというレベルではない。
【0008】さらに、特開昭54−31024 号公報に記載さ
れた熱間粗圧延の最終圧下率を規制する方法、特開平3
−133501号公報に記載されたスラブ加熱後に幅圧下、水
平圧下を施す方法、特開平3−243244号公報に記載され
たスラブ鋳込み組織を制御する方法および特開昭61−38
37号公報に記載されたスラブ断面形状を特殊形状にする
方法等についても、それぞれ耳割れに対して多少の効果
はあるものの、かかる効果は粗圧延時に幅圧下する方法
に比べて小さく、粗圧延時の幅圧下方法に大きく左右さ
れるため、有効な方法とはいえなかった。
【0009】一方、例えば、特開昭60−200916号公報に
は、スラブを加熱したのち、熱間粗圧延段階で5 〜40%
の幅圧下を施し、耳割れを防止する方向性けい素鋼板の
製造方法が提案されている。確かに、特開昭60−200916
号公報に記載された技術によれば、熱延時には耳割れ深
さが20〜40mmという大きな耳割れは減少するが、10mm以
上といった比較的大きな耳割れは依然として残存してい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、電磁鋼板
の熱延時における耳割れ低減技術は、まだ完成された技
術とはなっていないうえ、最近では、磁気特性をさらに
向上させるため、粒界偏析型のインヒビタ−が増量され
るようになり、以前に比べ電磁鋼板は、耳割れが発生し
易く耳割れ最大深さも大きい材料となっている。とく
に、熱延鋼板先端部(LE部)の両エッジ部で耳割れが
多発し、歩留りが低下していた。このため、とくにLE
部での耳割れを著しく低減あるいは防止できる、方向性
電磁鋼板の熱間圧延技術の開発が熱望されていたこの発
明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、熱間仕
上圧延時に多発する、鋼板先端部(LE部)での耳割れ
をさらに効果的に軽減して、方向性電磁鋼板を歩留り高
く製造できる、方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法を提案
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、方向性電磁
鋼のシートバーを熱間仕上圧延し熱延板とするに当た
り、シートバーの側面温度、γ相率と耳割れ発生との関
係を詳細に調べた。その結果、シートバーエッジ部のγ
相率が熱延板の耳割れ発生に大きく影響することを突き
止めた。
【0012】まず、本発明者が行った実験結果を説明す
る。Si:3%含有する方向性電磁鋼シートバーについ
て、熱間仕上圧延の入り側で、長さ方向にエッジ部(側
面)の温度を測定した。その一例を図1に示す。この測
温したシートバーについて、熱間仕上圧延後、耳割れの
発生状況を調査したが、耳割れは、シートバーのエッジ
部温度が1080℃超えのエッジ部(先端部(LE部)近
傍)に集中していた。
【0013】また、Si:3%含有する方向性電磁鋼シー
トバーから実験素材を切り出し、これら実験素材を1420
℃に加熱した後、所定の温度まで空冷し、その後急冷し
て、組織を観察した。その結果、母相( α相) 中に、急
冷直前に生成していたγ相を反映する組織が観察され
た。この組織の面積率と、急冷直前の実験素材の温度と
の関係を図2に示す。図2から、急冷直前の実験素材の
温度が1080℃超えの温度で、この組織(γ相)の面積率
が20%近くの高い値を示していることがわかる。
【0014】これらの実験結果は、γ相率が高い状態で
水平圧下(熱間仕上圧延)を施すと耳割れが発生し易く
なることを示しており、その理由は次のように考えられ
る。α相とγ相が共存する状態で材料が変形されると、
α相とγ相は硬さが異なるので、応力集中が生じ微小な
亀裂が生成する。この微小な亀裂の成長および合体によ
って耳割れが発生する。また、この微小な亀裂はγ相率
が高いほど顕著となる。したがって、γ相率が高い温度
域で水平圧下を行うと微小亀裂が増加し、その後の水平
圧下により亀裂の成長および合体が生じ易くなり、耳割
れが多発すると考えられる。
【0015】本発明者は、図1と図2から、シートバー
エッジ部の温度を1080℃以下とし、γ相率を低くしての
ち、水平圧延(熱間仕上圧延)を施すことにより、熱延
板の耳割れ発生を著しく低減できることを見いだした。
さらに、本発明者は、放冷でシートバーエッジ部の温度
を1080℃以下とする場合には、仕上圧延機の入側でかな
りの時間待機するため、仕上圧延後の鋼板のシートバー
後端部相当(TE部)の位置で、磁気特性の低下が生じ
ていた。
【0016】本発明は、上記した知見に基づき、さらに
検討を加え完成されたものである。すなわち、本発明
は、Si:2.5〜5.5 mass%を含有する方向性電磁鋼スラブ
を、加熱炉で加熱してから粗圧延を行いシートバーと
し、ついで該シートバーに仕上圧延を施し熱延板とする
方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法において、前記仕上圧
延を行うに際し、前記シートバーの先端部から長さ方向
に所定の位置までの両エッジ部のみを急冷し1080℃以下
の温度としたのち、直ちに水平圧下を行うことを特徴と
する耳割れの少ない方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法で
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明が対象とする方向性
電磁鋼熱延鋼板の素材として用いる方向性電磁鋼スラブ
の組成について説明する。 Si:2.5 〜5.5 mass% Siは、鋼板の比抵抗を高め、鉄損を下げるのに有効な成
分であるが、5.5mass%を超える含有量では冷延性が損
なわれ、一方、2.5mass %未満の含有量では比抵抗が低
下するだけでなく、二次再結晶および純化のために行わ
れる最終仕上焼鈍中にα→γ変態によって結晶方位のラ
ンダム化を生じ、十分な鉄損低減効果が得られない。こ
のためSi含有量は2.5 〜5.5 mass%の範囲とした。
【0018】なお、Si以下の成分は、必ずしも限定する
必要はないが、好ましい成分、および好ましい含有量の
範囲については下記のとおりである。 C:0.01〜0.10mass% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組成の均一分散化のみな
らず、ゴス方位結晶粒の発達に有効な成分であり、少な
くとも0.01mass%含有させるのが望ましい。しかし、0.
10mass%を超えて含有すると、脱炭が困難となり、かえ
ってゴス方位結晶粒の集積に乱れが生じる。このため、
Cは0.01〜0.10mass%の範囲とするのが望ましい。
【0019】Mn:0.02〜0.12mass% Mnは、熱間脆性を防止するために、少なくとも0.02mass
%の含有を必要とするが、Mn含有量が多すぎると磁気特
性の劣化を引き起こすので、上限は0.12mass%とするの
が望ましい。インヒビターとしては、MnS 、MnSe系又は
AlN 系の単独使用又は併用が可能である。更にMnの代わ
りにCuを用いてもよい。この場合、Cuの適正量は0.02〜
0.50mass%である。Cu含有量が0.02mass%未満の場合に
は抑制効果に乏しく、逆に0.50mass%を超えた場合は抑
制効果が損なわれる。
【0020】S、Seのうちから選ばれる少なくとも一
種:0.005 〜0.06mass% S、Seは、いずれも方向性電磁鋼板の一次再結晶を制御
するインヒビターの構成成分として有力である。インヒ
ビターの抑制力の観点からは少なくとも0.005mass %の
含有を必要とするが、0.06mass%を超える含有ではその
効果が損なわれる。したがって、その下限、上限をそれ
ぞれ0.005mass %、0.06mass%とするのが好ましい。
【0021】インヒビター構成成分のうち、Al:0.005〜
0.10mass%、N:0.004 〜0.015mass % Al、Nはいずれも方向性電磁鋼板の一次再結晶を制御す
るインヒビターの構成成分として有力であり、その含有
量の範囲については、MnS 、MnSeにおけるS、Seの場合
と同様の理由により上記の範囲に定めた。
【0022】なお、インヒビターの構成成分としては、
上記のS、Se、Alの他、Ni、Cu、Sn、Sb、Mo、Tiおよび
Bi等も有利に作用するので、これらの成分をそれぞれ少
量あわせて添加することもできる。これらの成分の好適
範囲は、Ni、Cu、Snが0.01〜0.30mass%、Sn、Mo、Ti、
Biが0.005 〜0.1mass %であり、これらの各インヒビタ
ー構成成分についても、一種又は二種以上の複合使用が
可能である。
【0023】本発明では、上記した組成の方向性電磁鋼
スラブを、加熱炉で加熱してから粗圧延を行いシートバ
ーとし、ついで該シートバーに仕上圧延を行い熱延板と
する。スラブの加熱温度は、通常の方向性電磁鋼スラブ
の加熱温度で同じでよく、1300〜1450℃とするのが好ま
しい。加熱したスラブの粗圧延条件は、とくに限定する
必要はないが、水平圧延を行う直前のスラブ側面温度を
900 ℃以上に調整するのが耳割れ発生を防止するために
は効果的である。
【0024】さらに、粗圧延終了後のシートバーに水平
圧下(仕上圧延)を施すに際し、シートバー先端部から
長さ方向に所定の位置までの両エッジ部のみを、1080℃
以下、好ましくは1000℃以上の温度に急冷する。本発明
でいうシートバー先端部から所定の位置までとはシート
バーエッジ部温度が高い領域を指し、エッジ部温度によ
り異なるが、例えば先端部から全長さの1/3までの領
域とするのが好ましい。エッジ部温度の高い、先端部か
ら長さ方向に所定の位置までの範囲を急冷すれば、耳割
れ発生の危険温度域を回避して圧延することができ顕著
な耳割れ発生を防止できる。
【0025】両エッジ部の温度を1080℃以下とするに際
し、空冷では、TE部の温度が低下しすぎて、AlN 等の
析出物が粗大化し、磁気特性の低下を招く。すなわち、
図2のTE部の温度を磁気特性の低下がみられない1000
℃以上に保持するには、LE部を含めてスラブ全体の加
熱温度を1300〜1450℃とする必要がある。このため、シ
ートバーエッジ部温度が高いシートバー先端部から所定
の位置までの両エッジ部の温度を1080℃以下とするべく
急冷する。また、急冷を行うことにより、仕上げ圧延開
始までの待機時間を削減することができ、生産能率が向
上するという効果もある。急冷は、スプレーノズルで冷
却水を噴射する方法等が好適であり仕上げ圧延機の入側
に設置し、エッジ部のみを冷却可能としたエッジ冷却装
置により行うのが好ましい。
【0026】上記した方法で製造された熱延板では、耳
割れの発生による切り捨て量が少なく製品歩留りが顕著
に向上する。上記した方法で製造された熱延板は、通
常、その後に一回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間
圧延を施され、ついで脱炭焼鈍を施されたのち、表面に
焼鈍分離剤を塗布されてから最終仕上焼鈍を施され方向
性電磁鋼板とされる。
【0027】
【実施例】方向性電磁鋼スラブ(厚さ220mm )を連続鋳
造法により製造した。このスラブを、ガス燃焼炉で1180
℃、更に誘導加熱炉で加熱した後、熱間粗圧延で厚さ40
mmのシートバーとし、引き続いて、熱間仕上圧延を行い
2.6mm の熱延板とした。この際、各シートバーを仕上圧
延機入り側で空冷あるいはエッジ部のみをスプレーノズ
ルで水冷し、仕上圧延機入側でのシートバーエッジ部の
温度(側面)を変化させ、直ちに仕上圧延を行い熱延板
としコイル状に巻き取った。なお、エッジ部の水冷はシ
ートバー先端部から長さ方向に約1/4までの領域とし
た。なお、仕上圧延前に、エッジ部温度の調整を行わな
い場合を従来例とした。
【0028】これらの熱延板コイルについて、耳割れ発
生状況を観察し各熱延板コイルの耳割れ最大深さ、およ
び切り捨て長さを求め、切り捨て量(%)を算出した。
本発明例では、耳割れ最大深さは10mm以下と耳割れが低
減し、切り捨てロスは1.0 %が0.6 %となり従来例に比
べ歩留りが向上した。
【0029】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、方向性電磁鋼板を製造するに際して、特に熱間圧延
工程での熱延板の幅方向端部(エッジ部)に発生する耳
割れを効果的に低減することが可能となり、これにより
耳割れに起因する端部切り捨て量を低減でき、製品歩留
りを飛躍的に向上させることができるという産業上格段
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱間仕上圧延の入側におけるエッジ部(側面)
温度を示すグラフである。
【図2】γ相相当組織の面積率におよぼす急冷直前の素
材温度の影響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/02 C22C 38/02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si:2.5〜5.5 mass%を含有する方向性電
    磁鋼スラブを、加熱炉で加熱してから粗圧延を行いシー
    トバーとし、ついで該シートバーに仕上圧延を施し熱延
    板とする方向性電磁鋼熱延鋼板の製造方法において、前
    記仕上圧延を行うに際し、前記シートバーの先端部から
    長さ方向に所定の位置までの両エッジ部のみを急冷し10
    80℃以下の温度としたのち、直ちに水平圧下を行うこと
    を特徴とする耳割れの少ない方向性電磁鋼熱延鋼板の製
    造方法。
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